JP2010014756A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通紙によって定着部に生じる副走査方向の温度段差による定着画像の光沢ムラを解消する。
【解決手段】画像データに基づいて形成した画像を用紙Pに転写し、該用紙を、加熱されている定着部(定着ローラ10)に通紙して該用紙上の転写画像tを定着させる画像形成部1と、定着部の温度調整を行う補助温度調整部(補助加熱ローラ15)と、前記画像形成部および前記補助温度調整部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記通紙と接触する前の前記定着部の一部に、前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の通紙により緩和される温度段差を設けておく。通紙後における定着部の副走査方向の温度段差が緩和され定着画像の光沢ムラを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】画像データに基づいて形成した画像を用紙Pに転写し、該用紙を、加熱されている定着部(定着ローラ10)に通紙して該用紙上の転写画像tを定着させる画像形成部1と、定着部の温度調整を行う補助温度調整部(補助加熱ローラ15)と、前記画像形成部および前記補助温度調整部を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記通紙と接触する前の前記定着部の一部に、前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の通紙により緩和される温度段差を設けておく。通紙後における定着部の副走査方向の温度段差が緩和され定着画像の光沢ムラを防止できる。
【選択図】図1
Description
この発明は、画像データに基づいて画像形成を行い、該画像を用紙に転写した後、加熱定着する画像形成装置に関するものである。
複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機などの画像形成装置では、原稿を読み取るなどして取得した画像データに基づいて感光体に潜像を形成し、現像剤で該潜像を現像した後、用紙に転写し、該用紙を加熱された定着ローラや定着ベルトに通紙して用紙上の画像を定着している。
上記定着ローラや定着ベルトなどの定着部は、定着時には、常時ヒータなどによって一定温度になるように加熱されている。しかし、常温の用紙が通紙されると、熱が用紙に奪われて定着部の表面温度が低下して、定着部に温度ムラが生じる。この温度ムラは時間の経過に伴ってヒータで加熱されることで解消されるが、高速で印刷するなどして連続して通紙がされる場合には、定着部の温度ムラが解消されないまま次頁の用紙が到達してしまう。この結果、定着部の低温部に接した用紙では定着が部分的に不十分になって低光沢になり、副走査方向で定着された画像に光沢段差が生じてしまい、印刷品質が低下する。
上記定着ローラや定着ベルトなどの定着部は、定着時には、常時ヒータなどによって一定温度になるように加熱されている。しかし、常温の用紙が通紙されると、熱が用紙に奪われて定着部の表面温度が低下して、定着部に温度ムラが生じる。この温度ムラは時間の経過に伴ってヒータで加熱されることで解消されるが、高速で印刷するなどして連続して通紙がされる場合には、定着部の温度ムラが解消されないまま次頁の用紙が到達してしまう。この結果、定着部の低温部に接した用紙では定着が部分的に不十分になって低光沢になり、副走査方向で定着された画像に光沢段差が生じてしまい、印刷品質が低下する。
図9(a)は、小サイズの用紙を連続して定着部に通紙した場合の光沢状態を示すものである。一頁目の用紙では、均一に加熱されている定着部で定着がなされるため、光沢段差が生じることなく定着がなされる。一方、二頁目では、一頁目の用紙の通紙によって温度低下した定着部表面が通紙される二頁目の一部に接するため、該部分で低光沢部分が生じてしまう。3頁目でも同様に温度が低下した定着部表面に用紙が接することで画像が低光沢になってしまうとともに、用紙間に位置した定着部表面では温度低下が生じておらず高温の状態を維持しているため、この部分が用紙に接することで、低光沢部分の間に高光沢の部分が生じてしまい、同様に光沢段差が生じる。
また、図9(b)に示すように、大サイズの用紙を通紙すると、定着部の一周長さが用紙サイズに達しない場合があり、この場合には、一頁目の用紙の先端側に接して温度が低下した定着部表面が、同じ用紙の後方側に接してしまい、一頁目から光沢段差が生じてしまう。
従来、定着部の温度ムラによって定着不良や光沢ムラが生じることは知られており、これを防止するための対策も提案されている。例えば、特許文献1では、用紙が通過する領域の表面温度と、用紙が通過しない領域の表面温度とを検出し、その差が大きくなると、用紙搬送間隔を大きくすることで、定着部の温度ムラを解消する画像形成装置が提案されている。また、特許文献2では、加熱ローラ内部の熱源を両端部が中央部より高くなる又は両端部、中央部ともほぼ同一となる配光分布を有し、内部加熱ローラ内部の熱源は両端部が中央部より低くなる配光分布とするベルト定着器が提案されている。
特開2004−212883号公報
特開2007−272104号公報
しかし、上記で提案されている特許文献1の画像形成装置では、定着部に温度ムラが生じると、用紙搬送間隔を大きくするので、生産性が低下し、特に高速で出力する画像形成装置には適用が困難である。また、大サイズ紙には対応できない。さらに、特許文献1の画像形成装置および特許文献2のベルト定着器ともに、走査方向の温度ムラを課題として捉えており、副走査方向での定着部の温度ムラを課題とするものではない。すなわち、特許文献2に示されたベルト定着器では、配光分布により通紙領域、非通紙領域について温度ムラを低減することは可能であるが、これは主走査方向に限られ、副走査方向で生じる温度ムラを解消することは困難である。
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、用紙搬送間隔を大きくすることなく副走査方向における定着部の温度ムラを解消して画像の光沢段差の発生を防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置のうち、第1の本発明は、画像データに基づいて形成した画像を用紙に転写し、該用紙を、加熱されている定着部に通紙して該用紙上の転写画像を定着させる画像形成部と、加熱されている前記定着部の温度調整を行う補助温度調整部と、前記画像形成部および前記補助温度調整部を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記通紙と接触する前の前記定着部の一部に、前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の通紙により緩和される温度段差を設けておくことを特徴とする。
本発明によれば、通紙される用紙との接触前に補助温度調整部によって、定着部の吸熱される部分は加熱し、又は/及び定着部の熱を吸収されない部分は冷却して温度段差を設けておき、通紙によってこの温度段差が緩和されることで、定着が均等になされ、光沢段差の問題のない定着画像を得ることができる。これにより小サイズの用紙だけでなく、大サイズの用紙においても光沢段差のない定着が可能になる。なお、補助温度調整部による温度調整では、通紙によって温度段差が解消されるようにしておくのが最適であるが、通紙によって光沢段差の問題が生じない程度に温度段差が小さくなったり、また、光沢段差のエッジの急峻度が小さくなるものであってもよい。補助温度調整部は、出来るだけ通紙入口直前(定着ローラの回転方向に対して外部加熱ベルトより後)に位置し、最後の補正を行う構成にする事で省エネも考慮される。
また、補助温度調整部は、上記のように定着部の吸熱される部分を部分的に加熱するものであってもよく、また定着部の吸熱がなされない部分を部分的に冷却するものであってもよい。部分的な加熱を行う場合、吸熱時の温度が定着に適した温度になり、部分的な冷却を行う場合、冷却後の温度が定着に適した温度になるようにすればよい。なお、加熱と冷却とを組み合わせて行うことも可能である。
また、本発明では、前記制御部が、前記用紙の定着部への通紙タイミングによって前記定着部の通紙領域を判定し、該通紙領域を前記補助温度調整部で加熱しまたは通紙領域外を冷却して、通紙によって緩和される温度段差を定着部に設けておく。これによれば、制御部で制御している通紙タイミングに基づいて定着部における通紙領域を判定することができる。該判定結果に基づいて補助温度調整部を調整して温度段差を効果的に設けることができる。
また、本発明では、前記制御部が、通紙する用紙の紙情報、通紙タイミング情報を判断し、補助温度調整部の温度調整時間および調整温度の制御を行うものとしてもよい。これによれば、用紙の紙種、サイズ、坪量や通紙のタイミングに応じて補助温度調整部による最適な温度調整を行うことができ、用紙の紙種等の相違によって温度段差の程度が異なるような場合にも、温度段差を的確に緩和することが可能になる。
また、本発明では、前記制御部が、前記定着部に離接する部材の離接タイミング情報を判断し、該離接タイミング情報に基づいて前記部材の接触によって温度低下が生じる前記定着部を予め前記補助温度調整部で部分的に加熱または冷却しておくことで、部材と接触する際の前記定着部の温度段差を緩和するようにしてもよい。これによれば、定着部に離接動作する部材によって定着部の温度が変動して温度段差が生じる場合に、この温度段差を考慮して、定着部の温度を補助温度調整部で部分的に調整して、定着部の上記温度段差部分が通紙される用紙と接触する前に定着部の温度段差を小さくすることができる。定着部に離接動作する部材としては、加圧ベルト、クリーニング部材などを挙げることができる。ただし、前記部材は、定着部の動作に伴って、離れていた位置から定着部に接触し、その後、定着部が動作し続ける間は接触した状態が維持されるので、定着部の動作初期に上記補助温度調整部による温度調整を行うものであればよい。
また、本発明では、前記補助温度調整部は、加熱又は冷却のオンオフ又は/及び前記定着部に対する遠近移動動作によって前記定着部を部分的に温度調整するものとしてもよい。これによれば、温度調整部をオンオフしたり、該温度調整部を定着部に対し遠近移動させたりすることによって定着部を部分的に温度調整することができる。
本発明の画像形成装置によれば、画像データに基づいて形成した画像を用紙に転写し、該用紙を、加熱されている定着部に通紙して該用紙上の転写画像を定着させる画像形成部と、加熱されている前記定着部の温度調整を行う補助温度調整部と、前記画像形成部および前記補助温度調整部を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記通紙と接触する前の前記定着部の一部に、前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の通紙により緩和される温度段差を設けておくので、通紙時に用紙を均等に加熱して均等な定着を行うことができ、紙線速度を低下させることなく副走査方向の光沢段差の発生を防止できる。
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置に備える画像形成部1の概略を示すものであり、画像が形成される感光体2、感光体2の画像を用紙に転写する際に用いる転写ローラ3、用紙上の転写画像を加熱定着させる定着ローラ10が示されている。定着ローラ10は本発明の定着部に相当する。なお、定着部としては定着ベルトなどを用いることも可能である。
図1は、本発明の画像形成装置に備える画像形成部1の概略を示すものであり、画像が形成される感光体2、感光体2の画像を用紙に転写する際に用いる転写ローラ3、用紙上の転写画像を加熱定着させる定着ローラ10が示されている。定着ローラ10は本発明の定着部に相当する。なお、定着部としては定着ベルトなどを用いることも可能である。
用紙は、搬送部4を通して図示しない給紙トレイから画像形成部1へ搬送されて用紙への画像転写がなされる。画像形成部1に備える感光体2の周線部には、図示しない帯電器、像露光器、現像器が配設されていている。画像形成部1では、画像読取装置やネットワークなどを介して取得された画像データに基づいて帯電された感光体2にLD(レーザダイオード)などによって潜像を形成し、該潜像は現像器によって現像がなされてトナー像となる。感光体2上の画像は、搬送部4によって搬送される用紙を転写ローラ3で感光体2に加圧することで用紙上に転写される。この状態では、用紙P上には未定着トナー画像tが形成されている。この用紙を搬送部4を通して定着ローラ10に通紙して画像を加熱定着する。
定着ローラ10では、内部に定着ローラ10の表面全体を加熱する内部ヒータ11が備えられており、定着ローラ10の外周部には、通紙入口に対し定着ローラ回転方向下流側に離接可能な加圧ベルト12、同じく離接可能なクリーニング部材13、同じく離接可能な外部加熱ベルト14が順次周方向に沿って配置されている。前記内部ヒータ11と外部加熱ベルト14とによって定着部加熱部が構成される。クリーニング部材13は、定着ローラ10の表面に接して定着ローラ10の表面に付着したトナーや異物を除去する。また、定着ローラ10の外周部には、通紙入口に対し前記回転方向上流側に、定着ローラ10に対し遠近移動して定着ローラ10に接触可能な補助加熱ローラ15が補助温度調整部として設けられている。また、該補助加熱ローラ15に対し前記回転方向上流側には、温度検知部として温度センサ16が配置されており、定着ローラ10の表面温度の検知が可能になっている。
図2は、画像形成装置の基本的な回路ブロックを示す図である。
制御部5は、画像形成装置全体を制御するものであり、CPUとこれを動作させるプログラムを主として構成されている。該制御部5には、画像形成部1が制御可能に接続されており、該画像形成部1に備える前記定着ローラ10、内部加熱ヒータ11、外部加熱ベルト14が制御部5によって制御可能となっている。また、制御部5には、前記定着ローラ10を部分的に加熱可能な加熱補助ローラ15が制御可能に接続されており、制御部5によって加熱のオンオフおよび定着ローラ10に対する離接移動が制御される。
さらに、制御部5には、搬送部4が制御可能に接続されており、用紙の給紙や画像形成や定着ローラへの通紙を制御する。
さらに、制御部5には不揮発メモリなどを含む記憶部6が接続されている。該記憶部6の不揮発メモリには、画像形成装置の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、各給紙トレイの用紙情報(用紙サイズ、紙種など)の設定データなどが格納されている。制御部5は、該記憶部6の不揮発データを読み取り可能であり、また、所望のデータを不揮発データとして該記憶部6に書き込むことが可能である。
また、制御部5には前記温度センサ16が接続されており、該温度センサ16の検知結果が制御部5に出力される。
制御部5は、画像形成装置全体を制御するものであり、CPUとこれを動作させるプログラムを主として構成されている。該制御部5には、画像形成部1が制御可能に接続されており、該画像形成部1に備える前記定着ローラ10、内部加熱ヒータ11、外部加熱ベルト14が制御部5によって制御可能となっている。また、制御部5には、前記定着ローラ10を部分的に加熱可能な加熱補助ローラ15が制御可能に接続されており、制御部5によって加熱のオンオフおよび定着ローラ10に対する離接移動が制御される。
さらに、制御部5には、搬送部4が制御可能に接続されており、用紙の給紙や画像形成や定着ローラへの通紙を制御する。
さらに、制御部5には不揮発メモリなどを含む記憶部6が接続されている。該記憶部6の不揮発メモリには、画像形成装置の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、各給紙トレイの用紙情報(用紙サイズ、紙種など)の設定データなどが格納されている。制御部5は、該記憶部6の不揮発データを読み取り可能であり、また、所望のデータを不揮発データとして該記憶部6に書き込むことが可能である。
また、制御部5には前記温度センサ16が接続されており、該温度センサ16の検知結果が制御部5に出力される。
以下に、上記定着ローラ10の基本動作について説明する。
該基本動作に従って、内部ヒータ11、外部加熱ベルト14が動作し、外部加熱ベルト14は、退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。更に、加圧ローラ12が退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。定着ローラ10と加圧ローラ12の圧接部が定着ニップ領域となる。また、クリーニング部材13が退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。なお、ウォームアップ中は補助加熱ローラ15も常時加熱動作を行い、ウォームアップタイムを低減することも可能である。
該基本動作に従って、内部ヒータ11、外部加熱ベルト14が動作し、外部加熱ベルト14は、退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。更に、加圧ローラ12が退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。定着ローラ10と加圧ローラ12の圧接部が定着ニップ領域となる。また、クリーニング部材13が退避位置から定着ローラ10に接する位置に移動する。なお、ウォームアップ中は補助加熱ローラ15も常時加熱動作を行い、ウォームアップタイムを低減することも可能である。
定着ローラ10は、上記内部ヒータ11および外部加熱ベルト14の加熱によって、用紙の通紙時に定着に適した温度となるように一定の温度に昇温される。
該定着ローラ10に対しては、感光体2の画像が転写された用紙Pが搬送部4によって搬送される。定着ローラ10は、回転可能とされており、一方、加圧ローラ12は図示しない駆動機構により図1示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。定着ローラ10は圧接ニップ部での加圧ローラ12との圧接摩擦力により、或いはニップ部にて挟持搬送される用紙Pとの圧接摩擦力等により加圧ローラ12の回転に従動回転する。なお、定着ローラ10を駆動して加圧ローラ12を従動回転させてもよい。
該定着ローラ10に対しては、感光体2の画像が転写された用紙Pが搬送部4によって搬送される。定着ローラ10は、回転可能とされており、一方、加圧ローラ12は図示しない駆動機構により図1示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。定着ローラ10は圧接ニップ部での加圧ローラ12との圧接摩擦力により、或いはニップ部にて挟持搬送される用紙Pとの圧接摩擦力等により加圧ローラ12の回転に従動回転する。なお、定着ローラ10を駆動して加圧ローラ12を従動回転させてもよい。
定着ローラ10と加圧ローラ12との圧接ニップ部に供給された用紙Pは圧接ニップ部に扶持搬送され、定着ローラ10で加熱される。これにより用紙P上の未定着トナー像tが加圧下で溶融定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、図示しない排紙先に搬送され、所望により後処理がなされる。
上記基本動作においては、前記したように、通紙による吸熱によって定着ローラ10の表面に温度ムラが生じ、画像の光沢段差が生じてしまう。このため本願発明では、補助加熱ローラ15を用いて定着ローラ10を通紙前に部分的に加熱している。
以下に、定着ローラの表面温度の時間変化を示す。図3は、温度を示す定着ローラ10の回転位置を示すものであり、通紙がなされた直後の定着ローラ10の回転位置Aと、補助加熱ローラ15で加熱される直前の回転位置Bと、補助加熱ローラ15で加熱された直後の回転位置Cにおける温度が対象になっている。
以下に、定着ローラの表面温度の時間変化を示す。図3は、温度を示す定着ローラ10の回転位置を示すものであり、通紙がなされた直後の定着ローラ10の回転位置Aと、補助加熱ローラ15で加熱される直前の回転位置Bと、補助加熱ローラ15で加熱された直後の回転位置Cにおける温度が対象になっている。
図4上段に示すように、補助加熱前には、内部ヒータ11と外部加熱ベルト14によって定着ローラ10の表面温度は均一になっている。この定着ローラ10にそのまま通紙を行うと、用紙によって吸熱がなされ、通紙領域が低温になる温度段差が生じてしまう。
そこで、本発明では、図4中段に示すように、通紙による温度低下を見越して、制御部5の指令によって、通紙前に、通紙予定領域を補助加熱ローラ15で加熱して温度段差を設けておく。この定着ローラ15に通紙を行うと、通紙予定領域が通紙領域となって吸熱が生じ、高温になっていた温度段差が解消され、通紙直後には定着ローラの表面温度は均一になる(図4下段)。
温度段差を有しない定着ローラ10では、用紙への定着が均等になされ、光沢段差が生じることがない。なお、図4に示した例では、定着ローラ10に通紙がされることによって温度段差が解消されるように、事前に通紙予定領域への加熱を行ったが、必ずしも段差がなくならなくても、温度段差のエッジを緩やかにしたり、段差を小さくしたりすることでも、光沢段差が殆ど目立たないようにすることができる。
そこで、本発明では、図4中段に示すように、通紙による温度低下を見越して、制御部5の指令によって、通紙前に、通紙予定領域を補助加熱ローラ15で加熱して温度段差を設けておく。この定着ローラ15に通紙を行うと、通紙予定領域が通紙領域となって吸熱が生じ、高温になっていた温度段差が解消され、通紙直後には定着ローラの表面温度は均一になる(図4下段)。
温度段差を有しない定着ローラ10では、用紙への定着が均等になされ、光沢段差が生じることがない。なお、図4に示した例では、定着ローラ10に通紙がされることによって温度段差が解消されるように、事前に通紙予定領域への加熱を行ったが、必ずしも段差がなくならなくても、温度段差のエッジを緩やかにしたり、段差を小さくしたりすることでも、光沢段差が殆ど目立たないようにすることができる。
次に、上記補助加熱を行う手順を図5に基づいて説明する。
プリントが開始されると、制御部5では通紙タイミングに従って、定着ローラ10の通紙予定部が補助加熱ローラ10の加熱予定位置に達しているか否かの判定がなされる(ステップs1)。通紙予定部でない場合には、通紙予定部が回転してくるまで待機する(ステップs1、NO)。なお、温度センサ16の検知結果を制御部5で受けて定着ローラ10に温度段差が生じているような場合には、通紙予定部に拘わらず、補助加熱ヒータ15によって定着ローラ10を加熱するようにしてもよい。上記ステップs1で、通紙予定部が加熱予定位置に達すると、補助加熱ローラ10による定着ローラ10の部分的な加熱を開始する(ステップs2)。制御部5では、通紙タイミングに従って通紙予定部が加熱予定位置にある場合には上記加熱を継続し(ステップs3、YES)、通紙予定部が加熱予定位置を越えると(ステップs3、NO)、加熱を終了する(ステップs4)。
プリントが開始されると、制御部5では通紙タイミングに従って、定着ローラ10の通紙予定部が補助加熱ローラ10の加熱予定位置に達しているか否かの判定がなされる(ステップs1)。通紙予定部でない場合には、通紙予定部が回転してくるまで待機する(ステップs1、NO)。なお、温度センサ16の検知結果を制御部5で受けて定着ローラ10に温度段差が生じているような場合には、通紙予定部に拘わらず、補助加熱ヒータ15によって定着ローラ10を加熱するようにしてもよい。上記ステップs1で、通紙予定部が加熱予定位置に達すると、補助加熱ローラ10による定着ローラ10の部分的な加熱を開始する(ステップs2)。制御部5では、通紙タイミングに従って通紙予定部が加熱予定位置にある場合には上記加熱を継続し(ステップs3、YES)、通紙予定部が加熱予定位置を越えると(ステップs3、NO)、加熱を終了する(ステップs4)。
上記により、定着ローラ10では、通紙予定領域が高温になった温度段差が形成される。この定着ローラ10に通紙を行うことにより、上記したように、通紙直後には定着ローラ10の表面温度が均一になって良好な定着がなされる。
また、上記補助温度調整に際し、制御部5によって取得される紙情報(用紙サイズや紙種など)や通紙タイミング情報に基づいて、補助加熱温度や補助加熱時間を設定してもよい。これにより特に昇温しにくい用紙や、容易に昇温してしまう用紙においても適切な温度および加熱時間に調整することができ、ジョブ毎やジョブ中に異なる用紙が使用される場合にもバラツキなく温度調整を行うことができる。。
また、上記補助温度調整に際し、制御部5によって取得される紙情報(用紙サイズや紙種など)や通紙タイミング情報に基づいて、補助加熱温度や補助加熱時間を設定してもよい。これにより特に昇温しにくい用紙や、容易に昇温してしまう用紙においても適切な温度および加熱時間に調整することができ、ジョブ毎やジョブ中に異なる用紙が使用される場合にもバラツキなく温度調整を行うことができる。。
なお、上記では、定着ローラの通紙予定領域を部分的に補助加熱することで定着ローラに温度段差を設けるものとして説明した。本発明では、図6に示すように通紙前に紙間を冷却することで温度段差を設けることもできる。この場合、定着ローラ10の周縁部には、補助冷却器などの温度調整部を配置する。紙間を冷却した定着ローラ10に通紙を行うと、相対的に温度の高い通紙領域で吸熱によって温度が低下し、温度段差が解消される。なお、この形態では、通紙による温度低下によって良好な定着がなされるように、内部ヒータ11、外部加熱ベルト14による定着ローラ10の加熱温度は高めに設定しておく。
さらには、図7に示すように、上記通紙予定領域に対する補助加熱と、紙間への補助冷却とを組み合わせて定着ローラ10に温度段差を設けるようにしてもよい。この形態では、定着ローラの周縁部に補助加熱ローラと補助冷却器とを配置する。補助加熱ローラと補助冷却器とは異なるタイミングで定着ローラの温度調整を行う。この形態によれば、補助加熱および補助冷却の負担量を小さくすることができる。
また、定着ローラ10では、初動時に、内部ヒータ11および外部ヒータ14で所定の温度にまで加熱される。また、定着ローラ10が動作していない時期には、加圧ローラ12やクリーニング部材13は、定着ローラ10から離れた位置に退避しており、定着ローラ10の動作およびプリンタ開始に伴って定着ローラ10に接するように移動する。このため、加圧ローラ11やクリーニング部材13が定着ローラ10に接した初期には、定着ローラ10の表面温度が部分的に低下し、通紙以外の理由で温度段差が生じてしまう。このため、本発明では、通紙による温度低下を防止するとともに定着ローラに離接(圧着)する部材の動作に伴って生じる温度低下も防止することが望ましい。該離接部材による温度段差も、本発明における温度調整部材によって小さくすることができる。
すなわち、図8の二段目に示すように、通紙を行う前で、上記加圧ローラ11、クリーニング部材13が定着ローラ10に圧着する前に、加圧ローラ11が最初に接触する予定領域とクリーニング部材が最初に接する予定領域を、補助加熱ローラ15によって部分的に加熱をして、温度段差を設けておく。この定着ローラ10に対し加圧ローラ11が圧着し、さらにクリーニング部材13が圧着すると、図8の三段目に示すように上記温度段差が解消されて定着ローラ10の表面温度が均一になる。なお、上記通紙による温度段差を緩和する場合と同様に、離接する部材との接触による温度低下を防止する際においても、予定領域を加熱したり、予定領域間を冷却したり、加熱と冷却とを組み合わせて温度調整するものであってもよい。
さらに、温度が均一化された定着ローラ10に対しては、図8の4、5段目に示すように、上記と同様に、通紙前に、通紙領域の加熱又は/及び紙間の冷却を行って通紙によって解消される温度段差を設けておく。
さらに、温度が均一化された定着ローラ10に対しては、図8の4、5段目に示すように、上記と同様に、通紙前に、通紙領域の加熱又は/及び紙間の冷却を行って通紙によって解消される温度段差を設けておく。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記各実施形態の説明内容に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲では適宜の変更が可能である。
1 画像形成部
2 感光体
3 転写ローラ
4 搬送部
5 制御部
6 記憶部
10 定着ローラ
11 内部ヒータ
12 加圧ローラ
13 クリーニング部材
14 外部加熱ベルト
15 補助加熱ローラ
16 温度センサ
2 感光体
3 転写ローラ
4 搬送部
5 制御部
6 記憶部
10 定着ローラ
11 内部ヒータ
12 加圧ローラ
13 クリーニング部材
14 外部加熱ベルト
15 補助加熱ローラ
16 温度センサ
Claims (5)
- 画像データに基づいて形成した画像を用紙に転写し、該用紙を、加熱されている定着部に通紙して該用紙上の転写画像を定着させる画像形成部と、加熱されている前記定着部の温度調整を行う補助温度調整部と、前記画像形成部および前記補助温度調整部を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記通紙と接触する前の前記定着部の一部に、前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の通紙により緩和される温度段差を設けておくことを特徴とする画像形成装置。
- 前記制御部は、前記定着部への用紙の通紙タイミングによって前記定着部の副走査方向における通紙領域を判定し、判定された該通紙領域情報に基づいて前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、通紙する用紙の紙情報、通紙タイミング情報を判断し、これら情報に、基づいて前記補助温度調整部の温度調整時間および調整温度の制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記定着部に離接する部材の離接タイミング情報に基づいて、前記定着部の一部に前記補助温度調整部による部分的な加熱または冷却を行って、その後の前記部材の接触によって緩和される温度段差を設けておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記補助温度調整部は、加熱又は冷却のオンオフ又は/及び前記定着部に対する遠近移動動作によって前記定着部に対する部分的な加熱または冷却を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008171942A JP2010014756A (ja) | 2008-07-01 | 2008-07-01 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008171942A JP2010014756A (ja) | 2008-07-01 | 2008-07-01 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010014756A true JP2010014756A (ja) | 2010-01-21 |
Family
ID=41700956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008171942A Pending JP2010014756A (ja) | 2008-07-01 | 2008-07-01 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010014756A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012185476A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-27 | Ricoh Co Ltd | 定着装置、画像形成装置および定着装置の制御方法 |
JP2015184555A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
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2008
- 2008-07-01 JP JP2008171942A patent/JP2010014756A/ja active Pending
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