JP5355918B2 - 熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及びそれを用いたプリント配線板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及びそれを用いたプリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、タックフリー性、基材との密着性、耐折性、低反り性、はんだ耐熱性、無電解金めっき耐性、電気絶縁性等に優れた可撓性の被膜形成に適した熱硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物からなる保護膜や絶縁材料に関し、プリント配線板の製造、特にフレキシブルプリント配線板の製造やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストや層間絶縁膜等の保護膜や絶縁層、又は液晶ディスプレイのバックライトや情報表示用のディスプレイ等に使用されるエレクトロルミネッセントパネルの背面電極用保護膜や、携帯電話、時計、カーステレオ等の表示パネルの保護膜、ICや超LSI封止材料などに有用である。
フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストとしては、カバーレイフィルムと呼ばれるポリイミドフィルムをパターンに合わせた金型で打ち抜いた後、接着剤を用いて貼り付けるタイプや、可撓性を有する被膜を形成する紫外線硬化型、熱硬化型のソルダーレジストインキをスクリーン印刷により塗布するタイプや、可撓性を有する被膜を形成する液状フォトソルダーレジストインキのタイプが用いられている。
しかしながら、カバーレイフィルムでは、銅箔との追随性に問題があるため、高精度なパターンを形成することができない。一方、紫外線硬化型ソルダーレジストインキ及び液状フォトソルダーレジストインキでは、基材のポリイミドとの密着性が悪く、また充分な可撓性が得られない。さらに、ソルダーレジストインキの硬化収縮及び硬化後の冷却収縮が大きいため反りが生じてしまい、問題となっている。
また、回路形成された基板に絶縁層を塗布し、熱硬化して絶縁層を形成する際、熱硬化後直ちに基板同士を積み重ねる工程が生産性の向上において好まれる。しかしながら、熱硬化性樹脂の硬化温度は、通常、その硬化塗膜のガラス転移温度Tgよりも高く、軟化している状態であるので、熱硬化後直ちに積み重ねると基板同士が張り付いてしまうという問題がある。このような問題を解決するために、無機もしくは有機の粒子状のアンチブロッキング剤等の添加が提案されているが(特許文献1参照)、高密度に回路形成しているプリント配線板の場合、アンチブロッキング剤が大きすぎると回路間の絶縁性の低下を引き起こし、逆に小さすぎるとアンチブロッキング効果が得られないという問題がある。
特開2007−100038号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、前述したような従来技術の問題点を解決し、タックフリー性、基材との密着性、耐折性、低反り性、はんだ耐熱性、無電解金めっき耐性、電気絶縁性等に優れた可撓性の被膜形成に適した熱硬化性樹脂組成物を提供し、もって比較的低コストでその硬化物からなる保護膜や絶縁層を形成したプリント配線板、特にフレキシブルプリント配線板や、テープキャリアパッケージ等の部品もしくは製品を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明によれば、
ガラス転移温度Tgが70℃以上、200℃未満であるセルロース誘導体(A)と熱硬化性化合物(B)を含有する熱硬化性樹脂組成物であって、
前記セルロース誘導体(A)がセルロースエステルであり、前記熱硬化性化合物(B)がエポキシ樹脂(B1)を含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物
が提供される。
好適な態様においては、上記セルロース誘導体(A)は溶剤可溶性であり、また、セルロース誘導体(A)のガラス転移温度Tgは100℃以上であることが好ましい。
らに好ましくは、上記熱硬化性化合物(B)がカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)を含む。
また、本発明によれば、前記熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物、より好適には熱硬化性樹脂組成物を錫めっきされた回路上で硬化してなる硬化物が提供される。
さらに本発明によれば、前記熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物で面の一部又は全部が被覆されたプリント配線板も提供される。あるいはまた、前記セルロース誘導体(A)が含まれる硬化被膜を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板が提供される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、タックフリー性、基材との密着性、耐折性、低反り性、はんだ耐熱性、無電解金めっき耐性、電気絶縁性等に優れた可撓性の被膜形成に適している。
そのため、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、可撓性に優れたフレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジスト等の保護膜や絶縁樹脂材料として有用である。さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、例えばリールトゥリールによる生産工程において、熱乾燥及び熱硬化後直ちに基板を巻き取る若しくは積み重ねることが可能である。その結果、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いることにより、上記のような各種分野において、タックフリー性、密着性、耐折性、低反り性、無電解金めっき耐性、はんだ耐熱性、電気絶縁性等の諸特性に優れた可撓性の保護膜を、低コストで生産性良く製造できる。
前記したように、本発明は、タックフリー性等に優れた可撓性の被膜形成に適した熱硬化性樹脂組成物を提供するために、セルロース誘導体を含有することを特徴としているが、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、その硬化物が前記した特性を示すものであれば特定の構成成分に限定されるものではなく、基本的に、熱硬化性成分を含む種々の態様が考えられる。一般に、セルロース誘導体(A)及び熱硬化性化合物(B)の他、硬化促進剤(C)、さらに必要に応じてフィラー等を含有し、これらの各成分の種類、配合量等を組み合わせることにより、前記した特性の硬化物を得ることができる。どのような種類の成分、配合量等の組合せによって前記した特性の硬化物を得ることができるかについては、当業者にとって、後述する実施例及び比較例を参考にして、適宜試験によって確認することは容易であるので、詳細な説明は省略するが、以下に本発明の熱硬化性樹脂組成物の主要な構成成分について簡単に説明する。
(A)セルロース誘導体
本発明に用いられるセルロース誘導体(A)は、有機溶剤に可溶であり、高いガラス転移温度(Tg)を有する物が好ましい。セルロース誘導体としては、後述するようなセルロースエーテル、カルボキシルメチルセルロース、セルロースエステルなどが挙げられるが、これらの中でも、本発明の熱硬化性樹脂組成物ではセルロースエステルが必須成分として用いられる
セルロースエーテルとしてはエチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどが挙げられ、エチルセルロースの市販品としては、エトセル(登録商標)4、エトセル7、エトセル10、エトセル14、エトセル20、エトセル45、エトセル70、エトセル100、エトセル200、エトセル300(いずれもダウ・ケミカル社製の商品名)、ヒドロキシアルキルセルロースの市販品としては、メトローズSM、メトローズ60SH、メトローズ65SH、メトローズ90SH、メトローズSEB、メトローズSNB(いずれも信越化学工業(株)製の商品名)などが挙げられる。
また、カルボキシメチルセルロースの市販品としては、CMCAB−641−0.2(イーストマン社製の商品名)、サンローズF、サンローズA、サンローズP、サンローズS、サンローズB(いずれも日本製紙ケミカル(株)製の商品名)などが挙げられる。
さらに好ましいセルロース誘導体としては、セルロースの持つヒドロキシル基を有機酸によりエステル化したセルロースエステルであり、具体的には、下記式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0005355918
(式中、Rは水素又は有機酸エステル基を表し、水素及び有機酸エステルの中から選ばれる少なくとも2種以上から構成される。nは1以上の整数であり、その上限は後述する分子量から規制される。)
上記式(1)で示されるセルロースエステルにおいて、セルロース樹脂に対するヒドロキシル基含有量は0〜6wt%、有機酸エステルとして、アセチル基含有量は0〜40wt%、プロピオニル基又は/及びブチリル基含有量は0〜55wt%の範囲が好ましい。ここでいう「wt%」とは、セルロースの重量に対する水素又は有機酸エステルの重量%である。
このようなセルロースエステルの市販品としては、セルロースアセテートとして、CA−398−3、CA−398−6、CA−398−10、CA−398−30、CA−394−60Sなど、セルロースアセテートブチレートとして、CAB−551−0.01、CAB−551−0.2、CAB−553−0.4、CAB−531−1、CAB−500−5、CAB−381−0.1、CAB−381−0.5、CAB−381−2、CAB−381−20、CAB−381−20BP、CAB−321−0.1、CAB−171−15など、セルロースアセテートプロピオネートとして、CAP−504−0.2、CAP−482−0.5、CAP−482−20(上記セルロース誘導体はいずれもイーストマン社製の商品名)などが挙げられる。これらの中でも、溶剤への溶解性の観点からセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、さらに臭気の観点からセルロースアセテートプロピオネートが好ましい。
セルロース誘導体の数平均分子量は特に制限は無いが、好ましくは5000〜500,000、さらに好ましくは10,000〜100,000である。分子量が前記範囲よりも小さい場合、乾燥後の塗膜のタックフリー性を得られ難く、一方、前記範囲より大きい場合、溶剤への溶解性、相溶性が悪くなり易いので好ましくない。
また、セルロース誘導体のガラス転移温度Tgは、70℃以上、200℃未満であることが好ましく、さらに好ましくは100℃以上、180℃未満である。ガラス転移温度が70℃未満である場合、充分なタックフリー性を得ることが困難であり、一方、200℃以上である場合、硬化塗膜の耐折性を損なう恐れがある。
尚、本明細書でいうガラス転移温度Tgは、熱機械分析(DSC)によりJIS C 6481:1996の「5.17.5 DSC法」に記載される方法に準じて測定したガラス転移温度をいう。
本発明で使用するセルロース誘導体は、天然物由来であることが、化石燃料枯渇の側面から好ましい。さらに、本発明のセルロース誘導体に用いる出発原料は、再生パルプなどリサイクル品からの製造も可能であり、CO削減の環境側面からも好ましい組成物を提供できる。
前記したようなセルロース誘導体(A)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。セルロース誘導体(A)の配合量は、後述する熱硬化性化合物(B)100質量部に対して、1〜50質量部、好ましくは、2〜40質量部の範囲が適当である。セルロース誘導体(A)の配合量が1質量部未満の場合、タックフリー性等に優れた可撓性の硬化被膜の形成が困難となり、一方、50質量部を超えるとその硬化物の機械的特性が低下し易くなるので好ましくない。
(B)熱硬化性化合物
本発明で用いられる熱硬化性化合物(B)は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基含有ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート類、ポリオール、フェノキシ樹脂、アクリル系共重合樹脂、ビニル樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、オキサジン樹脂、シアネート樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。また、それらに対応する硬化剤として(ブロック)イソシアネート類、アミン類、フェノール類なども使用できる。
これらの熱硬化性化合物の中でも、密着性、絶縁信頼性の観点からは、エポキシ樹脂(B1)とエポキシ樹脂と反応しうる硬化剤を用いる組み合わせが好ましい。さらに、エポキシ樹脂(B1)とカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の組み合わせが、低反り性、絶縁信頼性に関して好ましい。
(B1)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、2官能エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられ、3官能以上の多官能エポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノールノボラック型エポキシ樹脂、キレート型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、アミノ基含有エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート樹脂、ヘテロサイクリックエポキシ樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂などが挙げられる。さらに好ましい高Tgの硬化物を得られ易いエポキシ樹脂としては、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂などが挙げられ、具体的には、テトラキスフェノールエタン型エポキシ樹脂であるGTR−1800(日本化薬(株)製)、ジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂であるHP−7200H(大日本インキ化学工業(株)製)、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂であるHP−4032D、EXA−7240、EXA−4700、EXA−4770(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)、キサンテン骨格を有するエポキシ樹脂であるEXA−7335(大日本インキ化学工業(株)製)、ビフェノールノボラックエポキシ樹脂であるNC−3000(日本化薬(株)製)が挙げられ、これらの多官能エポキシ樹脂や他の3官能及び4官能エポキシ樹脂等を用いることにより、はんだ耐熱性等の特性を向上させることができる。これらのエポキシ樹脂の中でも、特に固形エポキシ樹脂が好ましい。
また、難燃性付与のために、塩素、臭素等のハロゲンや燐等の原子がその構造中に導入されたエポキシ樹脂を使用してもよい。
(B2)カルボキシル基含有ウレタン樹脂
本発明に使用できるカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)は、ジイソシアネート化合物(a)と、ポリオール化合物(b)と、1分子中に1つのカルボキシル基と2つのアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物(c)の反応で得られるものが挙げられる。このとき反応停止剤を用いて末端を安定化させたものでもよい。反応停止剤としては、脂肪族アルコールやモノヒドロキシモノ(メタ)アクリレート化合物等のモノヒドロキシル化合物や、アルコール性ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基等のイソシアネート基と付加反応又は縮合反応し得る官能基を有するモノカルボン酸など、従来公知の各種反応停止剤を用いることができる。また、上記反応の際、反応停止剤としても機能する1分子中に1つのアルコール性ヒドロキシル基及び1つ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物(d)を反応させ、末端に導入されたフェノール性ヒドロキシル基を有するカルボキシル基含有ウレタン樹脂は、カルボキシル基に加えて耐熱性の期待できるエポキシ樹脂とフェノール基の反応が起こるため、はんだ耐熱等が求められる場合に特に好ましい。
本発明に使用できるカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の構成成分であるジイソシアネート化合物(a)としては、慣用公知のジイソシアネートが使用できるが、低反り性の観点から芳香環を有しないイソシアネート化合物を使用することが好ましい。
芳香環を有しないイソシアネート化合物の具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の分岐脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、(o,m,又はp)−水添キシレンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジイソシアネートであるヘキサメチレンジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネートであるトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。これらの芳香環を有しないジイソシアネート化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらのジイソシアネート化合物を使用した場合、低反り性に優れた硬化物を得ることができる。また、塗膜の特性を損なわない範囲で、芳香族ジイソシアネートを用いることもできる。
本発明に使用できるカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の構成成分であるポリオール成分(b)としては、従来公知の各種ポリオールを使用でき、特定の化合物に限定されないが、ポリカーボネートジオール等のポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、ポリイソプレン系ポリオール、水素化ポリブタジエン系ポリオール、水素化イソプレンポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、リン含有ポリオール等を好適に用いることができる。ポリカーボネートジオールとしては、1種又は2種以上の直鎖状脂肪族ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−1)、1種又は2種以上の脂環式ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−2)、又は直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールの両方のジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−3)が挙げられる。
前記、1種又は2種以上の直鎖状脂肪族ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−1)の具体例としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール、1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール、1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール等が挙げられる。
前記、1種又は2種以上の脂環式ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−2)の具体例としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールから誘導されるポリカーボネートジオール等が挙げられる
前記、直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールの両方のジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオール(b−3)の具体例としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールと1,4−シクロヘキサンジメタノールから誘導されるポリカーボネートジオール等が挙げられる。
前記直鎖状脂肪族ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオールは、低反り性や可撓性に優れる傾向がある。また、脂環式ジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオールは、耐錫めっき性、はんだ耐熱性に優れる傾向にある。以上の観点から、これらポリカーボネートジオールは2種以上を組み合わせて用いるか、あるいは直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールの両方のジオールに由来の繰り返し単位を構成単位として含むポリカーボネートジオールを用いることができる。低反り性や可撓性と、はんだ耐熱性や耐錫めっき性とをバランスよく発現させるには、直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールの共重合割合が質量比で3:7〜7:3のポリカーボネートジオールを用いるのが好ましい。
前記ポリカーボネートジオールは、数平均分子量200〜5,000のものが好ましいが、ポリカーボネートジオールが構成単位として直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールに由来の繰り返し単位を含み、直鎖状脂肪族ジオールと脂環式ジオールの共重合割合が質量比で3:7〜7:3である場合は、数平均分子量が400〜2,000のものが好ましい。
前記ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体、ブチレンオキシド付加体等が挙げられるが、これらの中でもビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体が好ましい。
前記リン含有ポリオールの具体例としては、FC−450(旭電化工業(株)製)、M−Ester(三光(株)製)、M−Ester−HP(三光(株)製)等が挙げられる。これらのリン含有ポリオールを用いることによりウレタン樹脂中にリン化合物を導入することができ、難燃性を付与することができる。
本発明に使用できるカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の構成成分である、1分子中に1つのカルボキシル基と2つのアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物(c)の具体例としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられる。これらのカルボキシル基及び2つ以上のアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物を使用することによって、ウレタン樹脂中に容易にカルボキシル基を導入することができる。
次に、前記停止剤としての1つのアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物としては、従来公知の各種モノヒドロキシ化合物を使用できる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、前記各(メタ)アクリレートのカプロラクトン又は酸化アルキレン付加物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、アリルアルコール、アリロキシエタノール、グリコール酸、ヒドロキシピバリン酸等があるが、これらに限定されるものではない。
さらに、前記1分子中に1つのアルコール性ヒドロキシル基と1つ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物(d)は、ポリウレタンにフェノール性ヒドロキシル基を導入させる目的で用いられ、ポリウレタンの末端封止剤としても機能し、特に分子中にイソシアネートと反応し得る1つのアルコール性ヒドロキシル基及びフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物であれば反応停止剤として機能する。このような化合物(d)の具体例としては、例えばヒドロキシメチルフェノール、ヒドロキシメチルクレゾール、ヒドロキシメチル−ジ−t−ブチルフェノール、p−ヒドロキシフェニル−2−メタノール、p−ヒドロキシフェニル−3−プロパノール、p−ヒドロキシフェニル−4−ブタノール、ヒドロキシエチルクレゾール、2,6−ジメチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,4−ジメチル−6−ヒドロキシメチルフェノール、2,3,6−トリメチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2−シクロヘキシル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルフェノール、4−メチル−6−ヒドロキシメチルベンゼン−1,2−ジオール、4−(1,1−ジメチルエチル)−6−ヒドロキシメチルベンゼン−1,2−ジオール等のヒドロキシアルキルフェノール又はヒドロキシアルキルクレゾール;ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル安息香酸、あるいはヒドロキシフェノキシ安息香酸等のカルボキシル基含有置換基を有するフェノールと、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等とのエステル化物;ビスフェノールのモノエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールのモノプロピレンオキサイド付加物、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物(d)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の重量平均分子量は500〜100,000であることが好ましく、8,000〜50,000がさらに好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の値である。カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の重量平均分子量が500未満では、硬化膜の伸度、可撓性、並びに強度を損なうことがあり、一方、100,000を超えると溶媒への溶解性が低くなる上に、溶解しても粘度が高くなりすぎるために、使用面で制約が大きくなる。
また、前記カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)の酸価は10〜120mgKOH/gの範囲にあることが好ましく、20〜80mgKOH/gがさらに好ましい。酸価が10mgKOH/g未満では熱硬化性成分との反応性が低下し、耐熱性を損ねることがある。一方、酸価が120mgKOH/gを超えると、硬化膜の耐アルカリ性、電気特性等のレジストとしての特性が低下する場合がある。なお、樹脂の酸価はJIS K5407に準拠して測定した値である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、前記カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)と共に配合される熱硬化性化合物(B)としては、前記エポキシ樹脂(B1)の他、前記カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)のカルボキシル基(あるいはさらにフェノール性ヒドロキシル基)と反応し得るオキセタニル基等を1分子中に2個以上有するオキセタン樹脂(B3)なども使用できる。
前記したような熱硬化性化合物(B)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。熱硬化性化合物(B)の配合量は、組成物全体の20〜99質量%、好ましくは30〜95質量%の範囲にあることが望ましい。また、エポキシ樹脂(B1)とカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)を組み合わせて用いる場合、エポキシ樹脂100質量部に対し、カルボキシル基含有ウレタン樹脂50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部の範囲が望ましい。
本発明で用いる硬化促進剤(C)は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾール及びその誘導体(例えば、四国化成工業(株)製、2MZ、2E4MZ、C11Z、C17Z、2PZ、1B2MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、C11Z−CN、2PZ−CN、2PHZ−CN、2MZ−CNS、2E4MZ−CNS、2PZ−CNS、2MZ−AZINE、2E4MZ−AZINE、C11Z−AZINE、2MA−OK、2P4MHZ、2PHZ、2P4BHZ等);アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩及び/又はエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製イルガキュアー(登録商標)261、(株)ADEKA製オプトマ−SP−170等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物等の公知慣用である硬化促進剤あるいは硬化剤類が挙げられる。
これら硬化促進剤(C)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。硬化促進剤(C)の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、前記熱硬化性化合物(B)100質量部に対して、好ましくは0.1〜25質量部の範囲で用いることができる。25質量部を超えるとその硬化物からの昇華性成分が多くなるので好ましくない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、セルロース誘導体(A)、熱硬化性化合物(B)(エポキシ樹脂(B1)、カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)等)及び必要に応じて硬化促進剤(C)、フィラー等を、混合機、例えばディスパー、ニーダー、3本ロールミル、ビーズミル等を用いて、溶解又は分散することにより得られる。その際、エポキシ基やフェノール性ヒドロキシル基に対して不活性な溶剤を使用してもよい。このような不活性溶剤としては有機溶剤が好ましい。
有機溶剤は、前記セルロース誘導体(A)、熱硬化性化合物(B)(エポキシ樹脂(B1)、カルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)等)を容易に溶解又は分散させるため、あるいは塗工に適した粘度に調整するために使用する。有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ニトロベンゼン、シクロヘキサン、イソホロン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、カルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム及び塩化メチレン等を挙げることができる。有機溶剤の配合量は、所望の粘度に応じて適宜設定できる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、ポリイミド等の基材との密着性を向上させるために、公知慣用のメルカプト化合物を含有することができる。メルカプト化合物としては、2−メルカプトプロピオン酸、トリメチロールプロパントリス(2−チオプロピオネート)、2−メルカプトエタノール、2−アミノチオフェノール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−プロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。その配合量は、前記熱硬化性化合物(B)100質量部当たり、10質量部以下の範囲が適当である。メルカプト化合物の配合量が上記範囲を越えた場合、架橋反応に必要な前記エポキシ樹脂のエポキシ基を消費し(エポキシ基と反応し)、架橋密度が下がるため好ましくない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、密着性、硬度、耐熱性等の特性を上げる目的で、無機フィラー及び有機フィラーよりなる群から選ばれた少なくとも1種のフィラーを含有することができる。無機フィラーとしては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、酸化珪素、無定形シリカ、タルク、クレー、雲母粉等が挙げられ、有機フィラーとしては、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー等が挙げられる。上記フィラーの中でも、低吸湿性、低体積膨張性に特に優れるのは、シリカである。シリカは溶融、結晶性を問わず、これらの混合物であってもかまわないが、特にカップリング剤等で表面処理したシリカの場合、電気絶縁性を向上させることができるので好ましい。フィラーの平均粒径は、25μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは3μm以下であることが望ましい。これら無機及び/又は有機フィラーの配合量は、前記熱硬化性化合物(B)100質量部当たり、300質量部以下が適当であり、好ましくは5〜150質量部の割合である。フィラーの配合量が上記割合を越えると、硬化被膜の耐折性が低下し、好ましくない。
さらに本発明の熱硬化性樹脂組成物中には、本発明の効果を損なわない限り、前記成分以外の他の添加剤、着色剤を添加してもよい。添加剤としては、アスベスト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの増粘剤、シリコーン系、フッ素系の消泡剤、レベリング剤、ガラス繊維、炭素繊維、窒化ホウ素繊維等の繊維強化材などが挙げられ、着色剤としては、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、酸化チタン、カーボンブラックなどが挙げられる。さらに、必要に応じて、公知慣用の熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤等を添加できる。
以上のような組成を有する熱硬化性樹脂組成物は、カーテンコーティング法、ロールコーティング法、スプレーコーティング法及びディップコーティング法など従来公知の種々の方法でプリント基板に塗布することができる他、ドライフィルム又はプリプレグ等様々の形態、用途に使用することができる。その使用方法や用途により様々な溶剤を用いることができるが、場合によっては良溶媒だけでなく貧溶剤を用いることも差し支えない。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、回路形成されたフレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージ又はエレクトロルミネッセントパネルにスクリーン印刷法により塗布し、例えば120〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、硬化収縮及び冷却収縮による反りがなく、基材に対する密着性、耐折性、低反り性、無電解金めっき耐性、はんだ耐熱性、電気絶縁性等に優れたソルダーレジスト膜や保護膜が形成される。
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではないことはもとよりである。尚、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
合成例1<熱硬化性樹脂(カルボキシル基含有ポリウレタン)の合成>
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、2つ以上のアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物として1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールから誘導されるポリカーボネートジオール(数平均分子量800)を360g(0.45mol)、ジメチロールブタン酸を81.4g(0.55mol)、及び分子量調整剤(反応停止剤)としてn−ブタノール11.8g(0.16mol)を投入した。次に、芳香環を有しないイソシアネート化合物としてトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート200.9g(1.08mol)を投入し、撹拌しながら60℃まで加熱して停止し、反応容器内の温度が低下し始めた時点で再度加熱して80℃で撹拌を続け、赤外線吸収スペクトルでイソシアネート基の吸収スペクトル(2280cm−1)が消失したことを確認して反応を終了した。次いで、固形分が60wt%となるようにカルビトールアセテートを添加し、希釈剤を含有する粘稠液体のカルボキシル基含有ポリウレタンを得た。得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの固形分の酸価は49.8mgKOH/gであった。
実施例1〜5及び比較例1
表1に示す各成分及び配合割合で、室温にて三本ロールに3回通して混練することにより熱硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005355918
前記各熱硬化性樹脂組成物の硬化被膜について、以下のような種々の特性について下記の方法で評価した。その結果を表2に示す。
(1)タックフリー性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、120℃で60分間熱硬化させた(乾燥膜厚15μm)。その硬化被膜を上にして、指定温度に加熱したホットプレートに載せた。その上にカプトン100EN、その上に100gの錘をのせて30秒後に錘と塗膜にはさまれているカプトンを持ち上げた。その際の張り付き又はタック痕の発生する温度を観察し、以下の基準で評価した。
◎:80℃でも張り付き、タック痕なし。
○:60℃において張り付き、タック痕なし。80℃で張り付きあり。
△:40℃において張り付き、タック痕なし。60℃で張り付きあり。
×:40℃以下で張り付き、タック痕発生した。
(2)密着性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、120℃で60分間熱硬化させた後、125℃で7.5時間熱硬化を行った(乾燥膜厚15μm)。その硬化被膜の密着性を、セロハン粘着テープを用いたピーリング試験によるレジスト層の剥れの有無で確認し、以下の基準で評価した。
○:全く剥れなし。
△:若干剥れ有り。
×:剥れ有り
(3)耐折性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、120℃で60分間熱硬化させた後、125℃で7.5時間熱硬化を行った(乾燥膜厚15μm)。得られた硬化被膜を180゜折り曲げ、以下の基準で評価した。
○:硬化被膜にクラックがないもの。
△:硬化被膜に若干クラックがあるもの。
×:硬化被膜にクラックがあるもの。
(4)低反り性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100EN(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、120℃で60分間熱硬化させた後、125℃で7.5時間熱硬化を行った(乾燥膜厚15μm)。冷却後、得られた硬化被膜を50×50mmに切り出し、4角の反りを測定して平均値を求め、以下の基準で評価した。
◎:反りが1mm未満であるもの。
○:反りが1mm以上、4mm未満であるもの。
△:反りが4mm以上、7mm未満であるもの。
×:反りが7mm以上であるもの。
(5)無電解金めっき耐性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれポリイミド基板(新日鐵化学(株)製、エスパネックス(登録商標))の銅上にパターン印刷し、120℃で60分間熱硬化させて試験片を得た(乾燥膜厚15μm)。得られた試験片を用いて、後述する工程で無電解金めっきを行ない、無電解金めっき耐性を以下の基準で評価した。
○:硬化被膜にふくれ、剥がれ、変色がないもの。
△:硬化被膜に若干ふくれ、剥がれ、変色があるもの。
×:硬化被膜にふくれ、剥がれ、変色があるもの。
無電解金めっき工程:
1.脱脂:試験片を、30℃の酸性脱脂液((株)日本マクダーミッド製、Metex L−5Bの20vol%水溶液)に3分間、浸漬した。
2.水洗:試験片を、流水中に3分間、浸漬した。
3.ソフトエッチ:試験片を、14.3wt%の過硫酸アンモン水溶液に室温で1分間、浸漬した。
4.水洗:試験片を、流水中に3分間、浸漬した。
5.酸浸漬:試験片を、10vol%の硫酸水溶液に室温で1分間、浸漬した。
6.水洗:試験片を、流水中に30秒〜1分間、浸漬した。
7.触媒付与:試験片を、30℃の触媒液((株)メルテックス製、メタルプレートアクチベーター350の10vol%水溶液)に3分間、浸漬した。
8.水洗:試験片を、流水中に3分間、浸漬した。
9.無電解ニッケルめっき:試験片を、85℃、pH=4.6のニッケルめっき 液((株)メルテックス製、メルプレートNi−865M、20vol%水溶液)に30分間、浸漬した。
10.酸浸漬:試験片を、10vol%の硫酸水溶液に室温で1分間、浸漬した。
11.水洗:試験片を、流水中に30秒〜1分間、浸漬した。
12.無電解金めっき:試験片を、85℃、pH=6の金めっき液((株)メルテックス製、オウロレクトロレスUP15vol%、シアン化金カリウム3wt%水溶液)に30分間、浸漬した。
13.水洗:試験片を、流水中に3分間、浸漬した。
14.湯洗:試験片を、60℃の温水に浸漬し、3分間充分に水洗した後、水を良くきり乾燥した。
(6)電気絶縁性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれL/S(ライン/スペース)=15/15μmの錫めっき処理をしているポリイミド基板(住友金属鉱山(株)製エスパーフレックス(S’PERFLEX)に錫めっき処理をした基板)上に塗膜を作成し、120℃で60分間熱硬化させた後、125℃で7.5時間熱硬化を行った(乾燥膜厚15μm)。得られた硬化被膜の電気絶縁性を以下の条件及び基準にて評価した。
加湿条件:温度120℃、湿度85%RH、印加電圧60V、100時間
試験条件:測定時間60秒、印加電圧60V、室温にて測定
◎:加湿後の絶縁抵抗値1012Ω以上、マイグレーションの発生なし。
○:加湿後の絶縁抵抗値1012Ω未満、10Ω以上、マイグレーションの発生なし。
△:加湿後の絶縁抵抗値10Ω以上、マイグレーションの発生あり。
×:加湿後の絶縁抵抗値10Ω以下、マイグレーションの発生あり。
(7)耐薬品性
上記実施例1〜5及び比較例1の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれL/S(ライン/スペース)=15/15μmの錫めっき処理をしているポリイミド基板(住友金属鉱山(株)製エスパーフレックスに錫めっき処理をした基板)上に塗膜を作成し、120℃で60分間熱硬化させた後、125℃で7.5時間熱硬化を行った(乾燥膜厚15μm)。得られた硬化被膜をN−メチルピロリドン中に30分間浸漬、溶剤を拭き取った後、セロハン粘着テープを用いたピーリング試験によるレジスト層の剥れの有無で確認し、以下の基準で評価した。
○:全く剥れなし。
△:若干剥れ有り。
×:剥れ有り。
評価結果を下記表2に示す。
Figure 0005355918
上記表2に示す結果から明らかなように、本発明のセルロース誘導体を含む熱硬化性絶縁組成物から形成した硬化被膜は、タックフリー性、基材への密着性、耐折性、低反り性、無電解金めっき耐性、絶縁信頼性に優れていた。これに対して、セルロース誘導体を含まない比較例1の熱硬化性絶縁組成物から形成した硬化被膜の場合、基材への密着性、耐折性、無電解金めっき耐性、電気絶縁性には問題なかったが、タックフリー性に劣っていた。
本発明のセルロース誘導体を含む熱硬化性絶縁組成物は、低温硬化が可能でかつタックフリー性に優れており、無電解金めっき耐性に優れ、且つ、先に錫めっき処理された微小配線基板において絶縁信頼性が良好であることから、フレキシブル配線板用、特にCOF(チップ・オン・フィルム)用絶縁性保護膜として適している。
実施例6〜10及び比較例2
表3に示す各成分及び配合割合で、室温にて三本ロールに3回通して混練することにより熱硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005355918
前記各熱硬化性樹脂組成物の硬化被膜について、以下のような種々の特性について下記の方法で評価した。その結果を表4に示す。
(8)タックフリー性
上記実施例6〜10及び比較例2の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた(乾燥膜厚20μm)。次に両面印刷を行うため、乾燥させた基板の裏側にパターン印刷を行った。その際、最初に印刷した塗膜のアルミステージへの張り付き又はタック痕を観察し、以下の基準で評価した。
○:張り付き、タック痕なし。
×:張り付き、タック痕有り。
(9)密着性
上記実施例6〜10及び比較例2の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化させた(乾燥膜厚20μm)。その硬化被膜の銅上における密着性を、セロハン粘着テープを用いたピーリング試験によるレジスト層の剥れの有無で確認し、以下の基準で評価した。
○:全く剥れなし。
△:若干剥れ有り。
×:剥れ有り。
(10)はんだ耐熱性
上記実施例6〜10及び比較例2の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化被膜にロジン系フラックスを塗布し、260℃のはんだ槽に浸漬し、フラックスを除去し、乾燥後、テープ・ピーリング試験を行い、硬化被膜の状態を以下の基準で評価した。
○:10秒間浸漬しても剥れが無いもの。
△:10秒では剥れがあるが、5秒間浸漬しても剥れが無いもの。
×:5秒間浸漬した後、硬化被膜の剥がれがあるもの。
Figure 0005355918
実施例11〜15及び比較例3
表5に示す各成分及び配合割合で、室温にて三本ロールに3回通して混練することにより熱硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005355918
前記各熱硬化性樹脂組成物の硬化被膜について、以下のような種々の特性について下記の方法で評価した。その結果を表6に示す。
(11)タックフリー性
上記実施例11〜15及び比較例3の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100H(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた(乾燥膜厚20μm)。得られた基板を10枚積み重ね、室温25℃で1時間静置させた。積み重ねた基板を剥がし、その際の張り付き又はタック痕を観察し、以下の基準で評価した。
◎:張り付き、タック痕なし。
○:張り付きはなし、若干タック痕有り。
△:張り付き、タック痕有り。
×:基板への塗膜の転写有り。
(12)密着性
上記実施例11〜15及び比較例3の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100H(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)上にパターン印刷し80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化させた(乾燥膜厚20μm)。その硬化被膜の密着性を、セロハン粘着テープを用いたピーリング試験によるレジスト層の剥れの有無で確認し、以下の基準で評価した。
○:全く剥れなし。
△:若干剥れ有り。
×:剥れ有り。
(13)耐折性
上記実施例11〜15及び比較例3の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100H(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化を行った(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化被膜を180゜折り曲げ、以下の基準で評価した。
○:硬化被膜にクラックがないもの。
△:硬化被膜に若干クラックがあるもの。
×:硬化被膜にクラックがあるもの。
(14)低反り性
上記実施例11〜15及び比較例3の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれカプトン100H(東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)にスクリーン印刷で全面印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化を行った(乾燥膜厚20μm)。冷却後、得られた硬化被膜を50×50mmに切り出し、4角の反りを測定して平均値を求め、以下の基準で評価した。
○:反りが0mm以上、4mm未満であるもの。
△:反りが4mm以上、7mm未満であるもの。
×:反りが7mm以上であるもの。
(15)はんだ耐熱性
上記実施例11〜15及び比較例3の各熱硬化性樹脂組成物をそれぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、80℃で30分間熱乾燥させた後、150℃で30分間熱硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化被膜にロジン系フラックスを塗布し、260℃のはんだ槽に浸漬し、フラックスを除去し、乾燥後、テープ・ピーリング試験を行い、硬化被膜の状態を以下の基準で評価した。
○:10秒間浸漬しても剥れが無いもの。
△:10秒では剥れがあるが、5秒間浸漬しても剥れが無いもの。
×:5秒間浸漬した後、硬化被膜の剥がれがあるもの。
Figure 0005355918

Claims (7)

  1. ガラス転移温度Tgが70℃以上、200℃未満であるセルロース誘導体(A)と熱硬化性化合物(B)を含有する熱硬化性樹脂組成物であって、
    前記セルロース誘導体(A)がセルロースエステルであり、前記熱硬化性化合物(B)がエポキシ樹脂(B1)を含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. セルロース誘導体(A)が溶剤可溶性であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. セルロース誘導体(A)のガラス転移温度Tgが100℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記熱硬化性化合物(B)がカルボキシル基含有ウレタン樹脂(B2)を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を錫めっきされた回路上で硬化してなる硬化物。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物で面の一部又は全部が被覆されたプリント配線板。
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