JP5380176B2 - グリル - Google Patents
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Description
グリル庫内の上側に設置される上火バーナと、
グリル庫内の下側に設置される下火バーナと、
各バーナ毎に設けられてバーナの炎の有無を検出するための、加熱温度に応じて出力値を出力する炎検知手段と、
バーナが不着火であると判断された場合やバーナが途中消火したと判断された場合には全バーナに対してガス供給を停止する制御手段とを備えるグリルであって、
バーナ点火動作が開始されてから一定時間内に炎検知手段からの出力値が着火検知用の着火閾値を超えるとバーナが着火されたと判断する着火判別部と、
バーナ着火後に炎検知手段からの出力値が失火検知用の失火閾値を下回った状態で基準時間を保持する場合にはバーナが途中消火したと判断する失火判別部とを有し、
前記失火判別部での失火閾値は、前記着火判別部での着火閾値よりも高い値に設定され、
前記失火閾値は、バーナ着火検知後の経過時間が設定時間を経過するまでの失火検知初期時における第1失火閾値と、前記設定時間を経過した後の失火検知定常時における第2失火閾値とに各別に設定され、
第2失火閾値は、第1失火閾値よりも低い値に設定されるものである。
そして、バーナのどれか1つでも途中消火が起こったと判断されると、直ちに全バーナに対してガス供給が停止されるので、途中消火したバーナからの生ガス放出状態が放置されることを阻止することができ、安全性を向上することができる。
これにより、失火検知定常時においては魚等の食材からの油煙等により炎検知手段による出力値が落ち込んでも第2失火閾値を下回ることがないから、これを途中消火と誤って判断されないようにすることができる。従って、失火閾値が着火閾値より高い値に設定されても食材が十分に焼き上がらない状態でバーナ燃焼が停止される早切れを防止することができ、食材の焼き性能に悪影響を及ぼすこともない。
前記失火判別部におけるバーナの途中消火を判断するための基準時間は、前記失火検知初期時における第1基準時間と、前記失火検知定常時における第2基準時間とに各別に設定され、
第2基準時間は、第1基準時間よりも短い時間に設定されるのが望ましい。
これにより、失火検知定常時の第2失火閾値を失火検知初期時の第1失火閾値より低い値に設定しても、失火検知定常時では、炎検知手段の出力値が第2失火閾値を下回ると、失火検知初期時よりも短い時間でバーナの途中消火を判断することができる。従って、失火検知定常時での途中消火の判断の遅れを防止することができる。よって、失火検知定常時においても途中消火したバーナからの生ガス放出状態が放置されることを阻止することができ、安全性の向上を図ることができる。
前記失火検知定常時であると判断する設定時間は、バーナ着火検知時の庫内温度が一定温度以上の高温時の場合には前記庫内温度が一定温度未満の低温時の場合よりも短い時間に設定されるのが望ましい。
これにより、前記高温時の場合は低温時の場合よりも早く失火検知定常時に移行される。この失火検知定常時では失火閾値として低い値の第2失火閾値が設定される。従って、庫内が高温状態であるためにバーナ着火後の比較的早い時期に魚等の食材から油煙が発生するなどして、時折、炎検知手段の出力値が落ち込んでも第2失火閾値を下回ることがないから、これを途中消火と誤って判断されないようにすることができる。よって、失火閾値が着火閾値より高い値に設定されてもバーナ着火時に庫内が高温状態のときに食材が十分に焼き上がらない状態でバーナ燃焼が停止される早切れを防止することができ、食材の焼き性能に悪影響を及ぼすこともない。
前記失火判別部が上火バーナ用であるのが望ましい。
すなわち、庫内の位置関係より上火バーナは下火バーナからの熱気の影響を受け易い。そのため、失火閾値が着火閾値と同じ値であると、上火バーナが途中消火してもその炎検知手段の出力値が着火閾値未満となるのが遅れ、途中消火の判断が遅れる。そこで、上火バーナに対して前記失火判別部を適用することにより、途中消火した上火バーナに対応する炎検知手段の出力値は、燃焼状態の下火バーナからの熱気などにより着火閾値より高くなっていても、途中消火に伴う出力低下により失火閾値を下回ることとなる。従って、失火判別部により上火バーナの途中消火が起こったことを早い段階で判断することができる。そして、上火バーナの途中消火が起こったと判断されると、直ちに全バーナに対してガス供給が停止されるので、途中消火した上火バーナからの生ガス放出状態が放置されることを阻止することができ、安全性を向上することができる。
図1には、本実施の形態に係るグリル2が組み込まれたドロップインコンロ1を示し、このドロップインコンロ1は、システムキッチンのカウンタートップKに開設された開口K1に落とし込み状態に装着されており、コンロ本体10の天板11にはコンロバーナ12と五徳13とが配設され、コンロ本体10内にグリル2が設けられている。
なぜなら、上火バーナ3はグリル庫20内の位置関係より下火バーナ4からの熱気の影響を受け易い。そのため、上火バーナ3の途中消火を判断するための失火閾値をバーナ着火判断に適した低い値の着火閾値と同じ値に設定すると、上火バーナ3だけが途中消火してもその炎検知器51の出力値が着火閾値未満となるのが遅く、途中消火の判断が遅れるおそれがある。
これにより、前記(1)のように失火検知定常時の第2失火閾値を失火検知初期時の第1失火閾値より低い値に設定しても、失火検知定常時では、炎検知器51の出力値が第2失火閾値を下回ると失火検知初期時よりも短い時間で上火バーナ3の途中消火を判断することができる。従って、失火検知定常時での途中消火の判断の遅れを防止することができる。よって、失火検知定常時においても途中消火した上火バーナ3からの生ガス放出状態が放置されることを阻止することができ、安全性の向上を図ることができる。
すなわち、全バーナ着火検知時にグリル庫20内が高温状態であった場合(ホットスタート)は、バーナ着火後の比較的早い時期において、魚等の食材からの油煙が発生して炎検知器51の出力値が時折落ち込んだり、魚等の食材の油分より炎が上がったときに炎検知器51の出力値が瞬間的に上昇した後に落ち込むことがある。従って、庫内温度が高温時の場合には低温時の場合よりも前記設定時間を短い時間に設定して失火検知定常時に早く移行して低い値の第2失火閾値を設定することにより、食材からの油煙等により炎検知器51の出力値が落ち込んでも第2失火閾値を下回ることがないから、これを途中消火と誤って判断されないようにすることができる。従って、バーナ着火時にグリル庫20内が高温状態のときでも食材が十分に焼き上がらない状態でバーナ燃焼が停止される早切れを防止することができ、食材の焼き性能に悪影響を及ぼすこともない。
まず、着火判別処理は、以下のように行われる。
図3を参照して、上火バーナ3及び下火バーナ4の着火判別処理は、共通しており、グリル2のバーナ3,4の点火操作が行われると(S1)、点火操作後の経過時間t0を計時開始し(S2)、各バーナ3,4の炎検知器51,52,53からの出力値TC1,TC2,TC3を監視する(S3)。そして、上火バーナ3及び左右の下火バーナ4のどれか1つでもその炎検知器51,52,53の出力値TC1,TC2,TC3が着火閾値V0(例:2.5mV)を超えない状態(S3で「No」)で前記経過時間t0が一定時間L(例:10秒)を経過した場合(S6で「Yes」)にはバーナ不着火であると判断し(S7)、全バーナ3,4に対してガス供給を停止し、グリル運転をエラー停止する(S8)。
図4を参照して、上火バーナ3の失火判別処理は、まず、バーナ着火検知時の庫内温度THが一定温度T(例:120℃)以上の高温時か否か判断する(S21)。庫内温度THが一定温度T未満の低温時の場合(コールドスタート)は、以下の失火検知処理動作が行われる。
例えば、上述の上火バーナ3に対する失火判別部73の失火判別処理は、下火バーナ4に対しても適用してもよいし、下火バーナ4に対してのみ適用するようにしてもよい。
3 上火バーナ
4 下火バーナ
7 運転制御手段
20 グリル庫
51,52,53 炎検知器(炎検知手段)
71 制御部
72 着火判別部
73 失火判別部
L 一定時間
L1,L2,L3 設定時間
t0 点火操作後からの経過時間
t バーナ着火後からの経過時間
t1,t2,t3 低下時間
TC1,TC2,TC3 出力値
TH 庫内温度
V0 着火閾値(全バーナ)
V1 第1失火閾値(上火バーナ用)
V2 第2失火閾値(上火バーナ用)
V3 失火閾値(下火バーナ用)
X1 第1基準時間
X2 第2基準時間
Claims (4)
- グリル庫内の上側に設置される上火バーナと、
グリル庫内の下側に設置される下火バーナと、
各バーナ毎に設けられてバーナの炎の有無を検出するための、加熱温度に応じて出力値を出力する炎検知手段と、
バーナが不着火であると判断された場合やバーナが途中消火したと判断された場合には全バーナに対してガス供給を停止する制御手段とを備えるグリルであって、
バーナ点火動作が開始されてから一定時間内に炎検知手段からの出力値が着火検知用の着火閾値を超えるとバーナが着火されたと判断する着火判別部と、
バーナ着火後に炎検知手段からの出力値が失火検知用の失火閾値を下回った状態で基準時間を保持する場合にはバーナが途中消火したと判断する失火判別部とを有し、
前記失火判別部での失火閾値は、前記着火判別部での着火閾値よりも高い値に設定され、
前記失火閾値は、バーナ着火検知後の経過時間が設定時間を経過するまでの失火検知初期時における第1失火閾値と、前記設定時間を経過した後の失火検知定常時における第2失火閾値とに各別に設定され、
第2失火閾値は、第1失火閾値よりも低い値に設定されるグリル。 - 請求項1に記載のグリルにおいて、
前記失火判別部におけるバーナの途中消火を判断するための基準時間は、前記失火検知初期時における第1基準時間と、前記失火検知定常時における第2基準時間とに各別に設定され、
第2基準時間は、第1基準時間よりも短い時間に設定されるグリル。 - 請求項1又は2に記載のグリルにおいて、
前記失火検知定常時であると判断する設定時間は、バーナ着火検知時の庫内温度が一定温度以上の高温時の場合には前記庫内温度が一定温度未満の低温時の場合よりも短い時間に設定されるグリル。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のグリルにおいて、
前記失火判別部が上火バーナ用であるグリル。
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