JP5366740B2 - 含エーテル環状構造含有ポリマー、光学材料用樹脂組成物、並びにその成形体、光学部品及びレンズ - Google Patents

含エーテル環状構造含有ポリマー、光学材料用樹脂組成物、並びにその成形体、光学部品及びレンズ Download PDF

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Description

本発明は、アッベ数が高く、高屈折性、透明性、軽量性、加工性に優れ、さらに金型からの離型性に優れる含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物、並びに、これを含んで構成されるレンズ基材(例えば、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、オプトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用レンズ、ピックアップ用レンズ、車載カメラ用レンズ、携帯カメラ用レンズ、デジタルカメラ用レンズ、OHP用レンズ、マイクロレンズアレイ等を構成するレンズ)等の光学部品に関する。
透明樹脂材料はガラスに比べて軽量性、耐衝撃性、成形性に優れ、かつ経済的である等の長所を有し、近年レンズ等の光学部品においても、樹脂による光学ガラスの代替化が進んでいる。
代表的な透明熱可塑性樹脂材料としてポリカーボネート樹脂があり、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)を原料としたものは、透明性に優れているうえにガラスに比べて軽く、耐衝撃性に優れ、溶融成形が可能であるため大量生産が容易である等の特徴から、多くの分野において、光学部品として応用が図られている。しかし、屈折率は1.58程度と比較的高い値を有しているものの、屈折率の分散性の程度を表すアッベ数が30と低く、屈折率と分散特性とのバランスが悪く、光学部品を構成する樹脂として、その用途が限られているのが現状である。例えば光学部品の代表例である眼鏡レンズは、視覚機能を考慮すると眼鏡レンズ素材のアッベ数は40以上が望ましいことが知られており(非特許文献1)、ビスフェノールAを原料としたポリカーボネート樹脂をそのまま使用しても所望の特性を得ることは難しい。
また、非特許文献2によると、撮像機器の光学系内で発生する収差には、球面収差、コマ収差、非点収差、歪曲収差、像面収差といった単色収差と色収差がある。特に、色収差が大きくなると色にじみが大きくなり、カラー画像としての画質が極端に低下する。この色収差補正は、高屈折率レンズとアッベ数の大きいレンズを組み合わせた、組み合わせレンズによって改善できることが記載されている。
一方、アッベ数の大きい光学樹脂材料として環状オレフィン樹脂が知られており、アッベ数は55〜56程度とある程度高い値を示すが、屈折率は1.52〜1.53程度であり、近年の携帯機器の軽量化、小型化の観点で更なる高屈折率を有する材料が求められている。
特許文献1には、ポリチオール化合物を用いた光学樹脂材料の記載があり、また当該特許文献中に記載の実施例のポリマーは、屈折率が1.58〜1.66と高い値を示すが、アッベ数は32〜43であり、前記、環状オレフィン樹脂に比較すると大きく低下するものであった。
特許文献2には含硫黄環状オレフィンの開環重合体に関して記載があり、また当該特許文献中に記載の実施例のポリマーは、屈折率が1.56〜1.657と高い値を示すが、アッベ数は20〜47であり、前記、環状オレフィン樹脂に比較すると低下するものであった。
特許文献1及び2記載の樹脂材料は眼鏡用レンズ素材に求められるアッベ数には好適あるが、近年の携帯機器用レンズ素材に求められるアッベ数はより高い値であり、従来の環状オレフィン樹脂に対し、アッベ数をあまり低下させずに、屈折率を向上できる光学樹脂材料は未だ見出されておらず、その開発が切に望まれていた。一方で、光学部品の原料は、この様な光学特性のみならず、成形加工に適する特性、例えば良好な離型性、及び良好な耐湿熱性も併せ持つことが重要である。
特許文献3〜5には、含エーテル環状構造含有ポリマーに関する記載があるが、レンズ用途とは異なる用途を意図したものであり、屈折率やアッベ数に関しては記載がない。
季刊化学総説No.39 透明ポリマーの屈折率制御 日本化学会編 プラスチックレンズの技術と応用、シーエムシー出版(2003)
特公平06−5323号公報 特開2007‐9178号公報 特開2007‐131703号公報 特開2003‐34706号公報 特開2005‐290048号公報
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、光学部品の原料として有用な、新規な含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物、並びにその用途を提供することを課題とする。
また、本発明は、アッベ数及び屈折率の双方が高く、且つ離形成及び耐湿熱性も良好な、含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物、並びにその用途を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーから誘導されるポリマー、又は下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、1種以上の環状オレフィン系モノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.53以上かつアッベ数が56以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(1)中、R11〜R14はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子を含有する置換基を表し、R11〜R14が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R11〜R14のいずれか1つは、酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を含有する置換基であるか、R11〜R14の少なくとも2つが互いに結合して酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を形成しているかの、いずれかであり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。)
[2] 前記1種以上の環状オレフィン系モノマーが、下記一般式(4)で表されるモノマーであることを特徴とする[1]の含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(4)中、R41〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換のアルキル基を表し;mは0又は1を表す。)
[3] 一般式(4)で表されるモノマーが、アルキル置換ノルボルネン、又は下記式:
Figure 0005366740
のモノマーである[2]の含エーテル環状構造含有ポリマー。
[4] 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマー及び/又はその前駆体とから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.55以上かつアッベ数が50以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(2)中、R21〜R24はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子もしくは硫黄原子を含有する置換基を表し、R21〜R24が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R21〜R24のいずれか1つは、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基であるか、又はR21〜R24のいずれか2以上が互いに結合して硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を形成しているかの、いずれかであり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。)
[5] 一般式(2)で表されるモノマーが、下記一般式(2a)で表される化合物であるか、又は一般式(2)で表されるモノマーの前駆体が、下記一般式(2b)で表される化合物である[4]の含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(2a)中、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R25及びR26が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。一般式(2b)中、R27は、C1〜C10のアルキル基を表す。)
[6] 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと下記一般式(3)で表されるモノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.42以上かつアッベ数が65以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(3)中、R31〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、フッ素原子を含有するアルキル基、フッ素原子を含有するアルコキシ基、フッ素原子を含有するエーテル結合含有アルキル基、−COOR5、又は−OCOR5を表し、R31〜R34が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R31〜R34の少なくとも1つは、フッ素原子を含み;R5は置換もしくは無置換のアルキル基、又はフッ素原子を含有するアルキル基であり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。)
[7] 一般式(3)中、R31〜R34の少なくとも1つが、C1〜C10のパーフルオロアルキル基である[6]の含エーテル環状構造含有ポリマー。
[8] 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーが、下記式(1a)で表されるモノマーである[1]〜[7]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
Figure 0005366740
(一般式(1a)中、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R15及びR16が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。)
[9] 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーが、下記式M−1
Figure 0005366740
で表されるモノマーである[1]〜[8]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
[10] [1]〜[9]中に記載のモノマーを、付加重合させることで得られる[1]〜[9]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
[11] [1]〜[9]中に記載のモノマーを、開環メタセシス重合させた後、水素添加することで得られる[1]〜[9]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
[12] ガラス転移温度が100℃以上である[1]〜[11]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
[13] 重量平均分子量が20000以上である[1]〜[12]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー。
[14] [1]〜[13]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマーを含む光学材料用樹脂組成物。
[15] 波長589nmにおいて、厚み1mm換算で50%以上の光線透過率を有する[1]〜[13]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー、又は[14]の光学材料用樹脂組成物。
[16] [1]〜[13]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー、又は[14]の光学材料用樹脂組成物を成形してなる成形体。
[17] [1]〜[13]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー、又は[14]の光学材料用樹脂組成物を成形してなる光学部品。
[18] [1]〜[13]のいずれかの含エーテル環状構造含有ポリマー、又は[14]の光学材料用樹脂組成物を成形してなるレンズ。
本発明によれば、光学部品の原料として有用な、新規な含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物、並びにその用途を提供することができる。
また、本発明によれば、アッベ数及び屈折率の双方が高く、且つ離形成及び耐熱性も良好な、含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物、並びにその用途を提供することができる。
以下、本発明につい詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
1.含エーテル環状構造含有ポリマー
本発明は、所定の含エーテル環状構造含有ポリマーに関する。本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーは、高いアッベ数及び高い屈折率の双方を達成しているとともに、形成加工に要求される特性である、良好な離型性及び良好な耐熱性を満足する。
(1)第1の含エーテル環状構造含有ポリマー
本発明は、下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーから誘導されるポリマー、又は下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、1種以上の環状オレフィン系モノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.53以上かつアッベ数が56以上である含エーテル環状構造含有ポリマー(以下、「第1の含エーテル環状構造含有ポリマー」という)に関する。
Figure 0005366740
一般式(1)中、R11〜R14はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子を含有する置換基を表し、R11〜R14が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R11〜R14のいずれか1つは、酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を含有する置換基であるか、R11〜R14の少なくとも2つが互いに結合して酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を形成しているかの、いずれかであり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。
11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の炭素原子数は、1〜16であるのが好ましく、1〜12であるのがより好ましい。置換基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが含まれる。
酸素原子を有する置換基の例には、エーテル結合含有アルキル基(具体的には、置換もしくは無置換のアルコキシ基、及び置換もしくは無置換の(ポリ)アルキレンオキシアルキル基)、−COOR17、及び−OCOR17が含まれる。R17は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。これらが有する可能性のある置換基の例は、上記R11〜R14が有する可能性のある置換基の例と同様である。また、これらの基に含まれるアルキル鎖中の炭素原子数の好ましい範囲も、上記R11〜R14中に含まれる炭素原子数の好ましい範囲と同様である。(ポリ)アルキレンオキシ鎖中のアルキレン鎖の炭素原子数は、2〜4が好ましい。
但し、R11〜R14のいずれか1つは、酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を含有する置換基であるか、R11〜R14の少なくとも2つが互いに結合して酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を形成しているかの、いずれかである。これらの環状エーテル構造は、5又は6員環であるのが好ましい。R11〜R14の少なくとも2つが互いに結合して形成している環状エーテル構造の例には、以下の構造が含まれる。なお、以下の式中「*」が式(1)中の環と結合する部位である。
Figure 0005366740
また、R11〜R14のいずれか1つが表す、酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を含有する置換基の例には、以下の基が含まれる。但し、これらに限定されるものではない。なお、以下の式中「*」は、式(1)中の環構造と、直接又は単結合により連結する部位を示す。
Figure 0005366740
式(1)中、X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり、無置換の、炭素原子又は酸素原子が好ましく、無置換の炭素原子がより好ましい。
前記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの例には、下記式(1a)で表されるモノマーが含まれる。
Figure 0005366740
一般式(1a)中、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R15及びR16が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。
15及びR16がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、式(1)中のR11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、好ましい炭素数、及び好ましい置換基の例についても同様である。
15及びR16が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環の例には、置換もしくは無置換のシクロペンタン環、及び置換もしくは無置換のシクロヘキサン環が含まれる。好ましい置換基の例は、R11〜R14がそれぞれ有していてもよい置換基の例と同様である。これらの環は無置換であるのが好ましい。
以下に、前記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーから誘導される繰り返し単位の例を示す。但し、これらに限定されるものではない。
Figure 0005366740
Figure 0005366740
Figure 0005366740
前記第1の含エーテル環状構造含有ポリマーの一態様は、上記式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、1種以上の環状オレフィン系モノマー(該環状オレフィン系モノマーは、前記式の含エーテル環状構造含有モノマーであっても、他の環状オレフィン系モノマーであってもよい。)とから誘導される含エーテル環状構造含有ポリマーである。前記環状オレフィン系モノマーについては特に制限はない。好ましい例には、下記一般式(4)で表される環状オレフィン系モノマーが含まれる。
Figure 0005366740
一般式(4)中、R41〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換のアルキル基を表し;mは0又は1を表す。
41〜R44が表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、式(1)中のR11〜R14が表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、該アルキル基中の炭素原子数の好ましい範囲、及び好ましい置換基の例も同様である。
一般式(4)で表されるモノマーが、アルキル置換(好ましくはC1〜C10のアルキル置換)ノルボルネン、及び下記式:
Figure 0005366740
のモノマー、テトラシクロドデセン、ヘキシルノルボルネン、ブチルノルボルネンなどが含まれる。但し、これらに限定されるものではない。
本発明の第1の含エーテル環状構造含有ポリマー中、一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの割合については特に制限はない。一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーのみから誘導されるポリマーであってもよい。
また、1種以上の環状オレフィン系モノマーから誘導される単位を含むポリマーの態様では、一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの割合は、20〜80モル%であるのが好ましく、30〜70モル%であるのがより好ましい。
(2)第2の含エーテル環状構造含有ポリマー
本発明は、前記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマー及び/又はその前駆体とから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.55以上かつアッベ数が50以上である含エーテル環状構造含有ポリマー(以下、「第2の含エーテル環状構造含有ポリマー」という)に関する。なお、「一般式(2)で表されるモノマーの前駆体」とは、本明細書では、重合前には、含硫黄環構造を含まないが、但し、重合後は、含硫黄環構造を含む下記一般式(2)の化合物から誘導される繰り返し単位を与える化合物をいう。代表的な例には、後述する一般式(2b)の化合物が含まれる。
Figure 0005366740
一般式(2)中、R21〜R24はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子もしくは硫黄原子を含有する置換基を表し、R21〜R24が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R21〜R24のいずれか1つは、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基であるか、又はR21〜R24のいずれか2以上が互いに結合して硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を形成しているかの、いずれかであり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。
21〜R24がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、一般式(1)中のR11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、該アルキル基中の炭素原子数の好ましい範囲、及び置換基の好ましい例も同様である。
21〜R24がそれぞれ表す酸素原子を含有する置換基については、一般式(1)中のR11〜R14それぞれが表す酸素原子を含有する置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
21〜R24がそれぞれ表す硫黄原子を含有する置換基の例には、チオエーテル結合含有アルキル基(具体的には、置換もしくは無置換のアルキルチオ基、及び置換もしくは無置換のアルキレンスルフィドアルキル基(−アルキレン−S−アルキル))、及び−OSO227、が含まれる。R27は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。これらが有する可能性のある置換基の例は、上記R11〜R14が有する可能性のある置換基の例と同様である。また、これらの基に含まれるアルキル鎖中の炭素原子数の好ましい範囲も、上記R11〜R14中に含まれる炭素原子数の好ましい範囲と同様である。アルキレンスルフィドアルキル基(−アルキレン−S−アルキル)中のアルキレン鎖の炭素原子数は、2〜4が好ましい。
但し、R21〜R24のいずれか1つは、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基であるか、又はR21〜R24のいずれか2以上が互いに結合して硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を形成しているかの、いずれかである。これらの含硫黄環構造は、5又は6員環であるのが好ましい。R21〜R24の少なくとも2つが互いに結合して形成している含硫黄環構造の例には、以下の構造が含まれる。なお、以下の式中「*」が式(2)中の環と結合する部位である。
Figure 0005366740
また、R21〜R24のいずれか1つが表す、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基の例には、以下の基が含まれる。但し、これらに限定されるものではない。なお、以下の式中「*」は、式(2)中の環構造と、直接又は単結合により連結する部位を示す。
Figure 0005366740
式(2)中、X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり、無置換の、炭素原子又は酸素原子が好ましく、無置換の炭素原子がより好ましい。
一般式(2)で表されるモノマーの例には、下記一般式(2a)で表されるモノマーが含まれる。
Figure 0005366740
一般式(2a)中、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R25及びR26が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。一般式(2a)中、R25及びR26がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、式(1)中のR11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、好ましい炭素原子数、及び好ましい置換基の例についても同様である。
25及びR26が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環の例には、置換もしくは無置換のシクロペンタン環、及び置換もしくは無置換のシクロヘキサン環が含まれる。好ましい置換基の例は、R11〜R14がそれぞれ有していてもよい置換基の例と同様である。これらの環は無置換であるのが好ましい。
また、一般式(2)で表されるモノマーの前駆体は、前記一般式(2)中、R21〜R24がいずれも、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有していないが、重合反応後には、R21〜R24のいずれか1つは、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基であるか、又はR21〜R24のいずれか2以上が互いに結合して硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を形成しているかの、いずれかとなって、含硫黄環構造の繰り返し単位を与える化合物である。
当該前駆体の好ましい例には、R21及びR23がそれぞれ−OSO227であり、R22及びR24が水素原子である化合物が含まれる。R27は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。これらが有する可能性のある置換基の例は、上記R11〜R14が有する可能性のある置換基の例と同様である。また、これらの基に含まれるアルキル鎖中の炭素原子数の好ましい範囲も、上記R11〜R14中に含まれる炭素原子数の好ましい範囲と同様である。
一般式(2)で表されるモノマーの前駆体の例には、下記一般式(2b)で表される化合物が含まれる。
Figure 0005366740
一般式(2b)中、R27は、C1〜C10(好ましくは、C1〜C5)のアルキル基を表す。
一般式(2b)で表される前駆体の具体例には、下記M−2が含まれ、一般式(2a)で表されるモノマーの例には、下記M−3が含まれる。
Figure 0005366740
以下に、本発明で使用することができる一般式(2)で表されるモノマー又はその前駆体から誘導される、含硫黄環状構造含有繰り返し単位の好ましい具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005366740
Figure 0005366740
Figure 0005366740
本発明の第2の含エーテル環状構造含有ポリマーの製造に用いられる一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの好ましい例については、本発明の第1の含エーテル環状構造含有ポリマーの製造に用いられる一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの好ましい例と同様である。
本発明の第2の含エーテル環状構造含有ポリマー中、一般式(2)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの割合については特に制限はない。一般式(2)で表されるモノマーの割合は、20〜80モル%であるのが好ましく、30〜70モル%であるのがより好ましい。
(3)第3の含エーテル環状構造含有ポリマー
本発明は、一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと下記一般式(3)で表されるモノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.42以上かつアッベ数が65以上である含エーテル環状構造含有ポリマー(以下、「第3の含エーテル環状構造含有ポリマー」という)に関する。
Figure 0005366740
一般式(3)中、R31〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、フッ素原子を含有するアルキル基、フッ素原子を含有するアルコキシ基、フッ素原子を含有するエーテル結合含有アルキル基、−COOR5、又は−OCOR5を表し、R31〜R34が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R31〜R34の少なくとも1つは、フッ素原子を含み;R5は置換もしくは無置換のアルキル基、又はフッ素原子を含有するアルキル基であり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。
31〜R34がそれぞれ表す、置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、式(1)中のR11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、好ましい炭素原子数、及び好ましい置換基の例についても同様である。
31〜R34がそれぞれ表す、フッ素原子を含有するアルキル基の例は、−Cp2p+1-qqであり、pは1以上の整数であり、qは0以上2p以下の整数である。pは1〜10の整数であるのが好ましい。qが0であるパーフルオロアルキル基が好ましい。
31〜R34が表すフッ素原子を含有するアルコキシ基の例は、−OCp2p+1-qqであり、pは1以上の整数であり、qは0以上2p以下の整数である。pは1〜10の整数であるのが好ましい。qが0であるパーフルオロアルコキシ基が好ましい。
31〜R34が表すフッ素原子を含有するエーテル結合含有アルキル基の例には、−Ca2a-bb−O−Cp2p+1-qqであり、aは1以上の整数であり、bは0以上2a以下の整数であり、pは1以上の整数であり、qは0以上2p+1以下の整数であるが、但し、bが2aで、且つqが2p+1になることはない。a及びpは1〜10の整数であるのが好ましい。また、bが0であるパーフルオロアルキレン基を含んでいてもよいし、及び/又はqが0であるパーフルオルアルキル基を含んでいてもよい。
式(3)中、R31〜R34がそれぞれ表す−COOR5又は−OCOR5中のR5は、置換もしくは無置換のアルキル基、又はフッ素原子を含有するアルキル基である。R5がそれぞれ表す、置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例については、式(1)中のR11〜R14がそれぞれ表す置換もしくは無置換のアルキル基の好ましい例と同様であり、好ましい炭素原子数、及び好ましい置換基の例についても同様である。R5がそれぞれ表す、フッ素原子を含有するアルキル基の好ましい例については、R31〜R34がそれぞれ表す、フッ素原子を含有するアルキル基の例と同様であり、好ましい範囲も同様である。
31〜R34が互いに結合して環構造を形成していてもよく、該環は、5員環であるのが好ましい。該環の例には、下記の構造の環が含まれる。なお、下記式中「*」は、一般式(3)中の環構造と結合する部位を示す。
Figure 0005366740
但し、一般式(3)中、R31〜R34の少なくとも1つは、フッ素原子を含む。R31〜R34の少なくとも1つが、C1〜C10のパーフルオロアルキル基であるのが好ましい。
以下に、本発明で使用することができる、一般式(3)のモノマーから誘導される繰り返し単位の好ましい具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005366740
Figure 0005366740
本発明の第3の含エーテル環状構造含有ポリマーの製造に用いられる一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの好ましい例については、本発明の第1の含エーテル環状構造含有ポリマーの製造に用いられる一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーの好ましい例と同様である。
本発明の第3の含エーテル環状構造含有ポリマー中、一般式(3)で表されるモノマーの割合については特に制限はない。一般式(3)で表されるモノマーの割合は、20〜80モル%であるのが好ましく、30〜70モル%であるのがより好ましい。
(4)本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーの製造方法
本発明の第1、第2及び第3の含エーテル環状構造含有ポリマー(以下、単に「含エーテル環状構造含有ポリマー」という場合は、第1、第2及び第3の含エーテル環状構造含有ポリマーのいずれも含む意味とする)の製造方法については特に制限はない。一般的な、付加重合反応及び開環重合反応を利用して製造することができる。
なお、本発明で使用する種々の環状オレフィン系モノマーについても、その製造方法は、なんら限定されるものではない。文献既知の方法を参考に合成することができる。例えば、Bull. Chem. Soc. Jpn., 48,3641-3644(1975)に記載の方法、およびJ. Chem. Soc. Perkin Trans., 2,17-22(1974)に記載の方法などが挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。
本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーは、例えば、以下の製造方法で得ることができる。[Pd(CH3CN)4][BF42、ジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−Pd(以下、「I」と略す)とメチルアルモキサン(MAO)、IとAgBF4、IとAgSbF6、[(η3−アリル)PdCl]2とAgSbF6、[(η3−アリル)PdCl]2とAgBF4、[(η3−クロチル)Pd(シクロオクタジエン)][PF6]、[(η3−クロチル)Ni(シクロオクタジエン)][B((CF32644]、[NiBr(NPMe3)]4とMAO、Ni(オクトエート)2とMAO、Ni(オクトエート)2とB(C653とAlEt3、Ni(オクトエート)2と[ph3C][B(C654]とAli−Bu3、Co(ネオデカノエート)とMAO等の周期律表8族のNi、Pd.Co等のカチオン錯体またはカチオン錯体を形成する触媒を用いて、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒ジクロロメタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールジメチルエーテル、ニトロメタン等の極性溶媒から選ばれた溶媒中で−20〜100℃ の範囲で特定の環状オレフィン化合物を(共)重合することにより得ることができる。
また、マクロモレキュールス(Macromolecules)、1996年、29巻、2755ページ、マクロモレキュールス(Macromolecules)、2002年、35巻、8969ページ、国際特許公開WO2004/7564号に記載の方法も好適に用いられる。
また、付加重合反応を利用する方法では、トルエン、ヘキサン、クロロベンゼン等の溶媒中で、反応温度−50〜200℃程度で、0.5〜10時間程度、Pd錯体等の触媒の存在下で反応を進行させることで、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーを製造できる。但し、この条件に限定されるものではない。付加重合反応を利用すると、耐熱性やアッベ数の点で好ましい。
付加重合反応を利用した環状オレフィン系ポリマーの製造例については、特表2005−527696号公報等に詳細な記載があり、参照することができる。
また、開環重合反応を利用する方法では、トルエン、ヘキサン、クロロベンゼン等の溶媒中で、反応温度−50〜200℃程度で、0.5〜10時間程度、Grubbs触媒等の触媒の存在下で開環メタセシス重合反応を進行させた後、水素添加することで、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーを製造できる。水素添加は常温常圧から高温高圧の条件で行うのが好ましい。但し、この条件に限定されるものではない。開環重合反応を利用すると、成形性点で好ましい。開環重合反応を利用した環状オレフィン系ポリマーの製造例については、特開2007−9178号公報等に詳細な記載があり、参照することができる。
本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーの分子量は、重量平均分子量が20000以上であるのが好ましく、23,000以上であるのがより好ましい。この範囲であると、成形しやすいので好ましい。分子量の上限値については特に制限はないが、一般的には、500,000以下であろう。分子量は、付加重合反応、開環重合反応とも、1−オレフィンなどの連鎖移動剤によって、制御することができる。
(5)本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーの性質
第1の含エーテル環状構造含有ポリマーは、屈折率が1.53以上かつアッベ数が56以上であり;第2の含エーテル環状構造含有ポリマーは、屈折率が1.55以上かつアッベ数が50以上であり;及び第3の含エーテル環状構造含有ポリマーは、屈折率が1.42以上かつアッベ数が65以上である。
これらの特性を満足する本発明のエーテル環状構造含有ポリマーは、いずれも、光学部品、特にレンズとして好ましい。中でも、特に高いアッベ数及び屈折率が要求される、携帯カメラ用レンズ等として適する
また、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーは、ガラス転移温度が100℃以上であるのが好ましい。ガラス転移点が100℃以上であると、環境耐久性の点で好ましい。上限値については特に制限はないが、一般的には、300℃以下になるであろう。
また、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーを、レンズ等の光学部品の原料として用いる場合は、可視光において、高い透明性を示すのが好ましい。具体的には、以下の特性を満足するのが好ましい。まず、サンプル用のポリマーを圧縮にて成形して、厚み1mmの小片サンプルを作製する。この小片サンプルの波長589nmにおける光線透過率が、50%であるのが好ましく、60%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましい。100%が理想である。
2.光学材料用樹脂組成物
本発明は、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーの少なくとも1種を含有する光学材料用樹脂組成物にも関する。
樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーとともに、1種以上の添加剤を含有していてもよい。添加剤の例には、可塑剤、離型剤、UV吸収剤、難燃剤等が含まれる。
上記添加剤は、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマーの上記透明性を損なわない材料から選択されるのが好ましい。即ち、サンプル用の樹脂組成物を圧縮もしくは射出にて成形して、厚み1mmの小片サンプルを作製し、その小片サンプルの波長589nmにおける光線透過率が、50%であるのが好ましく、60%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましい。100%が理想である。
3.本発明の含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物の用途
本発明の含エーテル環状構造含有ポリマー及び光学材料用樹脂組成物は、種々の用途に用いることができる。通常は、種々の方法で成形し、所望の形状の成形体とした後、種々の用途に利用される。成形法については特に制限はなく、用途に応じて要求される形態に適した成形法が選択されるであろう。本発明の含エーテル環状構造含有ポリマー及びそれを含有する光学材料用樹脂組成物は、耐湿熱性も良好であるので、成形時に熱に曝される成形法にて成形されても、熱劣化による着色や不透明化等がないので、そのような成形方法において有利である。さらに、離型性も良好であるので、金型等の型を利用する成形方法に有利である。具体的には、圧縮もしくは射出等の成形方法に有利である。
上記したとおり、本発明の含エーテル環状構造含有ポリマー及びそれを含有する光学材料用樹脂組成物は、レンズ基材(例えば、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、オプトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用レンズ、ピックアップ用レンズ、車載カメラ用レンズ、携帯カメラ用レンズ、デジタルカメラ用レンズ、OHP用レンズ、マイクロレンズアレイ等を構成するレンズ)等の光学部品の原料として適する。特に、高いアッベ数及び屈折率が要求される、携帯カメラ用レンズ、車載カメラ用レンズ、デジタルカメラ用レンズ等の原料として適する。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[分析及び評価方法]
本実施例において、各分析及び評価方法は、下記の手段でおこなった。
(1)光線透過率測定
測定する樹脂を圧縮成形して厚さ1.0mmの小片を作製し、紫外可視吸収スペクトル測定用装置「UV−3100」((株)島津製作所製)で測定した。
(2)屈折率測定
アッベ屈折計(アタゴ社製「DR−M2」)にて波長589nmの光について行った。
(3)分子量測定
分子量は、以下の条件でGPC測定を行い、ポリスチレン換算で表した重量平均分子量として求めた。
装置:HLC−8121GPC/HT (東ソー社)
カラム:TSKgel GMHHR−H(20)HT (7.8mm×300mm)2本
検出器:HLC−8221GPC/HT内臓RI検出器
測定溶媒:o−ジクロロベンゼン
測定流量:1mL/min
測定温度:145℃
試料注入量:500μL(0.2%溶液)
標準試料:単分散ポリスチレン×16(東ソー社)
(4)ガラス転移温度(Tg)測定
示差走査熱量計(DSC6200、セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて、窒素中、昇温温度10℃/分の条件で各試料において、ガラス転移温度(以下、Tgとも言う)を測定した。本明細書で規定されるTgは該測定に準じた値である。
[含エーテル環状構造含有ポリマーの合成]
(1)エーテル環状構造含有ポリマー(P−1、P−2、P−3)の合成
脱水ピリジン750mlと5−ノルボルネン−2−エキソ,3−エキソージメタノールを174.5g(1.07mol)を反応容器に仕込んだ後、窒素気流下40℃に加熱し、メタンスルホニルクロライド135g(1.17mol)を1時間かけて滴下した。その後、12時間反応させ、5%HCl水溶液12Lに反応液を全量添加し、2Lの酢酸エチルで3回抽出した。抽出した有機相を20Lの水でよく洗浄後、無水硫酸マグネシウムで脱水したのち、ろ過、濃縮を行った。濃縮残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5/95体積比)混合溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーで精製を行い125gのM−1を無色透明液体で得た。
Figure 0005366740
210mLのクロロベンゼンと23g(0.13mol)のヘキシルノルボルネン(C6NB)と、118g(0.87mol)のM−1とを反応容器に仕込んだ。次いで反応容器に、クロロベンゼン17mLに溶解した触媒S−1を51mgとトリブチルアリルスズ(アルドリッチ社製)を108μL、塩化メチレン15mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)を200mg投入した。
なお、ここで用いた触媒S−1は、アリルパラジウムクロライドダイマー(アルドリッチ社製)とトリシクロヘキシルホスフィン(ストレム社製)を用い、J. Am. Chem. Soc., 118, 6225-6234(1996)を参考に合成した、下記の構造を有する触媒である。
Figure 0005366740
この溶液を窒素気流下90℃で11時間攪拌した。得られた溶液を100mLのトルエンで希釈し、2Lのメタノールに投入し、再沈殿させた。沈殿物をろ過し、アセトン500mlで洗浄し、80℃で3時間真空乾燥した後、89.0gの白色固体を得た。得られた白色固体を重クロロホルムに溶解させ、1H−NMRを測定した結果、x/y=87/13mol%(84/16質量%)のP−1であることを確認した。
また、o−ジクロロベンゼンに溶解させ、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量を測定した結果、ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)は113000であった。DSCで測定したTgは228℃であった。
アッベ屈折計で測定した該樹脂フィルムの波長589nmにおける屈折率(nD)は1.541で、アッベ数(νD)は60.7であった。ここで屈折率及びアッベ数は、P−1を加熱圧縮成形して得られた200μm厚みのフィルム形状で測定した。
Figure 0005366740
以下に示すP−2を、モノマー種、モノマー濃度、及び触媒濃度の濃度を変更した以外は、P−1の合成方法と同様にして合成した。
Figure 0005366740
脱水ピリジン750mLを反応容器に仕込んだ後、0℃に冷却し、メタンスルホニルクロライド270g(2.35mol)を1時間かけて滴下した。その後、0℃で1時間撹拌を行い、5−ノルボルネン−2−エキソ,3−エキソ−ジメタノールを174.5g(1.07mol)と脱水ピリジン650mlの混合溶液を3時間かけて滴下した。その後、0℃で15時間反応させ、5%HCl水溶液12Lに反応液を全量添加したところ茶色析出物が得られたため、ろ別し、20Lの水でよく洗浄した。その後エタノールで再結晶を行い262gのM−2を白色結晶で得た。
Figure 0005366740
210mLのクロロベンゼンと、84g(0.62mol)のM−1と、100g(0.32mol)のM−2とを、反応容器に仕込んだ。次いで反応容器に、クロロベンゼン17mLに溶解した触媒S−1を51mgと、トリブチルアリルスズ(アルドリッチ社製)を108μL、及び塩化メチレン15mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)を200mg投入した。この溶液を窒素気流下80℃で6時間攪拌した。得られた溶液を150mLのクロロベンゼンで希釈し、2Lのアセトンに投入し、再沈殿させた。沈殿物をろ過し、アセトン500mLで洗浄し、80℃で3時間真空乾燥した後、白色固体のM−1/M−2共重合体を得た。
次に、このM−1/M−2共重合体50gとTHF/クロロベンゼンの1:3混合溶液750mLを反応容器に仕込んだ。80℃に昇温し、共重合体が溶解するまで撹拌した後、15mLの水と38gの硫化ナトリウムを添加した。この溶液を窒素気流下80℃で8時間攪拌した。得られた溶液を10Lのメタノールに投入し、再沈殿させた。沈殿物をろ過し、5Lの水で3回、5Lのメタノールで3回、5Lのアセトンで3回洗浄し、80℃で3時間真空乾燥した後、31.0gの白色固体を得た。得られた白色固体を重クロロホルムに溶解させ、1HNMRを測定した結果、x/y=62/38mol%(59/41質量%)のP−3であることを確認した。
Figure 0005366740
(2)エーテル環状構造含有ポリマー(P−4、P−5、P−6)の合成
無水メタノール200mLと32g(0.1mol)のM−2とを、反応容器に仕込んだ後、窒素気流下還流してM−2を溶解させた。ここで、硫化ナトリウム9水和物50g(0.21mol)と水120mLの混合物とを滴下ロートを通じて、1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに2時間還流した後、反応液を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%NaOH水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、ろ過して硫酸マグネシウムを除去し、ろ液をロータリーエバポレータで濃縮した。その後ヘキサンを展開溶媒として、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製を行い、12gのM−3を無色透明液体で得た。
Figure 0005366740
十分に乾燥させた反応容器に、4.1g(0.03mol)のM−1と、3.0g(0.02mol)のM−3と、乾燥クロロホルム55mLを添加し、窒素気流下60℃で加熱、撹拌した。その後、Grubbs触媒2nd Generation 5mg(6μmol)と乾燥クロロホルム3.2mLと82mg(0.6mmol)のフェニルビニルスルフィドの混合液を添加し、60℃で4時間加熱、撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、メタノールに投入し再沈殿させた。沈殿物をろ過・乾燥し、開環メタセシス重合体を得た。
十分に乾燥させた反応容器に上記で得られたメタセシス重合体とo−ジクロロベンゼン370mLを加え、室温で撹拌して溶解した。ここへp−トルエンスルホニルヒドラジド52g(0.28mol)とN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン36g(0.28mol)とを加え、110℃で4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、メタノールに投入し再沈殿させた。得られた白色固体を重クロロホルムに溶解させ、1HNMRを測定した結果、x/y=32/68mol%(30/70質量%)のP−4であることを確認した。
Figure 0005366740
以下に示すP−5及びP−6をそれぞれ、モノマー種、モノマー濃度、触媒濃度の濃度を変更した以外はP−4の合成方法と同様にして合成した。
Figure 0005366740
Figure 0005366740
(2)比較ポリマーA、Bの準備
比較ポリマーとして、TAP社製TOPAS5013(下記ポリマーA)と、三井化学社製APEL5014(下記ポリマーB)を準備した。
Figure 0005366740
(2)比較ポリマーC の合成
既報の方法に従って、特開2007−9178号公報記載のポリマーCを合成した。
Figure 0005366740
(3)比較ポリマーD の合成
既報の方法に従い、特開2007−131703号公報実施例1に記載のポリマーDを合成した。
Figure 0005366740
[透明成形体の作製]
(1)透明成形体の作製
前記で合成した含エーテル環状構造含有ポリマーを、金型に入れ加熱圧縮成形し(温度;Tg+70℃、圧力;13.7MPa、時間2分)、厚さ1mmの透明成形体を得た。得られた成形体の光線透過率測定及び屈折率測定を行った。結果を下記表1に示す。また、以下の基準で判定した金型からの離型性、金型残りも良好であった。結果を下記表1に併せて記載した。
比較用ポリマーとして、TAP社製TOPAS5013(比較ポリマーA)、三井化学社製APEL5014(比較ポリマーB)、並びに上記で合成した比較ポリマーC及びDについても同様に評価した。
(1)金型からの離型性
加熱成形後、ステンレスでできた金型から成型体を外す際のボタンの取れやすさを以下の基準で官能評価した。
○:自然に金型からボタンが取れる。
△:少し力を入れると金型からボタンが取れる。
×:かなり力を入れないと金型からボタンが取れない。
(2)金型残りの評価
加熱成型後、ステンレスでできた金型から成型体を外す際の金型残りを以下の基準で評価した。
○:金型残りが無い
△:金型残りが少ない
×:金型残りが多い
(3)湿熱クラックの評価
上記金型から取り出した成形体を加圧容器に入れ、120℃、相対湿度100%の雰囲気下で70時間放置後のクラック発生の有無を以下の基準で目視評価した。
○:クラック発生が無い
△:わずかに細かなクラック発生がある
×:細かなクラック発生が多い、又は成形体が割れてしまった。
Figure 0005366740
表1に示す結果より、本発明の実施例に従えば、アッベ数50以上を維持したまま、高屈折率を達成することが可能であり、且つ耐湿熱性が非常に高く、透明性に優れる光学材料が得られることが分かる。本発明の光学材料用樹脂組成物は金型離型性にも優れ、凹レンズ、凸レンズ等の金型形状に合わせて生産性よく正確にレンズ形状を形成できることを確認した。

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーから誘導されるポリマー、又は下記一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、1種以上の環状オレフィン系モノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.53以上かつアッベ数が56以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(1)中、R11〜R14はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子を含有する置換基を表し、R11〜R12 のいずれかと、R 13 〜R 14 のいずれかとの少なくとも2つが互いに結合して酸素を環構成原子の1つとする環状エーテル構造を形成してり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の炭素原子であり;mは0又は1を表す。)
  2. 前記1種以上の環状オレフィン系モノマーが、下記一般式(4)で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(4)中、R41〜R44はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換もしくは無置換のアルキル基を表し;mは0又は1を表す。)
  3. 一般式(4)で表されるモノマーが、アルキル置換ノルボルネン、又は下記式:
    Figure 0005366740
    のモノマーである請求項2に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  4. 請求項1中に記載の一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと、下記一般式(2)で表されるモノマー及び/又はその前駆体とから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.55以上かつアッベ数が50以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(2)中、R21〜R24はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、又は酸素原子もしくは硫黄原子を含有する置換基を表し、R21〜R24が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R21〜R24のいずれか1つは、硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を含有する置換基であるか、又はR21〜R24のいずれか2以上が互いに結合して硫黄を環構成原子の1つとする含硫黄環構造を形成しているかの、いずれかであり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。)
  5. 一般式(2)で表されるモノマーが、下記一般式(2a)で表される化合物であるか、又は一般式(2)で表されるモノマーの前駆体が、下記一般式(2b)で表される化合物である請求項4に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(2a)中、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R25及びR26が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。一般式(2b)中、R27は、C1〜C10のアルキル基を表す。)
  6. 請求項1中に記載の一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーと下記一般式(3)で表されるモノマーとから誘導されるポリマーであって、屈折率が1.42以上かつアッベ数が65以上である含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(3)中、R31〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、フッ素原子を含有するアルキル基、フッ素原子を含有するアルコキシ基、フッ素原子を含有するエーテル結合含有アルキル基、−COOR5、又は−OCOR5を表し、R31〜R34が互いに結合して環構造を形成していてもよく、但し、R31〜R34の少なくとも1つは、フッ素原子を含み;R5は置換もしくは無置換のアルキル基、又はフッ素原子を含有するアルキル基であり;X及びYはそれぞれ、置換もしくは無置換の、炭素原子、酸素原子、又は硫黄原子であり;mは0又は1を表す。)
  7. 一般式(3)中、R31〜R34の少なくとも1つが、C1〜C10のパーフルオロアルキル基である請求項6に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  8. 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーが、下記式(1a)で表されるモノマーである請求項1〜7のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
    Figure 0005366740
    (一般式(1a)中、R15及びR16はそれぞれ独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R15及びR16が互いに結合して5又は6員環の脂環式炭化水素環を形成していてもよい。)
  9. 一般式(1)で表される含エーテル環状構造含有モノマーが、下記式M−1
    Figure 0005366740
    で表されるモノマーである請求項1〜8のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  10. 請求項1〜9中に記載のモノマーを、付加重合させることで得られる請求項1〜9のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  11. 請求項1〜9中に記載のモノマーを、開環メタセシス重合させた後、水素添加することで得られる請求項1〜9のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  12. ガラス転移温度が100℃以上である請求項1〜11のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  13. 重量平均分子量が20000以上である請求項1〜12のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマーを含む光学材料用樹脂組成物。
  15. 波長589nmにおいて、厚み1mm換算で50%以上の光線透過率を有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー、又は請求項14に記載の光学材料用樹脂組成物。
  16. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー、又は請求項14に記載の光学材料用樹脂組成物を成形してなる成形体。
  17. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー、又は請求項14に記載の光学材料用樹脂組成物を成形してなる光学部品。
  18. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の含エーテル環状構造含有ポリマー、又は請求項14に記載の光学材料用樹脂組成物を成形してなるレンズ。
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