JP4994679B2 - 皮膜材料形成用ペースト - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の1〜11の熱硬化性樹脂組成物、及びそれに溶媒と特定の無機及び/または有機微粒子を配合した皮膜形成用ペーストに関する。
2.前記カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)が、分子量300〜50000のポリカーボネートジオール(a)、カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物(b)、ポリイソシアネート化合物(c)、及び必要に応じてモノヒドロキシ化合物(d)を反応させて得られるものである前記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
3.エポキシ樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、、及び脂環式エポキシ樹脂から選択される少なくとも1種である前記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
4.カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)の酸価が5〜150mgKOH/gである前記1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
5.カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)のカルボキシル基に対して、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基が0.2〜2モル当量である前記1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
6.カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量が、500〜100000である前記1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
7.(A)分子量300〜50000のポリカーボネートジオールを構成するジオール成分中のうち少なくとも10mol%以上が、炭素数6〜30からなる脂環式化合物を原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂100質量部、並びに(B)エポキシ樹脂1〜100質量部に、有機溶媒として非含窒素系極性溶媒を用いる前記1〜6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
8.(A)分子量300〜50000のポリカーボネートジオールを構成するジオール成分中のうち少なくとも10mol%以上が、炭素数6〜30からなる脂環式化合物を原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂100質量部、並びに(B)エポキシ樹脂1〜100質量部、さらに(C)無機及び/または有機微粒子1〜90質量部を配合する前記1〜7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
9.さらに、硬化剤(D)が、前記熱硬化性樹脂成分(A)+(B)に対して、0.1〜25質量%含まれている前記1〜8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
10.硬化剤(D)がアミン、四級アンモニウム塩、酸無水物、ポリアミド、窒素含有複素環化合物、有機金属化合物から選択される少なくとも1種である前記1〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
11.前記1〜10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いた皮膜材料形成用ペースト。
本発明は特定の構造を有するポリカーボネートを原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂とエポキシ樹脂を組み合わせた熱硬化性樹脂組成物、及びそれに溶媒と特定の無機及び/または有機微粒子を配合した皮膜形成用ペーストに関する。
(A)分子量300〜50000のポリカーボネートジオールを構成するジオール成分中のうち少なくとも10mol%以上が、炭素数6〜30からなる脂環式化合物を原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂100質量部、並びに(B)エポキシ樹脂1〜100質量部からなる。
(a)分子量300〜50000のポリカーボネートジオール、
(b)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物、
(c)ポリイソシアネート化合物、
及び必要に応じて、
(d)モノヒドロキシ化合物
を反応させて得られる。
100ml三角フラスコに試料約0.2gを精密天秤にて精秤し、これにエタノール/トルエン=1/2の混合溶媒10mlを加えて溶解する。さらに、この容器に指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を1〜3滴添加し、試料が均一になるまで十分に撹拌する。これを、0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを、中和の終点とする。その結果を下記の計算式を用いて得た値を、樹脂の酸価とする。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUC−CARB100(ポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノールカーボネート),宇部興産(株)製)50.3g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.10mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)105gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてタケネート600(1,4−シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート,三井武田ケミカル(株)製)34.0g(=0.175mol)を20分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で4時間反応を行い、ほぼイソシアネートが消失したことを確認した後、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)53mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)6.03g(0.052mol)を滴下して、さらに85℃にて2時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は5471、固形分の酸価は56.1mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUC−CARB100(ポリ(1,4−シクロヘキサンジメタノールカーボネート),宇部興産(株)製)167.7g(=0.167mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)49.8g(=0.336mol)、溶媒としてジエチレングリコールエチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)359gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を75℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてデスモジュールI(イソホロンジイソシアネート,住化バイエルウレタン(株)製)129.6g(=0.583mol)を5分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で2時間反応を行い、モノヒドロキシ化合物(d)としてイソブタノール(東京化成工業(株)製)12.7g(0.171mol)を滴下して、さらに85℃にて2.5時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は4312、固形分の酸価は53.9mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(3/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=3/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)181.4g(=0.200mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)59.3g(=0.400mol)、溶媒としてジエチレングリコールエチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)392gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてタケネート600(1,4−シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート,三井武田ケミカル(株)製)136.0g(=0.700mol)を15分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間、85℃で1時間反応を行い、モノヒドロキシ化合物(d)としてイソブタノール(東京化成工業(株)製)15.2g(0.205mol)を滴下して、さらに85℃にて2時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3804、固形分の酸価は52.7mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.10mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)99.3gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてタケネート600(1,4−シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート,三井武田ケミカル(株)製)34.0g(=0.175mol)を25分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で3時間反応を行い、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)96mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに80℃にて4時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は4391、固形分の酸価は61.8mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.6g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.10mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)98.5gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてタケネート500(m−キシリレンジイソシアネート、三井武田ケミカル(株)製)32.9g(=0.175mol)を5分かけて滴下した。滴下終了後、70℃で1時間反応を行い、反応液の温度を75℃まで下げ、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)95mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに75℃にて3時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3299、固形分の酸価は61.9mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.10mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)99.3gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてデュラネート50M−HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート,旭化成ケミカルズ(株)製)40.0g(=0.238mol)を20分かけて滴下した。滴下終了後、70℃で1.5時間反応を行い、ほぼイソシアネートが消失したことを確認した後、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)96mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに80℃にて8時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3877、固形分の酸価は61.7mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.10mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)99.3gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてノルボルネンジイソシアネート(三井武田ケミカルズ(株)製)49.1g(=0.238mol)を25分かけて滴下した。滴下終了後、70℃で1.5時間反応を行い、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)96mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに80℃にて8時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3168、固形分の酸価は56.0mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.100mol)、溶媒としてジエチレングリコールエチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)111gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてデスモジュールW(メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート),住化バイエルウレタン(株)製)46.0g(=0.175mol)を10分かけて滴下した。滴下終了後、85℃で2時間反応を行い、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)47mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに90℃にて2.5時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は4442、固形分の酸価は50.5mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.100mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)96.1gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてコスモネートTDI80(2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシアネート=4/1混合物,三井武田ケミカルズ(株)製)30.5g(=0.175mol)を15分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で4時間反応を行い、Irganox1010(重合禁止剤,チバスペシャリティケミカル(株)製)47mgを加え、モノヒドロキシ化合物(d)として2−ヒドロキシエチルアクリレート(東京化成工業(株)製)5.85g(0.050mol)を滴下して、さらに85℃にて3時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3831、固形分の酸価は53.6mgKOH/gであった。
撹拌装置、温度計、コンデンサーを備えた反応容器に、ポリカーボネートジオール(a)としてポリカーボネートジオールUM−CARB90(1/1)(ジオール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール/1,6−ヘキサンジオール=1/1で含まれる共重合体,宇部興産(株)製)44.7g(=0.050mol)、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物(b)としてジメチロールブタン酸(日本化成(株)製)14.8g(=0.100mol)、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業(株)製)111gを仕込み、90℃ですべての原料を溶解した。反応液の温度を75℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート(c)としてタケネート600(1,4−シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート,三井武田ケミカル(株)製)39.1g(=0.201mol)を滴下した。滴下終了後、80℃で3時間反応を行い、モノヒドロキシ化合物(d)としてグリコール酸(東京化成工業(株)製)4.35g(0.057mol)を滴下して、さらに85℃にて2時間反応を行った。
得られたカルボキシル基含有ポリウレタンの数平均分子量は3892、固形分の酸価は86.6mgKOH/gであった。
カルボキシル基含有ウレタン樹脂として、参考例1〜10で得られたウレタン樹脂溶液(固形分濃度50質量%)を用い、表1(単位:g)に示す配合割合の熱硬化性組成物を三本ロールミル((株)小平製作所製型式,RIII−1RM−2)に3回通して混練りすることにより調製した。
以下のようにして実施した密着性、反り性、可とう性、耐めっき性、はんだ耐熱性及び長期信頼性の評価試験を実施した。その結果を表2に示す。
実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物を75μm厚ポリイミドフィルム〔カプトン(登録商標)300H,東レ・デュポン(株)製〕に、バーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布した。塗布後のフィルムを80℃で30分乾燥した後、150℃で1時間熱硬化した。熱硬化後のフィルムについてJISK5600に従ってクロスカット試験を行った。
実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物を25μm厚ポリイミドフィルム〔カプトン(登録商標)100H,東レ・デュポン(株)製〕に、バーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布した。塗布後のフィルムを80℃で30分乾燥した後、150℃で1時間熱硬化した。熱硬化後のフィルムを直径50mmの円形に切り出し、印刷面を上にして23℃、60%RHで24h経過した後、以下の基準で評価した。
○:最大の反り高さが5mm未満、
×:最大の反り高さが5mm以上。
実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物をバーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布し、80℃30分間乾燥した後、150℃で1時間熱硬化した。基板は25μm厚ポリイミドフィルム〔カプトン(登録商標)100H,東レ・デュポン(株)製〕を用いた。ソルダーレジスト組成物を塗布・熱硬化したポリイミドフィルムを、塗布面を外側に180°に折り曲げて硬化膜の白化の有無を調べた。以下の基準で可とう性を評価した。
○:硬化膜の白化なし、
×:硬化膜が白化、もしくは亀裂が生じる。
銅箔(厚さ12μm)片面積層ポリイミドフィルム(厚さ25μm)からなるプリント基板〔ユピセル(登録商標)N,宇部興産(株)製〕を酸性脱脂剤AC−401(日本ポリテック(株)製)で洗浄し、水洗後、70℃で3分間乾燥したものに、実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物をバーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布した。これを80℃で30分間乾燥した後、150℃で1時間熱硬化し、水洗した後、23℃の酸脱脂剤ICPクリーン91(奥野製薬工業(株)製)に1分間浸漬し、水洗して23℃の10%硫酸水溶液に1分間浸漬した後水洗した。洗浄後の基板を70℃の錫めっき液(TINPOSIT LT-34,ロームアンドハース社製)に3分間浸漬し、水洗した後70℃の温水に3分間浸漬した。めっき後の基板を120℃で2時間熱処理した後、硬化膜を目視で観察し、以下の基準で耐めっき性を評価した。
○:硬化膜の変色、めっきもぐりこみともになし、
×:硬化膜の変色またはめっきもぐりこみあり。
JIS・C−6481の試験法に準じて、実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物をバーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布し、80℃で30分間乾燥した後、150℃で1時間熱硬化した。基板は銅箔(厚さ35μm)片面積層ポリイミドフィルム(厚さ50μm)からなるプリント基板〔ユピセル(登録商標)N,宇部興産(株)製〕を1%硫酸水溶液で洗浄し、水洗後、空気流で乾燥したものを使用した。ソルダーレジスト組成物を塗布・熱硬化した基板を260℃のはんだ浴に10秒間フロートさせ、硬化膜を目視で観察し、以下の基準ではんだ耐熱性を評価した。
○:硬化膜のフクレ、はんだもぐりこみともになし、
×:硬化膜のフクレまたははんだもぐりこみあり。
市販の基板(IPC規格)のIPC−C(櫛型パターン)上に、実施例1〜10の熱硬化性樹脂組成物をバーコーターにより膜厚約25μmとなるように塗布し、80℃で30分間乾燥した後、150℃で1時間熱硬化した。その基板を85℃、相対湿度85%の雰囲気下において100Vのバイアス電圧を印加して500時間放置し、以下の基準で電気絶縁性を評価した。
○:マイグレーション、絶縁抵抗値の低下ともになし、
×:マイグレーションまたは絶縁抵抗値の低下あり。
Claims (9)
- (A)分子量300〜50000のポリカーボネートジオールを構成するジオール成分中のうち少なくとも10mol%以上が、炭素数6〜30からなる脂環式化合物を原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂100質量部並びに(B)エポキシ樹脂1〜100質量部を含有する熱硬化性樹脂組成物を含む皮膜材料形成用ペースト。
- 前記カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)が、分子量300〜50000のポリカーボネートジオール(a)、カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物(b)、ポリイソシアネート化合物(c)、及び必要に応じてモノヒドロキシ化合物(d)を反応させて得られる熱硬化性樹脂組成物を含む請求項1に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- エポキシ樹脂(B)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、及び脂環式エポキシ樹脂から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)の酸価が5〜150mgKOH/gである請求項1または2に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)のカルボキシル基に対して、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基が0.2〜2モル当量である請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量が、500〜100000である請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- (A)分子量300〜50000のポリカーボネートジオールを構成するジオール成分中のうち少なくとも10mol%以上が、炭素数6〜30からなる脂環式化合物を原料に用いたカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂100質量部、並びに(B)エポキシ樹脂1〜100質量部に、さらに有機溶媒を配合してなる熱硬化性樹脂組成物を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- さらに、硬化剤(D)が、前記熱硬化性樹脂成分(A)+(B)に対して、0.1〜25質量%含まれた熱硬化性樹脂組成物を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の皮膜材料形成用ペースト。
- 硬化剤(D)がアミン、四級アンモニウム塩、酸無水物、ポリアミド、窒素含有複素環化合物、有機金属化合物から選択される少なくとも1種である請求項1〜8のいずれか1項に記載の皮膜材料形成用ペースト。
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