JP5340408B2 - 電池用セパレータ、それを用いた電池および電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池用セパレータ、それを用いた電池および電池の製造方法に関し、特に、セパレータの改良に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される、高容量の、またはエネルギー密度が大きい電池は、様々な用途において需要が高まっている。しかし、このような電池に、過剰の電流が流れると、電池温度が著しく上昇することがある。このような異常時の安全性の向上を目指した電池の開発が進められている。
一般に、電池は、正極と、負極と、これらの間に介在するセパレータと、電解液とを具備する。セパレータは、通常時に、イオン伝導性を確保しながら、正負極間を電気的に絶縁させる機能が求められるため、多孔質構造を有する。また、セパレータには、上記のような電池の異常時に、軟化して空孔を目詰まりさせることにより、イオン伝導性を消失させ、電池反応を停止させる性質(以下、シャットダウン性と称す)が求められることもある。シャットダウン性を有するセパレータとしては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン製のセパレータが多用されている。
しかし、シャットダウン後も、電池温度が上昇した場合には、セパレータが溶融するメルトダウンが生じ、結果として、正負極間で短絡が起こる。そのため、シャットダウン性と、耐メルトダウン性とのバランスに優れたセパレータを用いることが望ましい。そこで、特許文献1は、ポリオレフィンの中でも、融点が比較的高く、良好な熱安定性を有するポリプロピレンを用いたセパレータに注目している。例えば、最外層がポリプロピレン層で、内部にポリエチレン層を有する多層構造のセパレータが提案されている。
また、電池のさらなる高容量化に伴い、巻回式電極群を用いた電池が汎用されている。巻回式電極群は、帯状の正極と帯状の負極と、これらの間を隔離する一対のセパレータとを、巻芯を用いて渦巻状に巻回することにより形成される。通常、一対のセパレータの端部を巻芯で挟持し、セパレータの間に、正極および負極が交互に介在するように、巻回が行われる。巻回後、巻芯は、巻き始めのセパレータ部分の挟持を緩めて、抜き取られる。
しかし、セパレータ表面の滑り性が低いと、セパレータ表面と巻芯との間の摩擦が大きくなり、巻芯を抜き取る際に、セパレータが巻芯とともに電極群から引き出されたり、セパレータが損傷したりする。また、セパレータのズレや損傷は、電流のリークを伴う製品不良につながる。
セパレータのズレを抑制するため、特許文献2は、セパレータの巻回開始部分に滑り性のよい、ポリエチレンやフッ素樹脂などを含む樹脂層を設けることを提案している。また、特許文献3は、多層構造を有する多孔質セパレータの外層に、ステアリン酸カルシウムを50ppm以上含有するポリプロピレンを用いることを提案している。
特開2002−246000号公報 特開2008−108492号公報 特開2003−157824号公報
しかし、特許文献1のように、最外層にポリプロピレンを用いると、表面の滑り性が低いため、巻回により電極群を形成する場合には、巻芯をスムーズに抜き取ることができない。そのため、セパレータが、巻き始め部分において損傷したり、巻芯の抜き取り方向にズレたり、巻き始め部分を起点に電極群から飛び出したりする。これらの不具合は、その程度が小さくても、電流のリークを生じ、製品不良を招く場合がある。
また、特許文献2のような、巻き始め部分のみ層構造の異なるセパレータは、セパレータの製造工程が増加したり、煩雑になったりする。また、巻き始め部分にのみ滑り性を付与するため、セパレータ同士の位置合わせ、並びにセパレータと正極および/または負極との位置合わせを、正確に行う必要がある。そのため、電池の生産性および歩留まりが低下し、製造コストが上昇する。
特許文献3のように、少量のステアリン酸カルシウムを添加しただけでは、巻回した電極群からの、巻芯の抜き取り性を十分に改善することは困難である。また、滑り性を高めるためにステアリン酸カルシウムの含有量を多くすると、フィルム成形性が低下し、セパレータの機能を損なう場合がある。また、巻回の際には、セパレータは、ローラを用いて、巻回装置に供給される。しかし、セパレータ表面の滑り性が高くなりすぎると、ローラとセパレータ表面との間で滑りが生じ、ローラによるセパレータの送り出しをスムーズに行うことができなくなる。その結果、巻回がスムーズに行われずに、セパレータがズレた状態で巻回される巻きズレが起こる。従って、この場合にも、電池の生産性および歩留まりが低下する。
本発明の目的の1つは、セパレータの表面の滑り性を向上させることにより、巻回式電極群を形成する場合に、巻芯を電極群からスムーズに抜き取り、セパレータの損傷やズレなどを抑制して、電流のリークなどの不良率を低減することにある。
本発明の一局面は、第1表面および第1表面と反対側の第2表面を有する多孔質ポリマーフィルムを含み、第1表面には、多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、第1表面に占める、開孔の合計面積(すなわち、開孔領域の面積の総和)の割合が、89%以上で、かつ96%以下である、電池用セパレータに関する。
本発明の他の一局面は、第1電極と、第2電極と、第1電極および第2電極の間を隔離する一対の上記セパレータとを、渦巻状に巻回した電極群、ならびに非水電解質を備え、第1電極および第2電極が、それぞれ、帯状の集電体と前記集電体の表面に付着した活物質層とを含み、電極群の最内周の内面が、前記セパレータの前記第1表面である、電池に関する。
本発明のさらに他の一局面は、
帯状の第1集電体および第1集電体の表面に付着した第1活物質層を含む第1電極と、帯状の第2集電体および第2集電体の表面に付着した第2活物質層を含む第2電極とを準備する工程、
一対の帯状の上記セパレータを準備する工程、
第1電極と、第2電極と、セパレータとを、第1電極および第2電極の間をセパレータで隔離して、かつセパレータの長手方向における端部を巻芯で挟持するとともに、一方のセパレータの前記第1表面を巻芯の周面に当接させた状態で、渦巻状に巻回して電極群を形成する工程、
巻芯を電極群から抜き取る工程、並びに
電極群を、非水電解質とともに電池ケースに収容する工程を含む、電池の製造方法に関する。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本発明によれば、多孔質ポリマーフィルムの一方の表面において、空孔に連通する開孔の合計面積の割合が大きいため、巻回式電極群を形成する場合であっても、セパレータと巻芯との摩擦を低減できる。よって、巻芯を電極群からスムーズに抜き取ることができる。
本発明の電池の一例を示す一部切り欠き斜視図である。 本発明の一実施形態における三層構造のセパレータと、正極および負極との配置を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態における二層構造のセパレータと、正極および負極との配置を示す断面模式図である。
(セパレータ)
本発明の電池用セパレータは、第1表面および第1表面と反対側の第2表面を有する多孔質ポリマーフィルムを含む。第1表面には、多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布している。第1表面に占める、開孔の合計面積の割合(開孔率)は、89%以上で、かつ96%以下である。通常、第2表面にも、第1表面と同様に、空孔に連通する開孔が分布している。また、第2表面は、このような開孔率を有していてもよく、上記範囲を外れていてもよい。
以下、第1表面について主に説明するが、第2表面も、第1表面と同じであってもよい。
このようなセパレータは、例え、滑り性に劣る材料で形成される場合であっても、表面(第1表面)での摩擦抵抗を小さくすることができる。そのため、巻回式電極群を形成する場合、第1表面が巻芯の周面に当接するように、つまり、電極群の最内周の内面が第1表面となるように、セパレータを配置して巻回することにより、巻回後に、電極群から巻芯をスムーズに抜き取ることができる。そのため、巻芯の抜き取りに伴って、セパレータが引き出されたり、損傷したりすることを有効に抑制できる。よって、セパレータのズレや損傷に伴う電流のリークを抑制することができ、安全性に優れ、信頼性の高い電池を提供できる。
また、開孔率が上記の範囲である場合、第1表面は、巻芯に対する滑り性を保持しながらも、ローラを用いて巻回装置にセパレータを供給する際には、ローラに対して過度の滑りが生じるのを抑制できる。そのため、セパレータを巻回装置にスムーズに供給することができるとともに、巻回の際に、セパレータの巻きズレを有効に防止できる。
このように、セパレータは、第1表面において、巻芯に対する適度な滑り性と、ローラに対する適度な耐滑り性(または摩擦)とがバランスされ、電極群の作製に求められる適度な滑り性を有している。そのため、電極群から巻芯を抜き取る際に、セパレータのズレや損傷が生じたり、巻回の際にセパレータの巻きズレが生じたりするのを抑制できる。その結果、電池の不良率(不良電池の発生率)を大幅に低減でき、電池の生産性や歩留まりを向上できる。
セパレータ表面の開孔率は、多孔質ポリマーフィルムの空隙率(例えば、第1表面側の所定厚さの領域における空隙率)に基づいて一律に決定されるものではない。つまり、空隙率が同じであっても、空孔の形状、空孔径および/または空孔径分布などに依存して、開孔率は大きく異なる。従って、空隙率が同じでも、セパレータ表面の滑り性は、セパレータ表面の状態によって、大きく異なる。
第1表面における開孔率が89%未満では、表面の滑り性が不十分であり、巻芯を抜き取る際に、電極群の巻き始め部分において、セパレータが、巻芯の抜き取り方向に引き出されたりもしくはズレたりし、または損傷したりする。また、開孔率が、96%を超えると、表面の滑り性が高くなり過ぎて、セパレータを巻回装置に供給するローラとの間に過度の滑りが生じて、セパレータを巻回装置にスムーズに供給できなくなる。その結果、巻回の際に、セパレータの巻きズレが生じる。
第1表面における開孔率は、好ましくは90%以上、さらに好ましくは91%以上である。このような範囲では、巻芯の抜き取りに伴うセパレータのズレや損傷をより有効に抑制できる。また、開孔率は、好ましくは95%以下、さらに好ましくは94%以下である。このような範囲では、セパレータのローラに対する滑りをより有効に抑制できる。これらの上限の数値と下限の数値とは任意に組み合わせてもよい。
開孔率は、第1表面の所定領域を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影し、得られた画像データを、二値化処理することにより、算出することができる。具体的には、画像データにおいて、多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔Aと、これ以外の非開孔領域Bとを、二値化処理により分別し、所定領域の面積に占める、開孔Aの合計面積の割合の百分率として算出できる。
開孔率は、多孔質ポリマーフィルムの作製条件、例えば、フィルムのドロー比(TD/MD比)、延伸倍率、2軸延伸における延伸倍率の比、延伸処理の温度、造孔剤の粒径や割合などを調節することにより制御できる。多孔質ポリマーフィルムとしては、未延伸フィルムを用いることもできるが、延伸フィルムを用いる場合が多い。そのため、開孔率は、延伸倍率や2軸延伸における延伸倍率比などの延伸条件を調節することにより、制御するのが有利である。延伸条件を調節するなどの簡便な方法により、セパレータの表面状態を最適化できるため、セパレータ製造におけるコストの増加を抑制できる。
第1表面において、開孔径の分布幅は小さいことが好ましい。例えば、開孔径範囲は、例えば、0.8μm以上で、かつ40μm以下であることが好ましい。これは、第1表面の所定領域において任意抽出した開孔の全ての開孔径が、上記の範囲にあることを意味する。
第1表面において、開孔径の分布幅(つまり、開孔径範囲)が小さくなると、非開孔領域の分布も均一となり、これにより、一部の表面に大きな非開孔領域が形成されることをより有効に防止でき、電極群から、巻芯をよりスムーズに抜き取ることができる。開孔径範囲は、好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上、特に3μm以上である。上記開孔径範囲は、好ましくは30μm以下、さらに好ましくは20μm以下、特に15μm以下である。これらの上限の数値と下限の数値とは任意に組み合わせてもよい。開孔径範囲は、上記開孔率と同様に、前述の多孔質ポリマーフィルムの作製条件などを調節することにより制御できる。
開孔径範囲は、例えば、第1表面の所定領域を、SEMを用いて撮影し、得られたSEM像に基づいて計測できる。具体的には、例えば、次のような方法またはこれに準じる方法で計測することができる。まず、分解能0.5μm〜5μmにおけるSEM視野のうち、開孔が200個以上確認できる視野を選んで写真画像を記録する。記録した写真において、無作為に200個またはそれ以上の開孔を抽出し、各開孔径を計測する。そして、0.5μm未満、0.5μm以上かつ1μm未満、1μm以上かつ3μm未満、3μm以上かつ10μm未満、10μm以上かつ15μm未満、15μm以上かつ30μm未満、30μm以上かつ45μm未満、45μm以上かつ60μm未満、および60μm以上の開孔径の範囲に分類し、各範囲について、その範囲の開孔径を有する開孔の個数を算出する。そして、抽出した全ての開孔が分布する範囲を求め、この範囲を開孔径範囲とする。
多孔質ポリマーフィルムの第1表面の動摩擦係数は、例えば、0.05〜0.4、好ましくは0.1〜0.3、さらに好ましくは0.15〜0.28である。このような範囲の動摩擦係数を有する多孔質ポリマーフィルムを用いる場合、よりスムーズに巻芯を抜き取ることができる。ただし、セパレータ表面の滑り性は、動摩擦係数だけに依存するのではなく、上記の開孔率や開孔径範囲にも依存する。動摩擦係数は、例えば、JIS K7125に準拠した方法により測定できる。
なお、セパレータは、第1表面に加え、多孔質ポリマーフィルムの第2表面においても、上記のような開孔径範囲および/または動摩擦係数を有していてもよい。
多孔質ポリマーフィルムの材質は、特に制限されない。少なくとも第1表面側の所定厚さの領域の材質は、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂(スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂など)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などの合成ポリマーであってもよい。これらの合成ポリマーは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。第1表面側の所定厚さの領域とは、第1表面を含み、多孔質ポリマーフィルムにおける、第1表面から所定厚さの位置までの領域を意味する。
好ましい態様において、多孔質ポリマーフィルムの、少なくとも第1表面側の所定厚さの領域の材質は、プロピレンを構成単位として有するポリマーである。このようなポリマーとしては、例えば、ポリプロピレン、プロピレンと他の共重合性モノマーとの共重合体が例示できる。これらのポリマーは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。共重合体は、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーのいずれであってもよい。プロピレンを構成単位として含むポリマーを用いると、適切なシャットダウン効果と高い熱安定性とをより確実に達成することができる。
他の共重合性モノマーとしては、エチレン、ブテン、メチルペンテンなどのプロピレン以外のα−オレフィン;ビニルモノマー(スチレンなどの芳香族ビニルモノマー、アクリロニトリルなどのシアン化ビニルモノマーなど);(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルなどのアクリルモノマーなどが例示できる。これらの共重合性モノマーは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。これらの共重合性モノマーのうち、通常、α−オレフィン(エチレン、α−C4-6オレフィンなど)、特にエチレンが好ましい。なお、本明細書中、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸およびメタクリル酸を総称し、「(メタ)アクリル酸エステル」は、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを総称する。他の共重合性モノマーの割合は、共重合体に対して、例えば、0.1〜40mol%程度の範囲から選択でき、1〜30mol%程度であってもよい。
多孔質ポリマーフィルムは、単層フィルムであってもよい。また、少なくとも第1表面側の所定厚さの領域において、前記例示の合成ポリマーで形成された多孔質層を含む多層フィルムであってもよい。
好ましい多孔質ポリマーフィルムは、多孔質ポリプロピレン層を含む多層フィルムである。多孔質ポリプロピレン層とは、プロピレンを構成単位として有する上記で例示したポリマーで形成された多孔質層である。
多層フィルムの層構造は、特に制限されず、二層構造であってもよく、一対の最外層と、これらの間に介在する1または2以上の内層とを含む三層以上の構造であってもよい。多層フィルムは、材料の組成(共重合性モノマーの種類、共重合比など)や空隙率などの異なる二層または三層以上の多孔質ポリプロピレン層のみを有する多層フィルムであってもよく、多孔質ポリプロピレン層と、他のポリマーで形成された多孔質層とを有する多層フィルムであってもよい。多層フィルムでは、第1表面を有する層が、多孔質ポリプロピレン層であるのが好ましい。第1表面を有する層および第2表面を有する層の双方が、多孔質ポリプロピレン層であってもよい。多層フィルムは、好ましくは2〜5層、さらに好ましくは2〜4層、特に2または3層の層構造を有する。
多層フィルムにおいて、上記他のポリマーとしては、例えば、主たる構成モノマーがプロピレン以外のα−オレフィン(エチレン、α−C4-6オレフィンなど)であるオレフィン樹脂やフッ素樹脂の他、前記例示の合成ポリマーなどが使用できる。他のポリマーで形成された多孔質層は、シャットダウン性を有するのが好ましい。そのため、他のポリマーのうち、融点または軟化点が、例えば、100〜200℃、好ましくは110〜170℃であるポリマーが好ましい。
シャットダウン性およびセパレータの性能などの観点から、上記他のポリマーのうち、オレフィン樹脂、特に、エチレン単位をベースとして含むポリマー、例えば、ポリエチレン、エチレン単位をベースとして含む共重合体などが好ましい。このようなポリマーのエチレン単位の含有量は、例えば、70mol%以上である。共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン単位をベースとして含むエチレン−プロピレン共重合体(エチレン単位の含有量が70〜99.9mol%の共重合体など)などが例示できる。エチレン単位をベースとして含むポリマーの具体例としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量ポリエチレン(重量平均分子量が100万以上のポリエチレンなど)などが例示できる。
好ましい多層フィルムは、多孔質ポリプロピレン層と、多孔質ポリエチレン層とを有している。多孔質ポリエチレン層とは、エチレンを構成単位として有する上記で例示したポリマーで形成された多孔質層である。具体的に、二層構造のフィルムとしては、多孔質ポリプロピレン層と、この層に積層された多孔質ポリエチレン層とを含むものが好ましい。また、三層以上の多層フィルムでは、内層の少なくとも1つが、多孔質ポリエチレン層であってもよい。また、一対の最外層として、多孔質ポリプロピレン層と多孔質ポリエチレン層とを組み合わせてもよい。
単層の多孔質ポリマーフィルムの空隙率は、例えば、30〜80%、好ましくは35〜70%である。多孔質ポリプロピレン層の空隙率も、同様の範囲から選択できる。
また、多孔質ポリエチレン層などの他のポリマーで形成された多孔質層の空隙率は、例えば、40〜90%、好ましくは45〜85%である。また、この多孔質層の平均孔径は、例えば、0.01〜10μmの範囲から選択でき、好ましくは0.05〜5μmである。
短絡抑制と、機械的強度などの観点から、セパレータの厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは10μm以上、さらに好ましくは12μm以上である。また、電池容量確保などの観点から、セパレータの前記厚みは、例えば、35μm以下、好ましくは30μm以下、さらに好ましくは25μm以下である。セパレータが多層フィルムの場合、多層フィルムの厚みがこのような範囲となるように、各層の厚みを調整する。これらの厚みの下限の数値と上限の数値とは、任意に組み合わせてもよい。
本発明のセパレータでは、第1表面の開孔率が高いため、十分なシャットダウン効果を得るためには、第1表面を含む所定厚みの領域の厚みが小さい方が有利である。このような領域の厚みは、セパレータの厚みに対して40%以下、好ましくは35%以下、さらに好ましくは30%以下である。滑り性確保やフィルム成形性などの観点から、上記領域の厚みは、セパレータの厚みに対して、例えば、10%以上、好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上である。これらの上限の数値と下限の数値とは任意に組み合わせてもよい。多層フィルムでは、上記領域は、多孔質ポリプロピレン層などの、第1表面を含む多孔質層に該当する。例えば、三層以上の多層フィルムで、一対の最外層が、いずれも多孔質ポリプロピレン層である場合、各最外層の厚みは、上記の範囲から選択できるが、内層の厚みの合計は、セパレータの厚みに対して、40%以上、特に、45%以上または50%以上であるのが好ましい。
多層フィルムにおけるポリプロピレン層1層あたりの厚みは、具体的には、例えば、7μm以下、好ましくは6μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。また、フィルム成形性や滑り性確保などの観点から、上記領域の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは2μm以上、さらに好ましくは3μm以上である。これらの上限の数値と下限の数値とは、任意に組み合わせてもよい。
多孔質ポリマーフィルムは、層構造や材料などに応じて、慣用の方法により作製できる。例えば、構成ポリマーおよび造孔剤などを用いて、押出成形、コーティングなどによりフィルム成形し、水洗などにより造孔剤を除去することにより製造できる。空孔を形成するために、造孔剤に代えて、または造孔剤と組み合わせて、核剤(β晶核剤など)を用いてもよい。フィルム成形の際に、適宜、延伸処理を行ってもよい。また、多孔質ポリマーフィルムは、構成ポリマーを用いて未延伸フィルムを作製し、未延伸フィルムを、低温延伸および/または高温延伸することにより得ることもできる。多層フィルムは、共押出成形や、押出成形とコーティングとを利用することにより作製してもよい。また、多層フィルムは、各層を別々に形成し、重ね合わせて、公知の溶着方法(熱溶着など)などにより各層を貼り合わせることにより作製してもよい。第1表面での滑り性と、セパレータとしてのシャットダウン性とを両立するため、第1表面の開孔率と、セパレータの空隙構造とを精度よく制御することが好ましい。
多孔質ポリマーフィルムは、慣用の添加剤(酸化防止剤など)を含有してもよい。多層フィルムの場合、添加剤は、どの層に含有させてもよい。三層以上の多層フィルムでは、最外層に酸化防止剤を含有させてもよい。この場合、セパレータの耐酸化性を高めることができる。このような酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤および硫黄系酸化防止剤からなる群より選択された少なくとも一種が挙げられる。フェノール系酸化防止剤と、リン酸系酸化防止剤および/または硫黄系酸化防止剤とを併用してもよい。硫黄系酸化防止剤は、オレフィン樹脂との相溶性が高い。そのため、酸化防止剤を、多孔質ポリプロピレン層や多孔質ポリエチレン層などのオレフィン樹脂を含む層に含有させることが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のヒンダードフェノール化合物が例示できる。硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネートなどが例示できる。リン酸系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが好ましい。
以下、本発明のセパレータおよび電池について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態である円筒型リチウムイオン二次電池の構成を示した一部切り欠き斜視図である。図1の電池は、第1電極5と、第2電極6と、これらの間を隔離する一対のセパレータ7とを、渦巻状に巻回した電極群14を備えている。電極群14は、非水電解質(図示せず)とともに有底円筒型の金属製電池ケース1に収容されている。
図1では、第1電極5は、正極であり、第2電極6は、負極である。
第1電極(正極)5には正極リード端子5aが電気的に接続され、第2電極(負極)6には負極リード端子6aが電気的に接続されている。電極群14は、正極リード端子5aを導出した状態で、下部絶縁板9とともに電池ケース1に収納され、正極リード端子5aの端部は、レーザー溶接などにより封口板2に溶接される。封口板2は、正極端子12と、PTC素子および防爆弁(図示せず)の安全機構とを備えている。
下部絶縁板9は、電極群14の底面と、電極群14から下方へ導出された負極リード端子6aとの間に配され、負極リード端子6aは電池ケース1の内底面に抵抗溶接などにより溶接される。電極群14の上面に上部絶縁リング(図示せず)を載置し、上部絶縁リングの上方の電池ケース1の上部側面に、内方に突出した段部8を形成する。これにより、電極群14を電池ケース1内に保持する。次いで、所定量の非水電解質を、電池ケース1内に注入する。段部8の上には、周縁部にガスケット13を備えた封口板2を載置する。そして、電池ケース1の開口端部を内方にかしめ封口することにより、円筒型リチウムイオン二次電池を作製する。
電極群14は、一対のセパレータ7の長手方向における端部(巻き始め端部)を、巻芯で挟持するとともに、一方のセパレータの第1表面を巻芯の周面に当接させた状態で、第1電極5と、第2電極6と、これらを隔離する一対のセパレータ7とを巻回し、次いで巻芯を抜き取ることにより作製される。電極群14の作製に先立って、帯状の第1集電体とその表面に付着した第1活物質層とを備える第1電極5、および帯状の第2集電体とその表面に付着した第2活物質層とを備える第2電極6を準備する。
図2に、セパレータ7の一実施形態を示す断面模式図を示す。図2では、第1電極(正極)5と第2電極(負極)6との間に介在するセパレータ7は、一対の最外層としての多孔質ポリプロピレン層7aと、これらの間に挟持された内層としての多孔質ポリエチレン層7bとを有する三層構造の多孔質ポリマーフィルムである。多孔質ポリマーフィルムは、正極5と対向する第1表面7cと、負極6と対向する第2表面7dとを有している。第1表面7cおよび第2表面7dは、いずれも多孔質ポリプロピレン層7aの表面である。そのため、第1表面7cおよび第2表面7dでは、多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、前述の開孔率を有している。
電極群の作製に先立って、本発明のセパレータを準備する。セパレータを準備する工程の順序は、特に制限されず、第1電極および第2電極の準備する工程の後でも、前でもよい。また、セパレータと、第1電極および/または第2電極とを並行して準備してもよい。
図2では、一対のセパレータ7の端部(巻き始め端部)は、第1電極5および第2電極6の長手方向の端部よりも突出している。巻き始め端部を、1つまたは一対の巻芯で挟持して巻回すると、電極群の巻回軸側に、第1電極5および第2電極6のいずれも含まず、一対のセパレータ7の巻き始め端部で形成された部分が形成される。このセパレータ7の巻き始め端部で形成された部分を、セパレータ部分16として図1中に示す。セパレータ部分16は、巻回の少なくとも1周分を含む。
巻回の際、一対のセパレータ7のそれぞれの第1表面7cと巻芯とが接するように、巻き始め端部を巻芯で挟持する。次いで、巻芯を軸に巻回すると、巻芯の周面が、滑り性が高い第1表面7cのみと接した状態となり、電極群の最内周の内面は第1表面7cとなる。巻芯は、電極群の巻回後、セパレータ7の挟持を緩めて抜き取る。巻芯の周面が第1表面7cのみと接した状態であるため、極めてスムーズに巻芯を抜き取ることができる。よって、巻芯の抜き取り方向に、セパレータがずれたり、引き出されたりすることを効果的に抑制できる。その結果、電流のリークを抑制でき、歩留まりの低下を抑制できる。
図2に示す多孔質ポリマーフィルムは、最外層が多孔質ポリプロピレン層であるため、高い熱安定性を得ることができるとともに、適切なシャットダウン効果を得ることができる。また、内層に多孔質ポリエチレン層を有するため、より優れたシャットダウン効果を得ることができる。両最外層が多孔質ポリプロピレン層であることにより、内層の多孔質ポリエチレン層が軟化または溶融しても、セパレータの形状を維持することができる。さらに、多孔質ポリプロピレン層が正極と対向することにより、セパレータ表面の酸化を抑制することができる。
電極群において、巻回により形成されるセパレータ部分が、複数周である場合には、特に、セパレータ部分に負荷される応力が大きくなり、セパレータ表面同士の摩擦抵抗が増加する。このような場合であっても、本発明のセパレータを用いることにより、セパレータをずらしたり、引き出したりすることなく、電極群から巻芯を抜き取ることができる。セパレータ部分は、好ましくは2〜6周、さらに好ましくは3〜5周である。電極群の巻回の回数は、電池の種類などにも依存するが、例えば、15〜40回、好ましくは20〜35回である。
電極群から巻芯を抜き取る際には、巻芯を巻回方向に対して反対の方向に、僅かに回転させることにより、巻芯による挟持を緩めてもよい。巻芯は、セパレータを挟持できるように、挟持部分(切り込みなど)が形成された1つの部材を有するものであってもよい。また、巻芯は、セパレータを挟持する一対の部材を有するものであってもよい。巻芯の、セパレータを挟持する部分は、セパレータを保持できるように平坦にされている。
巻芯の材質は、特に制限されず、例えば、ステンレス鋼などの金属製の他、プラスチック製などであってもよい。巻芯の表面(特に周面)は、必要により、メッキ処理されていてもよく、コーティング剤などで表面処理されていてもよい。
本発明のセパレータは、活物質の充填量が多い電極(正極および/または負極)を用いたり、高いテンションで巻回したりして、電極群を作製する場合にも有用である。これは、このような電極群では、巻芯と、セパレータとの密着が強くなり、巻芯を抜き取り難くなるためである。
図1では、円筒型の電極群について説明したが、巻回された電極群は、巻回軸に垂直な端面が長円形である扁平形状の電極群であってもよい。
電極群14は、電池ケース1への収容に先立って、または収容後に、乾燥に供される。
図3は、セパレータ7の他の実施形態を示す断面模式図である。図3では、第1電極(正極)5と第2電極(負極)6との間に介在するセパレータ7は、多孔質ポリプロピレン層7aと、これに積層された多孔質ポリエチレン層7bとを有する二層構造の多孔質ポリマーフィルムを備えている。多孔質ポリマーフィルムは、正極5と対向する第1表面7c、および負極6と対向する第2表面7dを有する。図3では、第1表面7cは、多孔質ポリプロピレン層7aの表面であり、第2表面7dは、多孔質ポリエチレン層7bの表面である。第1表面7cでは、多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、前述の開孔率を有している。一対のセパレータ7のそれぞれの第1表面7cと巻芯とが接するように、巻き始め端部を巻芯で挟持し、巻芯を軸にして、正極5、負極6および一対のセパレータ7を巻回し、次いで巻芯を抜き取ることにより、電極群を形成できる。
このようなセパレータ7を用いた場合にも、その第1表面と、巻芯の周面とが接しているため、図2の場合と同様に、巻回された電極群から巻芯をスムーズに抜き取ることができる。また、多孔質ポリプロピレン層と、多孔質ポリエチレン層とを有する二層構造のフィルムを用いるため、適切なシャットダウン効果と高い熱安定性とを両立できる。
本発明のセパレータは、巻回式電極群を使用する種々の電池に利用できる。このような電池としては、例えば、フッ化黒鉛リチウム電池、二酸化マンガンリチウム電池などのリチウム一次電池;アルカリ二次電池、リチウムイオン二次電池などの二次電池などが挙げられる。セパレータの材質として、プロピレンを構成単位として有するポリマーやエチレン単位をベースとして含むポリマーを用いる場合、熱安定性やシャットダウン性に優れるため、特に、繰り返し充放電を行う二次電池に使用するのに適している。また、上記ポリマーは、水系電解質よりも、非水電解質に対する親和性が高いため、二次電池の中でも、リチウムイオン二次電池に用いるのに好適である。
以下、本発明の電池の各構成要素について、さらに詳細に説明する。
(第1電極および第2電極)
第1電極は、正極および負極のいずれであってもよい。第2電極は、第1電極とは反対の極性を有する電極である。
(正極)
正極は、少なくとも正極活物質層を有する。電池の種類によって、正極は、正極集電体と正極集電体の表面に付着した正極活物質層とを含んでもよい。正極は、帯状である。好ましい態様では、正極は、帯状の正極集電体と、正極集電体の表面に付着した正極活物質層とを含む。
正極集電体としては、電池の種類などに応じて慣用の金属箔などが使用できる。例えば、リチウムイオン二次電池では、加工性、実用強度などの観点から、アルミニウムまたはその合金が好ましい。
正極活物質層は、正極活物質の他、導電剤、結着剤、増粘剤などを含有してもよい。正極活物質としては、電池の種類に応じて、慣用の活物質が利用できる。例えば、リチウムイオン二次電池では、リチウムイオンをゲストとして受け入れるリチウム含有遷移金属化合物などが使用できる。このような化合物としては、例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムからなる群より選択された少なくとも一種の金属とリチウムとの複合金属酸化物、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiCoxNi(1-x)2(0<x<1)、LiCoy1-y2(0.6≦y<1)、LiNiz1-z2(0.6≦z<1)、LiCrO2、αLiFeO2、LiVO2などの酸化物が例示できる。上記組成式において、Mは、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、SbおよびBからなる群より選択された少なくとも1つの元素(特に、Mgおよび/またはAl)を示す。正極活物質は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
結着剤は、分散媒に混練により溶解または分散でき、電池特性に対する影響が小さいものであれば特に限定されない。結着剤としては、例えば、フッ素樹脂、ゴム類、アクリルポリマーまたはビニルポリマー(アクリル酸メチル、アクリロニトリルなどのアクリルモノマー、酢酸ビニルなどのビニルモノマーなどのモノマーの単独重合体または共重合体など)などが例示できる。フッ素樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレンなどが例示できる。ゴム類としては、アクリルゴム、変性アクリロニトリルゴム、スチレンブタジエンゴムなどが例示できる。結着剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いてもよい。結着剤は、分散媒に分散したディスパージョンの形態で使用してもよい。
導電剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛などの各種グラファイト;炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維などが使用できる。
増粘剤としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなど)などが例示できる。
分散媒としては、結着剤が溶解または分散可能であれば特に制限されず、結着剤の分散媒に対する親和性に応じて、有機溶媒および水(温水を含む)のいずれも使用できる。有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン;テトラヒドロフランなどのエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド;テトラメチル尿素などが例示できる。分散媒は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極活物質層は、正極活物質、必要により、結着剤、導電剤および/または増粘剤を、分散媒とともに混練したスラリー状の合剤を調製し、この合剤を正極集電体または基材に付着させることにより形成できる。具体的には、正極集電体または基材の表面に、合剤を公知のコーティング方法により塗布し、乾燥し、必要により圧延することにより正極活物質層を形成できる。正極集電体の一部には、正極活物質層が形成されずに集電体の表面が露出した部位が形成されており、この露出部に正極リードが溶接される。正極は、柔軟性に優れる方が好ましい。
スラリー状の合剤の混練の際に、必要に応じて、各種分散剤、界面活性剤、安定剤などを添加してもよい。
正極活物質層は、正極集電体(または基材)の片面または両面に形成することができる。
正極の厚みは、例えば、70〜250μm、好ましくは100〜200μmである。
(負極)
負極は、少なくとも負極活物質層を有する。電池の種類によって、負極は、負極集電体と、この表面に付着した負極活物質層とを有してもよい。また、負極活物質層のみで負極を形成してもよい。負極は、帯状であってもよい。好ましい態様では、負極は、帯状の負極集電体と、負極集電体の表面に付着した負極活物質層とを含む。
負極集電体としては、電池の種類などに応じて慣用の金属箔が使用できる。例えば、リチウムイオン二次電池では、加工性、実用強度などの観点から、銅箔、銅合金箔などが好ましい。集電体は、圧延箔、電解箔などであってもよい。また、集電体は、孔開き箔、エキスパンド材、ラス材などであってもよい。
負極活物質層は、負極活物質の他、導電剤、結着剤、増粘剤などを含有してもよい。負極活物質としては、電池の種類に応じて、慣用の活物質が利用できる。例えば、リチウムイオン二次電池では、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出し得る黒鉛型結晶構造を有する材料、例えば、天然黒鉛や球状または繊維状の人造黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)などの炭素材料が例示できる。特に、格子面(002)の面間隔(d002)が0.3350〜0.3400nmである黒鉛型結晶構造を有する炭素材料が好ましい。さらに、ケイ素;ケイ素酸化物、シリサイドなどのケイ素含有化合物;スズ、アルミニウム、亜鉛、およびマグネシウムからなる群より選択された少なくとも一種を含むリチウム合金および各種合金組成材料を用いることもできる。
結着剤、導電剤、増粘剤および分散媒としては、それぞれ、正極について例示したものなどが使用できる。
負極活物質層は、公知の方法により形成することができる。例えば、負極活物質の種類に応じて、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの気相法により負極活物質を集電体表面に堆積させることにより負極活物質層を形成してもよい。また、正極活物質層と同様の方法により、負極活物質、結着剤、および必要により導電剤などを含むスラリー状の合剤を用いて、形成してもよい。負極は、柔軟性に優れる方が好ましい。
負極活物質層は、負極集電体の片面に形成してもよく、両面に形成してもよい。
負極の厚みは、例えば、100〜250μm、好ましくは110〜210μmである。
電極群とともに、電池ケースに収容する電解質としては、電池の種類に応じて、慣用の液体または固体の電解質が使用できる。液体の電解質は、溶媒と、これに溶解した塩類とを含有する。液体の電解質は、電池の種類に応じて、水系電解質であってもよく、非水電解質であってもよい。例えば、リチウム一次電池やリチウムイオン二次電池では、非水電解質が使用される。
リチウム一次電池やリチウム二次電池では、非水電解質は、非水溶媒にリチウム塩を溶解することにより調製される。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;γ−ブチローラクトンなどのラクトン;1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化アルカン;1,2−ジメトキシエタンなどのアルコキシアルカン;4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル;アセトニトリルなどのニトリル;スルホラン、3−メチル−スルホラン;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;リン酸トリメチルなどのリン酸アルキルエステルなどが例示できる。非水溶媒は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
リチウム塩としては、電子吸引性の強いリチウム塩、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、LiC(SO2CF33などが挙げられる。リチウム塩は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。非水電解質中のリチウム塩の濃度は、例えば、0.5〜1.5Mである。
電解質には、適宜、慣用の添加剤を含有させてもよい。例えば、リチウムイオン二次電池では、正負極上に良好な皮膜を形成させたりするために、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、およびこれらの変性体などを用いてもよい。リチウムイオン二次電池が過充電状態になったときに作用する添加剤として、例えば、ターフェニル、シクロヘキシルベンゼン、ジフェニルエーテルなどを使用してもよい。添加剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの添加剤の割合は、特に制限されないが、例えば、非水電解質全体の0.05〜10重量%程度である。
電池ケースは、電池の種類に応じて材質や形状を選択できる。電池ケースは、通常、金属製である。耐圧強度の観点から、電池ケースの材料としては、マンガン、銅等の金属を微量含有するアルミニウム合金、安価なニッケルメッキを施した鋼鈑などが好ましい。電池ケースの形状は、電極群の形状に応じて、円筒型、角型などであってもよい。本発明のセパレータは、例えば、18650型の高容量の円筒型リチウムイオン二次電池などに好適である。この18650型電池の公称容量は、1800mA以上、好ましくは2000mA以上である。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
図1に示す巻回式電極群を備えた円筒型リチウムイオン二次電池(電池A)を作製した。この電池は、直径18.1mm、高さ65.0mmの18650型で、公称容量2600mAhである。電池ケース1としては、ニッケルメッキした鋼鈑(肉厚0.20mm)をプレス成型することにより得られた金属製のケース(直径17.8mm、総高64.8mm)を用いた。
非水電解質は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの混合溶媒(容積比2:1)に、LiPF6を1.0Mの濃度となるように溶解し、シクロヘキシルベンゼンを0.5重量%の濃度となるように添加することにより調製した。
なお、巻回式電極群は、下記(1)〜(4)のようにして作製した。
(1)セパレータの作製
図2に示すような、内層の多孔質ポリエチレン層7と、この内層を挟持する最外層の一対の多孔質ポリプロピレン層7とを有する3層構造のセパレータ7(厚み20μm)を形成した。
具体的には、ポリプロピレンの未延伸シートを、得られる多孔質ポリプロピレンフィルムの表面における開孔の合計面積の割合(開孔率)が90%となるように、延伸条件を調節しながら、加熱下で延伸することにより、多孔質ポリプロピレンフィルムを作製した。得られた多孔質ポリプロピレンフィルムは、開孔径範囲3〜15μm、空隙率38%、厚み5μmを有していた。この多孔質ポリプロピレンフィルムを2枚用意し、これらのフィルム間に、多孔質ポリエチレンフィルム(空隙率38%、厚み10μm)を挟持して、熱溶着することにより、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムを、さらに、幅61mmのサイズにカットすることにより、上記セパレータ7の長尺フープを得た。得られたセパレータの表面における動摩擦係数は、0.27であった。
なお、多孔質ポリプロピレンフィルムの表面における、開孔率、および開孔径範囲、ならびに動摩擦係数は、以下のようにして測定した。
(開孔率)
セパレータ表面(多孔質ポリプロピレンフィルムの層の表面)を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した。所定領域(0.12mm×0.12mm)について、得られた画像データを二値化処理し、セパレータ表面における開孔Aと、これ以外の非開孔領域Bとを、分別した。得られたデータに基づいて、所定領域の面積に占める、開孔Aの合計面積の割合を百分率で算出した。
(開孔径範囲)
セパレータ表面(多孔質ポリプロピレンフィルムの層の表面)の所定領域を、SEMを用いて撮影し、得られたSEM像に基づいて、既述の方法により、開孔径範囲を求めた。
(動摩擦係数)
セパレータ7の表面における動摩擦係数を、JIS K7125に準拠した方法により、測定した。
(2)正極5の作製
適量のN−メチル−2−ピロリドンに、正極活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2重量部、および結着剤としてポリフッ化ビニリデンを3重量部加えて混練し、これらの成分が分散したスラリー状の合剤を調製した。このスラリーを、帯状のアルミニウム箔(厚さ15μm)の両面に塗布し、乾燥した。次いで、線圧1000kgf/cm(9.8kN/cm)で、2〜3回圧延を行い、厚みを180μmに調整した。幅57mm、長さ620mmのサイズに裁断することにより、両表面に正極活物質層を有する正極5を作製した。
合剤が塗布されていないアルミニウム箔の露出部には、アルミニウム製の正極リード端子5aを超音波溶接した。この超音波溶接した部分において、正極リード端子5aを覆うようにポリプロピレン樹脂製の絶縁テープを貼り付けた。
(3)負極6の作製
適量の水に、負極活物質としてリチウムを吸蔵および放出可能な鱗片状黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレンブタジエンゴムの水性ディスパージョンを固形分として1重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を1重量部加えて混練し、これらの成分を分散させてスラリー状の合剤を調製した。このスラリーを、帯状の銅箔(厚さ10μm)の両面に塗布し、110℃で30分間乾燥した。次いで、線圧110kgf/cm(1.08kN/cm)で、2〜3回圧延を行い、厚みを174μmに調整した。幅59mm、長さ645mmのサイズに裁断することにより、両表面に負極活物質層を有する負極6を作製した。
合剤が塗布されていない銅箔の露出部には、ニッケル製の負極リード端子6aを抵抗溶接した。この抵抗溶接した部分において、負極リード端子6aを覆うようにポリプロピレン樹脂製の絶縁テープを貼り付けた。
(4)電極群14の作製
正極5と負極6と、これらを隔離するセパレータ7とを、渦巻状に巻回して電極群14を構成した。セパレータの長手方向における端部は、正極5および負極6の端部よりも35〜40mm突出させた状態にした。巻回の際には、突出したセパレータの端部を巻芯(材質:SUS)で挟持し、ローラでセパレータを送り出しながら、巻芯を巻回軸として、巻回することにより渦巻状の電極群14を形成した。巻回後、セパレータの他方の端部を裁断し、巻芯による挟持を緩め、電極群から巻芯を抜き取った。なお、電極群14の最内周から3周目までは、セパレータ間に正極および負極が介在しないセパレータのみからなるセパレータ部分16とした。また、セパレータの長さは、820〜850mmであった。電極群14は、300個作製し、リチウムイオン二次電池の作製に供した。
実施例2および比較例1
多孔質ポリプロピレンフィルムの表面において、開孔率および開孔径範囲を、表1に示す値に変更する以外は、実施例1と同様にして三層構造を有するセパレータを作製した。得られたセパレータを用いる以外は、実施例1と同様にして、各例について300個の電極群を作製した。巻回時に、ローラによるセパレータの送り出しが良好に行われずに、セパレータの巻き取り不良により巻きズレが生じた電極群を除外し、残る電極群を用いて、電池B〜電池Lを作製した。表1には、電極群300個中の、巻き取り不良となった電極群の個数を、「巻回不良」として示した。
なお、開孔率および開孔径範囲は、多孔質ポリプロピレンフィムの延伸条件を調節することにより、調整した。セパレータ7の厚みは、いずれも20μmとした。電池G〜Lはいずれも比較例である。
(リーク検査)
実施例および比較例のリチウムイオン二次電池について、電流のリークを検査した。
リーク検査は、二次電池の作製において、非水電解質を注入する前に、正極リード端子と負極端子である電池ケースとの間に高電圧(250V)を印加し、その際の電流波形により、電流のリークを検出する方法で行った。検査時の電流波形が所定の良品設定幅から外れた場合のみリーク不良と判定した。
評価結果を表1に示す。リーク検査の不良率は、リチウムイオン二次電池全体の個数に対して、リーク不良だった電池の個数で表した。
Figure 0005340408
表1に示すように、実施例の電池A〜Fでは、巻回不良およびリーク不良が顕著に少なくなった。実施例でリーク不良が少なくなったのは、セパレータ表面の摩擦係数を適度に小さくすることができたためと考えられる。そのため、電極群の巻回後に、巻芯をスムーズに抜き取ることができ、巻き始めのセパレータ部分16が、巻芯を抜き取る方向にズレたり、損傷したりすることを抑制できたと推定される。なお、リーク検査後、電流のリークが見られなかった電池を分解し、巻き始めのセパレータ部分16を目視で観察したところ、セパレータ部分16が巻芯を抜き取る方向にズレた形跡や損傷した形跡は見られなかった。
また、実施例では、セパレータの表面は、ローラに対して過度の滑りを生じず、巻回不良は全く見られなかった。つまり、実施例のセパレータは、表面において、巻芯に対する適度な滑り性と、ローラに対する適度な耐滑り性とが、バランスされ、電極群の作製に求められる適度な滑り性を有していると言える。
実施例の結果に対して、比較例の電池G〜Iは、セパレータ表面の開孔率が85%であり、リーク不良の発生率が大きくなった。これは、セパレータ表面の開孔率が小さいため、摩擦係数が大きくなり、巻回後に、セパレータを電極群からスムーズに抜き取ることができなかったためと考えられる。リーク検査後、電流のリークが確認された電池を分解し、巻き始めのセパレータ部分16を目視で観察したところ、セパレータ部分16が、巻芯を抜き取る方向にズレたり、損傷したりしていた。この結果から、巻き始め部分において、電流がリークしていたと考えられる。
比較例の電池J〜Lでは、セパレータ表面の開孔率が98%であり、摩擦係数が小さいため、リーク不良の発生率は比較的低いものの、巻回の際に、電極群の構成要素(セパレータ、正極および/または負極)の巻きズレが生じ、巻回不良の発生率が顕著に増加した。巻回不良の発生率が増加した理由は、セパレータ表面の滑り性が過度に高すぎて、ローラとセパレータ表面との間で滑りが生じ、ローラによるセパレータの送り出しがスムーズに行われず、これに伴いセパレータの巻き取りもスムーズに行われなかったことによるものと考えられる。
実施例および比較例では、開孔径範囲が小さくなると、リーク不良の発生率が低くなった。これは、開孔径の分布が均一になるほど、セパレータの表面において、非開孔部分の分布も均一になり、これにより表面の滑り性が均一になるためと考えられる。つまり、巻芯に対して滑り性の低い部分や高い部分が不均一に形成されるのを抑制でき、巻芯の抜き取りをスムーズに行うことができるため、抜き取り方向にセパレータ部分16がズレるのを抑制できる。
上記の結果は、セパレータの表面状態が、巻芯の抜き取り性や電極群の巻回性に大きく影響し、巻回式電極群の不良要因となることを示している。そのため、セパレータの表面状態を制御することにより、電極群や電池の製造不良の発生率を低減することができる。つまり、本発明においては、セパレータの表面状態を制御することが重要であり、上記実施例では、三層構造のセパレータを用いた例を示したが、単層構造の他、二層または四層以上の多層構造を有するセパレータについても同様の結果が得られる。
また、上記実施例では、円筒型リチウムイオン二次電池を用いたが、巻回式電極群を備える各種電池、例えば、角型電池であっても、また、一次電池や、アルカリ蓄電池などの他の二次電池などでも同様の効果が得られる。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
本発明の電池用セパレータは、巻回式電極群を備えた電池(例えば、リチウムイオン二次電池)に使用するのに有用である。
1 電池ケース
2 封口板
5 第1電極(または正極)
5a 正極リード端子
6 第2電極(または負極)
6a 負極リード端子
7 セパレータ
7a 多孔質ポリプロピレン層
7b 多孔質ポリエチレン層
8 段部
9 下部絶縁板
12 正極端子
13 ガスケット
14 電極群
16 セパレータ部分

Claims (14)

  1. 第1表面および前記第1表面の反対側の第2表面を有する多孔質ポリマーフィルムを含み、
    前記第1表面には、前記多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、
    前記第1表面に占める、前記開孔の合計面積の割合が、89%以上で、かつ96%以下である、電池用セパレータ。
  2. 前記開孔の合計面積の割合が、90%以上で、かつ95%以下である、請求項1に記載の電池用セパレータ。
  3. 前記開孔の開孔径範囲が、0.8μm以上で、かつ40μm以下である、請求項1または2に記載の電池用セパレータ。
  4. 前記開孔の開孔径範囲が、1μm以上で、かつ30μm以下である、請求項3に記載の電池用セパレータ。
  5. 前記多孔質ポリマーフィルムの少なくとも前記第1表面側の所定厚さの領域が、ポリプロピレン、およびプロピレンと他の共重合性モノマーとの共重合体からなる群より選択された少なくとも一種を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  6. 前記多孔質ポリマーフィルムが、多孔質ポリプロピレン層を含む多層フィルムであり、前記第1表面を有する層が、前記多孔質ポリプロピレン層である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  7. 前記多層フィルムが、さらに、前記多孔質ポリプロピレン層に積層された多孔質ポリエチレン層を含む、請求項6に記載の電池用セパレータ。
  8. 前記多層フィルムが、一対の最外層と、前記一対の最外層間に介在する1または2以上の内層とを含む三層以上を有し、前記第1表面を有する層が、前記多孔質ポリプロピレン層である、請求項6に記載の電池用セパレータ。
  9. 前記内層の少なくとも1つが、多孔質ポリエチレン層である、請求項8に記載の電池用セパレータ。
  10. 前記多孔質ポリプロピレン層が、ポリプロピレン、およびプロピレンと他の共重合性モノマーとの共重合体からなる群より選択された少なくとも一種を含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  11. 前記多層フィルムの厚みが、10μm以上かつ35μm以下であり、前記多孔質ポリプロピレン層の厚みが、前記多層フィルムの厚みに対して10%以上かつ40%以下である、請求項6〜10のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  12. 第1電極と、第2電極と、前記第1電極および前記第2電極の間を隔離する一対のセパレータとを、渦巻状に巻回した電極群、ならびに
    非水電解質を備え、
    前記第1電極および第2電極が、それぞれ、帯状の集電体と前記集電体の表面に付着した活物質層とを含み、
    前記セパレータが、前記第1電極と対向する第1表面、および前記第2電極と対向し、かつ前記第1表面の反対側の第2表面を有する多孔質ポリマーフィルムを含み、
    前記第1表面には、前記多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、
    前記第1表面に占める、前記開孔の合計面積の割合が、89%以上で、かつ96%以下であり、
    前記電極群の最内周の内面が、前記セパレータの前記第1表面である、電池。
  13. 前記電極群が、巻回軸側に、前記第1電極および前記第2電極のいずれも含まず、かつ前記一対のセパレータで形成された複数周を有する、請求項12に記載の電池。
  14. 帯状の第1集電体および前記第1集電体の表面に付着した第1活物質層を含む第1電極と、帯状の第2集電体および前記第2集電体の表面に付着した第2活物質層を含む第2電極とを準備する工程、
    前記第1電極と対向する第1表面、および前記第2電極と対向し、かつ前記第1表面の反対側の第2表面を有する多孔質ポリマーフィルムを含み、前記第1表面には、前記多孔質ポリマーフィルムの空孔に連通する開孔が分布しており、前記第1表面に占める、前記開孔の合計面積の割合が、89%以上で、かつ96%以下である、一対の帯状のセパレータを準備する工程、
    前記第1電極と、前記第2電極と、前記セパレータとを、前記第1電極および前記第2電極の間を前記セパレータで隔離し、かつ前記セパレータの長手方向における端部を巻芯で挟持するとともに、一方のセパレータの前記第1表面を前記巻芯の周面に当接させた状態で、渦巻状に巻回して電極群を形成する工程、
    前記巻芯を前記電極群から抜き取る工程、並びに
    前記電極群を、非水電解質とともに電池ケースに収容する工程を含む、電池の製造方法。
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