JP6708438B2 - グリル - Google Patents

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Description

本発明は、グリル調理に用いられるグリルに関する。
肉や魚などの被調理物を焼いたりするのに用いられるグリルや、そのようなグリルを備えたグリル付きコンロは、従来より広く用いられている。
そのようなグリルとして、特許文献1には、調理容器がグリル庫の内部に収納された状態において、調理容器の存否を検出する容器存否検出センサが、調理容器の後端部に接当する形態で設けられ、容器存否検出センサの検出情報に基づいて、加熱調理用のグリルバーナの燃焼を制御する運転制御手段を備えたグリルが提案されている。
そして、特許文献1の段落0099には、調理容器として、蓋部を備えた炊飯用の容器を適用することができる旨の記載があり、当該グリルが炊飯に使用することが可能なものであることが示唆されている。
特開2016−016300号公報
しかしながら、特許文献1には、当該グリルが、蓋部を備えた炊飯用の容器を用いて炊飯に使用される場合の、具体的な調理の態様が開示されておらず、特許文献1のグリルを用いて、適切な炊飯調理を確実に行うことは困難であるのが実情である。
例えば、使用者が当該グリルを用いて炊飯を行う際に、グリルに収納する調理容器を、炊飯に適さない調理容器と間違えたり、炊飯用の調理容器の蓋の装着を失念したりしたときには、炊飯調理の失敗を招くことになる。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、炊飯を行うことが可能で、しかも、グリルに収納する調理容器の間違いや、炊飯用の調理容器の蓋の装着を失念することによる炊飯調理の失敗を防止することが可能な、使い勝手のよいグリルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のグリルは、
炊飯調理に用いられる、蓋付きの炊飯用調理容器を収納するグリル庫と、
前記蓋付きの炊飯用調理容器を加熱する加熱手段と、
調理メニューとして炊飯を選択して入力する調理設定操作部と、
前記調理設定操作部を制御するとともに、前記加熱手段を制御する運転制御部と、
前記グリル庫に収納された調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定する容器種別検出部とを備え、かつ、
前記容器種別検出部は、前記蓋付きの炊飯用調理容器の蓋に設けられた被検知部を検知することで、調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であると判定するように構成されており、
調理メニューとして炊飯調理が選択されて入力されたとき、前記運転制御部が、前記容器種別検出部が判定した調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器ではないときに、前記調理設定操作部への入力を受け付けないように構成されていること
を特徴としている。
また、前記炊飯調理の開始を指令する炊飯調理開始指令手段を備えるとともに、
前記炊飯調理開始指令手段による指令の後、前記加熱手段による加熱の開始を所定時間遅延させるタイマ、または、
前記炊飯調理開始指令手段による指令の後、前記加熱手段による加熱の完了を所定時刻まで遅延させるタイマ
を備えていることが好ましい。
また、前記グリル庫は、前記蓋付きの炊飯用調理容器を前記グリル庫に出し入れする開口部と、前記開口部を閉じるグリル扉とを備え、
前記開口部が前記グリル扉によって閉じられた状態において、前記容器種別検出部が前記グリル庫に収納された調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定するように構成されていること
が好ましい。
また、前記開口部が前記グリル扉によって閉じられた状態から、前記開口部が前記グリル扉によって閉じられていない状態になったとき、前記運転制御部が前記調理設定操作部に炊飯調理が選択されて入力されていない状態にリセットするように構成されていることが好ましい。
本発明のグリルは、上述のように、本発明のグリルは、蓋付きの炊飯用調理容器を収納するグリル庫と、蓋付きの炊飯用調理容器を加熱する加熱手段と、調理メニューとして炊飯調理を選択して入力する調理設定操作部と、調理設定操作部および加熱手段を制御する運転制御部と、グリル庫に収納された調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定する容器種別検出部とを備え、かつ、容器種別検出部は、蓋付きの炊飯用調理容器の蓋に設けられた被検知部を検知することで、調理容器の種別が蓋付きの炊飯用調理容器であると判定するように構成されており、調理メニューとして炊飯調理が選択されて入力された場合に、容器種別検出部が判定した調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器ではないときに、調理設定操作部への入力を受け付けないように構成されているので、グリルに収納する調理容器を間違えたり、調理容器の蓋を装着することを失念したりした場合に、炊飯調理に失敗してしまうことを防止することが可能で、使い勝手のよいグリルを提供することが可能になる。
また、炊飯調理の開始を指令する炊飯調理開始指令手段を備えるとともに、炊飯調理開始指令手段による指令の後、加熱手段による加熱の開始を所定時間遅延させるタイマ、または、炊飯調理開始指令手段による指令の後、加熱手段による加熱の完了を所定時刻まで遅延させるタイマを備えた構成とした場合、いわゆるタイマ予約炊飯が可能となり、さらに使い勝手のよいグリルを提供することが可能になる。
なお、タイマ予約炊飯を行う場合、調理メニューとして炊飯が選択されて入力されたときに使用者が調理容器の選択の誤りに気づくことになり、特に有意義である。
また、グリル庫が、蓋付きの炊飯用調理容器を出し入れする開口部と、開口部を閉じるグリル扉とを備え、開口部がグリル扉によって閉じられた状態において、容器種別検出部がグリル庫に収納された調理容器の種別が蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定するように構成した場合、グリル庫に収納された調理容器の種別が蓋付きの炊飯用調理容器であることを判定した後に、調理容器が取り替えられることがなく、本発明をより実効あらしめることができる。
また、開口部がグリル扉によって閉じられた状態から、開口部がグリル扉によって閉じられていない状態になったとき、運転制御部が、調理設定操作部に炊飯調理が選択されて入力されていない状態にリセットするように構成した場合、グリル庫に収納された調理容器の種別が蓋付きの炊飯用調理容器であることを判定した後に、調理容器が取り替えられた場合に、新たにグリル庫内の調理容器の種別が判定されることになるので、さらに信頼性を向上させることが可能になる。
本発明の実施形態にかかるガスコンロの斜視図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの切欠側面図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの排気通路形成部を外した状態の縦断正面図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの容器支持枠をグリル庫から引き出した状態の斜視図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの容器支持枠の、調理鍋の支持構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの容器検出部の設置構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの容器検出部の設置構成を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの、容器検出部とグリル皿とが接当した状態を示す図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの、容器検出部と調理鍋とが接当した状態を示す図である。 本発明の実施形態にかかるグリルのグリル用設定操作部を示す図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの燃料ガス供給構成を示す回路図である。 本発明の実施形態にかかるグリルの制御構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施形態]
この実施形態では、本発明の実施形態にかかるグリルが組み込まれたガスコンロを例にとって説明する。
(ガスコンロの全体構成)
この実施形態では、まず、ガスコンロの全体的な構成について説明した後、本発明の特徴的な構成について説明する。
この実施形態にかかるガスコンロは、図1に示すように、コンロ本体Hの上面部に、左右一対のコンロバーナ1を備え、コンロ本体Hの内部にグリルG(図2参照)を備えている。
そして、このガスコンロは、キッチンカウンタに形成したコンロ装着口に上方から挿入して組付ける、いわゆるビルトインタイプとして構成されており、コンロ本体Hの上部の周縁部には、キッチンカウンタに載置する鍔部が形成されている。
コンロ本体Hの上部には、ガラス製の天板2が装備され、そして、天板2の後部側箇所には、グリルGの調理排気を排出するためのグリル排気口3が形成されている。
また、天板2の上部には、コンロバーナ1にて加熱される鍋などの被加熱物を載置するための五徳4が、左右のコンロバーナ1のそれぞれに対応して設けられている。
なお、コンロバーナ1の中央部には、図1に示すように、鍋などの被加熱物の存在および被加熱物の底壁温度を検出するコンロバーナセンサ1Aが設けられている。
コンロ本体Hの上部に装備した天板2の手前側箇所には、左右のコンロバーナ1のそれぞれに対する左右一対のコンロ用操作具5が、上方に離脱させることができるように設けられており、コンロ本体Hの前面部の右側箇所には、グリルGに対するグリル用設定操作部(調理設定操作部)6が、下方側を支点にした前後揺動により開閉することができるように設けられている。なお、図1は、グリル用設定操作部6が開いた状態を示している。
ちなみに、一対のコンロ用操作具5のそれぞれは、前後や左右のスライド操作および左右の回転操作により、点火および消火の指令、目標火力の指令、目標温度に維持する自動温度調理の指令など、各種の指令情報を指令するように構成されている。
グリル用設定操作部6は、複数の指令スイッチを備えて、それらの複数の指令スイッチの操作により、後述する加熱調理用のグリル加熱手段としてのグリルバーナAに対する点火および消火の指令、目標火力の指令、調理モードの指令など、各種の指令情報を指令するように構成されており、その詳細は後述する。
(グリルの構成)
グリルGには、前部および後部が開口する筒状に形成されたグリル庫7(図4参照)が備えられ、被調理物を加熱調理するための調理容器Kを支持しかつグリル扉8(図1参照)を前端部に備えた調理容器支持部Lが、グリル庫7に対して取り出すことができるように配設されている(図2、図3参照)。
調理容器Kは、形態が異なる複数種のものが用意されており、使用者が被調理物を加熱調理する際に、適正な調理容器Kを選択して使用することができるように、調理容器支持部Lは、複数種の調理容器Kを取り替えて使用することができるように構成されている。
この実施形態においては、複数種の調理容器Kとして、蓋40を着脱することができる蓋装着式調理容器としての調理鍋41(図5参照)と、上部が開放した開放式調理容器としてのグリル皿9(図4参照)とを取り替えて使用することができるように構成されている場合を例にとって説明する。なお、図2および図3は、グリル皿9を装備した状態を示している。
ちなみに、グリル皿9の容量は、例えば、450mlであり、調理鍋41の容量は、例えば、1500mlである。
また、グリルGには、図2および図7に示すように、調理容器支持部Lがグリル庫7の設定収納位置に収納された収納状態において、調理容器Kに接当して調理容器Kの種別を検出する容器種別検出部Mが設けられている。つまり、容器種別検出部Mが、調理鍋41とグリル皿9との種別を検出するように構成されている。なお、設定収納位置とは、グリル扉8がグリル庫7の前部の開口部7a(図1,2,4)を閉じた状態における調理容器支持部Lの位置である。
また、詳しくは後述するが、容器種別検出部Mの検出情報に基づいて、グリルバーナAの加熱作動を制御する運転制御部W(図12参照)がグリルGに設けられている。
図2および図3に示すように、グリル庫7の底壁部7dには、グリル庫7内に収納された調理容器Kを下方から加熱する下バーナ10が設置され、グリル庫7の天井部には、グリル庫7内に収納された調理容器Kを上方から加熱する上バーナ11が設置されている。つまり、この実施形態においては、グリルバーナAとして、下バーナ10と上バーナ11とが設けられている。
グリル庫7の後部には、燃焼ガスや加熱される被調理物から排出されるガス類などからなる調理排気をグリル排気口3に導く排気通路Eを形成する排気通路形成部Dが設けられている。
下バーナ10は、図2に示すように、円筒状の下バーナ本体部10Aと、その下バーナ本体部10Aに接続される下バーナ混合管部10Bとを備え、下バーナ本体部10Aには、周方向に沿って炎孔Fが形成されている。つまり、下バーナ10は、炎孔Fを環状に備える形態に構成されている。
そして、下バーナ10は、燃料ガスが下バーナ用噴出ノズル12から下バーナ混合管部10Bの端部に噴出供給される際に、一次空気がエジェクタ作用によって下バーナ混合管部10Bの内部に供給されることにより、一次空気と燃料ガスとの混合ガスを上述の炎孔Fに供給して一次燃焼させ、かつ、グリル庫7の底壁部7dや側壁部7sなどに形成した空気孔(図示せず)などからグリル庫7の内部に取り入れられた外気を二次空気として用いて二次燃焼させる、いわゆるブンゼン燃焼式バーナとして構成されている。
なお、このような構成の下バーナ10は、コンロバーナ1の構成と同様であり、コンロバーナ1を転用して構成されている。
下バーナ10の内部には、図2および図3に示すように、調理容器Kの温度を検出する温度検出センサとして、調理容器Kの底壁温度を検出する容器温度検出センサ13が装備されている。
この容器温度検出センサ13の検出情報は、後述する運転制御部W(図12参照)に入力される。
なお、調理容器支持部Lの取り出しに連動して容器温度検出センサ13を昇降させて、調理容器支持部Lがグリル庫7の内部の収納位置およびその近くに位置するときには、容器温度検出センサ13を調理容器Kの底部Kaに接触させる上昇位置に位置させ、調理容器支持部Lが収納位置の近くの位置からグリル庫7の前方側に突出されるときには、容器温度検出センサ13を調理容器Kの底部Kaから下方側に離れる下降位置に位置させるように構成されているが、この実施形態においては、調理容器支持部Lの取り出しに連動して容器温度検出センサ13を昇降させる機構についての詳細な説明は省略する。
上バーナ11は、下向きの平板状の火炎を形成する輻射式バーナであり、図3に示すように、平板状の上バーナ本体部11Aと、その上バーナ本体部11Aに接続される上バーナ混合管部11Bとを備え、上バーナ本体部11Aの下面部に燃焼炎形成部が形成されている。
そして、上バーナ11は、燃料ガスが上バーナ用噴出ノズル(図示せず)から上バーナ混合管部11Bの端部に噴出供給される際に、一次空気がエジェクタ作用によって上バーナ混合管部11Bの内部に供給されることにより、一次空気と燃料ガスとの混合ガスを上述の燃焼炎形成部に供給して一次燃焼させ、かつ、グリル庫7の底壁部7dや側壁部7sなどに形成した空気孔(図示せず)などからグリル庫7の内部に取り入れられた外気を二次空気として用いて二次燃焼させる、いわゆるブンゼン燃焼式バーナとして構成されている。
なお、図11および図12に示すように、下バーナ10および上バーナ11のそれぞれに対して、点火装置としての点火プラグP、および、着火状態検出装置として、熱電対などを用いて構成される着火センサRが装備され、コンロバーナ1についても、同様に、点火プラグPおよび着火センサRが装備されている。
図3に示すように、グリル庫7の左右の側壁部7sの底部側部分に、長手方向をグリル庫7の前後方向に向けた姿勢で固定設置される状態で固定レール15が設けられ、その固定レール15に対してグリル庫7の前後方向に移動自在に支持される中間レール16、および、その中間レール16に対してグリル庫7の前後方向に移動自在に支持される可動レール17を備えたスライドレール式の案内機構Bが設けられている(図4参照)。
そして、図4に示すように、左右に並ぶ一対の可動レール17の先端部に、グリル扉8を装着するための扉支持板18が取付けられ、グリル扉8が、扉支持板18の前面側に当て付けた状態で、扉支持板18に装着されるように構成されている(図2参照)。
図2〜図4に示すように、グリル庫7の底壁部7dを上方から覆う板状のカバー体19が、下バーナ10および左右のスライドレール式の案内機構Bを覆う状態で設けられ、下バーナ10の下バーナ本体部10Aが、カバー体19の中央部の開口を通して上方に突出するように構成されている。
図4および図5に示すように、グリル皿9および調理鍋41の前縁部および後縁部を載置支持する形態に棒状材を曲げ加工して構成された容器支持枠21が設けられている。
そして、図4および図6に示すように、容器支持枠21の前端部が、扉支持板18に上下揺動自在に支持されている。つまり、容器支持枠21の前端部に設けた被支持部21sが、扉支持板18の背面部に設けた係止片18Aに係止支持されている。
また、図4および図5に示すように、容器支持枠21の後端部には、カバー体19の左右両端部の上部に載置する状態で設けたレール枠22に対して摺動自在に載置される被載置部21aが設けられている。なお、被載置部21aは、棒状材をU字状に曲げ加工して構成されている。
すなわち、容器支持枠21が、前端部が扉支持板18に支持され、かつ、後端部がレール枠22に支持される形態で設けられている。
容器支持枠21は、グリル皿9および調理鍋41を着脱自在に支持する載置支持部として機能するものであって、容器支持枠21には、グリル皿9および調理鍋41が選択的に付け替えられる形態で装着されることになる。
すなわち、調理容器支持部Lが、グリル扉8およびグリル皿9を載置支持する容器支持枠21を主要部として構成され、そして、グリル扉8を装着する扉支持板18および容器支持枠21が、左右のスライドレール式の案内機構Bおよびレール枠22にて、グリル庫7に対して取り出し可能に支持されるように構成されている。
なお、グリル庫7の内部を清掃するときには、調理容器支持部Lをグリル庫7の前方に突出させ、その突出状態において、グリル皿9および調理鍋41を容器支持枠21から取り外すことにより、カバー体19の上面部など、グリル庫7の内部を容易に清掃することが可能になる。
ちなみに、図5に示すように、調理鍋41に装着される蓋40には蒸気孔40aが形成されている。そして、蓋40を装着した調理鍋41は、調理容器支持部Lをグリル庫7に収納した状態において、蒸気孔40aがグリル庫7の後方側箇所に位置する状態となるように容器支持枠21に載置することになる。
つまり、調理容器支持部Lをグリル庫7に収納した状態において、蒸気孔40aがグリル庫7の後方側箇所に位置する状態となるようにすることにより、蒸気孔40aから排出される蒸気が迅速に排気通路Eに導かれるようにして、蒸気孔40aから排出される蒸気が、グリル庫7の内部に充満することを極力抑制することが可能になる。
図2〜図4に示すように、グリル庫7の後部に、グリル庫7の下側部分においてはグリル庫横幅方向の中央側部分を開口し、かつ、グリル庫7の上側部分においてはグリル庫横幅方向の全幅に亘って開口する形態で排気出口Uが開口され、排気通路形成部Dが、排気通路Eを排気出口Uに連通させる形態で形成するように構成されている。
説明を加えると、グリル庫7の後部における下側部分の左右両側部には、グリル庫7の後壁を形成する後板23が設けられている。
そして、グリル庫7の前後方向視にて、グリル庫7の後部における下側部分には、左右の後板23の間に位置する開口部分がグリル庫7の底壁部7dの上方側に位置する状態で形成され、グリル庫7の後部における上側部分には、グリル庫7の左右の側壁部7sおよびグリル庫7の上部壁7uにて囲まれた開口部分が形成されている。
すなわち、排気出口Uは、グリル庫7の後部の下側部分において左右の後板23の間に位置する開口部分と、グリル庫7の後部の上側部分においてグリル庫7の左右の側壁部7sおよびグリル庫7の上部壁7uにて囲まれた開口部分とを合わせた開口として構成されている。
図2に示すように、排気通路形成部Dが、グリル庫7の後部における下側部分に接続する下側形成部分Dsと、グリル庫7の後部における上側部分に接続する上側形成部分Duとを備える形態に構成されている。
下側形成部分Dsおよび上側形成部分Duは、複数の部材を組み付けて形成されるものであるが、この実施形態においては、下側形成部分Dsおよび上側形成部分Duについての詳細な説明を省略する。
ちなみに、下側形成部分Dsの内部には、排気通路Eを上下方向で区画する板状の通路区画材24が配設され、また、上側形成部分Duの内部には、ラス網などを用いて構成される多孔状の消炎部材25が配設されている。
なお、排気通路形成部Dの下側形成部分Dsには、排気通路Eの内部温度を検出する排気温度センサ26が、通路区画材24を貫通する状態で設けられている。
この排気温度センサ26は、通路区画材24の上方側部分の温度を排気通路Eの内部温度として検出するように構成され、排気温度センサ26の検出情報は、後述する運転制御部W(図12参照)に入力されるように構成されている。
図11に示すように、メタンガスを主成分とする都市ガスなどの燃料ガスが供給される元ガス供給路28に、一対のコンロバーナ1に対する一対のコンロ用分岐路29、および、グリル用分岐路30が接続されている。
また、元ガス供給路28には、ガスコンロ全体に対する燃料ガスの供給を断続する元ガス弁31が配置され、一対のコンロ用分岐路29のそれぞれに、コンロバーナ1の火力を調節するためのコンロバーナ用ガス量調節弁32が設けられている。
さらに、グリル用分岐路30には、下バーナ10および上バーナ11に対するガス燃料の供給圧力を設定圧に調整するガバナ33が設けられ、ガバナ33にて設定圧に調整されたガス燃料を下バーナ10に導く下バーナ用供給路34、および、ガバナ33にて設定圧に調整されたガス燃料を上バーナ11に導く上バーナ用供給路35が設けられている。
また、下バーナ用供給路34には、下バーナ10の火力を調節するための下バーナ用ガス量調節弁36が設けられ、上バーナ用供給路35には、上バーナ11の火力を調節するための上バーナ用ガス量調節弁37が設けられている。
ちなみに、下バーナ用ガス量調節弁36および上バーナ用ガス量調節弁37は、燃料ガスの供給開度を全閉開度から最大開度に亘って変更するものであり、下バーナ10や上バーナ11の燃焼を停止する際には、下バーナ用ガス量調節弁36および上バーナ用ガス量調節弁37を、全閉開度(閉状態)にするように構成されている。
(調理容器の容器種別検出構成)
図2〜図4に示すように、調理容器Kの種別を検出する容器種別検出部Mが、調理容器Kとの接当により調理容器Kの存在を検出する複数の容器検出部Sを備えて構成されている。
また、詳細は以下に示すが、複数の容器検出部Sは、調理容器Kの種別を検出するために、複数の容器検出部Sの存在検出状態の組合せが調理容器Kの種別毎に異なる組合せとなる状態でグリル庫内に備える形態に構成されている。
この実施形態では、複数の容器検出部Sとして、グリル庫7の後部に配設されて調理容器Kの周壁部Kbに接当する複数の後部検出部Saが設けられている。
また、図3および図7に示すように、後部検出部Saは、グリル庫7の左右の後板23のそれぞれに設けられている。すなわち、後部検出部Saは、グリル庫7の左側の後板23に装着された左側後部検出部S1aおよび右側の後板23に装着された右側後部検出部S2aとにより構成されている。
なお、図8および図9に示すように、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aは、グリル皿9が容器支持枠21に載置された状態と、蓋40を装着した調理鍋41が容器支持枠21に載置された状態とでは異なる検出状態となるようにグリル庫7の後板23に備えられている。
具体的には、図8に示すように、グリル皿9を容器支持枠21に載置した状態にて、調理容器支持部Lをグリル庫7の内部の設定収納位置に収納する収納状態とすることで、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aがグリル皿9と接当してグリル皿9の存在を検出する存在検出状態となるように構成されている。
また、図9に示すように、蓋40を装着した調理鍋41を容器支持枠21に載置した状態にて、調理容器支持部Lをグリル庫7の内部の設定収納位置に収納する収納状態とすることで、左側後部検出部S1aが、蓋40からグリル庫後方側に延出された被検知部40H(図5参照)に接当して存在検出状態となり、右側後部検出部S2aが蓋40および調理鍋41と接当せずに非存在検出状態となるように構成されている。
なお、蓋40から延出される被検知部40Hは、図5および図6に示すように、上方側に伸びた後に外方側に向けて延出され、その延出部の端部から下方に伸びる形態に形成されるものであって、蓋40を調理鍋41に装着した状態において、調理鍋41の周縁部を上方側から迂回する形態で調理鍋41の周縁部に近接する位置に位置するように構成されている。つまり、この被検知部40Hは、調理鍋41の周壁部Kbの一部として構成されている。
さらに、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aは、蓋40を装着した調理鍋41を容器支持枠21に載置した状態と、蓋40が装着されていない調理鍋41を容器支持枠21に載置した状態とで異なる検出状態となるようにグリル庫7の後板23に備えられている。つまり、容器種別検出部Mが、蓋40が装着された状態の調理鍋41か、蓋40が装着されていない状態の調理鍋41かを検出するように構成されている。
具体的には、上述の如く、蓋40を装着した調理鍋41が載置された調理容器支持部Lを収納状態とした場合には、左側後部検出部S1aが被検知部40Hに接当して存在検出状態となり、右側後部検出部S2aが蓋40および調理鍋41と接当せずに非存在検出状態となるが、蓋40を装着しない調理鍋41が載置された調理容器支持部Lを収納状態とした場合には、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aが調理鍋41に接当せずに非存在検出状態となるように構成されている。
また、図7〜図9に示すように、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aは、後板23に装着したケーシング部材39と、ケーシング部材39に対してグリル庫前後幅方向に移動自在にかつ前方側の突出位置に復帰付勢された可動体Xとしての押圧移動体38と、押圧移動体38が突出位置から後退移動したことを検出する後退移動検出部Yとしての押圧移動検出部42(図7参照)を備える形態に構成されている。
つまり、押圧移動体38は、上述の如く、グリル皿9を備えた調理容器支持部Lがグリル庫7に対して設定収納位置に収納された場合や、蓋40が装着された調理鍋41を備えた調理容器支持部Lがグリル庫7に対して設定収納位置に収納された場合において、グリル皿9の周壁部Kbや蓋40に設けた被検知部40Hと接当し、グリル庫7の後方側に向かって押されて、突出位置から後退位置に後退移動することになる。
押圧移動検出部42は、図示はしないが、リードスイッチを備えたスイッチ本体と、スイッチ本体と対向配置される磁石と、スイッチ本体と磁石との間を移動自在に設けられた磁気遮蔽体から構成されている。そして、調理容器Kの接当により押圧移動体38が後退移動することで、磁気遮蔽体がスイッチ本体と磁石との間を出退移動するように、押圧移動体38と磁気遮蔽体が連係されている。
具体的には、押圧移動体38が突出位置に位置するときには、押圧移動体38と接続される磁気遮蔽体が、スイッチ本体と磁石との間に相当する位置に位置し、スイッチ本体の出力がOFFの状態となるように構成されている。一方、押圧移動体38が調理容器Kとの接当により突出位置から後退移動したときには、磁気遮蔽体がスイッチ本体と磁石との間に相当する位置から外れた位置に位置し、スイッチ本体の出力がONの状態となるように構成されている。
押圧移動検出部42は、このような磁気遮蔽体の移動により、スイッチ本体を開閉して、調理容器Kが存在する存在検出状態であるか、調理容器Kが存在しない非存在検出状態であるかを検出するように構成されている。ちなみに、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aのそれぞれに設けられた押圧移動検出部42のスイッチ本体の検出情報は、後述する運転制御部W(図12参照)に入力される。
(容器種別検出部の検出内容について)
表1に基づいて、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aによって構成される容器種別検出部Mの検出内容について説明する。
Figure 0006708438
なお、表1においては、左側後部検出部S1aを「第1センサ」とし、右側後部検出部S2aを「第2センサ」としている。また、表1においては、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aにおいて、調理容器Kの存在を検出する存在検出状態を「ON」とし、調理容器Kの存在を検出しない非存在検出状態を「OFF」としている。
左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aが調理容器Kの存在を検出しない非存在検出状態となる場合(以下、左右非存在検出状態という)は、グリル扉8が開状態であり調理容器支持部Lが収納状態となっていない状態(グリル扉開状態)、調理容器支持部Lが収納状態であるがグリル皿9または調理鍋41が調理容器支持部Lに設けられていない状態(調理容器非存在状態)、または、調理容器支持部Lが収納状態であるが蓋40が装着されていない調理鍋41が調理容器支持部Lに設けられた状態(蓋なし調理鍋収納状態)のいずれかの状態である。
また、左側後部検出部S1aが非存在検出状態となり、右側後部検出部S2aが存在検出状態となる場合(以下、右側存在検出状態という)は、例えば、左側後部検出部S1aまたは右側後部検出部S2aが故障している状態である。
さらに、左側後部検出部S1aが存在検出状態となり、右側後部検出部S2aが非存在検出状態となる場合(以下、左側存在検出状態という)は、グリル扉8が閉状態であり、蓋40が装着された調理鍋41が調理容器支持部Lに設けられている状態(蓋あり調理鍋収納状態)である。つまり、この左側存在検出状態では、容器種別検出部Mが、調理容器支持部Lがグリル庫7の設定収納位置に収納された収納状態において、容器種別検出部Mに接当する調理容器Kの種別が蓋40が装着された調理鍋41であることを検出する状態である。
また、左側後部検出部S1aおよび右側後部検出部S2aが調理容器Kの存在を検出する存在検出状態となる場合(以下、左右存在検出状態と呼ぶ。)は、グリル扉8が閉状態であり、グリル皿9が調理容器支持部Lに設けられている状態(グリル皿収納状態)である。つまり、この左右存在検出状態では、容器種別検出部Mが、調理容器支持部Lがグリル庫7の設定収納位置に収納された収納状態において、容器種別検出部Mに接当する調理容器Kの種別がグリル皿9であることを検出する状態である。
(グリル用設定操作部の詳細)
また、この実施形態のガスコンロは、図12に示すように、グリル用設定操作部6の指令情報が運転制御部Wに入力されて、運転制御部Wが、グリル用設定操作部6の指令情報に基づいて、上バーナ11および下バーナ10の燃焼を制御するように構成されている。
図10に示すように、グリル用設定操作部6は、オートメニューを選択するオートメニュー選択スイッチ45、調理モードを選択する調理モード選択スイッチ46、火加減を設定する火力調節スイッチ47、グリルバーナAに対する点火および消火を指令する点消火スイッチ48、タイマ調理を設定する時間設定スイッチ49、時間設定スイッチ49により設定された加熱調理時間を表示する表示部49A、入力された情報の取り消しを指令する取消スイッチ50、および、チャイルドロックスイッチ51を備えている。
オートメニュー選択スイッチ45は、押し操作により、「オートメニュー」を指令するものであり、そして、押し操作されるごとに、「オートメニュー」の調理メニューとして、「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」、および、「ごはん」、「炊飯予約」の調理メニューに順次切換えるように構成されている。
なお、「ごはん」とは、炊飯を意味するものである。
また、「炊飯予約」とは、時間設定スイッチ49を用いて表示部49Aに設定時間を表示させた状態で点消火スイッチ48を操作して調理の開始を指令することで、設定時間経過後に炊飯を開始するように構成される、いわゆる、タイマ予約炊飯を意味している。
なお、「炊飯予約」として、時間設定スイッチ49を用いて表示部49Aに炊き上がり設定時刻を表示させ、点消火スイッチ48を操作して調理の開始を指令することで、炊き上がり設定時刻に炊飯を完了するように構成してもよい。
ちなみに、「オートメニュー」は、オートメニュー選択スイッチ45を操作して調理メニューを選択した後に、点消火スイッチ48を操作することにより実行される。
そして、この実施形態のガスコンロは、運転制御部Wが、オートメニュー選択スイッチ45にて選択された複数の調理メニューのそれぞれについて、予め設定されている加熱調理用情報に基づき、上バーナ11および下バーナ10の火力を自動的に調節しながら、自動的に加熱調理を行い、かつ、加熱調理が終了すると、上バーナ11および下バーナ10を自動的に消火する全自動加熱調理を実行するように構成されている。
調理モード選択スイッチ46は、押し操作により、「調理モード」を選択して入力するものであり、そして、押し操作されるごとに、「調理モード」の調理メニューとして、「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」、「煮る」、「蒸す」、および、「パン」の調理メニューに順次切換えるように構成されている。
なお、「調理モード」を実行する際には、調理モード選択スイッチ46を操作して調理メニューを選択した後に、点消火スイッチ48を操作するように構成されている。
そして、運転制御部Wが、調理モード選択スイッチ46にて選択された複数の調理メニューのそれぞれについて、予め設定されている加熱調理用情報に基づいて、上バーナ11および下バーナ10の火力を自動的に調節しながら、自動的に加熱調理を行うように構成されている。
なお、「調理モード」において加熱調理を停止する際には、点消火スイッチ48を操作することにより、上バーナ11および下バーナ10の消火を行う。
したがって、この実施形態においては、グリル用設定操作部6は、「オートメニュー」および「調理モード」が備える複数の調理メニューのうちから実行すべき調理メニューを指令する調理メニュー選択入力手段として機能する。
ちなみに、オートメニューの「ごはん」、「炊飯予約」や、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」の調理メニューは、調理鍋41を用いて行う調理メニューであり、オートメニューや調理モードにおけるその他の調理メニューは、グリル皿9を用いて行う調理メニューである。
なお、この実施形態のガスコンロが備える、タイマ調理を設定する時間設定スイッチ49、入力された情報の取り消しを指令する取消スイッチ50、および、チャイルドロックスイッチ51については、詳細な説明は省略する。
運転制御部Wは、マイクロコンピュータを備えて、グリルGを備えたガスコンロの全体に対する運転を制御するものであるが、以下の説明においては、グリルGに備えた下バーナ10および上バーナ11に対する燃焼制御を説明して、コンロバーナ1に対する燃焼制御は省略する。
運転制御部Wは、図12に示すように、上述したグリル用設定操作部6からの選択入力情報に基づいて、下バーナ10および上バーナ11に対する燃焼を制御する。
例えば、点消火スイッチ48の操作により点火指令が指令されると、運転制御部Wは、元ガス弁31、下バーナ用ガス量調節弁36、および、上バーナ用ガス量調節弁37を操作して、下バーナ10および上バーナ11に燃料ガスを供給する状態とし、加えて、下バーナ10および上バーナ11に対する点火プラグPを作動させかつ着火センサRにて着火を検出する点火処理を実行する。
また、点消火スイッチ48の操作により消火指令が指令されると、元ガス弁31、下バーナ用ガス量調節弁36、および、上バーナ用ガス量調節弁37を閉状態に操作して、下バーナ10および上バーナ11を消火する消火処理を実行する。
また、下バーナ10および上バーナ11の燃焼状態において、火力調節スイッチ47の操作により火力の変更が指令されると、下バーナ用ガス量調節弁36および上バーナ用ガス量調節弁37を操作して、下バーナ10および上バーナ11の火力を「強」、「中」、「弱」に変更調節する火力調節処理を実行する。
また、自動調理制御として、「オートメニュー」の調理メニューや、「調理モード」の調理メニューが選択入力された場合には、予め設定された加熱調理用情報に基づいて、上バーナ11および下バーナ10を自動的に点火し、火力を自動的に調節しながら加熱調理を行う。そして、「オートメニュー」の調理メニューが選択入力された場合には、定められた加熱調理が終了すると、下バーナ10および上バーナ11を自動的に消火する。また、タイマ調理が設定された場合には、加熱調理時間が経過すると、下バーナ10および上バーナ11を自動的に消火する。
さらに、運転制御部Wは、容器種別検出部Mの検出情報に基づいて、グリルバーナAの加熱作動の制御などを行うように構成されている。
具体的には、左右非存在検出状態では、グリル扉開状態、調理容器非存在状態、または、蓋なし調理鍋収納状態のいずれかの状態となっているが、このような状態において、点消火スイッチ48の操作などにより点火指令が指令された場合には、運転制御部Wは、グリルバーナAの点火処理を実行せず、警報ブザーなどの警報装置55を作動させる警報処理を実行するように構成されている。
また、右側存在検出状態では、例えば、左側後部検出部S1aまたは右側後部検出部S2aが故障状態であると判断されることから、運転制御部Wは、警報処理を実行することになる。
(特徴的構成)
この実施形態のガスコンロにおいて、左側存在検出状態である場合、すなわち、調理容器Kの種別が、蓋40が装着された調理鍋41であると検出された場合において、使用者がグリル用設定操作部6の入力用スイッチを操作して複数の調理メニューから、オートメニューの「ごはん」、「炊飯予約」、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」など、蓋40を装着した調理鍋41を用いて行うべき調理メニューを選択して入力した場合には、運転制御部Wは、この選択入力が調理容器対応調理メニューであると判定して入力を受け付けるが、オートメニューの「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」、調理モードの「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」など、グリル皿9を用いて行うべき調理メニューを選択して入力した場合には、運転制御部Wは、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して入力を受け付けないように構成されている。
すなわち、調理メニューとして炊飯調理が選択されて入力されたとき、運転制御部が、容器種別検出部が判定した調理容器の種別が蓋付きの炊飯用調理容器ではない場合には、調理設定操作部への入力を受け付けないように構成されている。
運転制御部Wが、選択入力が調理容器対応調理メニューであると判定して入力を受け付けた場合は、グリル用設定操作部6に備える点消火スイッチ48を操作することで、グリルバーナAが点火して、グリルによる自動調理を行うが、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して入力を受け付けなかった場合は、警報ブザーなどの警報装置55を作動させて、選択入力が調理容器不対応調理メニューである旨の報知を行う。また、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して入力を受け付けなかった場合は、グリル用設定操作部6に備える点消火スイッチ48を操作しても、グリルバーナAが点火せず、グリルによる加熱調理は開始されないように構成されている。
上述のように、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して入力を受け付けなかった場合に、警報ブザーなどの警報装置55を作動させて、選択入力が調理容器不対応調理メニューである旨の報知を行うことにより、使用者は、調理容器不対応調理メニューが入力されたことを確実に認識することができる。
次に、左右存在検出状態である場合、すなわち、調理容器Kの種別がグリル皿9であると検出された場合において、使用者がグリル用設定操作部6の入力用スイッチを操作して複数の調理メニューから、オートメニューの「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」、調理モードの「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」などのグリル皿9を用いて行う調理メニューを選択して入力した場合は、運転制御部Wは、この選択入力が調理容器対応調理メニューであると判定して入力を受け付けるが、オートメニューの「ごはん」、「炊飯予約」や、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」などの蓋40を装着した調理鍋41を用いて行う調理メニューを選択して入力した場合には、この選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して受け付けないように構成されている。
なお、運転制御部Wが、選択入力が調理容器対応調理メニューであると判定して受け付けた場合は、グリル用設定操作部6に備える点消火スイッチ48を操作することで、グリルバーナAが点火して、グリルによる自動調理を行い、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して受け付けなかった場合は、警報ブザーなどの警報装置55を作動させて、選択入力が調理容器不対応調理メニューである旨の報知を行う。また、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して受け付けなかった場合は、グリル用設定操作部6に備える点消火スイッチ48を操作しても、グリルバーナAが点火せず、グリルによる加熱調理は開始されないように構成されている点は、左側存在検出状態である場合と同様である。
運転制御部Wが、選択入力が調理容器不対応調理メニューであると判定して受け付けなかった場合は、警報ブザーなどの警報装置55を作動させて、選択入力が調理容器不対応調理メニューである旨の報知を行う点も、左側存在検出状態である場合と同様である。
上述のように、運転制御部Wが、選択入力が調理容器不対応調理メニューであるか、選択入力が調理容器対応調理メニューであるかの判定を行い、選択入力が調理容器不対応調理メニューである場合には選択入力を受け付けないように構成することで、グリル用設定操作部6に備える複数の調理メニューの中から、収納された調理容器に適した調理メニューが容易に選択されることになり、使い勝手がよく、信頼性の高いグリルを実現することができる。
なお、運転制御部6は、容器種別検出部Mが、複数の調理容器のうちいずれの調理容器もグリル庫7内に収納されていないことを検出したとき、すなわち、第
1センサおよび第2センサがともにOFFとなる状態(左側後部検出部S1a、右側後部検出部S2aのいずれもが、調理容器Kの存在を検出しない非存在検出状態)を検出したとき、グリル扉8が開状態であり調理容器支持部Lが収納状態となっていない状態(グリル扉開状態)、または、調理容器支持部Lが収納状態であるがグリル皿9または調理鍋41が調理容器支持部Lに支持(載置)されていない調理容器被非存在状態であると判断して、グリル設定操作部6においていずれの調理メニューも設定入力されていない状態にリセットするように構成されている。
このように構成した場合、調理容器Kをグリル庫7から引き出すことで、調理設定操作部にいずれの調理メニューも入力されていない状態にリセットされることから、調理メニューが設定入力された後に調理容器が交換された場合に、調理容器の交換前の調理メニューによって調理が行われてしまうことを防止して、使い勝手を向上させることができる。
なお、グリル用設定操作部6において、「ごはん」(炊飯)が選択されて入力された場合において、容器種別検出部Mの検出結果が蓋あり調理鍋収納状態ではないときには、運転制御部Wが、調理メニューとして「ごはん」「炊飯予約」(炊飯)を選択して入力した場合に、その入力を受け付けないので、グリルGに収納する調理容器Kの間違いや、蓋付きの炊飯用調理容器の蓋の装着を失念したことによる炊飯調理の失敗などを防止することが可能になり、使い勝手を向上させることができる。
また、この実施形態のガスコンロにおいては、炊飯にかかる調理の開始(炊飯調理開始)を指令する炊飯調理開始指令手段(点消火スイッチ)48を備え、炊飯調理開始指令手段(点消火スイッチ)48による指令の後、グリルバーナA(加熱手段)による加熱の開始を所定時間遅延させるタイマ、あるいは、グリルバーナA(加熱手段)による加熱の完了を所定時刻まで遅延させるタイマを備えるように構成することができる。
このように構成することで、いわゆるタイマ予約炊飯が可能となり、さらに使い勝手を向上させることができる。なお、タイマ予約炊飯を行う場合、調理メニューとして「炊飯予約」(炊飯)を選択して入力する際に、使用者が調理容器の選択ミスに気づくことになり、本発明による効果が顕著に得られる。
また、グリル庫7の前方の開口部7aがグリル扉8によって閉じられた状態において、容器種別検出部Mがグリル庫7に収納された調理容器Kの種別が、蓋付きの炊飯用調理容器(蓋40を装着した調理鍋41)であることが判定されるので、グリル庫7に収納された調理容器Kの種別が蓋付きの炊飯用調理容器(蓋40を装着した調理鍋41)であることを判定した後に、調理容器Kが他の種類のものに取り替えられることがないため、高い信頼性を実現することができる。
また、グリル庫7の前方の開口部7aがグリル扉8によって閉じられた状態から、グリル庫7の前方の開口部7aがグリル扉8によって閉じられていない状態になったとき、グリル用設定操作部6に「ごはん」や「炊飯予約」(炊飯)が選択されて入力されていない状態にリセットする。
このように、グリル庫7の前方の開口部7aがグリル扉8によって閉じられた状態において、容器種別検出部Mがグリル庫7に収納された調理容器Kの種別が蓋付きの炊飯用調理容器(蓋40を装着した調理鍋41)であることを判定し、グリル庫7の前方の開口部7aがグリル扉8によって閉じられていない状態になったとき、グリル用設定操作部6に「ごはん」や「炊飯予約」(炊飯)が選択されて入力されていない状態にリセットされることから、グリル庫7に収納された調理容器Kの種別が蓋付きの炊飯用調理容器(蓋40を装着した調理鍋41)であることを判定した後に、調理容器Kが取り替えられることがなく、一層確実に本発明の効果を奏することが可能になる。
また、本発明のグリルにおいては、
(a)左側存在検出状態である場合には、グリル用設定操作部6に備える複数の調理メニューのうち、オートメニューの「ごはん」、「炊飯予約」、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」などの、蓋40を装着した調理鍋41を用いて行う調理メニューの表示を、他の調理メニュー、すなわち、オートメニューの「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」や、調理モードの「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」などのグリル皿9を用いて行う調理メニューの表示に比べて強調して表示するように構成し、
(b)左右存在検出状態である場合には、オートメニューの「トースト」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「魚:切り身」、「魚:姿焼き」や、調理モードの「焼く」、「あたためる」、「ノンフライ」などの、グリル皿9を用いて行う調理メニューの表示を、オートメニューの「ごはん」、「炊飯予約」や、調理モードの「煮る」、「蒸す」、「パン」などの、蓋40を装着した調理鍋41を用いて行う調理メニューの表示に比べて強調して表示し、
調理容器対応調理メニューと調理容器不対応調理メニューとを、確実に識別することができるように構成してもよい。
所定のメニューを強調して表示する形態としては、グリル用設定操作部6の調理メニュー表示部を液晶などの表示体を用いて構成し、強調表示されるメニューの表示を、強調表示されないメニューの表示と比べて太文字で表示したり、強調表示されるメニューの表示を点滅表示したり、強調表示されるメニューの表示を抜き文字にて表示したりするなど、種々の表示の形態を採用することが可能である。
このように構成した場合、グリル用設定操作部6において調理容器不対応調理メニューが入力されることを未然に防止することが可能になり、さらに使い勝手を向上させることができる。
また、強調表示されるメニューの表示だけを表示し、強調表示されないメニューは表示しないように構成することも可能である。このように構成した場合、グリル用設定操作部6において調理容器不対応調理メニューが入力されることを適確に防止することが可能になり、信頼性をさらに向上させることができる。
[別実施形態]
また、本発明のグリルの別実施形態にかかるグリルとして、グリル用設定操作部6により選択可能な調理メニューとして、オートメニューに「ごはん」のメニューのみを備えた構成のグリルを挙げることができる。
また、グリル用設定操作部6により選択可能な調理メニューとして、オートメニューに「炊飯予約」のメニューのみを備えた構成のグリルを挙げることができる。
すなわち、上記実施形態では、図10に示すように、
(a)オートメニューとして、「魚:姿焼き」、「魚:切り身」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「トースト」、「ごはん」、「炊飯予約」を備え、
(b)調理モードとして、「焼く、「あたためる」、「ノンフライ」、「煮る」、「蒸す」、「パン」を備えている場合
を例にとって説明したが、上述の別実施形態の場合のように、グリル用設定操作部6により選択可能な調理メニューとして、オートメニューに「ごはん」のメニューのみを備えた構成や、「炊飯予約」のメニューのみを備えた構成とすることが可能である。
この別実施形態のように、オートメニューに「ごはん」のメニューのみを備えた構成や、「炊飯予約」のメニューのみを備えた構成とすることにより、機能が簡潔で、操作性に優れ、適正な炊飯調理を確実に行うことが可能なグリルを実現することができる。
なお、この別実施形態のグリルのように、「ごはん」、あるいは「炊飯予約」のみを備えた構成とした場合、「魚:姿焼き」、「魚:切り身」、「鶏もも焼き」、「ホイル焼き」、「トースト」などの他の調理は、マニュアルでの調理とすることで対応することが可能である。
上記実施形態では、本発明のグリルがガスコンロに組み込まれている場合を例にとって説明したが、本発明のグリルは、グリル単能機としても構成することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変形を加えることが可能である。
1 左右一対のコンロバーナ
1A コンロバーナセンサ
2 天板
3 グリル排気口
4 五徳
5 一対のコンロ用操作具
6 グリル用設定操作部
7 グリル庫
7a グリル庫の前方の開口部
7d グリル庫の底壁部
7s グリル庫の側壁部
7u グリル庫の上部壁
8 グリル扉
9 グリル皿(調理容器)
10 下バーナ
10A 下バーナ本体部
10B 下バーナ混合管部
11 上バーナ
11A 上バーナ本体部
11B 上バーナ混合管部
12 下バーナ用噴出ノズル
13 容器温度検出センサ
15 固定レール
16 中間レール
17 可動レール
18 扉支持板
18A 係止片
19 カバー体
21 容器支持枠
21s 被支持部
22 レール枠
23 後板
24 板状の通路区画材
25 多孔状の消炎部材
26 排気温度センサ
28 元ガス供給路
29 コンロ用分岐路
30 グリル用分岐路
31 元ガス弁
32 コンロバーナ用ガス量調節弁
33 ガバナ
34 下バーナ用供給路
35 上バーナ用供給路
36 下バーナ用ガス量調節弁
37 上バーナ用ガス量調節弁
38 押圧移動体
39 ケーシング部材
40 蓋
40a 蒸気孔
40H 蓋からグリル庫後方側に延出された被検知部
41 調理鍋(調理容器)
42 押圧移動検出部
45 オートメニュー選択スイッチ
46 調理モード選択スイッチ
47 火力調節スイッチ
48 点消火スイッチ
49 時間設定スイッチ
49A 加熱調理時間を表示する表示部
50 取消スイッチ
51 チャイルドロックスイッチ
55 警報装置
A グリルバーナ
B 案内機構
D 排気通路形成部
Ds 下側形成部分
E 排気通路
F 火炎
G グリル
K 調理容器
Ka 調理容器の底部
L 調理容器支持部
M 容器種別検出部
P 点火プラグ
R 着火センサ
U 排気出口
W 運転制御部
M 容器種別検出部
Kb 調理容器の周壁部
S 容器検出部
S1a 左側後部検出部
S2a 右側後部検出部
Sa 後部検出部
X 可動体
Y 後退移動検出部

Claims (4)

  1. 炊飯調理に用いられる、蓋付きの炊飯用調理容器を収納するグリル庫と、
    前記蓋付きの炊飯用調理容器を加熱する加熱手段と、
    調理メニューとして炊飯調理を選択して入力する調理設定操作部と、
    前記調理設定操作部を制御するとともに、前記加熱手段を制御する運転制御部と、
    前記グリル庫に収納された調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定する容器種別検出部とを備え、かつ、
    前記容器種別検出部は、前記蓋付きの炊飯用調理容器の蓋に設けられた被検知部を検知することで、調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であると判定するように構成されており、
    調理メニューとして炊飯調理が選択されて入力されたとき、前記運転制御部が、前記容器種別検出部が判定した調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器ではないときに、前記調理設定操作部への入力を受け付けないように構成されていること
    を特徴とするグリル。
  2. 前記炊飯調理の開始を指令する炊飯調理開始指令手段を備えるとともに、
    前記炊飯調理開始指令手段による指令の後、前記加熱手段による加熱の開始を所定時間遅延させるタイマ、または、
    前記炊飯調理開始指令手段による指令の後、前記加熱手段による加熱の完了を所定時刻まで遅延させるタイマ
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のグリル。
  3. 前記グリル庫は、前記蓋付きの炊飯用調理容器を前記グリル庫に出し入れする開口部と、前記開口部を閉じるグリル扉とを備え、
    前記開口部が前記グリル扉によって閉じられた状態において、前記容器種別検出部が前記グリル庫に収納された調理容器の種別が前記蓋付きの炊飯用調理容器であるか否かを判定するように構成されていること
    を特徴とする請求項1または2記載のグリル。
  4. 前記開口部が前記グリル扉によって閉じられた状態から、前記開口部が前記グリル扉によって閉じられていない状態になったとき、前記運転制御部が前記調理設定操作部に炊飯調理が選択されて入力されていない状態にリセットするように構成されていることを特徴とする請求項3記載のグリル。
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