JP2020173067A - ガスコンロ - Google Patents
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Abstract
Description
前記運転制御部が、加熱調理中における前記温度検出部の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になることに基づいて、水もの調理であると判別する調理種別判別処理を実行するように構成されたガスコンロに関する。
つまり、煮もの調理においては、焦げ付きが生じる前のタイミングにて、コンロバーナの燃焼を停止する必要があるが、温度検出部の検出温度が水もの用のカット温度(消火温度)に達することにより、コンロバーナの燃焼を停止させても、煮ものに多少の焦げ付きが生じる虞があり、改善が望まれるものであった。
前記運転制御部が、加熱調理中における前記温度検出部の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になることに基づいて、水もの調理であると判別する調理種別判別処理を実行するように構成されたものであって、その特徴構成は、
前記運転制御部が、
前記調理種別判別処理にて前記水もの調理であると判別した場合には、前記コンロバーナの火力を前記点火用火力よりも低下させる又は前記コンロバーナを消火する火力低減処理、及び、当該火力低減処理の実行後における前記検出温度の低下状況に基づいて、水もの用加熱容量を推定する水もの用容量判別処理を実行するように構成され、且つ、
前記水もの用容量判別処理を実行した後において、前記水もの用容量判別処理にて推定された前記水もの用加熱容量に基づいて水もの用目標加熱時間を定める水もの用運転条件設定処理、及び、前記コンロバーナを加熱調理のために継続して燃焼させるように制御しかつその後の経過時間が前記水もの用目標加熱時間に達すると前記コンロバーナを消火する水もの調理用制御処理を順次実行するように構成されている点にある。
つまり、加熱開始からのコンロバーナの火力は、点火用火力にて燃焼を継続する状態に維持されることになるが、温度検出部の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になったときに、コンロバーナの火力を点火用火力よりも低下させる又はコンロバーナを消火する火力低減処理が実行されると、温度検出部の検出温度が漸次低下することになる。
ちなみに、一般に、煮もの調理における水もの用加熱容量は、やかん等に収納した湯水を加熱する湯沸しにおける水もの用加熱容量に較べて小さくなる傾向であるから、水もの用加熱容量が大きい場合には、湯沸しであると推定でき、水もの用加熱容量が小さい場合には、煮もの調理であると推定できる。
つまり、水もの用容量判別処理を実行した後における水もの用目標加熱時間が、水もの調理用容量判別処理にて推定された加熱容量に基づいて設定される。
つまり、加熱開始からのコンロバーナの火力は、点火用火力にて燃焼を継続する状態に維持されることになり、そして、温度検出部の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になって火力低減処理が実行された後におけるコンロバーナの水もの用目標火力が、点火用火力よりも低い火力に調節されることになる。
前記加熱開始後の設定時間範囲における前記検出温度の油もの用上昇勾配に基づいて、油もの用加熱容量を推定する油もの用容量判別処理を実行し、かつ、前記調理種別判別処理において、前記検出温度が前記平衡状態にならない場合には、油もの調理と判別するように構成され、且つ、
前記調理種別判別処理にて前記油もの調理を判別した場合において、その後の加熱調理における目標加熱形態として、前記検出温度を目標加熱温度に維持する温調制御形態を設定し、かつ、前記油もの用容量判別処理にて推定された前記油もの用加熱容量に基づいて油もの用目標加熱時間を定める油もの用運転条件設定処理、及び、前記目標加熱温度に維持すべく前記火力調節部を制御しかつ前記油もの用目標加熱時間に達すると前記コンロバーナを消火する油もの調理用制御処理を実行するように構成されている点にある。
そして、温度検出部の検出温度を目標加熱温度に維持する温調制御形態が設定されるから、揚げもの調理や炒めもの調理において、異常な高温状態になることを回避しながら、揚げもの調理や炒めもの調理を良好に行うことができる。
ちなみに、油もの用加熱容量が小さな傾向となる場合としては、空焚きが考えられるが、このような空焚きの場合には、油もの用目標加熱時間を短く設定することにより、調理容器が異常加熱される前にコンロバーナを消火させることができる。
そこで、運転制御部が、油もの用容量判別処理において、加熱開始後の設定時間範囲における温度検出部の検出温度の油もの用上昇勾配と、加熱開始時に温度検出部にて検出される初期温度に基づいて油もの用加熱容量を推定することにより、初期温度の変化に拘わらず、油もの用加熱容量を適切に推定できることになる。
ちなみに、油もの用加熱容量が小さな空焚きについても、コンロバーナの加熱が油もの用短時間に亘って継続されるだけになるので、調理容器の異常加熱を回避できる。
前記水もの調理であると判別された場合において前記水もの用目標加熱時間を表示し、かつ、前記油もの調理であると判別された場合において前記油もの用目標加熱時間を表示する時間表示部と、
前記油もの調理であると判別された場合において前記目標加熱温度を表示する温度表示部と、が設けられている点にある。
また、調理種別判別処理にて油もの調理であると判別された場合には、調理種別表示部にて、油もの調理であることが表示され、加えて、時間表示部にて、油もの用目標時間が表示され、さらに、温度表示部にて、目標加熱温度が表示されることになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガスコンロの全体構成)
図1は、ビルトイン式やテーブル式のガスコンロGCに備えられるコンロバーナ1を例示するものであって、鍋やフライパン等の調理容器Jが五徳2に載置され、コンロバーナ1が五徳2に載置された調理容器Jを加熱するように構成されている。
そして、燃料ガスが噴射ノズル3からバーナ混合管部1Bに噴射されることにより、一次空気がバーナ混合管部1Bに導入され、燃料ガスと一次空気との混合ガスが炎孔から噴出されて一次燃焼し、かつ、その一次燃焼により、バーナ本体部1Aの周囲の空気が二次空気として導入されて二次燃焼するように構成されている。
尚、ガス量調整弁6の開度を検出する回転角センサ6sの検出情報が、後述する運転制御部Hに入力されるように構成されている。
また、コンロバーナ1に対して、点火プラグP、及び、熱電対を用いて構成される着火センサRが装備されている。
そして、運転制御部Hが、設定操作部Qにて自動調理モードが設定されている状態で、点消火指令部8にて点火指令が指令された場合には、その設定されている自動調理モードを行う自動調理運転処理を実行するように構成されている。
また、運転制御部Hが、設定操作部Qにて自動調理モードが設定されていない状態で、点消火指令部8にて点火指令が指令された場合には、調理モードを判別しながら調理運転を行う自動判別調理処理を実行するように構成されている。
尚、自動調理モードの加熱調理を中断する等の目的により、点消火指令部8にて消火指令が指令されると、元ガス弁5を閉状態に操作して、コンロバーナ1を消火させる消火処理を実行することになる。
ちなみに、自動判別調理処理における加熱調理を中断する等の目的により、点消火指令部8にて消火指令が指令されると、上述の消火処理を実行することになる。
設定操作部Qは、自動調理モードとして、煮ものモード、湯沸しモード、温度設定モードを設定できるように構成されている。
ちなみに、煮ものモード及び湯沸しモードは、水もの調理に相当することになり、温度設定モードは、揚げもの調理等を行う油もの調理に相当する。
煮ものモードは、コンロバーナ1を点火用火力にて燃焼させて加熱を開始し、その加熱開始後において、温度センサ7の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になると、ガス量調整弁6を操作して、コンロバーナ1の火力を弱火力(例えば、300〜400kcal/h)に調整するようにし、火力調整後、設定操作部Qにて設定された設定時間(例えば、10分程度)が経過すると、コンロバーナ1を消火する処理を順次実行するモードである。
湯沸しモードは、コンロバーナ1を点火用火力にて燃焼させて加熱を開始し、その加熱開始後において、温度センサ7の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になると、ガス量調整弁6を操作して、コンロバーナ1の火力を弱火力(例えば、300〜400kcal/h)に調整するようにし、火力調整後、設定操作部Qにて設定された設定時間(例えば、5分程度)が経過すると、コンロバーナ1を消火する処理を順次実行するモードである。
ちなみに、湯沸しモードにおいて、設定操作部Qにて設定時間が設定されていない場合には、沸騰に対応する平衡状態になると、コンロバーナ1を直ちに消火することになる。
温度設定モードは、コンロバーナ1を点火用火力にて燃焼させて加熱を開始し、その加熱開始後において、温度センサ7の検出温度が設定操作部Qにて設定された設定温度(例えば、140〜230℃)になると、ガス量調整弁6を操作して、温度センサ7の検出温度を設定温度(目標加熱温度)に維持する温調制御を実行し、かつ、設定操作部Qにて設定された設定時間(例えば、5分程度)が経過すると、コンロバーナ1を消火する処理を順次実行するモードである。
運転制御部Hが、コンロバーナ1を点火用火力にて燃焼させて加熱を開始し、その加熱開始後における温度センサ7の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になると、その平衡状態になることに基づいて、水もの調理であると判別する調理種別判別処理を実行するように構成されている。
尚、実験結果の記憶としては、温度勾配(低下勾配)と水もの用加熱容量との関係を示すデータを記憶してもよいが、温度勾配(低下勾配)と水もの用加熱容量との関係を示す近似式を記憶してもよい。
つまり、例えば、計測した温度勾配(低下勾配)が、図6における水量が1リットルの場合の温度勾配(低下勾配)よりも大きいときには、水もの用加熱容量が少容量と推定し、且つ、計測した温度勾配(低下勾配)が、図6における水量が1リットルの場合の温度勾配(低下勾配)以下であるときには、水もの用加熱容量が多容量と推定するように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、水もの用加熱容量が多容量であると推定したときには、湯沸しであると推定し、水もの用加熱容量が少容量であると推定したときには、煮もの調理であると推定するように構成されている。
尚、水もの調理用制御処理の実行中において、温度センサ7の検出温度が、煮ものが焦げ付く虞がある水もの用消火温度(例えば、190℃)になると、運転制御部Hが、コンロバーナ1を消火する強制消火処理を実行するように構成されている。
ちなみに、調理種別判別処理において、温度センサ7の検出温度が沸騰判定域(例えば、97℃から130℃の間の温度域)の上限温度を超えると、平衡状態にならない油もの調理と判別するように構成されている(図5参照)。
また、油もの用上昇勾配は、油もの用加熱容量の変化に加えて初期温度によって変化することになるため、油もの用容量判別処理において、上昇勾配と加熱開始時に温度センサ7にて検出される初期温度とに基づいて油もの用加熱容量を推定するように構成されている。
尚、実験結果の記憶としては、油もの用上昇勾配と初期温度と油もの用加熱容量との関係を示すデータを記憶してもよいが、油もの用上昇勾配と初期温度と油もの用加熱容量との関係を示す近似式を記憶してもよい。
つまり、計測した油もの上昇勾配が、油量が平均的な量である場合における上昇勾配と初期温度との関係を示す基準線における計測した初期温度に対応する油もの上昇勾配よりも大きいときには、油もの用加熱容量が少容量と推定し、且つ、計測した油もの上昇勾配が、油量が平均的な量である場合における上昇勾配と初期温度との関係を示す基準線における計測した初期温度に対応する油もの上昇勾配以下であるときには、油もの用加熱容量が多容量と推定するように構成されている。
ちなみに、温調制御の具体内容は、上述した通り、温度センサ7の検出温度が目標加熱温度になると、コンロバーナ1の火力を弱火力(例えば、300〜400kcal/h)にし、その後、温度センサ7の検出温度が目標加熱温度より設定値低下して再点火温度(例えば、設定温度−5℃)になると、点火火力(例えば、2550kcal/h)に相当する火力に復帰させる制御として設定されている。
また、油もの調理用制御処理の実行中において、温度センサ7の検出温度が、発火する危険性がある油もの用消火温度(例えば、250℃)になると、コンロバーナ1を消火する強制消火処理を実行するように構成されている。
設定操作部Qにおける調理モード表示部11が、調理種別判別処理にて判別された調理種別が前記水もの調理であるか油もの調理であるかを表示する調理種別表示部として機能するように構成されている。
つまり、水もの用加熱容量が多容量である湯沸しであると推定したときには、湯沸しランプ11bが点灯し、水もの用加熱容量が少容量である煮もの調理であると推定したときには、煮ものランプ11aが点灯し、油もの調理であるときには、温度設定ランプ11cが点灯するように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、時間表示部12hにて表示されている水もの用目標加熱時間及び油もの用目標加熱時間を、増減スイッチ13の操作によって、変更設定できるように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、温度表示部12tにて表示されている目標加熱温度を、増減スイッチ13の操作によって、変更設定できるように構成されている。
次に、運転制御部Hの制御作動をフローチャートに基づいて説明する。
図2に示すように、先ず、点火指令が指令されたか否かを判別し(#1)、点火指令が指令されないときには、点火指令が指令されるまで待機する。
#3にて、調理モードが指令されていると判別したときには、調理モードが煮ものモードであるか否かを判別し(#4)、煮ものモードである場合には、煮ものモードに対応する煮もの処理を実行する(#5)。
#6にて、調理モードが湯沸しモードでないと判別した場合には、調理モードが温度設定モードであるとして、温度設定モードに対応する温調処理を実行する(#8)。
自動判別調理処理は、図3に示すように、先ず、油もの用容量判別処理を行うことになる(#11)。ちなみに、油もの用容量判別処理の判別結果は、後述の如く、油もの調理であると判別されたときに使用される。
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、火力低減処理において、コンロバーナ1の火力を点火用火力よりも低下させる場合を例示したが、火力低減処理において、コンロバーナ1を消火させるようにしてもよい。
6 火力調節部
7 温度検出部
11 調理種別表示部
12h 時間表示部
12t 温度表示部
H 運転制御部
J 調理容器
Claims (7)
- 調理容器を加熱するコンロバーナと、前記調理容器の温度を検出する温度検出部と、前記コンロバーナの火力を調節する火力調節部と、運転を制御する運転制御部と、が設けられ、
前記運転制御部が、前記コンロバーナを点火用火力にて燃焼させる加熱開始後における前記温度検出部の検出温度が水分の沸騰に対応する平衡状態になることに基づいて、水もの調理であると判別する調理種別判別処理を実行するように構成されたガスコンロであって、
前記運転制御部が、
前記調理種別判別処理にて前記水もの調理であると判別した場合には、前記コンロバーナの火力を前記点火用火力よりも低下させる又は前記コンロバーナを消火する火力低減処理、及び、当該火力低減処理の実行後における前記検出温度の低下状況に基づいて、水もの用加熱容量を推定する水もの用容量判別処理を実行するように構成され、且つ、
前記水もの用容量判別処理を実行した後において、前記水もの用容量判別処理にて推定された前記水もの用加熱容量に基づいて水もの用目標加熱時間を定める水もの用運転条件設定処理、及び、前記コンロバーナを加熱調理のために継続して燃焼させるように制御しかつその後の経過時間が前記水もの用目標加熱時間に達すると前記コンロバーナを消火する水もの調理用制御処理を順次実行するように構成されているガスコンロ。 - 前記運転制御部が、前記水もの用容量判別処理において、前記水もの用加熱容量を多容量と少容量との2段階に推定し、且つ、前記水もの用運転条件設定処理において、前記水もの用目標加熱時間として、前記水もの用加熱容量が前記多容量のときには前記水もの用加熱容量が少容量のときよりも長い時間にする形態で、水もの用長時間と水もの用短時間とを設定するように構成されている請求項1に記載のガスコンロ。
- 前記運転制御部が、前記水もの調理用制御処理において、前記点火用火力よりも低い水もの用目標火力にて前記コンロバーナを燃焼させるように構成されている請求項1又は2に記載のガスコンロ。
- 前記運転制御部が、
前記加熱開始後の設定時間範囲における前記検出温度の油もの用上昇勾配に基づいて、油もの用加熱容量を推定する油もの調理用容量判別処理を実行し、かつ、前記調理種別判別処理において、前記検出温度が前記平衡状態にならない場合には、油もの調理と判別するように構成され、且つ、
前記調理種別判別処理にて前記油もの調理を判別した場合において、その後の加熱調理における目標加熱形態として、前記検出温度を目標加熱温度に維持する温調制御形態を設定し、かつ、前記油もの調理用容量判別処理にて推定された前記油もの用加熱容量に基づいて油もの用目標加熱時間を定める油もの用運転条件設定処理、及び、前記目標加熱温度に維持すべく前記火力調節部を制御しかつ前記油もの用目標加熱時間に達すると前記コンロバーナを消火する油もの調理用制御処理を実行するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスコンロ。 - 前記運転制御部が、前記油もの用容量判別処理において、前記油もの用上昇勾配及び前記加熱開始時に前記温度検出部にて検出される初期温度に基づいて前記油もの用加熱容量を推定するように構成されている請求項4に記載のガスコンロ。
- 前記運転制御部が、前記油もの調理用容量判別処理において、前記油もの用加熱容量を多容量と少容量との2段階に推定し、且つ、前記油もの用運転条件設定処理において、前記油もの用目標加熱時間として、前記油もの用加熱容量が前記多容量のときには前記油もの用加熱容量が少容量のときよりも長い時間する形態で、油もの用長時間と油もの用短時間とを設定するように構成されている請求項5に記載のガスコンロ。
- 調理種別判別処理にて判別された調理種別が前記水もの調理であるか前記油もの調理であるかを表示する調理種別表示部と、
前記水もの調理であると判別された場合において前記水もの用目標加熱時間を表示し、かつ、前記油もの調理であると判別された場合において前記油もの用目標加熱時間を表示する時間表示部と、
前記油もの調理であると判別された場合において前記目標加熱温度を表示する温度表示部と、が設けられている請求項4〜6のいずれか1項に記載のガスコンロ。
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