JP2007051695A - 車両駆動装置 - Google Patents

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    • F16H37/086CVT using two coaxial friction members cooperating with at least one intermediate friction member

Abstract

【課題】十分な駆動力を発生させることができ、オフロード走行の走行性を高くすることができ、車両への搭載性を向上させることができるようにする。
【解決手段】入力ディスク17、出力ディスク19及びパワーローラ20を備え、入力軸16を介して伝達された回転を、無段に変速して出力するトロイダル式の無段変速装置12と、入力軸16を介して伝達された回転、及び出力ディスク19から出力された回転を受け、所定の出力速度の回転を出力軸23に伝達するプラネタリギヤユニットと、出力軸23と連結されたトランスファ装置31とを有する。そして、トランスファ装置31は、トルクを前輪及び後輪に分配するトルク分配部、及び出力軸23に伝達された回転を反転させる反転部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両駆動装置に関するものである。
従来、例えば、自動変速機を搭載した車両においては、エンジンの回転を自動変速機に送り、該自動変速機の変速機構によって前記回転を減速又は増速させて変速を行い、変速が行われた後の回転を駆動輪に送り、該駆動輪によって駆動力が発生させられて車両が走行させられるようになっている。そして、オフロード走行を目的とする場合、自動変速機と駆動輪との間にトランスファ装置を配設し、該トランスファ装置によって前輪及び後輪にトルクを分配するようにした車両駆動装置が提供されている。
ところで、この種の車両駆動装置においては、岩場、勾(こう)配の急な登坂路等を走行する場合、自動変速機の変速段を最も低速側に設定しても、十分な駆動力を発生させることができず、オフロード走行の走行性を高くすることができない。
そこで、自動変速機とトランスファ装置との間に副変速機を配設し、該副変速機を高速側及び低速側に切り替えることによって、岩場、勾配の急な登坂路等を走行する場合に十分な駆動力を発生させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−106202号公報
しかしながら、前記従来の車両駆動装置においては、副変速機を配設する分だけ軸方向寸法が大きくなり、車両への搭載性が低下してしまう。
本発明は、前記従来の車両駆動装置の問題点を解決して、十分な駆動力を発生させることができ、オフロード走行の走行性を高くすることができ、車両への搭載性を向上させることができる車両駆動装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の車両駆動装置においては、入力ディスク、出力ディスク、及び前記入力ディスクと出力ディスクとの間に配設されたパワーローラを備え、入力軸を介して伝達された回転を、無段に変速して出力するトロイダル式の無段変速装置と、該無段変速装置に隣接させて配設され、前記入力軸を介して伝達された回転、及び前記出力ディスクから出力された回転を受け、所定の出力速度の回転を出力軸に伝達するプラネタリギヤユニットと、前記出力軸と連結されたトランスファ装置とを有する。
そして、該トランスファ装置は、トルクを前輪及び後輪に分配するトルク分配部、及び前記出力軸に伝達された回転を反転させる反転部を備える。
本発明の他の車両駆動装置においては、さらに、前記トルク分配部は、前記反転部によって反転させられた回転を受けてトルクを分配する。
本発明の更に他の車両駆動装置においては、さらに、前記反転部は、前記トルク分配部によってトルクが分配された後の回転を反転させる。
本発明の更に他の車両駆動装置においては、さらに、前記プラネタリギヤユニットは、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と同じ回転方向の回転を出力軸に伝達する。
本発明の更に他の車両駆動装置においては、さらに、前記プラネタリギヤユニットは、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と逆の回転方向の回転を出力軸に伝達する。
本発明の更に他の車両駆動装置においては、さらに、前記プラネタリギヤユニットは、選択されたモードに応じて、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と逆の回転方向の回転を第1の出力軸に、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と同じ回転方向の回転を第2の出力軸に出力する。
本発明によれば、車両駆動装置においては、入力ディスク、出力ディスク、及び前記入力ディスクと出力ディスクとの間に配設されたパワーローラを備え、入力軸を介して伝達された回転を、無段に変速して出力するトロイダル式の無段変速装置と、該無段変速装置に隣接させて配設され、前記入力軸を介して伝達された回転、及び前記出力ディスクから出力された回転を受け、所定の出力速度の回転を出力軸に伝達するプラネタリギヤユニットと、前記出力軸と連結されたトランスファ装置とを有する。
そして、該トランスファ装置は、トルクを前輪及び後輪に分配するトルク分配部、及び前記出力軸に伝達された回転を反転させる反転部を備える。
この場合、無段変速装置において、減速比を極めて大きく設定することができるので、オフロード走行において、岩場、勾配の急な登坂路等を走行する場合に、十分な駆動力を発生させることができ、オフロード走行の走行性を高くすることができる。
しかも、オフロード走行を行うための副変速機を配設する必要がないので、車両駆動装置の部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を小さくすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における車両駆動装置の概念図である。
図において、11は自動変速機としてのトロイダル式の無段変速機(IVT)であり、該無段変速機11は、トロイダル式の無段変速装置(バリエータ)12、速度変更用のギヤ機構としてのプラネタリギヤ機構13、反転ギヤ機構14、モード切換装置15等を備える。前記プラネタリギヤ機構13及び反転ギヤ機構14によってプラネタリギヤユニットが構成される。なお、前記トロイダル式の無段変速装置には、ハーフトロイダル式及びフルトロイダル式の無段変速装置があり、本実施の形態においては、フルトロイダル式の無段変速装置について説明する。
また、31はパートタイム方式のトランスファ装置であり、該トランスファ装置31は、出力軸23に伝達されたトルクを受け、必要に応じて前輪及び後輪にトルクを分配する。
前記無段変速装置12は、回転自在に、かつ、互いに対向させて配設されるとともに、入力軸16と連結され、前方(図において左方)及び後方(図において右方)に配設された二つの入力部材としての入力ディスク17、該各入力ディスク17間において、各入力ディスク17と対向させて回転自在に配設され、第1の伝動軸としての中空軸18と連結された出力部材としての出力ディスク19、並びに前記各入力ディスク17及び出力ディスク19によって挟持された中間転動体としての2列のパワーローラ20を備える。
前記入力軸16は、車両駆動源としての図示されないエンジンの出力軸と連結され、エンジンを駆動することによって発生させられた回転が、図示されないダンパ装置を介して伝達される。なお、車両駆動源として、前記エンジンに代えてモータ等を使用することができる。
この場合、エンジンによって発生させられる回転の回転方向、及び入力軸16を介して無段変速装置12に伝達される回転の回転方向と同じ回転方向の回転を正方向の回転といい、入力軸16を介して無段変速装置12に伝達される回転の回転方向と逆の回転方向の回転を逆方向の回転という。
前記各入力ディスク17及び出力ディスク19は、それぞれ対向する円形の一部を構成する円弧状の凹溝17a、19aを備え、各パワーローラ20を挟むことによって、二つのキャビティを備えたダブルキャビティを形成する。したがって、入力ディスク17同士のスラスト力を打ち消すことができる。なお、本実施の形態においては、フルトロイダル式の無段変速装置12が使用されるので、各パワーローラ20の傾転中心が各キャビティの中心に置かれる。
前記パワーローラ20は、無段変速装置12の中心軸に対して直角の方向にシフト(移動)させることによって傾斜させられ、入力ディスク17及び出力ディスク19との各接触半径を変更する。これにより、無段変速装置12は、入力軸16を介して入力ディスク17に入力された回転を、無段に連続して変速し、出力ディスク19から中空軸18に出力する。本実施の形態においては、入力軸16の回転速度を入力速度niとし、中空軸18の回転速度を出力速度noとしたとき、入力速度niに対する出力速度noの比で表される変速比γは、−0.4〜−2.5にされる。なお、入力軸16及び入力ディスク17に正方向の回転が入力されると、回転が反転させられ、出力ディスク19から逆方向の回転が出力されるので、前記変速比γは負の値を採る。
前記プラネタリギヤ機構13は、無段変速装置12に対する回転の入出力を行う入出力用のギヤユニット21、及び該ギヤユニット21からの回転を受けて所定の変速を行う変速用のギヤユニット22を備える。前記ギヤユニット21は、第1の入力要素として機能するサンギヤS1、第1の出力要素として機能するサンギヤS2、前記サンギヤS1、S2とそれぞれ噛(し)合するピニオンP1、P2、及び該ピニオンP1、P2を回転自在に支持し、第2の入力要素として、かつ、第2の出力要素として機能するキャリヤCR1の各要素を備える。前記ピニオンP1、P2はロングピニオンによって構成される。なお、前記キャリヤCR1は、サンギヤS1、S2を連結する連結要素としても機能する。
また、前記ギヤユニット22は、シンプルプラネタリギヤから成り、第1の出力要素として機能するサンギヤS3、該サンギヤS3と対向させて配設され、入力要素として機能するリングギヤR3、前記サンギヤS3及びリングギヤR3と噛合するピニオンP3、並びに該ピニオンP3を回転自在に支持し、第2の出力要素として機能するキャリヤCR3の各要素を備える。なお、前記キャリヤCR3は、サンギヤS3及びリングギヤR3を連結する連結要素としても機能する。
前記反転ギヤ機構14は、デュアルプラネタリギヤから成り、出力要素として機能するサンギヤS0、該サンギヤS0と対向させて配設され、無段変速機11を収容するケース10に固定された固定要素としてのリングギヤR0、前記サンギヤS0と噛合するピニオンP4、該ピニオンP4及びリングギヤR0と噛合するピニオンP5、及び前記ピニオンP4、P5を回転自在に支持し、入力要素として機能するキャリヤCR0を備える。該キャリヤCR0は、サンギヤS0及びリングギヤR0を連結する連結要素としても機能する。なお、前記ピニオンP4は径方向内方においてサンギヤS0と、ピニオンP5は径方向外方においてリングギヤR0と噛合させられる。
前記サンギヤS1は、中空軸18を介して出力ディスク19と連結され、無段変速装置12によって変速され、出力された出力速度noの回転が入力される。そして、前記サンギヤS2は、キャリヤCR1を介してサンギヤS1と連結されるとともに、第2の伝動軸としての中間軸26を介してサンギヤS3と連結され、更にモード切換装置15のハイモード用の摩擦係合要素としてのハイクラッチHを介して出力軸23と連結される。この場合、前記サンギヤS2はハイモード用として使用される。
また、前記キャリヤCR1は、後方の入力ディスク17に直接連結されるとともに、入力軸16を介して前方の入力ディスク17に間接的に連結され、前記入力軸16を介して入力された入力速度niの回転を入力ディスク17に伝達する。また、前記キャリヤCR1は、リングギヤR3と連結され、前記入力速度niの回転をリングギヤR3に伝達する。
そして、キャリヤCR3は、サンギヤS3及びリングギヤR3に伝達された回転を合成した回転を発生させ、キャリヤCR0に伝達する。また、サンギヤS0は、モード切換装置15のローモード用の摩擦係合要素としてのロークラッチLを介して出力軸23と連結される。この場合、前記サンギヤS0はローモード用として使用される。
また、前記モード切換装置15は、前記ロークラッチL及びハイクラッチHを備えるとともに、ロークラッチL及びハイクラッチHを係脱させるためのアクチュエータとして、図示されない第1、第2の油圧サーボを備える。なお、前記ロークラッチL及びハイクラッチHによって第1、第2のクラッチが構成される。
そして、前記トランスファ装置31は、センタディファレンシャル機構を構成し、反転部としてのギヤ機構29、及びトルクを前輪及び後輪に分配するトルク分配部としての、かつ、係合部材としてのビスカスカップリング35を備える。なお、図において、Fは前輪側を、Rは後輪側を示す。
前記ギヤ機構29は、駆動ギヤ32、及び該駆動ギヤ32と噛合させられる第1、第2の従動ギヤ33、34を備え、前記駆動ギヤ32は、前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、第1の従動ギヤ33は、前記ビスカスカップリング35を介して前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に図示されない前輪用のディファレンシャル装置と連結され、第2の従動ギヤ34は、後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に図示されない後輪用のディファレンシャル装置と連結される。そして、前輪用のトルクは前記前輪用のディファレンシャル装置において左右の駆動輪に分配され、後輪用のトルクは前記後輪用のディファレンシャル装置において左右の駆動輪に分配される。
また、前記ビスカスカップリング35は、多板の摩擦材を、オイルによる潤滑下で油圧サーボにより係脱させるようにした湿式多板クラッチ構成を有する。したがって、前記油圧サーボに供給される油圧を変更し、前記摩擦材の係合度を変更することによって、前輪及び後輪へのトルクの分配率を変更することができる。
このように、本実施の形態においては、出力軸23にトランスファ装置31が連結されるので、出力軸23から伝達された回転を反転し、トルクを前輪及び後輪に分配することができる。この場合、ギヤ機構29は、駆動ギヤ32及び第1、第2の従動ギヤ33、34から成り、駆動ギヤ32の回転は、第1の駆動ギヤ33を介して前輪に、第2の駆動ギヤ34を介して後輪に伝達されるようになっていて、駆動ギヤ32と第1、第2の従動ギヤ33、34との間で回転が反転させられる。
したがって、出力軸23に出力された逆方向の回転を反転させるための別のギヤを配設する必要がないので、車両駆動装置の部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を小さくすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
また、前記無段変速装置12においては、理論上、ギヤを使用した変速装置と比べて、減速比を極めて大きく設定することができるので、オフロード走行において、岩場、勾配の急な登坂路等を走行する場合に、十分な駆動力を発生させることができ、オフロード走行の走行性を高くすることができる。
しかも、オフロード走行を行うための副変速機を配設する必要がないので、車両駆動装置の部品点数を一層少なくすることができ、コストを更に低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を一層小さくすることができ、車両への搭載性を一層向上させることができる。
さらに、前記トランスファ装置31において、駆動ギヤ32に対する第1、第2の従動ギヤ33、34のギヤ比を1より大きくすることによって減速機能を持たせることができるので、無段変速装置12のトルク容量をその分小さくすることができる。したがって、車両駆動装置を小型化することができる。
次に、前記構成の車両駆動装置の動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態における無段変速機の動作を示す第1の速度線図、図3は本発明の第1の実施の形態における無段変速機の動作を示す第2の速度線図、図4は本発明の第1の実施の形態における変速特性図である。なお、図4において、横軸に無段変速装置12の変速比γを、縦軸に無段変速機11の出力変速比ηを採ってある。該出力変速比ηは、出力軸23(図1)の回転速度をNOとしたとき、前記入力速度niに対する出力速度NOの比で表される。
この場合、ローモードにおいては、サンギヤS0の回転が出力速度NLで出力軸23に出力され、該出力軸23は出力速度NLと等しい出力速度NOで回転させられる。また、ハイモードにおいては、サンギヤS2、S3の回転が出力速度NHで出力軸23に出力され、該出力軸23は出力速度NHと等しい出力速度NOで回転させられる。
そして、ピニオンP1に対するサンギヤS1のギヤ比をz1とし、ピニオンP2に対するサンギヤS2のギヤ比をz2としたとき、本実施の形態においては、前記ギヤ比z1、z2を互いに異ならせて設定し、前記出力速度noとサンギヤS2の回転速度とを異ならせるようにしている。なお、前記ギヤ比z1、z2を等しくし、前記出力速度noとサンギヤS2の回転速度とを等しくすることもできる。
前記第1の速度線図は、サンギヤS1、S0、リングギヤR3、R0及びキャリヤCR1、CR3の各回転状態を、第2の速度線図は、サンギヤS1〜S3、リングギヤR3及びキャリヤCR1の各回転状態を示す。なお、第1、第2の速度線図において、右方に向けて延びる矢印は正方向の回転状態を、左方に向けて延びる矢印は逆方向の回転状態を表す。
まず、操作者である運転者が、所定の図示されない操作部を操作してローモードを設定すると、図示されない油圧回路において前記第1の油圧サーボに油が供給されてロークラッチLが係合させられ、前記第2の油圧サーボから油が排出されてハイクラッチHが解放される。これに伴って、図2に示されるように、前記エンジンの出力軸と連結された入力軸16を介して、エンジンの回転がキャリヤCR1及びリングギヤR3に伝達され、キャリヤCR1及びリングギヤR3は入力速度niで回転させられる。同時に、無段変速装置12に前記入力速度niの回転が伝達され、無段変速装置12によって変速され、反転させられた出力速度noの回転が、サンギヤS1に伝達される。
このとき、サンギヤS2、S3が一体に連結されているので、プラネタリギヤ機構13においてトルク循環が行われ、前記キャリヤCR1及びリングギヤR3の回転と、サンギヤS1の回転とが合成され、キャリヤCR3に正方向の回転速度ncの回転が出力される。そして、サンギヤS0に、反転させられた逆方向の出力速度NLの回転が発生させられ、該出力速度NLの回転がロークラッチLを介して出力速度NOとして出力軸23に出力される。
次に、前記無段変速装置12において、パワーローラ20の傾きが変更され、変速比γが負の方向において小さいアンダードライブ(U/D)側の変速から変速比γが負の方向において大きいオーバドライブ(O/D)側の変速に変化すると、出力速度noが負の方向において高くなり、それに伴って、回転速度ncが正の方向において低くなり、出力速度NL、NOが負の方向において低くなる。その結果、図4に示されるように、出力変速比ηが負の方向において小さくなり、車両を前進させる際の駆動輪の回転速度、すなわち、前進出力速度が低くなり、車速が低くなる。
続いて、無段変速装置12がギヤニュートラル位置(GN)に置かれると、回転速度ncが零(0)になり、トルクを無限に発散する状態が形成される。これに伴って、出力速度NL、NO、出力変速比η及び車速がいずれも零になる。
さらに、パワーローラ20の傾きが変更され、変速比γが負の方向において更に大きくされ、無段変速装置12が更にオーバドライブ側に変速されると、回転速度ncが負の方向において高くなり、出力速度NL、NOが正の方向において高くなり、出力変速比ηが正の方向において大きくなり、車両を後進させる際の回転速度、すなわち、後進出力速度が高くなり、後進車速が高くなる。
また、運転者が、前記操作部を操作してハイモードを設定すると、前記油圧回路において前記第2の油圧サーボに油が供給されてハイクラッチHが係合させられ、前記第1の油圧サーボから油が排出されてロークラッチLが解放される。これに伴って、図3に示されるように、前記入力軸16を介して、エンジンの回転がキャリヤCR1及びリングギヤR3に伝達され、キャリヤCR1及びリングギヤR3は入力速度niで回転させられる。同時に、無段変速装置12に前記入力速度niの回転が伝達され、無段変速装置12によって変速され、反転させられた出力速度noの回転が、前記サンギヤS1に伝達される。
このとき、プラネタリギヤ機構13において、前記キャリヤCR1及びリングギヤR3の回転と、サンギヤS1の回転とが合成され、第2、第3のサンギヤS2、S3に反転させられた出力速度NHの回転が発生させられ、該出力速度NHの回転がハイクラッチHを介して出力速度NOとして出力軸23に出力される。なお、この場合、ロークラッチLが解放されているので、サンギヤS0は空転する。
そして、前記無段変速装置12において、パワーローラ20の傾きが変更され、アンダードライブ側の変速からオーバドライブ側の変速に変化すると、出力速度noが負の方向において高くなり、それに伴って、出力速度NH、NOが負の方向において高くなる。その結果、図4に示されるように、出力変速比ηが負の方向において大きくなり、車両を前進させる際の前進出力速度が高くなり、車速が高くなる。
この場合、図4に示されるように、ローモードにおいて、無段変速装置12が最もオーバドライブ側の点pt1に置かれると、変速比γは、約−2.5になり、出力変速比ηは約0.25になる。そして、無段変速装置12がアンダードライブ側に連続して変移すると、変速比γは負の方向において徐々に小さくなり、変速比γが約−1.8になり、無段変速機11がギヤニュートラル位置に置かれると、出力変速比ηが零になる。
続いて、無段変速装置12が更にアンダードライブ側に変移すると、変速比γが負の方向において小さくなるのに伴って、出力変速比ηが負の方向において大きくなり、無段変速装置12が最もアンダードライブ側の点pt2に到達し、前記速度比γが約−0.4になると、出力変速比ηは約−0.5になる。
そして、この状態でモードがローモードからハイモードに切り換えられると、該ハイモードにおいて、前記変速比γは約−0.4になり、出力変速比ηは約−0.5になり、無段変速装置12がオーバドライブ側に連続して変移すると、変速比γ及び出力変速比ηは負の方向において徐々に大きくなる。
続いて、無段変速装置12が最もオーバドライブ側の点pt3に到達し、前記速度比γが約−2.5になると、出力変速比ηは最大変速比ηmaxである約−2.75になる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図5は本発明の第2の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。
この場合、トランスファ装置31は、フルタイム方式のトランスファ装置であり、反転部としてのギヤ機構51、トルク分配部としてのプラネタリギヤ52、及びトルク伝達部としてのチェーン機構61を備える。
前記ギヤ機構51は、駆動ギヤ32、及び該駆動ギヤ32と噛合させられる従動ギヤ39を備え、前記プラネタリギヤ52は、第1の出力要素として機能するサンギヤS11、該サンギヤS11と対向させて配設され、第2の出力要素として機能するリングギヤR11、前記サンギヤS11及びリングギヤR11と噛合するピニオンP11、並びに該ピニオンP11を回転自在に支持し、入力要素として機能し、かつ、サンギヤS11及びリングギヤR11を連結する連結要素として機能するキャリヤCR11を備え、前記チェーン機構61は、駆動側の回転体としてのスプロケット62、従動側の回転体としてのスプロケット63、及びスプロケット62、63間に張設された伝動部材としてのチェーン64を備える。
前記駆動ギヤ32は、前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ39は中間軸43を介してキャリヤCR11に連結される。また、サンギヤS11は第3の伝動軸としての中空軸54を介してスプロケット62と連結される。
そして、スプロケット63は前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結され、リングギヤR11は後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
このように、本実施の形態においては、ギヤ機構51は、駆動ギヤ32及び従動ギヤ39から成り、回転を反転させる機能を有する。したがって、出力軸23に出力された逆方向の回転を反転させるための別のギヤを配設する必要がないので、車両駆動装置の部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を小さくすることができる。
また、前記ピニオンP11に対するサンギヤS11及びリングギヤR11の各ギヤ比を変更することによって、前輪及び後輪へのトルクの分配率を変更することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図6は本発明の第3の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。
この場合、トランスファ装置31は、パートタイム方式のトランスファ装置であり、反転部としてのギヤ機構51、トルク分配部としての、かつ、係合部材としてのビスカスカップリング35、及びトルク伝達部としてのチェーン機構61を備える。
前記ギヤ機構51は、駆動ギヤ32、及び該駆動ギヤ32と噛合させられる従動ギヤ39を備え、前記駆動ギヤ32は、前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ39は、ビスカスカップリング35、第4の伝動軸としての中空軸55及びチェーン機構61を介して前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結される。また、従動ギヤ39は、後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
そして、前記ビスカスカップリング35において、油圧サーボに供給される油圧を変更し、摩擦材の係合度を変更することによって、前輪及び後輪へのトルクの分配率を変更することができる。
このように、本実施の形態においては、ギヤ機構51は、駆動ギヤ32及び従動ギヤ39から成り、回転を反転させる機能を有する。したがって、出力軸23に出力された逆方向の回転を反転させるための別のギヤを配設する必要がないので、車両駆動装置の部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を小さくすることができる。
ところで、前記第1の実施の形態においては、出力軸23に出力された回転をギヤ機構29(図1)によって反転させるようにしているので、自動変速機としての無段変速機11における出力軸23の軸心と出力軸37の軸心とが、駆動ギヤ32の軸心と第2の従動ギヤ34の軸心との距離の分だけずれ、その結果、車両駆動装置の径方向寸法が大きくなってしまう。また、前記第2、第3の実施の形態においては、出力軸23に出力された回転をギヤ機構51によって反転させるようにしているので、無段変速機11における出力軸23の軸心と出力軸37の軸心とが、駆動ギヤ32の軸心と従動ギヤ39の軸心との距離の分だけずれ、同様に、車両駆動装置の径方向寸法が大きくなってしまう。
そこで、車両駆動装置の径方向寸法を小さくすることができるようにした本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図7は本発明の第4の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。
この場合、トランスファ装置31は、フルタイム方式のトランスファ装置であり、トルク分配部としてのプラネタリギヤ52、及び反転部としてのギヤ機構68、69を備える。
前記ギヤ機構68は、駆動ギヤ73、及び駆動ギヤ73と噛合させられる従動ギヤ74を備え、前記ギヤ機構69は、駆動ギヤ75、及び駆動ギヤ75と噛合させられる従動ギヤ76を備える。
前記プラネタリギヤ52において、入力要素として機能するキャリヤCR11は前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、第1の出力要素として機能するサンギヤS11は第3の伝動軸としての中空軸54を介して駆動ギヤ73と連結され、第2の出力要素として機能するリングギヤR11は駆動ギヤ75と連結される。
そして、従動ギヤ74は前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結され、従動ギヤ76は後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
この場合、自動変速機としての無段変速機11(図1)における出力軸23の軸心と出力軸37の軸心とは、駆動ギヤ75の軸心と従動ギヤ76の軸心との距離の分だけずれる。ところが、出力軸23に出力された回転を反転させないままプラネタリギヤ52に伝達し、該プラネタリギヤ52においてトルクが分配された後の回転をギヤ機構68、69で反転させるようにしているので、ギヤ機構68、69において伝達されるトルクは小さくなり、駆動ギヤ75及び従動ギヤ76の径方向寸法を小さくすることができる。したがって、出力軸23の軸心と出力軸37の軸心とのずれの量も小さくすることができ、車両駆動装置の径方向寸法を小さくすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図8は本発明の第5の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。
この場合、トランスファ装置31は、フルタイム方式のトランスファ装置であり、回転伝達部としてのギヤ機構56、トルク分配部としてのプラネタリギヤ52、及び反転部としてのギヤ機構68、69を備える。
前記ギヤ機構56は、駆動ギヤ32、該駆動ギヤ32と噛合させられるアイドルギヤ71、及び該アイドルギヤ71と噛合させられる従動ギヤ72を備え、前記ギヤ機構68は、駆動ギヤ73、及び駆動ギヤ73と噛合させられる従動ギヤ74を備え、前記ギヤ機構69は、駆動ギヤ75、及び駆動ギヤ75と噛合させられる従動ギヤ76を備える。
前記駆動ギヤ32は、前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ72は中間軸43を介して入力要素として機能するキャリヤCR11に連結される。また、第1の出力要素として機能するサンギヤS11は第3の伝動軸としての中空軸54を介して駆動ギヤ73と連結され、第2の出力要素として機能するリングギヤR11は駆動ギヤ75と連結される。
そして、従動ギヤ74は前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結され、従動ギヤ76は後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
この場合、出力軸23に出力された回転を、反転させないまま一旦(いったん)中間軸43に伝達した後プラネタリギヤ52に伝達し、該プラネタリギヤ52においてトルクが分配された後の回転をギヤ機構68、69で反転させるようにしているので、トランスファ装置31において、駆動ギヤ32の軸心と従動ギヤ72の軸心との距離を、駆動ギヤ75の軸心と従動ギヤ76の軸心との距離によって相殺することができる。
したがって、自動変速機としての無段変速機11(図1)における出力軸23の軸心と、後輪用の出力軸37の軸心とが大きくずれることがなくなるので、車両駆動装置の径方向寸法を小さくすることができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図9は本発明の第6の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。
この場合、トランスファ装置31は、フルタイム方式のトランスファ装置であり、反転部としてのギヤ機構51、トルク分配部としてのプラネタリギヤ52、及びトルク伝達部としてのチェーン機構61、79を備える。
前記ギヤ機構51は、駆動ギヤ32、及び該駆動ギヤ32と噛合させられる従動ギヤ78を備え、前記チェーン機構61は、駆動側の回転体としてのスプロケット62、従動側の回転体としてのスプロケット63、及びスプロケット62、63間に張設された伝動部材としてのチェーン64を備え、前記チェーン機構79は、駆動側の回転体としてのスプロケット81、従動側の回転体としてのスプロケット82、及びスプロケット81、82間に張設された伝動部材としてのチェーン83を備える。
前記駆動ギヤ32は、前記出力軸23と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ78は中間軸43を介して入力要素として機能するキャリヤCR11に連結される。また、第1の出力要素として機能するサンギヤS11は第3の伝動軸としての中空軸54を介してスプロケット62と連結され、第2の出力要素として機能するリングギヤR11はスプロケット81と連結される。
そして、スプロケット63は前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結され、スプロケット82は後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
この場合、出力軸23に出力された回転を、反転させて中間軸43に伝達した後プラネタリギヤ52に伝達し、該プラネタリギヤ52においてトルクが分配された後の回転をチェーン機構79を介して出力軸37に伝達するようにしているので、トランスファ装置31において、駆動ギヤ32の軸心と従動ギヤ78の軸心との距離を、スプロケット81の軸心とスプロケット82の軸心との距離によって相殺することができる。
したがって、自動変速機としての無段変速機11(図1)における出力軸23の軸心と出力軸37の軸心とが大きくずれることがなくなるので、車両駆動装置の径方向寸法を小さくすることができる。
ところで、前記構成の車両駆動装置においては、ハイモードが設定されたときに出力軸23に出力される出力速度NHの回転方向と、ローモードが設定されたときに出力軸23に出力される出力速度NLの回転方向とを同じにするために、反転ギヤ機構14が配設され、該反転ギヤ機構14によってギヤユニット22の第2の出力要素として機能するキャリヤCR3に発生させられた回転を反転させるようにしている。したがって、無段変速機11の部品点数が多くなってしまう。
そこで、反転ギヤ機構14を不要にした本発明の第7の実施の形態について説明する。なお、第1〜第6の実施の形態と同じ構造を有するものについては、その説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図10は本発明の第7の実施の形態における車両駆動装置の概念図である。
この場合、第1の出力要素として機能するサンギヤS2、S3は、ハイモード用の摩擦係合要素としてのハイクラッチHを介してハイモード用の第1の出力軸24と連結され、該第1の出力軸24に逆方向の回転を伝達する。また、第2の出力要素として機能するキャリヤCR3は、ローモード用の摩擦係合要素としてのロークラッチLを介して、前記第1の出力軸24を包囲して配設されたローモード用の中空の第2の出力軸25と連結され、該第2の出力軸25に正方向の回転を伝達する。
また、トランスファ装置31は、フルタイム方式のトランスファ装置であり、反転部としてのギヤ機構58、回転伝達部としてのギヤ機構59、トルク分配部としてのプラネタリギヤ52、及びトルク伝達部としてのチェーン機構61を備える。
前記ギヤ機構58は、駆動ギヤ41、及び該駆動ギヤ41と噛合させられる従動ギヤ44を備え、ギヤ機構59は、駆動ギヤ45、該駆動ギヤ45と噛合させられるアイドルギヤ46、及び該アイドルギヤ46と噛合させられる従動ギヤ47を備える。
前記駆動ギヤ41は、前記第1の出力軸24と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ44は中間軸43を介して入力要素として機能するキャリヤCR11に連結される。また、前記駆動ギヤ45は、前記第2の出力軸25と共用される入力部材としての入力軸と連結され、従動ギヤ47は、従動ギヤ44と同様に、前記中間軸43を介してキャリヤCR11に連結される。また、第1の出力要素として機能するサンギヤS11は第3の伝動軸としての中空軸54を介して駆動側の回転体としてのスプロケット62と連結される。
そして、従動側の回転体としてのスプロケット63は前輪用の出力部材としての出力軸36と連結され、該出力軸36を介して更に前輪用のディファレンシャル装置と連結され、第2の出力要素として機能するリングギヤR11は後輪用の出力部材としての出力軸37と連結され、該出力軸37を介して更に後輪用のディファレンシャル装置と連結される。
この場合、第1の出力軸24に逆方向の回転が伝達され、該回転は、ギヤ機構58によって反転させられ、正方向の回転になって中間軸43に伝達される。一方、第2の出力軸25に正方向の回転を伝達されるが、該回転は、ギヤ機構59によって正方向のまま従動ギヤ47に伝達され、中間軸43に伝達される。
このように、本実施の形態においては、第1の出力軸24に逆方向の、第2の出力軸25に正方向の回転を伝達するようにしているので、自動変速機としての無段変速機11(図1)に反転ギヤ機構を配設する必要がなくなる。したがって、車両駆動装置の部品点数を少なくすることができ、コストを低くすることができる。また、車両駆動装置を軽量化することができ、軸方向寸法を小さくすることができ、車両への搭載性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態における車両駆動装置の概念図である。 本発明の第1の実施の形態における無段変速機の動作を示す第1の速度線図である。 本発明の第1の実施の形態における無段変速機の動作を示す第2の速度線図である。 本発明の第1の実施の形態における変速特性図である。 本発明の第2の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。 本発明の第3の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。 本発明の第4の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。 本発明の第5の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。 本発明の第6の実施の形態における車両駆動装置の要部を示す概念図である。 本発明の第7の実施の形態における車両駆動装置の概念図である。
符号の説明
12 無段変速装置
13 プラネタリギヤ機構
14 反転ギヤ機構
16 入力軸
17 入力ディスク
19 出力ディスク
20 パワーローラ
23 出力軸
24 第1の出力軸
25 第2の出力軸
29、51、58、68、69 ギヤ機構
31 トランスファ装置
35 ビスカスカップリング
52 プラネタリギヤ

Claims (6)

  1. 入力ディスク、出力ディスク、及び前記入力ディスクと出力ディスクとの間に配設されたパワーローラを備え、入力軸を介して伝達された回転を、無段に変速して出力するトロイダル式の無段変速装置と、該無段変速装置に隣接させて配設され、前記入力軸を介して伝達された回転、及び前記出力ディスクから出力された回転を受け、所定の出力速度の回転を出力軸に伝達するプラネタリギヤユニットと、前記出力軸と連結されたトランスファ装置とを有するとともに、該トランスファ装置は、トルクを前輪及び後輪に分配するトルク分配部、及び前記出力軸に伝達された回転を反転させる反転部を備えることを特徴とする車両駆動装置。
  2. 前記トルク分配部は、前記反転部によって反転させられた回転を受けてトルクを分配する請求項1に記載の車両駆動装置。
  3. 前記反転部は、前記トルク分配部によってトルクが分配された後の回転を反転させる請求項1に記載の車両駆動装置。
  4. 前記プラネタリギヤユニットは、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と同じ回転方向の回転を出力軸に伝達する請求項1に記載の車両駆動装置。
  5. 前記プラネタリギヤユニットは、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と逆の回転方向の回転を出力軸に伝達する請求項1に記載の車両駆動装置。
  6. 前記プラネタリギヤユニットは、選択されたモードに応じて、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と逆の回転方向の回転を第1の出力軸に、前記入力軸を介して伝達された回転の回転方向と同じ回転方向の回転を第2の出力軸に出力する請求項1に記載の車両駆動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103883697A (zh) * 2012-12-23 2014-06-25 陈驰川 恒比例变速集合传动装置
CN104822972A (zh) * 2012-08-10 2015-08-05 托罗特拉克(开发)有限公司 用于车辆的无级变速传动装置
US9458255B2 (en) * 2009-03-31 2016-10-04 Daikin Industries, Ltd. Method for producing stabilized fluoropolymer

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