JP5342805B2 - HFC−134aの無害化処理方法および炭酸カルシウムの製造方法 - Google Patents

HFC−134aの無害化処理方法および炭酸カルシウムの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、HFC−134a(C)を分解して無害化する無害化処理方法、さらにこの無害化処理方法で生成した分解物を利用して炭酸カルシウムを製造する方法に関する。
地球温暖化の主な原因は、二酸化炭素、メタン系ガス、フロンガス等の温室効果ガスの大気中への放出である。これらの温室効果ガスの一つであるフロンガスは、炭素、フッ素、塩素からなる特定フロン(CFC)と、塩素を含まない代替フロン(HFC)とに大別される。特定フロンは分解によって放出される塩素原子がオゾン層を破壊することが解明され、先進国においては既に生産が中止されたため、代替フロンは、塩素を含まずオゾン層を破壊しない物質として期待されている。しかしながら、代替フロンは二酸化炭素の数千倍から数万倍の地球温暖化係数(GWP)を有していることが問題となり、我が国では使用済み代替フロンを回収して無害な物質に変換して処理することが義務づけられている。
現在実用化されているフロンガスの無害化方法としては、焼成炉内で高温に加熱して熱分解するロータリーキルン法や、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の金属化合物にフロンガスを接触させて反応させてフッ化金属に変換する方法がある(特許文献1、2参照)。
特開平10−277363号公報 特開2005−52724号公報
しかしながら、ロータリーキルン法はフッ化水素等の腐食性ガスが発生するための二次処理が必要となる。また、金属化合物にフロンガスを接触させる分解方法では金属化合物とフロンガスとの接触面積が反応効率に大きく影響を与えるが、接触面積に限度があるためにフロンガスを規定濃度以下に効率良く分解することが困難であった。
本発明は、上述した背景技術に鑑み、金属化合物との接触反応によるHFC−134aの分解処理において、高い反応効率を達成できるHFC−134aの無害化処理方法の提供を目的とするものである。さらに、この無害化処理方法で生成された二酸化炭素を利用する炭酸カルシウムの製造方法の提供を目的とする。
即ち、本発明のHFC−134aの無害化処理方法は下記[1]〜[6]に記載の構成を有する。
[1]HFC−134a(C)を水酸化カルシウムの熱分解によって得た酸化カルシウムに接触させ、下式(A1)に基づいて前述HFC−134aを分解することを特徴するHFC−134aの無害化処理方法。
2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
[2]前項1において、水酸化カルシウムとして、炭酸ガス反応法による炭酸カルシウム製造工程で副生し、水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムを含有する副生成物を用い、当該副生成物にHFC−134aを接触させ、水酸化カルシウムを酸化カルシウムに熱分解するとともに、前式(A1)に基づく反応によりHFC−134aを分解するHFC−134aの無害化処理方法。
[3]前項2の副生成物中に10質量%以上の水酸化カルシウムが含有されているHFC−134aの無害化処理方法。
[4]前項2または3の副生成物の加熱後の比表面積が10m/g以上であるHFC−134aの無害化処理方法。
[5]前項1〜4のいずれかにおける接触反応を773〜873Kで行うHFC−134aの無害化処理方法。
[6]前項1〜5のいずれかにおいて、前式(A1)基づいて生成した二酸化炭素を下式(B3)式に基づいて水酸化カルシウムと反応させ、二酸化炭素を炭酸カルシウムに変換するHFC−134aの無害化処理方法。
Ca(OH)+CO→CaCO+ HO …(B3)
また、本発明の炭酸カルシウムの製造方法は下記[7][8]に記載の構成を有する。
[7]前項1〜5のいずれかに記載のHFC−134aの無害化処理方法により下式(A1)に基づいて生成した二酸化炭素を水酸化カルシウムと反応させ、下式(B3)式に基づいて炭酸カルシウムを生成させることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
Ca(OH)+CO→CaCO+HO …(B3)
[8]前項7において、前式(B3)に基づく反応は、炭酸ガス反応法による炭酸カルシウムの製造工程である炭酸カルシウムの製造方法。
上記[1]に記載の発明によれば、水酸化カルシウムの熱分解によって得た酸化カルシウムは比表面積が大きいために、HFC−134aとの接触反応において高い反応性が得られる。このため、HFC−134aを効率良く分解して無害化できる。
上記[2]に記載に記載の発明は、反応剤として炭酸カルシウムの製造時の副生成物を用いるものである。この副生成物は、炭酸カルシウムの製造工程において規格外品として不可避的に生じるものであるから、コスト的に有利である。また、原料石灰岩を炭酸カルシウムの製造とHFC−134aの無害化処理の両方に使用できるので、天然資源が有効に活用される。
上記[3][4][5]に記載の各発明によれば、HFC−134aとの接触反応において特に高い反応性が得られる。
上記[6]に記載の発明によれば、HFC−134aの分解物の一つである二酸化炭素が炭酸カルシウムに変換されるので、高度の無害化を達成できる。
上記[7]に記載の発明によれば、HFC−134aの分解物の一つである二酸化炭素を炭酸カルシウムの製造原料として活用できる。
上記[8]に記載の発明によれば、炭酸カルシウム製造時の副生成物およびHFC−134aの分解物である二酸化炭素を介して、HFC−134aの分解処理と炭酸ガス反応法による炭酸カルシウムの製造とを循環させることができる。
本発明のHFC−134aの無害化処理方法は、分解反応剤として水酸化カルシウムを熱分解することによって得られる酸化カルシウムを用い、この酸化カルシウムにHFC−134aを接触させ、(A1)式に基づいて分解することを基本要旨とする。HFC−134aは代替フロンとして用いられる四フッ化炭化素(C)である。
2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
後掲の表1に示すように、水酸化カルシウム(Ca(OH))を853K以上に加熱すると熱分解により酸化カルシウム(CaO)が生成する。また、酸化カルシウム(CaO)は炭酸カルシウム(CaCO)を1173K以上に加熱することによっても生成される。一般に、市販の酸化カルシウムは炭酸カルシウムの熱分解によって製造されたものである。以下の説明において、水酸化カルシウムの熱分解によって得られた酸化カルシウムを「水酸化カルシウム由来の酸化カルシウム」と略し、炭酸カルシウムの熱分解によって得られた酸化カルシウムを「炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム」と略する。
異なった方法で生成された2種類の酸化カルシウムは、化学的性質が同一でありいずれも上記(A1)式に基づいてHFC−134aを分解するが、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムの方が反応性が高い。これは、固体と気体との接触反応においては固体の比表面積が反応性に影響を与え、比表面積の大きい水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムの方が反応性が大きいためであると考えられる。
表1に、市販の水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムの比表面積の一例、およびこれらの熱分解によって得た酸化カルシウムの比表面積を示す。表1より、水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムの比表面積には大きな差があり、これらの熱分解によって生成される酸化カルシウムの比表面積にも差が生じる。水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムの比表面積は炭酸カルシウム由来の酸化カルシウムよりも極めて大きく、この比表面積の差がHFC−134aに対する反応性に影響を与えていることを裏付けている。
Figure 0005342805
本発明において、接触反応によりHFC−134aを分解するための反応剤として、炭酸カルシウムの製造工程で生じる副生成物を推奨する。以下に詳述するように、前記副生成物は水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムを含有し、接触反応によりHFC−134aを分解できる温度に加熱すると、水酸化カルシウムは比表面積の大きい酸化カルシウムに熱分解される。そして、HFC−134aがこの酸化カルシウムと反応することによって分解されて無害化される。
水酸化カルシウムの分解反応は、酸化カルシウムの比表面積をより拡大できることから非酸化性雰囲気、例えば窒素ガス雰囲気中で行うことが好ましい。また、酸素の影響により、HFC−134aと酸化カルシウムとの反応活性が低下すると考えられることから、HFC−134aと副生成物との接触反応は非酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。
〔炭酸カルシウムの製造工程〕
炭酸カルシウムの製造方法の一つに、炉内で原料石灰石を焼成する炭酸ガス反応法と呼ばれる方法がある。その製造原理は以下のとおりである。
(1)第1工程
原料の石灰石(炭酸カルシウム:CaCO)を焼成して生石灰(酸化カルシウム:CaO)と二酸化炭素(CO)に分解する。
CaCO → CaO + CO …(B1)
(2)第2工程
生石灰に水を加えて消石灰(水酸化カルシウム:Ca(OH))とする。
CaO +HO → Ca(OH) …(B2)
(3)第3工程
第1工程の(B1)式で発生した二酸化炭素を炉内に吹き込んで消石灰と反応させ、高純度で粒子の均一な炭酸カルシウムを生成させる。
Ca(OH) + CO → CaCO + HO …(B3)
(B1)(B2)(B3)式に示すように、化学量論的には原料石灰石から等量の炭酸カルシウムが製造されるが、実際の製造工程では、第2工程で生成した水酸化カルシウムのうち、粒子形状や粒子径が製品規格に合わないものを選別して第3工程に渡すことなく副生成物として取り除いている。この副生成物には、規格外の水酸化カルシウムの他、第1工程で未反応の炭酸カルシウムが含まれ、さらに前記水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素と反応して生成される炭酸カルシウムや第2工程で未反応の酸化カルシウムも含まれていることがある。従って、前記副生成物の構成は、主として水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムであり、その他の成分として酸化カルシウムが含まれていることもある(原料中の不純物を除く)。
固・気接触反応によるHFC−134aの分解温度域において、前記副生成物中の水酸化カルシウムは酸化カルシウムに熱分解される。表1に示したように、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムは比表面積が大きく、HFC−134aとの反応性の高い酸化カルシウムである。また、前記分解温度域において、副生成物中の炭酸カルシウムの一部も酸化カルシウムに分解される。炭酸カルシウム由来の酸化カルシウムも炭酸カルシウムよりも比表面積が拡大されて(表1参照)、反応性の向上に寄与する。また、高温下でも分解されない水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムも存在するから、反応系内において、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウム、炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、(B2)式で未反応の酸化カルシウムが存在し、これらのいずれもがHFC−134aの分解反応に寄与する。即ち、反応系内において下記(A1)(A2)(A3)式の3つの分解反応が並行して進み、特に、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムによる分解反応が反応性向上に大きく寄与していると考えられる。
2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
2C+4CaCO→4CaF+3C+2HO+5CO …(A2)
2C+4Ca(OH)→4CaF+3C+6HO+CO …(A3)
分解反応剤として用いる副生成物は炭酸カルシウムの製造工程で生成されるものであり、その成分構成は意図的に制御できるものではない。製造する炭酸カルシウムは化学的に同一であっても、製品規格によって各工程で除外される中間生成物の量が異なり、原料石灰石の純度によっても変動するからである。組成に変動があったとしても、副生成物に水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムは必ず含まれており、反応性を顕著に向上させ得る成分は、熱分解によって比表面積の大きい酸化カルシウムとなる水酸化カルシウムであるから、副生成物を用いることによって反応性を高めることができる。
しかも、前記副生成物は、炭酸カルシウムの製造工程において規格外品として不可避的に生じるものであるから、コスト的に有利な反応剤である。また、原料石灰岩を炭酸カルシウムの製造と代替フロンの無害化処理の両方に使用できるので、天然資源が有効に活用され、資源保護の観点からも副生成物を用いる意義は大きい。
また、(A1)(A2)(A3)式に示すように、HFC−134aの分解処理によってCaF、C、HO、およびCOが生じる。フッ化カルシウム(CaF)はホタル石と称される安定かつ無害な物質であって、固形化した状態で生成する。炭素(C)も安定かつ無害な物質であり固形化した状態で生成する。水(HO)も無害であり気体として生成する。気体として生成する二酸化炭素(CO)も人体に直接的に有害な物質ではないものの、二酸化炭素排出量の増大が地球温暖化の一因となっていることを考慮すると、二酸化炭素を他の物質に変換して高度の無害化処理を行うことが好ましい。本発明においては、HFC−134aの分解反応で生成した二酸化炭素を水酸化カルシウムと反応させて炭酸カルシウムに変換することを推奨する((B3)式参照)。(B3)式に基づく処理を追加すると反応系外に二酸化炭素が排出されないので、HFC−134aの分解処理に止まらず、高度の無害化処理が達成される。
Ca(OH)+CO→CaCO+ HO …(B3)
(B3)式は上述した炭酸カルシウムの製造工程に含まれる反応であり、HFC−134aの高度な無害化処理方法は、本発明の炭酸カルシウムの製造方法の一部を構成している。本発明の炭酸カルシウムの製造方法については後に詳述する。
HFC−134aを分解するための反応剤中の水酸化カルシウムの含有量は限定されるものではないが、反応性を顕著に高めるためには10質量%以上の水酸化カルシウムを含有していることが好ましい。反応剤中に10質量%の水酸化カルシウムが含まれていれば、反応性を15〜20%向上させることができるからである。炭酸ガス反応法による炭酸カルシウム製造工程で生じる副生成物には少なくとも10質量%の水酸化カルシウムが含まれているので、水酸化カルシウムの含有量の点から、反応剤として副生成物を用いることで反応性を高め得ることは明確である。特に好ましい水酸化カルシウムの含有量は60質量%以上である。水酸化カルシウム含有量が多いほど反応性が向上するので上限値の定めはないが、副生成物中の水酸化カルシウムの含有量は90質量%以下であること多い。従って、副生成物中の特に好ましい水酸化カルシウムの含有量は10〜90質量%である。
また、固・気接触反応では固体の比表面積が大きいほど反応性が高くなる。本発明においても、分解反応剤の表面積、詳細には加熱時の比表面積が大きいほどHFC−134aを効率良く分解することができる。かかる観点から、分解反応剤の加熱時の比表面積は10m/g以上であることが好ましい。前記副生成物の比表面積は水酸化カルシウムの含有量および比表面積に影響を受けるが、副生成物中の水酸化カルシウムは製造工程で規格外として除外されたものであるから、意図的に水酸化カルシウムの含有量や比表面積を制御することは困難である。しかし、上述したように、副生成物には10質量%以上の水酸化カルシウムが含まれており、この副生成物を加熱すると比表面積は10m/g以上になるので、比表面積の点からも反応剤として副生成物を用いることで反応性を高め得ることは明確である。副生成物を含む分解反応剤の加熱における特に好ましい比表面積は12m/g以上である。また、比表面積の上限値は限定されないが、50m/gであれば十分な反応性が得られる。従って、副生成物を含む分解反応剤の加熱における好ましい比表面積は10〜50m/gであり、特に好ましい比表面積は12〜50m/gである。
なお、本発明は、HFC−134aの分解反応剤を炭酸カルシウム製造時の副生成物に限定するものではない。反応時に水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムが存在すれば高い反応性が得られるので、水酸化カルシウムまたは水酸化カルシウム由来の酸化カルシウム以外の反応剤が混合されている場合も本発明に含まれる。また、反応剤にカルシウム以外のアルカリ土類金属やアルカリ金属の化合物を含んでいる場合も本発明に含まれる。しかし、炭酸カルシウム製造時の副生成物は従来廃棄されていたものであるから、HFC−134aの分解に用いることで廃棄物を再資源化できるという点で、副生成物の利用を推奨できる。
上記(A1)式に基づく反応、即ち酸化カルシウムとの接触反応によるHFC−134aの分解処理は、773〜873Kで行うことが好ましい。773K未満では反応性が低下して処理効率が低下し、873Kを超える高温ではHFC−134aの分解処理が反応分解剤を用いることなく自発的に起こり、エネルギー効率やコスト面において適切でないからである。上記温度域は水酸化カルシウムが熱分解される温度域であるから、この温度域で前記副生成物とHFC−134aとの接触反応を行うと、副生成物中の水酸化カルシウムが熱分解し、熱分解によって生じた酸化カルシウムによってHFC−134aを効率良く分解することができる。特に好ましい反応温度は823〜873Kである。
ここで、HFC−134aの分解反応の(A1)(A2)(A3)式、および炭酸ガス反応法による炭酸カルシウムの製造工程の(B1)(B2)(B3)式を再掲する。
〔HFC−134aの分解反応〕
2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
2C+4CaCO→4CaF+3C+2HO+5CO …(A2)
2C+4Ca(OH)→4CaF+3C+6HO+CO …(A3)
〔炭酸カルシウムの製造工程〕
CaCO→CaO + CO …(B1)
CaO +HO→Ca(OH) …(B2)
Ca(OH)+CO→CaCO+ HO …(B3)
(A1)(A2)(A3)式より、炭酸カルシウム製造時の副生成物でHFC−134aを分解処理すると、二酸化炭素が生じる。この二酸化炭素は、炭酸カルシウム製造の第1工程の(B1)式で生じる二酸化炭素ともに第3工程の(B3)式の左辺に導入し、消石灰との反応に利用することができる。従って、炭酸カルシウムの製造時の副生成物でHFC−134aの分解処理を行うと、分解処理で生じた二酸化炭素を炭酸カルシウムの製造工程に戻して炭酸カルシウムの製造原料として活用することができ、副生成物の再資源化を図ることができる。炭酸カルシウムの製造時に生じた副生成物は再度HFC−134aの分解に用いることができるので、前記副生成物および二酸化炭素を介してHFC−134aの分解処理と炭酸カルシウムの製造とを循環させることができる。
〔流通式分解処理装置〕
図1は、本発明のHFC−134aの無害化処理方法を実施するための装置の一例を模式的に示すものである。
流通式分解処理装置(1)において、(10)は円筒型の反応容器であり、加熱器(11)内に配置されている。前記反応容器(10)内には粉末状の反応剤が気体流通可能な状態に充填され、充填された反応剤は、熱電対(図示省略)によって温度が監視されるとともに、温度制御装置(12)で加熱器(11)を制御することにより、設定された反応温度に加熱される。HFC−134aは、マスフローコントローラ(20)により窒素ガスとともに流量調節がなされ、混合された被処理ガスとして導入管(16)に送り込まれ、予備加熱器(13)を通過する間に設定された反応温度に予備加熱された後、前記反応容器(10)の下端の導入口(14)から反応容器(10)内に導入される。被処理ガスは反応容器(10)を通過する間に反応剤と接触し、上記(A1)(A2)(A3)式に基づいてHFC−134aが分解処理され、上端の送出口(15)から処理済みガスとして送り出される。前記反応容器(10)から送出管(17)に送出された処理済みガスは、送出管(17)の途中に設けられた採取口(18)から随時採取されてガスクロマトグラフ等により分析がなされ、未分解のHFC−134a濃度が監視される。(21)はHFC−134aの導入口、(22)は窒素ガスの導入口であり、これらのガス流量は独立して制御される。また、予備加熱器(13)は温度制御装置(12)によって温度制御がなされる。
上述した流通式分解処理装置(1)において、HFC−134aを無害化処理する方法について説明する。
まず、反応容器(10)に反応剤(例えば、炭酸カルシウム製造時の副生成物)を充填し、導入管(16)から窒素ガスを導入して系内を非酸化性雰囲気とし、温度制御装置(12)により加熱器(11)内を反応に適した温度に設定する。次に、被処理ガスとしてHFC−134aおよび窒素ガスを所定の流量で導入管(16)に導入し、予備加熱器(13)で反応温度に加熱して反応容器(10)に導入する。被処理ガスが反応容器(10)内を通過する間にHFC−134aと反応剤が接触し、上記(A1)式、あるいはさらに(A2)(A3)式に基づいてHFC−134aが分解される。(A1)(A2)(A3)式の反応による生成物のうち、固体のCaF(ホタル石)およびC(炭素)は反応容器(10)内に残り、気体の水(HO)および二酸化炭素(CO)は窒素ガスおよび未反応のHFC−134aとともに送出口(15)から送出管(17)に送り出され、反応系外に出る。処理済みの混合ガスは、送出管(18)上の採取口(18)から適宜採取され、ガスクロマトグラフ等により処理済みガスの定性分析および定量分析がなされる。
処理済みガスの分析結果により、未反応のHFC−134aが基準値以下まで分解されたことが確認されれば、処理済みガスの成分は窒素ガス、水蒸気、二酸化炭素であるから、これらが混合された処理済みガスは炭酸カルシウムの製造工程に供給される。また、分析結果により、基準値を超えるHFC−134aが存在している場合は、未反応のHFC−134aを回収して再び分解処理を行う。
なお、本発明のHFC−134aの無害化処理方法は、HFC−134aガスを反応容器内に流通させて連続的に接触反応を行う流通式に限定されない。密閉された反応容器内で反応剤とHFC−134aガスを接触させるバッチ式の分解処理によっても実施することができる。
図1の流通式分解処理装置(1)を用い、種々の条件でHFC−134aの分解実験を行った。前記分解処理装置(1)の反応容器(10)は、内直径50mm×高さ181mm、容量355.4mlの円筒体である。HFC−134aは窒素ガスとともに被処理ガスとして各々所定の流量で導入管(16)に導入し、反応容器(10)内に充填し所定温度に加熱した反応剤に連続的に接触させた。反応容器(10)を通過する間に分解処理がなされた処理済みガスは、送出管(17)上の採取口(18)から一定時間毎に採取してガスクロマトグラフで分析し、反応前後におけるHFC−134aのピーク面積から一点検量線法を用いてHFC−134a濃度を算出し、下記式により分解率を算出した。
分解率(%)=〔1−(C/C)〕×100
:処理済みガス中のHFC−134aの濃度
:被処理ガス中のHFC−134aの濃度
〔分解実験1〕
反応剤として、水酸化カルシウムを熱分解して得た酸化カルシウムおよび炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム(純度98%、和光純薬工業株式会社製)を用いてHFC−134aの無害化処理を行った。これらの酸化カルシウムの比表面積、およびこれらの酸化カルシウムの原料となった水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムの比表面積は表1に示すものである。
反応容器(10)に充填した反応剤および量は、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウム10g、炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム10g、炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム30gの3種類とした。その他の条件は共通で、反応温度を823K、HFC−134aの流量を10cm/min、窒素ガスの流量を50cm/minとした。そして、被処理ガスの流通開始から一定時間毎に処理済みガスを分析してHFC−134aの分解率を求めた。
図2に水酸化カルシウム由来の酸化カルシウム10gおよび炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム10gによる分解率の径時変化を示し、図3に炭酸カルシウム由来の酸化カルシウム10gまたは30gを用いた場合の分解率の径時変化を示す。
図2に示すように、水酸化カルシウム由来の酸化カルシウムでは、10gの反応剤で分解処理開始から60分間は99%以上の分解率でHFC−134aを分解でき、120分後でも約93%分解することができた。一方、10gの炭酸カルシウム由来の酸化カルシウムでは、分解処理開始から5分後は約46%の分解率であったが、10分以降は約20%しか分解することができなかった。また、図3に示すように、30gの炭酸カルシウム由来の酸化カルシウムで反応させると、開始直後の5分後は約92%の分解率を達成できたが、その後は分解率が急に低下して20分以降では約60%しか分解できなかった。
〔分解実験2〕
反応剤として、炭酸ガス反応法による炭酸カルシウム製造時の副生成物を用いた。前記副生成物は60質量%の水酸化カルシウムを含有し、残部は炭酸カルシウムである。また、前記副生成物の加熱前の比表面積は12.80m/gであり、823Kで加熱すると比表面積は14.37m/gの拡大した。また、比較用の反応剤として、市販の炭酸カルシウム(白石工業株式会社製、加熱前の比表面積1.05〜1.20m/g)を用いた。
上述した2種類の反応剤を用い、その他の反応条件を変えてHFC−134aの分解処理を行い、分解率を比較した。以下に分解処理条件を示すとともに結果を図4〜図7に示す。
(1)図4
反応剤として10gの副生成物および10gの市販炭酸カルシウムを用いて、反応剤による比較を行った。その他の条件は共通で、反応温度を823K、HFC−134aの流量を10cm/min、窒素ガスの流量を50cm/minとした。図4に示すように、副生成物では開始後40分までは100%分解でき、60分後でも96%を分解することができた。一方、市販の炭酸カルシウムでは、5分後でも47%しか分解できず、60分後には22%まで低下した。
(2)図5
反応剤として10gの副生成物を用い、反応温度(823K、773K、723K)による比較を行った。その他の条件は共通で、HFC−134aの流量を10cm/min、窒素ガスの流量を50cm/minでとした。図5に示すように、反応温度が高いほど高い分解率を達成することができた。しかしながら、最も低い723Kでも、市販炭酸カルシウムを823Kで反応させるよりもはるかに高い分解率を達成できた。
(3)図6
反応剤として10gの副生成物を用い、HFC−134aの流量および窒素ガスの流量による比較を行った。その他の条件は共通で、反応温度を823Kとした。HFC−134a流量が大きくなるほど反応剤の耐久性が低下し、かつ窒素ガスとの合計流量が大きくなるほど反応容器内における被処理ガスの通過速度が速くなってHFC−134aと反応剤の接触時間が短くなる。図6に示すように、HFC−134a:5m/min+窒素ガス:25m/minおよびHFC−134a:10m/min+窒素ガス:50m/minでは開始後40分までは99%、その後60分までは96%以上の高い分解率を達成することができた。また、HFC−134a:15m/min+窒素ガス:75m/minでも、開始後35分までは99%以上の分解率を達成でき45分までは92%以上の分解率を達成できた。即ち、反応剤との接触時間を短くしても、市販炭酸カルシウムよりもはるかに高い分解率を達成できた。
(4)図7
反応剤として副生成物の充填量を10g、20gとし、反応剤の耐久性を比較した。その他の条件は共通で、反応温度を823K、HFC−134aの流量を10cm/min、窒素ガスの流量を50cm/minとした。図7に示すように、反応剤の充填量を増やすことで高い分解率を長時間持続することができた。
本発明のHFC−134aの無害化処理方法は、HFC−134aを水酸化カルシウムの熱分解によって得た酸化カルシウムに接触させることによって高い分解率が得られる。また、分解時に生成される二酸化炭素を炭酸カルシウムの製造に用いることができる。
本発明のHFC−134aの無害化処理方法を実施するための流通式分解処理装置の構成を示す模式図である。 反応剤として由来の異なる酸化カルシウムを用いた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。 反応剤の量を変えた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。 異なる反応剤を用いた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。 反応温度を変えた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。 被処理ガスの流量を変えた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。 反応剤の量を変えた場合の、被処理ガスの流通時間と分解率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…流通式分解処理装置
10…反応容器
11…加熱器
12…温度制御装置
13…予備加熱器
16…導入管
17…送出管
21…HFC−134aの導入口
22…窒素ガスの導入口

Claims (7)

  1. HFC−134a(C)を水酸化カルシウムの熱分解によって得た酸化カルシウムに接触させ、下式(A1)に基づいて前述HFC−134aを分解するHFC−134aの無害化処理方法であり、
    前述水酸化カルシウムとして、炭酸ガス反応法による炭酸カルシウム製造工程で副生し、水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムを含有する副生成物を用い、当該副生成物にHFC−134aを接触させ、水酸化カルシウムを酸化カルシウムに熱分解するとともに、下式(A1)に基づく反応によりHFC−134aを分解することを特徴するHFC−134aの無害化処理方法。
    2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
  2. 請求項1に記載の副生成物中に10質量%以上の水酸化カルシウムが含有されているHFC−134aの無害化処理方法。
  3. 請求項または2に記載の副生成物の加熱後の比表面積が10m/g以上であるHFC−134aの無害化処理方法。
  4. 請求項1〜のいずれかにおける接触反応を773〜873Kで行うHFC−134aの無害化処理方法。
  5. 請求項1〜のいずれかにおいて、前式(A1)基づいて生成した二酸化炭素を下式(B3)式に基づいて水酸化カルシウムと反応させ、二酸化炭素を炭酸カルシウムに変換するHFC−134aの無害化処理方法。
    Ca(OH)+CO→CaCO+ HO …(B3)
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のHFC−134aの無害化処理方法により下式(A1)に基づいて生成した二酸化炭素を水酸化カルシウムと反応させ、下式(B3)式に基づいて炭酸カルシウムを生成させることを特徴とする炭酸カルシウムの製造方法。
    2C+4CaO→4CaF+3C+2HO+CO …(A1)
    Ca(OH)+CO→CaCO+HO …(B3)
  7. 請求項において、前式(B3)に基づく反応は、炭酸ガス反応法による炭酸カルシウムの製造工程である炭酸カルシウムの製造方法。
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