JP2004212883A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱定着ローラの表面温度を均一化することで安定した定着性能を得られるようにした画像形成装置を提供する。
【解決手段】用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置において、前記熱定着ローラの前記用紙が通過する領域の表面温度を検出する第1の温度検出部51と、前記熱定着ローラの前記用紙が通過しない領域の表面温度を検出する第2の温度検出部52と、前記両温度検出部51,52によって検出される表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングを調整する通紙制御部100と、を設けている。
【選択図】 図8
【解決手段】用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置において、前記熱定着ローラの前記用紙が通過する領域の表面温度を検出する第1の温度検出部51と、前記熱定着ローラの前記用紙が通過しない領域の表面温度を検出する第2の温度検出部52と、前記両温度検出部51,52によって検出される表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングを調整する通紙制御部100と、を設けている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写装置やファクシミリなどの画像形成装置は、搬送されてくる用紙に現像剤(トナー)を付着させることにより画像を形成する定着装置を備えている。その定着装置は、一般に、回転駆動される加熱ローラと加圧ローラからなる熱定着ローラを備えている。これらの熱定着ローラ間を、トナーが転写された用紙が通過することにより、用紙に熱と圧力とが加えられ、これにより、用紙上の未定着トナーが溶融・固着(定着)される。
【0003】
画像形成装置においては、通常、上記定着ローラへの用紙の通紙タイミングは一定に設定されている。すなわち、用紙は、一定の給紙タイミングで給紙搬送されている。例えば、1つの装置でA4横送りがX枚/分の時は、A3では2X/分となり、小サイズのB5等では用紙長さに対応してその速度は変化する。
【0004】
この様な給紙搬送の制御を行う時に、通紙される用紙の印字工程は基本設計から対応が可能であるが、定着機構においては、大サイズ用紙と小サイズ用紙とでは、用紙によって奪われる熱量が大幅に異なる。そのため、熱定着ローラの温度分布が定着機構を通過する用紙のサイズによって様々に変化する。
【0005】
熱定着ローラ表面の温度分布について説明すると、まず、熱定着ローラは、加熱ローラ内部の加熱物体(主にハロゲンランプ)によって全面が暖められる。暖められた熱定着ローラ(定着ローラ)の温度分布は、図1(a)に示されるように、ある一定温度幅を持った領域が存在し、これが最大通紙幅と一致する。
【0006】
また、図1(b)は、本体装置への通電開始後から一定時間を経て、本体装置が待機状態に至るまでの熱定着ローラの温度変化の状態を示している。図示のように、通電開始の指令が行われると、室温状態であった熱定着ローラの温度が上昇し、ウォームアップ時間を経て設定温度に達する。
【0007】
その後、印字要求があるまで待機状態を保ち、熱定着ローラの温度は、設定温度において温度調整がなされた状態のまま維持される。上記熱定着ローラは、印字要求があると熱定着ローラに通紙され、このとき用紙に熱定着ローラの熱が奪われる。図2(a)〜図2(c)は、最大通紙幅の用紙(大サイズ用紙)が通紙された場合の熱定着ローラの温度変化を時系列に示している。
【0008】
まず、図2(a)に示すように、待機状態である本体装置の熱定着ローラは、最大通紙用紙幅の範囲において設定温度に保たれている。熱定着ローラを最大通紙用紙幅の用紙が1枚通過すると、図2(b)に示すように、熱定着ローラ表面において、用紙が通過しない領域については温度変化がなく、一方で、用紙が通過する領域(最大通紙用紙幅の範囲)は、熱定着ローラ表面の熱が用紙に奪われ、温度が設定温度よりも下がる。
【0009】
このような温度の低下は、熱定着ローラを通過する用紙が増えれば増えるほど大きくなり、通過した用紙がn枚(nは複数)となった場合は、図2(c)に示すようにかなり設定温度から下がることになる。そして、この温度は、ある一定の閾値温度に達してヒートランプ(加熱源)が点灯するまでは低下することになる。
【0010】
しかし、最大通紙幅用紙のみ熱定着ローラを通過する場合は、用紙が通過しない領域のみ高い温度(設定温度)のまま維持されているが、最大通紙幅の範囲では一様に温度が低下しており、熱定着ローラにおける温度の差異によるばらつきは少ない。
【0011】
次に、図3(a)〜図3(c)(実線)において、最大通紙幅よりも通紙幅が小さい用紙(以下、小サイズ用紙)が熱定着ローラを通過した場合の熱定着ローラ表面の温度変化を時系列的に示す。
【0012】
図3(a)に示すように、印字前の待機状態では、図2(a)と同じように熱定着ローラの温度は、設定温度で保たれている。小サイズ用紙が一枚通過すると、図3(b)に示すように、その用紙幅の範囲において熱定着ローラの熱量が奪われる。
【0013】
図3(c)(実線)は、小サイズ用紙n枚(nは複数)が、熱定着ローラを通過した場合を示している。図3(c)(実線)において示されるように、用紙が通過する部分は、用紙によって熱定着ローラの熱量が奪われるため、設定温度よりも低くなる。するとヒートランプによって熱定着ローラが加熱されることとなる。このような場合、用紙が通過していない部分は、温度が下がらないまま加熱され続けることになるため、逆に温度が上昇し、熱定着ローラ表面の温度ギャップが大きくなる。
【0014】
この熱定着ローラ表面の温度ギャップは、熱応力を発生させる結果、熱定着ローラの劣化(寿命の短縮化)を招くことになる。また、次印字要求が最大用紙幅の用紙の場合は、前に通紙した小サイズ用紙の印字の際に、小サイズ用紙によって熱量が奪われた部分(小サイズ用紙が通過した領域)と熱量が奪われていない部分(小サイズ用紙が通過しない領域)とでは、最大サイズ幅用紙に加えられる熱量が異なってくる。
【0015】
ところが、トナーは、熱を加えることで溶融するが、加える熱量が異なることによりトナーを溶融させる温度が異なると、トナーの光沢性が部分的に異なることとなり、ユーザーにとって好ましくない光沢ムラを生じることになる。例えば、設定温度が200℃の場合、用紙によって熱量が奪われていない部分の温度は、230℃から235℃であり、用紙によって熱量が奪われた部分の温度は、180℃から185℃であり、かなりの温度差がある。
【0016】
従って、上記したような熱定着ローラの長手方向における温度ムラの発生は、定着性能の低下を招くことは明らかである。すなわち、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しやすくなる。
【0017】
このような不具合を解消するために、小サイズ用紙を通紙する定着装置の端面に電動ファンを設け、熱定着ローラ端面(用紙の非通紙部)に送風することにより、その非通紙部を冷却するように構成した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0018】
また、先に小サイズ用紙が通紙され、次の通紙のサイズが大サイズである場合、次通紙の大サイズの1枚目の通紙タイミングを通常の通紙タイミングより長時間とし、その間に熱定着ローラの温度不均一をなくすようにした定着装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0019】
【特許文献1】
特開平07−129027号報(図9〜図11、段落「0019」〜「0024」)
【特許文献2】
特開平10−254269号報(図6、段落「0052」〜「0061」)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術において、特許文献1に記載の構成は、理論的には可能であるが、装置に搭載することは困難であり(送風することによって、装置内の風の流れに変化を来し、装置内温度の上昇、トナー飛散により機内汚れの発生が危惧される)、また、実現した時の効果も少ないと考えられる。
【0021】
さらに、特許文献2に記載の構成では、一旦上昇した不均一温度を平均化して、定着可能温度とするためには、通紙タイミング時間の間隔を長時間あけることが必要となる(場合によっては、装置が通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間が必要となることもある)。すなわち、特許文献2に記載の構成では、複数枚の同じサイズの用紙の印字が行われ、次に異なる用紙サイズの印字が要求される場合、次印字が開始される前に、熱定着ローラの表面温度を均一にするために通紙タイミングを長く設定するようにしている。
【0022】
しかし、用紙によって熱量が奪われ、温度が低下した熱定着ローラの表面温度と、熱量が用紙によって奪われていない非通紙部の上記表面温度と、の温度ギャップが大きくなるために、熱定着ローラを回転させるだけでは、高温部の放熱現象は促進されず、効果が少ない。また、高温部(非通紙部)と低温部(通紙部)の温度差が大きくなればなるほど上記問題は大きくなり、次印字のスタートが非常に遅れるという不具合が生じる。
【0023】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、熱定着ローラの表面温度を均一化することで安定した定着性能を得られるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0025】
(1)用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置において、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過する領域の表面温度を検出する第1の温度検出部と、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過しない領域の表面温度を検出する第2の温度検出部と、
前記両温度検出部によって検出される表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングを調整する通紙制御部と、を設けたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、第1の温度検出部によって検出された、通紙によって熱定着ローラの表面温度が低下させられた範囲(以下、通紙部という)の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出された、通紙しない範囲(以下、非通紙部という)の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が所定範囲を超える場合、通紙制御部によって、搬送される用紙間の間隔(幅)を通常の間隔より広げることにより、その間、熱定着ローラを空回転させる。
【0027】
この熱定着ローラを空回転させることによる放熱作用と熱定着ローラ表面全体の温度が均されることとにより、通紙部と非通紙部の温度差が縮小される。これにより、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しにくくなる。
【0028】
また、温度の均一化により熱応力の発生が少なくなるため、特に、金属のローラ本体を薄型化した場合にも熱疲労が低減され熱変形や破損を免れると共に、熱定着ローラのゴム層の劣化も低減されることから、長寿命化が可能となる。
【0029】
(2)前記所定範囲は、前記設定された用紙搬送間隔の下に、前記熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度が略均一になる状態における温度差に相当する範囲に設定されることを特徴とする。
【0030】
この構成においては、通紙部の温度と非通紙部の温度とが略均一になる温度(例えば、通紙部と非通紙部との温度差が10度以内)にない場合に、用紙搬送間隔を変化させることにより、温度差を小さくすることができる。これにより、熱定着ローラの温度ムラに起因する不具合の発生を防止することができる。
【0031】
(3)前記用紙搬送間隔の変化は、前記両温度検出部によって検出される温度差の大小によって変化し、前記温度差が大きくなるほど、前記用紙搬送間隔は大になることを特徴とする。
【0032】
この構成においては、第1の温度検出部によって検出される、通紙部の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出される、非通紙部の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が大きくなればなるほど、熱定着ローラ表面全体の温度が鈍って均一になる(均される)までに長い時間が必要とされるため、搬送される用紙間の間隔(幅)を大きくしている。つまり、前記温度差の変化に応じて搬送される用紙間の間隔を変化させることにより、熱定着ローラの表面温度を常に均一な状態にすることができる。
【0033】
(4)前記第1の温度検出部並びに第2の温度検出部は、前記熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置であり、かつ、定着領域の直上流側の位置に配設されることを特徴とする。
【0034】
この構成においては、前記第1および第2の温度検出部が、熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置(熱定着ローラの軸心に対して直交する方向に等しい距離)であり、かつ、定着領域の直前位置(できるだけ用紙搬送方向の下流側)に配置されることによって、未定着トナーが融解する定着領域の精度の高い温度および前記熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度との精度の高い温度差を検出することができる。
【0035】
精度の高い温度差の検出により、搬送される用紙間の間隔を適切に調整することができるため、熱定着ローラの温度ムラを効果的に解消することができる。
【0036】
(5)原稿上の画像情報又は外部接続の端末装置から送信される画像情報を用紙上に顕像化する画像形成装置において、用紙サイズ検知信号に基づいて、印字過程での用紙搬送間隔を調整するための通紙制御部を備えていることを特徴とする。
【0037】
この構成においては、各端末装置等から送信された画像情報等に基づいて、用紙サイズ等の情報を前もって把握することができるために、用紙サイズに応じて適切な通紙の間隔を予め設定することができる。つまり、予め適切な通紙間隔を設定できるために、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。
【0038】
(6)前記用紙搬送間隔は、前記画像情報の印字要求時になされる印字条件の設定内容に基づいて、変化することを特徴とする。
【0039】
この構成においては、各端末装置等から送信された画像情報等に基づき、印字用紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数等の印字条件が設定されることで、予め搬送される用紙間の間隔を設定することができるため、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。また、通紙用紙の条件に応じた適切な通紙間隔を予め設定しているので、常に熱定着ローラの表面温度を均一にすることができる。
【0040】
従って、どのような通紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数の印字要求であっても、常に熱定着ローラの温度が均一に保たれるために、時間的ロスを低減させながら熱定着ローラのゴム層の劣化を抑制し、光沢ムラのないトナー定着を実現できる。
【0041】
(7)前記用紙の搬送速度は、前記用紙のサイズの如何にかかわらず一定に設定されていることを特徴とする。
【0042】
この構成においては、用紙搬送速度を一定に維持することで、同一処理プロセスによって画像形成を実施することができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置の原稿読取手段、印刷手段、および帯電ユニットの帯電電位を変更することなく、熱定着ローラの温度ムラを解消することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
(画像形成装置)
図7は、画像形成装置1の構成を示し、この画像形成装置1は、印字モードとしてコピアモード、プリンタモード、FAXモードを有しており、その制御部(図示省略)では、各モードにおける印字要求内容に応じて処理モードが選択され、制御部から各部に対して制御信号が出力されることで画像形成のための一連の制御が行われる。
【0044】
本画像形成装置1の構成は、原稿読み取り部10、給紙部20、印字部30、排紙部40に分類され、原稿読み取り部10が、給紙部20の上方、すなわち、装置本体の上部に配設され、排紙部40が、原稿読み取り部10と給紙部20の中間部位に配設されている。
【0045】
以下に、上記各処理モードの中からコピアモードを選択した場合について説明する。まず、ユーザーが給紙部20の給紙カセット21に用紙を装着し、原稿読み取り部10のプラテンガラス11上に印字を希望する原稿が載置された後、装置の外装前面部に配置される不図示の操作パネル上の条件入力キー(印字枚数/印字倍率等々)を入力した後に、不図示のスタートキーを押し下げるとコピー動作が開始される。
【0046】
このようにして印字を開始する画像形成装置1は、まず、スタートキーが押されると、ほぼ同時にメイン駆動モーターM(図8参照)が始動し、各駆動ギヤが回転する。その後、給紙ローラ23が回転し用紙が給紙される。給紙された用紙は、搬送ローラ24を通過、レジストローラ25へ到達する。ここで、用紙は、感光体ドラム26上の画像先端部と同期をとるため、一時停止し、用紙の先端部は、均一にレジストローラ25に押しつけられて用紙の先端位置の補正が行なわれる。
【0047】
一方、原稿読み取り部10において原稿読み取り中の画像情報は、コピーランプ3が点灯し、コピーランプユニットU1が矢印方向へ移動することで露光が開始され、コピーランプ3により原稿を照射した画像情報を含む照射光は、第1ミラー4から第2ミラー5、第3ミラー6、光学レンズ7から、CCD8へ入力されることによって読み取られる。
【0048】
このようにして読み取られた画像情報は、装置に配設されている制御部のCCD回路で、入射光の画像情報が電気的信号に変換され、その画像情報信号は、設定された条件で画像処理が行われ、LSUユニット28へプリントデータとして送信される。なお、この制御部により、排紙部40を照明するための一連の制御がおこなわれる。
【0049】
他方、感光体ドラム26は帯電ユニット27により、全体が所定帯電電位に帯電される。LSUユニット28からのレーザ光は、不図示のポリゴンミラー、各種レンズを通して、感光体ドラム26へ照射されて、感光体ドラム26上に静電潜像が形成される。その後、現像槽(図示省略)中のMG(マグネット)ローラ上のトナーが、感光体ドラム26面上に引き寄せられて静電潜像はトナーによって感光体ドラム26上の電位ギャップに応じて顕像化される。
【0050】
作像される用紙は、タイミングを合わせてレジストローラ25により、感光体ドラム26方向へ搬送され、転写ユニット30により感光体ドラム26上のトナーが用紙に転写される。感光体ドラム26上の残留したトナーはドラムユニットU2のクリーニングユニット29により回収される。
【0051】
他方、トナーの転写が終了した用紙は、定着装置(熱定着ローラ)31の左ヒートローラ(加熱ローラ)31aと右ヒートローラ31b(加圧ローラ)を通過して、熱と圧力が加えられ、用紙上の未定着トナーが用紙に溶融・固着され、排紙ローラに32より装置内の排紙部40の排紙トレイ33に排出される。
【0052】
(熱定着ローラ)
次に、本画像形成装置1に用いられる熱定着ローラ31(31a,31b)について図5、6を参照して説明する。この熱定着ローラ31は、図5に示すように、加熱ローラ31aおよび加圧ローラ31bによって構成され、この両ローラ31a,31b間を用紙が通過する。加熱ローラ31aの内部には、加熱熱源である加熱物体(ヒータ)31cが備えられ、加熱物体31cは主にハロゲンランプが用いられる。
【0053】
この加熱ローラ31aは、その両端部を装着フレーム34,34に設けた軸受け(図示省略)に支持され、その一端には、メイン駆動モーターM(図8参照)から歯車伝動機構を介して駆動力の伝達を受ける駆動ギヤ35が取り付けられている。また、加圧ローラ31bは、その両端部が加圧部材36,36に支持されて加熱ローラ31aに対して付勢状態で当接する。
【0054】
この熱定着ローラ31の横断面図は、図6に示される。同図に示すように、用紙搬送方向に向かって搬送されてきた用紙は、図中の矢印のように、時計回りに回転する加熱ローラ31aによって加えられる熱と、加圧ローラ31bとのニップの圧力とによって溶解されたトナーが用紙上に固着される。
【0055】
上記加熱ローラ31aには、図示のように、図中右方向から搬送されてきた用紙がローラに付着して巻きつくことを防ぐための用紙分離爪37、溶融して加熱ローラ表面上において固着した未定着トナーをクリーニングするためのクリーニングユニット29、このクリーニングユニット29によって、加熱ローラ31aに固着したトナーが取り除かれた状態で、加熱ローラ31aの温度検出を行うための第1,第2の温度検出部(表面温度検知センサー)51,52(なお、図5では、第1の温度検出部51をA,第2の温度検出部52をBで示している)を備えている。
【0056】
ところで、従来では、温度検出部は、装置製造上のコストの低減、装置形状の小型化のため、加熱ローラ上の一箇所にしか配置されていない。しかし、本発明においては、加熱ローラ31aは、最小通紙幅に合わせた位置および最大通紙幅に合わせた位置にそれぞれ、第1の温度検出部(以下加熱ローラの表面温度検知センサー(以下、センサーと称する)51および第2の温度検出部(以下加熱ローラの表面温度検知センサー(以下、センサーと称する)52を備えており、各センサー51,52は、加熱ローラ31aの横断面から見た場合に重なりあうような加熱ローラ31aの表面上の位置(加熱ローラ長手方向から見て重複する位置、図6参照)に配設されている。さらに、加熱ローラ表面上において、加熱ローラ表面の温度をより精度よく検出するためには、定着領域直前の領域(できるだけ用紙搬送方向の下流側)付近に配置されることが好ましい。
【0057】
(制御系統の説明)
図8は、両センサー51,52によって検出される加熱ローラ31aの表面温度の差に基づいて通紙のタイミングを調整するための通紙制御部100の制御系統を示す。この通紙制御部100は、例えば、前述の制御部内に設けられ、CPU及びROM,RAMを有し、その入力側には、第1の温度検出部51、第2の温度検出部52、操作パネル部53、用紙サイズ検出部55及びI/Oポート部54が接続され、出力側には、メイン駆動モータ制御部56及びクラッチ駆動部58が接続されている。そのクラッチ駆動部58は、メイン駆動モータ57から歯車伝動機構を介してレジストローラ25に伝達される駆動力を継切するためのクラッチ59をオン・オフ制御する。
【0058】
このような構成により、例えば、両センサー51,52によって検出される加熱ローラ31aの表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、通紙制御部100から指令により、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングが制御・調整され、その間、熱定着ローラ31を空転させておくことにより、回転熱定着ローラ31の温度ムラを解消するようにしている。なお、用紙搬送速度は、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定する。
【0059】
(通紙条件の制御を示すフローチャート)
次に、本発明の熱定着ローラ31を用いた実施の形態を、図4のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、待機状態(s1)にある本体装置に印字要求(s2)があると、その印字枚数は複数であるか否かを判断する(s3)。仮に複数でなければ(s3、Noの判断)、図2(b)又は図3(b)に示されるように温度ギャップは顕著なものでないためそのまま、印字用紙を搬送し(s5)、印字処理を行えばよい(s7)。
【0060】
一方、印字要求が複数である場合には(s3、Yesの判断)、印字用紙が搬送され(s4)印字処理(s6)を行った後に、加熱ローラ31aにおけるセンサー51,52の温度差による処理判断を促す(s8)。これは、印字枚数が複数の場合、特には図3(c)に示されるような熱定着ローラ表面の温度分布になり得るため、通紙部と非通紙部の温度差を検出するのである。
【0061】
すなわち、加熱ローラ31aのセンサー51,52で加熱ローラ表面温度を検知した後、用紙が定着装置31を通過したかどうかを判断し(s9)、通過したのであればセンサー51,52により検知された温度差が、所定温度差である設定値以上になったかどうかを判断する(s10)。上記所定温度差は、|10℃|の範囲である。
【0062】
センサー51,52により検知された温度差がある設定値以上にならない場合(s10、Noの判断)は、そのまま次印字の要求があるかどうかの判断に進む(s12)。しかし、センサー51,52により検知された温度差が、所定温度差である設定値以上になっていれば(s10、Yesの判断)、印字用紙の通紙条件を変更する(s11)。
【0063】
つまり、通紙される紙間隔の距離を広げるように変更させる。広げる幅間隔は、通常の通紙間隔(およそ30mm±20mm)に加えてさらに少なくとも50mm〜60mmの間隔を広げる。すなわち、少なくともローラ一回転分の通紙間隔を広げる。これは、熱定着ローラ31を空回転させ均一に放熱させるためである。
【0064】
その後、次印字要求の有無を確認する(s12)。次印字要求があれば(s12、Yesの判断)、再度印字用紙を搬送し、上述した処理判断の手順をs4から繰り返す。印字要求がなくなれば印字作業は中断され、本体装置は待機状態(s13)となる。
【0065】
ここで、原稿上の画像情報又は外部接続の各端末装置から送信される画像情報を、通紙される用紙上に顕像化する場合は、予め用紙枚数が複数であるかどうか分かっているため、用紙に奪われる熱量により熱定着ローラ31の表面上にどの程度の温度ムラが生じるか予測できる。すなわち、予め適切な通紙間隔で用紙を搬送させるように設定できる。
【0066】
ただし、用紙サイズの違う用紙が複数給紙される場合、例えば複数の大サイズ用紙の後に複数の小サイズ用紙が通紙される場合は、用紙サイズによって加熱ローラ31aを通紙する範囲が異なり、加熱ローラ31a表面の温度ムラが大きくなる。従って、用紙サイズの違いによる温度ムラを調整するために、加熱ローラ31aのセンサー51,52で温度検知をおこない、さらに通紙間隔を修正させる。つまり、フローチャート図4のs3の判断を省略し、s4、s6の処理を行った後にs8の判断から行えばよい。
【0067】
もし、予め印字枚数だけではなく、印字用紙サイズ、通紙方向、印字部数なども分かっているならば、印字用紙の通紙条件をさらに適切に変更できる。さらには、印字用紙サイズ、通紙方向、印字部数に応じて、適切な印字用紙の通紙条件となるようなデータを予めメモリ等に記憶させておくことで、図4のフローチャートの処理判断(s3、s8、s10)を行わなくとも通紙条件の変更(s11)を行うことができ、初めから適切な通紙条件による紙間隔の変更がなされた状態で印字処理を行うことができる。
【0068】
上述したように、通常の印字処理においては、一定間隔で用紙が搬送されるが、上記センサー51,52の温度差を測定することで、ある設定値以上の差が生じた場合、搬送される用紙間の距離(通紙間隔)を広げることができる。もし仮に通常のように、一定間隔で用紙が搬送され印字処理がなされた場合は、先に述べたように図3(c)のような温度ギャップが生じ得る。
【0069】
しかしながら、搬送される紙と紙との間隔の距離を広げて、次に用紙が搬送されてくるまでの間に加熱ローラ31aを空回転させることにより、放熱させることができ、その結果図3(c)(破線)に示すような温度分布を維持させることができる。つまり、上記熱定着ローラ31は、用紙の印字要求がある限り回転したままであり、ローラが空回転することによって加熱ローラ31a上の熱を放熱させ、又は加熱ローラ31aの高温部分の熱が低温部分に向かって伝わることで加熱ローラ31aの表面全体の温度分布が鈍ってくる(温度分布が均されてくる)。
【0070】
例えば、特許文献2に記載の構成においては、一旦上昇した不均一温度を平均化して、定着可能温度とするためには、長時間通紙するタイミングの時間をあけておかなければならない(加熱ローラ表面の温度ムラが大きい場合には、装置が通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間が必要となる)。すなわち、極端に言えば、特許文献2に記載の構成は、n枚(複数)の印字要求を終了した後、加熱ローラの温度差が一定になるまで待機しておくことになるので、次ユーザーの本体装置の利用において、長時間の待機時間(場合によっては、通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間の待機)を強いることになる。つまり、アイドルタイムが長くなる。
【0071】
また、n枚の印字要求において、1枚1枚の用紙の通紙に応じて、熱定着ローラ31の表面温度を調整していないので、異なる用紙サイズの印字に切り替わるまで、通紙部と非通紙部との間に生じる熱定着ローラ表面の温度ギャップを認めたままの印字となる。特には、小サイズ用紙を複数枚連続して印字するということは、図3(c)のような大きな温度ギャップのまま印字を行うことになる。
【0072】
このように、熱定着ローラ表面の温度ギャップを認めたまま複数枚印字することは、異なるサイズの用紙の印字に切り替わる際に要求される待機時間が大きくなってしまう。また、熱定着ローラ31のゴムの劣化を招き、またトナーの輝度がことなることによりユーザーが所望する印字状態を達成できなくなるという不具合を招来することになる。
【0073】
一方、本画像形成装置1においては、印字用紙一枚ごとにおいて温度ギャップの補正が先の用紙と次用紙との間で常に行われることになるので、複数枚の印字要求においても常に図3(c)の破線に示す温度分布が維持されることになる。
【0074】
従って、次ユーザーが印字要求を行う場合においても、次の印字処理にかかるまでの待機時間が少なくなる。また、熱定着ローラ表面上において激しい温度差の分布を示さないので、熱応力の発生も少なくなり、熱定着ローラ31のゴム層の劣化が低減され、熱定着ローラ31のゴム層のメンテナンス(交換)回数が従来よりも少なくなり、ランニングコストの低減にもなる。
【0075】
また、一枚一枚の印字処理における加熱ローラ31aの表面上の温度差が少ないために、トナー融解温度差が少なく品質の高い印字を提供することができる。
【0076】
さらに、本画像形成装置1と特許文献2に記載の構成とを比較した場合、本画像形成装置1の方が、単位時間あたりの印字速度は遅い場合があるが、しかし、複数枚の印字要求をさらに複数回要求される場合、特には異なるサイズの用紙を含む複数回の印字要求が存在する場合などにおいては、複数回の複数枚印字用要求を完了するためのトータルの処理時間は短い。つまり、それは、本画像形成装置1の方が、特許文献2の装置よりも複数枚の印字要求が完了し、次の複数枚の印字要求(大きさの異なる用紙の印字処理)に移る待機時間を要さないためである。
【0077】
なお、上述したような本発明の用紙搬送間隔の制御過程において、用紙の搬送速度を、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定しておくことで、同一処理プロセスによって画像形成を行うことができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置1の原稿読み取り部10、印字部20および帯電ユニット27の帯電電位を変更することなく、熱定着ローラ31の温度ムラを解消できる利点がある。
【0078】
また、本発明は、画像形成装置を、図7に示す構成に限定するものではなく、少なくとも、用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置であれば、その構成や形式の如何を問わず、本発明を適用することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0080】
(1)第1の温度検出部によって検出された通紙部の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出された非通紙部の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が所定範囲を超える場合、通紙制御部によって、搬送される用紙間の間隔(幅)を通常の間隔より広げることにより、その間、熱定着ローラを空回転させるので、熱定着ローラの表面からの放熱作用と熱定着ローラ表面全体の温度が均されることとにより、通紙部と非通紙部の温度差が縮小される。
【0081】
従って、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しにくくなる。
【0082】
また、温度の均一化により熱応力の発生が少なくなるため、特に、金属のローラ本体を薄型化した場合にも熱疲労が低減され熱変形や破損を免れると共に、熱定着ローラのゴム層の劣化も低減されることから、長寿命化が可能となる。
【0083】
(2)通紙部の温度と非通紙部の温度とが略均一になる温度範囲でない場合には、用紙搬送間隔を大にするように変化させることで、温度差を所定範囲内に収めるので、熱定着ローラの表面温度を均すことができ、熱定着ローラの温度ムラに起因する不具合の発生を防止することができる。
【0084】
(3)熱定着ローラ表面の通紙部と非通紙部の温度差が大きくなるほど、用紙搬送間隔を大にするので、熱定着ローラの表面温度の均一化が促進され、表面温度を常に均一な状態にすることができる。
【0085】
(4)第1の温度検出部および第2の温度検出部を、熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置であり、かつ、定着領域の直前位置(できるだけ用紙搬送方向の下流側)に配置するので、未定着トナーが融解する定着領域の精度の高い温度および熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度との精度の高い温度差を検出することができるため、搬送される用紙間の間隔を適切に調整することができ、熱定着ローラの温度ムラを効果的に解消することができる。
【0086】
(5)原稿上の画像情報又は外部接続の端末装置から送信される画像情報を用紙上に顕像化する画像形成装置において、用紙サイズ検知信号に基づいて、印字過程での用紙搬送間隔を調整するための通紙制御部を備えているので、各端末装置等から送信された画像情報等に基づいて、用紙サイズ等の情報を前もって把握することができるために、用紙サイズに応じて適切な通紙の間隔を予め設定することができ、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。
【0087】
(6)用紙搬送間隔を、画像情報の印字要求時になされる印字条件の設定内容に基づいて、変化させるので、予め搬送される用紙間の間隔を設定することができるため、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。また、通紙用紙の条件に応じた適切な通紙間隔を予め設定するので、常に熱定着ローラの表面温度を均一にすることができる。
【0088】
従って、どのような通紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数の印字要求であっても、常に熱定着ローラの温度が均一に保たれるために、時間的ロスを低減させながら熱定着ローラのゴム層の劣化を抑制し、光沢ムラのないトナー定着を実現できる。
【0089】
(7)用紙の搬送速度を、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定するので、同一処理プロセスによって画像形成を実施することができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置の原稿読取手段、印刷手段、および帯電ユニットの帯電電位を変更することなく、熱定着ローラの温度ムラを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な(従来の)定着ローラの温度分布の説明図である。
【図2】同大サイズ通紙時の定着ローラの温度分布の説明図である。
【図3】同小サイズ通紙時の定着ローラの温度分布の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る用紙搬送間隔の制御を説明するためのフローチャートである。
【図5】同加熱ローラの断面図である。
【図6】同熱定着ローラの説明図である。
【図7】同画像形成装置の構成説明図である。
【図8】同通紙制御部の制御系統ブロック図である。
【符号の説明】
31−熱定着ローラ
51−第1の温度検出部
52−第2の温度検出部
100−通紙制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写装置やファクシミリなどの画像形成装置は、搬送されてくる用紙に現像剤(トナー)を付着させることにより画像を形成する定着装置を備えている。その定着装置は、一般に、回転駆動される加熱ローラと加圧ローラからなる熱定着ローラを備えている。これらの熱定着ローラ間を、トナーが転写された用紙が通過することにより、用紙に熱と圧力とが加えられ、これにより、用紙上の未定着トナーが溶融・固着(定着)される。
【0003】
画像形成装置においては、通常、上記定着ローラへの用紙の通紙タイミングは一定に設定されている。すなわち、用紙は、一定の給紙タイミングで給紙搬送されている。例えば、1つの装置でA4横送りがX枚/分の時は、A3では2X/分となり、小サイズのB5等では用紙長さに対応してその速度は変化する。
【0004】
この様な給紙搬送の制御を行う時に、通紙される用紙の印字工程は基本設計から対応が可能であるが、定着機構においては、大サイズ用紙と小サイズ用紙とでは、用紙によって奪われる熱量が大幅に異なる。そのため、熱定着ローラの温度分布が定着機構を通過する用紙のサイズによって様々に変化する。
【0005】
熱定着ローラ表面の温度分布について説明すると、まず、熱定着ローラは、加熱ローラ内部の加熱物体(主にハロゲンランプ)によって全面が暖められる。暖められた熱定着ローラ(定着ローラ)の温度分布は、図1(a)に示されるように、ある一定温度幅を持った領域が存在し、これが最大通紙幅と一致する。
【0006】
また、図1(b)は、本体装置への通電開始後から一定時間を経て、本体装置が待機状態に至るまでの熱定着ローラの温度変化の状態を示している。図示のように、通電開始の指令が行われると、室温状態であった熱定着ローラの温度が上昇し、ウォームアップ時間を経て設定温度に達する。
【0007】
その後、印字要求があるまで待機状態を保ち、熱定着ローラの温度は、設定温度において温度調整がなされた状態のまま維持される。上記熱定着ローラは、印字要求があると熱定着ローラに通紙され、このとき用紙に熱定着ローラの熱が奪われる。図2(a)〜図2(c)は、最大通紙幅の用紙(大サイズ用紙)が通紙された場合の熱定着ローラの温度変化を時系列に示している。
【0008】
まず、図2(a)に示すように、待機状態である本体装置の熱定着ローラは、最大通紙用紙幅の範囲において設定温度に保たれている。熱定着ローラを最大通紙用紙幅の用紙が1枚通過すると、図2(b)に示すように、熱定着ローラ表面において、用紙が通過しない領域については温度変化がなく、一方で、用紙が通過する領域(最大通紙用紙幅の範囲)は、熱定着ローラ表面の熱が用紙に奪われ、温度が設定温度よりも下がる。
【0009】
このような温度の低下は、熱定着ローラを通過する用紙が増えれば増えるほど大きくなり、通過した用紙がn枚(nは複数)となった場合は、図2(c)に示すようにかなり設定温度から下がることになる。そして、この温度は、ある一定の閾値温度に達してヒートランプ(加熱源)が点灯するまでは低下することになる。
【0010】
しかし、最大通紙幅用紙のみ熱定着ローラを通過する場合は、用紙が通過しない領域のみ高い温度(設定温度)のまま維持されているが、最大通紙幅の範囲では一様に温度が低下しており、熱定着ローラにおける温度の差異によるばらつきは少ない。
【0011】
次に、図3(a)〜図3(c)(実線)において、最大通紙幅よりも通紙幅が小さい用紙(以下、小サイズ用紙)が熱定着ローラを通過した場合の熱定着ローラ表面の温度変化を時系列的に示す。
【0012】
図3(a)に示すように、印字前の待機状態では、図2(a)と同じように熱定着ローラの温度は、設定温度で保たれている。小サイズ用紙が一枚通過すると、図3(b)に示すように、その用紙幅の範囲において熱定着ローラの熱量が奪われる。
【0013】
図3(c)(実線)は、小サイズ用紙n枚(nは複数)が、熱定着ローラを通過した場合を示している。図3(c)(実線)において示されるように、用紙が通過する部分は、用紙によって熱定着ローラの熱量が奪われるため、設定温度よりも低くなる。するとヒートランプによって熱定着ローラが加熱されることとなる。このような場合、用紙が通過していない部分は、温度が下がらないまま加熱され続けることになるため、逆に温度が上昇し、熱定着ローラ表面の温度ギャップが大きくなる。
【0014】
この熱定着ローラ表面の温度ギャップは、熱応力を発生させる結果、熱定着ローラの劣化(寿命の短縮化)を招くことになる。また、次印字要求が最大用紙幅の用紙の場合は、前に通紙した小サイズ用紙の印字の際に、小サイズ用紙によって熱量が奪われた部分(小サイズ用紙が通過した領域)と熱量が奪われていない部分(小サイズ用紙が通過しない領域)とでは、最大サイズ幅用紙に加えられる熱量が異なってくる。
【0015】
ところが、トナーは、熱を加えることで溶融するが、加える熱量が異なることによりトナーを溶融させる温度が異なると、トナーの光沢性が部分的に異なることとなり、ユーザーにとって好ましくない光沢ムラを生じることになる。例えば、設定温度が200℃の場合、用紙によって熱量が奪われていない部分の温度は、230℃から235℃であり、用紙によって熱量が奪われた部分の温度は、180℃から185℃であり、かなりの温度差がある。
【0016】
従って、上記したような熱定着ローラの長手方向における温度ムラの発生は、定着性能の低下を招くことは明らかである。すなわち、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しやすくなる。
【0017】
このような不具合を解消するために、小サイズ用紙を通紙する定着装置の端面に電動ファンを設け、熱定着ローラ端面(用紙の非通紙部)に送風することにより、その非通紙部を冷却するように構成した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0018】
また、先に小サイズ用紙が通紙され、次の通紙のサイズが大サイズである場合、次通紙の大サイズの1枚目の通紙タイミングを通常の通紙タイミングより長時間とし、その間に熱定着ローラの温度不均一をなくすようにした定着装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0019】
【特許文献1】
特開平07−129027号報(図9〜図11、段落「0019」〜「0024」)
【特許文献2】
特開平10−254269号報(図6、段落「0052」〜「0061」)
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術において、特許文献1に記載の構成は、理論的には可能であるが、装置に搭載することは困難であり(送風することによって、装置内の風の流れに変化を来し、装置内温度の上昇、トナー飛散により機内汚れの発生が危惧される)、また、実現した時の効果も少ないと考えられる。
【0021】
さらに、特許文献2に記載の構成では、一旦上昇した不均一温度を平均化して、定着可能温度とするためには、通紙タイミング時間の間隔を長時間あけることが必要となる(場合によっては、装置が通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間が必要となることもある)。すなわち、特許文献2に記載の構成では、複数枚の同じサイズの用紙の印字が行われ、次に異なる用紙サイズの印字が要求される場合、次印字が開始される前に、熱定着ローラの表面温度を均一にするために通紙タイミングを長く設定するようにしている。
【0022】
しかし、用紙によって熱量が奪われ、温度が低下した熱定着ローラの表面温度と、熱量が用紙によって奪われていない非通紙部の上記表面温度と、の温度ギャップが大きくなるために、熱定着ローラを回転させるだけでは、高温部の放熱現象は促進されず、効果が少ない。また、高温部(非通紙部)と低温部(通紙部)の温度差が大きくなればなるほど上記問題は大きくなり、次印字のスタートが非常に遅れるという不具合が生じる。
【0023】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、熱定着ローラの表面温度を均一化することで安定した定着性能を得られるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0025】
(1)用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置において、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過する領域の表面温度を検出する第1の温度検出部と、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過しない領域の表面温度を検出する第2の温度検出部と、
前記両温度検出部によって検出される表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングを調整する通紙制御部と、を設けたことを特徴とする。
【0026】
この構成においては、第1の温度検出部によって検出された、通紙によって熱定着ローラの表面温度が低下させられた範囲(以下、通紙部という)の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出された、通紙しない範囲(以下、非通紙部という)の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が所定範囲を超える場合、通紙制御部によって、搬送される用紙間の間隔(幅)を通常の間隔より広げることにより、その間、熱定着ローラを空回転させる。
【0027】
この熱定着ローラを空回転させることによる放熱作用と熱定着ローラ表面全体の温度が均されることとにより、通紙部と非通紙部の温度差が縮小される。これにより、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しにくくなる。
【0028】
また、温度の均一化により熱応力の発生が少なくなるため、特に、金属のローラ本体を薄型化した場合にも熱疲労が低減され熱変形や破損を免れると共に、熱定着ローラのゴム層の劣化も低減されることから、長寿命化が可能となる。
【0029】
(2)前記所定範囲は、前記設定された用紙搬送間隔の下に、前記熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度が略均一になる状態における温度差に相当する範囲に設定されることを特徴とする。
【0030】
この構成においては、通紙部の温度と非通紙部の温度とが略均一になる温度(例えば、通紙部と非通紙部との温度差が10度以内)にない場合に、用紙搬送間隔を変化させることにより、温度差を小さくすることができる。これにより、熱定着ローラの温度ムラに起因する不具合の発生を防止することができる。
【0031】
(3)前記用紙搬送間隔の変化は、前記両温度検出部によって検出される温度差の大小によって変化し、前記温度差が大きくなるほど、前記用紙搬送間隔は大になることを特徴とする。
【0032】
この構成においては、第1の温度検出部によって検出される、通紙部の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出される、非通紙部の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が大きくなればなるほど、熱定着ローラ表面全体の温度が鈍って均一になる(均される)までに長い時間が必要とされるため、搬送される用紙間の間隔(幅)を大きくしている。つまり、前記温度差の変化に応じて搬送される用紙間の間隔を変化させることにより、熱定着ローラの表面温度を常に均一な状態にすることができる。
【0033】
(4)前記第1の温度検出部並びに第2の温度検出部は、前記熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置であり、かつ、定着領域の直上流側の位置に配設されることを特徴とする。
【0034】
この構成においては、前記第1および第2の温度検出部が、熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置(熱定着ローラの軸心に対して直交する方向に等しい距離)であり、かつ、定着領域の直前位置(できるだけ用紙搬送方向の下流側)に配置されることによって、未定着トナーが融解する定着領域の精度の高い温度および前記熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度との精度の高い温度差を検出することができる。
【0035】
精度の高い温度差の検出により、搬送される用紙間の間隔を適切に調整することができるため、熱定着ローラの温度ムラを効果的に解消することができる。
【0036】
(5)原稿上の画像情報又は外部接続の端末装置から送信される画像情報を用紙上に顕像化する画像形成装置において、用紙サイズ検知信号に基づいて、印字過程での用紙搬送間隔を調整するための通紙制御部を備えていることを特徴とする。
【0037】
この構成においては、各端末装置等から送信された画像情報等に基づいて、用紙サイズ等の情報を前もって把握することができるために、用紙サイズに応じて適切な通紙の間隔を予め設定することができる。つまり、予め適切な通紙間隔を設定できるために、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。
【0038】
(6)前記用紙搬送間隔は、前記画像情報の印字要求時になされる印字条件の設定内容に基づいて、変化することを特徴とする。
【0039】
この構成においては、各端末装置等から送信された画像情報等に基づき、印字用紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数等の印字条件が設定されることで、予め搬送される用紙間の間隔を設定することができるため、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。また、通紙用紙の条件に応じた適切な通紙間隔を予め設定しているので、常に熱定着ローラの表面温度を均一にすることができる。
【0040】
従って、どのような通紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数の印字要求であっても、常に熱定着ローラの温度が均一に保たれるために、時間的ロスを低減させながら熱定着ローラのゴム層の劣化を抑制し、光沢ムラのないトナー定着を実現できる。
【0041】
(7)前記用紙の搬送速度は、前記用紙のサイズの如何にかかわらず一定に設定されていることを特徴とする。
【0042】
この構成においては、用紙搬送速度を一定に維持することで、同一処理プロセスによって画像形成を実施することができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置の原稿読取手段、印刷手段、および帯電ユニットの帯電電位を変更することなく、熱定着ローラの温度ムラを解消することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
(画像形成装置)
図7は、画像形成装置1の構成を示し、この画像形成装置1は、印字モードとしてコピアモード、プリンタモード、FAXモードを有しており、その制御部(図示省略)では、各モードにおける印字要求内容に応じて処理モードが選択され、制御部から各部に対して制御信号が出力されることで画像形成のための一連の制御が行われる。
【0044】
本画像形成装置1の構成は、原稿読み取り部10、給紙部20、印字部30、排紙部40に分類され、原稿読み取り部10が、給紙部20の上方、すなわち、装置本体の上部に配設され、排紙部40が、原稿読み取り部10と給紙部20の中間部位に配設されている。
【0045】
以下に、上記各処理モードの中からコピアモードを選択した場合について説明する。まず、ユーザーが給紙部20の給紙カセット21に用紙を装着し、原稿読み取り部10のプラテンガラス11上に印字を希望する原稿が載置された後、装置の外装前面部に配置される不図示の操作パネル上の条件入力キー(印字枚数/印字倍率等々)を入力した後に、不図示のスタートキーを押し下げるとコピー動作が開始される。
【0046】
このようにして印字を開始する画像形成装置1は、まず、スタートキーが押されると、ほぼ同時にメイン駆動モーターM(図8参照)が始動し、各駆動ギヤが回転する。その後、給紙ローラ23が回転し用紙が給紙される。給紙された用紙は、搬送ローラ24を通過、レジストローラ25へ到達する。ここで、用紙は、感光体ドラム26上の画像先端部と同期をとるため、一時停止し、用紙の先端部は、均一にレジストローラ25に押しつけられて用紙の先端位置の補正が行なわれる。
【0047】
一方、原稿読み取り部10において原稿読み取り中の画像情報は、コピーランプ3が点灯し、コピーランプユニットU1が矢印方向へ移動することで露光が開始され、コピーランプ3により原稿を照射した画像情報を含む照射光は、第1ミラー4から第2ミラー5、第3ミラー6、光学レンズ7から、CCD8へ入力されることによって読み取られる。
【0048】
このようにして読み取られた画像情報は、装置に配設されている制御部のCCD回路で、入射光の画像情報が電気的信号に変換され、その画像情報信号は、設定された条件で画像処理が行われ、LSUユニット28へプリントデータとして送信される。なお、この制御部により、排紙部40を照明するための一連の制御がおこなわれる。
【0049】
他方、感光体ドラム26は帯電ユニット27により、全体が所定帯電電位に帯電される。LSUユニット28からのレーザ光は、不図示のポリゴンミラー、各種レンズを通して、感光体ドラム26へ照射されて、感光体ドラム26上に静電潜像が形成される。その後、現像槽(図示省略)中のMG(マグネット)ローラ上のトナーが、感光体ドラム26面上に引き寄せられて静電潜像はトナーによって感光体ドラム26上の電位ギャップに応じて顕像化される。
【0050】
作像される用紙は、タイミングを合わせてレジストローラ25により、感光体ドラム26方向へ搬送され、転写ユニット30により感光体ドラム26上のトナーが用紙に転写される。感光体ドラム26上の残留したトナーはドラムユニットU2のクリーニングユニット29により回収される。
【0051】
他方、トナーの転写が終了した用紙は、定着装置(熱定着ローラ)31の左ヒートローラ(加熱ローラ)31aと右ヒートローラ31b(加圧ローラ)を通過して、熱と圧力が加えられ、用紙上の未定着トナーが用紙に溶融・固着され、排紙ローラに32より装置内の排紙部40の排紙トレイ33に排出される。
【0052】
(熱定着ローラ)
次に、本画像形成装置1に用いられる熱定着ローラ31(31a,31b)について図5、6を参照して説明する。この熱定着ローラ31は、図5に示すように、加熱ローラ31aおよび加圧ローラ31bによって構成され、この両ローラ31a,31b間を用紙が通過する。加熱ローラ31aの内部には、加熱熱源である加熱物体(ヒータ)31cが備えられ、加熱物体31cは主にハロゲンランプが用いられる。
【0053】
この加熱ローラ31aは、その両端部を装着フレーム34,34に設けた軸受け(図示省略)に支持され、その一端には、メイン駆動モーターM(図8参照)から歯車伝動機構を介して駆動力の伝達を受ける駆動ギヤ35が取り付けられている。また、加圧ローラ31bは、その両端部が加圧部材36,36に支持されて加熱ローラ31aに対して付勢状態で当接する。
【0054】
この熱定着ローラ31の横断面図は、図6に示される。同図に示すように、用紙搬送方向に向かって搬送されてきた用紙は、図中の矢印のように、時計回りに回転する加熱ローラ31aによって加えられる熱と、加圧ローラ31bとのニップの圧力とによって溶解されたトナーが用紙上に固着される。
【0055】
上記加熱ローラ31aには、図示のように、図中右方向から搬送されてきた用紙がローラに付着して巻きつくことを防ぐための用紙分離爪37、溶融して加熱ローラ表面上において固着した未定着トナーをクリーニングするためのクリーニングユニット29、このクリーニングユニット29によって、加熱ローラ31aに固着したトナーが取り除かれた状態で、加熱ローラ31aの温度検出を行うための第1,第2の温度検出部(表面温度検知センサー)51,52(なお、図5では、第1の温度検出部51をA,第2の温度検出部52をBで示している)を備えている。
【0056】
ところで、従来では、温度検出部は、装置製造上のコストの低減、装置形状の小型化のため、加熱ローラ上の一箇所にしか配置されていない。しかし、本発明においては、加熱ローラ31aは、最小通紙幅に合わせた位置および最大通紙幅に合わせた位置にそれぞれ、第1の温度検出部(以下加熱ローラの表面温度検知センサー(以下、センサーと称する)51および第2の温度検出部(以下加熱ローラの表面温度検知センサー(以下、センサーと称する)52を備えており、各センサー51,52は、加熱ローラ31aの横断面から見た場合に重なりあうような加熱ローラ31aの表面上の位置(加熱ローラ長手方向から見て重複する位置、図6参照)に配設されている。さらに、加熱ローラ表面上において、加熱ローラ表面の温度をより精度よく検出するためには、定着領域直前の領域(できるだけ用紙搬送方向の下流側)付近に配置されることが好ましい。
【0057】
(制御系統の説明)
図8は、両センサー51,52によって検出される加熱ローラ31aの表面温度の差に基づいて通紙のタイミングを調整するための通紙制御部100の制御系統を示す。この通紙制御部100は、例えば、前述の制御部内に設けられ、CPU及びROM,RAMを有し、その入力側には、第1の温度検出部51、第2の温度検出部52、操作パネル部53、用紙サイズ検出部55及びI/Oポート部54が接続され、出力側には、メイン駆動モータ制御部56及びクラッチ駆動部58が接続されている。そのクラッチ駆動部58は、メイン駆動モータ57から歯車伝動機構を介してレジストローラ25に伝達される駆動力を継切するためのクラッチ59をオン・オフ制御する。
【0058】
このような構成により、例えば、両センサー51,52によって検出される加熱ローラ31aの表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、通紙制御部100から指令により、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングが制御・調整され、その間、熱定着ローラ31を空転させておくことにより、回転熱定着ローラ31の温度ムラを解消するようにしている。なお、用紙搬送速度は、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定する。
【0059】
(通紙条件の制御を示すフローチャート)
次に、本発明の熱定着ローラ31を用いた実施の形態を、図4のフローチャートを参照して以下に説明する。
まず、待機状態(s1)にある本体装置に印字要求(s2)があると、その印字枚数は複数であるか否かを判断する(s3)。仮に複数でなければ(s3、Noの判断)、図2(b)又は図3(b)に示されるように温度ギャップは顕著なものでないためそのまま、印字用紙を搬送し(s5)、印字処理を行えばよい(s7)。
【0060】
一方、印字要求が複数である場合には(s3、Yesの判断)、印字用紙が搬送され(s4)印字処理(s6)を行った後に、加熱ローラ31aにおけるセンサー51,52の温度差による処理判断を促す(s8)。これは、印字枚数が複数の場合、特には図3(c)に示されるような熱定着ローラ表面の温度分布になり得るため、通紙部と非通紙部の温度差を検出するのである。
【0061】
すなわち、加熱ローラ31aのセンサー51,52で加熱ローラ表面温度を検知した後、用紙が定着装置31を通過したかどうかを判断し(s9)、通過したのであればセンサー51,52により検知された温度差が、所定温度差である設定値以上になったかどうかを判断する(s10)。上記所定温度差は、|10℃|の範囲である。
【0062】
センサー51,52により検知された温度差がある設定値以上にならない場合(s10、Noの判断)は、そのまま次印字の要求があるかどうかの判断に進む(s12)。しかし、センサー51,52により検知された温度差が、所定温度差である設定値以上になっていれば(s10、Yesの判断)、印字用紙の通紙条件を変更する(s11)。
【0063】
つまり、通紙される紙間隔の距離を広げるように変更させる。広げる幅間隔は、通常の通紙間隔(およそ30mm±20mm)に加えてさらに少なくとも50mm〜60mmの間隔を広げる。すなわち、少なくともローラ一回転分の通紙間隔を広げる。これは、熱定着ローラ31を空回転させ均一に放熱させるためである。
【0064】
その後、次印字要求の有無を確認する(s12)。次印字要求があれば(s12、Yesの判断)、再度印字用紙を搬送し、上述した処理判断の手順をs4から繰り返す。印字要求がなくなれば印字作業は中断され、本体装置は待機状態(s13)となる。
【0065】
ここで、原稿上の画像情報又は外部接続の各端末装置から送信される画像情報を、通紙される用紙上に顕像化する場合は、予め用紙枚数が複数であるかどうか分かっているため、用紙に奪われる熱量により熱定着ローラ31の表面上にどの程度の温度ムラが生じるか予測できる。すなわち、予め適切な通紙間隔で用紙を搬送させるように設定できる。
【0066】
ただし、用紙サイズの違う用紙が複数給紙される場合、例えば複数の大サイズ用紙の後に複数の小サイズ用紙が通紙される場合は、用紙サイズによって加熱ローラ31aを通紙する範囲が異なり、加熱ローラ31a表面の温度ムラが大きくなる。従って、用紙サイズの違いによる温度ムラを調整するために、加熱ローラ31aのセンサー51,52で温度検知をおこない、さらに通紙間隔を修正させる。つまり、フローチャート図4のs3の判断を省略し、s4、s6の処理を行った後にs8の判断から行えばよい。
【0067】
もし、予め印字枚数だけではなく、印字用紙サイズ、通紙方向、印字部数なども分かっているならば、印字用紙の通紙条件をさらに適切に変更できる。さらには、印字用紙サイズ、通紙方向、印字部数に応じて、適切な印字用紙の通紙条件となるようなデータを予めメモリ等に記憶させておくことで、図4のフローチャートの処理判断(s3、s8、s10)を行わなくとも通紙条件の変更(s11)を行うことができ、初めから適切な通紙条件による紙間隔の変更がなされた状態で印字処理を行うことができる。
【0068】
上述したように、通常の印字処理においては、一定間隔で用紙が搬送されるが、上記センサー51,52の温度差を測定することで、ある設定値以上の差が生じた場合、搬送される用紙間の距離(通紙間隔)を広げることができる。もし仮に通常のように、一定間隔で用紙が搬送され印字処理がなされた場合は、先に述べたように図3(c)のような温度ギャップが生じ得る。
【0069】
しかしながら、搬送される紙と紙との間隔の距離を広げて、次に用紙が搬送されてくるまでの間に加熱ローラ31aを空回転させることにより、放熱させることができ、その結果図3(c)(破線)に示すような温度分布を維持させることができる。つまり、上記熱定着ローラ31は、用紙の印字要求がある限り回転したままであり、ローラが空回転することによって加熱ローラ31a上の熱を放熱させ、又は加熱ローラ31aの高温部分の熱が低温部分に向かって伝わることで加熱ローラ31aの表面全体の温度分布が鈍ってくる(温度分布が均されてくる)。
【0070】
例えば、特許文献2に記載の構成においては、一旦上昇した不均一温度を平均化して、定着可能温度とするためには、長時間通紙するタイミングの時間をあけておかなければならない(加熱ローラ表面の温度ムラが大きい場合には、装置が通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間が必要となる)。すなわち、極端に言えば、特許文献2に記載の構成は、n枚(複数)の印字要求を終了した後、加熱ローラの温度差が一定になるまで待機しておくことになるので、次ユーザーの本体装置の利用において、長時間の待機時間(場合によっては、通電OFF状態から通電し印字可能状態となるに略等しい時間の待機)を強いることになる。つまり、アイドルタイムが長くなる。
【0071】
また、n枚の印字要求において、1枚1枚の用紙の通紙に応じて、熱定着ローラ31の表面温度を調整していないので、異なる用紙サイズの印字に切り替わるまで、通紙部と非通紙部との間に生じる熱定着ローラ表面の温度ギャップを認めたままの印字となる。特には、小サイズ用紙を複数枚連続して印字するということは、図3(c)のような大きな温度ギャップのまま印字を行うことになる。
【0072】
このように、熱定着ローラ表面の温度ギャップを認めたまま複数枚印字することは、異なるサイズの用紙の印字に切り替わる際に要求される待機時間が大きくなってしまう。また、熱定着ローラ31のゴムの劣化を招き、またトナーの輝度がことなることによりユーザーが所望する印字状態を達成できなくなるという不具合を招来することになる。
【0073】
一方、本画像形成装置1においては、印字用紙一枚ごとにおいて温度ギャップの補正が先の用紙と次用紙との間で常に行われることになるので、複数枚の印字要求においても常に図3(c)の破線に示す温度分布が維持されることになる。
【0074】
従って、次ユーザーが印字要求を行う場合においても、次の印字処理にかかるまでの待機時間が少なくなる。また、熱定着ローラ表面上において激しい温度差の分布を示さないので、熱応力の発生も少なくなり、熱定着ローラ31のゴム層の劣化が低減され、熱定着ローラ31のゴム層のメンテナンス(交換)回数が従来よりも少なくなり、ランニングコストの低減にもなる。
【0075】
また、一枚一枚の印字処理における加熱ローラ31aの表面上の温度差が少ないために、トナー融解温度差が少なく品質の高い印字を提供することができる。
【0076】
さらに、本画像形成装置1と特許文献2に記載の構成とを比較した場合、本画像形成装置1の方が、単位時間あたりの印字速度は遅い場合があるが、しかし、複数枚の印字要求をさらに複数回要求される場合、特には異なるサイズの用紙を含む複数回の印字要求が存在する場合などにおいては、複数回の複数枚印字用要求を完了するためのトータルの処理時間は短い。つまり、それは、本画像形成装置1の方が、特許文献2の装置よりも複数枚の印字要求が完了し、次の複数枚の印字要求(大きさの異なる用紙の印字処理)に移る待機時間を要さないためである。
【0077】
なお、上述したような本発明の用紙搬送間隔の制御過程において、用紙の搬送速度を、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定しておくことで、同一処理プロセスによって画像形成を行うことができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置1の原稿読み取り部10、印字部20および帯電ユニット27の帯電電位を変更することなく、熱定着ローラ31の温度ムラを解消できる利点がある。
【0078】
また、本発明は、画像形成装置を、図7に示す構成に限定するものではなく、少なくとも、用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置であれば、その構成や形式の如何を問わず、本発明を適用することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0080】
(1)第1の温度検出部によって検出された通紙部の熱定着ローラ表面温度と、第2の温度検出部によって検出された非通紙部の熱定着ローラ表面温度との間の温度差が所定範囲を超える場合、通紙制御部によって、搬送される用紙間の間隔(幅)を通常の間隔より広げることにより、その間、熱定着ローラを空回転させるので、熱定着ローラの表面からの放熱作用と熱定着ローラ表面全体の温度が均されることとにより、通紙部と非通紙部の温度差が縮小される。
【0081】
従って、定着熱量差によるトナーの光沢ムラ、トナーの溶融温度差による高温オフセットや低温オフセット、熱定着ローラの温度ムラが原因となる用紙のシワ、カール、JAM等々の各種不具合が発生しにくくなる。
【0082】
また、温度の均一化により熱応力の発生が少なくなるため、特に、金属のローラ本体を薄型化した場合にも熱疲労が低減され熱変形や破損を免れると共に、熱定着ローラのゴム層の劣化も低減されることから、長寿命化が可能となる。
【0083】
(2)通紙部の温度と非通紙部の温度とが略均一になる温度範囲でない場合には、用紙搬送間隔を大にするように変化させることで、温度差を所定範囲内に収めるので、熱定着ローラの表面温度を均すことができ、熱定着ローラの温度ムラに起因する不具合の発生を防止することができる。
【0084】
(3)熱定着ローラ表面の通紙部と非通紙部の温度差が大きくなるほど、用紙搬送間隔を大にするので、熱定着ローラの表面温度の均一化が促進され、表面温度を常に均一な状態にすることができる。
【0085】
(4)第1の温度検出部および第2の温度検出部を、熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置であり、かつ、定着領域の直前位置(できるだけ用紙搬送方向の下流側)に配置するので、未定着トナーが融解する定着領域の精度の高い温度および熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度との精度の高い温度差を検出することができるため、搬送される用紙間の間隔を適切に調整することができ、熱定着ローラの温度ムラを効果的に解消することができる。
【0086】
(5)原稿上の画像情報又は外部接続の端末装置から送信される画像情報を用紙上に顕像化する画像形成装置において、用紙サイズ検知信号に基づいて、印字過程での用紙搬送間隔を調整するための通紙制御部を備えているので、各端末装置等から送信された画像情報等に基づいて、用紙サイズ等の情報を前もって把握することができるために、用紙サイズに応じて適切な通紙の間隔を予め設定することができ、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。
【0087】
(6)用紙搬送間隔を、画像情報の印字要求時になされる印字条件の設定内容に基づいて、変化させるので、予め搬送される用紙間の間隔を設定することができるため、印字処理にかかる時間的ロスを低減することができる。また、通紙用紙の条件に応じた適切な通紙間隔を予め設定するので、常に熱定着ローラの表面温度を均一にすることができる。
【0088】
従って、どのような通紙サイズ/通紙方向/印字枚数/印字部数の印字要求であっても、常に熱定着ローラの温度が均一に保たれるために、時間的ロスを低減させながら熱定着ローラのゴム層の劣化を抑制し、光沢ムラのないトナー定着を実現できる。
【0089】
(7)用紙の搬送速度を、用紙サイズの如何にかかわらず一定に設定するので、同一処理プロセスによって画像形成を実施することができる。また、処理プロセスの変更を伴わないために、画像形成装置の原稿読取手段、印刷手段、および帯電ユニットの帯電電位を変更することなく、熱定着ローラの温度ムラを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な(従来の)定着ローラの温度分布の説明図である。
【図2】同大サイズ通紙時の定着ローラの温度分布の説明図である。
【図3】同小サイズ通紙時の定着ローラの温度分布の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る用紙搬送間隔の制御を説明するためのフローチャートである。
【図5】同加熱ローラの断面図である。
【図6】同熱定着ローラの説明図である。
【図7】同画像形成装置の構成説明図である。
【図8】同通紙制御部の制御系統ブロック図である。
【符号の説明】
31−熱定着ローラ
51−第1の温度検出部
52−第2の温度検出部
100−通紙制御部
Claims (7)
- 用紙上に印字された未定着現像剤を用紙搬送路中に配設されている熱定着ローラで溶融して前記用紙上に固着させる定着機構を備えた画像形成装置において、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過する領域の表面温度を検出する第1の温度検出部と、
前記熱定着ローラの前記用紙が通過しない領域の表面温度を検出する第2の温度検出部と、
前記両温度検出部によって検出される表面温度の差が所定範囲を超えた場合には、印字過程での用紙搬送間隔が大となるように通紙のタイミングを調整する通紙制御部と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記所定範囲は、前記設定された用紙搬送間隔の下に、前記熱定着ローラの通紙部の温度と非通紙部の温度が略均一になる状態における温度差に相当する範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記用紙搬送間隔の変化は、前記両温度検出部によって検出される温度差の大小によって変化し、前記温度差が大きくなるほど、前記用紙搬送間隔は大になることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第1の温度検出部並びに第2の温度検出部は、前記熱定着ローラ表面上の長手方向に重なる位置であり、かつ、定着領域の直上流側の位置に配設されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 原稿上の画像情報又は外部接続の端末装置から送信される画像情報を用紙上に顕像化する画像形成装置において、
用紙サイズ検知信号に基づいて、印字過程での用紙搬送間隔を調整するための通紙制御部を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記用紙搬送間隔は、前記画像情報の印字要求時になされる印字条件の設定内容に基づいて、変化することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記用紙の搬送速度は、前記用紙のサイズの如何にかかわらず一定に設定されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
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