JPH08247465A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JPH08247465A
JPH08247465A JP4830095A JP4830095A JPH08247465A JP H08247465 A JPH08247465 A JP H08247465A JP 4830095 A JP4830095 A JP 4830095A JP 4830095 A JP4830095 A JP 4830095A JP H08247465 A JPH08247465 A JP H08247465A
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直子 小畑
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恵理子 重岡
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智恵 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】あらゆる状況において加熱力の増大か煮物の焦
げ付きかを正しく判別して加熱手段の加熱制御を行なう
ことを可能とする。 【構成】信号処理部6において温度センサ5の検出温度
より平衡状態を検出する。平衡状態検出後、9℃毎に設
定した3つの検出温度区間Ta1〜Ta3における検出温度
の上昇時間A1 〜A3 を信号処理部6にて算出する。こ
れら上昇時間にA 1 >A2 >A3 なる関係が成立したと
きには焦げ付きと判断する。一方、この関係が成立せ
ず、再度新たな平衡状態になったときには使用者が意図
的に加熱力を増大させたと判別する。このように、検出
温度区間Ta1〜Ta3における検出温度の上昇時間A1
3 すなわち検出温度の上昇速度の経時的な変化の仕方
で判別しているため、あらゆる状況下において正確な判
別を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理物を入れた容器の
温度を検出することにより、水物料理と油物料理とを自
動判別しそれぞれの料理に応じて、且つ検出温度に応じ
て加熱力の増大か、調理物の焦げ付きかを正しく判断し
て自動的に加熱手段の加熱制御を行う加熱調理器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、容器の底の温度を温度センサ
で検出することにより、調理物の調理温度を捕らえ、そ
の調理が水を媒介とする水物料理と油を媒介とする油物
料理とのいずれであるかを自動的に判別し、調理に応じ
た加熱制御を自動的に行うとともに、調理物の焦げ付き
や油物料理における油の発火を防止するため、調理物の
温度変化が平衡状態になると平衡温度を決定し、この平
衡温度より高く設定した所定温度(以降、カット温度と
呼ぶ。)に温度センサの検出温度が達すると加熱力を低
減するように加熱制御する加熱調理器がある。
【0003】上記従来の加熱調理器において、弱火でハ
ンバーグ等を調理中に平衡温度が検出された後、使用者
が手動で火力を大火にすると検出温度がカット温度に達
してしまい、実際には焦げ付きが生じていないにも拘ら
ず自動的に加熱力が低減されてしまうという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような問題を解
決するものとして、特開平6−313549号公報に記
載された加熱調理器は、平衡温度の決定後に検出温度が
平衡温度+10℃から平衡温度+20℃まで上昇するの
に要する上昇時間と、平衡温度が決定してから検出温度
が平衡温度+20℃に達するまでの立ち上がり時間とか
ら、加熱力の増大なのか焦げ付きなのかを判別してい
る。
【0005】すなわち、図5に示すように上昇温度が7
0秒未満と短い場合において、立ち上がり時間が15分
以下と短いときには、ハンバーグ等の油料理における手
動による加熱力増大と判断してカット温度を240℃と
高く設定し、また、立ち上がり時間が15分以上と長い
ときには土鍋等による強火での煮物料理において焦げ付
きが発生したと判断して、カット温度を平衡温度+30
℃と低めに設定して焦げ付きの進行を防止しているので
ある。
【0006】ところが、煮物料理などにおいて調理物の
量が少ない場合には、平衡温度に達してから焦げ付き始
めるまでの時間が15分以下であって、且つ平衡温度+
10℃から平衡温度+20℃まで上昇するのに僅かな時
間(70秒未満)しか要しないことがある。このような
場合には、上記公報に記載された従来加熱調理器では油
物料理における加熱力増大と判断してカット温度を24
0℃と高く設定してしまい、却って焦げ付きを悪化させ
てしまう可能性があった。
【0007】あるいは、図6に示すように、土鍋を使っ
た水物料理などで多量の水を最弱火で加熱し途中から火
力を中火に増大した場合には、温度センサの検出温度が
急激に上昇するために上昇時間が70秒未満となり、し
かも立ち上がり時間が15分以上であったときには加熱
力の増大と判断してカット温度を平衡温度+30℃と低
めに設定するものであるが、上記のような場合には平衡
温度は通常よりも低めに設定されるので、カット温度が
平衡温度+30℃と低く設定されていると調理物が充分
加熱されないうちに早切れしてしまうという不具合が生
じることがあった。そこで、このような場合に対応する
ためにはカット温度を平衡温度+50℃以上に設定する
必要があるが、そうすると、今度は通常の場合における
煮物の焦げ付き防止が充分に行なえないという不都合が
生じる。
【0008】上述のように、加熱力の増大か煮物の焦げ
付きかを判断するのに、単に温度センサによる検出温度
が所定温度に達するまでの時間(上昇時間及び立ち上が
り時間)によって行なうと、あらゆる状況に対応するこ
とはできず、焦げ付きを悪化させたり、早切れを起こし
たりするなどの不具合が発生するという問題があった。
【0009】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、あらゆる状況において加熱力の増大か煮物の
焦げ付きかを正しく判別して加熱手段の加熱制御を行な
うことのできる加熱調理器を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、調理物を加熱する加熱手段と、
調理物を入れた容器の温度を検出する温度検出手段と、
温度検出手段の検出温度から自動的に水を媒介とする水
物料理と油を媒介とする油物料理とを自動判別し、これ
ら調理種別に応じて加熱手段の加熱状態を所定状態に自
動的に調節すると共に、特定状況で自動的に加熱状態を
停止させる加熱制御手段とを備える加熱調理器におい
て、検出温度が平衡状態になったことを検出する平衡検
出手段と、平衡検出後に複数の一定の検出温度区間内に
おける検出温度の上昇速度を検出して比較し、これら複
数の上昇速度の経時的な変化の仕方に基づいて使用者に
よって意図的に加熱力が増大されたのか調理物に焦げ付
きが生じたのかを判別する判別手段とを備えて成ること
を特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、検出温度の複数の区間上昇速度が経時的に速くなる
傾向にある場合には焦げ付きと判断して平衡温度よりも
高い第1の制御温度を設定するとともに、複数の区間上
昇速度が経時的に速くならない傾向にある場合には使用
者による意図的な加熱力の増大であると判断して第1の
制御温度よりも高い第2の制御温度を設定する上記判別
手段と、設定された上記第1あるいは第2の制御温度に
検出温度が達したときに自動的に加熱手段の加熱状態を
停止または低減させる上記加熱制御手段とを備えて成る
ことを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明の構成では、調理物を加熱する
加熱手段と、調理物を入れた容器の温度を検出する温度
検出手段と、温度検出手段の検出温度から自動的に水を
媒介とする水物料理と油を媒介とする油物料理とを自動
判別し、これら調理種別に応じて加熱手段の加熱状態を
所定状態に自動的に調節すると共に、特定状況で自動的
に加熱状態を停止させる加熱制御手段とを備える加熱調
理器において、検出温度が平衡状態になったことを検出
する平衡検出手段と、平衡検出後に複数の一定の検出温
度区間内における検出温度の上昇速度を検出して比較
し、これら複数の上昇速度の経時的な変化の仕方に基づ
いて使用者によって意図的に加熱力が増大されたのか調
理物に焦げ付きが生じたのかを判別する判別手段とを備
えたので、複数の区間上昇速度の経時的な変化の仕方、
すなわち時間に対する検出温度の上昇カーブによって加
熱力の増大と焦げ付きとを判別することで、あらゆる調
理状況において正しく判別することが可能となる。
【0013】請求項2の発明の構成では、検出温度の複
数の区間上昇速度が経時的に速くなる傾向にある場合に
は焦げ付きと判断して平衡温度よりも高い第1の制御温
度を設定するとともに、複数の区間上昇速度が経時的に
速くならない傾向にある場合には使用者による意図的な
加熱力の増大であると判断して第1の制御温度よりも高
い第2の制御温度を設定する上記判別手段と、設定され
た上記第1あるいは第2の制御温度に検出温度が達した
ときに自動的に加熱手段の加熱状態を停止または低減さ
せる上記加熱制御手段とを備えたので、あらゆる調理状
況に対応して適切な加熱制御を行なうことができ、焦げ
付きを的確に防止するとともに、使用者の意図した加熱
力の増大に対して早切れが生じるなどの不具合の発生を
防止することが可能となる。
【0014】
【実施例】本発明の加熱調理器の要部構成を図1に示
す。この加熱調理器はガスコンロ(例えば、ドロップイ
ンコンロと呼ばれるもの)に本発明を適用したもので、
電磁弁(あるいは比例制御弁でもよい)4を通して供給
されるガスを加熱手段としてのバーナ1で燃焼し、調理
物を入れた容器(以下、鍋である場合について説明す
る)2を加熱して調理を行う。なお、図1には図示して
いないが、点火,消火及び火力調節を行う点火つまみを
備え、手動でも火力調節を行えるようになっている。
【0015】そして、上記加熱調理器では、水物料理や
油物料理を自動的に判別し、水物調理と判別すれば、調
理物が焦げ付いたと判断されたところで、自動的に消火
を行う焦げ付き防止機能を備えると共に、油物料理と判
別すれば、油が発火するまでに自動的に消火を行う発火
防止機能を備えている。なお、上述のように自動消火が
行われたときには、同時にブザーなどの報知手段により
使用者に焦げ付きによって自動消火が行われたこと、あ
るいは発火防止のために自動消火が行われたことを報知
するようにしてある。
【0016】ここで、水物料理と油物調理とのいずれで
あるかは、加熱時の調理物の温度変化から判別する。但
し、調理物の温度を直接に検知することはできないの
で、容器2の底に接触する温度検出手段としてのサーミ
スタなどの温度センサ5を用い、調理物の温度を類推す
る方法を採用している。すなわち、単位時間当たりの検
出温度の変化が判定領域(例えば、97℃〜130℃)
において所定値以下に速くなれば、水が沸騰したものと
判断して水物料理と判別し、一方、判定領域において調
理物の沸騰状態が検出されない場合には油を使用した油
物料理と判別するのである。ただし、水物料理と油物料
理との判別方法はこれに限定されるものではなく、他の
方法であってもよい。
【0017】これらモード(水物料理のモードと油物料
理のモード)に応じたバーナ1の燃焼制御は、マイクロ
コンピュータで構成された信号処理部6で行う。この信
号処理部6は各調理モードに応じた処理プログラム(例
えば、水物調理と油物調理とのいずれであるかを判別す
る処理プログラム、各調理モードに伴う加熱制御のため
の処理プログラムなど)を記憶し、調理物の温度(実際
には温度センサ5の検出温度)に応じて駆動部7を介し
て電磁弁4を駆動制御してバーナ1の燃焼制御を行う。
つまり、本実施例の場合には、上記信号処理部6、駆動
部7及び電磁弁4で加熱制御手段を構成してある。ま
た、本実施例では、上述した焦げ付き防止機能及び発火
防止機能などの安全機能の作動温度より高い温度で調理
を行う焼物料理を行うために、焼物モードを設定するモ
ード設定部8を設けてあり、モード設定部8は、モード
を切り換えるモード切換スイッチの他に、温度設定ある
いは加熱時間などを設定する設定部、及びその設定値や
現在値、あるいはいずれのモードで動作しているかを表
示する表示部などを一体に備えている。
【0018】以下に、本発明の特徴とする点について説
明する。本発明は、上述した焦げ付き防止機能及び発火
防止機能などの安全機能をあらゆる調理状況に応じて正
しく、適切に作動させることを目的とし、検出温度が平
衡状態になったことを検出する平衡検出手段と、平衡検
出後に複数の一定の検出温度区間内における検出温度の
上昇速度を検出して比較し、これら複数の上昇速度の経
時的な変化の仕方に基づいて使用者によって意図的に加
熱力が増大されたのか調理物に焦げ付きが生じたのかを
判別する判別手段とを備えている。ここで、平衡温度と
は、容器2の加熱量と放熱量とがほぼ平衡して検出温度
が略一定になった状態の温度を言うものとする。
【0019】本実施例の加熱調理器では、信号処理部6
において温度センサ5の検出温度より上記平衡温度を検
出するとともに、複数の一定の検出温度区間内における
検出温度の上昇速度を演算して加熱力の増大と焦げ付き
とを判別しており、信号処理部6によって平衡検出手段
及び判別手段を兼ねている。次に、本実施例の動作につ
いて図2のフローチャートと、図3及び図4の検出温度
の時間変化を示す図とを参照して説明する。
【0020】まず、バーナ1の点火後から温度センサ5
によって容器2の温度を検出し、上述の方法により容器
2内の水(あるいは油)が沸騰したか否かを検出する
(S1)。この時点では自動的に加熱手段の加熱状態を
停止させるしきい値温度(以下、この温度をカット温度
という。)は高い温度(例えば、260℃)に設定して
ある。
【0021】容器2内の調理物が煮炊き物のような水物
料理であって沸騰検出されたら、上記カット温度を19
0℃に設定し(S2)、引続き温度センサ5による検出
温度から容器2が平衡状態になったか否かを検出する
(S3)。そして、平衡温度T B1を検出したら、図3,
4に示すようにその時点から9℃毎の連続する3つの検
出温度区間Ta1〜Ta3を設定し、各検出温度区間Ta1
a3内を検出温度が上昇するのに要した上昇時間A1
3 を算出し(S4)、これら上昇時間A1 〜A 3 の間
にA1 >A2 >A3 なる関係が成立するか否かをチェッ
クする(S5)。ここで、上記上昇時間A1 〜A3 は即
ち各検出温度区間Ta1〜Ta3における検出温度の上昇速
度を示すものに他ならない。したがって、上記A1 >A
2 >A3 なる関係が成立するということは、図3に示す
ように検出温度の上昇速度が時間とともに(経時的に)
速くなることを表している。つまり、水物料理において
容器2内の水分が減少して焦げ付きが生じていることを
示しているので、カット温度を190℃から平衡温度T
B1+30℃(第1の制御温度)に変更して設定する(S
6)。そして、検出温度がカット温度に達すれば、信号
処理部6によって駆動部7が制御されて電磁弁4を閉じ
ることにより自動消火が行なわれる。なお、焦げ付きと
判断した時点で加熱力を低減して小火にしたり、あるい
は音などを使って消火の前に使用者に報知するようにし
てもよい。
【0022】一方、算出した上昇時間A1 〜A3 の間に
1 >A2 >A3 なる関係が成立しないときは、検出温
度が平衡状態にあるか否かを再度検出し(S7)、平衡
状態になければ引き続いて連続する3つの検出温度区間
b1 〜Tb3を設定し同じチェック操作を繰り返す(S
4,S5)。ここで、土鍋を使った水物料理などにおい
て、図4に示すように最初弱火で加熱し、途中から使用
者が意図的に加熱力を増大させて火力を中火あるいは強
火にすることがあるが、このような調理状況では加熱力
増大後の上昇速度は時間とともに遅くなり、やがて、そ
の火力に応じた新たな平衡状態に達する。そこで、この
新たな平衡状態に達したときには土鍋などの水物料理に
おける加熱力の増大と判断し、新たな平衡温度TB2+3
0℃をカット温度として設定する(S8)。なお、算出
した上昇時間A1 〜A3 の間にA 1 <A2 <A3 なる関
係が成立すれば加熱力の増大と判断するようにしてもよ
い。一方、沸騰検出されなかった場合には油物料理と判
断し、平衡状態を検出するまではカット温度を260℃
に維持するとともに(S9)、平衡状態を検出すればカ
ット温度を190℃(第2の制御温度)に設定して(S
10)、油物料理における油の発火を防止する。
【0023】本実施例の構成によれば、一定の検出温度
区間Ta1〜Ta3,Tb1 〜Tb3における検出温度の上昇
速度の経時的変化の仕方に基づいて、すなわち、時間に
対する検出温度の上昇カーブに応じて、水物料理におけ
る焦げ付きと使用者による加熱力の増大とを判別してい
るので、煮物料理などにおいて調理物の量が少ない場合
や、土鍋を使った水物料理などで多量の水を最弱火で加
熱し途中から火力を中火に増大した場合でも正しく判別
し、的確なカット温度を設定して焦げ付きの発生後速や
かに消火して安全性を向上させることができる。また、
容器2に土鍋を使っているときに加熱力を増大させた場
合でも、増大後に再度平衡状態を検出し、その新たな平
衡温度より高い温度にカット温度を設定しているから、
調理物が充分加熱されないうちに早切れしてしまうとい
う不具合が生じるのを防ぐことができる。
【0024】なお、本実施例では平衡状態になったこと
を検出した時点から検出温度区間T a1〜Ta3を設定して
上昇速度のチェックを行なっているが、平衡状態検出後
であってもよく、検出温度区間の区間値及びその数も9
℃及び3つに限定するものではなく、例えば3℃であっ
てもよい。また、検出温度区間Ta1〜Ta3内の上昇時間
1 〜A3 の平均値を求めてその平均値から焦げ付きの
判断を行なうようにしたり、あるいは、3つの上昇時間
1 〜A3 の間にA1 >A2 >A3 なる関係が成立しな
くても何れか2つの上昇時間が経時的に短くなる場合に
焦げ付きと判断するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明は、調理物を加熱する加
熱手段と、調理物を入れた容器の温度を検出する温度検
出手段と、温度検出手段の検出温度から自動的に水を媒
介とする水物料理と油を媒介とする油物料理とを自動判
別し、これら調理種別に応じて加熱手段の加熱状態を所
定状態に自動的に調節すると共に、特定状況で自動的に
加熱状態を停止させる加熱制御手段とを備える加熱調理
器において、検出温度が平衡状態になったことを検出す
る平衡検出手段と、平衡検出後に複数の一定の検出温度
区間内における検出温度の上昇速度を検出して比較し、
これら複数の上昇速度の経時的な変化の仕方に基づいて
使用者によって意図的に加熱力が増大されたのか調理物
に焦げ付きが生じたのかを判別する判別手段とを備えた
ので、複数の区間上昇速度の経時的な変化の仕方、すな
わち時間に対する検出温度の上昇カーブによって加熱力
の増大と焦げ付きとを判別することで、あらゆる調理状
況において使用者によって意図的に加熱力が増大された
のか調理物に焦げ付きが生じたのかを正しく判別するこ
とが可能となるという効果がある。
【0026】請求項2の発明は、検出温度の複数の区間
上昇速度が経時的に速くなる傾向にある場合には焦げ付
きと判断して平衡温度よりも高い第1の制御温度を設定
するとともに、複数の区間上昇速度が経時的に速くなら
ない傾向にある場合には使用者による意図的な加熱力の
増大であると判断して第1の制御温度よりも高い第2の
制御温度を設定する上記判別手段と、設定された上記第
1あるいは第2の制御温度に検出温度が達したときに自
動的に加熱手段の加熱状態を停止または低減させる上記
加熱制御手段とを備えたので、あらゆる調理状況に対応
して適切な加熱制御を行なうことができ、焦げ付きを的
確に防止するとともに、使用者の意図した加熱力の増大
に対して早切れが生じるなどの不具合の発生を防止する
ことができ、使い勝手と安全性の向上とを図ることをが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加熱調理器を示す構成図で
ある。
【図2】同上の動作を説明するフローチャートである。
【図3】同上の動作を説明する時間と検出温度との関係
図である。
【図4】同上の動作を説明する時間と検出温度との関係
図である。
【図5】従来例の動作を説明する時間と検出温度との関
係図である。
【図6】同上の動作を説明する時間と検出温度との関係
図である。
【符号の説明】
1 バーナ 2 容器 4 電磁弁 5 温度センサ 6 信号処理部 7 駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 豊 大阪市港区南市岡1丁目1番52号株式会社 ハーマン内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理物を加熱する加熱手段と、調理物を
    入れた容器の温度を検出する温度検出手段と、温度検出
    手段の検出温度から自動的に水を媒介とする水物料理と
    油を媒介とする油物料理とを自動判別し、これら調理種
    別に応じて加熱手段の加熱状態を所定状態に自動的に調
    節すると共に、特定状況で自動的に加熱状態を停止させ
    る加熱制御手段とを備える加熱調理器において、検出温
    度が平衡状態になったことを検出する平衡検出手段と、
    平衡検出後に複数の一定の検出温度区間内における検出
    温度の上昇速度を検出して比較し、これら複数の上昇速
    度の経時的な変化の仕方に基づいて使用者によって意図
    的に加熱力が増大されたのか調理物に焦げ付きが生じた
    のかを判別する判別手段とを備えて成ることを特徴とす
    る加熱調理器。
  2. 【請求項2】 検出温度の複数の区間上昇速度が経時的
    に速くなる傾向にある場合には焦げ付きと判断して平衡
    温度よりも高い第1の制御温度を設定するとともに、複
    数の区間上昇速度が経時的に速くならない傾向にある場
    合には使用者による意図的な加熱力の増大であると判断
    して第1の制御温度よりも高い第2の制御温度を設定す
    る上記判別手段と、設定された上記第1あるいは第2の
    制御温度に検出温度が達したときに自動的に加熱手段の
    加熱状態を停止または低減させる上記加熱制御手段とを
    備えて成ることを特徴とする請求項1記載の加熱調理
    器。
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