JP5889105B2 - ガスコンロ及びその温度検出機構 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロ及びその温度検出機構に関する。
失火の発生を判定する従来のガスコンロとして、バーナヘッドにおいて複数の炎口が配置された配置領域の一部である特定箇所において、熱電対等の単一の温度センサを当該炎口に形成された火炎に晒される状態で配置すると共に、炎口に対する混合気の供給を継続している運転期間において、当該単一の温度センサの出力状態に基づいて特定箇所の炎口に形成されていた火炎が煮こぼれや風などで消失される所謂立消え状態であるか否かを判定するように構成されたものが広く知られている(例えば、特許文献1又は2を参照。)。
また、このような単一の熱電対に代えて、複数の熱電対を直列に電気接続し複数の接点の熱起電力を合成して出力する直列型熱電対を、バーナヘッドの外周に沿って配置した円環状のホルダーに保持させる形態で配置し、この直列型熱電対を立消え状態の判定に用いるものが知られている(例えば、特許文献3を参照。)。
かかる特許文献3では、直列型熱電対をバーナヘッドの外周に沿って配置することで、複数の炎口で形成された火炎から熱を効率よく大量に受けて、安定且つ高い熱起電力を発生させることができるので、熱応答性に優れ信頼性の高い立消え状態の判定を行うことができるとしている。
特開2008−196785号公報 特開2007−057147号公報 特開平08−219464号公報
かかる失火の判定を行うガスコンロでは、清掃や煮こぼれ等による付着水により一部の炎口が閉塞され、複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態が発生する場合があった。かかる火炎非形成状態が発生すると、その炎口の両側での火移りが阻害され、例え温度センサが配置された炎口で火炎が形成されていても、他の炎口からの混合気が燃焼しないままで放出される可能性がある。
このような火炎非形成状態が、換気が悪い状態で長時間継続すると、酸欠や火災・爆発の危険が懸念される。更には、閉塞された炎口で燃焼されるべき混合気が、火炎が形成されている他の炎口に回ることで、当該炎口の負荷が増大し、火炎の長大化やリフティングを招いて、不完全燃焼の危険が生じる。同時に、そのような火炎非形成状態での運転は、熱効率悪化、燃費上昇、CO2排出増大等の問題を招く場合がある。
そして、上述した従来のガスコンロにおける立消え状態の判定処理は、一旦形成された火炎が消失する形態の立消え状態の有無を判定することを意図するものであるものの、点火時直後から一部の炎口のみで火炎が形成されない上記火炎非形成状態の有無を判定することを意図するものではなかった。
即ち、上記特許文献1又は2に記載のガスコンロでは、特定箇所に単一の温度センサを配置するという構成を採用していることから、かかる温度センサが設置されていない箇所に形成された炎口で火炎が形成されていなかったとしても、その状態を別の特定箇所に設置された温度センサの出力から判定することは不可能であった。
一方、上記特許文献3に記載のガスコンロでは、複数の温度センサとして複数の熱電対を直列に電気接続して配置しているので、これら複数の熱電対夫々の個別起電力の総和である合成起電力を、当該複数の温度センサの合成出力として得ることになる。そして、一部の炎口において火炎が形成されない火炎非形成状態となり、一部の熱電対の個別起電力が他の熱電対と比較して変化したとしても、上記複数の温度センサの合成出力として得られる合成起電力はその個別起電力の変化分しか変化しないために、火炎非形成状態であるか否かの正確な判定は実質上困難であった。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、ガスコンロ及びその温度検出機構において点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識することができる技術を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るガスコンロの特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって
温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
前記温度検出機構の感温部が、前記炎口に隣接する金属製の部材に接触する状態で設けられ、
前記バーナヘッドが、円環状のバーナ座部と当該バーナ座部の上方に載置される円盤状のバーナキャップとを有すると共に、前記炎口が前記バーナ座部の上面と前記バーナキャップの下面との境界部に形成され、
前記温度検出機構の感温部が、前記バーナ座部を構成する金属性の部材に接触する状態で設けられている点にある。
このガスコンロによれば、上記複数の炎口の配置領域に沿って温度検出機構を当該複数の炎口を対象として配置しているので、かかる温度検出機構における温度上昇度合いや温度平衡点等を示す出力状態は、その温度検出機構が設置された複数の炎口の夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、温度検出機構の出力が、複数の炎口の全てで火炎が形成されている正常状態のときの出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その温度検出機構の出力の変化を認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
従って、本発明により、点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識することができるガスコンロを実現することができる。
また、温度検出機構の感温部を、高温の火炎に直接接触してその温度を検出する状態で設けるのではなく、炎口に隣接して火炎の温度に応じて温度が変化する比較的低温の金属製の部材に接触してその温度を検出する状態で設けているので、温度検出機構の耐久性を担保しながら、耐熱性が比較的低い安価な温度センサを利用することができる。
さらに、温度検出機構の感温部を、バーナ座部を構成する金属部材に接触してその温度を検出する状態で設けているので、本体側からの当該温度検出機構の感温部に対する電気接続を維持した状態で、バーナキャップをバーナ座部から容易に取り外すことができ、例えばバーナキャップを取り外して容易に清掃することができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るガスコンロの別の特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
前記失火判定手段が、前記温度検出機構の出力の前記点火時からの偏差又は当該偏差の時間変化率に基づいて前記火炎非形成状態であるか否かを判定する点にある。
このガスコンロによれば、上記複数の炎口の配置領域に沿って温度検出機構を当該複数の炎口を対象として配置しているので、かかる温度検出機構における温度上昇度合いや温度平衡点等を示す出力状態は、その温度検出機構が設置された複数の炎口の夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、温度検出機構の出力が、複数の炎口の全てで火炎が形成されている正常状態のときの出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その温度検出機構の出力の変化を認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
従って、本発明により、点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識することができるガスコンロを実現することができる。
また、上記失火判定手段により、前記温度検出機構の出力の点火時からの偏差又は偏差の時間変化率を監視しておけば、それらの値が全ての炎口で火炎が形成されるときの基準値に対して許容幅を超えて乖離する状態を、上記火炎非形成状態として迅速に判定することができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るガスコンロの別の特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなる点にある。
このガスコンロによれば、上記複数の炎口の配置領域に沿って温度検出機構を当該複数の炎口を対象として配置しているので、かかる温度検出機構における温度上昇度合いや温度平衡点等を示す出力状態は、その温度検出機構が設置された複数の炎口の夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、温度検出機構の出力が、複数の炎口の全てで火炎が形成されている正常状態のときの出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その温度検出機構の出力の変化を認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
従って、本発明により、点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識することができるガスコンロを実現することができる。
また、このガスコンロによれば、温度検出機構が複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなるので、かかる複数の温度センサの夫々における個別出力は、その温度センサが設置された夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、複数の温度センサのうち少なくとも一部の温度センサの個別出力が他の温度センサの個別出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その一部の温度センサの個別出力の変化を上記温度検出機構の出力状態として認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
更に、温度に応じて電気抵抗値が変化する測温抵抗体又はサーミスタを上記温度センサとして利用すると共に、複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の測温抵抗体又はサーミスタを互いに並列接続することによって、それら複数の測温抵抗体又はサーミスタの夫々の個別電気抵抗値の逆数の総和の逆数である合成電気抵抗値又はそれに応じて出力される状態値を、複数の温度センサの合成出力として得ることができる。
よって、特に温度変化に対して指数関数的に抵抗値が変化する測温抵抗体等のセンサに対して、上記火炎非形成状態となって一部の温度センサの個別電気抵抗値が他の温度センサと比較して変化した場合には、上記複数の温度センサの合成出力として得た合成電気抵抗値が比較的大幅に変化することになるので、上記失火判定手段により、上記火炎非形成状態の有無を上記合成電気抵抗値の大幅な変化の有無として正確に判定することができる。
また、上記目的を達成するための本発明に係るガスコンロの別の特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなる点にある。
このガスコンロによれば、上記複数の炎口の配置領域に沿って温度検出機構を当該複数の炎口を対象として配置しているので、かかる温度検出機構における温度上昇度合いや温度平衡点等を示す出力状態は、その温度検出機構が設置された複数の炎口の夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、温度検出機構の出力が、複数の炎口の全てで火炎が形成されている正常状態のときの出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その温度検出機構の出力の変化を認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
従って、本発明により、点火時直後から一部の炎口においてのみ火炎が形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識することができるガスコンロを実現することができる。
また、このガスコンロによれば、温度検出機構が複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなるので、かかる線状の測温抵抗体における電気抵抗値は、その測温抵抗体が周設配置された配置領域において少なくとも一部の火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、線状の測温抵抗体の少なくとも一部の電気抵抗値が変化するので、上記失火判定手段は、その一部の電気抵抗値の変化を上記温度検出機構の出力状態として認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成は、
前記温度検出機構の感温部が、前記炎口に隣接する金属製の部材に接触する状態で設けられている点にある。
このガスコンロによれば、温度検出機構の感温部を、高温の火炎に直接接触してその温度を検出する状態で設けるのではなく、炎口に隣接して火炎の温度に応じて温度が変化する比較的低温の金属製の部材に接触してその温度を検出する状態で設けているので、温度検出機構の耐久性を担保しながら、耐熱性が比較的低い安価な温度センサを利用することができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成は、
前記バーナヘッドが、円環状のバーナ座部と当該バーナ座部の上方に載置される円盤状のバーナキャップとを有すると共に、前記炎口が前記バーナ座部の上面と前記バーナキャップの下面との境界部に形成され、
前記温度検出機構の感温部が、前記バーナ座部を構成する金属性の部材に接触する状態で設けられている点にある。
このガスコンロによれば、温度検出機構の感温部を、バーナ座部を構成する金属部材に接触してその温度を検出する状態で設けているので、本体側からの当該温度検出機構の感温部に対する電気接続を維持した状態で、バーナキャップをバーナ座部から容易に取り外すことができ、例えばバーナキャップを取り外して容易に清掃することができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成は
前記失火判定手段が、前記温度検出機構の出力の前記点火時からの偏差又は当該偏差の時間変化率に基づいて前記火炎非形成状態であるか否かを判定する点にある。
のガスコンロによれば、上記失火判定手段により、前記温度検出機構の出力の点火時からの偏差又は偏差の時間変化率を監視しておけば、それらの値が全ての炎口で火炎が形成されるときの基準値に対して許容幅を超えて乖離する状態を、上記火炎非形成状態として迅速に判定することができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成
前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を継続している運転期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口に形成されていた火炎が消失した立消え状態であるか否かを判定する点にある。
このガスコンロによれば、上述のような火炎非形成状態の判定で利用される温度検出機構を、上記失火判定手段による上記立消え状態の判定にも利用することができるので、当該立消え状態の判定のために別途専用の熱電対を設置する必要がなく、コストダウンを図ることができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成は
前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなる点にある。
また、上記目的を達成するための本発明に係る温度検出機構の特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロにおいて、
前記バーナヘッドの前記炎口の配置領域に配置されて、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構であって
前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなる点にある。
このガスコンロ並びに上記温度検出機構によれば、温度検出機構が複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなるので、かかる複数の温度センサの夫々における個別出力は、その温度センサが設置された夫々の箇所での火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、複数の温度センサのうち少なくとも一部の温度センサの個別出力が他の温度センサの個別出力とは異なるものとなるので、上記失火判定手段は、その一部の温度センサの個別出力の変化を上記温度検出機構の出力状態として認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
更に、温度に応じて電気抵抗値が変化する測温抵抗体又はサーミスタを上記温度センサとして利用すると共に、複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の測温抵抗体又はサーミスタを互いに並列接続することによって、それら複数の測温抵抗体又はサーミスタの夫々の個別電気抵抗値の逆数の総和の逆数である合成電気抵抗値又はそれに応じて出力される状態値を、複数の温度センサの合成出力として得ることができる。
よって、特に温度変化に対して指数関数的に抵抗値が変化する測温抵抗体等のセンサに対して、上記火炎非形成状態となって一部の温度センサの個別電気抵抗値が他の温度センサと比較して変化した場合には、上記複数の温度センサの合成出力として得た合成電気抵抗値が比較的大幅に変化することになるので、上記失火判定手段により、上記火炎非形成状態の有無を上記合成電気抵抗値の大幅な変化の有無として正確に判定することができる。
本発明に係るガスコンロのさらなる特徴構成は
前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなる点にある。
また、上記目的を達成するための本発明に係る温度検出機構の別の特徴構成は、
燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロにおいて、
前記バーナヘッドの前記炎口の配置領域に配置されて、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構であって
前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなる点にある。
このガスコンロ並びに上記温度検出機構によれば、温度検出機構が複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなるので、かかる線状の測温抵抗体における電気抵抗値は、その測温抵抗体が周設配置された配置領域において少なくとも一部の火炎の有無に応じて変化するものとなる。即ち、上記点火期間において複数の炎口のうち少なくとも一部の炎口で火炎が形成されない火炎非形成状態となれば、線状の測温抵抗体の少なくとも一部の電気抵抗値が変化するので、上記失火判定手段は、その一部の電気抵抗値の変化を上記温度検出機構の出力状態として認識して、上記火炎非形成状態であるか否かを判定することができる。
第1実施形態のガスコンロの概略構成図 第1実施形態のガスコンロにおける測温回路及び各種処理手段の構成図 複数のサーミスタの夫々の個別出力状態を説明するグラフ図 温度検出機構の出力状態を説明するグラフ図 第2実施形態のガスコンロの概略構成図 第2実施形態のガスコンロにおける測温回路及び各種処理手段の構成図
〔第1実施形態〕
本発明に係るガスコンロの第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すガスコンロは、燃料ガスGと燃焼用空気Aとの混合気Mを噴出させて火炎Fを形成する複数の炎口11を周方向に分散配置してなるバーナヘッド10を有するコンロバーナ1を備えたガスコンロとして構成されている。
かかるコンロバーナ1は、耐熱性ガラスなどの天板60において、バーナヘッド10を天板60の開口部に挿入させ上方に突出させる形態で、複数配置されている。
ガスコンロには、運転を制御するためのマイクロコンピュータからなる制御部50、操作ボタンや操作レバーなどを配置した操作部51、各種表示を行うためのLEDや液晶画面等からなる表示部52、各種音声出力を行うためのスピーカ53などの補機が設けられている。
かかる制御部50は、所定のプログラムを実行することにより、操作部51の操作ボタンや操作レバーなどの操作に応じてコンロバーナ1の点火や火力調整などの各種処理を行うと共に、異常状態の発生に伴ってコンロバーナ1への燃料ガスGの供給を遮断する緊急停止や、表示部52での表示やスピーカ53での音声出力などにより異常状態の発生を使用者に認識させる異常通報等を実行可能に構成されている。
以下、コンロバーナ1の基本構成について説明する。
コンロバーナ1は、上記バーナヘッド10に加え、当該バーナヘッド10に混合気Mを導入する混合管4を備える。
混合管4は、側方の開口部4aに配置されたガスノズル3から内部に噴出された燃料ガスGと当該燃料ガスGの噴出力により内部に誘引された燃焼用空気Aとを混合して、内部に混合気Mを形成し、その混合気を、上端に形成された円環状の混合気流出口4bから上方に向けて流出するように構成されている。
ガスノズル3には、燃料供給管2を通じて天然ガス系都市ガス13Aなどの燃料ガスGが供給され、当該燃料供給管2には、燃料ガスGの供給を遮断可能な遮断弁2a、燃料ガスGの供給量を調整可能な調整弁2bが配置されている。
バーナヘッド10は、円環状のバーナ座部13dと当該バーナ座部13dの上方に載置される円盤状のバーナキャップ12とを有すると共に、炎口11がバーナ座部13dの上面とバーナキャップ12の下面との境界部に形成されている。
即ち、バーナ座部13dは、三重の略円筒状の折り返し構造を有する本体部材13の上端面として形成されている。
この本体部材13は、ステンレス薄板、アルミダイキャストあるいは鋳鉄等で構成されており、何れも金属であるために良好な熱伝導性を有する。
本体部材13は、最も外側の外筒部13aと、それよりも内側にある中筒部13bと、それよりも内側にある内筒部13cとを、略同心状に配置すると共に、外筒部13aと中筒部13bとを上端部において連結し、中筒部13bと内筒部13cとが下端部において連結した構造を有する。そして、上記バーナ座部13dは、外筒部13aと中筒部13bとの夫々の上端部を連結する円環状の連結部として形成されている。
また、中筒部13bと内筒部13cとの夫々の下端部を連結する円環状の連結部には、混合環の混合気流出口4bに連通して混合気をその上方に形成された貯留部14に導く混合気流入口13eが形成されている。
バーナキャップ12の外側縁部の下面側には、下方に向けて突出する複数の櫛部12aが周方向に分散させた状態で形成されており、一方、バーナキャップ12の内側縁部には、下方に向けて突出する円筒状のボス部12bが形成されている。
そして、このバーナキャップ12を上記本体部材13の上方に載置するにあたり、バーナキャップ12のボス部12bが本体部材13の内筒部13cに内嵌すると共に、バーナキャップ12の櫛部12aの先端が本体部材13のバーナ座部13dに当接する形態で、当該バーナキャップ12が本体部材13に装着される。
即ち、かかるバーナキャップ12は、本体部材13に対して着脱自在となり、バーナキャップ12を本体部材13から取り外した状態で、清掃することができる。
また、バーナキャップ12を本体部材13に装着した状態で、バーナ座部13dの上面とバーナキャップ12の下面との境界部において、複数の櫛部12aの夫々の間隙が、内側の貯留部14から供給された混合気Mを外向き放射状に噴出させる炎口11として機能することになる。
天板60の上面には、バーナヘッド10を外囲する状態で着脱自在に載置された五徳21が設けられており、この五徳21に鍋などの被加熱物が載置される。
また、バーナヘッド10の中心部には、五徳21に載置された被加熱物の底面の温度を検出する温度センサ22が設けられており、例えば、制御部50は、この温度センサの検出温度に基づいて調整弁2bの開度を制御し、被加熱物の温度を設定温度に維持する自動火力調整を実行可能に構成されている。
本実施形態のガスコンロは、点火時直後から一部の炎口11においてのみ火炎Fが形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識できるように構成されており、その詳細構成について、以下に説明を加える。
このガスコンロには、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構Tが、バーナヘッド1の複数の炎口11の配置領域に沿って当該複数の炎口11を対象として配置されている。具体的には、コンロバーナ1のバーナヘッド10には、火炎Fの温度を直接的に検出するのではなく間接的に検出する形態で配置された複数のサーミスタ(温度センサの一例)30が温度検出機構Tとして設けられている。
このサーミスタ30としては、感温部の温度上昇に伴って個別出力である電気抵抗値が指数関数的に増加する市販のPTCサーミスタが利用されており、周方向に分散配置された複数の炎口11の配置領域に沿って、例えば10個のサーミスタ30が均等に分散配置されている。
これら複数のサーミスタ30の夫々の感温部は、炎口11の外側に形成された火炎Fに直接晒される箇所ではなく、金属性の本体部材13において炎口11に隣接し火炎Fの有無に応じて温度が変化する部分に接触する状態で設けられている。具体的には、夫々のサーミスタ30の感温部は、本体部材13の外筒部13aの内面に接合されている。
この本体部材13の外筒部13aは、その直上の炎口11で形成された火炎Fからの熱を直接的に受けやすく、しかも300℃を越すような高温にはならないことから、耐熱性が比較的低い安価なサーミスタ30を使用することができる。
また、上記サーミスタ30は、バーナキャップ12ではなく、本体部材13側に配置されているので、バーナキャップ12を本体部材13から取り外す際に、サーミスタ30の電気配線が邪魔になって不都合が生じることはない。
また、夫々のサーミスタ30の感温部の本体部材13に対する接合方法に関し、当該サーミスタ30が金属保護管(シース)に挿入されたものである場合には、感温部を溶接にて接続することが最も熱抵抗値が小さく、接合部の温度変化を感温部にて直接的に検知しやすくなる。
上記複数のサーミスタ30は、図2に示すように、互いに電気的に並列接続されており、それら並列接続された複数のサーミスタ30の合成電気抵抗値は、夫々のサーミスタ30の個別電気抵抗値の逆数の総和の逆数に相当するものとなる。
よって、それら並列接続された複数のサーミスタ30の一方端を接地すると共に、他方端に抵抗32を介して電源電圧Vpを印加すると、互いに電気的に並列接続された複数のサーミスタ30の両端には、上記合成電気抵抗値に応じて変化する出力電圧が発現することになり、この出力電圧が測温回路31により検出され、その出力電圧に相当する信号が制御部50に入力される。以下、この出力電圧について、複数のサーミスタ30の合成電気抵抗値に応じて変化するものとなることから、複数のサーミスタ30の合成出力と呼ぶ場合がある。
このように複数のサーミスタ30を配置すると、複数の炎口11に対する混合気Mの供給を開始して当該混合気Mに点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、複数の炎口11の全てで火炎Fが形成されている所謂正常状態である場合には、それら複数のサーミスタ30の夫々の温度は、図3(a)のXに示すように、略等しい状態で上昇するものとなる。
しかし、複数の炎口11のうち一部の炎口11が付着水などで閉塞され当該一部の炎口11において火炎Fが形成されない所謂火炎非形成状態である場合には、図3(b)に示すように、その火炎Fが形成されなかった炎口11に隣接する一部のサーミスタ30の温度(図3(b)のY)が、火炎Fが形成された炎口11に隣接する他のサーミスタ30の温度(図3(b)のX)に対して、低温側に乖離したものとなる。
尚、本実施形態において、サーミスタ30の10個配置しているが、説明を簡単にするために、図3(a)及び(b)では、10個のうち4個のサーミスタ30の温度を示すようにしている。
そして、図4に示すように、上記のような正常状態における複数のサーミスタ30の合成出力を基準として、上記のような火炎非形成状態における複数のサーミスタ30の合成出力は比較的大幅に低い値を取るものとなる。
これは、複数のサーミスタ30が互いに電気的に並列接続されていることから、合成出力がそれら複数のサーミスタ30夫々の個別電気抵抗値の逆数の総和の逆数に対応するものとなるので、サーミスタの抵抗値が指数関数的に変化するものである場合、そのうちの一の個別電気抵抗値が変化したとしても、合成出力が大幅に変化することによるものである。
制御部50は、図2に示すように、所定のプログラムを実行することにより、詳細については後述するが、上記火炎非形成状態であるか否かを判定する失火判定手段50aに加え、緊急停止手段50b、通報手段50cとして機能するように構成されている。
即ち、失火判定手段50aは、複数の炎口11に対する混合気Mの供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、複数のサーミスタ30の出力状態に基づいて複数の炎口11のうちの少なくとも一部の炎口11で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定する火炎非形成状態判定処理を実行する。
具体的には、失火判定手段50aは、上記火炎非形成状態判定処理において、図4に示すように、例えば点火時から一定時間(例えば数秒)経過した判定タイミングでの合成出力の点火時からの偏差を求め、この偏差が予め記憶している正常状態のときの偏差よりも許容幅以上小さかった場合に、火炎非形成状態であると判定する。
尚、火炎非形成状態判定処理において、合成出力の点火時からの偏差に代えて、判定タイミングでの合成出力の時間変化率を利用し、かかる時間変化率が正常状態のときの時間変化率よりも小さい場合に、火炎非形成状態であると判定しても構わない。
更に、失火判定手段50aは、火炎非形成状態判定処理に加えて、複数の炎口11に対する混合気Mの供給を継続している運転期間において、炎口11で形成されていた火炎Fが例えば煮こぼれなどの理由で消失した所謂立消え状態であるか否かを、複数のサーミスタ30の出力状態に基づいて判定する立消え判定処理を実行するように構成されている。
具体的に、失火判定手段50aは、立消え判定処理において、複数のサーミスタ30の合成出力が、正常状態で安定しているときの値よりも許容幅以上低下した場合や、その合成出力の低下率が許容値以上であった場合などにおいては、炎口11で形成されていた火炎Fが何らかの理由で消失したとして、立消え状態であると判定する。
そして、上記失火判定手段50aにより火炎非形成状態や立消え状態であると判定した場合には、緊急停止手段50bにより異常状態の発生に伴って遮断弁2aを閉鎖状態としてコンロバーナ1への燃料ガスGの供給を遮断して安全を確保する緊急遮断処理や、通報手段50cにより表示部52での警告表示やスピーカ53での警告音声出力などにより異常状態の発生を使用者に認識させる異常通報処理を実行するように構成されている。
〔第2実施形態〕
本発明に係るガスコンロの第2実施形態について図5、図6に基づいて説明する。
尚、本実施形態のガスコンロにおいて、コンロバーナ1の基本構成など、上記第1実施形態と同様の構成については、図面に同じ符号を付すと共に、説明を割愛する場合がある。
本実施形態のガスコンロは、点火時直後から一部の炎口11においてのみ火炎Fが形成されない所謂火炎非形成状態を迅速且つ確実に認識できるように構成されており、その詳細構成について、以下に説明を加える。
このガスコンロには、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構Tが、バーナヘッド1の複数の炎口11の配置領域に沿って当該複数の炎口11を対象として配置されている。具体的には、コンロバーナ1のバーナヘッド10には、複数の炎口11の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体33が温度検出機構Tとして設けられている。
この線状の測温抵抗体33としては、温度上昇に伴って出力である電気抵抗値が線形に近い状態で増加する白金線やニッケル線などが利用されており、周方向に分散配置された複数の炎口11の配置領域に沿って、それを周回させて配置することができる程度の長さのものが利用されている。
この線状の測温抵抗体33は、全長が感温部であると言えるが、その感温部は、炎口11の外側に形成された火炎Fに直接晒される箇所ではなく、金属性の本体部材13において炎口11に隣接し火炎Fの有無に応じて温度が変化する部分に接触する状態で設けられている。具体的には、線状の測温抵抗体33の全長の少なくとも数箇所が、本体部材13の外筒部13aの内面に接合されている。
この本体部材13の外筒部13aは、その直上の炎口11で形成された火炎Fからの熱を直接的に受けやすく、しかも300℃を越すような高温にはならないことから、耐熱性が比較的低い測温抵抗体33を使用することができる。
また、上記サーミスタ30は、バーナキャップ12ではなく、本体部材13側に配置されているので、バーナキャップ12を本体部材13から取り外す際に、サーミスタ30の電気配線が邪魔になって不都合が生じることはない。
また、測温抵抗体33は、本体部材13に対して、電気絶縁性で且つ熱良導性の接着剤で接着・モールドして接合されている。
この線状の測温抵抗体33は、図6に示すように、一方端が接地され、他方端が抵抗32を介して電源電圧Vpが印加される。すると、測温抵抗体33の両端には、上記電気抵抗値に応じて変化する出力電圧が発現することになり、この出力電圧が測温回路31により検出され、その出力電圧に相当する信号が制御部50に入力される。以下、この出力電圧について、線状の測温抵抗体33の電気抵抗値に応じて変化するものとなることから、測温抵抗体33の出力と呼ぶ場合がある。
このように線状の測温抵抗体33を配置すると、複数の炎口11に対する混合気Mの供給を開始して当該混合気Mに点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、複数の炎口11の全てで火炎Fが形成されている所謂正常状態である場合には、線状の測温抵抗体33の全体が高温となって電気抵抗値が充分に大きくなる。
しかし、複数の炎口11のうち一部の炎口11が付着水などで閉塞され当該一部の炎口11において火炎Fが形成されない所謂火炎非形成状態である場合には、その火炎Fが形成されなかった炎口11に隣接する測温抵抗体33の一部の電気抵抗値が他部に比べて低くなり、結果、測温抵抗体33自身の出力が低くなる。
そして、制御部50は、上記第1実施形態における複数の温度センサ30の合成出力を測温抵抗体33の出力に代えて、同様の火炎非形成状態判定処理更には立消え判定処理等を実行する失火判定手段50aとして機能するように構成されている。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、温度検出機構Tの感温部を、本体部材13の外筒部13aの内面に接触する状態で設けたが、当該感温部の位置は適宜改変しても構わない。例えば、温度検出機構Tの感温部を、本体部材13のバーナ座部13dなどのように、炎口11に隣接して火炎Fの温度に応じて温度が変化する金属製の部材に設けても構わない。
また、温度検出機構Tとして耐熱性が高いものを利用する場合には、火炎Fの温度を直接的に検出する形態で配置することもできる。
(2)上記第1実施形態では、互いに並列接続される複数の温度センサとしてサーミスタ30を利用したが、サーミスタに代えて、温度に応じて電気抵抗値が変化する測温抵抗体や、温度に応じて熱起電力が変化する熱電対を利用しても構わない。
温度センサとして測温抵抗体を利用し、かかる測温抵抗体が白金線やニッケル線のような金属むき出しの場合には、その測温抵抗体が本体部材13の金属部分に接触すると、個別電気抵抗値が変化してしまうので、測温抵抗体の感温部を本体部材13に対して、電気絶縁性で且つ熱良導性の接着剤で接着・モールドして接合することが望ましい。
一方、複数の温度センサとして複数の熱電対を、バーナヘッド10の複数の炎口11の配置領域に沿って分散配置する場合には、それら複数の熱電対を互いに電気的に直列接続することが望ましい。
つまりは、互いに電気的に直列接続した複数の熱電対では、温度変化に対して起電力が線形に近い状態で変化する特性があり、個別の熱起電力の総和である合成熱起電力が出力されることになり、その合成熱起電力が正常状態のときよりも許容幅以上小さかった場合に、火炎非形成状態であると判定することができる。
(3)上記第1実施形態では、夫々のサーミスタ30の感温部を本体部材13に対して溶接にて接合したが、かかるサーミスタ30の感温部の接合方法に関し、当該サーミスタ30が金属保護管(シース)に挿入されたものである場合には、感温部を溶接にて接続することが最も熱抵抗値が小さく、接触部の温度変化を直接的に検知しやすい。一方、温度センサが白金線のような金属むき出しの場合、本体部材13の金属部分に接触すると、個別出力が変化するので、電気絶縁性且つ熱の良導体となる接着剤で接着・モールドして接着することが望ましい。いずれにせよ、個別出力を変化させることなく、熱伝導性の良い接合方法を採用する必要がある。
本発明は、燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロとして好適に利用可能である。
1 :コンロバーナ
10 :バーナヘッド
11 :炎口
12 :バーナキャップ
13d :バーナ座部
30 :サーミスタ(温度センサ)
33 :測温抵抗体
50a :失火判定手段
A :燃焼用空気
F :火炎
G :燃料ガス
M :混合気
T :温度検出機構

Claims (12)

  1. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
    温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
    前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
    前記温度検出機構の感温部が、前記炎口に隣接する金属製の部材に接触する状態で設けられ、
    前記バーナヘッドが、円環状のバーナ座部と当該バーナ座部の上方に載置される円盤状のバーナキャップとを有すると共に、前記炎口が前記バーナ座部の上面と前記バーナキャップの下面との境界部に形成され、
    前記温度検出機構の感温部が、前記バーナ座部を構成する金属性の部材に接触する状態で設けられているガスコンロ。
  2. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
    温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
    前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
    前記失火判定手段が、前記温度検出機構の出力の前記点火時からの偏差又は当該偏差の時間変化率に基づいて前記火炎非形成状態であるか否かを判定するガスコンロ。
  3. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
    温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
    前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
    前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなるガスコンロ。
  4. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロであって、
    温度に応じて出力を変化させる温度検出機構を、前記バーナヘッドの前記複数の炎口の配置領域に沿って当該複数の炎口を対象として配置すると共に、
    前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を開始して当該混合気に点火する点火時から所定時間経過時までの点火期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口のうちの少なくとも一部の炎口で火炎が形成されていない火炎非形成状態であるか否かを判定し、
    前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなるガスコンロ。
  5. 前記温度検出機構の感温部が、前記炎口に隣接する金属製の部材に接触する状態で設けられている請求項2〜4の何れか1項に記載のガスコンロ。
  6. 前記バーナヘッドが、円環状のバーナ座部と当該バーナ座部の上方に載置される円盤状のバーナキャップとを有すると共に、前記炎口が前記バーナ座部の上面と前記バーナキャップの下面との境界部に形成され、
    前記温度検出機構の感温部が、前記バーナ座部を構成する金属性の部材に接触する状態で設けられている請求項に記載のガスコンロ。
  7. 前記失火判定手段が、前記温度検出機構の出力の前記点火時からの偏差又は当該偏差の時間変化率に基づいて前記火炎非形成状態であるか否かを判定する請求項3または4に記載のガスコンロ。
  8. 前記失火判定手段が、前記複数の炎口に対する混合気の供給を継続している運転期間において、前記温度検出機構の出力状態に基づいて前記複数の炎口に形成されていた火炎が消失した立消え状態であるか否かを判定する請求項1〜の何れか1項に記載のガスコンロ。
  9. 前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなる請求項1または2に記載のガスコンロ。
  10. 前記温度検出機構が、前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなる請求項1〜の何れか1項に記載のガスコンロ。
  11. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロにおいて、
    前記バーナヘッドの前記炎口の配置領域に配置されて、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構であって、
    前記複数の炎口の配置領域に沿って分散配置された複数の温度センサからなり、当該複数の温度センサが、互いに電気的に並列接続された複数の測温抵抗体又はサーミスタからなる温度検出機構。
  12. 燃料ガスと燃焼用空気との混合気を噴出させて火炎を形成する複数の炎口を周方向に分散配置してなるバーナヘッドを有するコンロバーナを備え、
    当該コンロバーナにおける失火の発生を判定する失火判定手段を備えたガスコンロにおいて、
    前記バーナヘッドの前記炎口の配置領域に配置されて、温度に応じて出力を変化させる温度検出機構であって、
    前記複数の炎口の配置領域に沿って周設配置された線状の測温抵抗体からなる温度検出機構。
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