JP5368424B2 - 窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルに用いる梯子形状の断熱ストリップと、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイル - Google Patents

Description

本発明は、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルに用いる梯子状の形をした断熱ストリップと、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルに関する。

窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルに用いる断熱ストリップと、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルは、例えば、独国実用新案第２９６ ２３ ０１９ Ｕ１号明細書（欧州特許出願公開第０ ８２９ ６０９ Ｂ１号明細書）、独国特許出願公開第１９７ ３５ ７０２Ａ１号明細書、独国実用新案第２９８ ２１ １８３ Ｕ１号明細書（欧州特許出願公開第１ ００４ ７３９ Ｂ１号明細書）、独国特許発明第１９９ ５６ ４１５ Ｃ１号明細書、独国特許出願公開第１９８ １８ ７６９ Ａ１号明細書及び独国特許出願公開第１９８ ５３ ２３５ Ａ１号明細書から公知である。

断熱ストリップは、独国特許出願公開第１９８ １８ ７６９ Ａ１号明細書から公知である。その断熱ストリップは、樹脂と埋め込まれた金属挿入物から構成されている。その金属挿入物とその樹脂は開口部を有しており、その開口部が、梯子形ストリップの梯子形状構造の元となる。金属挿入物は、火災の際に断熱ストリップが全損することを抑止する役割を果たす。金属挿入物における開口部の目的は、熱伝導率を減らすことである。

本発明の目的は、熱遮蔽を改善するとともに剪断剛性を十分に高くすることができる複合プロファイル用の断熱ストリップ（熱を遮蔽する帯状部材）と、これにより改善された複合プロファイルとを提供することである。

この目的は、請求項１の断熱ストリップ、請求項４のカバープロファイル及び請求項５の複合プロファイルの夫々によって達成される。

本発明のさらなる展開は、従属請求項に規定されている。

複合プロファイル、特に金属の複合プロファイルが提供されている。複合プロファイルでは、外側に位置する例えば金属製のプロファイル部品（例えば、外枠と内枠）は、１個又は複数の樹脂製の断熱ストリップを使用して結合されている。長手方向の相対的な動きは、高い剪断剛性（梯子の横桟の幅、厚さ、長さ、数による特性）によって制限、及び / 又は、抑止されている。

断熱ストリップは、例えば押出成型によって、先ず、長さに沿って一定の断面を有するプロファイル部品として適当な材料から都合良く製造される。その後、横桟、及び / 又は、より正確には開口部が、機械加工（例えば、スライス加工）、切断（例えばレーザー切断、ウオータージェット切断）、パンチ等のような工程によって作られる。取り除かれた材料はリサイクル可能である。

金属製のプロファイルは、固定するように、つまり外れないように、断熱ストリップに取付けられる。

断熱ストリップは、カバープロファイル又はカバーフィルムとともに提供されることが可能である。カバープロファイル又はカバーフィルムは、横桟の間の中間空間を覆うためのものである。カバープロファイル又はカバーフィルムは、例えば、留められる、接着される、押出成形される、積層される、等が可能である。これとは別に、あるいは加えて、横桟の材料よりもより低い熱伝導係数を有する材料によって、梯子の横桟の間の中間空間を満たすことも可能である。このようなカバープロファイル等の機能は、一方では、湿気の侵入に対して防御することであり、他方では、内側中心部を保護することである。カバープロファイル又はカバーフィルムは、ドアの設置前あるいは設置後に取り付けられることが可能である。湿気に対する防御は、カバープロファイル又はカバーフィルムを用いることで確実にすることができる。加えて、装飾的な要素も付けることが可能である。例えば、カバー部材は、導電性を有するように製作して、粉体塗装の際の金属製のプロファイルの色を採択することができる。カバー部材上に印刷することも可能である。

一つの優位点は、断熱ストリップのＵ値（熱伝導特性）がカバーフィルム/カバープロファイル/詰め物の装着によって極端に小さくならないことである。

さらなる特徴と優位点は、図面に基づく典型的な実施例の記載に示される。

図１は、断熱ストリップの第１実施例を示す。ａ）は、平面図を示す。ｂ）は、図１ａ）のＢ−Ｂ線に沿った、長手方向に直交する断面図を示す。ｃ）は、図１ａ）のＣ−Ｃ線に沿った、長手方向に直交する断面図を示す。 図２は、図１に対応する図において横桟の幅が異なる、断熱ストリップの第２実施例を示す。 図３は、ロールイン加工によって複合プロファイルの内側と外側のプロファイル部品が結合されるときの、断熱ストリップの長手方向に直交する断面図を示す 図４は、図１ａ）に対応する図において梯子のような構造の、蛇行形状の横桟を有する断熱ストリップの第３実施例を示す 図５は、図１ｃ）に対応する図面において突出した覆いを有する断熱ストリップの第４実施例を示す。 図６は、第４実施例の変形例を示す。 図７は、断熱ストリップの第５実施例を示す。ａ）において、断熱ストリップ本体の長手方向に直交する断面図を示す。ｂ）において、留められるカバープロファイルの長手方向に直交する断面図を示す。ｃ）において、２個の金属製のプロファイルの間に取り付けられた状態の長手方向に直交する断面図を示す。 図８は、ａ），ｂ）において断熱ストリップの第６実施例を示す。ａ）において長手方向に直交する平面図を示し、ｂ）において長手方向に直交する断面図を示す。ｃ）において、第６実施例の変形例の長手方向に直交する断面図を示す。ｄ）において、第７実施例の長手方向に直交する平面図を示す。ｅ）において、第８実施例の長手方向に直交する平面図を示す。ｆ）において、第９実施例の長手方向に直交する平面図を示す。 図９は、断熱ストリップの第１０実施例を示す。ａ）において、長手方向に直交する平面図を示す。ｂ）において、長手方向に直交する断面図を示す。 図１０は、断熱ストリップの第１１実施例を示す。ａ）において、長手方向に直交する平面図を示す。ｂ）において、長手方向に直交する断面図を示す。ｃ）において、変形例の長手方向に直交する断面形状を示す。ｄ）において、開口部の無い断面図を示す。ｅ）において、ｂ）の実施例に材料を満たした変形例を示す。ｆ）において、ｃ）の実施例に材料を満たした変形例を示す。 図１１は、対応する図面において、第６から第９実施例の変形例を示す。 図１２は、ａ）に図１０ａ）とｃ）の変形例を示し、ｂ）とｃ）に図８と１１の変形例を示し、ｄ）に図１０の変形例を示す。

図１、２に示す断熱ストリップにおいて、梯子のように形成されている断熱ストリップ本体２０の横桟２３は、連続的な長手縁２１、２２の間で、長手方向Ｚを横断して伸びている。しかしながら、これらは、横断方向からわずかに傾斜して（約２０°まで）伸びることもできる。横桟は、曲線形状を有することもできる。必須ではないが、すべての横桟が同じ形状であることが好ましい。

長手方向の側面又は縁２１、２２は、複合プロファイルのプロファイル部品３１、３２（図３を参照）と（長手方向Ｚにおける）耐剪断性を有して結合することに適応している。図示した実施例において、長手方向の側面又は縁２１、２２は、ロールイン頭部２５又はロールイン突起として形成されている。ロールイン頭部２５又はロールイン突起は、プロファイル部品３１、３２の溝内にロールイン加工するためものである。プロファイル部品３１、３２は各々、ロールインハンマー３３及び対抗する壁部分３４とで形成される。例えば接着等、他のタイプの結合も可能である。

平面図において、横桟２３は、長手方向ｚに幅ｂを有している。幅ｂは、要求される横方向の張力の強さと、要求される横方向の剛性と、利用する材料とに応じて選択される。幅ｂは、０．５ｍｍから１０ｍｍ、好ましくは１ｍｍから５ｍｍ、さらに好ましくは１ｍｍから３ｍｍの範囲内である。長手方向に直交する断面図において、その横桟は、（ｙ方向に）高さ（厚み）ｈを有している。高さｈは、要求される横方向の張力の強さと、要求される横方向の剛性と、利用する材料とに応じて選択される。高さｈは、０．５ｍｍから１０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍから５ｍｍ、さらに好ましくは０．７ｍｍから２ｍｍの範囲内である。横桟２３は、長手方向において、横桟同士の間が一定の間隔ｄで配置される。その間隔は、１ｍｍから１００ｍｍ、好ましくは１ｍｍから５０ｍｍ、より好ましくは１ｍｍから５ｍｍ、さらに好ましくは１から３ｍｍの範囲内である。当然、要求に応じて、他の幅、厚み、長さ及び間隔が可能である。

最初の試験結果が、横桟を備える梯子状の断熱ストリップから得られた。断熱ストリップの長手方向に直交する平面から見て、第１実施例では幅ｂが１ｍｍであり、第２実施例では幅が３ｍｍであり、各々断熱ストリップの長手方向に約３ｍｍの一定の間隔ｄを有していた。平面視において、横桟は、断熱ストリップの長手方向を横断する方向に約１４ｍｍの長さｃを有していた。この方向における断熱ストリップの端から端までの寸法ａは、約２３ｍｍであった。断熱ストリップは、横方向の引張強度（断熱ストリップによって接続されているプロファイル部品の接続方向の張力、すなわち、図１，２のｘ方向の張力）の値が両方の横桟の幅ともに、独国特許発明第１９９ ５６ ４１５ Ｃ１号明細書による比較プロファイルの値よりも高い値を示した。そして、剪断強度（プロファイル部品の長手方向ｚ、すなわち、図１，２の長手方向ｚにおいて断熱ストリップによって接続されているプロファイル部品の相対変位）は、横桟の幅の値を下げたり又は上げたり設定する簡単な方法によって、独国特許発明第１９９ ５６ ４１５ Ｃ１号明細書による比較プロファイルに対して調整することができた。それにより、非常に高い横方向の引張強度を有しながら、長手方向の変位量を容易に調整することができる。これらのストリップは長手方向の変位を許容して設計されたので、いわゆるバイメタル問題は少なくなる。

図４は、梯子状構造の蛇行形横桟を有する断熱ストリップの第３実施例を、図１ａ）に対応する図で示す。

図５に示した断熱ストリップの第４実施例において、突出した覆い（カバープロファイル）４０が、図１ｃ）に対応する図における横桟の間の中間空間を覆うために配置されている。そのカバープロファイルは、ストリップと一体となって形成されている。長手方向ｚに直交する断面図に見られるように、そのカバープロファイルは、横桟の（ｘ方向に見て）一端上で覆いとして突出し、その自由端（エッジ）は横桟の（ｘ方向に見て）他端に留められる。クリップ結合は、クリップインが高さ方向（ｙ方向）で行われるように構成されている。

図６に示されている他の実施例では、高さ方向（ｙ方向）に傾いてクリップインして、横方向（ｘ方向）に引く力がクリップの噛合いを維持するように、別の方法でクリップ結合が設計されている。

図７に示す第５実施例において、断熱ストリップ本体２０は、横桟２３の上にクリップ頭部（雄クリップ部品）２８を備える。高さ方向ｙにおいて、１個のクリップ頭部２８は一方側に、２個のクリップ頭部２８は他方側となるよう配置されている。結果的に、１個のクリップ頭部２８は横方向ｘの中央で横桟上に配置され、これとは反対に他の２個のクリップ頭部は、中央から等距離をおいて他方側に配置される。

クリップ頭部は夫々、断熱ストリップ本体２０の横桟２３の表面部から、相対的に高さｈ_３だけ突き出ている。高さ方向ｙの厚みｈ_１と突き出した長さｈ_３の２倍との和は、高さ方向ｙにおけるロールイン頭部２５の厚みに等しいことが好ましい。

第５実施例において、覆い（カバープロファイル）４０は、３個のクリップ固定部（雌クリップ部品）４８を有している。クリップ固定部４８のうちの２個の外側のものは、断熱ストリップ本体２０の一方側に位置する２個のクリップ頭部２８と同じ間隔を有している。３つ目のクリップ固定部は、２個の外側のクリップ固定部の中央に配置される。図７から分かるように、このような覆いは、異なる形状の覆いを必要とすることなく、断熱ストリップ本体２０の両側に留めることができる。断熱ストリップ本体２０は、横方向ｘの幅ａ_１に亘って、概ね一定の厚みｈ_１を有する。横方向ｘにおける覆い４０の幅ａ_２は、断熱ストリップ本体２０の幅ａ_１以下である。

その覆いは、横方向ｘの端部に形成された隣接リップ４２を有している。隣接リップ４２は、長手方向Ｚに伸びている。クリップ固定部（雌クリップ部品）４８は、高さ方向ｙに、クリップ固定部の底からクリップ固定部の最も外側の位置までｈ_４の距離を有している。この距離ｈ_４は、クリップ頭部２８の高さｈ_３よりも短い。高さ方向ｙにおけるリップ４２の端は、クリップ固定部４８の高さか、あるいは、それよりも高い（図７ｃ）も参照）。

２０００Ｎ／ｍｍ^２より大きいヤング率の値を有する樹脂は、断熱ストリップの材料として都合良く使用される。好ましい樹脂は、ポリアミド、ポリエステル又はポリポロピレンであり、例えばＰＡ６６である。

すべての実施例の断熱ストリップ本体の厚みｈ_１は、１ｍｍから５０ｍｍ、好ましくは１ｍｍから１０ｍｍ、より好ましくは１ｍｍから２ｍｍ、さらに好ましくは１．４から１．８ｍｍの範囲内である。覆いの厚みｈ_２は、それと共に使用する断熱ストリップ本体の厚み以下であることが好ましい。

図５と６に示す実施例は、８から２０ｍｍの範囲内のａの値が小さい、例えば１４ｍｍものに良く適している。厚みｈ_１は、例えば、１．４ｍｍが好ましい。図７の実施例は、２０から４０ｍｍの範囲内のａの値、例えば３２ｍｍのものに良く適している。この場合、好ましい厚みｈ_１は、１．５から１．８ｍｍの範囲内である。ＰＡ６６は、前述の幅と材料厚みのための材料として好ましい。

断熱ストリップ本体は樹脂で構成されているので、金属の挿入物は存在しない。つまり、それらは金属の挿入物無しに形成される。

図８ａ）には、剪断強度に関する特徴がある実施例が、長手方向に直交する平面図で示されている。断熱ストリップは、ｘ方向に１０ｍｍ≦ａ≦１００ｍｍの範囲の幅ａを有する。断熱ストリップは、高さ方向（厚み方向）ｙに、そのストリップの材料を貫通する開口部２４を有している。その開口部の形は、平面図において概ね三角形であり、内側に半径Ｒの曲率の隅を有している。横方向ｘにおける三角形の高さはｃである。その三角形は、向きが交互に配置される。これは、図８ａ）の平面図において、各三角形の一つの縦方向の辺が、左側、右側、再び左側等、交互に平行に隣接して配置されることを意味する。このことから、その頂点が交互に配置されることになる。横桟２３は三角形の間に位置し、それらの境を成す三角形の辺に直交して幅ｂを有している。三角形は、横方向において、各外縁から長さｅだけ離れている。これにより、ａ＝ｃ＋２ｅとなる。断熱ストリップは、ロールイン頭部２５を除いて、その全幅に亘って高さ方向に高さ（厚み）ｈを有している。したがって、それらの値は次のように選択される。ａ＜２２ｍｍの断熱ストリップについては、ｃは７から１０の範囲、好ましくは８ｍｍである。半径Ｒは２ｍｍ未満、好ましくは１ｍｍ未満であり、より好ましく０．５ｍｍである。この半径は、応力集中を防ぎ、折れ曲がった接合のタイプの形成を防ぐ役割を果たす。横桟の幅は、１から３ｍｍ、好ましくは２ｍｍである。

ａ≧２２ｍｍであるストリップについては、ｃは８から１８ｍｍの範囲内、好ましくは１２ｍｍである。高さ方向ｙにおける高さｈは、１．２から２．４ｍｍ、好ましくは１．８ｍｍである。そのストリップは、ＰＡ６６ＧＦ２５から作られる。

図８ｃ）は第６実施例の変形例を断面図で示している。この断面図において、２個のロールイン頭部の間のストリップの経路は、図８ｂ）に示したような真っ直ぐなものではない。

図８ｄ）は第７実施例を示す。第７実施例は、開口部が略三角形ではなく略長方形であるところが第６実施例と異なる。長手方向に直交する断面は、図８ｂ）あるいはｃ）に示すようであることができる。第６実施例におけるａ、ｂ、ｃ、ｅ及びＲの寸法指定は、第７実施例についても適用される。長さｄ、すなわち、長手方向ｚにおける開口部の寸法は、３から８ｍｍの範囲内、好ましくは５ｍｍである。この寸法ｄは、図８ａ）には示されていないが、第６実施例の三角形の開口部の好ましい最大寸法にも適用される。

図８ｅ）は第８実施例を示す。第８実施例は、開口部が寸法ｃの直径の円形であるところが第６及び第７実施例と異なる。図８ｆ）は、第６及び第７実施例とは開口部が６角形であるところが異なる第９実施例を示す。第６及び第７実施例についての残りの事項は、それらが適応可能である限り、第８及び第９実施例にも適応される。

図９は、ａ）において長手方向に直交する平面図を示し、ｂ）において長手方向に直交する断面図を示し、いわゆる包括デザインを有する断熱ストリップを示す。この包括デザインは、図７ｃ）の断面図に典型的な方法で示すように、複合プロファイルに組み込まれるように設計されている。この目的のために、４個のロールイン頭部２５は、図７との比較から容易に明らかなように、対応する４個の固定部にロールイン加工される。従って、図９ｂ）の上側の断熱ストリップ２０ａは図７ｃ）の上部にロールイン加工され、９ｂ）の下側の断熱ストリップ２０ｂは図７ｃ）の下部にロールイン加工される。両方の断熱ストリップ部品は、クリップオン連結部品２０ｃによって結合される。それにより一方では、複合プロファイルの内側と外側の間で対流と輻射に対する遮蔽が達成され、他方では、多数の中空の空間２０ｄが形成される。中空の空間２０ｄは、連結部品２０ｃの斜めの支柱２０ｅによって、高さ方向ｙに副分割される。図９ａ）において容易に認識できるように、開口部２４は、横方向ｘの幅と、長手方向ｚの縦寸法ｄで形成されることが可能であり、そして一個かそれ以上の断熱ストリップの部品２０ａ、２０ｂ及び／又は連結部品２０ｃにおいても形成されることが可能である。図９ｄ）に示した断熱ストリップの部品２０ａと２０ｂの各々はまた、ゴムシール及び／又は取り付け部品に対しての固定部を形成することが可能である外側に向いた突起２０ｆを有する。これらは説明した実施例の必須の構成要素ではない。開口部の数、及び開口部の幅と長さは、図９ａ）に示した配置に限定されるものではない。

図１０に示す変形を伴う実施例は、いわゆる中空のプロファイルを示す。このような中空のプロファイルでは、中空の空間は、横方向ｘにおいてロールイン突起２５の間に位置する。図１０ｄ）に、従来の中空のプロファイルの断面図を示す。図１０ｂ）の第１１実施例の断面図との比較から容易に導き出されるように、その違いは、本質的には、横桟２３の間の中央の中空の空間における壁が除去されたこと、つまり開口部２４が形成されたことにある。その開口部は、横方向ｘに幅ｇを、そして長手方向ｚに縦寸法ｄを有する。特に幅ａが２５ｍｍ以上である中空のプロファイルにおいては、第６から第９実施例のｃに対する指示は、ｇに対しても利用することが可能である。図１０ｃ）の変形例において、開口部２４は、中空の空間の一方の側にのみ形成されている。図１０ｅ）とｆ）に示す変形例によると、一個以上の開口部２４が形成されている中空のプロファイルの空間部分が、充填材としての泡状物質で満たされている。この泡状物質は、断熱ストリップ本体を形成している材料よりも低い熱伝導係数を持つＰＵＲ泡状物質であることが好ましい。

図１１ａ）からｆ）は、第６から第９実施例の変形例を、同じ番号ａ）からｆ）を有する図に示す。それらの各々において、突起２８は、断熱ストリップの本体から概ね高さ方向ｙに、突出して形成されている。突起２８は、主として対流と輻射を遮る役割を果たす。それに応じて、高さ方向ｙにおける突起２８の高さが選択される。図７ｃ）に、このような突起２８を有する断熱ストリップの取り付けを、下部に破線で示した。もし図７ｃ）の上部に示した断熱ストリップが、横方向ｘから観察したときに下側の突起２８と重なる１個以上の対応する突起２８を有していれば、特に対流及び輻射を効果的に遮蔽することが達成される。図１２ｂ）、ｃ）及びｄ）は、このような突起２８を２個有する断熱ストリップの変形例を示す。

図８から１２で示した総ての実施例は、好ましくは図５，６に示したタイプの突出した覆いを有して、あるいは、さらに好ましくは図７に示したタイプのクリップ突起及び／又はクリップ固定部を有して提供される。これに代わって、開口部を覆うためにフィルムを提供すること、あるいは、断熱ストリップ本体の材料よりも低い熱伝導率の物質で充たすことも可能である。少なくとも部分的かあるいは全体なクリップオンカバーか、もし適用できるなら、フィルムが好ましい。

硬質ＰＶＣ，ＰＡ，ＰＥＴ，ＰＰＴ，ＰＡ／ＰＰＥ，ＡＳＡ及びＰＡ６６が断熱ストリップ本体の材料として可能性があり、そしてＰＡ６６ＧＦ２５が好ましい。適当な密度を有するＰＵのような熱硬化性樹脂から作られた泡状物質が可能性が有り、好ましくはより低い密度（０．０１から０．３ｋｇ／ｌ）の泡状物質である。

梯子状プロファイルのこれ以上の応用は、低い剪断強度（高い縦方向の可動性）を達成することに向けられる。別の応用においては、開口部は、既知の熱伝導率が高い金属挿入物が使用されているときに、熱伝導率を下げるためだけに提供される。

他の側に留められる突出した覆いを部分的に有する好適な実施例において、完全に留められる覆いを有することが特に好ましい。粘着する又は積層するフィルムを有する実施例においても、これらは各々開口部を覆うためのものである。全体又は部分的に覆いを留めたものが覆いをしない形式のものに比べて、いわゆるＵ値、すなわち、断熱ストリップの熱遮蔽特性に大した影響を与えるものではないことが、意外な方法によって判定されてきた。ところで、図８ｂ）に示したタイプの断面を有する中実のストリップ、つまり、幅２５ｍｍ、高さ１．８ｍｍ及び材料がＰＡ２６ＧＦ２５の開口部の無いストリップの実験の結果は、Ｕ値（Ｗ／ｍ^２Ｋ）が２．４であった。

図８ｄ）に示したタイプのｃ＝８ｍｍ、ｄ＝５ｍｍ及びｂ＝２ｍｍの値を有する断熱ストリップは、覆い無しでＵ値が２．１５Ｗ／ｍ^２Ｋの結果となった。これに対し、図７による留める覆いを有するストリップは、Ｕ値が２．２５Ｗ／ｍ^２Ｋとなった。その測定はいわゆる“ホットボックス”の中で実行された。その際、２５ｍｍの幅で平坦な断熱ストリップが初期の測定システムとして使用され、その断熱ストリップは実験の途中で交換されなかった。それゆえ、Ｕ値の改善は、実際にはもっと良いはずである。

この効果の原因は完全に明確ではないが、おそらく、クリップ結合の設計と、その結果覆いによって厳しく遮られた熱伝達経路によるものであろう。

図９、１０に示した中空の空間を有する実施例は、これらはすでに非常に優れた断熱特性を持つシステムに利用されているが、これらの特性はさらに改善されることが可能である。対流及び／又は輻射を遮る突起２８の使用はさらにこの効果を増大させる。

請求する発明を限定する目的と同様に、最初の開示の目的のために、その実施例及び／又はその請求項の中で開示された総ての特徴は、実施例及び、又は請求項における特徴の組み合わせには依存することなく、分離及び互いに独立であると見なされるべきであることをはっきりと強調しておく。請求する発明を限定する目的と同様に、最初の開示の目的のために、範囲の、あるいは単位のグループの総ての指示は、総ての可能な中間の値あるいは単位の副グループを開示することをはっきり述べておく。特にこれは範囲表示の境界についても同様である。

Claims (5)

1. 樹脂製の断熱ストリップ本体（２０）を有する、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルのための断熱ストリップ（１０）であって、
   長手方向（Ｚ）に伸びているとともに、横方向（Ｘ）において互いに距離（ａ）だけ離れている少なくとも２個の長手方向の縁（２１，２２）を有しており、
   前記長手方向の縁は、プロファイル部品（３１，３２）の溝内にロールインするためのロールイン頭部（２５）として、複合プロファイルのプロファイル部品（３１，３２）との耐剪断結合に適応しており、
   断熱ストリップ本体（２０）は、高さ方向（Ｙ）において断熱ストリップ本体（２０）の１個以上の壁を貫通する開口部（２４）を有しており、
   前記開口部は、梯子の横桟状の帯状部（２３）によって互いに分離されており、
   断熱ストリップは、カバープロファイル（４０）と一体に形成されており、少なくともカバープロファイル（４０）の一部分を留めることができるように形成されている、断熱ストリップ。
2. 断熱ストリップは、少なくとも片側に、高さ方向（Ｙ）に突出しているクリップ頭部、及び / 又は、高さ方向（Ｙ）に伸びている窪みを有するクリップ固定部を備えている、請求項１に記載の断熱ストリップ。
3. カバープロファイル（４０）が、横方向（Ｘ）から見たときに、前記開口部（２４）の一方の側上で断熱ストリップ本体（２０）上に突出しており、
   カバープロファイル（４０）と断熱ストリップ本体（２０）が、横方向（Ｘ）から見たときに、前記開口部（２４）の他方の側上でクリップ結合に適応するよう形成されている、請求項１又は２に記載の断熱ストリップ。
4. クリップ結合が、高さ方向（ｙ方向）に傾いてクリップインし、横方向（ｘ方向）に引く力がクリップの噛合いを維持するように設計されている、請求項１から３のいずれか一項に記載の断熱ストリップ。
5. 少なくとも２個のプロファイル部品（３１，３２）と、少なくとも請求項１から４の１つの断熱ストリップとを有する、窓材、ドア材及びファサード材用の複合プロファイルであって、
   プロファイル部品（３１，３２）が、ロールインによって耐剪断を有するように断熱ストリップ（１０）に結合している、複合プロファイル。

Images