JP2660119B2 - 方向距離継電装置 - Google Patents
方向距離継電装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統における送配電
線の保護に用いられる方向距離継電装置(以下単にリレ
ーと称す)に関する。
線の保護に用いられる方向距離継電装置(以下単にリレ
ーと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】図3はリレーが使用される電力系統図、
図4は従来のリレーの動作原理ブロック図、図5〜図1
0は動作原理ベクトル図を示す。図3においてPA、P
Bは電源、TLは被保護送電線、PTは電圧変成器、E
は電圧変成器PTから導入された入力電圧、CTは変流
器、Iは変流器CTから導入された入力電流、RYはリ
レー、F1、F2、F3は故障点を示しリレーRYは被
保護送電線TLの保護区間インピーダンスZまでの故障
を検出できるように整定されており、内部故障F1、F
3の時動作、外部故障F2の時不動作となる。
図4は従来のリレーの動作原理ブロック図、図5〜図1
0は動作原理ベクトル図を示す。図3においてPA、P
Bは電源、TLは被保護送電線、PTは電圧変成器、E
は電圧変成器PTから導入された入力電圧、CTは変流
器、Iは変流器CTから導入された入力電流、RYはリ
レー、F1、F2、F3は故障点を示しリレーRYは被
保護送電線TLの保護区間インピーダンスZまでの故障
を検出できるように整定されており、内部故障F1、F
3の時動作、外部故障F2の時不動作となる。
【0003】図4のリレーの動作原理ブロック図でTE
B、TECは電圧トランス、TCB、TCCは電流入力
トランス、FEB、FEC、FCB、FCCは基本波を
抽出し基本波以外の直流分、高調波分を除去するフィル
タ、ADEB、ADEC、ADCB、ADCCはアナロ
グディジタル変換器でフィルタFEB、FEC、FC
B、FCCのアナログ信号出力をディジタル信号に変換
する手段、従って次段以降の動作はディジタル的に処理
される。
B、TECは電圧トランス、TCB、TCCは電流入力
トランス、FEB、FEC、FCB、FCCは基本波を
抽出し基本波以外の直流分、高調波分を除去するフィル
タ、ADEB、ADEC、ADCB、ADCCはアナロ
グディジタル変換器でフィルタFEB、FEC、FC
B、FCCのアナログ信号出力をディジタル信号に変換
する手段、従って次段以降の動作はディジタル的に処理
される。
【0004】SEBCは相電圧EB、ECから線間電圧
EBCを合成する手段、SCBCは相電流IB、ICか
ら線間電流IBCを合成する手段、ZBCは整定インピ
ーダンスZと線間電流IBCの積ZIBCを導出する手
段、OPBCは動作ベクトルV2=ZIBC−EBCを
合成する手段、MBCは線間電圧EBCからメモリ線間
電圧EBCMを導出するメモリ手段で入力電圧EBCが
至近点故障発生で例えばゼロVになっても所定の時間
(例えば100ms間)故障発生前の入力電圧を保持し
出力し続ける。
EBCを合成する手段、SCBCは相電流IB、ICか
ら線間電流IBCを合成する手段、ZBCは整定インピ
ーダンスZと線間電流IBCの積ZIBCを導出する手
段、OPBCは動作ベクトルV2=ZIBC−EBCを
合成する手段、MBCは線間電圧EBCからメモリ線間
電圧EBCMを導出するメモリ手段で入力電圧EBCが
至近点故障発生で例えばゼロVになっても所定の時間
(例えば100ms間)故障発生前の入力電圧を保持し
出力し続ける。
【0005】UVBCは線間電圧EBCが所定値以下で
あることを検出する不足電圧検出手段、DZBCは方向
距離演算手段で上記の基準ベクトルV1、動作ベクトル
V2の位相関係を演算することにより故障点の方向及び
故障点までの距離を測定するものでV1とV2の位相差
が±90°以内の時は動作、±90°以上の時は不動作
の出力を出す。
あることを検出する不足電圧検出手段、DZBCは方向
距離演算手段で上記の基準ベクトルV1、動作ベクトル
V2の位相関係を演算することにより故障点の方向及び
故障点までの距離を測定するものでV1とV2の位相差
が±90°以内の時は動作、±90°以上の時は不動作
の出力を出す。
【0006】SWは不足電圧検出手段UVBCが不動作
の時は基準ベクトルV1として上記線間電圧EBCを、
また不足電圧検出手段UVBCが動作の時は基準ベクト
ルV1として上記メモリ線間電圧EBCMを使用するよ
う切り替える切り替え手段、メモリ線間電圧EBCMは
完全至近点故障で方向距離演算手段DZBCが方向判別
を誤らないために必要なもので、例えば不足電圧検出手
段UVBCの設定を0.5Vとし、線間電圧EBCが
0.5V以下の完全至近点故障時にメモリ電圧EBCM
を方向距離演算手段DZBCの方向判別に使用する。
の時は基準ベクトルV1として上記線間電圧EBCを、
また不足電圧検出手段UVBCが動作の時は基準ベクト
ルV1として上記メモリ線間電圧EBCMを使用するよ
う切り替える切り替え手段、メモリ線間電圧EBCMは
完全至近点故障で方向距離演算手段DZBCが方向判別
を誤らないために必要なもので、例えば不足電圧検出手
段UVBCの設定を0.5Vとし、線間電圧EBCが
0.5V以下の完全至近点故障時にメモリ電圧EBCM
を方向距離演算手段DZBCの方向判別に使用する。
【0007】UVBCは3相短絡故障(以下単に3φ
S)、2相短絡故障(以下単に2φS)故障種類に関せ
ず完全至近点故障時のみ動作する。メモリ線間電圧EB
CMはメモリ時間の長さに限度がある等の制約があるた
め、使用を必要最小限に制限するためにUVBCの設定
は0.5Vと極端に低い値に設定してある。
S)、2相短絡故障(以下単に2φS)故障種類に関せ
ず完全至近点故障時のみ動作する。メモリ線間電圧EB
CMはメモリ時間の長さに限度がある等の制約があるた
め、使用を必要最小限に制限するためにUVBCの設定
は0.5Vと極端に低い値に設定してある。
【0008】このように構成されたリレーの動作を図5
〜図10により説明する。図5は内部故障F1点3φS
の場合 図5−(a)は電圧基準のベクトル図 図5−(b)は電流基準のベクトル図 θは被保護送電線TLのインピーダンス角(例えば75
°) 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は動作する。
〜図10により説明する。図5は内部故障F1点3φS
の場合 図5−(a)は電圧基準のベクトル図 図5−(b)は電流基準のベクトル図 θは被保護送電線TLのインピーダンス角(例えば75
°) 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は動作する。
【0009】図6は外部故障F2点3φSの場合 図6−(a)は電圧基準のベクトル図 図6−(b)は電流基準のベクトル図 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は180°>±90°で方向距離演算手段DZ
BCは不動作である。
BCは不動作である。
【0010】図7は内部至近点故障F3点3φSの場合 図7−(a)は電圧基準のベクトル図 図7−(b)は電流基準のベクトル図 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は動作する。
は動作する。
【0011】図8は内部故障F1点2φSの場合 図8−(a)は電圧基準のベクトル図 図8−(b)は電流基準のベクトル図 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は動作する。
は動作する。
【0012】図9は外部故障F2点2φSの場合 図9−(a)は電圧基準のベクトル図 図9−(b)は電流基準のベクトル図 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は180°>±90°で方向距離演算手段DZ
BCは不動作である。
BCは不動作である。
【0013】図10は内部至近点故障F3点2φSの場
合 図10−(a)は電圧基準のベクトル図 図10−(b)は電流基準のベクトル図 (a)電圧ベクトルEBCに誤差がない場合は図10
(a)に実線で示すもの。 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は正しく動作できる。 (b)電圧ベクトルEBCに誤差が有りの場合は図10
(a)に点線で示すもの。 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は180°>±90°で内部故障であるにもか
かわらず方向距離演算手段DZBCは動作できない。
合 図10−(a)は電圧基準のベクトル図 図10−(b)は電流基準のベクトル図 (a)電圧ベクトルEBCに誤差がない場合は図10
(a)に実線で示すもの。 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は同相<±90°で方向距離演算手段DZBC
は正しく動作できる。 (b)電圧ベクトルEBCに誤差が有りの場合は図10
(a)に点線で示すもの。 基準ベクトルV1=EBC 動作ベクトルV2=ZIBC−EBC の位相差は180°>±90°で内部故障であるにもか
かわらず方向距離演算手段DZBCは動作できない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のリ
レーでは図10の内部至近点故障F3点2φSにおいて
電圧線間電圧EBCに誤差が生じた場合に動作できない
と言う致命的な不具合があった。誤差の原因は誤差を持
った大きな相電圧EB、ECから小さな線間電圧EBC
を合成していることで線間電圧EBCが小さい時程大き
な誤差が生じる。すなわち至近点内部故障、至近点外部
故障の時が問題となる。
レーでは図10の内部至近点故障F3点2φSにおいて
電圧線間電圧EBCに誤差が生じた場合に動作できない
と言う致命的な不具合があった。誤差の原因は誤差を持
った大きな相電圧EB、ECから小さな線間電圧EBC
を合成していることで線間電圧EBCが小さい時程大き
な誤差が生じる。すなわち至近点内部故障、至近点外部
故障の時が問題となる。
【0015】また、相電圧EB、ECの避けられない誤
差としては位相角誤差、大きさ誤差があり、これらの誤
差の要因として電圧入力トランスTEB、TECの位相
角誤差、大きさ誤差、フィルタFEB、FECの位相角
誤差、大きさ誤差が考えられるが最も大きいのはフィル
タFEB、FECの位相角誤差で位相角誤差が線間電圧
EBCに及ぼす電圧誤差は下記の表1に示すような大き
な値である。
差としては位相角誤差、大きさ誤差があり、これらの誤
差の要因として電圧入力トランスTEB、TECの位相
角誤差、大きさ誤差、フィルタFEB、FECの位相角
誤差、大きさ誤差が考えられるが最も大きいのはフィル
タFEB、FECの位相角誤差で位相角誤差が線間電圧
EBCに及ぼす電圧誤差は下記の表1に示すような大き
な値である。
【0016】
【表1】
【0017】フィルタの位相角誤差の要因としては、フ
ィルタを構成する部品、すなわち抵抗、コンデンサ等の
誤差である。
ィルタを構成する部品、すなわち抵抗、コンデンサ等の
誤差である。
【0018】このため真の線間電圧EBCが小さい時に
相電圧EB、ECの位相誤差がそれぞれ図10(a)に
示すように+δ或いは−δ方向の誤差の場合は,図10
(a)において実線で示す相電圧EB、ECが点線で示
す相電圧EB、ECの様に位相関係が入れ替わってしま
いこのため実線で示す線間電圧EBC(誤差がない理論
値)のベクトル方向が点線で示す線間電圧EBCEのよ
うに方向が反転してしまい、前記の様に内部故障にかか
わらず方向距離演算手段DZBCが動作できないと言う
不具合が発生することになる。
相電圧EB、ECの位相誤差がそれぞれ図10(a)に
示すように+δ或いは−δ方向の誤差の場合は,図10
(a)において実線で示す相電圧EB、ECが点線で示
す相電圧EB、ECの様に位相関係が入れ替わってしま
いこのため実線で示す線間電圧EBC(誤差がない理論
値)のベクトル方向が点線で示す線間電圧EBCEのよ
うに方向が反転してしまい、前記の様に内部故障にかか
わらず方向距離演算手段DZBCが動作できないと言う
不具合が発生することになる。
【0019】更に上記の説明は内部至近点故障でリレー
RYが動作すべきであるにもかかわらず動作できないと
言う不具合であったが、これと反対に外部至近点故障に
おいて、同じ原因で線間電圧の方向が反転してしまうと
リレーRYが不動作となるべきにもかかわらず誤動作し
てしまうと言う不具合があった。
RYが動作すべきであるにもかかわらず動作できないと
言う不具合であったが、これと反対に外部至近点故障に
おいて、同じ原因で線間電圧の方向が反転してしまうと
リレーRYが不動作となるべきにもかかわらず誤動作し
てしまうと言う不具合があった。
【0020】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたもので、内部外部の至近点2φS故障で方向
判別を誤らない高信頼度の方向距離継電装置を提供する
ことを目的とする。
になされたもので、内部外部の至近点2φS故障で方向
判別を誤らない高信頼度の方向距離継電装置を提供する
ことを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明に係る方向距離
継電装置においては至近点2φS、すなわち重故障2φ
Sを検出する不平衡故障検出手段の動作により基準ベク
トルとして従来の線間電圧に代わって故障発生前の電圧
が保持されたメモリ手段中の線間電圧を使用し、合成手
段より出力された動作ベクトルとともに方向距離演算手
段にて故障点の方向及び距離を判別する。
継電装置においては至近点2φS、すなわち重故障2φ
Sを検出する不平衡故障検出手段の動作により基準ベク
トルとして従来の線間電圧に代わって故障発生前の電圧
が保持されたメモリ手段中の線間電圧を使用し、合成手
段より出力された動作ベクトルとともに方向距離演算手
段にて故障点の方向及び距離を判別する。
【0022】
【作用】上記の様に構成された方向距離継電装置におい
て内部、外部の至近点2φS故障が発生すると不平衡故
障検出手段が動作して方向距離演算手段の基準ベクトル
V1として誤差を大きく含む線間電圧に代わって、メモ
リ手段に記憶された線間電圧EBCMが入力されるので
方向判別が正確に行われる。
て内部、外部の至近点2φS故障が発生すると不平衡故
障検出手段が動作して方向距離演算手段の基準ベクトル
V1として誤差を大きく含む線間電圧に代わって、メモ
リ手段に記憶された線間電圧EBCMが入力されるので
方向判別が正確に行われる。
【0023】
【実施例】実施例1. 図1はこの発明の実施例1を示す動作原理ブロック図、
図2は同じく実施例1の動作原理ベクトル図でUBBC
は不平衡故障検出手段で相電圧EBに対する線間電圧E
BCの大きさの比率EBC/EBが所定値K以下の時動
作する。この比率は常時健全時、及び3φS故障時は故
障点にかかわらず1.732、また完全至近点2φS故
障時は0(ゼロ)である。
図2は同じく実施例1の動作原理ベクトル図でUBBC
は不平衡故障検出手段で相電圧EBに対する線間電圧E
BCの大きさの比率EBC/EBが所定値K以下の時動
作する。この比率は常時健全時、及び3φS故障時は故
障点にかかわらず1.732、また完全至近点2φS故
障時は0(ゼロ)である。
【0024】至近点2φS故障検出の目的としては上記
表1から、相電圧EB、ECの各々の位相角誤差δ=±
2度、最悪EB、ECが反対方向の誤差で合計2δ=4
°に余裕を加えて、2δ=10°となるような2φS故
障すなわち、理論値として線間電圧EBCが図11に示
すように EBC=2δV=2TANδ×0.5EN=2×0.087×0.5×63. 5=5.56V となるような故障を検出するものとする。
表1から、相電圧EB、ECの各々の位相角誤差δ=±
2度、最悪EB、ECが反対方向の誤差で合計2δ=4
°に余裕を加えて、2δ=10°となるような2φS故
障すなわち、理論値として線間電圧EBCが図11に示
すように EBC=2δV=2TANδ×0.5EN=2×0.087×0.5×63. 5=5.56V となるような故障を検出するものとする。
【0025】従って相電圧EBに対する線間電圧EBC
の設定比率Kは K=EBC/EB=(2TANδ×0.5EN)÷
(0.5EN×1/COSδ)=2×SIN5°=0.
174 となる。ORはオア手段で前記の不足電圧検出手段UV
BCまたは不平衡故障検出手段UBBCのいずれかが動
作した時、切り替え手段SWに出力し方向距離演算手段
DZBCの基準ベクトルV1を線間電圧EBCからメモ
リ線間電圧EBCMに切り替える。
の設定比率Kは K=EBC/EB=(2TANδ×0.5EN)÷
(0.5EN×1/COSδ)=2×SIN5°=0.
174 となる。ORはオア手段で前記の不足電圧検出手段UV
BCまたは不平衡故障検出手段UBBCのいずれかが動
作した時、切り替え手段SWに出力し方向距離演算手段
DZBCの基準ベクトルV1を線間電圧EBCからメモ
リ線間電圧EBCMに切り替える。
【0026】前記のように構成された方向距離継電装置
において図10の内部至近点故障F3点2φSの場合の
動作を図10、図2の動作ベクトル図により説明する。
2φSBC故障で線間電圧EBCが低下し相電圧EBに
対する比率がEBC/EB<K=0.174(EBC=
5.56V相当)となれば不足電圧検出手段UVBCが
動作しない故障でも、不平衡検出手段UBBCが動作し
て基準ベクトルV1を誤差を含んで方向が反転した線間
電圧EBCから正しい方向を持ったメモリ線間電圧EB
CMに切り替える。
において図10の内部至近点故障F3点2φSの場合の
動作を図10、図2の動作ベクトル図により説明する。
2φSBC故障で線間電圧EBCが低下し相電圧EBに
対する比率がEBC/EB<K=0.174(EBC=
5.56V相当)となれば不足電圧検出手段UVBCが
動作しない故障でも、不平衡検出手段UBBCが動作し
て基準ベクトルV1を誤差を含んで方向が反転した線間
電圧EBCから正しい方向を持ったメモリ線間電圧EB
CMに切り替える。
【0027】これにより基準ベクトルV1と動作ベクト
ルV2の位相関係は同相となり方向距離演算手段DZB
Cが図8の内部故障の場合と同様に確実な動作をする。
図2は内部至近点2φS故障の場合の動作原理ベクトル
図であるが、この発明によれば外部至近点2φS故障で
従来は誤動作となっていた場合でも同様にこの動作によ
り誤動作のないリレーが得られる。
ルV2の位相関係は同相となり方向距離演算手段DZB
Cが図8の内部故障の場合と同様に確実な動作をする。
図2は内部至近点2φS故障の場合の動作原理ベクトル
図であるが、この発明によれば外部至近点2φS故障で
従来は誤動作となっていた場合でも同様にこの動作によ
り誤動作のないリレーが得られる。
【0028】実施例2.上記実施例1では不平衡故障検
出手段UBBCの構成を線間電圧EBCの相電圧EBに
対する比率が所定値以下を検出する方法としたが、本実
施例では線間電圧EBCの線間電圧EABに対する比率
が所定値以下で検出する不平衡故障検出手段UBBCと
し実施例1と同様の動作を期待できる。
出手段UBBCの構成を線間電圧EBCの相電圧EBに
対する比率が所定値以下を検出する方法としたが、本実
施例では線間電圧EBCの線間電圧EABに対する比率
が所定値以下で検出する不平衡故障検出手段UBBCと
し実施例1と同様の動作を期待できる。
【0029】実施例3. さらに不平衡故障検出手段として下記のいずれかを用い
る (1)線間電流IBCがIAB、ICAに比較して大き
いことから検出する方法 (2)相電流IB、ICがIAに比較して大きいことか
ら検出する方法
る (1)線間電流IBCがIAB、ICAに比較して大き
いことから検出する方法 (2)相電流IB、ICがIAに比較して大きいことか
ら検出する方法
【0030】以上の説明ではこの発明を円特性(モー特
性)の方向距離継電装置に適用する場合について述べた
が、他の特性の継電装置、例えば矩形特性方向継電装置
でも有効なことは言うまでもない。上記実施例1〜3は
不平衡故障検出手段UBBCをフィルタFEB、FE
C、FCB、FCCの出力側に設ける方法であったが、
フィルタFEB、FEC、FCB、FCCの入力側即ち
電圧トランスTEB、TEC電流トランスTCB、TC
Cの出力側で (1)実施例1、実施例2と同様の方法 (2)実施例3と同様の方法 を採用しても同様な効果が得られる。
性)の方向距離継電装置に適用する場合について述べた
が、他の特性の継電装置、例えば矩形特性方向継電装置
でも有効なことは言うまでもない。上記実施例1〜3は
不平衡故障検出手段UBBCをフィルタFEB、FE
C、FCB、FCCの出力側に設ける方法であったが、
フィルタFEB、FEC、FCB、FCCの入力側即ち
電圧トランスTEB、TEC電流トランスTCB、TC
Cの出力側で (1)実施例1、実施例2と同様の方法 (2)実施例3と同様の方法 を採用しても同様な効果が得られる。
【0031】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるように効果がある。不平
衡重故障検出で故障相の線間電圧に代わってメモリ電圧
を使用するように構成したので至近点内部2φS故障に
おいて入力電圧回路部分に位相差誤差が発生する場合で
も方向判別を誤ることなく確実に動作することができ、
また至近点外部2φS故障において入力電圧回路部分に
位相差誤差が発生する場合でも方向判別を誤って不要に
誤動作することがない。
ているので、以下に記載されるように効果がある。不平
衡重故障検出で故障相の線間電圧に代わってメモリ電圧
を使用するように構成したので至近点内部2φS故障に
おいて入力電圧回路部分に位相差誤差が発生する場合で
も方向判別を誤ることなく確実に動作することができ、
また至近点外部2φS故障において入力電圧回路部分に
位相差誤差が発生する場合でも方向判別を誤って不要に
誤動作することがない。
【図1】この発明の実施例1を示す動作原理ブロック図
である。
である。
【図2】この発明の実施例1を示す動作原理ベクトル図
である。
である。
【図3】リレーが使用されている電力系統図である。
【図4】従来のリレーの動作原理ブロック図である。
【図5】内部故障F1点3φSの場合の動作原理ベクト
ル図である。
ル図である。
【図6】外部故障F2点3φSの場合の動作原理ベクト
ル図である。
ル図である。
【図7】内部至近点故障F3点3φSの場合の動作原理
ベクトル図である。
ベクトル図である。
【図8】内部故障F1点2φSの場合の動作原理ベクト
ル図である。
ル図である。
【図9】外部故障F2点2φSの場合の動作原理ベクト
ル図である。
ル図である。
【図10】内部至近点故障F3点2φSの場合の動作原
理ベクトル図である。
理ベクトル図である。
【図11】相電圧に対する線間電圧の設定比率を説明す
る動作原理ベクトル図である。
る動作原理ベクトル図である。
EBC 故障線間電圧 EBCM メモリ線間電圧 ZBC 積ZIBCを導出する手段 SW 切り替え手段 OPBC 動作ベクトルV2を合成する手段 MBC メモリ手段 UVBC 不足電圧検出手段 UBBC 不平衡故障検出手段 DZBC 方向距離演算手段
Claims (1)
- 【請求項1】 被保護電力系統より基準ベクトルとして
導入した線間電圧を保持出力するメモリ手段と、上記線
間電圧が所定値以下であることを検出する不足電圧検出
手段と、上記線間電圧を入力とした系統の不平衡故障を
検出する不平衡故障検出手段と、上記不足電圧検出手段
による不足電圧検出時に、或は上記不平衡故障検出手段
による不平衡故障検出時には、上記各手段の動作時の線
間電圧に代えて上記各手段が動作前に上記メモリ手段に
保持された線間電圧を基準ベクトルとして使用するよう
に切り替える切り替え手段と、上記被保護電力系統より
導入される線間電流と整定インピーダンスとの積を演算
する演算手段と、該演算された積と上記線間電圧より動
作ベクトルを合成する合成手段と、該動作ベクトルと現
在出力されている基準ベクトルに基づいて系統の故障点
の方向判別及び故障点までの距離を測定する方向距離演
算手段とを備えたことを特徴とする方向距離継電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19880891A JP2660119B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 方向距離継電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19880891A JP2660119B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 方向距離継電装置 |
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CN104076248B (zh) * | 2014-07-09 | 2016-10-19 | 山东大学 | 一种基于正序极化电压相位比较的故障方向判定方法 |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP19880891A patent/JP2660119B2/ja not_active Expired - Fee Related
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