JP5366725B2 - Fe基軟磁性合金粉末を有する磁性部材の製造方法 - Google Patents

Fe基軟磁性合金粉末を有する磁性部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、RFID(Radio Frequency ID)デバイスに用いられる磁性部材(磁性シート)の製造方法に関する。
従来、磁性粉末とマトリクス材とを混合した混合材料(混合液)をドクターブレード法等でシート状に成形した例えばRFID用の磁性シートに対して、シートの密度や磁性粉末の分散状態を高めることが、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)や性能係数Qを高めるうえで重要とされた。
特開2003−332113号公報 特開2000−101284号公報 特開2004−273751号公報 特開平7−79085号公報 特開2006−310440号公報 特開2007−8762号公報 特開昭59−119900号公報 特開2004−71993号公報 国際公開第2004/005305号のパンフレット
しかしながら従来では、磁性粉末とマトリクス材とを混練した混合材料に対して密度を高めたり、磁性粉末の分散状態を高めたりする処理を特に行うことなく、前記混合材料をシート成形工程に移行させていた。
また例えば、成形加工時に、プレス工程を施すことで、シートの密度を高めることができるが(例えば、特許文献1の[0022]欄参照)、プレス工程を行うことなく密度が高いシートを成形できれば生産コストの低減に繋がり好ましい。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、従来に比べて効果的に、密度を高めることができ、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができ、更に表面抵抗を高くすることが可能な磁性部材の製造方法を提供することを目的としている。
本発明における磁性材料の製造方法は、
Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材とを混合してなる混合材料を成形加工する前に、圧力を加えて前記混合材料中の前記Fe基軟磁性合金粉末を強制的に分散させ、強制分散処理後の前記混合材料を、3時間以上、放置し、放置後の前記混合材料を混練し、その後、前記混合材料を成形加工することを特徴とするものである。
本発明では、効果的に、密度を高めることができ、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができる。加えて、表面抵抗を高くすることが出来る。また本発明では、成形加工時にプレス工程を施さなくても、前記密度を高めることが可能となり、したがって、従来に比べて製造コストの低減を図ることができる
さらに本発明では、前記Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材とを混合する前に、前記Fe基軟磁性合金粉末に対してカップリング剤のコーティング処理を施すことが好ましい。これにより、Fe基軟磁性合金粉末の濡れ性を向上させることができ、密度をより効果的に高めることができる。
本発明では、前記混合材料に対する放置時間を18時間以下とすることが好ましい。
また、前記混合材料を密閉容器に入れて放置することが好ましい。
本発明のFe基軟磁性合金粉末を有する磁性部材の製造方法によれば、密度を高めることができ、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができる。加えて、表面抵抗を高くすることが出来る。
RFIDデバイス及びリーダライタの模式図、 試料1〜6における密度と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフ、 試料1〜6における密度と性能係数Q(13.56MHz)との関係を示すグラフ、 試料8〜16における密度と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフ、 試料8〜16における密度と性能係数Q(13.56MHz)との関係を示すグラフ、 試料18〜21の表面抵抗を示すグラフ、 試料18、22〜28の表面抵抗を示すグラフ、 試料19〜21、29〜31の表面抵抗を示すグラフ、 試料9(コーティング処理)の断面状態を示すSEM写真、 試料10(コーティング処理+ぬらし工程)の断面状態を示すSEM写真、 試料11(コーティング処理+ナノマイザー+ぬらし工程)の断面状態を示すSEM写真、 試料8(マゼルスターの混練のみ)の断面状態を示すSEM写真、 試料40〜51のチタネートコーティング量(重量%)とシートの密度との関係を示すグラフ、 試料40〜51のチタネートコーティング量(重量%)と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフ。
図1は、RFIDデバイス及びリーダライタの模式図である。
図1に示すようにRFID(Radio Frequency ID)デバイス1は、アンテナ及びICチップを備えるRFIDタグ2と、金属部材3と、前記RFIDタグ2と前記金属部材3との間に挿入された磁性シート4とを有して構成される。
RFIDタグ2は、基板上にアンテナ及びICチップが形成された形態である。金属部材3は例えば筐体の一部を成している。
図1に示すように、磁性シート4をRFIDタグ2と金属部材3との間に挿入することで、リーダライタ10からの磁束Hが磁性シート4内を通り、RFIDデバイス1とリーダライタ10との間で還流磁束を形成できる。この結果、13.56MHzでのRFID特性の向上を効果的に図ることができる。
本実施形態における磁性シート4は、例えば、扁平加工されたFe基軟磁性合金粉末とマトリクス材料とを含んで構成される。マトリクス材料としては、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、ポリエチレン、アクリル樹脂、エチレン・プロピレン・ジエン・ターポリマ(EPDM)、クロロプレン、ポリウレタン、塩化ビニル、飽和ポリエステル、ニトリル樹脂等を選択できる。また、リン酸エステル、赤燐、三酸化アンチモン、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ヘキサブロモベンゼン、メラミン誘導体、臭素系、塩素系、白金系等の難燃剤を添加してもよい。
Fe基軟磁性合金粉末の含有量は、30〜70体積%の範囲内であることが好ましい。また、前記含有量は、30〜50体積%の範囲内であることがより好ましい。これにより所望のシート特性を得ることが出来る。
磁気シート4を製造するには、まずFe基軟磁性合金の溶湯を高速・高圧水流で粉砕し、生じた液滴を急冷・凝固する、水アトマイズ法により合金粉末を作製する。なおFe基軟磁性合金の製造方法としては水アトマイズ法に限定されず、ガスアトマイズ法を用いてもよい。また水アトマイズ法、ガスアトマイズ法の処理条件については、原料の種類に応じて通常行われる条件を用いることが出来る。一方、液体急冷法により製造された急冷薄帯であると、アモルファス合金を得やすい半面、薄帯を均一微細な扁平粉に粉砕することが困難であるのでアトマイズ法を使用し、最初から球状粉末状で製造することが好適である。
そして得られた球状のFe基軟磁性合金粉末を分級して粒度を揃えた後に、合金粉末を扁平加工する。扁平加工に用いるミルは、アトライタ、ビーズミル、ボールミル、ピンミル等の各種ミルを用いることが出来るが、特にビーズミルを用いることが好適である。その後、所定条件で熱処理を施す。
次に、磁気シート4を構成するマトリクス材料の液状体中に上記のFe基軟磁性合金粉末を混練して混合液を作製した後に、混合液をシート化することにより磁気シート4を作製する。シート成形方法は、ドクターブレード法や押し出し成形等が好ましい。
本実施形態の磁気シート4の厚さは特に限定されないが、磁気シート4の厚さを薄くしても、具体的には1mmより薄くしても磁気シートを使用するデバイスに適したシート特性を得ることが出来る。本実施形態では磁気シートの厚さを0.5mm以下、さらには0.2mm以下に設定しても良好なシート特性を得ることが出来る。また、磁気シート4の厚さを100μm以下に薄く形成することもできる。
本実施形態のFe基軟磁性合金粉末は、例えば、アトマイズ法で製造した後、熱処理を施してbcc相と第2結晶相とを析出させることが好ましい。第2結晶相は、bcc相と異なるX線回折ピークを持つ。bcc相は、α−Fe単相やFe固溶体である。一方、第2結晶相は、Fe以外の元素を含む化合物相や単体相である。化合物相は、Nb2Si,Nb5Si3,Cu5Si,Cu4Si等であり、単体相はCu等である。第2結晶相は、X線回折ピークが異なる複数相、存在してもよい。
また扁平加工された前記Fe基軟磁性合金粉末の平均粒径(D50)は、30〜70μm程度であり、粉末の平均厚さは、0.1〜3μm程度である。
また、bcc相の平均結晶粒径は、10〜50nm程度である。また、第2結晶相の平均結晶粒径は、10〜70nm程度である。このように微細な結晶組織にできることで、複素比透磁率の実数部μ´や性能係数Qを効果的に高くできる。
本実施形態におけるFe基軟磁性合金は、例えば、組成式が、Fe100-a-b-c-d-eSiabcCrdeで示され、Xは、B,P,Cのうち少なくともいずれか1種、Yは、Nb,Moのうち少なくともいずれか1種、Qは、Co,Ni,Cu,Alのうち少なくともいずれか1種であり、0at%≦a≦21at%、3at%≦b≦15at%、1at%≦c≦6at%、0at%≦d≦5at%、0at%≦e≦5at%である。特に、Siの組成比aは、3at%以上であることが好ましい。
本実施形態は、Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材との混合材料(混合液)をシート状に成形加工する前に、以下の工程(a)、(b)を行う。
(a) 圧力を加えて、Fe基軟磁性合金粉末を強制的に分散させる工程。
(b) 所定時間、放置する工程。
まず上記(a)工程について説明する。本実施形態では、例えば、スラリー状の混合材料を高圧ポンプに送り込んで高速流を作り出し、特殊なノズルに通過させることで、Fe基軟磁性合金粉末を強制的に分散させることが出来る。例えば、強制分散装置としては、吉田機械興業株式会社製のナノマイザー(登録商標)を用いることが出来る。ナノマイザーのジェネレータは、衝突型であっても貫通型であってもどちらでもよい。
上記(a)工程を施すことで、凝集したFe基軟磁性合金粉末同士を効果的に分散でき、Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材とを効果的に混ぜ合わせることが出来る。
また、前記(a)工程において、圧力は0.1MPa〜1MPaの範囲内であることが好適である。上記したナノマイザーでの圧力は0.1MPa〜0.4MPa程度である。
次に上記(b)工程では、前記混合材料を所定時間、大気中に常温(10〜30℃程度)で放置する(ぬらし工程という)。所定時間は3時間以上、より好ましくは6時間以上であることが好適である。また、混合材料中の溶媒が全て蒸発してしまうと、その後、シート化(成形加工)できなくなるため、混合材料を密閉容器に入れて保存し、またぬらし工程の最大期間は、長ければ長い方が良いが60日程度とすることがよい。
上記のぬらし工程を施すことで、混合材料の粘度が低下する。また混合材料内部に存在した気泡が外部へ抜けやすくなる。
なお前記ぬらし工程を行った後、混合材料中に含まれるFe基軟磁性合金粉末の沈降をほぐすために、再度、混合材料を混練する。
また本実施形態では、Fe基軟磁性合金粉末に対してカップリング剤のコーティング処理を施すことが好適である。このコーティング処理は、Fe基軟磁性合金粉末をマトリクス材と混合する前に行われる。コーティング処理は湿式法、乾式法を問わない。カップリング剤には、チタネートカップリング剤、シランカップリング剤、アルミネートカップリング剤を好ましく適用できる。チタネートカップリング剤を用いた場合にはFe基軟磁性合金粉末の濡れ性等を効果的に向上させることができる。またシランカップリング剤を用いた場合には、シート強度等を効果的に向上させることができる。コーティング処理時におけるカップリング剤の添加量は、1重量%以上、6重量%以下が好ましく、さらには、2重量%以上4重量%以下がより好ましい。
本実施形態では、Fe基軟磁性合金粉末に対してカップリング剤のコーティング処理を施した後、Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材との混合材料を形成し、前記混合材料に対して(a)工程及び(b)工程を施すことが好適である。また本実施形態では前記混合材料に、さらにカップリング剤を添加する、いわゆるインテグラル法を用いることが好適である。インテグラル法で用いられるカップリング剤は、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤等を提示できる。
本実施形態では、Fe基軟磁性合金粉末に対するカップリング剤のコーティング処理→混練→(a)工程の強制分散処理→(b)工程のぬらし工程→混練→シート成形の順に行うことが好適である。
混練には、例えばクラボウ製のマゼルスターを使用できる。
本実施形態では、上記(a)工程の強制分散処理および上記(b)工程のぬらし工程を行うことで、密度を高めることが可能であり、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができる。加えて、表面抵抗を高くすることが出来る。更に本実施形態では、性能係数Q(13.56MHz)を高めることも可能である。
また本実施形態では、Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材との混合材料をシート化(成形加工)した際にプレス工程を行わなくても密度を効果的に高めることができる。よって製造コストの低減を図ることが出来る。
本実施形態によれば密度を2.0(g/cm3)以上、好ましくは2.4(g/cm3)以上、相対密度((密度/理論密度)×100(%))を65%以上、好ましくは80%以上に設定できる。また、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を25以上、好ましくは30以上、更に好ましくは35以上に設定できる。また、性能係数Q(μ´/μ″)(13.56MHz)を、17以上、好ましくは20以上に設定できる。
また本実施形態では、(最大)表面抵抗を、109(Ω)以上、好ましくは1010(Ω)以上、更に好ましくは1.50×1010(Ω)以上に設定できる。
そして本実施形態では、上記したように、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び性能係数Q(13.56MHz)を高めることができ、更に、表面抵抗を高くできるため、図1に示すRFIDデバイス1とリーダライタ10間の最大通信距離L1(通信可能な最大距離)を大きくすることができRFID特性を効果的に向上させることができる。
(密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び性能係数Q(13.56MHz)の実験)
以下の表1に示す製造条件に基づいて各試料1〜7を製造した。
Figure 0005366725
表1の試料1〜7に用いた磁性粉末の組成は、Fe70.5Si13.5Nb3Cu19Cr3(at%)であった。
これら粉末を、いずれも加工機ビーズミルにて数時間、加工し、更に、600〜650℃で60分〜2時間程度の熱処理を施した。
試料1〜7に用いた磁性粉末は、いずれも、アモルファス相が主体であった。
試料2〜7に使用した磁性粉末に対していずれも表1に示す材質のカップリング剤をコーティング処理した。カップリング剤はモメンティブ パフォーマンス マテリアルズ社製のシランカップリング剤及び味の素ファインテクノ社製のチタネートカップリング剤及びアルミネートカップリング剤を用いた。
また試料1〜7では、マトリクス材(樹脂)として、日本ゼノン製のDN401を用いた。ここで、各試料1〜7においては、磁性粉末をあらかじめ湿式法でカップリング剤をコーティングした後、マトリクス材と磁性粉末の合計に対し、32.5〜35体積%の割合で磁性粉末を混ぜ合わせた。この時にシランカップリング剤を磁性粉末に対し、1重量%添加し、次に説明する工程にて磁性粉末とマトリクス材とを混練する(インテグラル法)。
磁性粉末とマトリクス材とをマゼルスター(クラボウ社製のKK−V)を用いて混練して混合材料を形成し、その後、試料3については前記混合材料に対してぬらし工程を施した。また試料4〜7については、前記混合材料に対して、ナノマイザー(吉田機械興業社製ナノマイザーシステムNMII)を用いて強制分散処理を行い、更に、ぬらし工程を施した。ナノマイザーのジェネレータはφ400mmの貫通型とした。ぬらし工程を施した試料については、その後、マゼルスターを用いて再度、前記混合材料を混練した。以上の工程においてマゼルスターの混練時間は、合わせて24分以下とした。
ぬらし工程では、前記混合材料を密閉容器内に12〜18時間、室温(約20℃)で放置した。
また、ナノマイザーでのスラリー押し圧力を0.35MPa程度であり、パス回数(ジェネレータを通す回数)を3回とした。
これら試料1〜7の混合材料を、ドクターブレード法を用いて約100μmの厚さのシート状に成形加工した。なお成形加工の際、プレス加工は施していない。
密度はシートサンプルを外形10mmの円形に打ち抜いた後、形状寸法から体積を求め、質量をその体積で割ることにより求めた。
複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び虚数部μ″(13.56MHz)を、インピーダンスアナライザを用いて測定した。性能係数Q(13.56MHz)は、μ´(13.56MHz)/μ″(13.56MHz)で求めることが出来る。
また、理論密度を磁性粉末の含有量(体積%)、体積、磁性粉末及びマトリクス材の質量に基づき、シート内の空隙率が0%であるとして計算した。
相対密度は、測定した密度を理論密度で割ったものである。
図2は、表1の実験結果に基づく試料1〜6の密度と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフ、図3は、表1の実験結果に基づく試料1〜6の密度と相対密度Q(13.56MHz)との関係を示すグラフである。
表1に示すように、ぬらし工程、あるいは、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程の双方を施した試料3〜6は、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を施していない試料1及び試料2に比べて、密度及び相対密度が高くなり、また、表1及び図2に示すように、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができるとわかった。また性能係数Q(13.56MHz)については、ぬらし工程、あるいは、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程の双方を施した試料3〜6と、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を施していない試料1及び試料2とでほぼ同じとなった。
またコーティング剤にアルミネートを用いた試料7では、密度及び相対密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を試料1,2に比べて高くできたが、性能係数Q(13.56MHz)はやや小さくなった。
次に、以下の表2に示す製造条件に基づいて各試料8〜17を製造した。
Figure 0005366725
表2の試料8〜17に用いた磁性粉末の組成は、Fe70.5Si13.5Nb3Cu19Cr3(at%)であった。これら粉末を、いずれもビーズミルにて数時間、加工し、更に、600〜650℃で60分〜2時間程度の熱処理を施した。
試料8〜17に用いた磁性粉末は、いずれも、アモルファス相が主体であった。
試料9〜17に使用した磁性粉末に対していずれも表1に示す材質のカップリング剤をコーティング処理した。
また試料8〜17では、マトリクス材(樹脂)として、日本ゼノン製のAR51を用いた。ここで、各試料8〜17においては、磁性粉末をあらかじめ湿式法でカップリング剤をコーティングした後、マトリクス材と磁性粉末の合計に対し、32.5〜35体積%の割合で磁性粉末を混ぜ合わせた。この時にシランカップリング剤を磁性粉末に対し、1重量%添加し、次に説明する工程にて磁性粉末とマトリクス材とを混練する(インテグラル法)。
磁性粉末とマトリクス材とをマゼルスター(クラボウ社製のKK−V)を用いて混練して混合材料を形成し、その後、試料10については前記混合材料に対してぬらし工程を施した。また試料11〜17については、前記混合材料に対して、ナノマイザー(吉田機械興業社製のナノマイザーシステムNMII)を用いて強制分散処理を行い、更に、ぬらし工程を施した。ぬらし工程を施した試料については、その後、マゼルスターを用いて再度、前記混合材料を混練した。以上の工程においてマゼルスターの混練時間は、合わせて24分以下とした。
ぬらし工程では、前記混合材料を密閉容器内に12〜18時間、室温(約20℃)で放置した。
また、ナノマイザーでのスラリー押し圧力を0.35MPa程度とし、パス回数(ジェネレータを通す回数)を3回とした。
これら試料8〜17の混合材料を、ドクターブレード法を用いて約100μmの厚さのシート状に成形加工した。成形加工の際、プレス加工は施していない。
表1と表2の実験に使用した試料は、異なるマトリクス材を用いた点が相違している。
図4は、表2の実験結果に基づく試料8〜16の密度と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフ、図5は、表2の実験結果に基づく試料8〜16の密度と相対密度Q(13.56MHz)との関係を示すグラフである。
表2に示すように、ぬらし工程、あるいは、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程の双方を施した試料11〜16は、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を施していない試料8及び試料9に比べて、密度及び相対密度が高くなり、また、表2、図4,図5に示すように、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び性能係数Q(13.56MHz)も高くなることがわかった。
またコーティング剤にアルミネートを用いた試料17も、密度、相対密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び性能係数Q(13.56MHz)を試料8,9に比べて高くできることがわかった。
(表面抵抗の実験)
以下の表3〜5に示す製造条件に基づいて各試料18〜31を製造した。
Figure 0005366725
Figure 0005366725
Figure 0005366725
試料18〜29に用いた磁性粉末の組成は、Fe73.5Si13.5Nb3Cu19(at%)であった。これら粉末を、ビーズミルにて5〜7時間、加工し、更に、600〜650℃で60分〜2時間程度の熱処理を施した。
試料18〜29に用いた磁性粉末は、いずれも、アモルファス相が主体であった。
試料30に用いた磁性粉末の組成は、FeSiBPC合金であり、相組織はアモルファスであった。また試料31に用いた磁性粉末は、FeSiCr合金粉末であった。FeSiBPCアモルファス合金粉末及びFeSiCr合金粉末を、ビーズミルにて数時間、加工し、更に、それぞれ350℃、500℃程度の温度で1時間〜2時間程度の熱処理を施した。
表3〜表5に示すように、いくつかの試料の磁性粉末に対しては、カップリング剤のコーティング処理を施した。
また表3〜表5に示すように全ての試料に対してインテグラル添加を行った。
マトリクス材(樹脂)には、塩素化ポリエチレン(CPE)(昭和電工製)あるいは、日本ゼノン製のAR51を用いた。
全ての試料の磁性粉末とマトリクス材との混合材料に対してマゼルスターを用いて数十分間、混練処理を行い、その後、いくつかの試料に対して、ナノマイザーを用いた強制分散処理、及び/又は、ぬらし処理を行った。ぬらし工程を施した試料については、その後、マゼルスターを用いて再度、前記混合材料を混練した。以上の工程においてマゼルスターの混練時間は、合わせて24分以下とした。
ぬらし工程では、前記混合材料を密閉容器内に12〜18時間、室温(約20℃)で放置した。
また、ナノマイザーでのスラリー押し圧圧力を0.35MPa程度とし、パス回数(ジェネレータを通す回数)を3回とした。
これら試料8〜17の混合材料を、ドクターブレード法を用いてシート状に成形加工した。成形加工の際、プレス加工は施していない。
実験では、試料18〜31に対してレジスタンスメーター(トレックジャパン製MODEL152)を用いて表面抵抗を測定した。
図6は表3に掲載された試料18〜21の最大表面抵抗のグラフ、図7は表4に掲載された試料18,22〜28の最大表面抵抗のグラフ、図8は、表5に掲載された試料19〜21、29〜31の最大表面抵抗のグラフである。
表3〜表5及び図6〜図8に示すように、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を施した試料では、これら工程を施さなかった試料に比べて、効果的に表面抵抗を大きくできることがわかった。
なお試料22は、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程の双方を施していないが、比較的、表面抵抗が大きくなっているのは、「分級」欄にも記載されているように磁性粉末の平均粒径(D50)を小さく調整していることが要因の一つとして考えられる。
しかしながら試料22とほぼ同じ平均粒径(D50)の磁性粉末を用い、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を行った試料26では、試料22よりも表面抵抗が大きくなっており、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を行うことで、効果的に表面抵抗を大きくできるものと考えられる。
ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程を行うことで表面抵抗が大きくなる要因は、多数の磁性粉末の分散状態が良好になったためと考えられる。
表面抵抗を大きくできると、図1に示すRFIDデバイス1とリーダライタ10間の最大通信距離L1(通信可能な最大距離)を大きくすることができRFID特性を効果的に向上させることができるので好適である。
続いて以下の表6に示す試料を用いて、密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)及び虚数部μ″(13.56MHz)、性能係数Q(13.56MHz)、表面抵抗(Ω)の実験を行った。
Figure 0005366725
試料32〜39に用いた磁性粉末の組成は、Fe75Si14.5Nb3Cu16.5(at%)であった。これら粉末を、ビーズミルにて数時間程度、加工し、更に、600〜650℃、60分〜2時間程度の熱処理を施した。
試料32〜39に用いたFe基軟磁性合金粉末は、いずれも、アモルファス相が主体であった。
表6に示すように、いくつかの試料の磁性粉末に対しては、カップリング剤(チタネート2%)のコーティング処理を施した。
また表6に示すように全ての試料に対してインテグラル添加(シランカップリング剤を上述のコーティング処理を施した磁性粉末に対して2重量%添加)を行った。
マトリクス材(樹脂)には、日本ゼノン製AR51を用いた。
全ての試料の磁性粉末とマトリクス材との混合材料に対してマゼルスターを用いて数十分間、混練処理を行い、その後、いくつかの試料に対して、ナノマイザーを用いた強制分散処理、及び/又は、ぬらし処理を行った。ぬらし工程を施した試料については、その後、マゼルスターを用いて再度、前記混合材料を混練した。以上の工程においてマゼルスターの混練時間は、合わせて24分以下とした。
ぬらし工程では、前記混合材料を密閉容器内に12〜18時間、室温(約20℃)で放置した。
また、ナノマイザーでのスラリー押し圧力を0.35MPa程度とし、パス回数(ジェネレータを通す回数)を3回とした。
これら試料32〜39の混合材料を、ドクターブレード法を用いて厚さ約100μmのシート状に成形加工した。成形加工の際、プレス加工は施していない。
表6に示すように、コーティング処理、ナノマイザーによる強制分散処理、及びぬらし工程のいずれも行っていない試料39では、ほかの試料に比べて、密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)、性能係数Q(13.56MHz)、及び最大表面抵抗がいずれも小さくなりやすいことがわかった。
ナノマイザーによる強制分散処理、あるいは、ぬらし工程のいずれかを行った試料34、35、37、38では、試料39に比べて、密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)、性能係数Q(13.56MHz)、及び最大表面抵抗がいずれも大きくできることがわかった。ただし、試料38についは、性能係数Q(13.56MHz)が試料39よりもやや小さくなったが誤差範囲である。
試料32及び試料33は、いずれも、ナノマイザーによる強制分散処理、及び、ぬらし工程の双方を行った。そして、密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)、性能係数Q(13.56MHz)、及び最大表面抵抗をいずれも大きくできるが、試料32のように、カップリング剤のコーティング処理、ナノマイザーによる強制分散処理、及び、ぬらし工程の全てを行うことで、密度、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)、性能係数Q(13.56MHz)、及び最大表面抵抗のいずれも飛躍的に大きくできることがわかった。
続いて、図9〜図12はいずれも磁気シートの断面状態のSEM写真である。図9は、試料9(コーティング処理)、図10は、試料10(コーティング処理+ぬらし工程)、図11は、試料11(コーティング処理+ナノマイザー+ぬらし工程)、図12は、試料8(マゼルスターの混練のみ)におけるSEM写真である。
チタネートのコーティング処理、ナノマイザー及びぬらし工程を施さなかった図12では、シート内に大きな空隙が形成されており、低密度化することがわかった。チタネートのコーティング処理を行った図9では、チタネートに磁性粉末の濡れ性を向上させる作用があることから図12に比べて空隙率を小さくできることがわかった。さらに図10のように、ぬらし工程を施した試料や、図11に示すようにぬらし工程とナノマイザーによる強制分散処理を施した試料では、成形加工時にプレス工程を施さなくともシート内の空隙率を更に小さできることがわかった。但し、プレス加工については当業者が適宜考慮して行うことも可能である。
続いて以下の表7に示す製造条件にて試料40〜54を製造した。表7の試料40〜54に用いた磁性粉末の組成はFe70.5Si13.5Nb3Cu19Cr3(at%)であった。これら粉末をビーズミルにて数時間程度、加工し、更に、600〜650℃、60分〜2時間程度の熱処理を施した。試料40〜54に用いたFe基軟磁性合金粉末はいずれもアモルファス相が主体であった。
Figure 0005366725
表7に示すように、これらの試料の磁性粉末に対しては、チタネート2〜6重量%のコーティングを施した。また、表7に示すように、インテグラル法による添加でシランカップリング剤2重量%の添加を行った。これらカップリング材の重量比率は粉末に対する割合である。マトリックス材は日本ゼオン製のAR51樹脂を用いた。
全ての試料の磁性粉末とマトリクス材との混合材料に対して、ナノマイザーを用いた強制分散処理を行い、その後いくつかの試料に対してぬらし処理を行った。ぬらし処理を行わなかった試料については強制分散処理後において、ぬらし処理を行った試料についてはぬらし処理後において、マゼルスター(クラボウ製KK−V)を用いて表7に示す時間だけ混練処理を行った。具体的には、試料40〜42においては24分間混練を行い、試料43〜47においては、48分間混連を行い、さらに、試料48〜54においては、12分間の混練を行った。
ぬらし工程では、前記混合材料を密閉容器内に6〜18時間、室温約20℃にて放置した。各試料のぬらしの時間は、表7中に記したように、試料52〜53においては6時間、試料54においては11時間、試料48〜51においては18時間を行い、試料40〜47においてはぬらし処理を行わなかった。また、ナノマイザーでのスラリー押し圧力を0.35MPa程度とし、パス回数を3回とした。
これら試料40〜54の混合材料を、ドクターブレード法を用いて厚さ約100μmのシート状に成形加工した、成形加工の際、プレス加工は施していない。
図13は、表7の実験結果に基づく試料40〜51のチタネートコーティング量(重量%)とシートの密度との関係を示すグラフであり、図14は、表7の実験結果に基づく試料40〜51のチタネートコーティング量(重量%)と複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)との関係を示すグラフである。
表7および図13に示すように、チタネートコーティング量が増加するとシートの成形密度を高めることができることがわかった。また、マゼルスターによる混練時間が24分である試料40〜42よりも混練時間が48分である試料43〜47の方が密度が高くなる傾向にあるが、ぬらし処理を6時間施した後に12分間の混練処理を行った試料52〜53の方が高い密度を実現しており、また、ぬらし処理を18時間施した後に12分間の混練処理を行った試料48〜51の方がさらに高い密度を実現できた。
また、表7および図14に示すように、チタネートコーティング量が増加すると複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を高めることができることがわかった。マゼルスターによる混練時間が24分である試料40〜42よりも混練時間が48分である試料43〜47の方が高くなる傾向にあるが、ぬらし処理を6時間施した後に12分間の混練処理を行った試料52〜53の方が高い複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を実現でき、また、ぬらし処理を18時間施した後に12分間の混練処理を行った試料48〜51の方がさらに高い複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を実現できている。
また、表7に示すようにこれらの試料でQ値に大きな差はみられず、26〜31程度であった。
チタネートコーティングの量は、6重量%であると、多すぎて、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz))が減少することより、コーティング剤の添加量は1〜4%、さらには3〜4%が好ましい。また、ぬらし時間は長いほど効果があるが、すくなくとも3時間はぬらす必要があり、好ましくは6時間以上のぬらし処理が必要である。
次に、FeAlSi磁性合金粉末を使用して、以上の試料と同様にして試料55〜61を製造した(以下の表8に示す)。これら粉末をビーズミル加工機にて数時間程度加工し、更に600〜650℃、60分〜2時間程度の熱処理を施した。
Figure 0005366725
これらの試料の磁性粉末に対して、一部の試料(試料60〜61)にチタネート1重量%のコーティングを施した。また、表8に示すように、インテグラル法による添加でシランカップリング剤1重量%の添加を行った。これらカップリング材の重量比率は粉末に対する割合である。
マトリックスは日本ゼオン製のAR51樹脂を用いた。
全ての試料の磁性粉末とマトリクス材との混合材料に対して、マゼルスターを用いて混練処理を行い、その後いくつかの試料に対してぬらし処理を行った。ぬらし処理を行った試料については、ぬらし処理後において、さらにマゼルスターによる混連処理を行った。マゼルスターによる合計の混練時間は表8に示す時間である。
ぬらし工程を施すことにより、試料の密度を向上させることができ、3時間以上では70以上の複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)が実現できた。また、さらにチタネートコーティングすることにより更なる密度の向上および複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)の向上が確認できた。
このように、本発明に適用される軟磁性粉末としては、FeAlSi合金、FeSiCr、アモルファス合金等が挙げられるが、特に試料1〜54に示したようなアモルファス相を熱処理することにより得られる合金材料がより好ましい。
以上の実験結果により、磁性粉末とマトリクス材との混合材料に対して、ナノマイザーによる強制分散処理、あるいは、ぬらし工程の少なくとも一方を行うことが、良好なシート特性を得る上で必要であることがわかった。
また前記混合材料に対して、ナノマイザーによる強制分散処理及びぬらし工程の双方を行うことが好ましく、更に、カップリング剤のコーティング処理、ナノマイザーによる強制分散処理、及び、ぬらし工程の全てを行うことがより好ましいことがわかった。
そして本実施例では、密度を2.0(g/cm3)以上、好ましくは2.4(g/cm3)以上、相対密度((密度/理論密度)×100(%))を65%以上、好ましくは80%以上に設定できる。また、複素比透磁率の実数部μ´(13.56MHz)を25以上、好ましくは30以上、更に好ましくは35以上に設定できる。また、性能係数Q(μ´/μ″)(13.56MHz)を、17以上、好ましくは20以上に設定できる。
また、表面抵抗を、109(Ω)以上、好ましくは1010(Ω)以上、さらに好ましくは1.50×1010(Ω)以上に設定できる。
1 RFIDデバイス
2 RFIDタグ
3 金属部材
4 磁気シート(磁性部材)
10 リーダライタ

Claims (4)

  1. Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材とを混合してなる混合材料を成形加工する前に、圧力を加えて前記混合材料中の前記Fe基軟磁性合金粉末を強制的に分散させ、強制分散処理後の前記混合材料を、3時間以上、放置し、放置後の前記混合材料を混練し、その後、前記混合材料を成形加工することを特徴とするFe基軟磁性合金粉末を有する磁性部材の製造方法。
  2. 前記Fe基軟磁性合金粉末とマトリクス材とを混合する前に、前記Fe基軟磁性合金粉末に対してカップリング剤のコーティング処理を施す請求項1記載の磁性部材の製造方法。
  3. 前記混合材料に対する放置時間を18時間以下とする請求項1または2記載の磁性部材の製造方法。
  4. 前記混合材料を密閉容器に入れて放置する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁性部材の製造方法。
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