JP6624894B2 - グリル - Google Patents

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Description

本発明は、グリル庫の内部の載置部に載置された被加熱物を加熱するガス燃焼式の加熱部と、運転状態を制御する運転制御部と、前記グリル庫の内部温度を検出する温度検出部と、複数の調理メニューのうち被加熱物に応じた調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、自動調理運転を指令する自動調理運転指令部と、前記加熱部の加熱開始指令を指令する加熱開始指令部とが備えられたグリルに関する。
かかるグリルは、載置部に載置された被加熱物をガス燃焼式の加熱部にて加熱調理するものであり、そして、自動調理運転指令部にて自動調理運転が指令されたときには、加熱部の加熱が開始された後において、加熱調理が終了する時点を求める(推定する)ことが行われることになる。
ちなみに、加熱調理が終了する時点を求めることにより、加熱調理が終了するまでの残り時間を表示部に表示することや、加熱調理が終了するに伴って加熱部の加熱を自動的に停止させることが行えることになる。
かかるグリルの従来例として、運転制御部が、自動調理運転指令部にて自動調理運転が指令されたときに、加熱部の加熱開始指令に基づいて設定加熱量にて加熱部による加熱を開始した後の温度検出部の検出情報と、複数の負荷判別用条件のうち調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、加熱調理が終了する時点を求めるように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、加熱開始指令に基づいて設定加熱量にて加熱部による加熱を開始した後の温度検出部の検出情報と調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、被加熱物の熱負荷を判定する負荷判別処理と、負荷判別処理にて判定した熱負荷と、複数の算定条件のうち調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間を設定する残加熱時間設定処理を実行するように構成されている。
つまり、特許文献1においては、加熱調理を終了する時点として、負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間を求めることになり、そして、その残加熱時間に基づいて、加熱調理が終了するまでの残り時間を表示部に表示することや、加熱調理が終了するに伴って加熱部の加熱を自動的に停止させることが行われるように構成されている。
特許文献1の技術内容について説明を加えると、上述の負荷判別処理として、温度検出部の検出情報と調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、加熱部による加熱を開始した後の初期において、載置部における被加熱物の載置状態の違いに応じて変化する温度上昇勾配、並びに、被加熱物の熱容量の違いに応じて変化する加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの熱容量判別用時間パラメータを求め、且つ、熱容量判別用時間パラメータを温度上昇勾配で除した熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配との比率を求める処理を実行するように構成されている。
また、複数の算定条件が、比率が大きいほど残加熱時間を長くし、かつ、同じ大きさの前記比率に対して求める残加熱時間を前記調理メニューに応じて異ならせるように定められている。
そして、上述の残加熱時間設定処理として、比率と、調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて残加熱時間を求める処理が実行されるように構成されている。
また、特許文献1においては、上述の熱容量判別用時間パラメータが、加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの経過時間を、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度にて補正する形態で求められるように構成されている。
すなわち、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度である点火初期温度が基準温度(例えば、25℃)よりも高ければ、点火初期温度との差が大きいほど長くなるように経過時間を補正した値を、熱容量判別用時間パラメータとして設定し、逆に、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度である点火初期温度が基準温度(例えば、25℃)よりも低ければ、点火初期温度との差が大きいほど短くなるように経過時間を補正した値を、熱容量判別用時間パラメータとして設定するように構成されている。
特許第4152289号公報
従来のグリルにおいては、被加熱物の熱負荷を、載置部における被加熱物の載置状態の違いや被加熱物の熱容量の違いに応じて判別しながら、残加熱時間を適切に設定できるものである。
つまり、加熱調理が終了する時点を、載置部における被加熱物の載置状態や被加熱物の熱容量を判別しながら、適切に求めることができるものである。
しかも、熱容量判別用時間パラメータを求めるにあたり、加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの経過時間を、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度にて補正する形態で求めるものであるから、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度が変化しても、被加熱物の熱容量を適切に判別しながら、残加熱時間を適切に設定できるものである。
しかしながら、従来では、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変動を考慮して、被加熱物の熱容量を判別するものの、載置部における被加熱物の載置状態や被加熱物の熱容量を判別しながら求めた残加熱時間を、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変化に拘わらず、そのまま使用するものであるため、残加熱時間にて設定されることになる加熱調理終了時点が、実際に加熱調理が終了する時点とは大きく異なる虞があった。
すなわち、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度が高い場合には、被加熱物が加熱開始の直後から高温のグリル庫内の雰囲気中に存在することになるので、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度が低い場合と比べると、早めに加熱調理が終了することになる。
したがって、載置部における被加熱物の載置状態や被加熱物の熱容量を判別しながら求めた残加熱時間は、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変化に応じて補正する必要があるが、従来では、求めた残加熱時間を、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変化に拘わらず、そのまま使用するものであるため、残加熱時間にて設定されることになる加熱調理終了時点が、実際に加熱調理が終了する時点とは大きく異なる虞があった。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変化に拘わらず、加熱開始から加熱調理が終了する時点までの総加熱時間を適切に設定できるグリルを提供する点にある。
本発明のグリルは、グリル庫の内部の載置部に載置された被加熱物を加熱するガス燃焼式の加熱部と、運転状態を制御する運転制御部と、前記グリル庫の内部温度を検出する温度検出部と、複数の調理メニューのうち被加熱物に応じた調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、自動調理運転を指令する自動調理運転指令部と、前記加熱部の加熱開始指令を指令する加熱開始指令部とが備えられたものであって、その特徴構成は、
前記運転制御部が、前記自動調理運転指令部にて自動調理運転が指令されたときに、
前記加熱開始指令部の加熱開始指令に基づいて設定加熱量にて前記加熱部による加熱を開始した後の前記温度検出部の検出情報と、複数の負荷判別用条件のうち前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、前記被加熱物の加熱を行う仮加熱時間を求める仮加熱時間設定処理、及び、
前記仮加熱時間と、前記加熱部による加熱が開始された時点の前記温度検出部の検出情報である加熱開始時点温度と前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューとに応じて設定される温度変数とに基づいて、前記被加熱物の加熱を行う総加熱時間を、前記仮加熱時間を前記温度変数にて補正した値として求める総加熱時間設定処理を実行するように構成され、
前記温度変数が、前記加熱開始時点温度が高いほど前記仮加熱時間を大きく減少させ、かつ、前記加熱開始時点温度の単位量増加に対する前記仮加熱時間の減少量を、前記加熱開始時点温度が増加するほど減少させる変数である点にある。
すなわち、仮加熱時間設定処理によって、加熱部による加熱を開始した後の温度検出部の検出情報と調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、加熱物の加熱を行う仮加熱時間、つまり、加熱部の加熱開始から加熱調理を終了するまでの仮加熱時間が求められることになる。
次に、総加熱時間設定処理によって、仮加熱時間と、加熱部による加熱が開始された時点の温度検出部の検出情報である加熱開始時点温度と調理メニュー指令部にて指令された調理メニューとに応じて設定される温度変数とに基づいて、被加熱物の加熱を行う総加熱時間、つまり、加熱部の加熱開始から加熱調理を終了するまでの総加熱時間が求められることになる。
総加熱時間は、仮加熱時間を温度変数にて補正した値として求められることになるが、温度変数が、加熱部による加熱が開始された時点の加熱開始時点温度が増加するほど加熱時間を大きく減少させる形態に定められているから、加熱部による加熱が開始された時点の加熱開始時点温度が高いほど、同じ調理メニューでも総加熱時間が短くなるから、加熱部による加熱が開始された時点の加熱開始時点温度が高いときに、総加熱時間が、被加熱物を焦がせてしまうような長過ぎる時間に設定されることを回避できる。
また、温度変数が、加熱開始時点温度の単位量増加に対する仮加熱時間の減少量を、加熱開始時点温度が増加するほど減少させる形態に定められているから、加熱部による加熱が開始された時点の加熱開始時点温度が高いほど、総加熱時間が短くなるものの、総加熱時間を短くする度合が、加熱開始時点温度が増加するほど少なくなるため、加熱開始時点温度が高い場合に、総加熱時間が、被加熱物の加熱不足となるような短すぎる時間に設定されることを回避できる。
要するに、本発明のグリルの更なる徴構成によれば、加熱部の加熱を開始したときのグリル庫内の温度の変化に拘わらず、加熱開始から加熱調理が終了する時点までの総加熱時間を適切に設定できるグリルを提供できる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記温度変数が、前記加熱開始時点温度の変化範囲を複数に分割した複数の温度区間の夫々に対して定めた複数の関数を用いて設定されている点にある。
すなわち、温度変数を、関数を用いて設定するものであるから、運転制御部の記憶量を削減できる。つまり、温度変数を運転制御部に記憶させるにあたり、調理メニュー指令部にて指令された調理メニューごとに、加熱開始時点温度の多数点の夫々に対して定めた温度変数を、運転制御部に記憶させるようにすることが考えられるが、この場合、運転制御部の記憶量が増大する不利がある。
しかも、温度変数を、加熱開始時点温度の変化範囲を複数に分割した複数の温度区間の夫々に対して定めた複数の関数を用いて設定するものであるから、複数の温度区間の夫々について設定する関数を、例えば一次関数にする等、温度変数を設定する関数の簡略化を図ることにより、運転制御部の演算負荷を軽減させることができる。
要するに、本発明のグリルの更なる特徴構成によれば、運転制御部の記憶量を削減し、しかも、運転制御部の演算負荷を軽減させることができる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記温度変数が、前記加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合には、前記仮加熱時間の減少量を一定にする形態に設定されている点にある。
すなわち、加熱開始時点温度が高いほど早めに加熱調理が終了する傾向になるものの、加熱開始時点温度が高温側のある温度以上の場合には、加熱調理が終了する時点が大きく変化することがないものであるから、設定高温度を加熱調理が終了する時点が大きく変化することがない高温側の温度に設定して、加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合には、仮加熱時間の減少量を一定にする。
このように、加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合には、仮加熱時間の減少量を一定にすることにより、加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合に、総加熱時間が、加熱不足を起すような短すぎる時間に設定されることを回避できる。
要するに、本発明のグリルの更なる特徴構成によれば、加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合にも、総加熱時間を適正な時間に設定できる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記運転制御部が、前記仮加熱時間設定処理として、
前記加熱開始指令部の加熱開始指令に基づいて前記設定加熱量にて前記加熱部による加熱を開始した後の前記温度検出部の検出情報と前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された前記負荷判別用条件とに基づいて、前記被加熱物の熱負荷を判定する負荷判別処理、
前記熱負荷と、複数の算定条件のうち前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、前記負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間を設定する残加熱時間設定処理、及び、
前記残加熱時間と、前記加熱部による加熱を開始してから前記負荷判別処理が終了するまでの初期時間を加算して前記仮加熱時間を求める加算処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、加熱部による加熱が開始された後に温度検出部にて検出される検出情報と複数の負荷判別用条件のうち調理メニュー指令手段にて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、被加熱物の熱負荷が判別される。
また、判別された熱負荷と、複数の算定条件のうち指令された調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間が設定される。
そして、残加熱時間に、加熱部による加熱を開始してから負荷判別処理が終了するまでの初期時間を加算することによって、仮加熱時間が求められる。
本特徴構成によれば、負荷判別処理にて判別された被加熱物の熱負荷と、調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、残加熱時間を設定するものであるから、算定条件にて、加熱調理が進行し易い調理メニューでは残加熱時間を短く設定する等、調理メニューに応じた適切な残加熱時間を設定できるため、被加熱物の熱負荷のみに基づいて残加熱時間を設定する場合と較べて、調理メニューに応じた適切な仮加熱時間を求めることができる。
要するに、本発明のグリルの更なる特徴構成によれば、調理メニューに応じた適切な仮加熱時間を求めることができる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記運転制御部が、前記負荷判別処理として、
前記温度検出部の検出情報と前記調理メニューに応じて選択された前記負荷判別用条件とに基づいて、前記加熱部による加熱を開始した後の初期において、前記載置部における前記被加熱物の載置状態の違いに応じて変化する温度上昇勾配、並びに、前記被加熱物の熱容量の違いに応じて変化する前記加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの熱容量判別用時間パラメータを求め、且つ、前記熱容量判別用時間パラメータを前記温度上昇勾配で除した前記熱容量判別用時間パラメータと前記温度上昇勾配との比率を求める処理を実行するように構成され、
複数の前記算定条件が、前記比率が大きいほど前記残加熱時間を長くし、かつ、同じ大きさの前記比率に対して求める前記残加熱時間を前記調理メニューに応じて異ならせるように定めたものであり、
前記運転制御部が、
前記残加熱時間設定処理として、前記比率と、前記調理メニューに応じて選択された前記算定条件とに基づいて記残加熱時間を求める処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、負荷判別処理によって、温度検出部の検出情報と調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、加熱部による加熱を開始した後の初期において、載置部における被加熱物の載置状態の違いに応じて変化する温度上昇勾配、並びに、被加熱物の熱容量の違いに応じて変化する加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの熱容量判別用時間パラメータが求められ、さらに、被加熱物の熱負荷として、熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配との比率が求められる。
温度上昇勾配が載置部における被加熱物の載置状態の違いに応じて変化することについて説明を加えると、加熱部の加熱を開始すると、グリル庫の内部温度が漸次上昇することになるが、載置部における排気箇所に近い箇所に被加熱物を載置している場合と、排気箇所から遠い箇所に被加熱物を載置している場合とでは、グリル庫の内部の空気の流動状態が異なる等に起因して、載置部に載置される被加熱物の載置状態の違いに応じてグリル庫の内部の加熱された空気の流動状態が異なるので、それに応じて温度上昇勾配が異なることになる。
つまり、温度検出部の検出情報に基づいて、被加熱物の熱容量に対応する情報だけでなく、載置部における被加熱物の載置状態に対応する情報を得ることができ、被加熱物の熱容量の違い、並びに、載置部に対する被加熱物の載置状態の違いが求められる。
尚、熱容量判別用時間パラメータは、加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの経過時間に対応するものであるが、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度が基準温度(例えば、25℃)よりも高ければ、その差が大きいほど長くなるように上記経過時間を補正した値を熱容量判別用時間パラメータにする等、加熱部の加熱を開始したときの温度検出部の検出温度にて上記経過時間を補正した値を熱容量判別用時間パラメータとすることが望ましい。
そして、残加熱時間設定処理によって、被加熱物の熱負荷として求められた熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配との比率と、比率が大きいほど残加熱時間を長くし、かつ、同じ大きさの比率に対して求める残加熱時間を調理メニューに応じて異ならせるように定められた数算定条件とに基づいて、残加熱時間が設定される。
ちなみに、熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配との比率に基づいて残加熱時間を設定するようにすることにより、残加熱時間を設定するための演算を簡略化できる。
つまり、例えば、熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配とから各別に加熱用の時間を求め、それらの平均値を残加熱時間として設定することが考えられるが、熱容量判別用時間パラメータと温度上昇勾配との比率に基づいて残加熱時間を設定するようにすることにより、演算の簡略化を図りながら残加熱時間を求めることができる。
要するに、本発明のグリルの更なる特徴構成によれば、被加熱物の熱容量及び載置部に対する被加熱物の載置状態に対応しながら、しかも、演算の簡略化を図りながら残加熱時間を求めることができる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記温度検出部として、前記温度上昇勾配を検出するための温度勾配判別用の温度センサと、前記熱容量判別用時間パラメータを検出するための熱容量判別用の温度センサとが夫々各別に設けられている点にある。
すなわち、温度検出部として、温度上昇勾配を検出するための温度勾配検出用の温度センサと、熱容量判別用時間パラメータを検出するための熱容量判別用の温度センサとが各別に備えられているので、温度勾配検出用の温度センサを、温度上昇勾配を検出するのに好適な箇所に配置させることにより、精度よく温度上昇勾配を検出することが可能となり、また、熱容量判別用の温度センサを、熱容量判別用時間パラメータを検出するのに好適な箇所に配置させることにより、精度よく熱容量判別用経過時間を検出することが可能となる。
要するに、本発明のグリルの更なる特徴構成によれば、温度上昇勾配及び熱容量判別用時間パラメータの夫々を精度よく検出することができる。
本発明のグリルの更なる特徴構成は、前記調理メニュー指令部が、前記調理メニューとして、被加熱物の形態の違い並びに被加熱物に対する焼き加減を指令するように構成されている点にある。
すなわち、調理メニュー指令部によって、調理メニューとして、被加熱物の形態の違い並びに被加熱物に対する焼き加減を指令することができる。
被加熱物の形態としては、例えば、魚であれば姿焼きと切り身の違い等を指令する等、被加熱物の形態を適切に指令することができる。
焼き加減としては、例えば、魚の焼き加減を強め又は弱めに指令する等、被加熱物の焼き加減を使用者の好みに合わせて指令することができる。
要するに、本発明のグリルの特徴構成によれば、被加熱物の形態や使用者の好みに応じた焼き加減を指令しながら、良好に加熱調理を行うことができる。
ガスコンロの斜視図 グリルバーナの制御構成を示すブロック図 グリル用の設定入力パネルの正面図 グリル部の縦断側面図 メニュー表を示す図 調理メニューごとの係数及び温度条件を示す表 仮加熱時間が一定のときの加熱開始時点温度と総加熱時間との関係を示す図 低温時傾き変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 低温時切片変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 中温時傾き変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 中温時切片変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 高温時傾き変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 高温時切片変数と加熱開始時点温度との関係を示すグラフ 運転開始初期の制御動作を示すフローチャート 自動調理運転の制御動作を示すフローチャート
以下、本発明に係るグリルの実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガスコンロの全体構成)
図1に示すように、3つのコンロバーナ1、および、ガス燃焼式の加熱部としてのグリルバーナ2(図4参照)を備えたグリル3を装備したビルトインタイプのガスコンロが構成されている。
グリル3の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口4が、ガスコンロの上面を覆うトッププレート5の後方側箇所に形成されている。
3つのコンロバーナ1は、標準バーナ1a、小バーナ1b、及び、高火力バーナ1cであり、トッププレート5の上部には、鍋等を受け止め支持するための五徳6が3つのコンロバーナ1の夫々に対応して載置支持されている。
ガスコンロの前側面には、コンロバーナ1及びグリルバーナ2の点火や消火並びに火力調節を指令する手動操作部Sが設けられている。
ガスコンロには、マイクロコンピュータを用いて構成された運転制御部H(図2参照)が備えられ、この運転制御部Hが、手動操作部Sにて指令された指令情報に基づいて、ガスコンロの運転制御、つまり、コンロバーナ1およびグリルバーナ2の燃焼制御を行うように構成されている。
尚、ガスコンロの前側面には押し操作式の電源スイッチ9が設けられており、電源スイッチ9の入り状態のときに、運転制御部Hがコンロバーナ1及びグリルバーナ2の燃焼制御を行えるように構成されている。
図2に示すように、3つのコンロバーナ1の夫々には、点火器7及び着火状態を検出する着火検出センサ8が設けられている。ちなみに、左側に位置する標準バーナ1aには、五徳6にて載置支持された被加熱物の底面部に接触して被加熱物の温度を検出する温度センサ10(図1参照)が設けられている。
図4に示すように、グリルバーナ2は、上面バーナ2aと左右一対の下面バーナ2b、2cとを備えた両面バーナ式に構成されている。そして、図2に示すように、上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b、2cの夫々にも、コンロバーナ1と同様に、点火器7及び着火検出センサ8が備えられている。
(ガス燃料の供給構成)
図2に示すように、都市ガス供給管等のガス供給源に接続される元ガス供給路11に元電磁弁12が設けられ、元ガス供給路11からは、標準バーナ用分岐路13a、小バーナ用分岐路13b、高火力バーナ用分岐路13c及びグリルバーナ用分岐路13dの4系統のガス流路が分岐されている。
標準バーナ用分岐路13a、小バーナ用分岐路13b、高火力バーナ用分岐路13c、及び、グリルバーナ用分岐路13dの夫々には、ステッピングモータの駆動によって燃料ガスの流量を調整して加熱量を調整するための流量制御弁18が備えられている。
グリルバーナ2へのグリルバーナ用分岐路13dは、さらに、上面バーナ用の分岐路と下面バーナ用分岐路とに分岐され、それらの分岐路には、オリフィスof付きの流路15と開閉式電磁弁16を備えたバイパス路17とが設けられている。
ちなみに、本実施形態は、開閉式電磁弁16の開閉によりグリルバーナ2の火力(加熱量)を変更する形態であり、グリルバーナ用分岐路13dに設けた流量制御弁18は省略できる。
つまり、上面バーナ用の分岐路や下面バーナ用分岐路の開閉式電磁弁16を開状態にすることにより、上面バーナ2aや左右一対の下面バーナ2b,2cが強火力に調整され、上面バーナ用の分岐路や下面バーナ用分岐路の開閉式電磁弁16を閉状態にすることにより、上面バーナ2aや左右一対の下面バーナ2b、2cが弱火力に調整されるように構成されている。
尚、図示は省略するが、グリルバーナ用分岐路13dには、元電磁弁12と流量制御弁18の間にガスガバナが設けられて、定流量のガスがグリルバーナ2に供給されるように構成されている。
(ガスコンロの操作構成)
図1に示すように、ガスコンロ前側面19には、手動操作部Sとして、標準バーナ1a、小バーナ1b及び高火力バーナ1cの夫々に対して各別に点火及び消火や火力調節を指令するための3つの加熱状態調節部20と、コンロバーナ1による調理の設定を行うコンロバーナ用入力パネル21と、グリルバーナ2に対して点火及び消火や火力調整を指令するためのグリル用の設定入力パネル22とが設けられている。
図3に示すように、グリル用の設定入力パネル22には、押し操作式のスイッチにて構成されて、押し操作する毎にグリルバーナ2に点火を指令するオン状態と消火を指令するオフ状態とに切り換わる点消火スイッチ23、グリルバーナ2が燃焼すると点灯しかつグリルバーナ2が消火すると消灯する燃焼ランプ24、加熱用のタイマー時間を増減設定するためのタイマー設定スイッチ25、設定されたタイマー時間を表示するためのタイマー表示部26が設けられている。
また、グリル用の設定入力パネル22には、上面バーナ2aと下面バーナ2b、2cとによる加熱状態を変更する火力切替スイッチ27、及び、火力切替スイッチ27にて変更された加熱状態を示すために、上面バーナ2aと下面バーナ2b、2cとの夫々について火力の状態が弱火力であることを示す弱表示部28aと強火力であることを示す強表示部28bとからなる火力表示部28が設けられている。
さらに、グリル用の設定入力パネル22には、調理される被加熱物についてのメニュー(調理メニュー)の違いに応じて燃焼状態を切り替えるメニュー切替スイッチ29、焼き加減を調整する焼き加減調整スイッチ30、後述する自動加熱運転を取り消すためのとりけしスイッチ31等が設けられている。
メニュー切替スイッチ29により切り替えられるメニュー(調理メニュー)としては、被加熱物の形態の違いに対応する「姿焼き」「切身」「干物」があり、そのうちの選択されたものをLEDランプにて示すメニュー表示部29aが設けられている。
メニュー(調理メニュー)としての焼き加減については「弱め」「標準」「強め」の3段階があり、そのうちの選択されたものをLEDランプにて示す焼き加減表示部30aが設けられている。
そして、図5に示すように、調理するときに使用者が参照するメニュー表が別途用意されており、使用者はこのメニュー表を参照しながら、メニュー(調理メニュー)を設定することになる。
ちなみに、本実施形態においては、燃焼ランプ24、タイマー表示部26、火力表示部28、メニュー表示部29a、及び、焼き加減表示部30aが、グリル3の動作状態を表示する動作状態表示部Dとして機能するように構成されている。
また、点消火スイッチ23が、グリルバーナ2による加熱を開始する加熱開始指令を指令する加熱開始指令部として機能するように構成されている。
また、メニュー切替スイッチ29及び焼き加減調整スイッチ30が、複数の調理メニューのうち被加熱物に応じた調理メニューを指令する調理メニュー指令部MSとして機能するように構成され、この調理メニュー指令部MSによって、調理メニューとして、被加熱物の形態の違い並びに被加熱物に対する焼き加減を指令するように構成されている。
さらに、メニュー切替スイッチ29、焼き加減調整スイッチ30及び点消火スイッチ23が、後述する自動調理運転の開始を指令する自動調理運転指令部Eとして機能するように構成されている。
(グリルの構成)
図4に示すように、グリル3は、前面部が開口されかつ後面部が閉塞された箱状に形成されたグリル庫32を備え、そのグリル庫32の内部に、被加熱物を載置する載置部としての焼き網33が設けられている。そして、焼き網33に載置された被加熱物がグリルバーナ2にて加熱されるように構成されている。
グリル庫32の後方側には、グリルバーナ2の燃焼排ガスや被調理物からでる水蒸気等の調理排気を排気する排気路34が上方側に延びる状態で連設され、その排気路34にて調理排気を上述のグリル排気口4に導くように構成されている。
グリルバーナ2、つまり、上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b、2cは、一次空気が混合された混合ガスが供給されることにより一次燃焼し、グリル庫32の内部の空気を二次空気として二次燃焼する、いわゆるブンゼン燃焼式のバーナとして構成されている。
ちなみに、グリルバーナ2の二次空気は、グリル庫32の前面側箇所及び底面側箇所に形成された通気孔(図示は省略)を通して取り入れられることになり、そして、この二次空気の流動により、次述する汁受皿35を冷却するように構成されている。
焼き網33の下方には、魚などの被加熱物からの油などを受け止める汁受皿35が設けられ、汁受皿35は、グリル庫32の側壁部に設けられたガイド(図示は省略)により、焼き網33を載置した状態で、グリル庫32に対して出退移動可能に案内され、かつ、グリル庫32から取り出し可能に構成されている。
また、汁受皿35の前端部には、汁受皿35をグリル庫32内に収納したときに、グリル庫32の前面部を閉塞する把手付きの扉36が設けられている。したがって、使用者は、把手にて扉36を開閉させることにより、汁受皿35と焼き網33をグリル庫32に対して出退移動させるように構成されている。
(グリルの制御の概要)
図4に示すように、グリル3には、グリル庫32の内部温度を検出する温度検出部Kが備えられている。
そして、運転制御部Hが、自動調理運転を行う際に、グリルバーナ2による加熱が開始された後の温度検出部Kの検出情報と調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューとに基づいて、被加熱物の加熱を行う総加熱時間TMを設定し、そして、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間を総加熱時間TMから減算した残り時間を、上述したタイマー表示部26に表示し、かつ、残り時間が零になると自動調理運転を自動停止するように構成されている。
本実施形態においては、温度検出部Kとして、後述する熱容量判別用経過時間Y1及び熱容量判別用時間パラメータToを検出するための熱容量判別用の温度センサとしての排ガス温度センサ37と、後述する温度上昇勾配αを検出するための温度勾配判別用の温度センサとしての庫内温度センサ38とが備えられている。
具体的に説明すると、図4に示すように、グリル庫32の内部の焼き網33の高さよりも少し高い位置であって且つ上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b、2cの夫々の燃焼排気ガスが流動して排気路34を通して排出される箇所に排ガス温度センサ37が設けられている。
この排ガス温度センサ37が設けられる位置は、上面バーナ2a及び左右一対の下面バーナ2b,2cの夫々の燃焼排気ガスが流動する箇所であり、排ガス温度センサ37の検出温度である排ガス側検出温度TH1が加熱を開始してから設定判別温度としての第1監視温度X1(図6参照)に上昇するまでの熱容量判別用経過時間Y1の変化が、被加熱物の熱負荷の大きさに応じて異なる箇所である。
尚、排ガス温度センサ37の直上方箇所には塵埃の降り掛かりを防止するための防塵板39が設けられ、その防塵板39よりも上方側でかつグリル庫内方側によった箇所には排ガスの流れの一部を排ガス温度センサ37に向けて案内する上部案内板40が設けられている。
又、排ガス温度センサ37よりの下方側箇所、つまり、グリル庫32の内部における焼き網33よりも少し低い位置であって、主に左右の下面バーナ2b,2cの燃焼排気ガスが流動する箇所に庫内温度センサ38が設けられている。
この庫内温度センサ38が設けられる箇所は、庫内温度センサ38の検出温度である庫内側検出温度TH2によって求められる温度上昇勾配αが、焼き網33に載置される被加熱物の載置状態の違いによって変化する箇所である。
尚、この庫内温度センサ38の焼き網33の存在側箇所には、被加熱物の下方側を流動する空気の流れを庫内温度センサ38に案内するための案内板41が設けられている。
また、運転制御部Hが、自動調理運転を行う際に、グリルバーナ2による加熱が開始された後に温度検出手段Kにて検出される検出温度が、複数の調理メニューに応じて予め設定されている複数の第2監視温度X2(図6参照)のうち、調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューに応じて選択された第2監視温度X2に達すると、グリルバーナ2の加熱量を減少調整する加熱量抑制処理を実行するように構成されている。
本実施形態においては、排ガス温度センサ37にて検出される排ガス側検出温度TH1を温度検出手段Kの検出温度として用いて、加熱量抑制処理を実行するように構成され、第2監視温度X2は、排ガス側検出温度TH1に対応して定められている。
(総加熱時間の設定の概要)
運転制御部Hが、グリルバーナ2による加熱が開始された後の温度検出部Kの検出情報と、複数の負荷判別用条件のうち調理メニュー指令部NSにて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件に基づいて、被加熱物の加熱を行う仮加熱時間TKを求める仮加熱時間設定処理、及び、仮加熱時間TKと、グリルバーナ2によるによる加熱が開始された時点の温度検出部Kの検出情報である加熱開始時点温度THと調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューとに応じて設定される温度変数Kαとに基づいて、被加熱物の加熱を行う総加熱時間TMを設定する総加熱時間設定処理を実行するように構成されている。
図7に示すように、温度変数Kαが、加熱開始時点温度THが高いほど仮加熱時間TKを大きく減少させ、かつ、加熱開始時点温度THの単位量増加に対する仮加熱時間TKの減少量を、加熱開始時点温度THが増加するほど減少させる形態に定められている。
ちなみに、図7は、仮加熱時間TKが一定の場合に、加熱開始時点温度THの変化によって総加熱時間TMが変化することを示す図である。
また、図示は省略するが、温度変数Kαは、調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューごとに異なる形態に定められることになり、図7には、調理メニューに応じて設定される温度変数Kαとして、代表的な一例を示す。
ちなみに、総加熱時間設定処理及び温度変数Kαの詳細は後述する。
(仮加熱時間の設定の詳細)
運転制御部Hが、仮加熱時間設定処理として、負荷判別処理、残加熱時間設定処理、及び、加算処理を順次行うように構成されている。
負荷判別処理は、加熱開始指令に基づいて予め設定された設定加熱量にてグリルバーナ2による加熱を開始した後の温度検出部Kの検出情報と、調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、被加熱物の熱負荷を判定する処理である。
具体的には、負荷判別処理として、温度検出部Kの検出情報と調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、グリルバーナ2による加熱を開始した後の初期において、焼き網33における被加熱物の載置状態の違いに応じて変化する温度上昇勾配α、並びに、被加熱物の熱容量の違いに応じて変化するグリルバーナ2による加熱を開始してから設定判別温度としての第1監視温度X1(図6参照)に上昇するまでの熱容量判別用時間パラメータToを求め、且つ、熱容量判別用時間パラメータToを上昇勾配αで除した熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとの比率V(To/α)を求める処理を実行するように構成されている。
すなわち、先ず、グリルバーナ2による加熱を開始したのち、排ガス温度センサ37にて検出される排ガス側検出温度TH1が調理メニューに応じて定められている第1監視温度X1に上昇するまでの時間が、熱容量判別用経過時間Y1として求められる。
また、本実施形態においては、予め設定された基準温度(例えば、25℃)と、グリルバーナ2の加熱が開始された時点において排ガス温度センサ37に検出される点火初期温度tboとの温度差Δtbを求めて、その温度差Δtbに基づいて、次式(1)により、補正時間dtを求めるように構成されている。
dt=D・Δtb2+E・Δtb--------(1)
但し、D、Eは実験により求めた常数であり、例えば、D=0.03、E=0.69に設定される。
そして、次式(2)により、熱容量判別用経過時間Y1と補正時間dtとを加えた熱容量判別用時間パラメータToを求めるように構成されている。
To=Y1+dt--------(2)
ちなみに、本実施形態では、第1監視温度X1や上述の演算式が負荷判別用条件に対応する。
本実施形態では、グリルバーナ2の加熱を開始してから最大計測時間Tomax(図6参照)が経過しても排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が第1監視温度X1に到達しない場合には、最大計測時間Tomaxを熱容量判別用経過時間Y1として設定するように構成されている。つまり、何らかの不具合で温度が適切に計測できない場合であっても、熱容量判別用経過時間Y1、換言すれば、総加熱時間TMが不必要に長くなることを回避するようにしている。
次に、熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとの比率V(To/α)を求めるように構成されている。
本実施形態においては、温度上昇勾配αは、庫内温度センサ38にて検出される庫内側検出温度TH2に基づいて求められるものであり、グリルバーナ2の加熱が開始されてから100秒後の温度を第1検出値TB1として求め、グリルバーナ2の加熱が開始されてから160秒後の温度を第2検出値TB2として求め、次式(3)により、温度上昇勾配αを求めるように構成されている。
α=(TB2−TB1)/(160−100)--------(3)
残加熱時間設定処理は、負荷判別処理で求めた熱負荷(つまり、比率V)と、複数の算定条件のうち調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間TJを設定する処理である。
複数の前記算定条件が、比率V(To/α)が大きいほど残加熱時間TJを長くし、かつ、同じ大きさの比率V(To/α)に対して求める残加熱時間TJを調理メニューに応じて異ならせるように定められている。
すなわち、残加熱時間TJが、次式(4)により、求められるように構成されている。
TJ=A・(To/α)+B--------(4)
但し、A、Bは、調理メニューに応じて予め設定されている変数である(図6参照)。
ちなみに、本実施形態では、変数A、B及び上述の演算式が、算定条件に対応する。
ちなみに、運転制御部Hが、残加熱時間TJを、複数の調理メニューごとに各別に設定されている設定最長時間TJmax(図6参照)を越えないことを条件に設定するように構成されている。
つまり、求めた残加熱時間TJが設定最長時間TJmaxを越える場合には、残加熱時間TJを、設定最長時間TJmaxに設定するように構成されている。
加算処理は、残加熱時間TJと、グリルバーナ2による加熱を開始してから負荷判別処理が終了するまでの初期時間を加算して仮加熱時間TKを求める処理である。
本実施形態においては、加算処理において、次式(5)に示すように、熱容量判別用経過時間Y1を、初期時間として、残加熱時間TJと加算して仮加熱時間TKを求めるように構成されている。
TK=TJ+Y1=A・(To/α)+B+Y1--------(5)
(総加熱時間の設定の詳細)
総加熱時間設定処理は、上述の如く、仮加熱時間TKと、グリルバーナ2による加熱が開始された時点の庫内温度センサ38の検出情報である加熱開始時点温度THと調理メニュー指令部MSにて指令された調理メニューとに応じて設定される温度変数Kαとに基づいて、被加熱物の加熱を行う総加熱時間TMを設定する処理である。
そして、温度変数Kαが、上述の如く、加熱開始時点温度THが高いほど仮加熱時間TKを大きく減少させ、かつ、加熱開始時点温度THの単位量増加に対する仮加熱時間TKの減少量を、加熱開始時点温度THが増加するほど減少させる形態に定められている。
つまり、本実施形態においては、図7に示すように、温度変数Kαが、加熱開始時点温度THが増加するほど減少し、かつ、加熱開始時点温度THの変化に対する温度変数Kαの変化の微変数の絶対値を、加熱開始時点温度THが増加するほど減少させる形態に設定されている。
さらに、本実施形態においては、図7に示すように、温度変数Kαが、加熱開始時点温度THの変化範囲を複数に分割した複数の温度区間の夫々に対して定めた複数の関数を用いて設定されている。
すなわち、本実施形態においては、加熱開始時点温度THの変化範囲が、70℃未満の区間、70℃以上で且つ110℃未満の区間、及び、110℃以上の区間の3つの区間に分割され、3つの区間夫々について、温度変数Kαを設定する関数が一次関数として定められている。
そして、本実施形態においては、温度変数Kαを、3つの区間夫々に設定された一次関数における傾き変数βと切片変数γとして定め、次式(6)により、総加熱時間TMを求めるように構成されている。
TM=β・TK+γ--------(6)
ただし、βの絶対値は1よりも小であり、γは零よりも大である。
すなわち、本実施形態においては、加熱開始時点温度THに応じて、傾き変数βとして、加熱開始時点温度THが70℃未満の区間に対応する低温時傾き変数βC(図8参照)、加熱開始時点温度THが70℃以上で且つ110℃未満の区間に対応する中温時傾き変数βSH(図10参照)、加熱開始時点温度THが110℃以上の区間に対応する高温時傾き変数βH(図12参照)を求めるように構成されている。
ちなみに、図8、図10及び図12は、複数の調理メニューのうちの一つについて、予め定めた基準情報に基づいて、熱開始時点温度THから傾き変数βを求める場合を示すものであって、複数の調理メニューごとに、熱開始時点温度THから傾き変数βを求めるための基準情報が定められることになる。尚、基準情報については後述する。
同様に、加熱開始時点温度THに応じて、切片変数γとして、加熱開始時点温度THが70℃未満の区間に対応する低温時切片変数γC(図9参照)、加熱開始時点温度THが70℃以上で且つ110℃未満の区間に対応する中温時切片変数γSH(図11参照)、及び、加熱開始時点温度THが110℃以上の区間に対応する高温時切片変数γH(図13参照)を求めるように構成されている。
ちなみに、図9、図11及び図13は、複数の調理メニューのうちの一つについて、予め定めた基準情報に基づいて、熱開始時点温度THから切片変数γを求める場合を示すものであって、複数の調理メニューごとに、熱開始時点温度THから切片変数γを求めるための基準情報が予め定められることになる。尚、基準情報については後述する。
そして、傾き変数β(低温時傾き変数βC、中温時傾き変数βSH、高温時傾き変数βH)、切片変数γ(低温時切片変数γC、中温時切片変数γSH、高温時切片変数γH)を求めた後に、上述の式(6)によって総加熱時間TMを求めるように構成されている(図7参照)。
(低温時傾き変数βCの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが70℃未満の場合には、図8に示すように、傾き変数βとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により低温時傾き変数βCを求めるように構成されている。
βC=(βCB−βCA)・(TH−THB)÷(THB−THA)+βCB
ただし、THA=25℃、THB=70℃である。
βCAは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHAであるときに対応する低温時傾き変数βCの値である。
βCBは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHBであるときに対応する低温時傾き変数βCの値である。
(中温時傾き変数βSHの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが70℃以上でかつ110℃未満の場合には、図10に示すように、傾き変数βとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により温時傾き変数βSHの求めるように構成されている。
βSH=(βSHC−βSHB)・(TH−THC)÷(THC−THB)+βSHC
ただし、THB=70℃、THC=110℃である。
βSHBは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHBであるときに対応する中温時傾き変数βSHの値である。
βSHCは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHCであるときに対応する中温時傾き変数βSHの値である。
(高温時傾き変数βHの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが110℃以上の場合には、図12に示すように、傾き変数βとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により高温時傾き変数βHを求めるように構成されている。
βH=(βHD−βHC)・(TH−THD)÷(THD−THC)+βHD
ただし、THC=110℃、THD=140℃である。
βHCは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHCであるときに対応する高温時傾き変数βHの値である。
βHDは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHDであるときに対応する高温時傾き変数βHの値である。
(低温時切片変数γCの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが70℃未満の場合には、図9に示すように、切片変数γとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により低温時切片変数γCを求める。
γC=(γCB−γCA)・(TH−THB)÷(THB−THA)+γCB
ただし、THA=25℃、THB=70℃である。
γCAは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHAであるときに対応する低温時切片変数γCの値である。
γCBは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHBであるときに対応する低温時切片変数γCの値である。
(中温時切片変数γSHの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが70℃以上でかつ110℃未満の場合には、図11に示すように、切片変数γとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により中温時切片変数γSHを求めるように構成されている。
γSH=(γSHC−γSHB)・(TH−THC)÷(THC−THB)+γSHC
ただし、THB=70℃、THC=110℃である。
γSHBは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHBであるときに対応する中温時切片変数γSHの値である。
γSHCは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHCであるときに対応する中温時切片変数γSHの値である。
(高温時切片変数γHの算出)
庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが110℃以上の場合には、図13に示すように、切片変数γとして、庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THを用いて次式により高温時切片変数γHを求めるように構成されている。
γH=(γHD−γHC)・(TH−THD)÷(THD−THC)+γHD
ただし、THC=110℃、THD=140℃である。
γHCは、本出願人が実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHCであるときに対応する高温時切片変数γHの値である。
γHDは、本出願人による実験データに基づいて予め定めた基準情報であり、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがTHDであるときに対応する高温時切片変数γHの値である。
(総加熱時間の補足説明)
本実施形態においては、低温時傾き変数βC>中温時傾き変数βSH>高温時傾き変数βHであり、低温時切片変数γC>中温時切片変数γSH>高温時切片変数γHとなるように設定される。
すなわち、仮加熱時間TK=x、総加熱時間TM=y、加熱開始時点温度TH=tとして、仮加熱時間TKに対する総加熱時間TMの比をR(t)としたとき、つまり、
y=R(t)・xとして表したとき、
仮加熱時間TKに対する総加熱時間TMの比R(t)は、t(=TH)の増加と共に減少することになる。
また、仮加熱時間TKに対する総加熱時間TMの比R(t)のt(=TH)の変化に対する微変数の絶対値がt(=TH)の増加と共に減少するように、傾き変数β(低温時傾き傾き変数βC、中温時傾き変数βSH、高温時傾き変数βH)、切片変数γ(低温時切片変数γC、中温時切片変数γSH、高温時切片変数γH)が設定される(図7参照)。
このように構成されるので、加熱を開始したときのグリル庫32の内部の温度が高いほど、総加熱時間TMが短くなって、加熱し過ぎることが抑制でき、しかも、加熱を開始したときのグリル庫32の内部の温度が高い場合に、総加熱時間TMが短くなりすぎて、非加熱物の適正な加熱調理状態(焼き上がり状態)が得られないということが抑制される。
つまり、加熱を開始したときのグリル庫32の内部の温度によらず、適正な非加熱物の適正な加熱調理状態(焼き上がり状態)が得られる。
また、関数を用いて温度変数Kαを設定することにより、運転制御部Hにおける記憶部の容量を削減でき、しかも、温度変数Kαを設定する関数を、加熱開始時点温度THの変化範囲を区分した複数の温度区間の夫々に対応して設定される関数にて定めるようにすることにより、温度変数Kαを設定する関数を、一次関数を用いた関数にする等、簡略化した関数に設定できる。
なお、t(=TH)が設定高温度(例えば140℃)以上のときには、仮加熱時間TKに対する総加熱時間TMの比R(t)が一定の値となるように構成してもよい。
つまり、温度変数Kαを、加熱開始時点温度THが設定高温度以上である場合には、仮加熱時間TKの減少量を一定にする形態に設定してもよい。
すなわち、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THがある温度より高いときには、あまり非加熱物の焼き上げには寄与しない、換言すれば、加熱開始時点温度THが高温側のある温度以上の場合には、加熱調理が終了する時点が大きく変化することがないので、このように構成することで、加熱開始時の庫内温度センサ38の加熱開始時点温度THが高いときにも、適正に総加熱時間TMが設定され、適正な焼き上がり状態が得られる。
本実施形態では、低温時傾き変数βCに対応する一次関数上の座標(THB,βCB)と中温時傾き変数βSHに対応する一次関数上の座標(THB,βSHB)とを同じ座標としてあるが、低温時傾き変数βCに対応する一次関数上の座標(THB,βCB)と中温時傾き変数βSHに対応する一次関数上の座標(THB,βSHB)とを異なる座標となるように構成してもよい。
本実施形態では、中温時傾き変数βSHに対応する一次関数上の座標(THC,βSHC)と高温時傾き変数βHに対応する一次関数上の座標(THC,βHC)とを同じ座標としてあるが、中温時傾き変数βSHに対応する一次関数上の座標(THC,βSHC)と高温時傾き変数βHに対応する一次関数上の座標(THC,βHC)とを異なる座標となるように構成してもよい。
本実施形態では、低温時切片変数γCに対応する一次関数上の座標(THB,γCB)と中温時切片変数γSHに対応する一次関数上の座標(THB,γSHB)とを同じ座標としてあるが、低温時切片変数γCに対応する一次関数上の座標(THB,γCB)と中温時切片変数γSHに対応する一次関数上の座標(THB,γSHB)とを異なる座標となるように構成してもよい。
本実施形態では、中温時切片変数γSHに対応する一次関数上の座標(THC,γSHC)と高温時切片変数γHに対応する一次関数上の座標(THC,γHC)とを同じ座標としてあるが、中温時切片変数γSHに対応する一次関数上の座標(THC,γSHC)と高温時切片変数γHに対応する一次関数上の座標(THC,γHC)とを異なる座標となるように構成してもよい。
(制御動作の詳細)
運転制御部Hの制御作動をフローチャートに基づいて説明する。
図14に示すように、運転制御部Hは、電源スイッチ9がオン操作された後に点消火スイッチ23がオン操作されるとマニュアル調理運転を実行する(#1、2)。このマニュアル運転は周知であるので、本実施形態においては、詳細な説明を省略する。
電源スイッチ9がオン操作されたのちに点火指令が指令されずにメニュー切替スイッチ29又は焼き加減調整スイッチ30の少なくともいずれかが操作されると(#2、3)、排ガス温度センサ37にて検出される排ガス側検出温度TH1が適正な範囲内(例えば、―5℃〜100℃)にあるか否かが判別される(#4)。
排ガス側検出温度TH1が適正な範囲内であれば、そのときの排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が、グリルバーナ2が加熱を開始したときの点火初期温度tboとして記憶され、かつ、そのときの庫内温度センサ38にて検出される庫内側検出温度TH2が加熱開始時点温度THとして記憶される(#5)。
その後、点火が指令されると自動調理運転を実行することになる(#6)。
ちなみに、排ガス温度センサ37にて検出される排ガス側検出温度TH1が適正な範囲内(―5℃〜100℃の範囲内)になければ(#4)、ブザーBZ(図2参照)の鳴動により警告音を発生させ(#7)、その後、#2に移行する。
なお、電源スイッチ9がオン操作されてから3分間が経過しても、いずれかのスイッチによる入力操作がないときには、電源を自動でオフして制御を終了することになり(#8、9)、また、点火初期温度tboを記憶したのち、3分間が経過しても点火指令が指令されないときにも、電源を自動でオフして制御を終了することになる(#10)。
(自動調理運転)
次に、図15のフローチャートに基づいて自動調理運転について説明する。
自動調理運転においては、先ず、グリルバーナ2に対する点火処理を実行することになる(#30)。具体的には、点火器7による点火を開始させた後に、元電磁弁12及び流量制御弁18を開弁させてグリルバーナ2を点火し、着火検出センサ8により着火が確認されると点火器7の動作を停止して燃焼ランプ24を点灯させることになる。
加熱開始時は、グリルバーナ2の火力は、上面バーナ2aと下面バーナ2b,2cの加熱量が共に強火力になる状態、つまり、設定加熱量となる状態に設定されることになる。
尚、設定時間内に着火検出センサ8により着火が確認されなければ不着火エラーとして元電磁弁12及び流量制御弁18が閉弁されると共に、異常を報知する報知処理が行われることになる。
点火処理の後は、タイマー表示部26にて自動調理運転状態であることを示す「AU」が表示され(#31)、次に、メニュー切替スイッチ29、焼き加減調整スイッチ30、タイマー設定スイッチ25等による操作入力の受け付けを抑制する入力抑制状態に切り替えられる(#32)。従って、この自動調理運転が行われている間は、これらの操作により入力は行えない状態となる。但し、とりけしスイッチ31の操作による自動調理運転の取り消し指令は入力可能である。
次に、排ガス温度センサ37及び庫内温度センサ38の検出情報に基づいて、排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が185℃以上であることや、庫内温度センサ38の庫内側検出温度TH2が190℃以上であること等の異常高温状態であるか否かを判別する温度異常判別処理が実行され(#33)、次に、温度上昇勾配αや熱容量判別用時間パラメータToを求める判定用情報算出処理が実行される(#34)。
尚、温度異常判別処理にて異常高温状態であることが判別された場合には、消火処理を行う共に、ブザーBZの鳴動により警告音を発生させ、かつ、燃焼ランプ24を10回点滅させて、調理運転を終了する。
判定用情報算出処理は、グリルバーナ2に対する点火が行われて加熱が開始されてから100秒経過すると、そのときの庫内温度センサ38の庫内側検出温度TH2を第1検出値TB1として記憶し、グリルバーナ2に対する点火が行われて加熱が開始されてから160秒経過すると、そのときの庫内温度センサ38の庫内側検出温度TH2を第2検出値TB2として記憶する。
そして、上述の式(3)により、温度上昇勾配αが求められる。
また、排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が第1監視温度X1(例えば、140℃)に達すると、加熱を開始してからその第1監視温度X1に到達するまでに要した経過時間を熱容量判別用経過時間Y1として記憶する。
そして、上述の式(1)により、補正時間dtを求め、上述の式(2)により、熱容量判別用時間パラメータToが求められる。
尚、本実施形態では、上述の如く、グリルバーナ2の加熱を開始してから最大計測時間Tomaxが経過しても排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が第1監視温度X1に到達しない場合には、最大計測時間Tomaxを熱容量判別用経過時間Y1として設定するようになっている。
次に、総加熱時間TMを求める総加熱時間時間設定処理が実行される(#35)。
つまり、先ず、判定用情報として算出された熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとの比率V(To/α)に基づいて、上述の式(4)により、残加熱時間TJが求められ、次に、上述の式(5)により、仮加熱時間TKが求められる。
尚、仮加熱時間TKを求めるにあたり、上述の式(4)により、残加熱時間TJを求めることを省略して、上述の式(5)を用いて、熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとの比率V(To/α)や熱容量判別用経過時間Y1に基づいて、仮加熱時間TKを求めるようにしてもよい。
仮加熱時間TKを求めた後は、加熱開始時点温度THに基づいて、温度変数Kα、つまり、傾き変数β及び切片変数γを求め、次に、上述の式(6)により、総加熱時間TMを求めることになる。
総加熱時間設定処理を実行した後は、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間を総加熱時間TMから減算した残り時間をタイマー表示部26に表示するタイマー残時間表示処理が行われる(#36)。
その後、排ガス温度センサ37の排ガス側検出温度TH1が加熱量調整用設定温度としての第2監視温度X2以上になったことが検出されると、グリルバーナ2の火力を減少調整する加熱量調整処理が実行される(#37、38)。
つまり、初期設定状態においては、共に強火力になる設定加熱量に調整されている上面バーナ2aと下面バーナ2b,2cの加熱量を共に弱火力にするように、上面バーナ用の分岐路と下面バーナ用分岐路とに分岐した分岐路の夫々に備えられる開閉式電磁弁16が共に閉状態に切り換えられる。尚、第2監視温度X2は、図6に示すように調理メニューごとに予め設定されている。
タイマー表示部26に表示される残り時間が零になる、つまり、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間をカウントするタイマーが総加熱時間TMにカウントアップすると(#39)、元電磁弁12を閉弁することによりグリルバーナ2を消火する消火処理が実行される(#40)。
また、消火処理に続いて、ブザーBZを鳴らす報知処理(#41)、及び、タイマー表示部26に表示されている「00」の表示を10回点滅させ、その後、タイマー表示部26を消灯する処理が実行され(#42)、その後、図14のフローチャートにおける#2に移行することになる。
また、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間をカウントするタイマーがカウントアップするまでの間に、とりけしスイッチ31により自動調理運転の取り消しが指令されると(#43)、入力抑制状態を解除してマニュアル調理運転に移行する(#44)。
尚、マニュアル調理運転に移行した後は、火力切替スイッチ27の操作による火力の切り換え指令やタイマー設定スイッチ25の操作による加熱用のタイマー時間の増減調整等が可能となる。
また、タイマーがカウントアップせずかつとりけしスイッチ31の操作も無い状態において、点消火スイッチ23がオン操作されて消火が指令されると(#45)、上述したような消火処理を実行し(#46)、その後、図14のフローチャートにおける#2に移行することになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、運転制御部Hが、負荷判別処理として、温度検出部Kの検出情報と調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、温度上昇勾配α及び熱容量判別用時間パラメータToを求め、次に、熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとの比率V(To/α)を求め、その求めた比率V(To/α)に基づいて残加熱時間TJを設定するように構成したが、このような構成に限らず次のように構成してもよい。
温度上昇勾配α及び熱容量判別用時間パラメータToの夫々に基づいて各別に加熱用時間を求め、それらの各時間を合計するあるいは平均値を求めるなど、各種の形態で残加熱時間TJを設定するようにしてもよい。
また、熱容量判別用時間パラメータToと温度上昇勾配αとのうちのいずれか1つの情報のみを用いて被加熱物の熱負荷を判別して、残加熱時間TJを設定するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、複数の調理メニューに応じて、予め加熱量調整用設定温度としての第2監視温度X2及び判別用設定温度としての第1監視温度X1が設定される構成を例示したが、このような構成に代えて、次のように構成するものでもよい。
つまり、グリル3が設置される部屋の温度を検出する室内温度検出部としての室内温度センサを設けて、運転制御部Hが、室内温度センサの検出結果に基づいて加熱量調整用設定温度及び判別用設定温度を夫々変更設定するように構成するものでもよい。
例えば、加熱量調整用設定温度及び判別用設定温度を、室内温度が高いほど複数の調理メニューに応じて設定された値よりも高い値になるように変更設定する構成である。このように構成すると、室内温度の違いによる熱負荷の判別誤差を少ないものにすることができる。
(3)上記実施形態では、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間が総加熱時間TMになると、加熱部としてのグリルバーナ2による加熱を自動停止させる構成としたが、このような構成に限らず、自動調理運転を開始してからの加熱経過時間が総加熱時間TMになると、報知作動を行い使用者の操作にて加熱を停止するように構成してもよい。
(4)上記実施形態では、ガス燃焼式の加熱部としてのグリルバーナ2における上面バーナ2a及び下面バーナ2b、2cが夫々強弱2段階に火力を調整できるように構成して、初期運転状態では上下共に強火力になるように調整され、加熱量調整処理において上下共に弱火力になるように調整する構成としたが、このような構成に限らず、加熱量を3段階以上に設定可能な構成として、初期運転状態では調理メニューに応じた設定加熱量に設定するようにして、加熱量調整処理においては設定加熱量よりも小さい加熱量に減少調整するように構成してもよい。
例えば、調理メニューが(切身・弱め)である場合、初期運転状態で上バーナを強火力、下バーナを弱火力とするように調整したり、初期運転状態で上下共に弱火力になるように調整したりする構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、とりけしスイッチ31が設けられて、グリルバーナ2の燃焼を継続させた状態で自動調理運転を取り消すことができる構成としたが、このようなとりけしスイッチ31を設けることなく、点消火スイッチ23の指令のみに基づいて自動調理運転を終了させるような構成としてもよい。
(6)上記実施形態では、温度検出部Kとして、温度上昇勾配αを検出するための温度勾配検出用の温度センサとしての庫内温度センサ38と、熱容量判別用時間パラメータToを検出するための熱容量判別用の温度センサとしての排ガス温度センサ37とを夫々備える構成としたが、このような構成に限らず、温度上昇勾配α、並びに、熱容量判別用時間パラメータToの夫々計測することが可能なものであれば、1つの温度センサを設ける形態で実施してもよい。
(7)上記実施形態では、自動調理運転指令部Eとして、メニュー切替スイッチ29、焼き加減調整スイッチ30及び点消火スイッチ23を兼用する構成としたが、このような構成に代えて自動運転の開始を指令する専用の操作スイッチを設けるものでもよい。
(8)上記実施形態では、温度上昇勾配αを求めるにあたり、グリルバーナ2を点火してから100秒及び160秒後における庫内温度センサ38の庫内側検出温度TH2により第1検出値TB1及び第2検出値TB2を計測して、温度上昇勾配αを求める場合を例示したが、庫内温度センサ38の庫内側検出温度TH2に基づいて温度上昇勾配αを求める形態は種々変更できる。
(9)上記実施形態では、ビルトイン形式のガスコンロに備えられたガス燃焼式のグリル2を例示したが、このような構成に限らず、テーブル式コンロに備えられたグリルであってもよく、又、コンロに組みこまれたグリルに限らず、グリル単体として構成されるものであってもよい。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
2 加熱部
23 加熱開始指令部
32 グリル庫
33 載置部
37 熱容量判別用の温度センサ
38 温度勾配検出用の温度センサ
E 自動調理運転指令部
H 運転制御部
K 温度検出部
Kα 温度変数
MS 調理メニュー指令部
TH 加熱開始時点温度
TJ 残加熱時間
TK 仮加熱時間
TM 総加熱時間
To 熱容量判別用時間パラメータ
V 比率
X1 設定判別温度
Y1 初期時間
α 温度上昇勾配

Claims (7)

  1. グリル庫の内部の載置部に載置された被加熱物を加熱するガス燃焼式の加熱部と、運転状態を制御する運転制御部と、前記グリル庫の内部温度を検出する温度検出部と、複数の調理メニューのうち被加熱物に応じた調理メニューを指令する調理メニュー指令部と、自動調理運転を指令する自動調理運転指令部と、前記加熱部の加熱開始指令を指令する加熱開始指令部とが備えられたグリルであって、
    前記運転制御部が、前記自動調理運転指令部にて自動調理運転が指令されたときに、
    前記加熱開始指令部の加熱開始指令に基づいて設定加熱量にて前記加熱部による加熱を開始した後の前記温度検出部の検出情報と、複数の負荷判別用条件のうち前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された負荷判別用条件とに基づいて、前記被加熱物の加熱を行う仮加熱時間を求める仮加熱時間設定処理、及び、
    前記仮加熱時間と、前記加熱部による加熱が開始された時点の前記温度検出部の検出情報である加熱開始時点温度と前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューとに応じて設定される温度変数とに基づいて、前記被加熱物の加熱を行う総加熱時間を、前記仮加熱時間を前記温度変数にて補正した値として求める総加熱時間設定処理を実行するように構成され、
    前記温度変数が、前記加熱開始時点温度が高いほど前記仮加熱時間を大きく減少させ、かつ、前記加熱開始時点温度の単位量増加に対する前記仮加熱時間の減少量を、前記加熱開始時点温度が増加するほど減少させる変数であるグリル。
  2. 前記温度変数が、前記加熱開始時点温度の変化範囲を複数に分割した複数の温度区間の夫々に対して定めた複数の関数を用いて設定されている請求項1に記載のグリル。
  3. 前記温度変数が、前記加熱開始時点温度が設定高温度以上である場合には、前記仮加熱時間の減少量を一定にする形態に設定されている請求項1又は2に記載のグリル。
  4. 前記運転制御部が、前記仮加熱時間設定処理として、
    前記加熱開始指令部の加熱開始指令に基づいて前記設定加熱量にて前記加熱部による加熱を開始した後の前記温度検出部の検出情報と前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された前記負荷判別用条件とに基づいて、前記被加熱物の熱負荷を判定する負荷判別処理、
    前記熱負荷と、複数の算定条件のうち前記調理メニュー指令部にて指令された調理メニューに応じて選択された算定条件とに基づいて、前記負荷判別処理が行われてから被加熱物の加熱が終了するまでの残加熱時間を設定する残加熱時間設定処理、及び、
    前記残加熱時間と、前記加熱部による加熱を開始してから前記負荷判別処理が終了するまでの初期時間を加算して前記仮加熱時間を求める加算処理を実行するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のグリル。
  5. 前記運転制御部が、前記負荷判別処理として、
    前記温度検出部の検出情報と前記調理メニューに応じて選択された前記負荷判別用条件とに基づいて、前記加熱部による加熱を開始した後の初期において、前記載置部における前記被加熱物の載置状態の違いに応じて変化する温度上昇勾配、並びに、前記被加熱物の熱容量の違いに応じて変化する前記加熱部による加熱を開始してから設定判別温度に上昇するまでの熱容量判別用時間パラメータを求め、且つ、前記熱容量判別用時間パラメータを前記温度上昇勾配で除した前記熱容量判別用時間パラメータと前記温度上昇勾配との比率を求める処理を実行するように構成され、
    複数の前記算定条件が、前記比率が大きいほど前記残加熱時間を長くし、かつ、同じ大きさの前記比率に対して求める前記残加熱時間を前記調理メニューに応じて異ならせるように定めたものであり、
    前記運転制御部が、
    前記残加熱時間設定処理として、前記比率と、前記調理メニューに応じて選択された前記算定条件とに基づいて前記残加熱時間を求める処理を実行するように構成されている請求項4に記載のグリル。
  6. 前記温度検出部として、前記温度上昇勾配を検出するための温度勾配判別用の温度センサと、前記熱容量判別用時間パラメータを検出するための熱容量判別用の温度センサとが夫々各別に設けられている請求項5記載のグリル。
  7. 前記調理メニュー指令部が、前記調理メニューとして、被加熱物の形態の違い並びに被加熱物に対する焼き加減を指令するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のグリル。
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