JP5096983B2 - 燃焼設備 - Google Patents
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そして、給湯装置の制御手段が、燃焼室用熱電対の出力値が設定値以上になると、異常であるとして、熱交換器用バーナの燃焼を停止させることになる。
つまり、長年の使用により、燃焼ガス中の燃焼生成物や塵埃が熱交換器に付着して熱交換器の燃焼ガス通路が詰まると、燃焼ガスが熱交換器内に滞留して燃焼室の周囲温度が上昇して、燃焼室用熱電対の起電力の出力値が大きくなるため、この燃焼室用熱電対の出力値が大きくなり設定値以上になると、異常であるとして、熱交換器用バーナの燃焼を停止させることとなる。
前記コンロにおけるコンロ用バーナの燃焼炎の温度が高いほど大きい起電力を出力するコンロ用熱電対が、前記制御手段に電気的に接続されている前記燃焼室用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続され、
前記制御手段が、前記燃焼室用熱電対と前記コンロ用熱電対とを備えた熱電対群の出力値が熱電対群用設定値以上になると、前記熱交換器用バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
そして、コンロ用熱電対を制御手段に電気的に接続されている燃焼用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続することにより、給湯装置における燃焼室の異常の場合に加えて、コンロ用バーナが燃焼状態である場合にも、熱交換器用バーナの燃焼を停止させるものであるから、燃焼用熱電対が制御手段に電気的に接続されているという本来構成を利用して、コンロ用熱電対を燃焼用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続するという簡素な構成にて、コンロ用バーナが燃焼状態である場合に熱交換器用バーナの燃焼を停止させることができるのである。
したがって、本来構成を利用した簡素な構成にて、コンロを使用した状態での熱交換器用バーナの燃焼異常を未然に防止することができる燃焼設備を提供することができるに至った。
前記制御手段が、前記バーナ用熱電対の出力値がバーナ用設定値以下になると、前記熱交換器用バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
つまり、熱交換器用バーナの燃焼炎がリフトした場合や立ち消えした場合に、その異常をバーナ用熱電対にて検出して、熱交換器用バーナの燃焼を停止させることにより、熱交換器用バーナが異常燃焼することを回避できる。
従って、上記特徴構成1による作用効果に加えて、熱交換器用バーナが異常燃焼することを回避できる燃焼設備を提供することができるに至った。
そして、この開閉弁を開弁状態で維持させるために用いられるコンロ用熱電対を、燃焼室用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続して、熱交換器用バーナの燃焼異常を未然に防止する構成に利用するものであるから、熱交換器用バーナの燃焼異常を未然に防止するための熱電対と、コンロ用バーナの燃焼異常状態を回避するための熱電対とを兼用させることにより、全体構成の簡素化を図ることができる。
従って、上記第1特徴構成又は第2特徴構成による作用効果に加えて、全体構成の簡素化を図りながら、熱交換器用バーナの燃焼異常を未然に防止し且つコンロ用バーナの燃焼異常状態を回避できる燃焼設備を提供することができるに至った。
従って、上記第1〜第3特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、コンロを使用した状態での熱交換器用バーナの燃焼異常をより適確に未然に防止することができる燃焼設備を提供することができるに至った。
図1に示すように、燃焼設備は、押しボタン式の出湯操作具13の押し操作により出湯具8から出湯する給湯装置Aと、この給湯装置Aの下方に配設されてコンロ部32及びグリル部33を備えたコンロBとを設けて構成されており、給湯装置AとコンロBとは接続ケーブルLにて接続されている。
ちなみに、図1においては、給湯装置AとコンロBとが平面視において重ねる状態で設けられているが、重ならない状態で設けられる場合においても本願発明は適用できることは勿論である。
図2に示すように、給湯装置Aは、筒胴1の下方に熱交換器用バーナ3を設け、筒胴1の内部の上端部にフィンチューブ型の給湯用熱交換器2を設け、筒胴1の内部に熱交換器用バーナ3の燃焼室Rが形成されており、熱交換器用バーナ3にて燃焼室Rに設けられる給湯用熱交換器2を加熱するように構成されている。熱交換器2への給水路Wiには、止水弁4、水圧変化に応動して給水量を調整する水ガバナ5、及び、分流弁6が介装されており、熱交換器2からの出湯路Woは、フレキシブル管7を介して出湯具8に接続されている。
分流弁6は、熱交換器2への給水量とバイパス路Wbを介して給水路Wiから出湯路Woへ分流供給するバイパス水量とを調整するように構成されている。
また、熱交換器用バーナ3へのガス供給路Gには、遮断弁9、連動杆10aを介しての水ガバナ5との連動により給水状態でのみ開く水圧応動弁10、燃料ガス供給の元圧変化に応動してバーナ3への燃料ガス供給圧を適正圧に保つガスガバナ11、及び、燃料ガス供給量を調整する調整弁12が介装されている。
又、給湯装置Aには、各種制御を司るマイクロコンピュータを備えて構成される制御手段としてのコントローラCが設けられている。
一方、止水状態において押しボタン式の出湯操作具13を押し操作するに伴って、水を、止水弁4、水ガバナ5及び分流弁6を通過して熱交換器2に流すと同時に、バイパス路Wbを通じて出湯路Woへ流し、熱交換器2からの湯とバイパス路Wbからの水とを混合させて適温となった湯を、出湯具8から出湯させるように構成されている。
つまり、出湯状態において押しボタン式の出湯操作具13を押し操作するに伴って、遮断弁9及び水圧応動弁10を閉弁させて燃焼ガスの供給を断つことにより、バーナ3の燃焼を停止させ、止水弁4が閉弁させて給水を断つことにより、出湯具8からの出湯を停止させるように構成されている。
ノズル近傍用温度ヒューズ19は、熱交換器用バーナ3に対応するガスノズル18の下方近傍に位置するように配置されており、筒胴用温度ヒューズ20は、筒胴1の外周部の背面側(給湯装置を壁面に設置する場合は、壁面側)近傍に配置されている。
そして、前記バーナ用熱電対17、燃焼室用熱電対21、ノズル近傍用温度ヒューズ19、及び、筒胴用温度ヒューズ20は、夫々、リード線を介してコントローラCに電気的に接続されている。
図1及び図3に示すように、コンロBは、2つのコンロバーナ31a、31bを備えたコンロ部32と、グリルバーナ31cを備えたグリル部33とが設けられているテーブル式ガスコンロにて構成されている。
そして、2つのコンロバーナ31a、31bとして、コンロ本体34の右側に位置する大バーナ31aと左側に位置する並バーナ31bとが設けられている。
ちなみに、大バーナ31a、並バーナ31b及びグリルバーナ31cの夫々が、コンロBにおけるコンロ用バーナに相当する。
そして、詳細な説明は省略するが、点消火操作具Sは、消火位置から点火位置まで押し操作した後にその操作を解除すると、消火位置と点火位置との間に位置する保持位置まで復帰し、保持位置から点火位置まで押し操作した後にその操作を解除すると、消火位置まで復帰するように構成されている。
図3に示すように、ガス供給路36は、大バーナ用分岐路36a、並バーナ用分岐路36b、グリルバーナ用分岐路36cに分岐して夫々のバーナに接続されており、ガス供給路36(大バーナ用分岐路36a、並バーナ用分岐路36b、グリルバーナ用分岐路36c)が、前記コンロ用バーナに対して燃料を供給する燃料供給路に相当する。
前記操作弁38は、閉弁付勢型に構成されて、点消火操作具Sが保持位置及び点火位置まで押し込み操作されるに伴って閉弁付勢力に抗して開弁操作され、点消火操作具Sが消火位置に復帰した状態では閉弁不勢力にて閉弁操作されるように構成されている。
また、前記開閉弁37は、閉弁付勢型に構成されて、点消火操作具Sが点火位置まで押し込み操作されるに伴って、開弁側に移動する操作弁38の操作杆38aにて閉弁付勢力に抗して開弁され、点消火操作具Sが消火位置及び保持位置に復帰した状態では閉弁付勢力にて閉弁されるように構成されている。
そして、図4に示すように、コンロ用熱電対40により発生する起電力により通電されることによって磁界を発生する着火報知用コイル41と開閉弁37の作動用コイル37aとが、互いに並列接続される状態でコンロ用熱電対40に接続してあり、着火報知用コイル41に通電されることによりリードスイッチ42がオン操作され、また、作動用コイル37aに通電されることにより開弁状態の開閉弁37が開弁状態に維持される。
また、グリル本体5の前面パネル部に、大バーナ31aの着火状態を光にて報知する発光ダイオード47を備えてあり、リードスイッチ42のオン操作に伴って乾電池46から電力が供給されることにより発光するように構成されている。
つまり、点消火操作具Sを点火位置まで押し操作するに伴って、燃料ガスを、開閉弁37、操作弁38、調整弁39を通過させて大バーナ31aに供給し、点火スイッチ45のスパークにより点火させて、大バーナ31aを燃焼させるように構成されている。
このように大バーナ31aが燃焼している状態では、コンロ用熱電対40により発生する起電力が作動用コイル37aに通電することにより、開閉弁37が閉弁不勢力に抗して開弁状態に維持されているため、点消火操作具Sがこれに対する押し操作が解除されて保持位置に復帰したとしても、燃料ガスが大バーナ31aに供給され続けて大バーナ31aが燃焼状態で維持される。
ちなみに、保持位置に位置する点消火操作具Sを点火位置まで押し操作した後、その操作を解除させて消火位置に復帰されると、操作弁38が閉弁されて、燃料ガスの大バーナ31aへの供給が断たれるため、大バーナ31aの燃焼が停止する。
つまり、給湯装置Aに設けられたバーナ用熱電対17と燃焼室用熱電対21とが、バーナ用熱電対17を燃焼室用熱電対21に対して逆極性となる状態で直列接続されており、コンロBに設けられたコンロ用熱電対40が、コントローラCに電気的に接続されているバーナ用熱電対17に対して逆極性となる状態で、且つ、コントローラCに接続されている燃焼室用熱電対21に対して同極性となる状態で直列接続されている。
また、多数熱電対の合計値Vtとバーナ用熱電対17の出力値V1とに基づいて、燃焼室用熱電対21の出力値とコンロ用熱電対40の出力値との合計値、つまり、燃焼室用熱電対21及びコンロ用熱電対40を備えた熱電対群の出力値V2を演算にて求めるように構成されている。
したがって、大バーナ31a、並バーナ31b、グリルバーナ31cのいずれかが燃焼状態となり、複数のコンロ用熱電対40のいずれかの起電力の出力が大きくなることにより、燃焼室用熱電対21の出力値と複数のコンロ用熱電対40の出力値との合計値、つまり、熱電対群の出力値V2が設定値Vs2以上になると、コントローラCは、給湯装置Aの異常である又はコンロ用バーナが燃焼状態であるとして、遮断弁9のコイル9aへの通電を停止して遮断弁9を閉弁し、熱交換器用バーナ3の燃焼を停止させるように構成されている。
ちなみに、給湯装置AとコンロBとを接続する接続ケーブルLを外した状態では、給湯装置Aは、燃焼室用熱電対21のプラス端子が直接にコントローラCの入力端子bに接続されて、燃焼室用熱電対21の出力値が設定値Vs2以上になると、コントローラCは、異常であると判別して、遮断弁9のコイル9aへの通電を停止して遮断弁9を閉弁し、熱交換器用バーナ3の燃焼を停止させるように構成されている。
(1) 上記実施の形態では、バーナ用熱電対17を燃焼室用熱電対21及びコンロ用熱電対40に対して逆極性となる状態で直列接続したが、バーナ用熱電対17を燃焼室用熱電対21及びコンロ用熱電対40に接続しなくてもよい。
つまり、バーナ用熱電対17のマイナス端子と燃焼室用熱電対21のマイナス端子とを、互いには接続せずにコントローラCの異なる入力端子に接続してもよい。
3 熱交換器用バーナ
17 バーナ用熱電対
21 燃焼室用熱電対
31a コンロ用バーナ
31b コンロ用バーナ
31c コンロ用バーナ
36 燃料供給路
37 開閉弁
37a 作動用コイル
40 コンロ用熱電対
A 給湯装置
B コンロ
C 制御手段
R 燃焼室
Claims (4)
- 熱交換器用バーナにて加熱される給湯用熱交換器が設けられる燃焼室の周囲温度が高いほど大きな起電力を出力する燃焼室用熱電対、及び、この燃焼室用熱電対の起電力が異常であると前記熱交換器用バーナの燃焼を停止させる制御手段を備えて構成されている給湯装置と、
この給湯装置の下方に配設されたコンロとが設けられている燃焼設備であって、
前記コンロにおけるコンロ用バーナの燃焼炎の温度が高いほど大きい起電力を出力するコンロ用熱電対が、前記制御手段に電気的に接続されている前記燃焼室用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続され、
前記制御手段が、前記燃焼室用熱電対と前記コンロ用熱電対とを備えた熱電対群の出力値が熱電対群用設定値以上になると、前記熱交換器用バーナの燃焼を停止させるように構成されている燃焼設備。 - 前記熱交換器用バーナの燃焼炎の温度が高いほど大きい起電力を出力するバーナ用熱電対が、前記制御手段に電気的に接続され、
前記制御手段が、前記バーナ用熱電対の出力値がバーナ用設定値以下になると、前記熱交換器用バーナの燃焼を停止させるように構成されている請求項1記載の燃焼設備。 - 前記コンロにおける前記コンロ用バーナに対して燃料を供給する燃料供給路に備えられた閉弁付勢型の開閉弁が、開弁状態を保持するための作動用コイルに前記コンロ用熱電対により発生する起電力が通電されることにより閉弁付勢力に抗して開弁状態に維持されるように構成されている請求項1又は2記載の燃焼設備。
- 前記コンロに設けられた複数のコンロ用バーナの夫々に対して設けられた複数の前記コンロ用熱電対の夫々が、前記燃焼室用熱電対に対して同極性となる状態で直列接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼設備。
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