JP5365463B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
例えば、インクジェット式のプリンターの中には、用紙サイズがA2以上の大判のものを用いるタイプがある。このような大判のインクジェットプリンターにおいては、単票紙以外に、いわゆるロール紙が利用されることが多い。なお、以下において、用紙が巻回されたいわゆるロール紙をロール体とし、ロール体から引き出される部分を用紙とする。
ロール体からの用紙の引き出しは、現状、紙送りモーター(以下、PFモーターともいう)により搬送ローラーを回転駆動させることによってなされている。なお、PFモーターは、PID制御によって制御駆動させられる。
このようなロール体を用いるプリンターとしては、特許文献1に示すものがある。また、PID制御を行うプリンターとしては、特許文献2〜4に示すものがある。
特開2007−290866号公報 特開2006−240212号公報 特開2003−79177号公報 特開2003−48351号公報
搬送ローラーは、通常、プリンター本体に装着されたロール体から、用紙が供給される方向に一定距離だけ離れて設けられている。このため、搬送ローラーのみで用紙を搬送するのが困難な場合もある。そこで、ロール体を回転駆動させるロールモーター(以下、RRモーターともいう)を設けて、ロール体を回転させることによって用紙を搬送する印刷装置も提案されている。
ところが、上述したような印刷装置において、滑りやすい用紙(媒体)を用いる場合、ロール体の径が小さくなると用紙の送り出し開始の際に搬送の精度が落ち、画質が劣化することがあるという問題があった。
そこで、本発明は、画質の劣化を防止することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、媒体が巻回されたロール体の軸を前記媒体の送り出し方向へ駆動するモーターと、前記ロール体から送り出された前記媒体を搬送する搬送ローラーと、前記ロール体を回転させるための電力を前記モーターに供給する制御部と、を備え、前記媒体の送り出し開始の際に、前記制御部が前記モーターに供給する電力は、前記ロール体の径がR1のときよりも、前記ロール体の径がR2(<R1)のときの方が大きい、ことを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンターの外観の構成例を示す図である。 プリンターにおけるDCモーターを用いる駆動系と制御系の関係を示す図である。 回転ホルダと、RRモーターの外観の構成例を示す図である。 図4Aは、RRモーターが正転しているときの出力信号の波形のタイミングチャートである。図4Bは、RRモーターが逆転しているときの出力信号の波形のタイミングチャートである。 ロール体と搬送ローラー対、印刷ヘッドの位置関係を示す図である。 制御部の機能的構成例を示すブロック図である。 本実施形態のプリンターが実行する全体の処理の概略的な流れを示すフロー図である。 測定処理の流れを示すフロー図である。 ロータリーセンサーの出力の一例を示す図である。 搬送速度Vとロール静負荷Nとの関係の一例を示す図である。 推定処理の流れを示すフロー図である。 直径Dと残量Lとの対応関係の例を示す図である。 図13A及び図13Bは、ロール静負荷Nとロール体の直径Dとの対応関係を示す図である。 印刷処理の流れを示す図である。 PFモーターの速度プロファイルとRRモーターの速度プロファイルの関係を示す図である。 速度プロファイルとRRモーターへの印加電圧との関係を示す図である。 本実施形態のアシストの説明図である。 ロール体の径と滑りとの関係を説明するための概念図である。 本実施形態のロール制御処理の流れを示すフロー図である。 ロール体の径と補正アシストとの関係、及び補正アシストの効果を示す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体が巻回されたロール体の軸を前記媒体の送り出し方向へ駆動するモーターと、前記ロール体から送り出された前記媒体を搬送する搬送ローラーと、前記ロール体を回転させるための電力を前記モーターに供給する制御部と、を備え、前記媒体の送り出し開始の際に、前記制御部が前記モーターに供給する電力は、前記ロール体の径がR1のときよりも、前記ロール体の径がR2(<R1)のときの方が大きい、ことを特徴とする印刷装置が明らかとなる。
このような印刷装置によれば、ロール体の径にかかわらず媒体を高精度で搬送することができる。よって画質の劣化を防止することができる。
かかる印刷装置であって、前記媒体の送り出し開始の際に、前記制御部が前記モーターに供給する電力には、前記ロール体の径に依存することなく前記モーターの駆動を補助する第1補助電力と、前記ロール体の径に応じて前記モーターの駆動を補助する第2補助電力とが含まれることが望ましい。
このような印刷装置によれば、媒体の送り出し開始の際にモーターを駆動しやすくすることができる。
かかる印刷装置であって、前記第2補助電力は、前記ロール体の径に半比例することが望ましい。
このような印刷装置によれば、ロール体の径にかかわらずに、滑り量を低減させることができる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、PWM制御におけるデューティ値を変えることによって前記モーターに供給する電力を調整することが望ましい。
このような印刷装置によれば、モーターに供給する電力を正確、且つ、容易に制御することができる。
かかる印刷装置であって、前記媒体は、前記搬送ローラーにて搬送する際に普通紙よりも滑りやすいものであることが望ましい。
この場合に、より画質の劣化を防止する効果を得ることができる。
以下の実施形態では、印刷装置の一例としてプリンターの場合について説明する。
===プリンターの構成について===
図1は、本発実施形態にかかるプリンター10の外観の構成例を示す図である。図2は、図1のプリンター10におけるDCモーターを用いる駆動系と制御系の関係を示す図である。図3は、回転ホルダ31と、RRモーター(ロールモーター)33の外観の構成例を示す図である。
この例の場合、プリンター10は、一対の脚部11と、当該脚部11に支持される本体部20とを有している。脚部11には、支柱12が設けられていると共に、回転自在なキャスタ13がキャスタ支持部14に取り付けられている。
本体部20は、不図示のシャーシに支持される状態で、内部の各種機器が搭載されており、それらが外部ケース21によって覆われている。また、図2に示すように、本体部20には、DCモーターを用いる駆動系として、ロール駆動機構30と、キャリッジ駆動機構40と、用紙搬送機構50とが設けられている。
ロール駆動機構30は、本体部20に存在するロール搭載部22に設けられている。ロール搭載部22は、図1に示すように、本体部20のうち、背面側かつ上方側に設けられていて、上述の外部ケース21を構成する一要素である開閉蓋23を開くことにより、その内部にロール体RPを搭載し、ロール駆動機構30によってロール体RPを回転駆動させることが可能となっている。
また、ロール体RPを回転させるためのロール駆動機構30は、図2及び図3に示すように、回転ホルダ31と、ギヤ輪列32と、RRモーター33と、回転検出部34とを有している。
回転ホルダ31は、ロール体RPに設けられている中空孔RP1の両端側から挿入されるものであり、ロール体RPを両端側から支持すべく、一対設けられている。
RRモーター33は、一対の回転ホルダ31のうち、一端側に位置する回転ホルダ31aに対して、ギヤ輪列32を介して駆動力(回転力)を与えるものである。
回転検出部34は、本実施形態ではロータリーエンコーダーを用いている。そのため、回転検出部34は、円盤状スケール34aと、ロータリーセンサー34bとを具備している。円盤状スケール34aは、その周方向に沿って一定の間隔毎に、光を透過させる透光部と、光の透過を遮断する遮光部とを有している。また、ロータリーセンサー34bは、不図示の発光素子と、同じく不図示の受光素子と、同じく不図示の信号処理回路を主要な構成要素としている。
図4Aは、RRモーター33が正転しているときの出力信号の波形のタイミングチャートである。図4Bは、RRモーター33が逆転しているときの出力信号の波形のタイミングチャートである。本実施形態では、ロータリーセンサー34bからの出力により、図4A、図4Bに示すような、互いに位相が90度異なるパルス信号(A相のENC信号,B相のENC信号)が制御部100に入力される。そのため、RRモーター33が正転状態にあるのか、又は逆転状態にあるのかを、位相の進み/遅れによって検出可能となっている。
キャリッジ駆動機構40は、インク供給/噴射機構の構成要素の一部ともなるキャリッジ41と、キャリッジ軸42と、その他不図示のキャリッジモーター、ベルト等を具備している。
キャリッジ41は、各色のインクを貯留するためのインクタンク43を具備していて、このインクタンク43には、図示しないチューブを介して、本体部20の前面側に固定的に設けられているインクカートリッジ(図示省略)からインクが供給可能となっている。また、図2に示すように、キャリッジ41の下面には、インク滴を噴射可能な印刷ヘッド44が設けられている。印刷ヘッド44には、各インクに対応づけられた不図示のノズル列が設けられていて、このノズル列を構成するノズルには、不図示のピエゾ素子が配置されている。このピエゾ素子の作動により、インク通路の端部にあるノズルからインク滴を噴射することが可能となっている。
なお、これらキャリッジ41、インクタンク43、不図示のチューブ、インクカートリッジ、印刷ヘッド44によって、インク供給/噴射機構が構成されている。また、印刷ヘッド44は、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式に限られず、例えばインクをヒーターで加熱し、発生する泡の力を利用するヒーター方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、ミストを電界で制御するミスト方式等を採用しても良い。また、インクカートリッジ/インクタンク43に充填されるインクは、染料系インク/顔料系インク等、いずれの種類のインクを搭載しても良い。
用紙搬送機構50は、図2、図5等に示すように、搬送ローラー対51と、ギヤ輪列52と、PFモーター(紙送りモーター)53と、回転検出部54とを有している。なお、図5は、ロール体RPと搬送ローラー対51、印刷ヘッド44の位置関係を示す図である。
搬送ローラー対51は、搬送ローラー51aと、搬送従動ローラー51bとを具備していて、これらの間で、ロール体RPから引き出される用紙P(ロール紙)を挟持可能となっている。
PFモーター53は、搬送ローラー51aに対して、ギヤ輪列52を介して駆動力(回転力)を与えるものである。
回転検出部54は、本実施形態ではロータリーエンコーダーを用いていて、上述の回転検出部34と同様に、円盤状スケール54aと、ロータリーセンサー54bとを具備し、図4A、図4Bに示すようなパルス信号を出力可能としている。
また、搬送ローラー対51よりも下流側(排紙側)には、プラテン55が設けられていて、用紙Pは当該プラテン55上をガイドさせられる。また、プラテン55には、印刷ヘッド44が対向するように配設されている。このプラテン55には、吸引孔55aが形成されている。一方、吸引孔55aは、吸引ファン56に連通可能に設けられていて、吸引ファン56が作動することによって、印刷ヘッド44側から吸引孔55aを介して空気が吸引される。それにより、プラテン55上に用紙Pが存在する場合には、当該用紙Pを吸引保持することが可能となっている。なお、プリンター10は、その他、用紙Pの幅を検出する紙幅検出センサー57等、その他の各種センサーを備えている。
<制御部について>
図6は、制御部100の機能的構成例を示すブロック図である。制御部100は、各種の制御を行う部分である。この制御部100には、ロータリーセンサー34b,54b、紙幅検出センサー57、不図示のリニアセンサーやギャップ検出センサー、プリンター10の電源をオン/オフする電源スイッチ等の各出力信号が入力される。図2に示すように、制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103、PROM104、ASIC105、モータードライバー106等を具備していて、これらが例えばバス等の伝送路107を介して相互に接続されている。また、制御部100は、コンピューターCOMに接続されている。そして、これらのハードウエアと、ROM102やPROM104に記憶されているソフトウエア及び/又はデータの協働、又は特有の処理を行う回路や構成要素の追加等によって、図6に示すような、主制御部110と、PFモーター制御部111と、RRモーター制御部112とが実現される。なお、本実施形態では、PROM104として、フラッシュメモリー(フラッシュ型EEPROM)を備えており、書き込み及び読み出しがそれぞれ可能になっている。
制御部100のPFモーター制御部111は、搬送ローラー51aが回転して用紙Pが搬送方向に搬送されるように、PFモーター53の駆動を制御する。なお、以下において、用紙Pを搬送方向に搬送する際のPFモーター53の回転の向きを、正転方向と称する。RRモーター制御部112は、RRモーター33の駆動を制御し、用紙Pのテンション(張力)を調整する。なお、用紙Pをロール体から巻き出す回転の向きをRRモーター33の正転方向とし、反対に巻き取る回転の向きを逆転方向とする。主制御部110は、PFモーター制御部111及びRRモーター制御部112の動作を制御する。制御部100は、主制御部110とPFモーター制御部111とRRモーター制御部112と協働して後述する各処理を実効する。
===全体の処理について===
図7は、本実施形態のプリンター10が実行する全体の処理の概略的な流れを示すフロー図である。まず、制御部100は、ロール体RPがロール搭載部22に装着(交換)されたことを検出する(S100)。例えば、不図示のセンサーによってロール搭載部22に対するロール体RPの装着を検出してもよいし、不図示の操作パネルの操作に応じてロール体RPの装着を検出してもよい。本実施形態では、不図示の操作パネルにおいて、ロール体RPが装着されたこと、および、ロール体に巻回された用紙Pの種類(例えば、普通紙や光沢紙やマット紙)が受け付けられるものとする。受け付けられた用紙Pの種類を識別するための情報はPROM104に記憶される。次に、制御部100は、測定処理を実行する(S200)。この測定処理では、ロール体RPの装着直後におけるロール体RPの直径D、および、ロール体RPが回転する際のロール静負荷(トルク)を測定する。このロール静負荷は、ロール体RPの回転速度(用紙Pの搬送速度V)に応じて線形的に変動するため、高速搬送時のロール静負荷Nhiと低速搬送時の静負荷Nloとを測定しておく。測定処理が終了すると、ロール静負荷Nhi、Nlo、及び直径DがPROM104に記憶される。
測定処理が終了すると、印刷可能な状態となり、コンピューターCOMからの印刷ジョブの入力を受け付ける(S300)。そして、受け付けられた印刷ジョブに対する印刷処理を実行する(S400)。そして、印刷処理が終了すると、装着されたロール体RPの用紙Pが普通紙であるか否かを判断し(S500)、普通紙である場合には、推定処理を実行する(S600)。この推定処理では、印刷処理直後におけるロール体RPの直径Dおよびロール静負荷Nhi、Nloが取得され、これらがPROM104において更新される。推定処理が完了すると、ステップS300に戻る。一方、ステップS500において、装着されたロール体RPの用紙Pが普通紙で無い場合には、ステップS200に戻り、測定処理を実行する。すなわち、測定処理によって、ロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを取得し、PROM104に更新する。
以上のように、本実施形態では、まずロール体RPが装着された段階で、測定処理を実行するとともに、印刷処理が完了するごとにPROM104に記憶されたロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを更新することとしている。ただし、装着されたロール体RPの用紙Pが普通紙である場合には、初回はロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを測定処理によって取得し、2回目以降はロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを推定処理によって取得することとしている。一方、装着されたロール体RPの用紙Pが普通紙でない場合には、毎回、ロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを測定処理によって取得することとしている。なお、プリンター1は、印刷処理以外でも用紙Pを搬送する場合がある。例えば、メンテナンス時に用紙Pを搬送する場合も考えられる。このような動作を行った場合にも、ロール静負荷Nhi、Nloと直径Dを更新すべく、測定処理又は推定処理を実行するのが望ましい。
===測定処理について===
次に、測定処理について説明する。
図8は測定処理の流れを示すフロー図である。まず、PFモーター制御部111がPFモーター53を正転方向に駆動させることにより、制御部100は、ロータリーセンサー34b、54bからの出力を取得する(S205)。PFモーター53のみが正転方向に駆動させられるが、ロール体RPの用紙PがPFモーター53の駆動に応じて搬送されるため、ロール体RP及びRRモーター33も従動的に正転方向に回転することとなる。
図9は、ステップS205におけるロータリーセンサー34b、54bの出力の一例を示している。同図において、破線はPFモーター53の回転量に対するロータリーセンサー54bの出力を示し、実線はRRモーター33の回転量に対するロータリーセンサー34bの出力を示している。横軸は時間を示し、縦軸はロータリーセンサー34b、54bのカウント数Err、Epfを示している。このErr、Epfは、上述したENC信号のエッジのカウント数であり、ステップS205におけるロータリーセンサー34b、54bの回転量を意味する。図9に示すように、駆動の初期から中期にかけて加速し、その後、徐々に減速していき、最終的に停止するようにPFモーター53を駆動させる。RRモーター33は従動するため、ロータリーセンサー34bの出力も同様となる。
そして、ステップS205の駆動から所定の時間経過後、ロータリー34b、54bによるそれぞれのカウント数Err、Epfを取得し、当該カウント数に基づいてロール体RPの直径Dを算出する(S210)。ここで、用紙Pの延びやスリップはほぼ無視できるとすると、ステップS205においてPFモーター53の回転によって搬送される用紙Pの搬送量ΔLpfと、RRモーター33の回転によって搬送される用紙Pの搬送量ΔLrrは同じになると考えることができる。さらに、用紙Pの搬送量ΔLpf、搬送量ΔLrrは、ロータリーセンサー34b、54bによるそれぞれのカウント数Err、Epfに比例する。これらの比例係数をそれぞれk1、k2とすると下記の(1)〜(3)式が成り立つ。
ΔLpf=k1×Epf ・・・・(1)
ΔLrr=k2×Err ・・・・(2)
ΔLpf=ΔLrr ・・・・(3)
PFモーター53に関する比例係数k1はギヤ輪列52の減速比や搬送ローラー51aの直径や円周率に対応する定数である。一方、ロール体RPの直径Dは用紙Pの搬送応じて減少するため、RRモーター33に関する比例係数k2はロール体RPの直径Dに比例した係数となる。比例係数k2を定数k3(ギヤ輪列52の減速比や円周率に対応する定数)と直径Dに分解すると、前記の式は、下記のように表すことができる。
ΔLrr=k3×D×Err ・・・・(4)
k1×Epf=k3×D×Err ・・・・(5)
k1、k3は既知の定数であるため、(5)式を直径Dに関して解けば、カウント数Err、Epfから直径Dを算出することができる。
制御部100は、算出された直径Dが正常な値であるかを判定し(S215)、正常である場合には、直径DをPROM104に記憶する(S220)。正常でない場合には、再度、ステップS205をやり直す。また、正常でない場合には、エラー通知をしつつ終了してもよい。
そして、RRモーター制御部112がRRモーター33を正転方向に駆動させ、一定の搬送速度Vloで用紙Pを送り出す(S225)。さらにステップS225において、制御部100は、用紙Pの搬送速度Vが搬送速度Vloで安定している期間に、RRモーター制御部112がRRモーター33に出力しているPWM信号のDuty値をトルクに換算することによりロール静負荷Nloを取得する。本実施形態では、搬送速度Vloを目標としたPID制御が行われており、PID制御の積分成分の平均値をトルクに換算することにより、ロール静負荷Nloを取得する。なお、用紙Pの搬送速度Vは、上述した搬送量ΔLrrを時間で除算することによって得ることができるため、搬送速度Vloを目標としたPID制御を行うことができる。
その後、RRモーター制御部112がRRモーター33を正転方向に駆動させ、一定の搬送量Vhi(>Vlo)で用紙Pを送り出す。そして、用紙Pの搬送速度Vが搬送速度Vhiで安定している期間に、制御部100は、ステップS225と同様にRRモーター制御部112がRRモーター33に出力しているPWM信号のDuty値をトルクに換算することによりロール静負荷Nhiとして取得する(S230)。ここで、ロール静負荷Nlo、Nhiは、回転抵抗(主に摩擦抵抗)に抗して搬送速度Vlo、Vhiに対応する回転速度でロール体RPを回転させるために必要な負荷に対応する値であると考えることができる。
図10は、任意の搬送速度Vとロール静負荷Nとの関係の一例を示している。同図に示すように、ロール静負荷Nは、搬送速度Vの線形関数で表すことができ、最低限、搬送速度Vlo、Vhiにおけるロール静負荷Nlo、Nhiが分かれば、任意の搬送速度Vに対応するロール静負荷を下記の(6)式によって算出することができる。
Figure 0005365463
制御部100は、ロール静負荷Nlo、Nhiの値が正常であるか否かを判断し(S235)、正常である場合には、ロール静負荷Nlo、NhiをPROM104に記憶し(S240)、測定処理を完了させる。正常でない場合には、再度ステップS230からやり直す。以上説明した測定処理によれば、ロール体RPの直径D及びロール静負荷Nlo、Nhiを測定しPROM104に記憶することができる。なお、上述したとおり、ロール体RPの用紙Pが普通紙でない場合には、印刷処理を実行するごとに測定処理が実行され、直径D及びロール静負荷Nlo、Nhiは逐次更新されていくこととなる。
===推定処理について===
次に推定処理について説明する。
図11は、推定処理の流れを示すフロー図である。
まず、制御部100は、現在、PROM104に記憶されているロール体RPの直径Dを取得する(S605)。なお、現在、PROM104に記憶されているロール体RPの直径Dとは、直前の印刷処理を実行する前のロール体RPの直径D(以下、基準直径D0と表記する。)を意味する。なお、図7に示したように推定処理が実行される条件として、ロール体RPの用紙Pが普通紙であることが前提となる。
その後、制御部100は、直前の印刷処理で搬送された用紙Pの搬送量ΔL(ΔLpf)を取得する(S610)。各印刷ジョブにおいては、搬送方向に印刷サイズが指定されるため、印刷処理において実際に搬送された搬送量ΔLを取得することができる。むろん、印刷処理におけるロータリーセンサー54bのカウント数の累計値を前記の(1)式によって搬送量ΔLpfに換算してもよい。そして、ロール体RPの直径Dとロール体RPに巻かれている用紙Pの残量Lとの対応関係に基づいて、現在のロール体RPの直径Dを推定する(S615)。
図12は、上述した直径Dと残量Lとの対応関係の例を示す図である。同図において、縦軸はロール体RPに巻かれている用紙Pの残量Lを示し、横軸は、ロール体RPの直径Dを示している。同図に示すように、残量Lは、ロール体RPの直径Dの放物線(2次関数)によって表すことができる。現在のロール体RPの直径Dを推定するにあたっては、まず、ステップS605にて取得した直前の印刷処理を実行する前のロール体RPの基準直径D0に対応する用紙Pの残量L(以下、基準残量L1と表記する)を図の対応関係に基づいて算出する。そして、基準残量L1からステップS610にて取得した搬送量ΔLを減算することにより、現在の用紙Pの残量L(以下、残量L2と表記する)を算出する。さらに、現在の用紙Pの残量L2に対応する直径Dを図の対応関係に基づいて算出する。これにより、現在のロール体RPの直径Dを推定することができる。なお、図の対応関係(2次関数)を規定する関数パラメータはROM102に予め記憶されており、当該パラメータがステップS615にて読み出されて使用される。
制御部100は、このようにして、推定した直径DをPROM104に更新記憶させる(S620)。
次に、制御部100は、紙幅検出センサー57による紙幅の測定値wを取得する(S625)。そして、ロール体RPの直径Dとロール静負荷Nlo、Nhiとの対応関係に基づいて、現在のロール体RPを搬送速度Vlo、Vhiに対応する回転速度で回転させた場合のロール静負荷Nlo、Nhiを推定する(S630)。
図13A及び図13Bは、ロール静負荷Nとロール体の直径Dとの対応関係を示す図である。図において、縦軸はロール静負荷N(Nhi、Nlo)を示し、横軸はロール体RPの直径Dを示している。図では、基準紙幅w0の用紙Pが巻かれたロール体RPをそれぞれ搬送速度Vlo、Vhiで駆動した場合のロール静負荷Nlo、Nhiを実線で示している。同図に示すように、ロール静負荷Nは、ロール体RPの直径Dの放物線(2次関数)によって表すことができる。これは、ロール体RPの直径Dの減少とともに、ロール体RPの重量が軽くなり、摩擦抵抗が軽減されるからである。
また、ロール静負荷Nlo、Nhiは紙幅wに比例すると考えることができる。例えば、基準紙幅w0の2倍の紙幅Wの場合、ロール静負荷Nloにおいて破線で示すように2倍の大きさの静負荷を有することとなる。任意の紙幅wのロール静負荷Nlo、Nhiを求める場合には、紙幅比w/w0を実線で示すロール静負荷Nlo、Nhiに乗算すればよい。ステップS615において、現在のロール体RPの直径Dが取得されているため、ステップS630では、図の対応化関係において、当該直径Dに対応するロール静負荷Nlo、Nhi(実線)をそれぞれ算出する。さらに上述した紙幅比w/w0を乗算することにより、実際の紙幅wについてのロール静負荷Nhi、Nloを推定することができる。制御部100は、以上のように推定したロール静負荷Nhi、NloをPROM104に更新記憶させる(S640)。
上述した対応関係(図12、図13A、図13B)は、論理式や予備実験に基づいて準備されているが、本実施形態においては普通紙についてのみ準備されている。そのため、装着されたロール体RPの用紙Pが普通紙である場合にのみ、推定処理による推定が可能となっている。普通紙に印刷を行う場合、印刷に対する時間を短縮する要請が大きいため、本実施形態では普通紙については推定処理を行うこととし、印刷に要する時間の短縮を図っている。むろん、光沢紙やマット紙についても上述した対応関係を用意しておき、装着された用紙Pの種類に応じた対応関係を使用して推定処理を行うようにしてもよい。
測定処理を行った場合でも、推定処理を行った場合でも、印刷処理実行後における現在のロール体RPの直径D及びロール静負荷Nhi、Nloを得ることができる。また、現在(最新)のロール体RPの直径D及びロール静負荷Nhi、NloをPROM104に記憶させることができ、これを利用して後述する印刷処理を実行する。
===印刷処理について===
次に、印刷処理について説明する。
図14は、印刷処理の流れを示す図である。同図に示すように、印刷処理は用紙搬送処理(S410)とヘッド駆動処理(S420)を交互に繰り返すことにより行われる。
用紙搬送処理(ステップS410)においては、制御部100のPFモーター制御部111が、搬送ローラー51aを回転させ用紙Pが搬送方向に搬送されるように、PFモーター53の駆動を制御する。各用紙搬送処理においては、搬送すべき用紙Pの長さ(前述した搬送量ΔLに対応。以下、目標搬送量ΔLtと表記する)が指定され、当該目標搬送量ΔLtだけ搬送するための駆動制御がPFモーター53に対して行われる。
一方、ヘッド駆動処理(ステップS420)においては用紙Pを静止させた状態で、印刷ヘッド44を用紙Pの搬送方向と直交する方向に走査させつつ、印刷ヘッド44に多数設けられたノズルからインク滴を吐出する。これにより、用紙Pにインクドットを形成することができる。
以上の用紙搬送処理とヘッド駆動処理を交互に行うことにより、インクドットを2次元方向に配置することができ、用紙P上に平面画像を印刷することができる。すべての用紙搬送処理とヘッド駆動処理が終了すると、図7に示したメインフローに戻り、測定処理(普通紙以外の場合)または推定処理(普通紙の場合)を実行する。ところで、本実施形態では、各用紙搬送処理(ステップS410)と平行して、ロール制御処理が実行されている。以下、ロール制御処理(ステップS430)について説明する。
===ロール制御処理について===
前述したとおり、用紙搬送処理はヘッド駆動処理と交互に行われるため、PFモーター53の駆動は間欠的となる。前述したロール制御処理はPFモーター53の各駆動(停止〜駆動〜停止)に同期して実行される。すなわち、RRモーター33もPFモーター53と同様に間欠的に駆動することになる。
図15は、PFモーター53の速度プロファイルとRRモーター33の速度プロファイルの関係を示す図である。なお、図15は、各用紙搬送処理で用紙PをΔLtだけ搬送するときの速度プロファイルを示している。図15において、縦軸は速度を示し、横軸は時間を示している。図15に示すようにPFモーター53およびRRモーター33は、加速、等速、減速と順に変化するように駆動される。但し、RPモーター33は、PFモーター53の駆動よりもやや遅れて駆動されるようになっている。こうすることで、搬送ローラー51aとロール体RPとの間の用紙Pの張力(テンション)を調整している。
ロール制御処理では、RRモーター制御部112はPWM制御におけるPWM信号のDuty値を変化させることにより、そのDuty値に応じた電圧(実効電圧)をRRモーター33に印加している。こうして、RRモーター33をロールプロファイルに基づいて駆動させている。このようにPWM制御を行うことにより、RRモーター33に供給する電力を正確、且つ、容易に制御することができる
なお、ロール制御処理について説明する前に、まず、RRモーター33の駆動開始時に行う処理(アシスト)について説明する。
<アシストについて>
図16は、速度プロファイルとRRモーター33への印加電圧との関係を示す図である。なお、図16は、図15の加速部分の最初の所を拡大したものである。図16において、左側の縦軸は速度を示し、右側の縦軸は電圧(実効電圧)を示している。また、横軸は時間を示している。また、図において、破線は、RRモーター33への印加電圧を示している。
図に示すように、時刻t0においてPFプロファイルの開始(すなわち、PFモーター53への電圧の印加)とほぼ同時にRRモーター33に電圧の印加を開始している。これは、ロール体RPには自重があるため、静止状態からすぐに回転させることができないからである。なお、ロール体RPを静止状態から動かすには、ロール体RPの回転時より大きな力が必要になる。そこで、本実施形態では図のように、RRモーター33の駆動開始時に供給する電力を大きくし、RRモーター33の駆動を補助(アシスト)するようにしている。このアシストによって、ロール体RPを静止状態から動かす際(用紙Pの送り出し開始の際)に、RRモーター33を駆動しやすくすることができる。
その後、時刻taにおいてRRモーター33が動き出すと(ある速度になると)、アシストを無くし、RRモーター33への印加電圧が徐々に増加するようにしている。これによりRRモーター33の回転速度が上昇(加速)していく。
図17は、本実施形態のアシストの説明図である。なお、図17は、図16の破線の立ち上がり部分を詳しく示したものである。図17において、横軸は時間を示し、縦軸はRRモーター33への印加電圧(実効電圧)を示している。また、図の時刻taはRRモーター33が動き出したとき(ある速度で回転するとき)の時間である。
図に示すように、RRモーター33が動きだす時刻taまでは、RRモーター33への印加電圧に、初期アシスト及び補正アシストが付加されている。
初期アシストは、RRモーター33の駆動時に、ロール体RPの径にかかわらずにRRモーター33への印加電圧に一定の電圧を付加するものである。言い換えると、RRモーター33へ供給する電力に一定の電力を付加するものである。なお、この初期アシストによる電力は第1補助電力に相当する。
但し、ロール体RPの用紙Pが滑りやすい媒体(例えばフィルム状の部材)である場合、後述するようにロール体RPの径が小さいほど滑り(スリップ)が発生しやすい。この場合、初期アシストのみでは滑りを防止することができない。
図18は、ロール体RPの径と滑りとの関係を説明するための概念図である。図の上側は、ロール体RPの半径がR1のときを示しており、図の下側はロール体の半径がR2(<R1)のときを示している。なお、メカ負荷とは、例えば回転ホルダ31の回転抵抗などであり、ロール体RPの径とは関係のない値の負荷である。
ロール体RPの用紙Pを矢印方向にFの力で引き出す場合、Fと逆向きの力が発生する(以下、Fbtとする)。ロール体RPの半径をR(=D/2)とすると、Fbtは、
Fbt=メカ負荷/R
となる。メカ負荷はロール体RPの径に関係なく一定であるので、Fbtは半径Rが小さいほど大きくなる。例えば、図18の場合、半径R2のときの方が半径R1のときよりもFbtが大きくなる。このため、半径R2のとき(すなわち半径が小さいとき)に滑りが発生しやすくなる。
そこで、本実施形態では、補正アシストを適用することによって、ロール体RPの径に応じてアシストの大きさを補正するようにしている。具体的には、補正アシストの出力電圧(図17に示すMa)が、ロール体RPの径(半径Rあるいは直径D)に半比例するようにしている。つまり、ロール体RPの径が大きいほどMaを小さくし、ロール体RPの径が小さいほどMaを小さくしている。滑りやすい媒体を用いる場合、初期アシストに加えてこの補正アシストを適用することで、滑り量を低減させることができ搬送精度を高めることができる。よって、画質の劣化を防止することができる。なお、この補正アシストによる電力は第2補助電力に相当する。
図19は本実施形態のロール制御処理の流れを示すフロー図である。
ロール制御処理が開始すると、まず、RRモーター制御部112は、PROM104から、ロール体RPの直径D、ロール静負荷Nlo、Nhi、及び用紙Pの種類を読み出す(S431)。すなわち、現在実行中の印刷処理の直前のロール体RPの直径D、ロール静負荷Nlo、Nhi、及び用紙Pの種類を取得する。また、RRモーター制御部112は、ステップS431で取得した用紙Pの種類に対応する指定張力Fを取得する(S432)。厳密には、単位幅あたりの単位指定張力fが取得され、この単位指定張力fに紙幅wを乗算することにより、指定張力F(=f×w)を取得する。
RRモーター制御部112は、PFモーター53が駆動したか否かを判断し(S433)、PFモーター53が駆動したと判断すると、前述したステップS431で取得した用紙Pの種類が滑りやすい用紙か否かを判断する(S434)。本実施形態では、普通紙を基準とし、普通紙よりも滑りやすいもの(例えばフィルム状の部材)を滑りやすい用紙とする。
取得した用紙Pの種類が滑りやすい用紙でないと判断すると(S434でNO)、RRモーター制御部112は、RRモーター33を通常の速度プロファイル(ロールプロファイル)で駆動させるための電力に初期アシストを加えてRRモーター33の駆動を開始する(S435)。
一方、ステップS434において、取得した用紙Pの種類が滑りやすい用紙であると判断すると(S434でYES)、RRモーター制御部112は、RRモーター33を通常の速度プロファイル(ロールプロファイル)で駆動させるための電力に初期アシスト及び補正アシストを加えてRRモーター33を駆動させる(S436)。これにより、ロール体RPの径が小さいほど、RRモーター33に供給される電力が大きくなる。
ステップS435の後、及びステップS436の後、RRモーター制御部112はロール体RPが動きだしたか否かを判断し(S437)、ロール体RPが動きだしたと判断すれば、アシスト無しで速度プロファイル(ロールプロファイル)に基づいてRRモーター33を駆動させる(S438)。
図20は、ロール体RPの径と補正アシストとの関係、及び補正アシストの効果を示す図である。図20において、左側の縦軸は電圧を示し、右側の縦軸は搬送の精度を示している。なお、精度は1に近いほどよい(搬送精度が高い)。また、図20において、横軸はロール体RPの径(ここでは半径)を示している。
また、図の一点鎖線は補正アシストの出力電圧(図17のMaに相当)を示し、点線は補正アシスト無しのときの搬送精度、実線は補正アシスト有りの場合の搬送精度をそれぞれ示している。なお、図20は滑りやすい用紙(例えば、フィルム状の部材)を用いて印刷を行ったときの結果の一例である。
図に示すように、補正アシスト(一点鎖線)の大きさは、ロール体RPの径に反比例している。例えば、ロール体RPの半径が90mmのときよりも半径が70mmのときの方が補正アシストの出力電圧が大きい。このため、RRモーター33の駆動時(ロール体RPの用紙Pの送り出し開始時)に供給される電力は、ロール体RPの径が小さいほど大きくなる。
補正アシストを適用しない場合(初期アシストのみの場合)では、ロール体RPの径が小さくなるにつれて、搬送精度が悪化している。すなわち、滑り量が多くなっている。このため、媒体の目的の位置にインクを着弾させることができなくなり画質が劣化する。特に、使用するインク色数が少ない場合(例えば4色の場合)に画質の劣化が顕著になる。
一方、補正アシストを適用すると、図の実線で示すようにロール体RPの径にかかわらずに、ほぼ一定の高い精度が得られる。このように、補正アシストを適用することによって、滑りやすい用紙Pを用いてもロール体RPの径にかかわらずに搬送精度を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態のプリンター10は、用紙Pが巻回されたロール体RPの軸を用紙Pの送り出し方向へ駆動するRRモーター33と、ロール体RPから送り出された用紙Pを搬送する搬送ローラー51aと、ロール体RPを回転させるための電力をRRモーター33に供給する制御部100(RRモーター制御部112)と、を備えている。そして、用紙Pの送り出し開始の際に、RRモーター制御部112は、ロール体RPの径が小さいほどRRモーター33に供給する電力が大きくなるようにしている。これにより、滑りやすい媒体を用いる場合においても、ロール体RPの径にかかわらずに搬送精度を向上させることができ、画質の劣化を防止することができる。
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上述の実施の形態においては、プリンターの場合について説明している。しかしながら、プリンターには限られず、ロール体(ロール紙)を用いるファックス等に本実施形態を適用するようにしても良い。また、スキャナ装置やコピー装置のような、複合的な機器の一部であっても良い。また、上述の実施の形態においては、インクジェット方式のプリンターに関して説明している。しかしながら、流体を噴射可能なものであれば、インクジェット方式のプリンターには限られない。例えば、ジェルジェット方式のプリンター、トナー方式のプリンター、ドットインパクト方式のプリンター等、種々のプリンターに対して、本実施形態を適用することが可能である。
また、制御部100は、上述の実施の形態のものには限られず、例えばASIC105のみでRRモーター33、PFモーター53の制御を司るように構成しても良く、また、これら以外に種々の周辺機器が組み込まれた1チップマイコン等を組み合わせて、制御部100を構成するようにしても良い。
また、上述の実施の形態において、用紙Pは紙やフィルム状の部材には限られず、樹脂製のシート、アルミ箔等を用いるようにしても良い。また、本実施形態では、滑りやすい媒体のときに補正アシストを適用していたが、滑りやすい媒体以外(例えば普通紙)においても補正アシストを適用してもよい。なお、本実施形態のように滑りやすい媒体に対して補正アシストを適用すると、より搬送精度を高める効果を得ることができる。
10…プリンター、20…本体部、30…ロール駆動機構、
33…RRモーター、34,54…回転検出部、
34b,54b…ロータリーセンサー、40…キャリッジ駆動機構、
44…印刷ヘッド、50…用紙搬送機構、
51…搬送ローラー対、51a…搬送ローラー、
51b…搬送従動ローラー、53…PFモーター、
100…制御部、110…主制御部、111…PFモーター制御部、
112…RRモーター制御部、
RP…ロール体、P…用紙

Claims (5)

  1. 媒体が巻回されたロール体の軸を前記媒体の送り出し方向へ駆動するモーターと、
    前記ロール体から送り出された前記媒体を搬送する搬送ローラーと、
    前記ロール体を回転させるための電力を前記モーターに供給する制御部と、
    を備え、
    前記媒体の送り出し開始の際に、前記制御部が前記モーターに供給する電力は、前記ロール体の径がR1のときよりも、前記ロール体の径がR2(<R1)のときの方が大きい
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記媒体の送り出し開始の際に、前記制御部が前記モーターに供給する電力には、前記ロール体の径に依存することなく前記モーターの駆動を補助する第1補助電力と、前記ロール体の径に応じて前記モーターの駆動を補助する第2補助電力とが含まれる
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記第2補助電力は、前記ロール体の径に半比例する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、PWM制御におけるデューティ値を変えることによって前記モーターに供給する電力を調整する
    ことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の印刷装置であって、
    前記媒体は、前記搬送ローラーにて搬送する際に普通紙よりも滑りやすいものである
    ことを特徴とする印刷装置。
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