JP5353019B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着ローラと加圧ローラとを有する定着装置を備える画像形成装置に関するものである。
特許第3004877号公報
定着装置においては、ウォームアップ時間を短縮するために薄肉の定着ローラが広く用いられている。しかし、薄肉の定着ローラは熱容量が小さく、加圧ローラの蓄熱が不十分である立ち上がり直後には定着ローラの温度落ち込みが発生してしまう。その対策として、通紙中の定着制御温度を高くすることが提案されているが、繰り返しの熱応力によって定着ローラに与えるダメージが大きいことが知られている。
また、特許文献1には、プリント指令を待つスタンバイ状態では定着ヒータへの通電を遮断し、プリント指令の入力により通電を開始するものであり、かつ、装置の電源を投入した所定時間後、画像形成時にヒータへ供給する最大電力よりも小さな所定電力をヒータに供給するようにした画像形成装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のものを含め従来の定着制御装置では、用紙が定着ニップに進入するときに必ず定着ヒータが点灯しているとは限らず、ヒータ消灯状態(すなわち定着ローラ温度が下降している状態)で用紙が定着ニップに進入することによって、定着ローラの温度低下が大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、従来の定着制御装置及び画像形成装置における上述の問題を解決し、簡単な構成及び単純な制御によって定着ローラの温度低下を抑制することのできる画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、加熱手段によって加熱される定着ローラと、該定着ローラに圧接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラと前記加圧ローラ間に形成される定着ニップに画像を担持した記録媒体を通過させて画像の定着を行なう定着装置を備える画像形成装置において、前記定着装置立ち上がり後の待機時における前記定着ローラの制御目標温度をT1(℃)、プリントジョブ中の前記定着ローラの制御目標温度をT2(℃)とするとき、T1<T2に設定されており、前記プリントジョブの開始を指示する印字指令により前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更し、印字指令後の一枚目の用紙を前記加熱手段の加熱状態で前記定着ニップに進入させるものであって、給紙開始から用紙が定着ニップに到達するまでの時間をd(秒)、前記定着装置に定格電圧を供給した場合の前記温度T1からT2までの上記d秒間における前記定着ローラの平均温度勾配をG(℃/秒)とするとき、G・d≦T2−T1を満たすことにより解決される。
また、前記加熱手段がハロゲンヒータであり、前記加熱手段の通電状態がハロゲンヒータの点灯であると好ましい。
また、T1<T3<T2である中間目標温度T3を有し、前記プリントジョブ終了後の所定時間の間、前記定着ローラ温度が前記中間目標温度T3となるように前記加熱手段を制御すると好ましい。
また、前記印字指令後に当該画像形成装置内の準備動作を待って給紙を開始させる場合、前記準備動作が終了した時点で前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更すると好ましい。
また、前記準備動作が、露光装置が有する回転多面鏡を駆動する駆動源の安定動作であると好ましい。
また、前記準備動作が、基準画像の濃度を検出して画像形成条件を制御するプロセスコントロールであると好ましい。
また、レジスト手段からの用紙送出タイミングで前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更すると好ましい。
また、当該画像形成装置に供給される入力電圧に応じて前記T1の値を変更可能であると好ましい。
本発明の画像形成装置によれば、定着装置の立ち上がり後の待機時にジョブ中よりも低い制御目標温度で定着制御を行うことにより、立ち上がり直後でも良好な定着性を得ることができる。また、より少ない電力で待機温度を維持することが可能となり、省エネルギーを実現することができる。さらに、繰り返される熱負荷が減少し、熱疲労に対する定着ローラの余裕度も高くなる。加えて、定着制御は、目標温度を変更するだけで良く、制御負荷が増大することもない。
また、あらゆる通紙条件下において、印字指令が出された後の一枚目の用紙が定着ニップに進入する際に加熱手段が非通電状態となることがなく、加熱手段に通電された状態で用紙を定着ニップに進入させることができる。
請求項の構成により、加熱手段としてハロゲンヒータを用いる定着装置の場合でも、立ち上がり直後に良好な定着性を得ることができる。また、より少ない電力で待機温度を維持することが可能となり、省エネルギーを実現することができる。
請求項の構成により、T1<T3<T2である中間目標温度T3を有し、前記プリントジョブ終了後の所定時間の間、前記定着ローラ温度が前記中間目標温度T3となるように前記加熱手段を制御するので、定着ローラの急速な温度低下を防止し、温度分布を均一に保った状態で印刷ジョブから待機モードへと遷移させることが可能となる。
請求項の構成により、画像形成装置内の準備動作を待って給紙開始が遅延される場合でも、定着ローラの温度低下を防いで良好な定着性を得ることができる。
請求項の構成により、回転多面鏡を駆動する駆動源の安定動作を待って給紙開始が遅延される場合でも、定着ローラの温度低下を防いで良好な定着性を得ることができる。
請求項の構成により、プロセスコントロールの終了を待って給紙開始が遅延される場合でも、定着ローラの温度低下を防いで良好な定着性を得ることができる。
請求項8の構成により、異なる給紙トレイから給紙を行う場合でも、用紙がレジストローラから定着ニップに進入するまでの定着ローラの温度変化が同じとなり、給紙元の違いによる定着品質の差を無くし、良好な出力画像を安定して得ることが可能となる。
請求項の構成により、供給される入力電圧に応じて待機時の制御目標温度T1の値を変更可能なので、用紙が定着ニップに進入する時の定着ローラ温度を確保して定着不良を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る定着装置制御装置を備えた画像形成装置の一例である複写装置の概略構成を示す断面図である。この図に示す複写装置100は、その中央に画像形成部1が配置され、この画像形成部1の下方に給紙部2が配置される。給紙部2は各段に給紙トレイ21を備えている。画像形成部1の上方には原稿を読み取る読取部3が配設されている。画像形成部1の左側には排紙収納部4が形成され、画像形成された用紙が排紙収納される。
画像形成部1には作像ユニット6が配置され、像担持体である感光体ドラム61の周囲には、感光体表面に帯電処理を行う帯電器62,感光体表面に形成された静電潜像を可視化する現像装置63及び感光体に残留するトナーを除去回収するクリーニング装置64等が配置されている。また、作像ユニット6の上方には、画像情報を感光体表面にレーザー光で照射する露光装置7が配設されている。そして、感光体ドラム61の下には、感光体61上に作像されたトナー像を用紙に転写する転写装置65が配置されている。その転写装置65の側方には、用紙上に転写されたトナーを、一対のローラ間を通過して熱と圧力を加えることによってトナー像を定着処理する定着装置50が配置されている。定着装置50を通過した用紙は排紙ローラ66により排紙収納部4に排紙される。
給紙部2においては、給紙トレイ21に未使用の用紙が収容されており、回動可能に支持された底板24が最上紙をピックアップローラ25が当接可能な位置まで上昇させる。給紙ローラ26の回転により、最上紙は給紙トレイ21から送り出され、レジストローラ23へと搬送される。レジストローラ23は用紙の搬送を一時止め、感光体ドラム61表面のトナー像と用紙先端との位置関係が所定の位置になるよう、タイミングをとって回転が開始するよう、制御される。
読取部3では、コンタクトガラス31上に載置される原稿の読み取り走査を行うために、原稿照明用光源とミラーよりなる読み取り走行体32、33が往復移動する。この読み取り走行体32、33により走査された画像情報は、レンズ34の後方に設置されているCCD35に画像信号として読み込まれる。この読み込まれた画像信号は、画像処理部(図示せず)によってデジタル化され画像処理される。画像形成部1では、画像処理部によって処理された画像信号に基づいて、露光装置7内のレーザダイオード(図示せず)の発光により感光体ドラム61の表面に静電潜像が形成される。LDからの走査光は、ポリゴンミラー71やレンズを介して感光体に導かれる。読取部3の上方には、原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置30が取り付けられている。
なお、両面印刷時は、定着後の用紙が分岐部68にて分岐され、反転両面ユニット9で用紙が反転されてレジストローラ23まで搬送され、レジストローラ23で用紙のスキューが補正され、裏面画像形成動作に至る。
本例の画像形成装置は、上記のように原稿を読み取りデジタル化して用紙に複写する、いわゆるデジタルコピー機としての機能の他に、図示せぬ制御部により原稿の画像情報を遠隔地と授受するファクシミリの機能や、コンピュータが扱う画像情報を用紙上に印刷するいわゆるプリンタの機能を有する複合機である。
複写装置100の図示しない操作パネルには、タッチパネルとして構成された液晶ディスプレイのほか、テンキー,スタートキー(エンターキー),アプリケーション切替キーなどが配設されている。テンキーは種々の設定を行う際に使用される。スタートキーは、コピー開始等を指示するキーである。また、用紙指定や濃度設定あるいは複写倍率設定などは、液晶ディスプレイのタッチパネルを用いて行なう。
図2は、定着装置50の要部構成を模式的に示す断面図である。
この図に示すように、本例の定着装置50は定着ローラ51と加圧ローラ52を有するヒートルール方式の定着装置である。定着ローラ51は、ウォームアップの早い薄肉ローラであり、芯金内に発熱領域の異なる2本の定着ヒータ53(例えばハロゲンヒータ)を内蔵している。また、ローラ外周に接触ないし近接させて温度検知手段としてのサーミスタ55a,55bを配置している。サーミスタ55a,55bは、上記ヒータ53の発熱領域に対応するよう、それぞれローラ長手方向の中央部と端部付近とに配置される。ヒータ53は、サーミスタ55a,55bの検知出力に基づいて発熱を制御される。加圧ローラ52は芯金上に弾性層を有している。
図3は、定着ヒータの点灯状態とそれによる定着ローラの温度変化を、本発明に係るものと従来例とを比較して示すチャート及びグラフである。図に示すチャート及びグラフは実線のものが本発明に係るものであり、一点鎖線のものが従来例である。
まず先に、従来例について説明する。従来例では、一つの設定温度(制御目標温度)170℃でヒータのオン/オフを制御しており、立ち上がり時のオーバーシュートが大きく、ローラ温度が170℃に達した後のヒータ消灯時間が長くなる。また、オーバーシュート後の温度降下も急カーブである。薄肉の熱容量の小さな定着ローラを用いる場合には、立ち上がりが速い一方で、立上げ直後は加圧ローラ(定着ローラに比べて熱容量が大きい)に充分蓄熱されていないため、定着ローラの温度落ち込みが大きくなってしまう。また、ローラ温度が設定温度に達した後のヒータ消灯時間が長いため、用紙が定着ニップに進入するときにヒータが消灯している場合が多くなり、用紙によって熱を奪われるためにますます定着ローラの温度が低下してしまう。よって、立ち上がり直後は充分な定着品質を得られていない。
一方、本実施例では、プリントジョブ中(印字指令以後の印刷に関わる動作中)の定着設定温度(制御目標温度)を170℃とし、待機時(非ジョブ時)の定着設定温度(制御目標温度)を150℃とし、2つの定着設定温度によって定着ヒータのオン/オフを制御している。なお、リロード温度(立ち上がり温度)は本例では待機時の設定温度と同じ150℃としている(リロード温度はこれに限らず適宜設定できるものである)。そして、印字指令が出されると定着設定温度が170℃に変更される。印字指令によって定着設定温度が150℃から170℃へと変更されることによって、印字指令投入時点でのヒータ点灯状態に関わらず常にヒータがONになり、用紙が定着ニップに進入する直前の所定時間の間(本実施例では約2秒間)定着ヒータが点灯しつづけることになる。これによって、定着ローラ温度が上昇傾向の状態で用紙が定着ニップに進入する。また、本実施例では待機時の設定温度がジョブ中よりも低く設定されることからオーバーシュートが小さくなるとともに立ち上がり後の定着ヒータがオフしている時間も短くなっている。これらによって、本実施例の定着装置においては、立ち上がり直後でも確実な定着を行なうことが可能となり、良好な定着品質を得ることができる。
印刷ジョブ中は上記170℃の定着設定温度で定着ヒータのオン/オフが制御される。印刷ジョブが終了したら待機状態となり、定着設定温度は150℃に戻される。なお、印字指令は、本実施例では、複写装置の図示しない操作パネルにおいてスタートキー(エンターキー)が押下されたことによって出されるものとする。
このように、本実施例においては、定着装置の立ち上がり後の待機時に、ジョブ中よりも低い定着設定温度で定着ヒータの発熱制御を行うことにより、立ち上がり直後でも良好な定着性を得ることができる。また、待機時の定着設定温度をジョブ中よりも低く設定しているため、外気温との温度差の絶対値が減少するため、定着装置外への放熱が緩和される。また、設定温度が低いことから、より少ない電力で待機温度を維持することが可能となり、省エネルギーを実現することができる。本実施例では、本発明を適用しない場合に比べて待機時の消費電力を約14%削減できることが実験で確認された。さらに、待機時の設定温度が下がることによって、繰り返される熱負荷が減少し、熱疲労に対する定着ローラの余裕度も高くなる。加えて、定着制御は、設定温度を変更するだけで良く、実際のヒータのオン/オフは温度検知手段からの出力に基づいて行なわれるため、制御負荷が増大することもない。
なお本実施例の複写装置100は、図1に示すように、給紙部2に複数段(本例では4段)の給紙トレイ21を備えている。その4段の給紙トレイのうち、最下段の給紙トレイから給紙を開始して、用紙先端が定着装置50のニップに到達するまでの時間は4秒となっている(他の給紙トレイから給紙した場合は4秒以下である)。この間の定着ローラ51中央部(ローラ表面におけるローラ長手方向の中央部)の平均温度勾配は4.5℃/秒である(ヒータ点灯直後の温度勾配は0に近く、時間の経過とともに一定勾配に近づく)。したがって、本実施例においては、最下段の給紙トレイから給紙を開始して用紙先端が定着装置のニップに到達するまでに上昇する定着ローラの温度は、4.5(℃/秒)×4(秒)=16℃となる。この16℃という数値は、定着設定温度の差である170℃−150℃=20℃より小さいので、本実施例の複写装置100では、あらゆる通紙条件下において(どの給紙トレイから給紙した場合でも)、用紙が定着ニップに進入する際に定着ヒータが消灯状態となることがなく、ヒータ点灯状態で用紙が通過されることから良好な定着性を得ることが可能である。また、良好な定着性が簡単な制御にて実現できる。
ここで、待機時の定着設定温度をT1(℃)、ジョブ中の定着設定温度をT2(℃)、給紙開始から用紙が定着ニップに到達するまでの時間をd(秒)、定着装置に定格電圧を供給した場合の温度T1からT2までの上記d秒間における定着ローラの平均温度勾配をG(℃/秒)とするとき、
G・d≦T2−T1
を満たすことによって、あらゆる通紙条件下において、印字指令が出された後の一枚目の用紙が定着ニップに進入する際に定着ヒータが消灯状態となることがなく、ヒータ点灯状態で用紙を定着ニップに進入させることができる。
ところで、露光装置として広く用いられている走査光を回転多面鏡(ポリゴンミラー)を介して感光体に導き露光を行なう方式においては、ポリゴンモータを停止させてしまう省エネモード時などにおいては、印刷準備要求(操作パネルなどから用紙サイズや濃度指定などのキー入力がなされることによって出される)によってポリゴンモータの駆動を開始させたとしても、印字指令(スタートキーの押下によって実際に印刷を指令する入力)が出た時点でポリゴンモータの回転が安定していないことがあるため、印字指令から所定の時間だけ給紙開始を遅らせる制御(以下、給紙遅延制御と呼ぶ)を行なうものがある。そこで、この給紙遅延制御に対応させて、定着設定温度を変更させると好適である。
図4は、給紙遅延制御を採用している画像形成装置に本発明を適用する場合の、給紙遅延制御に対応させて定着設定温度を変更する場合とそうでない場合の作用を比較して説明するためのグラフである。
図4において、印字指令と同時に定着設定温度を150℃から170℃に変更した場合の定着ローラ温度の変化を2点鎖線で示している。この制御において、時間t1で印字指令が出されることによって定着設定温度が変更され、定着ローラ温度は2点鎖線のように上昇する。給紙はポリゴンモータの安定を待って2秒後のt2に開始されるため、その用紙が定着ニップに進入する時点t3よりも先に定着ローラ温度が170℃に達してしまい、定着ヒータがオフされることによって定着ローラの温度が下降した状態で用紙がニップに進入してしまう。
一方、図に実線で示す制御は、印字指令と同時に定着設定温度を変更するのではなく、印字指令が出された後、給紙遅延と同じ2秒間を待ってt2の時点で定着設定温度を150℃から170℃に変更する。これにより、給紙された用紙が定着ニップに進入するt3時点では、まだ定着ローラ温度は170℃に達しておらずヒータはオンされており、定着ローラ温度が上昇傾向の状態で用紙を通過させることができる。すなわち、2点鎖線で示す制御よりも高い温度で一枚目用紙の定着を行なうことが可能となり、より確実な定着を行なうことができる。
次に、プロセスコントロールに対応して定着設定温度変更タイミングを変える制御について説明する。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上に基準パターン(パッチ画像)を作成してその画像濃度を検出し、その結果に基づいて画像形成条件を制御して画像濃度を調整するプロセスコントロール(プロコン)が行なわれる。一般的には、装置立ち上げ時や所定枚数の印刷ごとにプロセスコントロールを行なうようになっている。
ここで、印字指令後にプロセスコントロールを実施する場合には、印字指令と同時に定着設定温度を待機時設定温度からジョブ中の設定温度に変更した場合には、プロセスコントロールの実施によって、実際に用紙が定着ニップに進入する際に定着ヒータが消灯していることにより定着ローラ温度が低下している場合がある。そこで、プロセスコントロールを実施する場合には定着設定温度変更タイミングを遅延させてやると好適である。
このプロセスコントロールに対応させて定着設定温度変更タイミングを遅延させる制御について、図5を参照して説明する。
図5において、印字指令と同時に定着設定温度を150℃から170℃に変更した場合の定着ローラ温度の変化を2点鎖線で示している。この制御において、時間t1で印字指令が出されることによって定着設定温度が変更され、定着ローラ温度は2点鎖線のように上昇する。給紙はプロセスコントロールの終了を待って2秒後のt2に開始されるため、その用紙が定着ニップに進入する時点t3よりも先に定着ローラ温度が170℃に達してしまい、定着ヒータがオフされることによって定着ローラの温度が下降した状態で用紙がニップに進入してしまう。
一方、図に実線で示す制御は、印字指令と同時に定着設定温度を変更するのではなく、印字指令が出された後、プロセスコントロールの終了を待ってt2の時点で定着設定温度を150℃から170℃に変更する。これにより、給紙された用紙が定着ニップに進入するt3時点では、まだ定着ローラ温度は170℃に達しておらずヒータはオンされており、定着ローラ温度が上昇傾向の状態で用紙を通過させることができる。すなわち、2点鎖線で示す制御よりも高い温度で一枚目用紙の定着を行なうことが可能となり、より確実な定着を行なうことができる。
次に、レジストローラからの用紙送出タイミングに合わせて定着設定温度を変更するようにした制御について説明する。
図1の複写装置100のように複数段の給紙トレイを備える装置構成においては、各給紙トレイからレジストローラまでの用紙搬送時間は各トレイ毎に異なることになる。そのため、印字指令と同時に定着設定温度を変更した場合、用紙が定着ニップに進入するときの定着ローラ温度が、給紙元のトレイによって異なる場合がある。
そこで、レジストローラからの用紙送出タイミングに合わせて定着設定温度を変更するように制御することで、用紙が定着ニップに進入するときの定着ローラ温度を給紙元のトレイに関わらず同一温度とすることができる。すなわち、給紙元のトレイに関わらず用紙がレジストローラより送出されてから定着ニップに進入するまでの時間は同一であるため、レジストローラでの用紙送出タイミングに合わせて定着設定温度を変更する(150℃から170℃に変更する)ことで、どの給紙トレイから給紙された用紙であっても、用紙がレジストローラから定着ニップに進入するまでの定着ローラの温度変化が同じとなる。この制御により、給紙元の違いによる定着品質の差を無くし、良好な出力画像を安定して得ることが可能となる。
次に、待機時の定着設定温度を入力電圧によって変更する場合について説明する。
画像形成装置に供給される電圧が地域あるいは設置環境等により異なり、定格未満の場合がある。例えば、実際の入力電圧が90V(定格電圧は100Vとする)であった場合には、定着設定温度を変更後の定着ローラの温度上昇勾配が100V供給の場合よりも小さくなり、用紙が定着ニップに進入する際の定着ローラ温度が定格電圧の場合よりも低下してしまう。そこで、実際の入力電圧に応じて待機時の定着設定温度を変更すると好適である。
図6は、入力電圧に応じて待機時の定着設定温度を変更した場合の定着ローラ温度変化を概念的に説明するための図である。この図において、実線で示す曲線は定格電圧の100Vが入力された場合のものである。この場合、待機時設定温度は150℃であり、印字指令によって設定温度が170℃に変更されて定着ローラ温度が上昇し、用紙がニップに進入する。
そして、図において破線で示す曲線は実際の入力電圧が定格未満(約90%)しかなかった場合のものであり、待機時設定温度を160℃に設定したものを示す。ジョブ中の設定温度は170℃のままである。この場合、待機時の設定温度が160℃と高い(定格時の150℃よりも高い)ため、印字指令による設定温度変更後の温度上昇勾配が定格時よりも小さくとも、用紙がニップ進入する時の定着ローラ温度を確保でき(高い温度とすることができ)定着不良を防いで良好な出力画像を得ることができる。
待機時の定着設定温度の変更は、画像形成装置の設置時等にサービスマンが設定を変更するものとする。
次に、定着ローラの軸方向(長手方向)の温度分布に即した制御について説明する。
定着ローラが発光領域の異なる2本のヒータを備える(1本はローラ軸方向の中央部に発光領域を有し、他の1本は両側端部に発光領域を有するものとする)構成においては、通常、温度センサ(例えばサーミスタ)を2つ備え、1つのセンサでローラ中央部の温度を見、もう1つのセンサでローラ端部の温度を見るようになっている。ここでは、ローラ端部の温度を検知するセンサが画像形成装置の奥側に配置されているものとする。そして、画像形成装置はファン等により本体内部に気流を生じさせ、定着装置内部で発生した熱量を移流させるようにしている。したがって、定着ローラ内にも温度偏差が発生する。連続通紙後に非通紙状態に遷移した後、定着ローラの前側(装置手前側)がファンによって冷却されやすい。そのため、定着ローラ端部の温度を装置奥側のセンサで見ている構成の場合には、ローラ端部温度が待機時設定温度に低下したときに、手前側のローラ端部温度はそれ以上に低下することとなってしまう。
そこで、連続通紙後に定着設定温度を戻す際に、ジョブ中の設定温度T2から待機時設定温度T1に戻すのではなく、T2とT1の間のTm(T1<Tm<T2)に設定温度を変更して所定時間の間定着ヒータの発熱を制御させることで、定着ローラの軸方向の片側における急速な温度低下を防止することができ、好適である。
例えば、待機時設定温度T1=150℃、ジョブ中の設定温度T2=170℃、中間設定温度Tm=160℃とし、所定時間たとえば1分間の間、定着ヒータのオン/オフを制御する。これにより、定着ローラ軸方向の片側における急速な温度低下を防止し、温度分布を均一に保った状態で印刷ジョブから待機モードへと遷移させることが可能となる。
以上、本発明を図示例をもとに説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、定着装置の加熱手段としては、ハロゲンヒータ等の定着ヒータに限らず、誘導加熱手段等任意の加熱手段を採用しえるものである。また、加熱手段の配置場所もローラ内部に限らず、ローラ外部に配置することも可能である。また、定着ローラが弾性層を有するものでも良い。加圧ローラが加熱手段を備えていても良い。
また、待機時設定温度やプリントジョブ中の設定温度、あるいは中間設定温度などの数値は一例であって、適宜な値に設定可能なものである。
画像形成装置各部の構成も任意であり、モノクロ装置に限らず、多色機やフルカラー画像形成装置にも本発明を適用可能である。
画像形成装置としては複写機に限らず、プリンタやファクシミリであっても良いし、複数の機能を備える複合機であっても良い。プリンタあるいはファクシミリの場合には、定着設定温度を変更するタイミングとして、複写機におけるスタートキー押下による印字指令に代わるものとして、例えば、プリンタが外部装置から受け取った印刷情報の展開終了タイミング、ファクシミリにおける受信終了タイミングなど、適宜なタイミングを設定可能である。
本発明に係る定着装置制御装置を備えた画像形成装置の一例である複写装置の概略構成を示す断面図である。 定着装置の要部構成を模式的に示す断面図である。 定着ヒータの点灯状態とそれによる定着ローラの温度変化を、本発明に係るものと従来例とを比較して示すものである。 給紙遅延制御に対応させて定着設定温度を変更する場合とそうでない場合の作用を比較して説明するためのグラフである。 プロセスコントロールに対応させて定着設定温度変更タイミングを遅延させる制御を説明するための図である。 入力電圧に応じて待機時の定着設定温度を変更した場合の定着ローラ温度変化を概念的に説明するための図である。
符号の説明
1 画像形成部
2 給紙部
7 露光装置
23 レジストローラ
50 定着装置
51 定着ローラ
52 加圧ローラ
53 定着ヒータ
55 サーミスタ
61 感光体ドラム
71 ポリゴンミラー
100 複写装置
T1 待機時の定着制御目標温度
T2 ジョブ中の定着制御目標温度

Claims (8)

  1. 加熱手段によって加熱される定着ローラと、該定着ローラに圧接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラと前記加圧ローラ間に形成される定着ニップに画像を担持した記録媒体を通過させて画像の定着を行なう定着装置を備える画像形成装置において、
    前記定着装置立ち上がり後の待機時における前記定着ローラの制御目標温度をT1(℃)、プリントジョブ中の前記定着ローラの制御目標温度をT2(℃)とするとき、T1<T2に設定されており、
    前記プリントジョブの開始を指示する印字指令により前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更し、印字指令後の一枚目の用紙を前記加熱手段の加熱状態で前記定着ニップに進入させるものであって、
    給紙開始から用紙が定着ニップに到達するまでの時間をd(秒)、前記定着装置に定格電圧を供給した場合の前記温度T1からT2までの上記d秒間における前記定着ローラの平均温度勾配をG(℃/秒)とするとき、
    G・d≦T2−T1
    を満たすことことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記加熱手段がハロゲンヒータであり、前記加熱手段の通電状態がハロゲンヒータの点灯であることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. T1<T3<T2である中間目標温度T3を有し、前記プリントジョブ終了後の所定時間の間、前記定着ローラ温度が前記中間目標温度T3となるように前記加熱手段を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記印字指令後に当該画像形成装置内の準備動作を待って給紙を開始させる場合、前記準備動作が終了した時点で前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記準備動作が、露光装置が有する回転多面鏡を駆動する駆動源の安定動作であることを特徴とする、請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記準備動作が、基準画像の濃度を検出して画像形成条件を制御するプロセスコントロールであることを特徴とする、請求項に記載の画像形成装置。
  7. 当該画像形成装置に供給される入力電圧に応じて前記T1の値を変更可能なことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 加熱手段によって加熱される定着ローラと、該定着ローラに圧接される加圧ローラとを有し、前記定着ローラと前記加圧ローラ間に形成される定着ニップに画像を担持した記録媒体を通過させて画像の定着を行なう定着装置を備える画像形成装置において、
    前記定着装置立ち上がり後の待機時における前記定着ローラの制御目標温度をT1(℃)、プリントジョブ中の前記定着ローラの制御目標温度をT2(℃)とするとき、T1<T2に設定されており、
    前記プリントジョブの開始を指示する印字指令により前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更し、印字指令後の一枚目の用紙を前記加熱手段の加熱状態で前記定着ニップに進入させるものであって、
    レジスト手段からの用紙送出タイミングで前記定着ローラの制御目標温度を前記T1から前記T2に変更することを特徴とする画像形成装置。
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