JP2003021210A - トロイダル型無段変速機及び無段変速装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機及び無段変速装置

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JP2003021210A
JP2003021210A JP2001208835A JP2001208835A JP2003021210A JP 2003021210 A JP2003021210 A JP 2003021210A JP 2001208835 A JP2001208835 A JP 2001208835A JP 2001208835 A JP2001208835 A JP 2001208835A JP 2003021210 A JP2003021210 A JP 2003021210A
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power
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disc
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Shinji Miyata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力側、出力側各ディスク2A、2B、4の
内側面2a、4aと各パワーローラ9、9の周面9a、
9aとの当接部の面圧を得る為の押圧装置28aとし
て、小型でしかも適正な推力を得られる構造を実現す
る。 【解決手段】 上記押圧装置28aとして、第一、第二
の油圧室73、74を有するダブルピストン型のものを
使用する。このうち、入力側ディスク2Aから遠い側の
第二の油圧室74内に、予圧付与の為の皿板ばね72を
組み込む。又、この皿板ばね72が突き当てられる、上
記第二の油圧室74の内側面に凹溝82a、82bを設
けて、上記皿板ばね72の存在に拘らず、この第二の油
圧室74に関する圧油の給排の円滑化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機及び無段変速装置は、自動車用自動変速装置を構
成する変速ユニットとして、或はポンプ等の各種産業機
械の運転速度を調節する為の変速機として利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機を構成する変速ユニット
の一種として、図7〜8に略示する様なトロイダル型無
段変速機が知られている。このトロイダル型無段変速機
は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されて
いる様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持
し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に
出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変
速機を納めたケーシング5(後述する図10参照)の内
側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捩れの位置
にある枢軸6、6を中心として揺動するトラニオン7、
7を設けている。
【0003】これら各トラニオン7、7は、両端部外側
面に上記枢軸6、6を、各トラニオン7、7毎に互いに
同心に、各トラニオン7、7毎に1対ずつ設けている。
これら各枢軸6、6の中心軸は、上記各ディスク2、4
の中心軸と交差する事はないが、これら各ディスク2、
4の中心軸の方向に対しほぼ直角方向である、捩れの位
置に存在する。又、上記各トラニオン7、7の中心部に
は変位軸8、8の基半部を支持し、上記枢軸6、6を中
心として各トラニオン7、7を揺動させる事により、上
記変位軸8、8の傾斜角度の調節を自在としている。上
記各トラニオン7、7に支持された変位軸8、8の先半
部周囲には、それぞれパワーローラ9、9を回転自在に
支持している。そして、これら各パワーローラ9、9
を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の内側面2
a、4a同士の間に挟持している。
【0004】上記入力側、出力側両ディスク2、4の互
いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上
記枢軸6を中心とする円弧若しくはこの様な円弧に近い
曲線を回転させて得られる、断面円弧状の凹面をなして
いる。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ
9、9の周面9a、9aを、上記内側面2a、4aに当
接させている。又、上記入力軸1と入力側ディスク2と
の間には、ローディングカム装置10を設け、このロー
ディングカム装置10によって上記入力側ディスク2
を、出力側ディスク4に向け弾性的に押圧しつつ、回転
駆動自在としている。
【0005】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の使用時、入力軸1の回転に伴って上記ローディン
グカム装置10が上記入力側ディスク2を、上記複数の
パワーローラ9、9に押圧しつつ回転させる。そして、
この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワーロー
ラ9、9を介して出力側ディスク4に伝達され、この出
力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。入力軸1
と出力軸3との回転速度を変える場合で、先ず入力軸1
と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸6、6
を中心として前記各トラニオン7、7を揺動させ、各パ
ワーローラ9、9の周面9a、9aが図7に示す様に、
入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側
ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当
接する様に、上記各変位軸8、8を傾斜させる。反対
に、増速を行なう場合には、上記各トラニオン7、7を
揺動させ、各パワーローラ9、9の周面9a、9aが図
8に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄
り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分
とに、それぞれ当接する様に、上記各変位軸8、8を傾
斜させる。これら各変位軸8、8の傾斜角度を図7と図
8との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中
間の変速比を得られる。
【0006】更に、図9〜10は、実願昭63−692
93号(実開平1−173552号)のマイクロフィル
ムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変
速機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク
4とは円管状の入力側回転軸11の周囲に、それぞれ回
転自在に支持している。又、この入力側回転軸11の端
部と上記入力側ディスク2との間に、ローディングカム
装置10を設けている。一方、上記出力側ディスク4に
は、出力歯車12を結合し、これら出力側ディスク4と
出力歯車12とが同期して回転する様にしている。
【0007】1対のトラニオン7、7の両端部に互いに
同心に設けた枢軸6、6は1対の支持板13、13に、
揺動並びに軸方向(図9の表裏方向、図10の左右方
向)の変位自在に支持している。そして、上記各トラニ
オン7、7の中間部に、変位軸8、8の基半部を支持し
ている。これら各変位軸8、8は、基半部と先半部とを
互いに偏心させている。そして、このうちの基半部を上
記各トラニオン7、7の中間部に回転自在に支持し、そ
れぞれの先半部にパワーローラ9、9を回転自在に支持
している。
【0008】又、上記各パワーローラ9、9の外側面と
上記各トラニオン7、7の中間部内側面との間には、こ
れら各パワーローラ9、9の外側面の側から順に、スラ
スト玉軸受14、14とスラストニードル軸受15、1
5とを設けている。このうちのスラスト玉軸受14、1
4は、上記各パワーローラ9、9に加わるスラスト方向
の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ9、9の回
転を許容する。又、上記各スラストニードル軸受15、
15は、上記各パワーローラ9、9から上記各スラスト
玉軸受14、14を構成する外輪16、16に加わるス
ラスト荷重を支承しつつ、上記各変位軸8、8の先半部
及び上記外輪16、16が、これら各変位軸8、8の基
半部を中心として揺動する事を許容する。更に、上記各
トラニオン7、7は、油圧式のアクチュエータ17、1
7により、前記各枢軸6、6の軸方向に変位させる様に
している。
【0009】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の場合、入力側回転軸11の回転はローディングカ
ム装置10を介して入力側ディスク2に伝えられる。そ
して、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーロ
ーラ9、9を介して出力側ディスク4に伝えられ、更に
この出力側ディスク4の回転が、出力歯車12より取り
出される。入力側回転軸11と出力歯車12との間の回
転速度比を変える場合には、上記各アクチュエータ1
7、17により上記1対のトラニオン7、7を、それぞ
れ逆方向に、例えば、図10の下側のパワーローラ9を
同図の右側に、同図の上側のパワーローラ9を同図の左
側に、それぞれ変位させる。この結果、これら各パワー
ローラ9、9の周面9a、9aと上記入力側ディスク2
及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に
作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、こ
の力の向きの変化に伴って上記各トラニオン7、7が、
支持板13、13に枢支された枢軸6、6を中心とし
て、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図7〜
8に示した様に、上記各パワーローラ9、9の周面9
a、9aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化
し、上記入力側回転軸11と出力歯車12との間の回転
速度比が変化する。
【0010】トロイダル型無段変速機による動力伝達時
には、構成各部の弾性変形に基づいて、上記各パワーロ
ーラ9、9が上記入力側回転軸11の軸方向に変位す
る。そして、これら各パワーローラ9、9を支持した前
記各変位軸8、8が、それぞれの基半部を中心として僅
かに回動する。この回動の結果、上記各スラスト玉軸受
14、14の外輪16、16の外側面と上記各トラニオ
ン7、7の内側面とが相対変位する。これら外側面と内
側面との間には、前記各スラストニードル軸受15、1
5が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。
【0011】又、トロイダル型無段変速機により伝達可
能な動力を大きくすべく、パワーローラ9、9の数を増
やす構造として、図11に示す様に、入力側回転軸11
aの周囲に入力側ディスク2A、2Bと出力側ディスク
4、4とを2個ずつ設け、これら2個ずつの入力側ディ
スク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達
方向に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビ
ティ型の構造も、従来から知られている。この図11に
示した構造は、上記入力側回転軸11aの中間部周囲に
出力歯車12aを、この入力側回転軸11aに対する回
転を自在として支持し、この出力歯車12aの中心部に
設けた円筒部の両端部に上記各出力側ディスク4、4
を、スプライン係合させている。又、上記各入力側ディ
スク2A、2Bは、上記入力側回転軸11aの両端部
に、この入力側回転軸11aと共に回転自在に支持して
いる。この入力側回転軸11aは、駆動軸18により、
ローディングカム装置10を介して回転駆動する。この
様なダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の場
合には、入力側回転軸11aから出力歯車12aへの動
力の伝達を、一方の入力側ディスク2Aと出力側ディス
ク4との間と、他方の入力側ディスク2Bと出力側ディ
スク4との間との、2系統に分けて行なうので、大きな
動力の伝達を行なえる。
【0012】更に、上述の様に構成され作用するトロイ
ダル型無段変速機を実際の自動車用の無段変速機に組み
込む場合、遊星歯車装置と組み合わせて無段変速装置を
構成する事が、特開平1−169169号公報、同1−
312266号公報、同10−196759号公報、同
11−63146号公報等に記載されている様に、従来
から提案されている。即ち、低速走行時にはエンジンの
駆動力をトロイダル型無段変速機のみで伝達し、高速走
行時には上記駆動力を遊星歯車装置で伝達する事によ
り、高速走行時に上記トロイダル型無段変速機に加わる
トルクの低減を図る様にしている。この様に構成する事
により、上記トロイダル型無段変速機の構成各部材の耐
久性を向上させる事ができる。
【0013】図12は、上記各公報のうちの特開平11
−63146号公報に記載された無段変速装置を示して
いる。この無段変速装置は、ダブルキャビティ型のトロ
イダル型無段変速機19と遊星歯車装置20とを組み合
わせて成る。そして、低速走行時には動力をこのトロイ
ダル型無段変速機19のみで伝達し、高速走行時には動
力を、主として上記遊星歯車装置20により伝達すると
共に、この遊星歯車装置20による変速比を、上記トロ
イダル型無段変速機19の変速比を変える事により調節
自在としている。
【0014】この為に、上記トロイダル型無段変速機1
9の中心部を貫通し、両端部に1対の入力側ディスク2
A、2Bを支持した入力側回転軸11aの先端部(図1
2の右端部)と上記遊星歯車装置20を構成するリング
歯車21を支持した支持板22の中心部に固定した伝達
軸23とを、高速用クラッチ24を介して結合してい
る。又、駆動源であるエンジン25のクランクシャフト
26の出力側端部(図12の右端部)と上記入力側回転
軸11aの入力側端部(=基端部=図12の左端部)と
の間に、発進クラッチ27と油圧式の押圧装置28と
を、動力の伝達方向に関して互いに直列に設けている。
この押圧装置28には、図示しない制御器の信号に基づ
き、上記クランクシャフト26から前記トロイダル型無
段変速機19に伝えられる動力の大きさ(トルク)に応
じた押圧力を発生できるだけの、所望の油圧を導入自在
としている。
【0015】又、上記入力側回転軸11aの回転に基づ
く動力を取り出す為の出力軸29を、この入力側回転軸
11aと同心に配置している。そして、この出力軸29
の周囲に前記遊星歯車装置20を設けている。この遊星
歯車装置20を構成する太陽歯車30は、上記出力軸2
9の入力側端部(図12の左端部)に固定している。従
ってこの出力軸29は、上記太陽歯車30の回転に伴っ
て回転する。この太陽歯車30の周囲には前記リング歯
車21を、上記太陽歯車30と同心に、且つ回転自在に
支持している。そして、このリング歯車21の内周面と
上記太陽歯車30の外周面との間に、それぞれが1対ず
つの遊星歯車31a、31bを組み合わせて成る、複数
の遊星歯車組32、32を設けている。これら1対ずつ
の遊星歯車31a、31bは、互いに噛合すると共に、
外径側に配置した遊星歯車31aが上記リング歯車21
に噛合し、内径側に配置した遊星歯車31bが上記太陽
歯車30に噛合している。この様な遊星歯車組32、3
2は、キャリア33の片側面(図12の左側面)に回転
自在に支持している。又、このキャリア33は、上記出
力軸29の中間部に、回転自在に支持している。
【0016】又、上記キャリア33と、前記トロイダル
型無段変速機19を構成する1対の出力側ディスク4、
4とを、第一の動力伝達手段34により、回転力の伝達
を可能な状態に接続している。この第一の動力伝達手段
34は、上記入力側回転軸11a及び上記出力軸29と
平行な伝達軸35と、この伝達軸35の一端部(図12
の左端部)に固定したスプロケット36aと上記各出力
側ディスク4、4に結合したスプロケット36bとの間
に掛け渡したチェン37と、上記伝達軸35の他端(図
12の右端)と上記キャリア33とにそれぞれ固定され
て互いに噛合した第一、第二の歯車38、39とにより
構成している。従って上記キャリア33は、上記各出力
側ディスク4、4の回転に伴って、これら出力側ディス
ク4、4と反対方向に、上記第一、第二の歯車38、3
9の歯数に応じた速度で回転する。尚、これは、上記1
対のスプロケット36a、36bの歯数が互いに同じ場
合である。
【0017】一方、上記入力側回転軸11aと上記リン
グ歯車21とは、この入力側回転軸11aと同心に配置
された前記伝達軸23を介して、回転力の伝達を可能な
状態に接続自在としている。この伝達軸23と上記入力
側回転軸11aとの間には、前記高速用クラッチ24
を、これら両軸23、11aに対し直列に設けている。
従って本例の場合には、請求項2に記載した第二の動力
伝達手段40は、上記伝達軸23が構成する。そして、
上記高速用クラッチ24の接続時にこの伝達軸23は、
上記入力側回転軸11aの回転に伴って、この入力側回
転軸11aと同方向に同速で回転する。
【0018】又、無段変速装置は、請求項2に記載した
モード切換手段を構成するクラッチ機構を備える。この
クラッチ機構は、上記高速用クラッチ24と、上記キャ
リア33と上記リング歯車21との間に設けた低速用ク
ラッチ41と、このリング歯車21と無段変速装置のハ
ウジング(図示省略)等、固定の部分との間設けた後退
用クラッチ42とから成る。各クラッチ24、41、4
2は、何れか1個のクラッチが接続された場合には、残
り2個のクラッチの接続が断たれる。
【0019】上述の様に構成する無段変速装置は、先
ず、低速走行時には、上記低速用クラッチ41を接続す
ると共に、上記高速用クラッチ24及び後退用クラッチ
42の接続を断つ。この状態で上記発進クラッチ27を
接続し、前記入力側回転軸11aを回転させると、トロ
イダル型無段変速機19のみが、この入力側回転軸11
aから上記出力軸29に動力を伝達する。この様な低速
走行時には、それぞれ1対ずつの入力側ディスク2A、
2Bと、出力側ディスク4、4との間の変速比を、前述
の図11に示したトロイダル型無段変速機単独の場合と
同様にして調節する。
【0020】これに対して、高速走行時には、上記高速
用クラッチ24を接続すると共に、上記低速用クラッチ
41及び後退用クラッチ42の接続を断つ。この状態で
上記発進クラッチ27を接続し、上記入力側回転軸11
aを回転させると、この入力側回転軸11aから上記出
力軸29には、前記伝達軸23と前記遊星歯車装置20
とが、動力を伝達する。即ち、上記高速走行時に上記入
力側回転軸11aが回転すると、この回転は上記高速用
クラッチ24及び伝達軸23を介してリング歯車21に
伝わる。そして、このリング歯車21の回転が複数の遊
星歯車組32、32を介して太陽歯車30に伝わり、こ
の太陽歯車30を固定した上記出力軸29を回転させ
る。この状態で、上記トロイダル型無段変速機19の変
速比を変える事により上記各遊星歯車組32、32の公
転速度を変化させれば、上記無段変速装置全体としての
変速比を調節できる。
【0021】即ち、上記高速走行時に上記各遊星歯車組
32、32が、上記リング歯車21と同方向に公転す
る。そして、これら各遊星歯車組32、32の公転速度
が遅い程、上記太陽歯車30を固定した出力軸29の回
転速度が速くなる。例えば、上記公転速度とリング歯車
21の回転速度(何れも角速度)が同じになれば、上記
リング歯車21と出力軸29の回転速度が同じになる。
これに対して、上記公転速度がリング歯車21の回転速
度よりも遅ければ、上記リング歯車21の回転速度より
も出力軸29の回転速度が速くなる。反対に、上記公転
速度がリング歯車21の回転速度よりも速ければ、上記
リング歯車21の回転速度よりも出力軸29の回転速度
が遅くなる。
【0022】従って、上記高速走行時には、前記トロイ
ダル型無段変速機19の変速比を減速側に変化させる
程、無段変速装置全体の変速比は増速側に変化する。こ
の様な高速走行時の状態では、上記トロイダル型無段変
速機19に、入力側ディスク2A、2Bからではなく、
出力側ディスク4からトルクが加わる(低速時に加わる
トルクをプラスのトルクとした場合にマイナスのトルク
が加わる)。即ち、前記高速用クラッチ24を接続した
状態では、前記エンジン25から入力側回転軸11aに
伝達されたトルクは、前記伝達軸23を介して前記遊星
歯車装置20のリング歯車21に伝達される。従って、
入力側回転軸11aの側から各入力側ディスク2A、2
Bに伝達されるトルクは殆どなくなる。
【0023】一方、前記第二の動力伝達手段40を介し
て前記遊星歯車装置20のリング歯車21に伝達された
トルクの一部は、前記各遊星歯車組32、32から、キ
ャリア33及び第一の動力伝達手段34を介して各出力
側ディスク4、4に伝わる。この様に各出力側ディスク
4、4からトロイダル型無段変速機19に加わるトルク
は、無段変速装置全体の変速比を増速側に変化させるべ
く、トロイダル型無段変速機19の変速比を減速側に変
化させる程小さくなる。この結果、高速走行時に上記ト
ロイダル型無段変速機19に入力されるトルクを小さく
して、このトロイダル型無段変速機19の構成部品の耐
久性向上を図れる。
【0024】更に、自動車を後退させるべく、前記出力
軸29を逆回転させる際には、前記低速用、高速用両ク
ラッチ41、24の接続を断つと共に、前記後退用クラ
ッチ42を接続する。この結果、上記リング歯車21が
固定され、上記各遊星歯車組32、32が、このリング
歯車21並びに前記太陽歯車30と噛合しつつ、この太
陽歯車30の周囲を公転する。そして、この太陽歯車3
0並びにこの太陽歯車30を固定した出力軸29が、前
述した低速走行時並びに上述した高速走行時とは逆方向
に回転する。
【0025】尚、上述した無段変速装置は、高速走行時
にトロイダル型無段変速機19を通過するトルクを低減
する事を目的とした、所謂パワー・スプリット式と呼ば
れるものである。この方式の無段変速装置の場合には、
入力側回転軸11aを回転させたまま出力軸29を停止
させる事はできない為、発進クラッチ27が必要にな
る。これに対して、遊星歯車装置の仕様並びにこの遊星
歯車装置とトロイダル型無段変速機との組み合わせを工
夫する事により、入力軸を回転させたまま出力軸を停止
させられる、所謂ギヤード・ニュートラル式と呼ばれる
無段変速装置も、例えば特開平11−63148号公
報、英国特許公報GB2 256 015A等に記載さ
れている。このギヤード・ニュートラル式の無段変速装
置の場合、出力軸の停止若しくは低速回転時にトロイダ
ル型無段変速機を通過するトルクが大きくなる代わりに
発進クラッチを省略できる。
【0026】ところで、前述の図7〜11に示した従来
構造の第1〜2例の場合、入力側、出力側各ディスク
2、2A、2B、4の内側面2a、4aと各パワーロー
ラ9、9の周面9a、9aとの当接部の面圧を確保する
為に、ローディングカム装置10を使用している。ロー
ディングカム装置は、伝達すべきトルクに応じた推力を
発生させるが、この推力をトルクとは別個に制御する事
はできない。この為、トロイダル型無段変速機の運転状
況に応じて最適な面圧を確保する事ができない可能性が
ある。これに対して、図12に示した従来構造の第3例
の場合、油圧式の押圧装置28により上記面圧を調整す
る為、運転状況に応じて最適な面圧を確保できる。但
し、図12に示した構造は、大きなトルクを伝達する場
合に必要となる大きな面圧を得る為には、押圧装置28
の直径を大きくしなければならず、装置が大型化する。
又、上記各面2a、4a、9aの当接部に予圧を付与す
る構造に就いても、特に考慮されていない。
【0027】これに対して、特開2001−12573
号公報には、軸方向に関して直列に設けられそれぞれの
内部に油圧を導入自在とした1対の油圧室を有する油圧
式のアクチュエータにより、入力側、出力側各ディスク
の内側面と各パワーローラの周面との当接部の面圧を確
保する構造が記載されている。又、これら各面同士の当
接部に予圧を付与する為の皿板ばねを、入力側回転軸と
上記アクチュエータとの間に設け、このアクチュエータ
を介して入力側ディスクを出力側ディスクに向け押圧し
ている。この様な構造によれば、大きなトルクを伝達す
る場合に必要となる、大きな面圧を得る為の押圧装置の
直径を小さく抑える事ができて、径方向に関して装置が
大型化する事を防止できる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開2001
−12573号公報に記載された構造の場合には、アク
チュエータと皿板ばねとを、軸方向に関して互いに直列
に設けている為、軸方向寸法が嵩んで、軸方向に関する
小型化を図りにくい。又、組立時に入力側回転軸の端部
のローディングナットを螺合し更に緊締するのに伴っ
て、入力側、出力側各ディスクの内側面と各パワーロー
ラの周面との当接部に過大な面圧が加わり易く、加わっ
た場合にはこれら各面に圧痕等の損傷を生じて耐久性を
損なう可能性がある等の問題がある。尚、軸方向寸法を
短縮して小型化を図る為には、例えば米国特許第382
3613号明細書等に記載されている様に、油圧式のア
クチュエータ内に、予圧付与の為の皿板ばねを組み込む
事も考えられる。但し、単にアクチュエータ内に皿板ば
ねを組み込んだだけの場合、この皿板ばねによってこの
アクチュエータ内の油圧室が分割され、この油圧室に関
する圧油の給排を円滑に行ないにくくなる。
【0029】この結果、入力側、出力側各ディスクの内
側面と各パワーローラの周面との当接部の面圧の調整に
関する応答性(レスポンス)が悪化し、トロイダル型無
段変速機やこれを組み込んだ無段変速装置の性能を十分
に確保できなくなる可能性がある。特に、トロイダル型
無段変速機と遊星歯車装置とを組み合わせた無段変速装
置の場合には、前述の図12に示したパワー・スプリッ
ト式、或は図示しないギヤード・ニュートラル式、何れ
の場合でも、クラッチ機構の切り換えの前後でトロイダ
ル型無段変速機を通過するトルクが急激に変動する。こ
の様な急激なトルク変動に拘らず、安定した動力伝達を
行なわせる為に、特願2001−33521号に開示さ
れている様に、上記クラッチ機構の切り換えが行なわれ
る事を予測し、この切り換えの前後で上記アクチュエー
タの推力を大きくし続ける事が考えられる。この様な制
御を行なう場合には、このアクチュエータに高度の応答
性を要求する為、上記皿板ばねの組み込みに基づいて応
答性が悪化する事は避けなければならない。本発明のト
ロイダル型無段変速機及び無段変速装置は、この様な事
情に鑑みて発明したものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のトロイダル型無
段変速機及び無段変速装置のうち、請求項1に記載した
トロイダル型無段変速機は、前述した従来から知られて
いるトロイダル型無段変速機と同様に、入力側ディスク
と、この入力側ディスクと同心に配置されてこの入力軸
とは独立した回転を自在とされた出力側ディスクと、こ
れら入力側ディスクと出力側ディスクとの間に設けら
れ、これら各ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある
枢軸を中心として揺動する複数個のトラニオンと、これ
ら各トラニオンの内側面から突出した、これら各トラニ
オン毎に1本ずつの変位軸と、これら各変位軸に回転自
在に支持された状態で、上記入力側ディスクと出力側デ
ィスクとの内側面同士の間に挟持された、上記各トラニ
オン毎に1個ずつのパワーローラと、上記入力側ディス
クと出力側ディスクとのうちの一方のディスクを他方の
ディスクに向け押圧する押圧装置とを備える。そして、
この押圧装置は、やはり前述した特開2001−125
73号公報に記載された従来構造の様に、軸方向に関し
て直列に設けられ、それぞれの内部に油圧を導入自在と
した1対の油圧室を有する、所謂ダブルピストン型の油
圧式のアクチュエータであり、これら両油圧室のうちの
一方の油圧室は、上記一方のディスクによりその軸方向
一端を仕切られたものである。特に、本発明のトロイダ
ル型無段変速機に於いては、上記両油圧室のうちの他方
の油圧室内に、上記一方のディスクを上記他方のディス
クに向け押圧する為の皿板ばねが組み込まれている。且
つ、上記他方の油圧室の軸方向両端部内側面のうちの少
なくとも一方の内側面で少なくともこの皿板ばねの一部
が当接する部分に、この当接する部分の径方向内側から
外側に達する凹溝を形成している。
【0031】又、請求項2に記載した無段変速装置は、
駆動源につながってこの駆動源により回転駆動される入
力軸と、この入力軸の回転に基づく動力を取り出す為の
出力軸と、上述の構成を有する、請求項1に記載したト
ロイダル型無段変速機と、遊星歯車装置と、上記入力軸
に入力された動力をこのトロイダル型無段変速機を介し
て伝達する第一の動力伝達手段と、上記入力軸に入力さ
れた動力を上記トロイダル型無段変速機を介する事なく
伝達する第二の動力伝達手段と、上記入力軸に入力され
た動力が上記第一の動力伝達手段とこの第二の動力伝達
手段とを通じて遊星歯車装置に送られる状態を切り換え
るモード切換手段とを備える。上記遊星歯車装置は、太
陽歯車とこの太陽歯車の周囲に配置したリング歯車との
間に設けられてこの太陽歯車と同心に且つ回転自在に支
持したキャリアに回転自在に支持された遊星歯車を、上
記太陽歯車とリング歯車とに噛合させて成るものであ
る。そして、上記第一の動力伝達手段を通じて送られる
動力と上記第二の動力伝達手段を通じて送られる動力と
を、上記太陽歯車と上記リング歯車と上記キャリアとの
うちの2個の部材に伝達自在とすると共に、これら太陽
歯車とリング歯車とキャリアとのうちの残りの1個の部
材に上記出力軸を結合している。更に、上記モード切換
手段は、上記第一の動力伝達手段のみで動力の伝達を行
なう第一のモードと、この第一の動力伝達手段と上記第
二の動力伝達手段との双方で動力の伝達を行なう第二の
モードとの切り換えを行なうものである。
【0032】
【作用】上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段
変速機及び無段変速装置が、入力側ディスクと出力側デ
ィスクとの間、或は入力軸と出力軸との間で動力を伝達
すると共に、これら両ディスク同士或は両軸同士の間の
変速比を変化させる場合に於ける基本的な作用は、前述
の図7〜12に示した、従来から知られているトロイダ
ル型無段変速機或は無段変速装置の場合と同様である。
又、本発明のトロイダル型無段変速機及び無段変速装置
の場合には、押圧装置としてダブルピストン型で油圧式
のアクチュエータを使用しているので、径方向寸法の小
型化を図りつつ、十分な推力を得て、入力側、出力側各
ディスクの内側面と各パワーローラの周面との当接部の
面圧の確保を図れる。又、予圧付与の為の皿板ばねを、
上記アクチュエータの油圧室に内蔵しているので、軸方
向寸法の短縮も図れる。
【0033】更に、本発明のトロイダル型無段変速機及
び無段変速装置の場合には、皿板ばねを設置した油圧室
の軸方向両端部内側面のうちの少なくとも一方の内側面
に形成した凹溝により、この皿板ばねの存在に拘らず、
この油圧室に関する圧油の給排を円滑に行なう事ができ
る。従って、上記各当接部の面圧の調整に関する応答性
を良好にして、トロイダル型無段変速機やこれを組み込
んだ無段変速装置の性能を十分に確保できる。しかも、
上記凹溝は、ディスクから離れた他方の油圧室側に設け
て、このディスクの外側面には形成しない。この為、こ
のディスクの強度を低下させてこのディスクの耐久性確
保に悪影響を及ぼす事もない。
【0034】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の実施の形態
の1例を示している。尚、図示の例は、トロイダル型無
段変速機19aと遊星歯車装置20aとを組み合わせて
無段変速装置を構成した場合に就いて示している。この
無段変速装置は、入力側回転軸11bと、出力軸29a
と、上記トロイダル型無段変速機19aと、上記遊星歯
車装置20aと、第一の動力伝達手段34aと、第二の
動力伝達手段40aとを備える。このうちの入力側回転
軸11bは、エンジン25(図12参照)等の駆動源に
つながって、この駆動源により回転駆動される。又、上
記出力軸29aは、上記入力側回転軸11bの回転に基
づく動力を取り出す為のもので、図示しないデファレン
シャルギヤ等を介して、やはり図示しない車輪駆動軸に
接続される。
【0035】又、上記トロイダル型無段変速機19a
は、前述の図11〜12に示した様なダブルキャビティ
型で、且つ、各キャビティ内にトラニオン7、7及びパ
ワーローラ9、9を3個ずつ、合計6個設けたものであ
る。この様なトロイダル型無段変速機19aを構成する
為に、上記入力側回転軸11bの両端部に1対の入力側
ディスク2A、2Bを、互いの内側面2a、2a同士を
対向させた状態で、上記入力側回転軸11bと同期した
回転自在に支持している。このうち、基端側(駆動源側
で、図1〜2の左側)の入力側ディスク2Aは上記入力
側回転軸11bに、ボールスプライン43を介して、軸
方向の変位自在に支持している。これに対して、先端側
(駆動源から遠い側で、図1、2の右側)の入力側ディ
スク2Bは、上記入力側回転軸11bの先端部にスプラ
イン係合させた状態でその背面をローディングナット4
4で抑える事により、上記入力側回転軸11bに固定し
ている。尚、このローディングナット44と上記入力側
ディスク2Bとの間にはシム板45を挟持している。
尚、このシム板45は、予圧付与の為、後述する油圧式
の押圧装置に内蔵した皿板ばね72の弾力を調整する為
に、厚さの異なる複数種類の中から選択した、適正厚さ
を有するものを使用する。
【0036】そして、上記入力側回転軸11bの中間部
周囲で上記1対の入力側ディスク2A、2B同士の間部
分に1対の出力側ディスク4、4を、それぞれの内側面
4a、4aを上記各入力側ディスク2A、2Bの内側面
2a、2aに対向させた状態で、互いに同期した回転自
在に支持している。そして、上記各入力側ディスク2
A、2Bと上記各出力側ディスク4、4との内側面2
a、4a同士の間に、それぞれが前記トラニオン7、7
の内側面に回転自在に支持されたパワーローラ9、9を
挟持している。
【0037】これら各トラニオン7、7を支持する為
に、ケーシング5aの内面に設けた取付部47にフレー
ム48を、このフレーム48の外径側端部3個所位置の
取付孔49、49に挿通したスタッド50、50と、こ
れら各スタッド50、50に螺合したナット51、51
とにより支持固定している。図示の例では、これら各ス
タッド50、50及びナット51、51により、上記取
付部47とフレーム48との間に、ギヤハウジング52
を固定している。このギヤハウジング52の内径側に
は、上記1対の出力側ディスク4、4をその両端部に凹
凸係合させた出力スリーブ53を、1対の転がり軸受5
4、54により回転自在に支持すると共に、この出力ス
リーブ53の中間部外周面に設けた出力歯車12bを、
上記ギヤハウジング52の内部に収納している。
【0038】又、上記フレーム48は全体を星形に形成
すると共に、その径方向中間部乃至は外径側部分を二股
に形成して、3個所の保持部55、55を、円周方向等
間隔に形成している。そして、これら各保持部55、5
5の径方向中間部に、それぞれ支持片56、56の中間
部を、第二の枢軸57、57により枢支している。これ
ら各支持片56、56はそれぞれ、これら第二の枢軸5
7、57の周囲に配置される円筒状の取付部58と、こ
の取付部58の外周面から径方向外方に突出した1対の
支持板部59、59とから成る。これら1対の支持板部
59、59同士の交差角度は120度である。従って、
円周方向に隣り合う支持片56、56の支持板部59、
59同士は、互いに平行である。
【0039】この様な各支持板部59、59には、それ
ぞれ円孔60、60を形成している。上記各支持片5
6、56が中立状態にある場合、円周方向に隣り合う支
持片56、56の支持板部59、59に形成した円孔6
0、60同士は互いに同心である。そして、これら各円
孔60、60内に、各トラニオン7、7の両端部に設け
た枢軸6、6を、ラジアルニードル軸受61、61によ
り支持している。これら各ラジアルニードル軸受61、
61を構成する外輪62、62の外周面は、球状凸面と
している。この様な外輪62、62は上記各円孔60、
60内に、がたつきなく、且つ揺動変位自在に内嵌して
いる。又、上記各支持板部59、59の一部には、上記
各円孔60、60と同心で円弧状の長孔63、63を形
成し、これら各長孔63、63に、上記各トラニオン
7、7の端面(肩部)に突設したスタッド64、64を
緩く係合させて、上記各枢軸6、6を中心とする上記各
トラニオン7、7の傾斜角度を制限する為のストッパ機
構を構成している。
【0040】この様にして前記ケーシング5a内に支持
した上記各トラニオン7、7の内側面には、前述した従
来構造と同様に、変位軸8を介して前記パワーローラ
9、9を支持している。そして、これら各パワーローラ
9、9の周面9a、9aと、前記各ディスク2A、2
B、4の内側面2a、4aとを当接させている。又、基
端側の入力側ディスク2Aと前記入力側回転軸11bと
の間に、油圧式の押圧装置28aを組み付けて、上記各
面9a、2a、4a同士の当接部(トラクション部)の
面圧を確保し、前記トロイダル型無段変速機19aによ
る動力の伝達を効率良く行なえる様にしている。
【0041】上記押圧装置28aを構成する為に、上記
入力側回転軸11bの外周面の基端寄り部分に、外向フ
ランジ状の鍔部65を固設すると共に、上記基端側の入
力側ディスク2Aにシリンダ筒66を、この入力側ディ
スク2Aの外側面(図1、2、4の左面)から軸方向に
突出する状態で、油密に外嵌支持している。上記シリン
ダ筒66の内径は、軸方向中間部で小さく、両端部で大
きくなっており、上記入力側ディスク2Aは、このうち
の先端側の大径部分に、油密に且つ軸方向の変位自在に
内嵌している。又、上記シリンダ筒66の中間部内周面
に、内向フランジ状の仕切板部67を設け、更に、この
シリンダ筒66の内周面と上記入力側回転軸11bの外
周面との間に、第一ピストン部材68を設けている。
【0042】この第一ピストン部材68は、上記入力側
回転軸11bに外嵌自在な支持筒部69の中間部外周面
に、外向フランジ状の隔壁板70を形成したもので、こ
の隔壁板70の外周縁を上記シリンダ筒66の内周面中
間部の小径部分に、油密に且つ軸方向の変位自在に摺接
させている。又、この状態で上記仕切板部67の内周縁
を、上記支持筒部69の外周面に、油密に且つ軸方向の
変位自在に摺接させている。更に、上記支持筒部69の
基端部外周面と上記シリンダ筒66の基端部内周面との
間には、円輪状の第二ピストン部材71を設けている。
この第二ピストン部材71は、その基端側側面を上記鍔
部65に当接させる事により軸方向の変位を阻止すると
共に、内外両周縁と上記支持筒部69の基端部外周面及
び上記シリンダ筒66の基端部内周面との間の油密を保
持している。
【0043】又、上記仕切板部67を備えた上記シリン
ダ筒66は、この仕切板部67と上記第二ピストン部材
71との間に設けた皿板ばね72により、上記入力側デ
ィスク2Aに向け押圧している。従ってこの入力側ディ
スク2Aは、少なくとも(前記押圧装置28a内に圧油
を導入していない状態でも)上記皿板ばね72の弾力に
見合う押圧力により押圧され、前記各面9a、2a、4
a同士の当接部に、この弾力に見合う面圧を付与する。
従って、この弾力は、前記トロイダル型無段変速機19
aにより極く小さな動力の伝達を行なう際に、上記各面
9a、2a、4a同士の各当接部で(不可避であるスピ
ンを除く)滑りが生じない程度に規制する。
【0044】この様な目的で行なう、上記皿板ばね72
の弾力の調整は、前記ローディングナット44と前記入
力側ディスク2Bとの間に挟持する、前記シム板45の
厚さを変える事により行なう。即ち、上記ローディング
ナット44を螺合させる為、前記入力側回転軸11bの
先端部に形成した雄ねじ部92の外径は、上記入力側デ
ィスク2Bを係止した雄スプライン部93の外径よりも
小さい。従って、この雄スプライン部93と上記雄ねじ
部92との間には段差が存在する。トロイダル型無段変
速機19aの組立時に上記ローディングナット44は、
上記段差に突き当たるまで上記雄ねじ部92に螺合し更
に緊締する。この状態で上記皿板ばね72の弾力が、上
記予圧付与の為の適正値になる様に、上記シム板45と
して適切な厚さ寸法を有するものを選択し使用する。
尚、上記トロイダル型無段変速機19aに組み込む程度
の弾力を有する皿板ばね72の変形量と弾力との関係
は、例えば図5に示す様になる。この図5から明らかな
通り、上記皿板ばね72の変形量(自由状態からの軸方
向に関する圧縮量)を2〜4mm程度に規制すれば、ほぼ
同じで、しかも予圧付与に十分な弾力を得られる。従っ
て、上記シム板45による調整作業は、あまり厳密さを
要求されるものではない。何れにしても、上記ローディ
ングナット44を緊締した状態では、上記皿板ばね72
が圧縮され切らない(皿板ばね72が完全に平坦になら
ない)様に、上記シム板45の厚さを選定する。従っ
て、上記ローディングナット44の緊締に伴って、上記
各面9a、2a、4a同士の各当接部の面圧が過大にな
る事はなく、これら各面に圧痕等の損傷が発生する事を
確実に防止できる。
【0045】又、前記隔壁板70と上記入力側ディスク
2Aとの間に存在する、請求項に記載した一方の油圧室
である第一の油圧室73と、上記第二ピストン部材71
と上記仕切板部67との間に存在する第二の油圧室74
との内部に、前記入力側回転軸11bの中心孔75を介
して、油圧を導入自在としている。この為に、上記入力
側回転軸11bの中間部に径方向に形成した分岐孔7
6、76により、上記中心孔75の奥端部と上記入力側
回転軸11bの中間部外周面とを連通させている。又、
前記支持筒部69の内周面で上記各分岐孔76、76の
外径側開口と整合する部分の全周に環状凹部77を形成
している。更に、この環状凹部77にそれぞれの一端を
通じさせた第一、第二の連通孔78、79の他端を、上
記第一、第二の油圧室73、74に通じさせている。一
方、上記中心孔75は、後述する駆動軸80の中心部に
設けた第二の中心孔81と、油密を保持した状態で連通
している。更に、この第二の中心孔81は、図示しない
油圧調整弁を介して、やはり図示しない、加圧ポンプ等
の油圧源に通じている。上記トロイダル型無段変速機1
9aを含む無段変速装置の運転時には、伝達すべき動力
の大きさに応じて上記油圧調整弁により調整された油圧
を、上記第一、第二の油圧室73、74内に導入し、上
記入力側ディスク2Aを押圧して、上記各面9a、2
a、4a同士の各当接部に、上記動力の大きさに見合う
面圧を付与する。
【0046】この際に各当接部に付与される面圧は、油
圧に基づくものと前記皿板ばね72に基づくものとの合
計となる。従って、動力伝達時に上記各当接部での滑り
防止を図る為に必要とする油圧は、上記皿板ばね72の
弾力分だけ低くて済み、この皿板ばね72を設けた分だ
け、上記油圧源の駆動に基づく損失(ポンプロス)を低
く抑えられる。又、前記押圧装置28aをダブルピスト
ン型として、直径を大きくする事なく受圧面積を確保
し、必要とする押圧力を確保する為の油圧を低く抑えて
いる為、この面からもポンプロスを低く抑える事ができ
る。尚、上記油圧を調整する際に考慮する要素は、伝達
すべき動力の大きさに加えて、変速比、トラクションオ
イルの温度等、上記トロイダル型無段変速機19aの運
転に影響を及ぼす、各種要素を取り入れる事ができる。
【0047】又、上記第一、第二の油圧室73、74の
うち、前記皿板ばね72を設置した第二の油圧室74の
軸方向両端部内側面にそれぞれ複数本ずつの凹溝82
a、82bを、放射方向に形成している。即ち、上記第
二の油圧室74の軸方向両端部を仕切る、前記仕切板部
67と前記第二ピストン部材71との互いに対向する面
に上記各凹溝82a、82bを形成している。上記皿板
ばね72の片面内周縁部は上記仕切板部67の片面内径
寄り部分に、同じく外周縁部は上記第二ピストン部材7
1の片面外径寄り部分に、それぞれ当接するが、上記各
凹溝82a、82bは、この様に上記皿板ばね72の内
周縁部或は外周縁部が当接する部分の径方向内側から外
側に達する。上記各凹溝82a、82bはそれぞれ複数
本ずつ形成されており、これら各凹溝82a、82bの
合計断面積は十分に広い。従って、上記第二の油圧室7
4内への油圧の導入及びその解除は、上記皿板ばね72
の存在に拘らず、円滑に行なえる。尚、軸方向寸法の短
縮による小型・軽量化を図る為、上記皿板ばね72を上
記第一の油圧室73に設置する事も考えられる。但し、
この皿板ばね72を第一の油圧室73に設置して、この
第一の油圧室73の片側を仕切る入力側ディスク2Aの
外側面に凹溝を形成すると、大きな荷重を受ける、この
入力側ディスク2Aの強度確保が難しくなる為、好まし
くない。但し、上記第二の油圧室74内への油圧の導入
及びその解除の円滑化を図る為の凹溝82a、82b
は、必ずしも上記第二の油圧室74の軸方向両端部内側
面に設けなくても良い。即ち、一端部内側面に設けた凹
溝のみで、油圧の円滑な導入、解除の為に十分な断面積
を確保できるのであれば、一端部内側面にのみ、凹溝を
形成する事もできる。この場合には、第一の油圧室73
に皿板ばね72を設置し、仕切板部67の片面にのみ凹
溝を形成する事も可能になる。
【0048】又、図示の例では、駆動軸80から前記入
力側回転軸11bへの回転力の伝達を、前記鍔部65を
介して行なう様にしている。この為に、この鍔部65の
外周縁部複数個所に切り欠き83、83を形成すると共
に、これら各切り欠き83、83と、上記駆動軸80の
端部に形成した駆動用凸部84、84とを係合させてい
る。この為に本例の場合には、上記駆動軸80の端部に
外向フランジ状の連結部85を設け、この連結部85の
片面外径寄り端部に、上記各駆動用凸部84、84を突
設している。
【0049】更に、前記各トラニオン7、7に油圧式の
アクチュエータ17a、17bを設けて、これら各トラ
ニオン7、7を、それぞれの両端部に設けた枢軸6、6
の軸方向に変位駆動自在としている。このうち、図3の
下側中央部のトラニオン7は、それぞれが(押し出し方
向の力のみ得られる)単動型であり押圧方向を互いに反
対方向とした1対のアクチュエータ17a、17aによ
り、それぞれ梃子腕86、86を介して、両端部に設け
た枢軸6、6の軸方向に変位駆動自在としている。上記
トラニオン7を変位させる場合には、何れか一方のアク
チュエータ17aの油圧室にのみ圧油を送り込み、他方
のアクチュエータ17aの油圧室は解放状態とする。こ
れに対して、図3の上部両側のトラニオン7、7は、そ
れぞれ(圧油の給排方向の切り換えに基づいて押し出し
方向又は引き込み方向の力を得られる)複動型のアクチ
ュエータ17b、17bにより、それぞれの両端部に設
けた枢軸6、6の軸方向に変位駆動自在としている。
【0050】前記トロイダル型無段変速機19aに設け
た、合計6個のトラニオン7、7の変位は、制御弁によ
り上記各アクチュエータ17a、17bに等量の圧油を
給排する事により、互いに同期して、同じ長さずつ行な
う。この為に、何れか(図示の例では図3の上部左側)
のトラニオン7と共に変位するロッド87の端部にプリ
セスカム88を固定し、このトラニオン7の姿勢を、リ
ンク89を介して、上記制御弁のスプール90に伝達自
在としている。
【0051】上述の様に構成するトロイダル型無段変速
機19a単独での作用は、次の通りである。運転時には
前記押圧装置28aにより基端側の入力側ディスク2A
を押圧しつつ、前記駆動軸80により前記入力側回転軸
11bを回転させる。この結果、この入力側回転軸11
bの両端部に設けられた1対の入力側ディスク2A、2
Bが、前記各出力側ディスク4、4に向け押圧されつつ
回転する。この回転は、前記各パワーローラ9、9を介
して上記各出力側ディスク4、4に伝わり、これら両出
力側ディスク4、4の回転が、前記出力スリーブ53と
出力歯車12bとを通じて取り出される。
【0052】上記各入力側ディスク2A、2Bと上記各
出力側ディスク4、4との間の変速比を変えるべく、上
記各パワーローラ9、9を支持した上記各トラニオン
7、7を揺動変位させる際には、前記各アクチュエータ
17a、17bにより上記各トラニオン7、7を、それ
その両端部に設けた枢軸6、6の軸方向に、上記各入力
側ディスク2A、2B及び上記各出力側ディスク4、4
の円周方向に関して、同方向に同じストローク分だけ変
位させる。この様に上記各トラニオン7、7を変位させ
る事に伴って、前述した従来構造の場合と同様に、これ
ら各トラニオン7、7に支持されたパワーローラ9、9
の周面9a、9aと、入力側、出力側各ディスク2A、
2B、4の内側面2a、4aとの当接部に作用する接線
方向の力の向きが変化し、前述の図7〜8に示した様
に、上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aと上記
各内側面2a、4aとの当接位置が変化して、変速比が
変化する。
【0053】一方、上記各アクチュエータ17a、17
bへの圧油の給排に伴う、前記図3の上部左側のトラニ
オン7の変位は、前記プリセスカム88とリンク89と
を介して前記スプール90に伝達され、このスプール9
0を軸方向に変位させる。この結果、上記各アクチュエ
ータ17a、17bが所定量ストロークした状態で、前
記制御弁の流路が閉じられ、上記各アクチュエータ17
a、17bへの圧油の給排が停止される。従って、上記
各トラニオン7、7の、枢軸6、6の軸方向の変位量
は、制御モータによる、上記制御弁を構成するスリーブ
の変位量に応じただけのものとなる。尚、この様にトラ
ニオンの動きをフィードバックさせて圧油の給排を制御
する部分に構造及び作用に就いては、特開昭62−28
3256号公報、特開平1−135958号公報、同2
−163567号公報等に記載されて従来から周知であ
るから、詳しい図示並びに説明は省略する。
【0054】トロイダル型無段変速機19aの構造及び
作用は、上述の通りであるが、このトロイダル型無段変
速機19aと組み合わされる、前記遊星歯車装置20a
は、太陽歯車30と、リング歯車21と、遊星歯車組3
2、32とを備える。このうちの太陽歯車30は、前記
出力軸29aの入力側端部(図1の左端部)に固定して
いる。従ってこの出力軸29aは、上記太陽歯車30の
回転に伴って回転する。この太陽歯車30の周囲には上
記リング歯車21を、上記太陽歯車30と同心に、且つ
回転自在に支持している。そして、このリング歯車21
の内周面と上記太陽歯車30の外周面との間に、それぞ
れが1対ずつの遊星歯車31a、31bを組み合わせて
成る、複数組の遊星歯車組32、32を設けている。そ
して、これら1対ずつの遊星歯車31a、31bは、互
いに噛合すると共に、外径側に配置した遊星歯車31a
を上記リング歯車21に噛合させ、内径側に配置した遊
星歯車31bを上記太陽歯車30に噛合させている。こ
の様な遊星歯車組32、32は、キャリア33の片側面
(図1の左側面)に回転自在に支持している。又、この
キャリア33は、上記出力軸29aの中間部周囲に、回
転自在に支持している。
【0055】又、上記キャリア33と前記トロイダル型
無段変速機19aを構成する1対の出力側ディスク4、
4とを、前記第一の動力伝達手段34aにより、回転力
の伝達を可能な状態に接続している。この第一の動力伝
達手段34aを構成する為に、前記入力側回転軸11b
及び上記出力軸29aと平行な伝達軸35aを設け、こ
の伝達軸35aの一端部(図1の左端部)に固定した歯
車91を、前記出力歯車12bと噛合させている。又、
上記出力軸29aの中間部周囲にスリーブ94を回転自
在に配置し、このスリーブ94の外周面に支持した歯車
95と、上記伝達軸35aの他端部(図1の右端部)に
固設した歯車96とを、図示しないアイドル歯車を介し
て噛合させている。更に、上記スリーブ94の周囲に上
記キャリア33を、円環状の結合ブラケット97を介し
て、上記スリーブ94と同期した回転自在に支持してい
る。従って上記キャリア33は、上記各出力側ディスク
4、4の回転に伴って、これら出力側ディスク4、4と
反対方向に、上記各歯車12b、91、95、96の歯
数に応じた速度で回転する。尚、上記結合ブラケット9
7及び上記キャリア33と上記出力軸29aとの間に
は、低速用クラッチ41aを設けている。
【0056】一方、上記入力側回転軸11bと前記リン
グ歯車21とは、この入力側回転軸11bの先端部に支
持した入力側ディスク2Bと、この入力側回転軸11b
と同心に配置された伝達軸23aとを介して、回転力の
伝達を可能な状態に接続自在としている。この為に、上
記入力側ディスク2Bの外側面(図1、2の右側面)の
一部で、径方向に関してこの外側面の中央部よりも外径
寄り半部に、複数の凸部98、98を突設している。本
例の場合には、これら各凸部98、98は、それぞれ円
弧状で、上記入力側ディスク2Bの中心軸をその中心と
する同一円弧上に、間欠的に且つ等間隔に配置してい
る。そして、円周方向に隣り合う凸部98、98の円周
方向端面同士の間を、係止切り欠き部99、99として
いる。言い換えれば、上記入力側ディスク2Bの外側面
に突設した短円筒部を等間隔で除去する事により上記各
係止切り欠き部99、99を形成し、円周方向に隣り合
う係止切り欠き部99、99同士の間を、上記各凸部9
8、98としている。
【0057】一方、上記伝達軸23aの基端部には、円
すい筒状の伝達筒部100を介して伝達フランジ101
を設けている。そして、この伝達フランジ101の外周
縁部に、上記各係止切り欠き部99、99と同数の伝達
用突片102、102を、円周方向に関して等間隔に形
成している。そして、これら各伝達用突片102、10
2と上記各係止切り欠き部99、99とを係合させて、
上記入力側ディスク2Bと上記伝達軸23aとの間での
トルク伝達を可能にしている。上記各伝達用突片10
2、102と上記各係止切り欠き部99、99との係合
部の径は十分に大きいので、上記入力側ディスク2Bと
上記伝達軸23aとの間で、十分に大きなトルクを伝達
自在である。
【0058】尚、上記入力側ディスク2Bと上記伝達軸
23aとの間で伝達可能なトルクを少しでも大きくする
為には、上記各凸部98、98を、上記入力側ディスク
2Bの外側面の外径寄り端部(外周縁部)に形成する事
が好ましい。但し、上記各凸部98、98を上記入力側
ディスク2Bの外側面の外径寄り端部に形成した場合、
この入力側ディスク2Bの内側面2aの仕上精度を確保
する事が難しくなる。即ち、パワーローラ9の周面9a
との転がり接触に基づいてトルク伝達を行なう、上記内
側面2aは、形状並びに寸法精度を厳密に仕上げる必要
がある。この内側面2aの仕上加工は、上記入力側ディ
スク2Bの外側面を支えつつ、この内側面2aに砥石を
強く押し付ける事により行なう。この際に、上記入力側
ディスク2Bの弾性変形を抑え、上記形状並びに寸法精
度を厳密に仕上げる為には、上記外側面の外径寄り部分
を支える必要がある。
【0059】この為、上記各凸部98、98の外周面に
位置する、上記外側面の外径寄り部分に、例えば径方向
に関する幅W103 が10mm以上の平坦部103を形成
し、この平坦部103を利用して、上記仕上加工時に上
記入力側ディスク2Bの外側面外径寄り部分を支えられ
る様にしている。又、前記各伝達用突片102、102
の円周方向に関する長さは、前記各係止切り欠き部9
9、99の円周方向に関する幅とできるだけ近くして、
これら各係止切り欠き部99、99内に上記各伝達用突
片102、102を、がたつきなく係合させられる様に
している。
【0060】又、前記伝達軸23aの先端部(図1の右
端部)は、前記太陽歯車30の中心部に、回転自在に支
持している。更に、上記伝達軸23aの中間部周囲に前
記リング歯車21を、円環状の結合用ブラケット104
と後述する高速用クラッチ24aとを介して、上記伝達
軸23aと同期した回転を可能として支持している。従
って上記リング歯車21は、上記高速用クラッチ24a
の接続時には、上記入力側回転軸11bの回転に伴っ
て、この入力側回転軸11bと同方向に同速で回転す
る。
【0061】又、無段変速装置は、請求項2に記載した
モード切換手段を構成するクラッチ機構を備える。この
クラッチ機構は、上記高速用クラッチ24aと、前記低
速用クラッチ41aと、上記リング歯車21と無段変速
装置のハウジング内に設けた固定壁105等、固定の部
分との間に設けた後退用クラッチ42aとから成る。各
クラッチ24a、41a、42aは、何れも湿式多板ク
ラッチであって、それぞれに付属した油圧シリンダ内へ
の圧油の給排に基づいて断接させられる。又、何れか1
個のクラッチが接続された場合には、残り2個のクラッ
チの接続が断たれる。
【0062】上述の様に構成する無段変速装置は、先
ず、低速走行時には、上記低速用クラッチ41aを接続
すると共に、上記高速用クラッチ24a及び後退用クラ
ッチ42aの接続を断つ。この状態で前記入力側回転軸
11bを回転させると、トロイダル型無段変速機19a
のみが、この入力側回転軸11bから前記出力軸29a
に動力を伝達する。即ち、この状態では、上記トロイダ
ル型無段変速機19aの出力歯車12bの回転が、前記
第一の動力伝達手段34aを介して前記キャリア33に
伝わる。上記低速用クラッチ41aが接続される事によ
り、前記遊星歯車装置20aは、構成各歯車21、3
0、31a、31bが相対変位不能な状態となっている
ので、上記キャリア33の回転は、そのまま太陽歯車3
0に伝わり、この太陽歯車30を固設した上記出力軸2
9aが回転する。この様な低速走行時には、それぞれ1
対ずつの入力側ディスク2A、2Bと、出力側ディスク
4、4との間の変速比を、前述の図11に示した様な、
トロイダル型無段変速機単独の場合と同様にして調節す
る。
【0063】但し、本例の無段変速装置の場合には、上
記1対ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力側ディス
ク4、4との間に、それぞれ3個ずつ、合計6個のパワ
ーローラ9、9を設けている為、これら各パワーローラ
9、9毎に伝達する動力を低く抑える事ができる。この
為、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、4a
と上記各パワーローラ9、9の周面9a、9aとの当接
部の面圧を低くしても、当接部に滑りを生じさせる事な
く、動力の伝達を行なえる。尚、上記各当接部の面圧の
調整は、前記油圧式の押圧装置28a内に導入する油圧
を調整する事により、容易且つ確実に行なえる。そし
て、上記各当接部の面圧を低く抑えられる事により、上
記各面2a、4a、9aの転がり疲れ寿命を向上させる
事ができる。逆に、転がり疲れ寿命を同じとした場合に
は、より大きな動力の伝達が可能になる。
【0064】これに対して、高速走行時には、前記高速
用クラッチ24aを接続すると共に、前記低速用クラッ
チ41a及び後退用クラッチ42aの接続を断つ。この
状態で前記入力側回転軸11bを回転させると、この入
力側回転軸11bから前記出力軸29aには、前記伝達
軸23aを含む前記第二の動力伝達手段40aと、前記
遊星歯車装置20aとが、動力を伝達する。即ち、上記
高速走行時に上記入力側回転軸11bが回転すると、こ
の回転は上記伝達軸23aと前記結合用ブラケット10
4と上記高速用クラッチ24aとを介して、前記リング
歯車21に伝わる。そして、このリング歯車21の回転
が複数の遊星歯車組32、32を介して太陽歯車30に
伝わり、この太陽歯車30を固定した上記出力軸29a
を回転させる。この状態で、上記トロイダル型無段変速
機19aの変速比を変える事により上記各遊星歯車組3
2、32の公転速度を変化させれば、上記無段変速装置
全体としての変速比を調節できる。
【0065】即ち、上記高速走行時に上記各遊星歯車組
32、32が、上記リング歯車21と同方向に公転す
る。そして、これら各遊星歯車組32、32の公転速度
が遅い程、上記太陽歯車30を固定した出力軸29aの
回転速度が速くなる。例えば、上記公転速度とリング歯
車21の回転速度(何れも角速度)が同じになれば、上
記リング歯車21と出力軸29aの回転速度が同じにな
る。これに対して、上記公転速度がリング歯車21の回
転速度よりも遅ければ、上記リング歯車21の回転速度
よりも出力軸29aの回転速度が速くなる。反対に、上
記公転速度がリング歯車21の回転速度よりも速けれ
ば、上記リング歯車21の回転速度よりも出力軸29a
の回転速度が遅くなる。
【0066】従って、上記高速走行時には、前記トロイ
ダル型無段変速機19aの変速比を減速側に変化させる
程、無段変速装置全体の変速比は増速側に変化する。こ
の様な高速走行時の状態では、上記トロイダル型無段変
速機19aに、入力側ディスク2A、2Bからではな
く、出力側ディスク4、4からトルクが加わる(低速時
に加わるトルクをプラスのトルクとした場合にマイナス
のトルクが加わる)。即ち、前記高速用クラッチ24a
を接続した状態では、前記入力側回転軸11bに伝達さ
れたトルクは、前記伝達軸23aを介して前記遊星歯車
装置20aのリング歯車21に伝達される。従って、入
力側回転軸11bの側から各入力側ディスク2A、2B
に伝達されるトルクは殆どなくなる。
【0067】一方、前記第二の動力伝達手段40aを介
して上記遊星歯車装置20aのリング歯車21に伝達さ
れたトルクの一部は、前記各遊星歯車組32、32か
ら、キャリア33及び前記第一の動力伝達手段34aを
介して各出力側ディスク4、4に伝わる。この様に各出
力側ディスク4、4からトロイダル型無段変速機19a
に加わるトルクは、無段変速装置全体の変速比を増速側
に変化させるべく、トロイダル型無段変速機19aの変
速比を減速側に変化させる程小さくなる。この結果、高
速走行時に上記トロイダル型無段変速機19aに入力さ
れるトルクを小さくして、このトロイダル型無段変速機
19aの構成部品の耐久性向上を図れる。又、この様な
高速走行時にも、このトロイダル型無段変速機19aを
通過する動力の大きさが変化するが、前記押圧装置28
a内に導入する油圧を調整する事により、前記各面2
a、4a、9a同士の当接部の面圧を適正値にする。
【0068】更に、自動車を後退させるべく、前記出力
軸29aを逆回転させる際には、前記低速用、高速用両
クラッチ41a、24aの接続を断つと共に、前記後退
用クラッチ42aを接続する。この結果、上記リング歯
車21が固定され、上記各遊星歯車組32、32が、こ
のリング歯車21並びに前記太陽歯車30と噛合しつ
つ、この太陽歯車30の周囲を公転する。そして、この
太陽歯車30並びにこの太陽歯車30を固定した上記出
力軸29aが、前述した低速走行時並びに上述した高速
走行時とは逆方向に回転する。
【0069】尚、本発明の無段変速装置を自動車用の自
動変速機として使用する場合には、駆動源であるエンジ
ンと前記入力側回転軸11bとの間に、トルクコンバー
タ或は電磁クラッチ等の発進クラッチを設ける。但し、
前記低速用クラッチ41aに発進クラッチとしての機構
を持たせ、独立した発進クラッチを省略する事もでき
る。この場合には、自動車の停止状態では、上記低速用
クラッチ41aの他、前記高速用クラッチ24a及び上
記後退用クラッチ42aの接続を何れも断っておく。こ
の状態では、前記トロイダル型無段変速機19a及び前
記第一、第二の動力伝達手段34a、40aが空回り
し、上記出力軸29aには動力が伝達されない。この状
態から、上記低速用クラッチ41aを徐々に接続すれ
ば、停止状態にある自動車を円滑に発進させる事ができ
る。
【0070】次に、図6は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。上述した第1例の構造では、第二の油
圧室74に内蔵する皿板ばね72(例えば図4参照)
を、互いに同方向に傾斜した2枚の金属板を密に重ね合
わせて構成していた。これに対して本例の場合には、互
いに逆方向に傾斜した2枚の金属板の外周縁部のみを突
き合わせた状態で重ね合わせて皿板ばね72aを構成し
いる。そして、この皿板ばね72aの内周縁部を、第二
ピストン部材71及び仕切板部67の互いに対向する側
面の内径寄り部分に突き当てている。その他の部分の構
成及び作用は、上述した第1例の場合と同様であるか
ら、重複する図示並びに説明は省略する。
【0071】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するので、入力側、出力側各ディスクの内側面と各パ
ワーローラの周面との当接部の面圧を、運転状況に応じ
て最適の値に迅速に調整でき、しかも小型且つ軽量なト
ロイダル型無段変速機及び無段変速装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す要部断面
図。
【図2】図1の左半部拡大図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】図2の左上端部拡大図。
【図5】予圧付与の為の皿板ばねの変形量と弾力との関
係を示す線図。
【図6】本発明の実施の形態の第2例を示す、図4と同
様の図。
【図7】従来から知られたトロイダル型無段変速機の基
本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図8】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図9】従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図10】図9のB−B断面図。
【図11】従来から知られた、伝達可能な動力を大きく
する構造の1例を示す断面図。
【図12】トロイダル型無段変速機と遊星歯車装置とを
組み合わせた無段変速装置の1例を示す略断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2、2A、2B 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 内側面 5、5a ケーシング 6 枢軸 7 トラニオン 8 変位軸 9 パワーローラ 9a 周面 10 ローディングカム装置 11、11a、11b 入力側回転軸 12、12a、12b 出力歯車 13 支持板 14 スラスト玉軸受 15 スラストニードル軸受 16 外輪 17、17a、17b アクチュエータ 18 駆動軸 19、19a トロイダル型無段変速機 20、20a 遊星歯車装置 21 リング歯車 22 支持板 23、23a 伝達軸 24、24a 高速用クラッチ 25 エンジン 26 クランクシャフト 27 発進クラッチ 28、28a 押圧装置 29、29a 出力軸 30 太陽歯車 31a、31b 遊星歯車 32 遊星歯車組 33 キャリア 34、34a 第一の動力伝達手段 35、35a 伝達軸 36a、36b スプロケット 37 チェン 38 第一の歯車 39 第二の歯車 40、40a 第二の動力伝達手段 41、41a 低速用クラッチ 42、42a 後退用クラッチ 43 ボールスプライン 44 ローディングナット 45 シム板 47 取付部 48 フレーム 49 取付孔 50 スタッド 51 ナット 52 ギヤハウジング 53 出力スリーブ 54 転がり軸受 55 保持部 56 支持片 57 第二の枢軸 58 取付部 59 支持板部 60 円孔 61 ラジアルニードル軸受 62 外輪 63 長孔 64 スタッド 65 鍔部 66 シリンダ筒 67 仕切板部 68 第一ピストン部材 69 支持筒部 70 隔壁板 71 第二ピストン部材 72、72a 皿板ばね 73 第一の油圧室 74 第二の油圧室 75 中心孔 76 分岐孔 77 環状凹部 78 第一の連通孔 79 第二の連通孔 80 駆動軸 81 第二の中心孔 82a、82b 凹溝 83 切り欠き 84 駆動用凸部 85 連結部 86 梃子腕 87 ロッド 88 プリンセスカム 89 リンク 90 スプール 91 歯車 92 雄ねじ部 93 雄スプライン部 94 スリーブ 95 歯車 96 歯車 97 結合ブラケット 98 凸部 99 係止切り欠き部 100 伝達筒部 101 伝達フランジ 102 伝達用突片 103 平坦部 104 結合用ブラケット 105 固定壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側ディスクと、この入力側ディスク
    と同心に配置されてこの入力軸とは独立した回転を自在
    とされた出力側ディスクと、これら入力側ディスクと出
    力側ディスクとの間に設けられ、これら各ディスクの中
    心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動する
    複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面か
    ら突出した、これら各トラニオン毎に1本ずつの変位軸
    と、これら各変位軸に回転自在に支持された状態で、上
    記入力側ディスクと出力側ディスクとの内側面同士の間
    に挟持された、上記各トラニオン毎に1個ずつのパワー
    ローラと、上記入力側ディスクと出力側ディスクとのう
    ちの一方のディスクを他方のディスクに向け押圧する押
    圧装置とを備え、この押圧装置は、軸方向に関して直列
    に設けられそれぞれの内部に油圧を導入自在とした1対
    の油圧室を有する油圧式のアクチュエータであり、これ
    ら両油圧室のうちの一方の油圧室は、上記一方のディス
    クによりその軸方向一端を仕切られたものであるトロイ
    ダル型無段変速機に於いて、上記両油圧室のうちの他方
    の油圧室内に、上記一方のディスクを上記他方のディス
    クに向け押圧する為の皿板ばねが組み込まれており、且
    つ、上記他方の油圧室の軸方向両端部内側面のうちの少
    なくとも一方の内側面で少なくともこの皿板ばねの一部
    が当接する部分に、この当接する部分の径方向内側から
    外側に達する凹溝を形成している事を特徴とするトロイ
    ダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 駆動源につながってこの駆動源により回
    転駆動される入力軸と、この入力軸の回転に基づく動力
    を取り出す為の出力軸と、請求項1に記載したトロイダ
    ル型無段変速機と、遊星歯車装置と、上記入力軸に入力
    された動力をこのトロイダル型無段変速機を介して伝達
    する第一の動力伝達手段と、上記入力軸に入力された動
    力を上記トロイダル型無段変速機を介する事なく伝達す
    る第二の動力伝達手段と、上記入力軸に入力された動力
    が上記第一の動力伝達手段とこの第二の動力伝達手段と
    を通じて遊星歯車装置に送られる状態を切り換えるモー
    ド切換手段とを備え、上記遊星歯車装置は、太陽歯車と
    この太陽歯車の周囲に配置したリング歯車との間に設け
    られてこの太陽歯車と同心に且つ回転自在に支持したキ
    ャリアに回転自在に支持された遊星歯車を、上記太陽歯
    車とリング歯車とに噛合させて成るものであり、上記第
    一の動力伝達手段を通じて送られる動力と上記第二の動
    力伝達手段を通じて送られる動力とを、上記太陽歯車と
    上記リング歯車と上記キャリアとのうちの2個の部材に
    伝達自在とすると共に、これら太陽歯車とリング歯車と
    キャリアとのうちの残りの1個の部材に上記出力軸を結
    合しており、上記モード切換手段は、上記第一の動力伝
    達手段のみで動力の伝達を行なう第一のモードと、この
    第一の動力伝達手段と上記第二の動力伝達手段との双方
    で動力の伝達を行なう第二のモードとの切り換えを行な
    うものである無段変速装置。
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