JP6447065B2 - 無段変速機 - Google Patents
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Description
このうち特許文献1には、トロイダル型無段変速機において、入出力側ディスクの転動面とパワーローラとのいずれかの温度に基づいて給油孔から転動面に供給する潤滑油の流量を調整することについて記載されている。
また、特許文献2には、潤滑油量調整弁をトロイダル型無段変速機の入力ディスクに対する入力トルクが大きくなるほど潤滑油量が増大するように制御することが記載されている。
このうちの特許文献3には、トロイダル型無段変速機のみで動力を伝達するモード(低速モード)と、差動機構である遊星歯車式変速機により主動力を伝達し、前記トロイダル型無段変速機により変速比の調節を行なう、いわゆるパワースプリット状態を実現するモード(高速モード)とを備えた無段変速装置が記載されている。
前記トロイダル型無段変速機を構成するパワーローラが当接する入出力側ディスクのトラクション面に供給する潤滑油の、前記低速モードにおける潤滑流量が前記高速モードにおける最大潤滑流量より大きくなるように設定されていることを特徴とする。
また、高速モードでは、潤滑油の最大潤滑流量が低速モードにおける潤滑流量より小さいので、トラクション面に過剰な量の潤滑油が供給されることがなく、高速モード時における駆動損失を抑制できる。
さらに、低速モードと高速モードとの切替ポイント近傍では、トラクション面を過剰に潤滑してしまうが、低速モードでの潤滑油の使用は時間的に多くなく、効率などにはさほど影響がない。逆にギヤードニュートラルポイントでのスリップ防止など、安全な運転が可能となる。
請求項2に係る発明によれば、低速モードにおける潤滑油の潤滑流量を一定とすることで、センサや複雑な制御が不要となり、コスト低減を図ることができる。
まず、トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせることによって、減速比を大きくする低速モードと、減速比を小さくする高速モードとを有する無段変速機の一例について、図1を参照して説明する。なお、無段変速機は以下に説明するものに限ることはない。
この例においては、2枚の入力側ディスク12,12がパワーローラ13と油膜を介して接触する凹面(トラクション面)12a、12aどうしが対向して配置され、その間に出力側ディスク14が配置されるとともに、出力側ディスク14は2つのディスクが背面どうしを接合して一体となった形状を有し、左右の入力側ディスク12,12の凹面12a,12aにそれぞれ対向し、かつ、パワーローラ13と油膜を介して接触する一対の凹面(トラクション面)14a、14aが形成されている。
そして、出力歯車15は、バリエータ1の出力軸16に一体に回転可能に設けられた出力軸歯車17と噛み合っており、バリエータ1の出力となる回転力がバリエータ1の出力軸16に伝動される。
また、遊星歯車機構2においては、太陽歯車24と、当該太陽歯車24と噛み合って当該太陽歯車24の周囲を自転しながら公転する遊星歯車23と、遊星歯車23を上述のように自転自在かつ公転自在に支持するキャリア21と、遊星歯車23の外側に太陽歯車24と同軸上に配置されて、当該遊星歯車23と内周側に形成された歯が噛み合って回転するリング歯車25とを備える。
また、バリエータ1の出力軸16が太陽歯車24と一体に回転可能となっている。さらに、リング歯車25は、ローモードクラッチ(低速用クラッチ)26を介して無段変速装置の出力軸41に接続されるようになっている。
また、無段変速装置の出力軸41には、当該出力軸41と一体に回転可能に出力歯車42が設けられ、例えば、車両の場合に、当該出力歯車42から例えばディファレンシャルギア等を介して駆動輪に回転力を伝達することになる。
このギアードニュートラルモードの場合には、無段変速装置の変速比を負の値から0を挟んで正の値まで無限大(低速モード時に、入力側ディスク12と出力側ディスク14との間の変速度比の調節に基づいて、入力軸11を回転させた状態のまま出力軸41を停止させる変速比無限大の状態)を含んでほぼ連続的に制御を行うことができる。
すなわち、図2に示すコントローラ50が低速モードであることを検知したら、この検知信号を出力して流量制御弁51に入力し、この流量制御弁51によってバリエータ1の入出力ディスク12,14のトラクション面12a,14aに供給する潤滑油の潤滑流量を、図4に示すように、高速モードにおける最大潤滑流量より大きくなるように制御する。なお、流量制御弁51には、図示しないオイルタンクから送油ポンプ52によって潤滑油が供給される。なお、図4において実線が潤滑流量を示し、破線がバリエータ変速比を示す。また、横軸は本実施の形態の無段変速機の変速比を示す。
また、バリエータ最大通過トルクが小さい高速モードでは、潤滑流量を少なくし駆動損失を抑制できる。これにより、燃費に影響の大きい高速クルーズ時の駆動損失を小さくして燃費向上に寄与できる。
さらに、低速モードと高速モードとの切替ポイント近傍では、トラクション面を過剰に潤滑してしまうが、低速モードでの潤滑油の使用は時間的に多くなく、効率などにはさほど影響がない。逆にギヤードニュートラルポイントでのスリップ防止など、安全な運転が可能となる。
また、低速モードと高速モードとの切り分けによって潤滑油の潤滑流量を調整する際に、温度などの推定や複雑な制御をすることなく、潤滑流量を調整できるため、コスト低減を図ることができ、さらに、センサ等を使用していないので、その故障による不具合の虞もない。
また、遊星歯車式変速機も図1に示すようなものに限らず、他の遊星歯車式変速機を使用したものにも適用できる。
2 遊星歯車機構(遊星歯車式変速機)
12 入力側ディスク
12a トラクション面
13 パワーローラ
14 出力側ディスク
14a トラクション面
Claims (1)
- トロイダル型無段変速機と遊星歯車式変速機とを組み合わせ、減速比を大きくする低速モードと、減速比を小さくする高速モードとを有するともに、低速モードにおいて変速比無限大の状態を実現できる無段変速機において、
前記トロイダル型無段変速機を構成するパワーローラが当接する入出力側ディスクのトラクション面に供給する潤滑油の、前記低速モードにおける潤滑流量が前記高速モードにおける最大潤滑流量より大きくなるように設定され、
前記低速モードにおける潤滑油の潤滑流量が一定となっていることを特徴とする無段変速機。
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JP2014242861A JP6447065B2 (ja) | 2014-12-01 | 2014-12-01 | 無段変速機 |
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JP2014242861A JP6447065B2 (ja) | 2014-12-01 | 2014-12-01 | 無段変速機 |
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