JP5364186B2 - 金属層付き導電性フィルム、その製造方法及びそれを含有するタッチパネル - Google Patents

金属層付き導電性フィルム、その製造方法及びそれを含有するタッチパネル Download PDF

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本発明は、金属層付き導電性フィルム、その製造方法及びそれを含有するタッチパネルに関する。
タッチパネルに搭載される金属層付き導電性フィルムとして、PET等からなる光透過性支持層(基材とも呼ばれる)に、直接又は他の層を介して酸化インジウムスズ(ITO)等からなる光透過性導電層を積層し、さらに制御回路を接続するための引出し回線(引き出し電極とも呼ばれる)として利用される金属層をその光透過性導電層の上に積層したフィルムが数多く使用されている。そのような金属層としては、純銅(Cu)若しくは純銀(Ag)又はそれの合金を含有するものが用いられている。
これらの金属層を光透過性導電層の上に積層する方法としては、様々な方法が提案されている。具体的には、光透過性導電層の上に、これらの金属層をスパッタリングやメッキ法を用いてコーティングする方法が提案されている(特許文献1及び2)。また、光透過性導電層の上に、これらの金属を含有するペーストを塗布することにより金属層を積層する方法も提案されている(特許文献3)。
しかしながら、これらの金属層は、光透過性導電層との間の密着性が低く、実際に使用される間に引出し回路が損傷してしまうという問題があった。そこで、かかる密着性を改善するために種々の方法が開発されてきた。これら従来の方法は、主に金属層を形成する際に用いる金属含有ペーストに着目したものが主であった。このような技術として、例えば銀粉、有機樹脂及び溶剤からなる導電性ペーストを用いて金属層を光透過性導電層の上に積層する方法等が知られている(特許文献4〜6)。しかしながら、これらの方法で得られた金属層は、かりに光透過性導電層との密着性が向上していたとしても、引出し回路として通常要求される電気抵抗率を達成することができなかった。このように、従来技術においては、引出し回路として十分な機能を担保しつつ光透過性導電層との間の密着性が向上した金属層を形成することは困難であった。
米国特許第4838656号公報 特開平6−283261号公報 特開2002−270863号公報 特開2003−309337号公報 特開2009−176608号公報 特開2000−231828号公報
Cu若しくはAg又はそれの合金を含有する金属層(Cu等含有金属層)、及び光透過性導電層が互いに隣接して配置されている金属層付き導電性フィルムにおいて、当該金属層及び光透過性導電層の密着性を向上させることを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、Ni合金を含有する金属層(Ni合金含有金属層)を、光透過性導電層とCu等含有金属層の間に配置することによって、上記課題を解決できることを新たに見出した。本発明は、この新たな知見に基づいてさらに種々の検討を重ねることにより完成されたものであり、次に掲げるものである。
項1
(A)光透過性支持層;
(B)光透過性導電層;
(C)Ni合金を含有する金属層;及び
(D)Cu若しくはAg又はそれの合金を含有する金属層
を含有する金属層付き導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)の前記光透過性支持層(A)とは反対側の面に、前記金属層(C)及び前記金属層(D)が、この順で互いに隣接して直接配置されていることを特徴とする、金属層付き導電性フィルム。
項2
前記金属層(C)の厚さが、1〜30nmである、項1に記載の金属層付き導電性フィルム。
項3
前記光透過性導電層(B)が、導電性物質として酸化インジウムスズを含有する、項1又は2に記載の金属層付き導電性フィルム。
項4
前記光透過性導電層(B)がX線回折において、(400)面からのX線回折ピーク強度に対する(222)面からのX線回折ピーク強度比((222)強度/(400)強度)が、5以上である、項3に記載の金属層付き導電性フィルム。
項5
前記Ni合金が、NiCu及びNiCrからなる群より選択される少なくとも1種のNi合金である、項1〜4のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルム。
項6
前記Ni合金が、Ni合金の酸化物である、項1〜5のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルム。
項7
前記金属層(C)が、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析において、ニッケルのピークトップ位置におけるニッケルに対する酸素の割合が5重量%以上である、項6に記載の金属層付き導電性フィルム。
項8
項1〜7のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルムを含有する、タッチパネル。
項9
(A)光透過性支持層;
(B)光透過性導電層;
(C)Ni合金を含有する金属層;及び
(D)Cu若しくはAg又はそれの合金を含有する金属層
を含有する金属層付き導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)の前記光透過性支持層(A)とは反対側の面に、前記金属層(C)及び前記金属層(D)が、この順で互いに隣接して直接配置されていることを特徴とする、金属層付き導電性フィルムを製造する方法であって、
導電性物質を焼成することを含有する方法により得られた前記光透過性導電層(B)の面に、前記金属層(C)を直接配置する工程
を含有する方法。
本発明によれば、Cu等含有金属層及び光透過性導電層の密着性を向上できる。より詳細には、Cu等含有金属層自体の引出し回路としての特性、特に電気抵抗率を悪化させることなく、上記密着性のみを向上できる。
光透過性支持層(A)の片面に光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面に光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の片面にハードコート層(F)、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の一方の面にハードコート層(F)、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されており、かつ光透過性支持層(A)の他方の面にハードコート層(F)が配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面にハードコート層(F)、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の片面にハードコート層(F)、アンダーコート層(G)、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層(A)の両面にハードコート層(F)、アンダーコート層(G)、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の金属層付き導電性フィルムを示す断面図である。
1. 金属層付き導電性フィルム
本発明の金属層付き導電性フィルムは、
(A)光透過性支持層;
(B)光透過性導電層;
(C)Ni合金を含有する金属層;及び
(D)Cu若しくはAg又はそれの合金を含有する金属層
を含有する金属層付き導電性フィルムであって、
前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)の前記光透過性支持層(A)とは反対側の面に、前記金属層(C)及び前記金属層(D)が、この順で互いに隣接して直接配置されていることを特徴とする、金属層付き導電性フィルムである。
本発明において「光透過性」とは、光を透過させる性質を有する(translucent)ことを意味する。「光透過性」には、透明(transparent)が含まれる。「光透過性」とは、例えば、全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは87%以上である性質をいう。本発明において全光線透過率は、ヘーズメーター(日本電色社製、商品名:NDH−2000、またはその同等品)を用いてJIS−K−7105に基づいて測定する。
本明細書において、光透過性支持層(A)の一方の面に配置される複数の層のうち二つの層の相対的な位置関係について言及する場合、光透過性支持層(A)を基準にして、光透過性支持層(A)からの距離が大きい一方の層を「上層」又は「上方に位置する」等といい、光透過性支持層(A)からの距離が小さい他方の層を「下層」又は「下方に位置する」等ということがある。
図1に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の片面に光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている。このような金属層付き導電性フィルムのことを、「金属層付き片面導電性フィルム」ということがある。
図2に、本発明の金属層付き導電性フィルムの別の態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両面に光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている。このような金属層付き導電性フィルムのことを、「金属層付き両面導電性フィルム」ということがある。
1.1 光透過性支持層(A)
本発明において光透過性支持層とは、光透過性導電層を含有する金属層付き導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。光透過性支持層(A)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用金属層付き導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性支持層(A)の素材は、特に限定されないが、例えば、各種の有機高分子等を挙げることができる。有機高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。ポリエーテル系樹脂としては、ポリエーテルスルホン系樹脂等が挙げられる。光透過性支持層(A)の素材は、ポリエステル系樹脂が好ましく、中でも特にPETが好ましい。光透過性支持層(A)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性支持層(A)の厚さは、特に限定されないが、好ましくは2〜300μm、より好ましくは20〜200μmである。光透過性支持層(A)の厚さをこれらの下限値以上とすることによって、金属層付き導電性フィルムに十分な機械的強度を付与できる。また、金属層付き導電性フィルムとしては通常、ある程度の厚さ以下であることが要求される。このように金属層付き導電性フィルムとして通常要求される厚さを達成するためには、光透過性支持層(A)の厚さを上記の上限値以下とすることが好ましい。
1.2 光透過性導電層(B)
光透過性導電層(B)は、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されている。
光透過性導電層(B)は導電性物質を含有する。導電性物質としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用金属層付き導電性フィルムにおいて通常用いられる導電性物質を用いることができる。
光透過性導電層(B)に含有される導電性物質としては、特に限定されないが、例えば、金属が挙げられる。金属としては、より詳細には、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫及び酸化チタン等が挙げられる。これらのうちいずれか単独を光透過性導電層(B)に含有される導電性物質として用いてもよいし、これらから選択される複数種を光透過性導電層(B)に含有される導電性物質として用いてもよい。光透過性導電層(B)に含有される導電性物質としては、透明性と導電性を両立する点でスズをドープした酸化インジウムが好ましい。この場合において、スズをドープした酸化インジウムとしては、酸化インジウム(III)(In)と酸化スズ(IV)(SnO)を用いて得られた無機化合物であるスズドープ酸化インジウム(あるいは酸化インジウムスズ、tin−dopedindiumoxide、又はITOとも呼ばれる)が好ましい。この場合における、SnOの添加量としては、特に限定されないが、例えば、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%等が挙げられる。
光透過性導電層(B)の厚さは、特に限定されないが、通常は5〜50nmであり、好ましくは10〜40nm、より好ましくは12〜35nm、さらに好ましくは15〜30nmである。
光透過性導電層(B)を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、イオンプレーティング法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。これらのうち、タッチパネル用途に低抵抗で大面積の均質な膜を安定に生産するという観点において、スパッタリング法が好ましい。
光透過性導電層(B)を形成する方法としては、導電性物質を焼成する工程を含有する方法が好ましい。焼成方法としては、特に限定されないが、例えばスパッタリング等を行う際のドラム加熱や、熱風式焼成炉、遠赤外線焼成炉などを例として挙げることができる。焼成温度は、特に限定されないが、通常は30〜250℃であり、好ましくは50〜200℃、より好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜160℃である。焼成時間は、好ましくは3分〜180分、より好ましくは5分〜120分、さらに好ましくは10分〜90分である。焼成を行う雰囲気としては、真空下、大気、窒素やアルゴンなどの不活性ガス、酸素、若しくは水素添加窒素等、又はこれらのうち二種以上の組合せが挙げられる。導電性物質を焼成することにより、導電性物質の結晶化が促進される。
導電性物質を焼成する工程を含有する方法により光透過性導電層(B)を形成する場合は、まず導電性物質を下地となる層の面に配置し、このようにして得られた導電性物質を含有する層の下地層とは反対側の面に金属層(C)をさらに配置してから、導電性物質を焼成してもよい(いわゆる「後アニール」)。あるいは、この場合、まず導電性物質を下地となる層の面に配置し、導電性物質を焼成して光透過性導電層(B)を形成してから、当該光透過性導電層(B)の下地層とは反対側の面に金属層(C)をさらに配置してもよい(いわゆる「先アニール」)。先アニールにより得られた光透過性導電層(B)中の導電性物質は、金属層(C)を配置する前に焼成工程を経ている。したがって、このようにして得られた光透過性導電層(B)中の導電性物質は、金属層(C)に遮蔽されることなく、上記焼成温度の雰囲気下に直接置かれることになる。これにより、先アニールにより得られた光透過性導電層(B)は、概して後アニールにより得られた光透過性導電層(B)、すなわち、金属層(C)に遮蔽された状態で同様の焼成工程を経た光透過性導電層(B)に比べて結晶性がより高い導電性物質を含有する。
しかしながら、本発明の後アニールにより得られた金属層付き導電性フィルムにおいては、別の手段をさらに適用することにより、光透過性導電層(B)の結晶性を適宜向上させることができる。
光透過性導電層(B)が結晶性の高いITOを含有する場合、本発明の金属層付き導電性フィルムは、先アニールにより得られたか、後アニールにより得られたかを問わず、光透過性導電層(B)が高い導電性を示し、またX線回折においてITO結晶の(222)面及び(400)面のピークを示す。
本発明の金属層付き導電性フィルムにおけるITOを含有する光透過性導電層(B)の結晶性は、次に具体的に示すように、(1)光透過性導電層(B)上に積層された全ての層(金属層(C)及び金属層(D)、並びに金属保護層(E)等)の少なくとも一部の領域をエッチング処理により剥離し、次いで(2)前記エッチング処理により露出した光透過性導電層(B)の表面抵抗値、ならびにX線回折法により(222)面及び(400)面に由来するX線回折強度を測定することにより評価する。
上記において、エッチング処理は、下記の条件で行う。
室温下、容器中で、攪拌した状態のエッチング液(CuSO;10重量部、NHCl;20重量部、HCl;5重量部を混合した水溶液からなる)に、金属層付き導電性フィルムを浸漬し、光透過性導電層(B)上に積層された全ての層(金属層(C)、金属層(D)及び金属保護層(E))を剥離する。エッチング処理時間は、これら光透過性導電層(B)上に積層された全ての層が溶解し、目視で色が完全に消えるのが確認されるまでに要する時間の1.2倍とする。
上記において、表面抵抗値の測定は、下記の方法により行う。
MITSUBISHI CHEMICAL ANALYTECH社製の表面抵抗計(商品名:Loresta−EP、又はその同等品)を用いて、4探針法により測定する。
上記において、X線回折法は、下記の条件で行う。
X線回折は株式会社リガク製 薄膜評価用資料水平型X線回折装置 SmartLab、またはその同等品を用いて薄膜法にて測定する。平行ビーム光学配置を用い、光源にはCuKα線(波長:1.5418Å)を40kV、30mAのパワーで用いる。入射側スリット系はソーラスリット5.0°、高さ制御スリット10mm、入射スリット0.1mmを用い、受光側スリットにはパラレルスリットアナライザー(PSA)0.114deg.を用いる。検出器はシンチレーションカウンターを用いる。試料ステージは多孔質吸着試料ホルダを用いて、ポンプにより試料を吸着固定する。入射側を0.1〜0.7°の間の一定値に固定し、ステップ間隔0.01°、測定スピード3.0°/minで測定する。ITO膜の(222)面からの回折線は、CuKα線を使用する場合、およそ30.5°(2θ)の位置に表われる。また、(400)面からの回折線はおよそ35.5°(2θ)に表われる。上記条件より得られたX線回折結果より、(400)面からのX線回折ピーク強度に対する(222)面からのX線回折ピーク強度比((222)強度/(400)強度)を求める。(400)面からの回折図形には、光源であるCuのX線のKα1線及びKα2線が分離してしまうことに由来するショルダーが観測されるが、ここでは、それらを分離せずに、回折ピークのピークトップの強度から、そのピークのベースラインを直線としたときのベースライン強度の差を、反射強度として定義する。なお、上記におけるベースラインは、Sonneveld−Visser法によりバックグラウンド除去処理を行うことで得た(Sonneveld,E.J.&Visser,J.W.,J.Appl.Cryst.8, 1(1975))。この場合において、X線回折における(400)面からのX線回折ピーク強度に対する(222)面からのX線回折ピーク強度比((222)強度/(400)強度)は、特に限定されないが、好ましくは5〜50であり、より好ましくは6〜30であり、さらに好ましくは7〜20である。
先アニールにより得られる本発明の金属層付き導電性フィルムは、(i)結晶性がより高い導電性物質を含有する光透過性導電層を含有し、かつ(ii)光透過性導電層(B)と金属層(C)との間の密着性が高い、という従来では得られなかった優れた特性を有している。一般に、二材料間の密着性には、材料自体の物性のみならず、材料の表面特性等も大きな影響を与えることが知られている。これら物性及び表面特性は、同じ原材料から出発したとしてもその後の履歴により大きく変化し得る。したがって、後アニールにより得られるか、あるいは先アニールにより得られるかによって、特に光透過性導電層(B)及び金属層(C)の物性及び表面特性は互いに大きく異なると考えられる。本発明の金属層付き導電性フィルムにおいては、後アニールにより得られたものであるか、先アニールにより得られたものであるかを問わず、光透過性導電層(B)、金属層(C)及び金属層(D)の間の良好な密着性が達成される。
1.3 Ni合金含有金属層(C)
Ni合金含有金属層(C)は、少なくとも一方の光透過性導電層(B)の光透過性支持層(A)とは反対側の面に直接配置されている。
Ni合金としては、NiCu(「モネル」と呼ばれることもある)、NiCr及びNiCuTiが好ましく、さらにはそれらを酸化して成膜することが好ましい。酸化して成膜することにより得られるNi合金含有金属層(C)は、Ni合金の酸化物を含有する。
Ni合金含有金属層(C)は、Ni合金としていずれか1種のNi合金を単独で含有していてもよいし、2種以上を含有していてもよい。2種以上を含有する場合、その混合比は適宜設定できる。
Ni合金含有金属層(C)の厚さは、好ましくは1〜30nmであり、より好ましくは3〜20nm、さらに好ましくは5〜15nmである。
Ni合金含有金属層(C)を形成する方法としては、特に限定されないが、好ましい方法として、例えばイオンプレーティング法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。
Ni合金含有金属層(C)は、Ni合金の酸化物を含有していると、光透過性導電層(B)、及び金属層(D)との密着性がより向上するため好ましい。この密着性がより向上するという点に関しては、ニッケルに対する酸素の割合がより高いことが好ましい。具体的には、Ni合金含有金属層(C)が、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析において、ニッケルのピークトップ位置におけるニッケルに対する酸素の割合(重量%)が5重量%以上であることが好ましい。左記割合の範囲としては、特に限定されないが、5〜50重量%が挙げられる。さらに、左記割合の範囲としては、8〜40重量%がより好ましく、10〜35重量%がさらに好ましい。
本発明において、電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による観察及び分析は、試料面にカーボンを蒸着した後、集束イオンビーム(FIB)により薄膜を作製して行う。具体的には以下のようにして行う。
試料表面に蒸着装置(メイワフォーシス社製 カーボンコータ CADE、又はその同等品)を用いて、カーボンを約300nm蒸着する。次いで集束イオンビーム:FIB(SIIナノテクノロジー社製 SMI2050、加速電圧30kv;又はその同等品)を用いて上記試料表面にカーボンのデポジションを行い、炭素を約1μm厚に被膜化する。その後表面からGaイオンにより約100nm厚みの薄膜を作製し、ピックアップ法により支持膜が付いたシートメッシュに貼り付ける。
上記の様にして作製した薄膜を、電界放出型分析透過電子顕微鏡:FE−TEM(日本電子製 JEM−2010FEF、又はその同等品)/EDS(日本電子製 2300T、又はその同等品)を用いて、STEMモードにより観察及び分析を行う。FE−TEMは加速電圧200kVにて、EDS元素マッピングは256×192、0.1msec/ドット、積算回数200回、線分析測定は150ポイント、15sec/1ポイントでそれぞれ行う。
Ni合金含有金属層(C)の、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析における、ニッケルのピークトップ位置でのニッケルに対する酸素の割合(重量%)は、詳細には次のようにして求める。厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析を行うことにより、厚さごとに各原子の全原子中に占める割合(重量%)が得られる。これを厚さごとにプロットすると、Ni合金含有金属層(C)に相当する領域内にニッケルのピークトップが現れる。このピークトップ位置を基準として、この位置におけるニッケルの重量%に対する酸素の重量%の割合を求める。
Ni合金の酸化物を含有するNi合金含有金属層(C)は、酸化して成膜することにより得ることができるが、その製法は特に限定されない。
Ni合金の酸化物を含有するNi合金含有金属層(C)を酸化して成膜する方法は、特に限定されないが、例えばスパッタガスとして酸素以外のガスの中に酸素を混合したものを用いてスパッタリングする方法等が挙げられる。左記において、酸素以外のガスとしては、特に限定されないが、窒素及びアルゴン並びにそれらの混合ガス等が挙げられる。
1.4 Cu等含有金属層(D)
Cu等含有金属層(D)は、Ni合金等含有金属層(C)に隣接している。言い換えれば、光透過性導電層(B)、Ni合金等含有金属層(C)及びCu等含有金属層(D)がこの順で互いに隣接して配置されている。このように三層が配置されていることにより、光透過性導電層(B)及びNi合金等含有金属層(C)の間、並びにNi合金等含有金属層(C)及びCu等含有金属層(D)の間の密着性がそれぞれ向上し、結果的にこれら三層が互いに強固に密着する。
Cu等含有金属層(D)は、Cu及びAg並びにそれらの合金のうち、いずれか1種の金属を単独で含有していてもよいし、2種以上を含有していてもよい。これらの合金としては、特に限定されないが、例えばCu合金としては、Caが添加された合金(CuCa)やMgが添加された合金(CuMg)やMoが添加された合金(CuMo)等を、またAg合金としては、Pd及びCuが添加されてなる合金(AgPdCu)やMoが添加された合金(AgMo)等を、それぞれ例示できる。
Cu等含有金属層(D)がCu及びその他の金属を含有するCu合金の場合、両者の混合比(重量比)としては、例えばCu:その他の金属=20:80〜99.9:0.1等が挙げられる。Cu等含有金属層(D)がAg及びその他の金属を含有するAg合金の場合、両者の混合比としては、例えばAg:その他の金属=50:50〜99.9:0.1等が挙げられる。
Cu等含有金属層(D)の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10〜500nm、より好ましくは50〜350nm、さらに好ましくは80〜250nmである。
Cu等含有金属層(D)を形成する方法としては、特に限定されないが、好ましい方法として、例えばイオンプレーティング法、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。これらのうち特に、生産性という観点において、Ni合金含有金属層(C)を形成する方法と同じ方法で形成されることが好ましい。
1.5 金属保護層(E)
本発明の金属層付き導電性フィルムは、Cu等含有金属層(D)としてCu又はCu合金を含有する層を含有する場合、さらにCu等含有金属層(D)を保護する目的で少なくとも1種の金属保護層(E)が、Cu等含有金属層(D)の光透過性支持層(A)とは反対側の面に配置されていてもよい。
金属保護層(E)としては、特に限定されないが、例えばMo又はMo合金や、Ni又はNi合金を含有する層が挙げられる。
金属保護層(E)を構成するMo合金としては、MoにNbが添加された合金(MoNb)やTaが添加された合金(MoTa)等を例示することが出来る。また保護金属層を構成するNi合金としては、Ni合金含有金属層(C)と同様のNiCuやNiCrやNiCuTiを挙げることができる。金属保護層(E)としては、NiCu若しくはNiCr若しくはNiCuTiを含有する層が好ましい。
金属保護層(E)の厚さは、特に限定されないが、例えば1〜50nm等が挙げられる。
1.6 ハードコート層(F)
本発明の金属層付き導電性フィルムは、さらに、ハードコート層(F)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、少なくともハードコート層(F)を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。言い換えれば、少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、ハードコート層(F)のみを介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよいし、あるいは、ハードコート層(F)及びその他の少なくとも1種の層を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。後者の場合においては、当該光透過性導電層(B)が、当該ハードコート層(F)と隣接して配置されていてもよいし、さらにその他の少なくとも1種の層を介して当該ハードコート層(F)の面に配置されていてもよい。
ハードコート層(F)は、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又はその他の少なくとも1種の層を介して配置されている。
ハードコート層(F)は、好ましくは光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に隣接して配置されている。
ハードコート層(F)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。
図3に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に直接、ハードコート層(F)が配置されており、光透過性導電層(B)が直接、ハードコート層(F)の上に配置されており、Ni合金含有金属層(C)が直接、光透過性導電層(B)の上に配置されており、さらにCu等含有金属層(D)が直接、Ni合金含有金属層(C)の上に配置されている。
図4に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に直接、ハードコート層(F)が配置されており、光透過性導電層(B)が直接、ハードコート層(F)の上に配置されており、Ni合金含有金属層(C)が直接、光透過性導電層(B)の上に配置されており、さらにCu等含有金属層(D)が直接、Ni合金含有金属層(C)の上に配置されており、光透過性支持層(A)の他方の面に直接、ハードコート層(F)のみが配置されている。
図5に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両方の面に直接、ハードコート層(F)が配置されており、光透過性導電層(B)が直接、ハードコート層(F)の上に配置されており、Ni合金含有金属層(C)が直接、光透過性導電層(B)の上に配置されており、さらにCu等含有金属層(D)が直接、Ni合金含有金属層(C)の上に配置されている。
本発明においてハードコート層とは、プラスチック表面の傷つきを防止する役割を果たすものをいう。ハードコート層(F)としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用金属層付き導電性フィルムにおいてハードコート層として通常用いられるものを用いることができる。
ハードコート層(F)の素材は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂及びアルキド系樹脂等が挙げられる。ハードコート層(F)の素材としては、さらに、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナ等のコロイド粒子等を上記樹脂中に分散させたものも挙げられる。ハードコート層(F)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。ハードコート層(F)としては、ジルコニア粒子を分散したアクリル樹脂が好ましい。
ハードコート層(F)の一層あたりの厚さは、特に限定されないが、例えば0.1〜10μm、1〜7μm、及び2〜6μm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのハードコート層(F)の合計厚さが上記範囲内であればよい。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも好ましい。
ハードコート層(F)を配置する方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムに塗布して、熱で硬化する方法、紫外線や電子線などの活性エネルギー線で硬化する方法等が挙げられる。生産性の点で、紫外線により硬化する方法が好ましい。
1.7 アンダーコート層(G)
本発明の金属層付き導電性フィルムは、さらに、アンダーコート層(G)を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、少なくともアンダーコート層(G)を直接介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。言い換えれば、少なくとも一方の光透過性導電層(B)が、アンダーコート層(G)のみを直接介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよいし、あるいは、アンダーコート層(G)及びその他の少なくとも1種の層を介して光透過性支持層(A)の面に配置されていてもよい。後者の場合においては、当該光透過性導電層(B)が、当該アンダーコート層(G)と隣接して配置されており、さらにその他の少なくとも1種の層を介して当該ハードコート層(F)の面に配置されている。
図6に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の一方の面に直接、ハードコート層(F)が配置されており、アンダーコート層(G)が直接、ハードコート層(F)の上に配置されており、光透過性導電層(B)が直接、アンダーコート層(G)の上に配置されており、Ni合金含有金属層(C)が直接、光透過性導電層(B)の上に配置されており、さらにCu等含有金属層(D)が直接、Ni合金含有金属層(C)の上に配置されている。
図7に、本発明の金属層付き導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層(A)の両方の面に直接、ハードコート層(F)が配置されており、アンダーコート層(G)が直接、ハードコート層(F)の上に配置されており、光透過性導電層(B)が直接、アンダーコート層(G)の上に配置されており、Ni合金含有金属層(C)が直接、光透過性導電層(B)の上に配置されており、さらにCu等含有金属層(D)が直接、Ni合金含有金属層(C)の上に配置されている。
図6及び図7において示されているハードコート層(F)は、必須ではない。
アンダーコート層(G)の素材は、特に限定されないが、例えば、誘電性を有するものであってもよい。アンダーコート層(G)の素材としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリコンアルコキシド、アルキルシロキサンの及びその縮合物、ポリシロキサン、シルセスキオキサン、ポリシラザン等が挙げられる。アンダーコート層(G)は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。酸化ケイ素を含むアンダーコート層(G)が好ましく、酸化ケイ素からなるアンダーコート層(G)がより好ましい。
アンダーコート層(G)は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。例えば二層が互いに隣接して配置されている場合、光透過性支持層(A)側にSiOからなる光透過性下地層(F−1)、光透過性導電層(B)側にSiO(x=1.0〜2.0)からなる光透過性下地層(F−2)を配置させる態様が挙げられる。
アンダーコート層(G)の一層あたりの厚さは、15〜25nm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのアンダーコート層(G)の合計厚さが上記範囲内であればよい。左記の例示列挙においては後出のものが前出のものよりも好ましい。
アンダーコート層(G)の屈折率は、本発明の金属層付き導電性フィルムが金属層付き導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.5が好ましい。
アンダーコート層(G)を配置するための方法としては、湿式及び乾式のいずれでもよく、特に限定されないが、湿式としては例えば、ゾル−ゲル法、微粒子分散液、コロイド溶液を塗布する方法等が挙げられる。
アンダーコート層(G)を配置する方法として、乾式としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、パルスレーザーデポジション法により隣接する層上に積層する方法等が挙げられる。
1.8 その他の層
本発明の金属層付き導電性フィルムは、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)、Ni合金含有層(C)、Cu等含有金属層(D)及び金属保護層(E)に加えて、ハードコート層(F)、アンダーコート層(G)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(H)からなる群より選択される少なくとも1種の層がさらに配置されていてもよい。
その他の層(H)としては、特に限定されないが、例えば、高屈折率層及び接着層等が挙げられる。
接着層とは、二層の間に当該二層と互いに隣接して配置され、当該二層間を互いに接着するために配置される層である。接着層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用金属層付き導電性フィルムにおいて接着層として通常用いられるものを用いることができる。接着層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
1.9 本発明の金属層付き導電性フィルムの用途
本発明の金属層付き導電性フィルムは、引出し回線として利用し得る金属層と光透過性導電層との間の密着性が高いため、特に限定されないが、例えばタッチパネルの製造のため等に好ましく用いられる。タッチパネルについて詳細は、2で説明する通りである。
2.本発明のタッチパネル
本発明のタッチパネルは、本発明の金属層付き導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明のタッチパネルの具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(3)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。
(1)保護層
(2)本発明の金属層付き導電性フィルム
(3)ガラス
本発明のタッチパネルは、特に限定されないが、例えば、保護層(1)、本発明の金属層付き導電性フィルム(2)及び(3)ガラス、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
3.本発明の金属層付き導電性フィルムの製造方法
本発明の金属層付き導電性フィルムの製造方法は、光透過性支持層(A)の少なくとも一
方の面に、光透過性導電層(B)、Ni合金含有金属層(C)及びCu等含有金属層(D
)をそれぞれ配置する工程をそれぞれ含む。
本発明の金属層付き導電性フィルムの製造方法は、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、光透過性導電層(B)、Ni合金含有金属層(C)及びCu等含有金属層(D)に加えて、金属保護層(E)、ハードコート層(F)、アンダーコート層(G)及びそれらと異なる少なくとも1種のその他の層(H)からなる群より選択される少なくとも1種の層をそれぞれ配置する工程をそれぞれ含んでいてもよい。
上記において、それぞれの層を配置する工程は、それぞれの層について説明した通りである。それぞれの層を配置する順番については、特に限定されない。例えば、光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に光透過性支持層(A)側から順次配置させてもよい。あるいは、例えば、最初に光透過性支持層(A)ではない層(例えば、光透過性導電層(B))の一方の面に他の層を配置させてもよい。あるいは、一方で2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得てから、又はそれと同時に、他方で同様に2種以上の層を互いに隣接するように配置させることにより1種の複合層を得て、これらの2種の複合層をさらに互いに隣接するように配置させてもよい。
本発明の金属層付き導電性フィルムの第一の製造方法は、
導電性物質を焼成する工程を含有する方法により得られた前記光透過性導電層(B)の面に、前記金属層(C)を直接配置する工程
を含有する方法である。このようにして得られた光透過性導電層(B)中の導電性物質は、金属層(C)を配置する前に焼成工程を経ている。したがって、このようにして得られた光透過性導電層(B)中の導電性物質は、金属層(C)に遮蔽されることなく、上記焼成温度の雰囲気下に直接置かれることになる。これにより、このようにして得られた光透過性導電層(B)は、金属層(C)に遮断された状態で同様の焼成工程を経た場合に比べて結晶性がより高い導電性物質を含有する。
本発明の金属層付き導電性フィルムの第二の製造方法は、
(1)導電性物質を含有する層(b)の面に前記金属層(C)を直接配置する工程;及び(2)前記工程(1)で得られた、前記導電性物質含有層(b)及び前記金属層(C)を含有する複合層を、焼成する工程
を含有する方法である。このようにして得られた光透過性導電層(B)中の導電性物質は、金属層(C)を配置した後に焼成工程を経ている。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
以下の製法により、それぞれ金属層付き導電性フィルムを得た。
1.1 実施例1〜8
以下の組成及び層厚を有する層(A)、(F)、(H)、(G)、(B)、(C)、(D)及び(E)をこの記載順で光透過性支持層(A)側から順に積層することにより、金属層付き導電性フィルムを作製した。
(A)光透過性支持層
組成:PET
層厚:125μm
(F)ハードコート層
PET基材(光透過性支持層(A))の上に、光重合剤含有ウレタンアクリレートオリゴマーと溶剤を混合してなる液状組成物をグラビアロールコーターで塗工し、その塗工膜をドライヤー焼成炉を用いて100℃×1分の条件で加熱乾燥した。次いで、乾燥後の塗工膜に対して紫外線を照射することにより(照射量:200mJ/cm)、光透過性支持層(A)上に厚さ約3μmのハードコート層(F)を設けた。光透過性支持層(A)の他方の面に対しても同一の作業を施すことにより、光透過性支持層(A)の両面に厚さ約3μmのハードコート層(F)が設けられてなるハードコートフィルムを得た。
(H)高屈折率層
得られたハードコートフィルムの一方の面に、平均粒子径が20〜40nmである酸化ジルコニウム、多官能ウレタンアクリレートオリゴマー、光重合開始剤、溶剤を混合して調製した液状組成物をロールコーターで塗工し、その塗工膜をドライヤー焼成炉を用いて100℃×1分の条件で加熱乾燥した。次いで、乾燥後の塗工膜に対して、窒素パージ下において紫外線を照射して(照射量:200mJ/cm)、塗工膜に含まれるウレタンアクリレートオリゴマーを架橋することにより、光透過性支持層(A)のハードコート上に高屈折率層を設けた。なお、最終的に得られる高屈折率層(H)の光学膜厚が1.5μmとなるように、高屈折率層材料からなる塗工膜の厚さを調整した。
(G)アンダーコート層
この高屈折率層の上に、DCスパッタリング法により光透過性下地層としてSiO層を積層した。SiO層の厚みは5〜10nmであった。
(B)光透過性導電層(ITO層)
アンダーコート層(G)の上に、連続してDCスパッタを用いて酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)を積層化した。具体的には次のように行った。SnO7重量%のITO焼結体ターゲットをカソードに設置し、アルゴンガス95%、酸素ガス5%の混合ガスを導入し真空度3×10−4PaでITO薄膜を積層した。その後、後アニールの場合は、そのまま(C)、(D)、(E)の積層に移行した。一方先アニールの場合は、光透過性導電層(B)積層後のフィルムを熱風焼成炉中(大気雰囲気下)、150℃で1時間熱処理した(実施例1〜4)。このようにして得られた先アニール後の光透過性導電層(B):ITOの膜厚は約18nm、表面抵抗は135Ω/sq、全光線透過率は89%であった。
(C)Ni合金含有金属層
組成:NiCr(実施例1〜6)、又はNiCu(実施例7,8)
層厚:表1に記載の通り。
(D)Cu等含有金属層
組成:Cu
層厚:表1に記載の通り。
(E)金属保護層
組成:NiCr(実施例1〜6)、またはNiCu(実施例7,8)
層厚:表1に記載の通り。
後アニールの場合は金属保護層(E)まで積層したフィルムを、遠赤外線焼成炉中(大気雰囲気下)、170℃(実施例5)又は190℃(実施例6)で12分間熱処理した。
層(C)〜(E)の積層は次のようにしてDCスパッタリング法により行った。
光透過性導電層(B)の表面に、Ni合金含有金属層として、クロムを7重量%の割合で含有するニッケル(NiCr)(実施例1〜6)、もしくは銅を35重量%の割合で含有するニッケル(NiCu)(実施例7,8)をターゲット材料として用い、DCマグネトロンスパッタリング法によりNi合金含有金属層(C)を形成した。なお、スパッタガスとしてはArガス75%、酸素ガス25%の混合ガスを使用し、チャンバー内の圧力は0.2〜0.4Paとした。このとき、Arガスの流量は30sccm、酸素ガスの流量は10sccmであった。
引き続いて、チャンバー内を大気開放することなく、銅(Cu)をターゲット材料として用いて、DCマグネトロンスパッタリング法により、引出し電極形成用のCu等含有金属層(D)を設けた。具体的には、チャンバー内を8×10−4Pa以下となるまで真空排気した後に、Arガス(濃度:99.9%。以下、同じ。)を導入し、チャンバー内の圧力を0.2〜0.4Paとした。
さらに引き続いて、チャンバー内を大気開放することなく、銅の酸化防止層として、クロムを7重量%の割合で含有するニッケル(NiCr)(実施例1〜6)、もしくは銅を35重量%の割合で含有するニッケル(NiCu)(実施例7,8)をターゲット材料として用い、DCマグネトロンスパッタリング法により金属保護層(E)を形成した。なお、スパッタガスとしてはArガスを使用し、チャンバー内の圧力は0.2〜0.4Paとした。
1.2 実施例9〜14
Ni合金含有金属層(C)の製法を以下の通りとする他は実施例1〜8と同様にして、金属層付き導電性フィルムを作製した。
Ni合金含有金属層(C)の層厚は表2に記載の通りとした。
光透過性導電層(B)の表面に、Ni合金含有金属層として、クロムを7重量%の割合で含有するニッケル(NiCr)(実施例9〜12)、もしくは銅を35重量%の割合で含有するニッケル(NiCu)(実施例13,14)をターゲット材料として用い、DCマグネトロンスパッタリング法によりNi合金含有金属層(C)を形成した。スパッタガスとしてはArガス及び酸素ガスを表2に記載の割合で含有する混合ガスを使用し、チャンバー内の圧力は0.2〜0.4Paとした。このとき、Arガスの流量及び酸素ガスの流量は表2に示す通りであった。
2.比較例
表1に記載の通り、Ni合金含有金属層(C)を形成しない他は実施例2と同様の方法により、金属層付き導電性フィルムを得た(比較例1)。
3.試験例
実施例及び比較例により得られたそれぞれの金属層付き導電性フィルムについて、表面に配置されている層(D)及び層(E)の、光透過性導電層(B)に対する密着性を次のようにして評価した。
それぞれの金属層付き導電性フィルムについて、JIS K−5400−1990の8.5.3付着性碁盤目テープ法に則って試験を行った。3M社製の粘着テープ(商品番号:610)を各フィルムに貼り付け、その後、当該粘着テープを当該フィルムから引き剥がす。これにより層(D)又は層(E)の一部が剥離する程度を指標に評価を行った。具体的には、テープ側に付着した剥離片の外観を観察し、上記JISテープ法に定められる基準に基づいて剥離ランク0〜5のいずれかに該当するかを決定した。「剥離ランク0」は「カットされた縁は完全にスムーズで格子の四角部分は一つも剥がれたりはしていない」状態に該当する。「剥離ランク1」は、「カットの交わったところに小さなフレーク状の剥れが見られる。クロスカットエリアの5%以下が影響を受けている」状態に該当する。「剥離ランク2」は、「縁又はカットが交わる点に沿ってコーティングのフレーク状の剥れが見られる。クロスカットエリアで影響を受けているのは5%以上ではあるが、15%を超えることはない」状態に該当する。「剥離ランク3」は、「カットの縁に沿って部分的又は全体的にリボン状にフレークオフしているか、或いは四角の異なった部分が一部又は全部剥れている。クロスカットエリアの15%以上、35%以下が影響を受けている」状態に該当する。「剥離ランク4」は、「カットの縁に沿ってコーティングが部分的又は全体がリボン状にフレークオフしている。四角部分の一部又は全部が剥がれている。クロスカットエリアの35%以上、65%以上が影響を受けている」状態に該当する。さらに、「剥離ランク5」は、「剥離ランク4にも当てはまらない、それ以上の剥がれが生じている」状態に該当する。
本発明において、金属層付き導電性フィルムのITOを含有する光透過性導電層(B)の結晶性は、次に具体的に示すように、(1)光透過性導電層(B)上に積層された全ての層(金属層(C)及び金属層(D)、並びに金属保護層(E)等)の少なくとも一部の領域をエッチング処理により剥離し、次いで(2)前記エッチング処理により露出した光透過性導電層(B)の表面抵抗値、ならびにX線回折法により(222)面及び(400)面に由来するX線回折強度を計測することにより評価した。
上記において、エッチング処理は、下記の条件で行った。
室温下、容器中で、攪拌した状態のエッチング液(CuSO;10重量部、NHCl;20重量部、HCl;5重量部を混合した水溶液からなる)に、金属層付き導電性フィルムを浸漬し、光透過性導電層(B)上に積層された全ての層(金属層(C)、金属層(D)及び金属保護層(E))を剥離した。エッチング処理時間は、これら光透過性導電層(B)上に積層された全ての層が溶解し、目視により色が完全に消えたのを確認するまでに要した時間の1.2倍とした。
上記において、表面抵抗値の測定は、下記の方法により行った。
MITSUBISHI CHEMICAL ANALYTECH社製の表面抵抗計(商品名:Loresta−EP)を用いて、4探針法により測定した。上記において、X線回折法は、下記の条件で行った。
X線回折は株式会社リガク製 薄膜評価用資料水平型X線回折装置 SmartLabを用いて薄膜法にて測定した。平行ビーム光学配置を用い、光源にはCuKα線(波長:1.5418Å)を40kV、30mAのパワーで用いた。入射側スリット系はソーラスリット5.0°、高さ制御スリット10mm、入射スリット0.1mmを用い、受光側スリットにはパラレルスリットアナライザー(PSA)0.114deg.を用いた。検出器はシンチレーションカウンターを用いた。試料ステージは多孔質吸着試料ホルダを用いて、ポンプにより試料を吸着固定した。入射側を0.35°で固定し、ステップ間隔0.01°、測定スピード3.0°/minで測定した。
上記条件より得られたX線回折結果より、(400)面からのX線回折ピーク強度に対する(222)面からのX線回折ピーク強度比((222)強度/(400)強度)を求めた。(400)面からの回折図形には、光源であるCuのX線のKα1線及びKα2線が分離してしまうことに由来するショルダーが観測されるが、ここでは、それらを分離せずに、回折ピークのピークトップの強度から、そのピークのベースラインを直線としたときのベースライン強度の差を、反射強度として定義した。なお、上記におけるベースラインは、Sonneveld−Visser法によりバックグラウンド除去処理を行うことで得た(Sonneveld,E.J.&Visser,J.W., J.Appl.Cryst.8, 1(1975))。
金属層(C)について、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による観察および分析は、試料面にカーボンを蒸着後、集束イオンビーム(FIB)により薄膜作製して行った。具体的には下記のようにして行った。
試料表面に蒸着装置(メイワフォーシス社製 カーボンコータ CADE)を用いて、カーボンを約300nm蒸着した。次いで集束イオンビーム:FIB(SIIナノテクノロジー社製 SMI2050、加速電圧30kv)を用いて上記試料表面にカーボンのデポジションを行い、炭素を約1μm厚に被膜化した。その後表面からGaイオンにより約100nm厚みの薄膜を作製し、ピックアップ法により支持膜が付いたシートメッシュに貼り付けた。
上記の様にして作製した薄膜を、電界放出型分析透過電子顕微鏡:FE−TEM(日本電子製 JEM−2010FEF)/EDS(日本電子製 2300T)を用いて、STEMモードにより観察・分析を行った。FE−TEMは加速電圧200kVにて、EDS元素マッピングは256×192、0.1msec/ドット、積算回数200回、線分析測定は150ポイント、15sec/1ポイントでそれぞれ行った。
その結果、実施例1〜8について表1に示すような結果が得られた。先アニールにより得た金属層付き導電性フィルムにおいては、金属層(C)がない場合(比較例1)に比べ、金属層(C)がある場合は、剥離ランクが大きく改善され、Cu層(D)とITO層(B)の密着性が著しく向上した(実施例1〜4)。後アニールにより得た金属層付き導電性フィルムにおいても同様の結果が得られた(実施例5及び6)。
実施例9〜14については、表2に示すような結果が得られた。金属層(C)について、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析を行い、ニッケルのピークトップ位置におけるニッケルの重量%に対する酸素の重量%の割合を測定した結果も表2に示す。左記割合が高いほど、剥離ランクが改善されていた。
なお、ニッケルに対する酸素の上記割合は、スパッタリング時のガス流量の割合を反映する。したがって、実施例1〜8(Arガス流量30sccm;酸素ガス流量10sccm)は、実施例11(Arガス流量30sccm;酸素ガス流量9sccm)より上記割合が高く、実施例12〜14(Arガス流量30sccm;酸素ガス流量15sccm)より上記割合が低いことが当然に予測できる。
Figure 0005364186

Figure 0005364186
1 金属層付き導電性フィルム
11 光透過性支持層(A)
12 光透過性導電層(B)
13 金属層(C)
14 金属層(D)
15 ハードコート層(F)
16 アンダーコート層(G)

Claims (7)

  1. (A)光透過性支持層;
    (B)光透過性導電層;
    (C)NiCu合金を含有する金属層;及び
    (D)Cu若しくはAg又はそれの合金を含有する金属層
    を含有する金属層付き導電性フィルムであって、
    前記光透過性導電層(B)が、前記光透過性支持層(A)の少なくとも一方の面に、直接又は一以上の他の層を介して配置されており、
    少なくとも一方の前記光透過性導電層(B)の前記光透過性支持層(A)とは反対側の面に、前記金属層(C)及び前記金属層(D)が、この順で互いに隣接して直接配置されていることを特徴とする、金属層付き導電性フィルム
    (ただし、
    (A)環状オレフィン系樹脂を含む光透過性支持層;
    (B)In /SnO =95/5(重量比)の酸化物混合体からなる光透過性導電層;
    (C)NiCu合金(重量比80:20)からなる金属層;
    (D)Cuからなる金属層;及び
    (C’)NiCu合金(重量比80:20)からなる金属層
    がこの順で配置されている金属層付き導電性フィルムを除く)
  2. 前記金属層(C)の厚さが、1〜30nmである、請求項1に記載の金属層付き導電性フィルム。
  3. 前記光透過性導電層(B)が、導電性物質として酸化インジウムスズを含有する、請求項1又は2のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルム。
  4. 前記光透過性導電層(B)がX線回折において、(400)面からのX線回折ピーク強度に対する(222)面からのX線回折ピーク強度比((222)強度/(400)強度)が、5以上である、請求項3に記載の金属層付き導電性フィルム。
  5. 前記NiCu合金が、NiCu合金の酸化物である、請求項1〜4のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルム。
  6. 前記金属層(C)が、厚さ方向の電界放出型分析透過電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(FE−TEM/EDS)による分析において、ニッケルのピークトップ位置におけるニッケルに対する酸素の割合が5重量%以上である、請求項5に記載の金属層付き導電性フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の金属層付き導電性フィルムを含有する、タッチパネル。
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