JP6345047B2 - グリル - Google Patents
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Description
前記調理容器の温度を検出する温度検出センサと、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼作動を制御する運転制御部とが設けられたグリルに関する。
そして、調理容器に収容される被調理物に含まれる水分量が多い場合には、下バーナ及び上バーナにて調理容器を加熱した際に、大量の水蒸気が調理容器から放出されて、放出された水蒸気がグリル庫の内部の上方部分に充満することになる。
したがって、大量の水蒸気が調理容器から放出される状態において、上バーナが燃焼不良状態で燃焼することを回避する必要がある。
前記調理容器の温度を検出する温度検出センサと、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼作動を制御する運転制御部とが設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器の温度が設定判定温度上昇するのに要する時間が設定判定時間以上となる温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
そして、調理容器に収容される被調理物に含まれる水分量が多い場合には、調理容器の加熱を継続すると、調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が上バーナの燃焼についての許容限度を超えて、上バーナの燃焼に悪影響を与える状態になる虞がある。
複数の調理メニューのうちから実行する調理メニューを指令する調理メニュー指令部が設けられ、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記調理メニューに基づいて、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼作動を制御するように構成され、
複数の前記調理メニューのうちに、前記調理容器に収納された被調理物から放出される水蒸気量が前記上バーナの燃焼についての許容限度を超えることが予測される設定水もの調理があり、
前記運転制御部が、
前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理が指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が増加する状態になることが予測される設定基準状態になると、前記上バーナの燃焼を停止させ、かつ、前記下バーナの燃焼を継続するように構成され、且つ、
前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
例えば、指令された調理メニューが「ごはん(炊飯)」である場合には、その「ごはん(炊飯)」に対応する加熱調理を行うために、下バーナ及び上バーナの燃焼作動が制御され、また、指令された調理メニューが「トースト」である場合には、その「トースト」に対応する加熱調理を行うために、下バーナ及び上バーナの燃焼作動が制御されることになる。
ちなみに、設定基準状態とは、例えば、温度検出センサにて検出される調理容器の温度が設定基準温度に上昇する状態である。
そして、このような場合には、調理容器の温度が平衡する温度平衡状態が判定されて、上バーナの燃焼が停止されることにより、上バーナが燃焼不良状態で燃焼することが回避されることになる。
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼停止に加えて、前記下バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
しかしながら、温度変更状態であると判定される場合には、例えば、使用者が誤って、調理容器に多量の水分を貯留する状態で加熱調理を開始する等、被調理物が調理容器に適正状態で収容されていない可能性が高い。
前記運転制御部が、前記上バーナ及び前記下バーナの燃焼を停止させた際に、前記調理容器に収容された被調理物の水分量が許容量を超える状態であることを報知する報知処理を実行するように構成されている点にある。
したがって、使用者は、調理容器に収容した被調理物(食材)の収容状態を確認して、例えば、被調理物を適正状態で調理容器に収容して、加熱調理を再開する等、上バーナ及び下バーナの燃焼が停止したことに対する適切な処置を良好に行うことができる。
前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態を判定する前に、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器の温度が水の沸点に対応する温度に上昇する以前における前記調理容器の温度上昇勾配を求めて、求めた温度上昇勾配に基づいて、前記設定判定温度又は前記設定判定時間を定めるように構成されている点にある。
前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサにて検出される前記調理容器の温度が判定用設定低温度から判定用設定高温度に上昇するまでの経過時間を、前記温度上昇勾配として求めるように構成されている点にある。
尚、判定用設定低温度及び判定用設定高温度は、調理容器の温度が水の沸点に対応する温度に上昇する以前における調理容器の温度上昇勾配を求めるものである以上、水の沸点に対応する温度よりも低い温度に設定されることは勿論である。
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合に、前記温度上昇勾配が前記調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が前記上バーナの燃焼についての許容限度を超える状態になることが予測される設定基準勾配以下であるときには、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されている点にある。
そして、調理容器の加熱を継続すると、調理容器に収容される被調理物に含まれる水分量が多いほど、調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が多くなる。
前記運転制御部が、前記上バーナ及び前記下バーナの燃焼を停止させた際に、前記調理容器に収容された被調理物の水分量が許容量を超える状態であることを報知する報知処理を実行するように構成されている点にある。
したがって、使用者は、調理容器に収容した被調理物(食材)の収容状態を確認して、例えば、被調理物を適正状態で調理容器に収容して、加熱調理を再開する等、上バーナ及び下バーナの燃焼が停止したことに対する適切な処置を良好に行うことができる。
前記上バーナ及び前記下バーナの火力が変更調節自在に構成され、
前記設定基準勾配が、前記前記上バーナ及び前記下バーナの火力に応じて設定されている点にある。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガスコンロの全体構成)
図1に示すように、コンロ本体Hの上面部に、左右一対のコンロバーナ1を備え、コンロ本体Hの内部にグリルG(図2参照)を備えるガスコンロが構成されている。
このガスコンロは、キッチンカウンタに形成したコンロ装着口に上方から挿入して組付ける、いわゆるビルトインタイプとして構成されるものであって、コンロ本体Hの上部の周縁部には、キッチンカウンタに載置する鍔部が形成されている。
また、天板2の上部には、コンロバーナ1にて加熱される鍋等の被加熱物を載置するための五徳4が、左右のコンロバーナ1の夫々に対応して設けられている。
尚、コンロバーナ1の中央部には、図1に示すように、鍋等の被加熱物の存在及び被加熱物の底壁温度を検出するコンロバーナセンサ1Aが設けられている。
グリル用設定操作部6は、複数の指令スイッチを備えて、それらの複数の指令スイッチの操作により、後述する加熱調理用のグリルバーナAに対する点火及び消火の指令、目標火力の指令、調理モードの指令等、各種の指令情報を指令するように構成されており、その詳細は後述する。
グリルGには、図2及び図3に示すように、前部及び後部が開口する筒状に形成されたグリル庫7(図4参照)が備えられ、被調理物を加熱調理するための調理容器Kを支持し且つグリル扉8(図1参照)を前端部に備えた調理容器支持部Lが、グリル庫7に対して出退自在に設けられている。
ちなみに、グリル皿9の容量は、例えば、450mlであり、調理鍋41の容量は、例えば、1500mlである。
グリル庫7の後部には、燃焼ガスや加熱される被調理物から排出されるガス類等からなる調理排気をグリル排気口3に導く排気通路Eを形成する排気通路形成部Dが設けられている。
尚、このような構成の下バーナ10は、コンロバーナ1の構成と同様であり、コンロバーナ1を転用して構成されている。
この容器温度検出センサ13の検出情報は、後述する運転制御部W(図9参照)に入力される。
図3に示すように、グリル庫7の左右の側壁部7sの底部側部分に、長手方向をグリル庫7の前後方向に向けた姿勢で固定設置される状態で固定レール15が設けられ、その固定レール15に対してグリル庫7の前後方向に移動自在に支持される中間レール16、及び、その中間レール16に対してグリル庫7の前後方向に移動自在に支持される可動レール17を備えたスライドレール式の案内機構Bが設けられている(図4参照)。
そして、図4及び図6に示すように、容器支持枠21の前端部が、扉支持板18に上下揺動自在に支持されている。つまり、容器支持枠21の前端部に設けた被支持部21sが、扉支持板18の背面部に設けた係止片18Aに係止支持されている。
すなわち、容器支持枠21が、前端部が扉支持板18に支持され、かつ、後端部がレール枠22に支持される形態で設けられている。
尚、グリル庫7の内部を清掃するときには、調理容器支持部Lをグリル庫7の前方に突出させ、その突出状態において、グリル皿9及び調理鍋41を容器支持枠21から取り外すことにより、カバー体19の上面部等、グリル庫7の内部を良好に清掃できることになる。
図2〜図4に示すように、グリル庫7の後部に、グリル庫7の下側部分においてはグリル庫横幅方向の中央側部分を開口し、かつ、グリル庫7の上側部分においてはグリル庫横幅方向の全幅に亘って開口する形態で排気出口Uが開口され、排気通路形成部Dが、排気通路Eを排気出口Uに連通させる形態で形成するように構成されている。
そして、グリル庫7の前後方向視にて、グリル庫7の後部における下側部分には、左右の後板23の間に位置する開口部分がグリル庫7の底壁部7dの上方側に位置する状態で形成され、グリル庫7の後部における上側部分には、グリル庫7の左右の側壁部7s及びグリル庫7の上部壁7uにて囲まれた開口部分が形成されている。
下側形成部分Ds及び上側形成部分Duは、複数の部材を組み付けて形成されるものであるが、本実施形態においては、下側形成部分Ds及び上側形成部分Duについての詳細な説明を省略する。
この排気温度センサ26は、通路区画材24の上方側部分の温度を排気通路Eの内部温度として検出するように構成され、排気温度センサ26の検出情報は、後述する運転制御部W(図9参照)に入力される。
図8に示すように、メタンガスを主成分とする都市ガス等の燃料ガスが供給される元ガス供給路28に、一対のコンロバーナ1に対する一対のコンロ用分岐路29、及び、グリル用分岐路30が接続されている。
元ガス供給路28に、ガスコンロ全体に対する燃料ガスの供給を断続する元ガス弁31が配置され、一対のコンロ用分岐路29の夫々に、コンロバーナ1の火力を調節するためのコンロバーナ用ガス量調節弁32が設けられている。
ちなみに、下バーナ用ガス量調節弁36及び上バーナ用ガス量調節弁37は、燃料ガスの供給開度を全閉開度から最大開度に亘って変更するものであり、下バーナ10や上バーナ11の燃焼を停止する際には、下バーナ用ガス量調節弁36及び上バーナ用ガス量調節弁37を、全閉開度(閉状態)にする。
図2及び図3に示すように、グリル皿9を容器支持枠21に載置した状態において、グリル皿9の後端部の存在を検出する存否検出センサSが、調理容器支持部Lをグリル庫7の内部の設定収納位置に収納した状態において、グリル皿9の後端部に接当する形態で、グリル庫7の後板23に設けられている。
ちなみに、容器支持枠21に調理鍋41を載置した際に、蓋40が調理鍋41に装着されていないときには、調理容器支持部Lをグリル庫7の内部の収納位置に収納した状態において、存否検出センサSが調理鍋41に接当しないことになる。
ちなみに、存否検出センサSの検出情報は、後述する運転制御部W(図9参照)に入力される。
図9に示すように、グリル用設定操作部6の指令情報が運転制御部Wに入力されて、運転制御部Wが、グリル用設定操作部6の指令情報に基づいて、上バーナ11及び下バーナ10の燃焼を制御するように構成されている。
尚、「調理モード」においては、加熱調理を停止する際には、点消火スイッチ48を操作して、上バーナ11及び下バーナ10を消火させることになる。
そして、オートメニューの「ごはん」及び調理モードの「煮る」、「蒸す」が、調理鍋41に多量の水を貯留するため、調理容器Kとして調理鍋41に収容された被調理物から放出される水蒸気量が上バーナ11の燃焼についての許容限度を超えることが予測される設定水もの調理に相当することになる。
また、下バーナ10は、「強」のときには、1454W(1250Kcal/h)を出力し、「弱」のときには、349W(300Kcal/h)を出力するように構成されている。
尚、点消火スイッチ48は、上述の如く、「オートメニュー」及び「調理モード」が備える複数の調理メニューを実行する際に操作されることになるが、加えて、後述する「タイマー調理」を実行する際に、グリルバーナAを点火させるときに操作され、さらには、「オートメニュー」、「調理モード」及び「タイマー調理」を用いずに、手動操作により加熱調理を行う(以下、「手動調理」と呼称)ときにも、グリルバーナAを点火させるときや消火するときに押し操作されることになる。
運転制御部Wは、時間設定スイッチ49にて加熱調理時間が設定された後に、点消火スイッチ48にてグリルバーナAが点火された場合や、点消火スイッチ48にてグリルバーナAが点火された直後に、時間設定スイッチ49にて加熱調理時間が設定された場合において、加熱調理時間が経過すると、グリルバーナAを自動的に消火する「タイマー調理」を実行するように構成されている。
また、チャイルドロックスイッチ51は、3秒に亘って押し操作することにより、グリル用設定操作部6による操作を無効にする「チャイルドロック状態」に設定することができる。
尚、「チャイルドロック状態」を解除するには、チャイルドロックスイッチ51を、再び、3秒に亘って押し操作することになる。
運転制御部Wは、マイクロコンピュータを備えて、グリルGを備えたガスコンロの全体に対する運転を制御するものであるが、以下の説明においては、グリルGに備えた下バーナ10及び上バーナ11に対する燃焼制御を説明して、コンロバーナ1に対する燃焼制御は省略する。
例えば、点消火スイッチ48の操作により点火指令が指令されると、元ガス弁31、下バーナ用ガス量調節弁36、及び、上バーナ用ガス量調節弁37を操作して、下バーナ10及び上バーナ11に燃料ガスを供給する状態とし、加えて、下バーナ10及び上バーナ11に対する点火プラグPを作動させかつ着火センサRにて着火を検出する点火処理を実行することになる。
また、「タイマー調理」が指令された場合には、加熱調理時間が経過すると、下バーナ10及び上バーナ11を自動的に消火することになる。
すなわち、運転制御部Wは、例えば、グリル用設定操作部6から点火指令が指令されたときに、存否検出センサSの検出情報に基づいて、グリル皿9や蓋40の被検知部40Hの存在が検出されない非存在状態であると判定したときには、非存在状態に対応する非存在用処理を実行するように構成されている。
つまり、グリル皿9を容器支持枠21に載置せずに、調理容器支持部Lをグリル庫7の設定収納位置に収納した状態や、グリル皿9を容器支持枠21に載置した調理容器支持部Lをグリル庫7の適正な設定収納位置に収納しない状態のときには、存否検出センサSの検出情報に基づいて、グリル皿9の存在が検出されない状態であることが判定されて、点火処理の実行が牽制されることになる。
すなわち、運転制御部Wは、例えば、下バーナ10及び上バーナ11の燃焼中において、排気温度センサ26の検出温度が設定上限値を超えると、下バーナ10及び上バーナ11の燃焼を停止させるために消火処理を実行し、加えて、警報ブザー等の警報装置55を作動させる警報処理を実行するように構成されている。
つまり、被調理物の過熱等により、排気温度センサ26の検出温度が設定上限値を超えると、下バーナ10及び上バーナ11の燃焼が停止されることになる。
上述の如く、オートメニューの「ごはん」及び調理モードの「煮る」、「蒸す」は、調理鍋41に多量の水を貯留するため、調理容器Kとして調理鍋41に収容された被調理物から放出される水蒸気量が上バーナ11の燃焼についての許容限度を超えることが予測される「設定水もの調理」に相当することになる。
尚、設定基準温度は、水の沸点に対応する温度よりも低い温度があればよいが、多量の水蒸気発生状態になる以前に上バーナ11の燃焼を停止するためには、90℃以下や、90℃未満の温度に設定することが好ましいものであり、本実施形態においては、78℃に設定するものである。
尚、報知装置56の報知作動の具体的内容としては、「調理容器の水分量が過剰です」等、報知内容を具体的に示すことが好ましいものである。
そして、報知処理を実行することにより、使用者に、調理容器Kに収容されている被調理物(食材)の収容状態の確認を促すようにする。
運転制御部Wは、第1判定処理として、下バーナ10及び上バーナ11を燃焼させて調理容器Kの加熱を開始した状態において、容器温度検出センサ13にて検出される調理容器Kの温度が水の沸点に対応する温度に上昇する以前における調理容器Kの温度の温度上昇勾配を求めて、求めた温度上昇勾配が調理容器Kに収容された被調理物から放出される水蒸気量が上バーナ11の燃焼についての許容限度を超える状態になることが予測される設定基準勾配以下であるか否かを判定する処理を実行することになる。
すなわち、本実施形態においては、上バーナ11及び下バーナ10の火力が「強」の状態のとき、並びに、上バーナ11の火力が「弱」で且つ下バーナ10の火力が「強」の状態のときには、設定基準勾配(判別時間)が35秒以上に設定され、そして、上バーナ11の火力が「強」で且つ下バーナ10の火力が「弱」の状態のときには、設定基準勾配(判別時間)が100秒以上に設定される。
そして、第1判定処理にて、「水もの調理物」であると判定された場合には、加熱の継続によって調理容器Kから上バーナ11の燃焼に悪影響を与える程度の大量の水蒸気が発生する蓋然性が高いと予測できるのである。
運転制御部Wは、下バーナ10及び上バーナ11を燃焼させて調理容器Kの加熱を開始した状態において、第1判定処理を実行した後に、第2判定処理を実行することになる。
運転制御部Wは、第2判定処理として、第1判定処理を実行してから、調理容器Kの加熱を開始したのちの経過時間が後述する設定基準時間に達するまでの間において、容器温度検出センサ13の検出情報に基づいて、調理容器Kの温度が設定判定温度上昇するのに要する時間を求めて、求めた時間が設定判定時間以上となる温度平衡状態であるか否かを判定する処理を実行することになる。
そして、設定判定時間FSが、経過時間FTと演算用係数FSTとの積によって求められるように構成されている。
したがって、容器温度検出センサ13の検出温度が平衡するか否かによって、調理容器Kに収容される被調理物に大量の水が含まれるか否かが判定できるのである。
そして、第2判定処理にて、「温度平衡状態」であると判定された場合には、加熱の継続によって調理容器Kから上バーナ11の燃焼に悪影響を与える程度の大量の水蒸気が発生する蓋然性が高いと予測できるのである。
運転制御部Wは、下バーナ10及び上バーナ11を燃焼させて調理容器Kの加熱を開始した状態において、調理容器Kの加熱を開始したのちの経過時間が設定基準時間に達すると、第3判定処理を実行することになる。
設定基準時間は、加熱開始からの経過時間が調理容器Kに水を満杯で貯留したと仮定したときに貯留した水が沸騰することが予測される時間として定められることになり、具体的には、設定基準時間は、図13に示すように、下バーナ10及び上バーナ11の火力に応じて設定されることになる。
尚、本実施形態においては、図13に示すように、沸騰判定用温度が、130℃に設定されているが、沸騰判定用温度は、例えば、110℃等、100℃以上の適宜の温度に設定できる。
そして、第3判定処理にて、「水貯留状態」であると判定された場合には、加熱の継続によって調理容器Kから上バーナ11の燃焼に悪影響を与える程度の大量の水蒸気が発生する蓋然性が高いと予測できるのである。
上述の通り、運転制御部Wは、水もの対応制御として、グリル用設定操作部6にて「設定水もの調理」が指令された場合に、設定基準状態になると、上バーナ11の燃焼を停止させ、かつ、下バーナ10の燃焼を継続するバーナ調整処理や、グリル用設定操作部6にて設定水もの調理以外の調理メニューが指令された場合に、「水もの調理物」であると判定すると、上バーナ11及び下バーナ10の燃焼を停止するバーナ停止処理、及び、調理容器Kに収容された被調理物の水分量が許容量を超える状態であることを報知する報知処理を実行することになり、以下、水もの対応制御について、図10のフローチャートに基づいて説明を加える。
つまり、上述の如く、オートメニュー、調理モード、タイマー調理は、下バーナ10及び上バーナ11の燃焼を開始した直後に設定されることがあるため、下バーナ10及び上バーナ11の燃焼を開始した際に、未だ、オートメニュー、調理モード、タイマー調理が設定されていない場合には、「水もの対応制御」は、調理モード設定用の待時間が経過してから開始されることになる。
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、調理容器Kとして、開放式調理容器としてのグリル皿9の一例、及び、蓋40が装着される蓋装着式調理容器としての調理鍋41の一例を例示したが、調理容器Kとしては、各種のものを使用できる。
7 グリル庫
10 下バーナ
11 上バーナ
13 温度検出センサ
K 調理容器
W 運転制御部
Claims (9)
- グリル庫の底部に設置されて前記グリル庫内に収納された調理容器を下方から加熱するブンゼン燃焼式の下バーナ、及び、前記グリル庫の天井部に設置されて前記調理容器を上方から加熱するブンゼン燃焼式の上バーナが設けられ、
前記調理容器の温度を検出する温度検出センサと、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼作動を制御する運転制御部とが設けられたグリルであって、
前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器の温度が設定判定温度上昇するのに要する時間が設定判定時間以上となる温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されているグリル。 - 複数の調理メニューのうちから実行する調理メニューを指令する調理メニュー指令部が設けられ、
前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて指令された前記調理メニューに基づいて、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼作動を制御するように構成され、
複数の前記調理メニューのうちに、前記調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が前記上バーナの燃焼についての許容限度を超えることが予測される設定水もの調理があり、
前記運転制御部が、
前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理が指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が増加する状態になることが予測される設定基準状態になると、前記上バーナの燃焼を停止させ、かつ、前記下バーナの燃焼を継続するように構成され、且つ、
前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されている請求項1記載のグリル。 - 前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合には、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態であると判定したときには、前記上バーナの燃焼停止に加えて、前記下バーナの燃焼を停止させるように構成されている請求項2記載のグリル。
- 前記運転制御部が、前記上バーナ及び前記下バーナの燃焼を停止させた際に、前記調理容器に収容された被調理物の水分量が許容量を超える状態であることを報知する報知処理を実行するように構成されている請求項3記載のグリル。
- 前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度平衡状態を判定する前に、前記温度検出センサの検出情報に基づいて、前記調理容器の温度が水の沸点に対応する温度に上昇する以前における前記調理容器の温度上昇勾配を求めて、求めた温度上昇勾配に基づいて、前記設定判定温度又は前記設定判定時間を定めるように構成されている請求項2〜4のいずれか1項に記載のグリル。
- 前記運転制御部が、前記下バーナ及び前記上バーナを燃焼させて前記調理容器の加熱を開始した状態において、前記温度検出センサにて検出される前記調理容器の温度が判定用設定低温度から判定用設定高温度に上昇するまでの経過時間を、前記温度上昇勾配として求めるように構成されている請求項5に記載のグリル。
- 前記運転制御部が、前記調理メニュー指令部にて前記設定水もの調理以外の前記調理メニューが指令された場合に、前記温度上昇勾配が前記調理容器に収容された被調理物から放出される水蒸気量が前記上バーナの燃焼についての許容限度を超える状態になることが予測される設定基準勾配以下であるときには、前記下バーナ及び前記上バーナの燃焼を停止させるように構成されている請求項5又は6に記載のグリル。
- 前記運転制御部が、前記上バーナ及び前記下バーナの燃焼を停止させた際に、前記調理容器に収容された被調理物の水分量が許容量を超える状態であることを報知する報知処理を実行するように構成されている請求項7記載のグリル。
- 前記上バーナ及び前記下バーナの火力が変更調節自在に構成され、
前記設定基準勾配が、前記前記上バーナ及び前記下バーナの火力に応じて設定されている請求項7又は8に記載のグリル。
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