JP5365562B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

この発明は、駆動装置に関し、さらに詳しくは、運転開始時におけるトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる駆動装置に関する。
近年の駆動装置は、トラクションドライブ方式の無段変速機を備えている。かかる無段変速機は、伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間にトラクション油を介在させて油膜のせん断力により、駆動トルクを入力側回転部材から出力側回転部材に伝達させる構成を有している。
ここで、上記の無段変速機では、長時間の運転停止期間があると、その運転開始時にて、伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間のトラクション油の油膜切れが生じるおそれがある。すると、油膜形成が不十分な状態にて伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間のトルク伝達が行われる、あるいは、トルク伝達が行われない等の問題が生じ得る。このような課題に関する従来の駆動装置として、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2002−195379号公報
この発明は、運転開始時におけるトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間にトラクション油を介在させて油膜のせん断力により、駆動トルクを前記入力側回転部材から前記出力側回転部材に伝達させるトラクションドライブ方式の無段変速機を備える駆動装置であって、前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるトルク伝達制御手段と、前記無段変速機の運転停止期間が所定の閾値以上であるか否かを判定する停止期間判定手段とを備え、且つ、前記無段変速機の運転停止期間が所定の閾値以上であると前記停止期間判定手段が判定したときに、前記トルク伝達制御手段が前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動トルクの伝達を所定期間禁止あるいは低減すると共に、前記所定期間にて、前記伝動部材と前記入力側回転部材および前記出力側回転部材との間にトラクション油を供給することを特徴とする。
この駆動装置は、駆動装置の運転開始時にて、伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間の駆動トルクの伝達が一時的に遮断される(遅れる)ので、この期間にて伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間にトラクション油を供給できる。これにより、運転開始時におけるトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる利点がある。
また、この発明にかかる駆動装置は、前記トルク伝達制御手段が前記無段変速機への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるクラッチから成る。
この駆動装置では、かかる構成では、クラッチが無段変速機への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減することにより、入力側回転部材から出力側回転部材への駆動トルクの伝達が禁止あるいは低減される。これにより、既存の駆動装置の構成要素(クラッチ)を用いてトルク伝達制御手段を構成できる利点がある。
また、この発明にかかる駆動装置は、前記トルク伝達制御手段が前記伝動部材と前記入力側回転部材および前記出力側回転部材とのトルク伝達状態を制御する押圧機構から成る。
この駆動装置では、押圧機構が伝動部材と回転部材とのトラクション油による動力伝達を遮断あるいは抑制することにより、入力側回転部材から出力側回転部材への駆動トルクの伝達が禁止あるいは低減される。これにより、無段変速機内にて、トルク伝達制御手段を構成できる利点がある。
この発明にかかる駆動装置は、駆動装置の運転開始時にて、伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間の駆動トルクの伝達が一時的に遮断される(遅れる)ので、この期間にて伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間にトラクション油を供給できる。これにより、運転開始時におけるトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる駆動装置を示す構成図である。 図2は、図1に記載した駆動装置の作用を示すフローチャートである。 図3は、図1に記載した駆動装置の変形例を示す構成図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[駆動装置]
図1は、この発明の実施の形態にかかる駆動装置を示す構成図である。この駆動装置1は、動力源2と、クラッチ3と、無段変速機4と、制御装置5とを備える。
動力源2は、駆動トルクを発生する装置であり、例えば、車両のエンジンにより構成される(図1参照)。クラッチ3は、駆動トルクの伝達を許容または禁止する装置であり、例えば、流体式トルクコンバータにより構成される。このクラッチ3は、動力源2の出力軸(例えば、エンジンのクランクシャフト)に連結される。無段変速機4は、変速比を連続的に変化させ得る装置であり、クラッチ3を介して動力源2に連結される。この無段変速機4は、例えば、トラクションドライブ方式を採用するCVT(Continuously Variable Transmission)、CVP(Continuously Variable Planetary)などにより構成される。制御装置5は、例えば、ECU(electronic control unit)により構成される。
この駆動装置1では、動力源2が駆動トルクを発生し、この駆動トルクがクラッチ3を介して無段変速機4に伝達される。そして、この駆動トルクが無段変速機4にて所定の変速比で変速され、後段の機構(例えば、車両の減速歯車機構およびドライブシャフト)に伝達される。また、無段変速機4が変速比を連続的に変化させることにより、駆動トルクがスムーズに切り替えられる。
[無段変速機]
ここで、無段変速機4は、入力部41と、出力部42と、伝動部材43と、変速比制御部44とを有する(図1参照)。この実施の形態では、一例として、無段変速機4がCVPである場合について説明する。
入力部41は、無段変速機4の入力側の機構であり、入力軸411および入力側回転部材412から成る。入力軸411は、円筒形状の回転軸であり、一方の端部にてクラッチ3の出力軸31に連結され、また、他方の端部にフランジ部を有する。入力側回転部材412は、無段変速機4の入力側ディスクであり、入力軸411のフランジ部に連結される。
出力部42は、無段変速機4の出力側の機構であり、出力軸421および出力側回転部材422から成る。出力軸421は、フランジ部を両端部に有する円筒形状の回転軸であり、一方のフランジ部にて出力側の歯車機構(例えば、車両の減速機構。図示省略。)に連結される。出力側回転部材422は、無段変速機4の出力側ディスクであり、出力軸421の他方のフランジ部に連結される。
例えば、この実施の形態では、入力軸411、入力側回転部材412および出力側回転部材422が出力軸421の内部に収容されて、この順に配置されている。また、入力軸411の入力側端部(クラッチ3側の端部)が出力軸421の出力側端部(歯車機構側の端部)のフランジ部に挿入されている。また、入力軸411のフランジ部と入力側回転部材412とが入力側カム機構413を介して連結されている。また、入力側回転部材412および出力側回転部材422が環状のディスク部を一方の端部(片側面)にそれぞれ有し、各ディスク部を相互に対向させて配置されている。また、出力軸421の他方のフランジ部と出力側回転部材422とが出力側カム機構423を介して連結されている。また、入力軸411、入力側回転部材412、出力軸421および出力側回転部材422が同軸上にて回転可能に支持されている。
伝動部材43は、入力側回転部材412と出力側回転部材422との間に介在して動力を伝達する部品である。例えば、この実施の形態では、伝動部材43が球状の転動体(遊星ボール)から成り、また、複数の伝動部材43が環状に配置されて入力側回転部材412と出力側回転部材422の間に配置されている。そして、これらの伝動部材43と、入力側回転部材412のディスク部および出力側回転部材422のディスク部との間にトラクション油が供給されて油膜が形成されている。
変速比制御部44は、変速比(入力側回転部材412の回転速度と出力側回転部材422の回転速度との比)を制御する機構である。この変速比制御部44は、シフト軸441、ローラ442および傾転用アーム部443から成る。
シフト軸441は、伝動部材43を駆動するための軸である。例えば、この実施の形態では、入力側回転部材412および出力側回転部材422の中心部(回転軸上)に中空部が形成され、この中空部にシフト軸441が挿入されている。また、シフト軸441が、入力軸411の内部に配置された軸受と出力軸421のフランジ部の内周に配置された軸受とによって、回転可能かつ軸方向にスライド可能に支持されている。これにより、シフト軸441が、入力側回転部材412および出力側回転部材422に対して独立して回転可能となっている。また、シフト軸441が外部の駆動機構(図示省略)により駆動されて軸方向に進退変位可能となっている。
ローラ442は、伝動部材43を支持するためのローラである。例えば、この実施の形態では、ローラ442が、円筒部材から成り、シフト軸441の中央部に回転可能に嵌め合わされて設置されている。また、ローラ442がシフト軸441と共に軸方向に進退変位可能となっている。また、ローラ442の外周面上に複数の伝動部材43が環状に配置されている。また、これらの伝動部材43が後述する傾転用アーム部443により相互に非接触状態にて配置されている。そして、無段変速機4の軸方向断面視にて、各伝動部材43が、ローラ442と入力側回転部材412のディスク部および出力側回転部材422のディスク部とにより三点支持されて回転可能に配置されている。
傾転用アーム部443は、伝動部材43の自転軸を回転可能に支持すると共にその傾斜により伝動部材43の自転軸の傾斜角を調整する部材である。例えば、この実施の形態では、伝動部材43の中心を貫通する支持軸444が設けられ、傾転用アーム部443がこの支持軸444を回転可能に支持している。これにより、伝動部材43の自転軸が支持軸444により規定されている。また、傾転用アーム部443が、シフト軸441に連結され、シフト軸441の進退変位により揺動可能となっている。そして、傾転用アーム部443の揺動により、伝動部材43の自転軸の傾斜角が入力側回転部材412のディスク部および出力側回転部材422のディスク部に対して変化するようになっている。これにより、伝動部材43の自転軸の傾斜角の調整が可能となっている。また、傾転用アーム部443の位置が固定されることにより、伝動部材43の公転が禁止されている。
この無段変速機4では、駆動トルクがクラッチ3から入力部41の入力軸411に伝達されると、この入力軸411と共に入力側回転部材412が回転する(図1参照)。すると、この駆動トルクが入力側回転部材412から伝動部材43を介して出力部42の出力側回転部材422に伝達される。そして、この駆動トルクが出力側回転部材422から出力軸421に伝達されて後段の歯車機構に出力される。このとき、伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422との間に形成されたトラクション油のせん断力により、駆動トルクが入力側回転部材412から出力側回転部材422に伝達される。
また、このとき、変速比制御部44が伝動部材43の自転軸の傾斜角を変化させることにより、変速比が制御される。具体的には、変速比制御部44がシフト軸441を進退変位させて傾転用アーム部443を揺動変位させる。すると、伝動部材43の自転軸の傾斜角が変化し、この自転軸の傾斜角が調整されることにより、変速比が制御される。また、この変速比の制御が連続的に行われることにより、変速比の無段階制御が実現される。
[駆動トルクのディレイ制御]
ここで、トラクションドライブ方式を採用する無段変速機では、長時間の運転停止期間があると、その運転開始時にて、伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間のトラクション油の油膜切れが生じるおそれがある。すると、油膜形成が不十分な状態にて伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間のトルク伝達が行われる、あるいは、トルク伝達が行われない等の問題が生じ得る。
そこで、この駆動装置1では、運転開始時にて無段変速機4が長期間運転停止していたときに、無段変速機4のトラクション油による動力伝達部(トラクション部)への駆動トルクの伝達を遅らせるディレイ制御が行われる。このディレイ制御は、例えば、以下のように行われる(図2参照)。
ステップST1では、駆動装置1の運転開始時にて、無段変速機4の運転停止期間が算出される(停止期間算出ステップST1)。このステップST1では、制御装置5が無段変速機4の運転履歴に関する情報に基づいて無段変速機4の運転停止期間を算出する。この運転履歴に関する情報は、例えば、イグニッションスイッチ6から取得されたイグニッションスイッチ6のON/OFF時刻の履歴データ、車両のナビゲーションシステムにおける車両の運転履歴データなどにより構成される。例えば、この実施の形態では、前回の運転終了によりイグニッションスイッチ6がOFFとなった時刻から今回の運転開始によりイグニッションスイッチ6がオンとなった時刻までの期間が、運転停止期間として算出されている。このステップST1の後に、ステップST2に進む。
ステップST2では、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上か否かが判定される(停止期間判定ステップST2)。すなわち、無段変速機4が運転を長期間停止していたか否かが判定される。この判定は、制御装置5がステップST1にて算出された運転停止期間と所定の閾値とを比較して行う。このステップST2にて肯定判定が行われた場合には、ステップST3に進み、否定判定が行われた場合には、処理が終了される。
ステップST3では、ステップST2が肯定判定であるときに、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達を所定期間禁止する(遅らせる)制御が行われる(ディレイ制御ステップST3)。すなわち、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上であるときに、伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422とのトルク伝達を運転開始から所定期間まで禁止する制御が行われる。このディレイ制御ステップST3は、例えば、クラッチ3の駆動制御、無段変速機4の駆動制御などにより行われる。かかる構成では、駆動装置1の運転開始時にて、伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422との間の駆動トルクの伝達が一時的に遮断される(遅れる)ので、この期間にて伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422との間にトラクション油を供給できる。これにより、運転開始時における無段変速機4のトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる。
なお、車両の運転が長期間停止していた場合には、始動直後に車両の急発進が必要となることが少ない。このため、運転開始時にて駆動トルクの伝達が一時的に遮断されても、問題が生じ難い。
[ディレイ制御の具体例]
なお、この駆動装置1では、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達を許容および禁止(あるいは低減)できる手段(トルク伝達制御手段)として、無段変速機4への駆動トルクの伝達を許容または禁止するクラッチ3が採用される(図1参照)。そして、運転開始時にて、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上(ステップST2が肯定判定)であるときに、制御装置5がクラッチ3を駆動してクラッチ3の係合を運転開始から所定期間まで禁止する(ディレイ制御ステップST3)(図2参照)。すなわち、運転開始時にて、クラッチ3の係合タイミングが通常運転時(ステップST2が否定判定のとき)の係合タイミングよりも遅く設定される。すると、動力源2から無段変速機4への駆動トルクの伝達が遮断されて、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が禁止される。
[変形例]
しかし、これに限らず、この駆動装置1では、上記のトルク伝達制御手段として、伝動部材43と回転部材412、422とのトルク伝達状態(押圧力)を制御する押圧機構45が採用されても良い(図3参照)。そして、運転開始時にて、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上(ステップST2が肯定判定)であるときに、制御装置5が押圧機構45を駆動して、押圧機構45が伝動部材43と回転部材412、422とのトルク伝達を禁止(あるいは抑制)する。これにより、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が禁止(あるいは低減)される。
例えば、この実施の形態では、押圧機構45がシフト軸441の駆動機構により構成されている(図3参照)。具体的には、押圧機構45が、容器状のケース部材451と、出力側回転部材422の背面部(図3中の出力側回転部材422の左側面)と、油圧制御部(図示省略)とから成り、出力軸421の片側端部に構成されている(図3参照)。また、ケース部材451が出力側回転部材422の背面部に嵌め合わされて、油圧室(油圧シリンダ)Sが区画されている。この油圧室Sには、作動油が充填され、また、この油圧室の油圧が油圧制御部により制御可能となっている。そして、油圧室Sの油圧制御により、シフト軸441が軸方向に進退変位する構成となっている。
かかる構成では、制御装置5が油圧室Sの油圧を制御することにより、押圧機構45が駆動されて、シフト軸441が進退変位する。これにより、伝動部材43と回転部材412、422とのトルク伝達状態が制御される。具体的には、シフト軸441の進退変位により、傾転用アーム部443を揺動変位させる。そして、伝動部材43の自転軸の傾斜角を所定の傾斜角度とすることにより、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が禁止(あるいは低減)される。なお、図3の構成では、出力軸421と出力側回転部材422とがスプライン結合により連結されて一体として回転できる。
[CVTへの適用]
なお、この実施の形態では、無段変速機4がCVPであるが、これに限らず、無段変速機4がトラクションドライブ方式を採用するトロイダル型CVTであっても良い(図示省略)。かかる構成では、例えば、伝動部材がパワーローラから成り、入力側回転部材と出力側回転部材とがこの伝動部材を挟持して連結される。また、変速比制御部が入力側回転部材および出力側回転部材による伝動部材の挟圧力(伝動部材を挟み込む圧力)を制御する押圧機構により構成される。そして、駆動トルクが入力側回転部材から伝動部材を介して出力側回転部材に伝達されて出力される。このとき、変速比制御部が伝動部材の挟圧力を連続的に制御することにより、変速比の無段階制御が実現される。
また、かかる構成では、上記のトルク伝達制御手段として、例えば、伝動部材(パワーローラ)を駆動して入力側回転部材あるいは出力側回転部材に押圧する押圧機構(油圧シリンダ)が採用され得る(図示省略)。これにより、既存の押圧機構を用いてトルク伝達制御手段を構成できる。
[効果]
以上説明したように、この駆動装置1は、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるトルク伝達制御手段(例えば、クラッチ3、押圧機構45など)と、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上であるか否かを判定する停止期間判定手段(制御装置5)とを備える(図1および図3参照)。そして、無段変速機4の運転停止期間が所定の閾値以上であるときに(停止期間判定ステップST2の肯定判定)、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が所定期間禁止される(ディレイ制御ステップST3)(図2参照)。かかる構成では、駆動装置1の運転開始時にて、伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422との間の駆動トルクの伝達が一時的に遮断される(遅れる)ので、この期間にて伝動部材43と入力側回転部材412および出力側回転部材422との間にトラクション油を供給できる。これにより、運転開始時における無段変速機4のトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる利点がある。
また、かかる構成では、伝動部材を潤滑するための外部機構が個別に設置される構成(図示省略)と比較して、無段変速機4の製造コストや外形寸法を縮小できる利点がある。
また、この駆動装置1では、上記のトルク伝達制御手段が無段変速機4への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるクラッチ3から成ることが好ましい(図1参照)。かかる構成では、クラッチ3が無段変速機4への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減することにより、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が禁止あるいは低減される。これにより、既存の駆動装置の構成要素(クラッチ3)を用いてトルク伝達制御手段を構成できる利点がある。
また、この駆動装置1では、上記のトルク伝達制御手段が伝動部材43と回転部材412、422とのトルク伝達状態を制御する押圧機構45から成ることが好ましい(図3参照)。かかる構成では、押圧機構45が伝動部材43と回転部材412、422とのトルク伝達を遮断あるいは抑制することにより、入力側回転部材412から出力側回転部材422への駆動トルクの伝達が禁止あるいは低減される。これにより、無段変速機4内にて、トルク伝達制御手段を構成できる利点がある。
以上のように、この発明にかかる駆動装置は、運転開始時におけるトラクション油による動力伝達部の油膜切れ状態を改善できる点で有用である。
1 駆動装置、2 動力源、3 クラッチ、31 出力軸、4 無段変速機、41 入力部、411 入力軸、412 入力側回転部材、413 入力側カム機構、42 出力部、421 出力軸、422 出力側回転部材、423 出力側カム機構、43 伝動部材、44 変速比制御部、441 シフト軸、442 ローラ、443 傾転用アーム部、444 支持軸、45 押圧機構、451 ケース部材、5 制御装置、6 イグニッションスイッチ、S 油圧室

Claims (3)

  1. 伝動部材と入力側回転部材および出力側回転部材との間にトラクション油を介在させて油膜のせん断力により、駆動トルクを前記入力側回転部材から前記出力側回転部材に伝達させるトラクションドライブ方式の無段変速機を備える駆動装置であって、
    前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるトルク伝達制御手段と、
    前記無段変速機の運転停止期間が所定の閾値以上であるか否かを判定する停止期間判定手段とを備え、且つ、
    前記無段変速機の運転停止期間が所定の閾値以上であると前記停止期間判定手段が判定したときに、前記トルク伝達制御手段が前記入力側回転部材から前記出力側回転部材への駆動トルクの伝達を所定期間禁止あるいは低減すると共に、前記所定期間にて、前記伝動部材と前記入力側回転部材および前記出力側回転部材との間にトラクション油を供給することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記トルク伝達制御手段が前記無段変速機への駆動トルクの伝達を禁止あるいは低減できるクラッチから成る請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記トルク伝達制御手段が前記伝動部材と前記入力側回転部材および前記出力側回転部材とのトルク伝達状態を制御する押圧機構から成る請求項1に記載の駆動装置。
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