JP5371414B2 - 方向特性付き過電流継電器 - Google Patents

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Description

本発明は、方向特性付き過電流継電器に関し、特に、発電所の受電点などで使用するのに好適な方向特性付き過電流継電器に関する。
従来、図7に示すように上位系統(B変電所およびC変電所)から電力が供給される22.66kV母線に変圧器2Aの1次側が接続されるとともに変圧器2Aの2次側に発電機1(水力発電機など)が接続されたA変電所(発電所)では、A変電所とB変電所との間に敷設された送電線における短絡事故(以下、「送電線事故」と称する。)またはA変電所構内における短絡事故(以下、「構内事故」と称する。)から電力系統を保護するために、A変電所の受電点に保護継電器を設置して遮断器3Aを遮断するようにしている。
このような保護継電器として、電流要素だけで短絡事故を検出する過電流継電器(OC)を使用してもよいが(たとえば、下記の特許文献1参照)、送電線事故時および構内事故時の事故電流が平常の負荷電流よりもあまり大きくならなかった場合には過電流継電器では対処することができないため、電圧値に応じて電流検出感度を補正する機能を具備した(すなわち、常時は電圧抑制効果により大きな電流でも動作しないが短絡事故時には電圧が低下するために抑制効果が減少して動作する)電圧抑制付き過電流継電器(OCV)を使用している。
また、電圧階級が同じであるC変電所とD変電所との間に敷設された平衡2回線送電線では、短絡事故から平衡2回線送電線を保護するために、平衡2回線送電線のC変電所側に2つの過電流継電器を設置して2つの遮断器3C1,3C2をそれぞれ遮断するようにおり、また、平衡2回線送電線のD変電所側にも2つの過電流継電器を設置して2つの遮断器3D1,3D2をそれぞれ遮断するようにしている。
なお、方向特性を有する短絡保護継電器として短絡方向継電器があるが(下記の特許文献2など参照)、短絡方向継電器は一方向の短絡事故に対してしか保護することができず、また、事故電流が小さいと事故発生を検出することができないため、発電所の受電点などで使用するには不向きである。
特開2007−060797号公報 特開2000−166082号公報
しかしながら、電圧抑制付き過電流継電器は、方向特性を有しないために送電線事故でも動作し構内事故でも動作するので、背後電源が大きい構内事故時の時限協調を考慮して整定を行う結果、電圧抑制付き過電流継電器の時限特性TOCVと次区間の過電流継電器(変圧器2Aの2次側に設置された過電流継電器)の時限特性TOC1とはたとえば図8(a)に示すように整定される。そのため、構内事故を除去するのに0.75秒かかるという問題がある。また、送電線事故時の事故電流(流出電流)は構内事故時の事故電流よりも小さいため、電圧抑制付き過電流継電器の時限特性TOCVと次区間の過電流継電器(A変電所とB変電所との間に敷設された送電線のB変電所母線側に設置された過電流継電器)の時限特性TOC2とはたとえば図8(b)に示すような動作特性となる(電圧抑制付き過電流継電器の時限特性TOCVは同一整定であるため)ので、送電線事故を除去するのに2秒以上かかるという問題がある。
なお、構内事故を高速に(0.4秒で)遮断するために、電圧抑制付き過電流継電器のタップを大きくして倍率を下げることにより図8(a)に破線で示す時限特性TOCV’のように反限時特性の大きな部分を使用することも考えられるが、送電線事故時の倍率も下がるため電圧抑制付き過電流継電器のタップを大きくすることはできないという問題がある。
また、C変電所から送電した場合のC変電所側に設置された過電流継電器の時限特性を図9(a)に示す時限特性TOCcとなるように整定するとともに、D変電所から送電した場合のD変電所側に設置された過電流継電器の時限特性を図9(b)に示す時限特性TOCdとなるように整定した場合、C変電所からD変電所以降も送電したときにC変電所側に設置された過電流継電器の時限特性TOCcとD変電所側に設置された過電流継電器の時限特性TOCdとは図9(a)に示すようになるため時限協調をかろうじてとることはできるが、D変電所からC変電所以降も送電したときには、C変電所側に設置された過電流継電器の時限特性TOCcとD変電所側に設置された過電流継電器の時限特性TOCdとは図9(b)に示すように逆転してしまうため、選択性の低下が生じるという問題がある。
なお、C変電所からD変電所以降も送電したときにも、背後電源によっては時限特性TOCcと時限特性TOCdとが逆転して、選択性の低下が生じるという問題がある。
本発明の目的は、発電所の受電点で使用しても送電線事故および構内事故を高速に除去することができるとともに電圧階級が同じである2つの変電所間に敷設された送電線で使用しても選択性の低下を防止することができる方向特性付き過電流継電器を提供することにある。
本発明の方向特性付き過電流継電器は、短絡事故用の方向特性付き過電流継電器(10)であって、送電線の第1乃至第3の相にそれぞれ流れる第1乃至第3の相電流(Ir,Is,It)および該第1乃至第3の相間の第1乃至第3の線間電流(Irs,Ist,Itr)の基準電圧(Vrs,Vst,Vtr)に対する位相をそれぞれ求め、該求めた位相に基づいて前記短絡事故の方向を判定する事故方向判定手段(20)と、該事故方向判定手段において前記短絡事故の方向が判定されると、前記第1乃至第3の線間電流のいずれかまたは前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該判定された短絡事故の方向に応じて予め定められた第1または第2の電流整定値以上であると、前記送電線に設置された遮断器を遮断するためのトリップ信号(ST)を生成するリレー演算処理手段(14)とを具備し、前記基準電圧が、前記第1および第2の相間の第1の線間電圧(V rs )と前記第2および第3の相間の第2の線間電圧(V st )と前記第3および第1の相間の第3の線間電圧(V tr )とであり、前記事故方向判定手段(20)が、前記第1の線間電流(I rs )の前記第1の線間電圧(V rs )に対する第1の位相と前記第2の線間電流(I st )の前記第2の線間電圧(V st )に対する第2の位相と前記第3の線間電流(I tr )の前記第3の線間電圧(V tr )に対する第3の位相とを求め、該求めた第1乃至第3の位相が第1の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が第1の方向であると判定し、該求めた第1乃至第3の位相が第2の位相範囲内に入っていると該短絡事故の方向が前記第1の方向とは逆の第2の方向であると判定する第1の方向判定手段(21 1 ,21 2 ,21 3 )と、前記第1の相電流(I r )の前記第1の線間電圧(V rs )に対する第4の位相と前記第2の相電流(I s )の前記第2の線間電圧(V st )に対する第5の位相と前記第3の相電流(I t )の前記第3の線間電圧(V tr )に対する第6の位相とを求め、該求めた第4乃至第6の位相がすべて前記第1の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が前記第1の方向であると判定し、該求めた第4乃至第6の位相が前記第2の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が前記第2の方向であると判定する第2の方向判定手段(21 4 〜21 6 ,22 1 ,22 2 )とを備えることを特徴とする。
ここで、前記リレー演算処理手段(14)が、位相が前記第1乃至第3の線間電流のインピーダンス角(θ)±所定の角度(α)内に入っておりかつ電流値が前記第1の電流整定値以上である範囲を第1の動作範囲(PS)とするとともに、位相が前記インピーダンス角+180°±前記所定の角度内に入っておりかつ電流値が前記第2の電流整定値以上である範囲を第2の動作範囲(PR)としたときに、前記第1乃至第3の線間電流のいずれかまたは前記第1乃至第3の相電流のすべてが該第1または第2の動作範囲内に入っていると前記トリップ信号を生成してもよい。
前記リレー演算処理手段(14)が、前記第1および第2の方向判定手段において前記短絡事故の方向が前記第1の方向であると判定された旨を示す事故方向判定結果信号が前記事故方向判定手段から入力された場合には、前記第1乃至第3の線間電流の電流値および前記第1乃至第3の相電流の電流値と前記第1の電流整定値とを比較して、前記第1乃至第3の線間電流のうちのいずれかの電流値または前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該第1の電流整定値以上であると前記トリップ信号を生成し、前記第1および第2の方向判定手段において前記短絡事故の方向が前記第2の方向であると判定された旨を示す前記事故方向判定結果信号が前記事故方向判定手段から入力された場合には、前記第1乃至第3の線間電流の電流値および前記第1乃至第3の相電流の電流値と前記第2の電流整定値とを比較して、前記第1乃至第3の線間電流のうちのいずれかの電流値または前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該第2の電流整定値以上であると前記トリップ信号を生成してもよい。
前記第1および第2の電流整定値が、共通電流整定値を補正係数で補正することにより定められてもよい。
本発明の方向特性付き過電流継電器は、以下に示す効果を奏する。
(1)過電流継電器に方向特性を持たせることにより、送電方向および受電方向ともに時限協調点に目標とする動作時限で整定することができるので、発電所の受電点で使用しても送電線事故および構内事故を高速に除去することができるとともに、電圧階級が同じである2つの変電所間に敷設された送電線で使用しても選択性の低下を防止することができる。
(2)送電線事故および構内事故を高速に除去することができるので、送電線の溶断や焼損に至るおそれをなくすことができる。
(3)負荷電流では動作しないために従来の過電流継電器よりも容易に整定することができるので、複雑な整定検討が不要となり、検討時間の短縮化が図れる。
上記の目的を、送電線のR相、S相およびT相の相電流および線間電流の線間電圧に対する位相に基づいて短絡事故の方向を判定し、短絡事故の方向が判定されると線間電流のいずれかまたは相電流のすべての電流値が送電方向電流整定値または受電方向電流整定値以上であるとトリップ信号を生成することにより実現した。
以下、本発明の方向特性付き過電流継電器の実施例について図面を参照して説明する。
本発明の一実施例による方向特性付き過電流継電器10は、図1に示すように、入力変換器11と、アナログ入力部12と、事故方向判定部20と、リレー演算処理部14と、整定・表示部15と、入出力部16と、外部機器インターフェース部(外部機器I/F部)17とを備える。
入力変換器11は、送電線のR相、S相およびT相にそれぞれ設置された変流器(不図示)から入力されるR相電流Ir、S相電流IsおよびT相電流Itのレベルとこの送電線が分岐された母線に設置された計器用変圧器(不図示)から入力されるR相電圧Vr、S相電圧VsおよびT相電圧Vtのレベルとをアナログ入力部12の処理に適したレベルに変換する。
アナログ入力部12は、バンドパスフィルタとサンプリングホールド回路とマルチプレクサ回路とアナログ/ディジタル変換器とを備え、入力変換器11から入力されるアナログ信号のR相電流Ir、S相電流Is、T相電流It、R相電圧Vr、S相電圧VsおよびT相電圧Vtをディジタル信号のR相電流Ir、S相電流Is、T相電流It、R相電圧Vr、S相電圧VsおよびT相電圧Itに変換する。
事故方向判定部20は、アナログ入力部12においてディジタル信号に変換されたR相電流Ir、S相電流Is、T相電流It、R相電圧Vr、S相電圧VsおよびT相電圧Itに基づいて短絡事故の方向を判定し、この判定結果を示す事故方向判定結果信号をリレー演算処理部14に出力する。
ここで、事故方向判定部20は、図2に示すように、第1乃至第6の位相比較回路211〜216と、第1および第2の論理積回路221,222とを備える。
R相−S相線間電圧Vrs、S相−T相線間電圧VstおよびT相−R相線間電圧Vtrのインピーダンス角をθとして所定の角度をα(たとえば、α=15°〜30°)とすると、第1の位相比較回路211は、R相電流IrおよびS相電流Isより求めたR相−S相線間電流IrsのR相電圧VrおよびS相電圧Vsより求めたR相−S相線間電圧Vrs(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第1の出力信号S1を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第2の出力信号S2を出力する。
第2の位相比較回路212は、S相電流IsおよびT相電流Itより求めたS相−T相線間電流IstのS相電圧VsおよびT相電圧Vtより求めたS相−T相線間電圧Vst(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第3の出力信号S3を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第4の出力信号S4を出力する。
第3の位相比較回路213は、T相電流ItおよびR相電流Irより求めたT相−R相線間電流ItrのT相電圧VtおよびR相電圧Vrより求めたT相−R相線間電圧Vtr(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第5の出力信号S5を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第6の出力信号S6を出力する。
第4の位相比較回路214は、R相電流IrのR相電圧VrおよびS相電圧Vsより求めたR相−S相線間電圧Vrs(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第7の出力信号S7を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第8の出力信号S8を出力する。
第5の位相比較回路215は、S相電流IsのS相電圧VsおよびT相電圧Vtより求めたS相−T相線間電圧Vst(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第9の出力信号S9を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第10の出力信号S10を出力する。
第6の位相比較回路216は、T相電流ItのT相電圧VtおよびR相電圧Vrより求めたT相−R相線間電圧Vtr(基準電圧)に対する位相を求め、求めた位相がθ±αの受電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第11の出力信号S11を出力し、求めた位相が(θ+180°)±αの送電方向位相範囲内に入っているとハイレベルの第12の出力信号S12を出力する。
第1の論理積回路221は、第4の位相比較回路214から入力される第7の出力信号S7と第5の位相比較回路215から入力される第9の出力信号S9と第6の位相比較回路216から入力される第11の出力信号S11との論理積をとり、第7、第9および第11の出力信号S7,S9,S11がすべてハイレベルであると、ハイレベルの第13の出力信号S13を出力する。
第2の論理積回路222は、第4の位相比較回路214から入力される第8の出力信号S7と第5の位相比較回路215から入力される第10の出力信号S10と第6の位相比較回路216から入力される第12の出力信号S12との論理積をとり、第8、第10および第12の出力信号S8,S10,S12がすべてハイレベルであると、ハイレベルの第14の出力信号S14を出力する。
なお、第1、第3、第5および第13の出力信号S1,S3,S5,S13は第1乃至第4の送電方向信号SS1〜SS4(すなわち、事故方向が送電方向であると判定された旨を示す事故方向判定結果信号)としてリレー演算処理部14に出力される。また、第2、第4、第6および第14の出力信号S2,S4,S6,S14は第1乃至第4の受電方向信号SR1〜SR4(すなわち、事故方向が受電方向であると判定された旨を示す事故方向判定結果信号)としてリレー演算処理部14に出力される。
リレー演算処理部14は、事故方向判定部20から事故方向判定結果信号(第1乃至第4の送電方向信号SS1〜SS4および第1乃至第4の受電方向信号SR1〜SR4)が入力されると、以下のようにして動作判定を行う。
(1)ハイレベルの第1の送電方向信号SS1が入力されると、R相電流IrおよびS相電流Isより求めたR相−S相線間電流Irsの電流値と送電方向電流整定値とを比較して、R相−S相線間電流Irsの電流値が送電方向電流整定値以上であると(すなわち、R相−S相線間電流Irsが後述する送電方向動作範囲PSに入っていると)、R相−S相短絡事故が送電方向に発生したと判定する。
(2)ハイレベルの第2の送電方向信号SS2が入力されると、S相電流IsおよびT相電流Itより求めたS相−T相線間電流Istの電流値と送電方向電流整定値とを比較して、S相−T相線間電流Istの電流値が送電方向電流整定値以上であると(すなわち、S相−T相線間電流Istが送電方向動作範囲PSに入っていると)、S相−T相短絡事故が送電方向に発生したと判定する。
(3)ハイレベルの第3の送電方向信号SS3が入力されると、T相電流ItおよびR相電流Irより求めたT相−R相線間電流Itrの電流値と送電方向電流整定値とを比較して、T相−R相線間電流Itrの電流値が送電方向電流整定値以上であると(すなわち、T相−R相線間電流Itrが送電方向動作範囲PSに入っていると)、T相−R相短絡事故が送電方向に発生したと判定する。
(4)ハイレベルの第4の送電方向信号SS4が入力されると、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの電流値と送電方向電流整定値とを比較して、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの電流値がすべて送電方向電流整定値以上であると(すなわち、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itがすべて送電方向動作範囲PSに入っていると)、R相−S相−T相短絡事故が送電方向に発生したと判定する。
(5)ハイレベルの第1の受電方向信号SR1が入力されると、R相電流IrおよびS相電流Isより求めたR相−S相線間電流Irsの電流値と受電方向電流整定値とを比較して、R相−S相線間電流Irsの電流値が受電方向電流整定値以上であると(すなわち、R相−S相線間電流Irsが後述する受電方向動作範囲PRに入っていると)、R相−S相短絡事故が受電方向に発生したと判定する。
(6)ハイレベルの第2の受電方向信号SR2が入力されると、S相電流IsおよびT相電流Itより求めたS相−T相線間電流Istの電流値と受電方向電流整定値とを比較して、S相−T相線間電流Istの電流値が受電方向電流整定値以上であると(すなわち、S相−T相線間電流Istが受電方向動作範囲PRに入っていると)、S相−T相短絡事故が受電方向に発生したと判定する。
(7)ハイレベルの第3の受電方向信号SR3が入力されると、T相電流ItおよびR相電流Irより求めたT相−R相線間電流Itrの電流値と受電方向電流整定値とを比較して、T相−R相線間電流Itrの電流値が受電方向電流整定値以上であると(すなわち、T相−R相線間電流Itrが受電方向動作範囲PRに入っていると)、T相−R相短絡事故が受電方向に発生したと判定する。
(8)ハイレベルの第4の受電方向信号SR4が入力されると、R相、S相およびT相電流Irの電流値と受電方向電流整定値とを比較して、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの電流値がすべて受電方向電流整定値以上であると(すなわち、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itがすべて受電方向動作範囲PRに入っていると)、R相−S相−T相短絡事故が受電方向に発生したと判定する。
このようにリレー演算処理部14において送電方向と受電方向とで別々の動作判定を行うことにより、送電方向の時限協調点および受電方向の時限協調点に対して一長一短となる整定ではなくて、送電方向の時限協調点および受電方向の時限協調点に応じた適正な整定を行うことができる。
リレー演算処理部14は、短絡事故が発生したと判定すると、時限特性に従ってトリップ信号STを生成し、生成したトリップ信号STを入出力部16および外部機器インターフェース部17を介して遮断器に送信する。
整定・表示部15は、送電方向電流整定値、受電方向電流整定値および時限特性を整定するためのリレー整定処理を行うとともに、整定した送電方向電流整定値、受電方向電流整定値および時限特性などを外部に表示する。
次に、インピーダンス角θ=75°およびα=30°(すなわち、受電方向位相範囲を45°〜105°とし、送電方向位相範囲を225°〜285°)としたときの事故方向判定部20およびリレー演算処理部14の動作について、図3および図4を参照して説明する。
短絡事故が発生していない場合は、送配電線のR相、S相およびT相にはR相、S相およびT相電流Ir,Is,It(負荷電流)が図3(a−1)に示すように120°の位相差でそれぞれ流れる。
したがって、R相−S相線間電流IrsのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相は0°となり、図3(a−2)に示すように送電方向位相範囲および受電方向位相範囲のいずれにも入らないため、第1の位相比較回路211から出力される第1および第2の出力信号S1,S2はロウレベルとなる。同様に、S相−T相線間電流IstのS相−T相線間電圧Vstに対する位相およびT相−R相線間電流ItrのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相も0°となり、送電方向位相範囲および受電方向位相範囲のいずれにも入らないため、第2の位相比較回路212から出力される第3および第4の出力信号S3,S4と第3の位相比較回路213から出力される第5および第6の出力信号S5,S6もロウレベルとなる。
また、R相電流IrのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相は330°(=360°−30°)となり、送電方向位相範囲および受電方向位相範囲のいずれにも入らないため、第4の位相比較回路214から出力される第7および第8の出力信号S7,S8はロウレベルとなる。同様に、S相電流IsのS相−T相線間電圧Vstに対する位相およびT相電流ItのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相も330°となり、送電方向位相範囲および受電方向位相範囲のいずれにも入らないため、第5の位相比較回路215から出力される第9および第10の出力信号S9,S10もロウレベルとなる。
その結果、事故方向判定部20から出力される第1乃至第4の送電方向信号SS1〜SS4および第1乃至第4の受電方向信号SR1〜SR4はロウレベルとなるので、方向特性付き過電流継電器10からはトリップ信号STは出力されない。
このようにR相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの位相を常時監視しても負荷電流で方向特性付き過電流継電器10が動作することはないため、負荷電流を考慮した整定タップとする必要がないので、小さな事故電流であっても短絡事故を確実に検出可能にすることができる。
送電線のR相およびS相間で受電方向に短絡事故が発生すると、図3(b−1)に示すように、送電線のR相およびS相にR相電流IrおよびS相電流Isが180°の位相差でそれぞれ流れ、R相−S相線間電流IrsのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相は受電方向位相範囲に入る(図3(b−2)の太実線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第2の出力信号S2が第1の位相比較回路211から出力されるので、第1の受電方向信号SR1が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、R相−S相線間電流Irsの電流値が受電方向電流整定値以上であると、R相−S相線間電流Irsは図3(b−2)に太実線の矢印で示すように送電方向動作範囲PSに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
一方、送電線のR相およびS相間で送電方向に短絡事故が発生すると、送電線のR相およびS相にR相電流IrおよびS相電流Isが図3(b−1)に示した方向と逆向きに180°の位相差でそれぞれ流れ、R相−S相線間電流IrsのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相は送電方向位相範囲に入る(図3(b−2)の太破線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第1の出力信号S1が第1の位相比較回路211から出力されるので、第1の送電方向信号SS1が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、R相−S相線間電流Irsの電流値が送電方向電流整定値以上であると、R相−S相線間電流Irsは図3(b−2)に太破線の矢印で示すように送電方向動作範囲PSに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
送電線のS相およびT相間で受電方向に短絡事故が発生すると、図3(c−1)に示すように、送電線のS相およびT相にS相電流IsおよびT相電流Itが180°の位相差でそれぞれ流れ、S相−T相線間電流IstのS相−T相線間電圧Vstに対する位相は受電方向位相範囲に入る(図3(c−2)の太実線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第4の出力信号S4が第2の位相比較回路212から出力されるので、第2の受電方向信号SR2が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、S相−T相線間電流Istの電流値が受電方向電流整定値以上であると、S相−T相線間電流Istは図3(c−2)に太実線の矢印で示すように受電方向動作範囲PRに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
一方、送電線のS相およびT相間で送電方向に短絡事故が発生すると、送電線のS相およびT相にS相電流IsおよびT相電流Itが図3(c−1)に示した方向と逆向きに180°の位相差でそれぞれ流れ、S相−T相線間電流IstのS−T相線間電圧Vstに対する位相は送電方向位相範囲に入る(図3(c−2)の太破線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第3の出力信号S3が第2の位相比較回路212から出力されるので、第2の送電方向信号SS2が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、S相−T相線間電流Istの電流値が送電方向電流整定値以上であると、S相−T相線間電流Istは図3(c−2)に太破線の矢印で示すように送電方向動作範囲PSに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
送電線のT相およびR相間で受電方向に短絡事故が発生すると、図4(a−1)に示すように、送電線のT相およびR相にT相電流ItおよびR相電流Irが180°の位相差でそれぞれ流れ、T相−R相線間電流ItrのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相は受電方向位相範囲に入る(図4(a−2)の太実線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第6の出力信号S6が第3の位相比較回路213から出力されるので、第3の受電方向信号SR3が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、T相−R相線間電流Itrの電流値が受電方向電流整定値以上であると、T相−R相線間電流Itrは図4(a−2)に太実線の矢印で示すように受電方向動作範囲PRに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
また、送電線のT相およびR相間で送電方向に短絡事故が発生すると、送電線のT相およびR相にT相電流ItおよびR相電流Irが図4(a−1)に示した方向と逆向きに180°の位相差でそれぞれ流れ、T相−R相線間電流ItrのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相は送電方向位相範囲に入る(図4(a−2)の太破線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第5の出力信号S5が第3の位相比較回路213から出力されるので、第3の送電方向信号SS3が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、T相−R相線間電流Itrの電流値が送電方向電流整定値以上であると、T相−R相線間電流Itrは図4(a−2)に太破線の矢印で示すように送電方向動作範囲PSに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
送電線のR相、S相およびT相間で受電方向に短絡事故が発生すると、図4(b−1)に示すように、送電線のR相、S相およびT相にR相、S相およびT相電流Ir,Is,Itが180°の位相差でそれぞれ流れ、R相電流IrのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相、S相電流IsのS相−T相線間電圧Vstに対する位相およびT相電流ItのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相はすべて受電方向位相範囲に入る(図4(b−2)乃至(b−4)の太実線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第8、第10および第12の出力信号S8,S10,S12が第4乃至第6の位相比較回路214〜216からそれぞれ出力され、ハイレベルの第14の出力信号S14が第2の論理積回路222から出力されるので、第4の受電方向信号SR4が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの電流値がすべて受電方向電流整定値以上であると、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itはすべて図4(b−2)乃至(b−4)に太実線の矢印で示すように受電方向動作範囲PRに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
一方、送電線のR相、S相およびT相間で送電方向に短絡事故が発生すると、送電線のR相、S相およびT相にR相、S相およびT相電流Ir,Is,Itが図4(b−1)に示した方向と逆向きに180°の位相差でそれぞれ流れ、R相電流IrのR相−S相線間電圧Vrsに対する位相、S相電流IsのS相−T相線間電圧Vstに対する位相およびT相電流ItのT相−R相線間電圧Vtrに対する位相はすべて送電方向位相範囲に入る(図4(b−2)乃至(b−4)の太破線の矢印参照)。
したがって、ハイレベルの第7、第9および第11の出力信号S7,S9,S11が第4乃至第6の位相比較回路214〜216からそれぞれ出力され、ハイレベルの第13の出力信号S13が第1の論理積回路221から出力されるので、第4の送電方向信号SS4が事故方向判定部20からリレー演算処理部14に出力される。その結果、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itの電流値がすべて送電方向電流整定値以上であると、R相、S相およびT相電流Ir,Is,Itはすべて図4(b−2)乃至(b−4)に太破線の矢印で示すように送電方向動作範囲PSに入るため、リレー演算処理部14が動作してトリップ信号STが時限特性に基づいて生成される。
以上のように構成された方向特性付き過電流継電器10を図7に示したA変電所(発電所)の受電点に設置する場合には、受電方向の時限特性TRを図5(a)に示すように次区間の過電流継電器の時限特性TOC1に対して0.4秒の時限協調を持たせるように整定することにより、同図に破線で示す時限特性TOCVに整定された電圧抑制付き過電流継電器よりも高速に構内事故を除去することができる。
また、送電方向の時限特性TSを図5(b)に示すように次区間の過電流継電器の時限特性TOC2に対して1.13秒の時限協調を持たせるように整定することにより、同図に破線で示す時限特性TOCVに整定された電圧抑制付き過電流継電器に比べて高速(2秒以内)に送電線事故を除去することができる。
さらに、方向特性付き過電流継電器10を図7に示したC変電所とD変電所との間に敷設された平衡2回線送電線のC変電所側およびD変電所側に設置する場合には、C変電所側に設置した方向特性付き過電流継電器10の受電方向の時限特性TcRを図6に示すようにD変電所側に設置した方向特性付き過電流継電器10の送電方向の時限特性TdSに対して動作時限が小さくなるように整定することにより、従来の過電流継電器を設置したときに生じる逆転現象を防止することができる。
以上の説明では、リレー演算処理部14は、送電方向電流整定値および受電方向電流整定値の2つの電流整定値を用いて動作判定を行ったが、共通電流整定値を用いて、事故時の各相電流の大きさや時限協調点までのインピーダンスなどを考慮して予め決定した補正係数で共通電流整定値を補正することにより送電方向電流整定値および受電方向電流整定値を定めて動作判定を行ってもよい。
また、C変電所とD変電所との間に敷設された送電線を平衡2回線送電線として説明したが、C変電所とD変電所との間に敷設された送電線は1回線送電線であってもよい。
本発明の一実施例による方向特性付き過電流継電器10の構成を示す図である。 図1に示した事故方向判定部20の構成を示す図である。 図2に示した事故方向判定部20およびリレー演算処理部14のインピーダンス角θ=75°およびα=30°としたときの動作について説明するための図である。 図2に示した事故方向判定部20およびリレー演算処理部14のインピーダンス角θ=75°およびα=30°としたときの動作について説明するための図である。 図1に示した方向特性付き過電流継電器10を発電所の受電点に設置したときの効果を説明するための図である。 図1に示した方向特性付き過電流継電器10をC変電所とD変電所との間に敷設された平衡2回線送電線のC変電所側およびD変電所側に設置したときの効果を説明するための図である。 従来技術を説明するための電力系統図である。 図7に示したA変電所の受電点に電圧抑制付き過電流継電器を設置したときの問題点を説明するための図である。 図7に示した平衡2回線送電線のC変電所側およびD変電所側に従来の過電流継電器を設置したときの問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 発電機
A 変圧器
G 発電機変圧器
A,3C1,3C2,3D1,3D2 遮断器
10 方向特性付き過電流継電器
11 入力変換器
12 アナログ入力部
14 リレー演算処理部
15 整定・表示部
16 入出力部
17 外部機器インターフェース部(外部機器I/F部)
20 事故方向判定部
211〜216 第1乃至第6の位相比較回路
221,222 第1および第2の論理積回路
r R相電流
s S相電流
t T相電流
rs,Ist,Itr 線間電流
r R相電圧
s S相電圧
t T相電圧
rs,Vst,Vtr 線間電圧
1〜S14 第1乃至第14の出力信号
S1〜SS4 第1乃至第4の送電方向信号
R1〜SR4 第1乃至第4の受電方向信号
T トリップ信号
R,TS,TcR,TdS,TOCV,TOC1〜TOC4 時限特性
θ インピーダンス角
α 所定の角度

Claims (4)

  1. 短絡事故用の方向特性付き過電流継電器(10)であって、
    送電線の第1乃至第3の相にそれぞれ流れる第1乃至第3の相電流(Ir,Is,It)および該第1乃至第3の相間の第1乃至第3の線間電流(Irs,Ist,Itr)の基準電圧(Vrs,Vst,Vtr)に対する位相をそれぞれ求め、該求めた位相に基づいて前記短絡事故の方向を判定する事故方向判定手段(20)と、
    該事故方向判定手段において前記短絡事故の方向が判定されると、前記第1乃至第3の線間電流のいずれかまたは前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該判定された短絡事故の方向に応じて予め定められた第1または第2の電流整定値以上であると、前記送電線に設置された遮断器を遮断するためのトリップ信号(ST)を生成するリレー演算処理手段(14)とを具備し、
    前記基準電圧が、前記第1および第2の相間の第1の線間電圧(V rs )と前記第2および第3の相間の第2の線間電圧(V st )と前記第3および第1の相間の第3の線間電圧(V tr )とであり、
    前記事故方向判定手段(20)が、
    前記第1の線間電流(I rs )の前記第1の線間電圧(V rs )に対する第1の位相と前記第2の線間電流(I st )の前記第2の線間電圧(V st )に対する第2の位相と前記第3の線間電流(I tr )の前記第3の線間電圧(V tr )に対する第3の位相とを求め、該求めた第1乃至第3の位相が第1の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が第1の方向であると判定し、該求めた第1乃至第3の位相が第2の位相範囲内に入っていると該短絡事故の方向が前記第1の方向とは逆の第2の方向であると判定する第1の方向判定手段(21 1 ,21 2 ,21 3 )と、
    前記第1の相電流(I r )の前記第1の線間電圧(V rs )に対する第4の位相と前記第2の相電流(I s )の前記第2の線間電圧(V st )に対する第5の位相と前記第3の相電流(I t )の前記第3の線間電圧(V tr )に対する第6の位相とを求め、該求めた第4乃至第6の位相がすべて前記第1の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が前記第1の方向であると判定し、該求めた第4乃至第6の位相が前記第2の位相範囲内に入っていると前記短絡事故の方向が前記第2の方向であると判定する第2の方向判定手段(21 4 〜21 6 ,22 1 ,22 2 )とを備える、
    ことを特徴とする、方向特性付き過電流継電器。
  2. 前記リレー演算処理手段(14)が、位相が前記第1乃至第3の線間電流のインピーダンス角(θ)±所定の角度(α)内に入っておりかつ電流値が前記第1の電流整定値以上である範囲を第1の動作範囲(PS)とするとともに、位相が前記インピーダンス角+180°±前記所定の角度内に入っておりかつ電流値が前記第2の電流整定値以上である範囲を第2の動作範囲(PR)としたときに、前記第1乃至第3の線間電流のいずれかまたは前記第1乃至第3の相電流のすべてが該第1または第2の動作範囲内に入っていると前記トリップ信号を生成することを特徴とする、請求項1記載の方向特性付き過電流継電器。
  3. 前記リレー演算処理手段(14)が、
    前記第1および第2の方向判定手段において前記短絡事故の方向が前記第1の方向であると判定された旨を示す事故方向判定結果信号が前記事故方向判定手段から入力された場合には、前記第1乃至第3の線間電流の電流値および前記第1乃至第3の相電流の電流値と前記第1の電流整定値とを比較して、前記第1乃至第3の線間電流のうちのいずれかの電流値または前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該第1の電流整定値以上であると前記トリップ信号を生成し、
    前記第1および第2の方向判定手段において前記短絡事故の方向が前記第2の方向であると判定された旨を示す前記事故方向判定結果信号が前記事故方向判定手段から入力された場合には、前記第1乃至第3の線間電流の電流値および前記第1乃至第3の相電流の電流値と前記第2の電流整定値とを比較して、前記第1乃至第3の線間電流のうちのいずれかの電流値または前記第1乃至第3の相電流のすべての電流値が該第2の電流整定値以上であると前記トリップ信号を生成する、
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の方向特性付き過電流継電器。
  4. 前記第1および第2の電流整定値が、共通電流整定値を補正係数で補正することにより定められることを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の方向特性付き過電流継電器。
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