JP2008108492A - 電池 - Google Patents

電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2008108492A
JP2008108492A JP2006288582A JP2006288582A JP2008108492A JP 2008108492 A JP2008108492 A JP 2008108492A JP 2006288582 A JP2006288582 A JP 2006288582A JP 2006288582 A JP2006288582 A JP 2006288582A JP 2008108492 A JP2008108492 A JP 2008108492A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separator
battery
beginning
layer
electrode plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006288582A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yokoyama
敬士 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006288582A priority Critical patent/JP2008108492A/ja
Publication of JP2008108492A publication Critical patent/JP2008108492A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Cell Separators (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】本発明は渦捲状の電極体を捲回して構成した後の捲芯の抜き取りをスムーズにし、捲き始めのセパレータ部分の捲芯を抜き取る方向へのズレや損傷を抑制して電池組立て時のリーク検査の不良率を低減した信頼性の高い電池を提供することを目的とする。
【解決手段】帯状の正極板5と負極板6とをセパレータ7を介して捲回してなる渦捲状の電極体14と電解液を内部に収納した金属製の有底ケース1と、この有底ケース1の上部を密閉する封口板2とを備えた電池であって、前記電極体14の捲き始めの正極板5と負極板6が存在しない捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は帯状の正極板と負極板とをセパレータを介して捲回してなる渦捲状の電極体を備えた電池に関し、電極体を構成する際の捲き始めのセパレータ部分の損傷やズレを抑制して電池組立て時のリーク検査の不良率を低減し、且つ、充放電サイクル寿命にも優れた信頼性の高い非水電解液二次電池、特にリチウムイオン二次電池を提供する。
近年、民生用電子機器のポータブル化、コードレス化が急激に進んでおり、これら電子機器の駆動用電源を担う小型、軽量で高エネルギー密度を有する電池への要望が高まっている。非水電解液二次電池、とりわけリチウムイオン二次電池は、高電圧、高エネルギー密度を有する電池であることから、ノートパソコン、携帯電話、AV機器などの駆動用電源として広く用いられている。
リチウムイオン二次電池は、高容量で充放電サイクル寿命が長く、且つ、優れた信頼性が求められる。特に最近のリチウムイオン二次電池では、更なる高容量化を実現するために、正極活物質および負極活物質の高密度化などエネルギー密度を向上させる開発が進められている。また、このような高エネルギー密度化と併せて長い充放電サイクル寿命や優れた信頼性を得るための開発が進められている。
例えばセパレータは高容量化に伴い電池ケース内の空間における正極活物質および負極活物質の占める割合が増加することから薄膜化される傾向にある。セパレータの薄膜化が進むとその強度が不充分となり、渦捲状の電極体の内部の微小なショートによる電圧低下など信頼性が低下するおそれがあった。
これまでリチウムイオン二次電池用のセパレータにはポリオレフィン系の微多孔膜、特に多孔質ポリエチレンが広く用いられてきたが、ポリエチレンは比較的融点が低く突き刺し強度も小さいため、例えばリチウムイオン二次電池の温度が高温になるような異常な環境下にさらされた場合に溶融し易いことと強度不足により正・負極板が微小ショートして電圧が低下する可能性があった。
そこでシャットダウン温度や突き刺し強度が異なるポリオレフィン系の微多孔膜を積層する方法が検討され、比較的融点が高く突き刺し強度も大きい多孔質ポリプロピレンを最外層に形成し、この多孔質ポリプロピレンからなる最外層に挟まれた内部層に多孔質ポリエチレンを形成してセパレータの信頼性を向上させる方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
特開2002−246000号公報
渦捲状の電極体は帯状の正極板と負極板とをセパレータを介して捲芯を用いて捲回後、この捲芯を抜き取る工程を経て構成される。この渦捲状の電極体の捲き始めは正・負極板が存在しないセパレータが2枚重なり合って存在し、この2枚のセパレータを捲芯により挟持した状態で捲回を開始し、正極板と負極板を捲回した後、捲き始めのセパレータ部分の挟持を緩めて捲芯を抜き取っている。
このセパレータに特許文献1のような多孔質ポリプロピレンを最外層に形成し多孔質ポリエチレンを内部層に形成したセパレータを用いて渦捲状の電極体を構成した場合、滑り
性が悪い多孔質ポリプロピレンが最外層に形成されるため捲芯をスムーズに抜き取ることができず、捲き始めのセパレータ部分が捲芯を抜き取る方向にズレたり或いはこのセパレータ部分に損傷を与える場合があった。このような捲き始めのセパレータ部分のズレや損傷は電池組立て時のリーク検査の不良率を高める要因になっていた。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、渦捲状の電極体を捲回して構成した後の捲芯の抜き取りをスムーズにし、捲き始めのセパレータ部分の捲芯を抜き取る方向へのズレや捲き始めのセパレータ部分の損傷を抑制して電池組立て時のリーク検査の不良率を低減した信頼性の高い電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、帯状の正極板と負極板とをセパレータを介して捲回してなる渦捲状の電極体と電解液を内部に収納した金属製の有底ケースと、この有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた電池であって、前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を設けた構成としたことを特徴とする。
この構成によれば、渦捲状の電極体の捲き始めの捲芯によって挟持されるセパレータ部分の滑り性が良いため捲芯をスムーズに抜くことができ、捲き始めのセパレータ部分の損傷やズレを抑制できる。この損傷やズレを抑制することにより電池組立て時のリーク検査の不良率を低減できる効果が得られる。
本発明によれば、渦捲状の電極体の捲き始めの捲芯によって挟持されるセパレータ部分の滑り性が良いため、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回して電極体を構成した後の捲芯をスムーズに抜き取ることができ、これにより捲き始めのセパレータ部分が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、このズレや損傷を抑制することにより電池組立て時のリーク検査の不良率を低減できる効果が得られる。
本発明においては、帯状の正極板と負極板とをセパレータを介して捲回してなる渦捲状の電極体と電解液を内部に収納した金属製の有底ケースと、この有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた電池であって、前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を設けた構成とするものである。
この構成によれば、渦捲状の電極体の捲き始めの捲芯によって挟持されるセパレータ部分の滑り性が良いため、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回して電極体を構成した後の捲芯をスムーズに抜き取ることができ、これにより捲き始めのセパレータ部分が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、このズレや損傷を抑制することにより電池組立て時のリーク検査の不良率を低減できる効果が得られる。
また、前記セパレータが多層の微多孔膜からなるセパレータであることが好ましい。
この構成によれば、渦捲状の電極体の捲き始めの正極板と負極板が介在しないセパレータ部分と正極板に対向するセパレータとを比較的容易に異なる微多孔膜で形成できる。つまり捲き始めのセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を比較的容易に形成できる効果が得られる。さらに、異なる微多孔膜を積層して形成することにより、突き刺し強度や耐酸化性等の物性が異なる微多孔膜を適時、適切に組み合わせて要望される電池特性を得ることができる。
また、前記多層の微多孔膜のなかで滑り性の良い微多孔膜を前記電極体の捲き始めに表出させても良い。
この構成によれば、積層したセパレータの各層のなかで滑り性の良い微多孔膜の層を渦捲状の電極体の捲き始めに表出させることで、容易に滑り性の良い微多孔膜を渦捲状の電極体の捲き始めに設けることができる。また、このように滑り性の良い微多孔膜を捲き始めに表出させるように形成すれば捲き始めのセパレータ部分の厚みを薄くできるため、この正・負極板が存在しない捲き始めの空隙をより小さくできる。渦捲状の電極体の捲き始めの空隙を小さくできればそれだけ多くの正・負極活物質を充填できるため高容量化に繋がる効果が得られる。
また、前記渦捲状の電極体の捲き始めの滑り性の良い微多孔膜を多孔質ポリエチレンとし、正極板に対向するセパレータを多孔質ポリプロピレンとすることが好ましい。
この構成によれば、滑り性の良い多孔質ポリエチレンが渦捲状の電極体の捲き始めに形成され、耐酸化性に優れる多孔質ポリプロピレンが正極板と対向する部分に形成されるため、渦捲状の電極体を構成する工程において捲芯を抜く際に捲き始めのセパレータ部分の損傷やズレを抑制できる効果と、正極板と対向するセパレータの表面における酸化物の形成を抑制して長い充放電サイクル寿命が得られる効果の双方が容易に得られる。
正極板と対向する部分に耐酸化性が優れるセパレータを構成すれば、セパレータと正極板の界面における酸化物の形成を抑制でき、特に高温雰囲気において充放電サイクル寿命を向上できる効果が得られる。
この酸化物の詳細な影響については検討中であるが、正極板に対向するセパレータに耐酸化性の低い材料を用いた場合、セパレータの表面に酸化物が容易に形成されることから、この酸化物が充放電を妨げている可能性が高いと考えられる。特にリチウムイオン二次電池は高電圧であるため正極活物質やセパレータの酸化分解が促進されやすく、特に高温雰囲気において酸化分解が顕著になると考えられる。
尚、多孔質ポリエチレンおよび多孔質ポリプロピレンは非水電解液中でほとんど安定して存在し、比較的低コストで入手しやすいことからセパレータの材料に広く用いられており信頼性も高い。
また、前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を貼り合わせても良い。
この構成によれば、渦捲状の電極体の捲き始めの滑り性の良いセパレータ部分の厚みを貼り合わせるセパレータの厚みにより微調整できるため、この厚みの微調整により捲回して渦捲状の電極体を構成する際のセパレータの僅かな捲きズレを低減できる効果が得られる。
また、前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分にフッ素系樹脂を塗布または噴霧しても良い。
この構成によれば、渦捲状の電極体の捲き始めのセパレータ部分に滑り性の良い部分を容易に形成できる。また、捲き始めのセパレータ部分の表面に薄く形成できるため渦捲状の電極体を構成する設備の調整がほとんど不要となる効果も得られる。
また、前記渦捲状の電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に
凹凸部を設けても良い。
捲き始めのセパレータ部分の表面に凹凸部を設けることによって捲芯との接触面が少なくなり滑り性をさらに向上できる効果が得られる。また、このように凹凸部を設ける方法であれば、フープ状のセパレータの後処理によって容易に凹凸部を設けることができるため、例えば渦捲状の電極体を構成する工程に凹凸加工する工程をインライン化することで容易に作製できる効果も得られる。
また、前記凹凸部を帯状のセパレータの短手方向に直線状に設けた凹部としても良い。
この構成によれば、渦捲状の電極体を構成する際の捲芯を抜き取る方向に沿うように凹部が直線状に形成されるため捲芯を抜き取る際の滑り性がさらに良くなる効果が得られる。
また、正極板に対向するセパレータに酸化防止剤を添加しても良い。
酸化防止剤を用いてセパレータの耐酸化性を向上する方法であれば、温度や長期保存の影響等により比較的酸化されやすいポレオレフィン系樹脂等の耐酸化性を容易に向上できる。この酸化防止剤はセパレータの添加剤として微量含ませるのみで効果が得られる。
酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤またはリン酸系酸化防止剤から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
このような酸化防止剤は比較的融点が高いものが多く、融点が高い酸化防止剤は電池の使用環境温度が高温である場合においても非水電解液中にほとんど溶出しないため、特に高温雰囲気において電池の保存特性や充放電サイクル寿命を向上させる効果が得られる。尚、融点は具体的には60℃以上であれば非水電解液中にほとんど溶出しないという知見があり、前記の酸化防止剤の多くが含まれる。
また、酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤およびリン酸系酸化防止剤から選ばれた少なくとも1種と硫黄系酸化防止剤との混合物であっても良い。
このように硫黄系酸化防止剤を併用すれば2種以上の酸化防止剤の相乗効果により、耐酸化性をより高めることができる。特にポレオレフィン系樹脂との相性が良いため多孔質ポリプロピレン等を用いた場合により良い効果が得られる。
以下、本発明の電池について図面を参照して説明する。
図1は本発明の電池として円筒型リチウムイオン二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図である。
図1に示したように、円筒型リチウムイオン二次電池の電極体14は金属箔上に正極活物質層を設けた正極板5と、金属箔上に負極活物質層を設けた負極板6とをセパレータ7を介して捲芯を用いて捲回後、この捲芯を抜き取る工程を経て構成する。
渦捲状の電極体14の捲き始めは正極板5、負極板6が存在しないセパレータ7が2枚重なり合って存在し、この2枚重なり合ったセパレータ7の先端部を捲芯により挟持した状態で捲回を開始する。捲芯の捲き始めにはセパレータ7のみが数周捲回され、次いで正極板5と負極板6とをセパレータ7を介して捲回した後、捲き始めのセパレータ部分16の挟持を緩めて捲芯を抜き取っている。このとき捲芯を抜き取りやすくするために捲芯を
捲回した方向と反対方向に僅かに回転して、セパレータ部分と捲芯との接触を解く動作を行う場合もある。尚、捲芯は捲き始めのセパレータ部分16を挟持できるように2本の部材からなり、この2本の部材のセパレータ部分16を挟持する部分はセパレータ部分16を保持できるように平面にしている。
このように構成した電極体14は、正極リード端子5aおよび負極リード端子6aが各々正極板5および負極板6に電気的に接続されており、下部絶縁板9とともに金属製の有底ケース1に収納し、正極リード端子5aの上方に封口板2を溶接する。
封口板2はPTC(Positive Temperature Coefficient)素子10、防爆弁11の安全機構と正極外部端子12を備えている。下部絶縁板9は電極体14の下面と下方へ突出した負極リード端子6aに挟装し、この負極リード端子6aは有底ケース1の内底面に溶接する。電極体14の上面には上部絶縁リング8を載置し、有底ケース1の上部側面に溝部を形成して電極体14を有底ケース1内に保持する。次いで、所定量の非水電解液を有底ケース1内に注入し、正極リード端子5aを折り曲げて前記の溝部上にガスケット13を介して封口板2を載置し、有底ケース1の上端の開口部を内方にかしめ封口して円筒型リチウムイオン二次電池を作製する。
本発明の電極体14を備えた電池は電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に他の部分のセパレータと比べて滑り性が良い微多孔膜を設けている。
これにより捲芯と捲き始めのセパレータ部分16との接触抵抗が小さくなり、捲芯をスムーズに抜き取ることができる。
これは昨今の正極活物質や負極活物質の充填量を増加して高容量化した電極体14を備えた電池に特に有効である。その理由は、高容量化のため正極活物質や負極活物質の充填量を増加した電極体14はその外径が大きくなりやすく、一定容積の有底ケース内に収納するためにセパレータ7のテンションを強くして構成する必要があり、セパレータ7のテンションを強くして電極体14を構成した場合、捲き始めのセパレータ部分16と捲芯との密着が強くなるためである。
以下に本発明の電池に用いたセパレータについて図面を参照して説明する。
<単層のセパレータ>
図2〜図5は単層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性が良い微多孔膜を設けたセパレータ7の概略断面図である。
図2は単層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたものである。
図3は単層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせ、さらにその部分を圧潰する等の方法により単層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したものである。
図4は単層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面にフッ素系樹脂を塗布または噴霧する等の方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたものである。
図5は単層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図6は多孔質ポリプロピレン15bの片端部の捲き始めのセパレータ部分16に帯状のセパレータ7の短手方向に直線状の凹部17を設けたセパレータ7の概略平面図である。
<2層のセパレータ>
図7〜図11は2層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性が良い微多孔膜を設けたセパレータ7の概略断面図である。
図7は2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させたものである。
図8は2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを2層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したものである。
図9は2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの片面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる等の方法により2層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したものである。
図10は2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の多孔質ポリプロピレン15b側に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたものである。
図11は2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の多孔質ポリプロピレン15b側に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
<3層のセパレータ>
図12〜図23は3層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性が良い微多孔膜を設けたセパレータ7の概略断面図である。
図12は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させたものである。
図13は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面にポリフェニレンサルファイド(PPS)層15dを設けたものである。
図14は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図15は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したものである。
図16は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成し、さらにこの表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図17は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる等の方法により3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したものである。
図18は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる等の方法により3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成し、さらにこの貼り合わせた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図19は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面にフッ素系樹脂を塗布または噴霧する等の方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたものである。
図20は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたものである。
図21は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面にフッ素系樹脂を塗布または噴霧する等の方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたものである。
図22は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図23は3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設け、さらに凹部17の上面にフッ素系樹脂を塗布または噴霧する等の方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたものである。
<5層のセパレータ>
図24〜図26は5層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性が良い微多孔膜を設けたセパレータ7の概略断面図である。
図24は5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層した3層を表出させたものである。
図25は5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に内部層の3層を表出させ、この表出させた内部層の3層の最外層にあたる多孔質ポリエチレン15aの表面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたものである。
図26は5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に内部層の3層を表出させ、この表出させた内部層の3層の最外層にあたる多孔質ポリエチレン15aの表面にフッ素系樹脂を塗布または噴霧する等の方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたものである。
上記のようにセパレータ7は単層で用いても良いが多層である方が好ましく、特に3層以上積層されている方が好ましい。3層以上積層されてなるセパレータ7は最外層に多孔質ポリプロピレン15bを構成し、この多孔質ポリプロピレン15bに挟まれた内部層のうち少なくとも1層が多孔質ポリエチレン15aで構成され、この多孔質ポリエチレン15aをセパレータ7の長手方向の片端部に表出させて滑り性の良い捲き始めのセパレータ部分16を構成することが好ましい。
また、正極板5と対向する部分のセパレータ7には電極体14の捲き始めの正極板5と負極板6が存在しないセパレータ部分16よりも耐酸化性に優れる微多孔膜を設けた方が良い。これにより正極板5と対向したセパレータ7の表面における酸化物の形成を抑制でき、長い充放電サイクル寿命が得られる。
このように構成されたセパレータ7には酸化防止剤を添加しても良く、例えば最外層に設けた多孔質ポリプロピレンに添加しても良い。これにより最外層に設けた多孔質ポリプロピレンの耐酸化性を高めることができる。
酸化防止剤はフェノール系酸化防止剤またはリン酸系酸化防止剤よりなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、これら酸化防止剤を併用しても相乗効果が得られる。また、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤を併用しても相乗効果が得られる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が好ましい。
フェノール系酸化防止剤と併用する硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネートが
好ましい。
このような硫黄系酸化防止剤を併用すれば各酸化防止剤の相乗効果を高めることができ、特にポレオレフィン系樹脂との相性が良いため多孔質ポリプロピレン等を用いた場合により良い効果が得られる。
リン酸系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
尚、セパレータ7はポリエチレン樹脂を主としたポレオレフィン系樹脂が一般的に用いられるが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)系エラストマー樹脂を用いても良い。
また、多層して構成したセパレータ7の各層は主として微多孔膜からなるが、不織布を組み合わせて構成しても良い。
セパレータ7の厚みは薄すぎると電池内部で微小な短絡が発生しやすく、厚すぎると正・負極活物質の充填量が低下するため12〜30μmの範囲が好ましい。多層して構成したセパレータ7の場合は突き刺し強度を向上できるため12〜20μmの範囲が特に好ましい。
正極板5は金属箔の片面または両面に正極活物質と結着剤および必要に応じて導電剤、増粘剤等を溶剤に混練・分散させたスラリー状の合剤を塗着、乾燥、圧延して正極活物質層を形成し、正極活物質層のない金属箔の無地部に正極リードを溶接したものである。圧延後の正極板5の厚みは100〜200μmの厚みで柔軟性に優れる方が好ましい。
正極板5の金属箔としては、加工が容易であること、実用的強度があること、正極活物質層との密着性や電子伝導性に優れることに加え、薄くて耐食性に非常に優れるアルミニウム箔が好ましい。
正極活物質としては、例えばリチウムイオンをゲストとして受け入れるリチウム含有遷移金属化合物が使用できる。例えばコバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる少なくとも一種類の金属とリチウムとの複合金属酸化物、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiCoNi(1−x)(0<x<1)、LiCrO、αLiFeO、LiVO等が好ましい。
結着剤としては、分散媒に混練分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばフッ素系結着材やアクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体、ビニル系重合体等を単独、或いは二種類以上の混合物または共重合体として用いることができる。フッ素系結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体やポリテトラフルオロエチレン樹脂のディスパージョンが好ましい。
導電剤としてはアセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維等を単独、或いは二種類以上の混合物が好ましく、また、必要に応じて増粘剤を加えても良い。増粘剤としてはエチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが好ましい。
分散媒としては、結着剤が溶解可能な溶剤が適切で、有機系結着剤の場合は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤を単独またはこれらを混合した混合溶剤が好ましく、水系結着剤の場合は水または温水が好ましい。
また、上記スラリー状の合剤の混練分散時に、各種分散剤、界面活性剤、安定剤等を必要に応じて添加することも可能である。
塗着・乾燥は、特に限定されるものではなく、上記のように混練分散させたスラリー状の合剤を、例えばスリットダイコーター、リバースロールコーター、リップコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ディップコーター等を用いて容易に塗着することができ、自然乾燥に近い乾燥が好ましいが生産性を考慮すると70℃〜200℃の温度範囲で10分間〜5時間乾燥させることが好ましい。
圧延は、ロールプレス機によって所定の厚みになるまで、線圧1000〜2000kg/cmで数回の圧延を行うか、線圧を変えて圧延することが好ましい。
負極板6の金属箔としては、加工が容易であること、実用的強度があること、負極活物質層との密着性に優れることや電子伝導性などの観点から銅箔が好ましく、銅合金からなる金属箔を用いても良い。
この銅や銅合金からなる金属箔は特に限定されるものではなく、例えば圧延箔、電解箔などが挙げられる。その形状は孔開き箔、エキスパンド材、ラス材等であっても構わない。
負極板6は、このような銅箔または銅合金からなる金属箔の片面または両面に負極活物質と結着剤、必要に応じて導電剤を溶剤に混練分散させたペーストを塗着、乾燥、圧延して作製する。圧延後の負極板6の厚みは110〜210μmの厚みで柔軟性があることが好ましい。
負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、脱離し得る黒鉛型結晶構造を有するグラファイトを含む材料、例えば天然黒鉛や球状・繊維状の人造黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)等の炭素材料が好ましく、特に、格子面(002)の面間隔(d002)が0.3350〜0.3400nmである黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用することがより好ましい。
結着剤、分散媒および必要に応じて加えることができる導電剤、増粘剤は正極板5と同様のものを使用することができる。
有底ケース1としては、上端が開口している円筒型や角型ケースがあり、その材質は耐圧強度の観点からマンガン、銅等の金属を微量含有するアルミニウム合金や安価なニッケルメッキを施した鋼鈑が好ましい。
このようにして作製した正極板5と負極板6とをセパレータ7を介して絶縁されている状態で捲回した渦捲状の電極体14を乾燥した後、有底ケース1に収納するか、電極体14を有底ケース1に収納した後、乾燥する。
この乾燥条件としては、低湿度、高温の雰囲気であることが好ましいが、温度が高すぎるとセパレータ7が熱収縮し微多孔が塞がれて空孔率やガレイ数を変化させてしまい電池特性に悪影響を及ぼすので、具体的には露点が−30〜−80℃であり、温度が80〜120℃であることが好ましい。
非水電解液は非水溶媒に電解質を溶解することにより調整する。前記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジクロロエタン、1,3−ジメトキシプロパン、4−メチル−2−ペンタノン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、スルホラン、3−メチル−スルホラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等を用いることができ、これらの非水溶媒は、単独或いは二種類以上の混合溶媒として用いることができる。
非水電解液に含まれる電解質としては、例えば電子吸引性の強いリチウム塩で、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SO、LiC(SOCF等が挙げられる。これらの電解質は一種類で使用しても良く二種類以上組み合わせて用いても良い。また、これらの電解質は前記非水溶媒に対して0.5〜1.5Mの濃度で溶解させることが好ましい。
必要に応じて電解液に加える添加剤としては、電池形状に係らずリチウムイオン二次電池が過充電状態になったときに作用するもので、例えばターフェニル、シクロヘキシルベンゼン、ジフェニルエーテル等が挙げられる。これらの添加剤は、一種類で用いても良く、二種類以上組み合わせて用いても良い。また、これらの添加剤は前記非水溶電解液に対して0.05〜10重量%加えることが好ましい。
非水電解液を注液した後、有底ケース1の開口部と封口板2をかしめ封口或いはレーザー封口し、電極体14を備えた円筒型リチウムイオン二次電池を作製する。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
尚、ここで示す図は本発明の電池の一例であって、本発明の請求項に表す構成を有していれば同様の効果を得ることができる。
<実施例1>
実施例1の電池は、多孔質ポリプロピレン15bからなる単層のセパレータ7を用いて渦捲状の電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性が良い微多孔膜を設けたものである。
正極板5は、正極活物質としてコバルト酸リチウムを100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂を固形分で3重量部を加え、N−メチル−2−ピロリドンを溶剤として混練分散させてスラリー状の合剤を作製した。このスラリー状の合剤を厚さ15μmの帯状のアルミニウム箔に連続的に間欠塗着を行い乾燥し、線圧1000Kg/cmで2〜3回圧延を行って所定の厚みとした。正極活物質が塗着されていないアルミニウム箔の露出部にはアルミニウム製の正極リード端子5aを超音波溶接した。この超音波溶接した部分の正極リード端子5aを覆うようにポリプロピレン樹脂製の絶縁テープを貼り付け、幅57mm、長さ620mm、厚さ0.180mmの正極板5を作製した。
負極板6は、負極活物質としてリチウムを吸蔵、放出可能な鱗片状黒鉛を100重量部、結着剤としてスチレンブタジエンラバー(SBR)の水溶性ディスパージョンを固形分として1重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウムを1重量部、溶剤
として水を加え、混練分散させてスラリー状の合剤を作製した。このスラリー状の合剤を、厚さ10μmの帯状の銅箔に連続的に間欠塗着を行い、110℃で30分間乾燥し、線圧110Kg/cmで2〜3回圧延を行って所定の厚みとした。負極活物質が塗着されていない銅箔の露出部にはニッケル製の負極リード端子6aを抵抗溶接した。この抵抗溶接した部分の負極リード端子6aを覆うようにポリプロピレン樹脂製の絶縁テープを貼り付け、幅59mm、長さ645mm、厚さ0.174mmの負極板6を作製した。
このように作製した正極板5と負極板6とを厚さ25μmの単層からなるセパレータ7を介して渦捲状に捲回して電極体14を構成した。この電極体14をニッケルメッキした肉厚0.20mmの鋼鈑で、直径17.8mm、総高64.8mmの形状にプレス成型により作製した金属製の有底ケース1内に下部絶縁板9とともに収納した。このとき下部絶縁板9は電極体14の下面と下方に突出した負極リード端子6aに挟持して配設され、負極リード端子6aは有底ケース1の内底面と抵抗溶接した。
上記電極体14の上面には上部絶縁リング8を載置し、有底ケース1の上部側面に溝部を形成して電極体14を有底ケース1内に保持した。
有底ケース1の上方に突出した正極リード端子5aに封口板2をレーザー溶接した後、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)を2:1で混合した混合溶媒にLiPFを1.0Mの濃度で溶解させ、シクロヘキシルベンゼンを0.5重量%添加した非水電解液を注液した。
次いで、正極リード端子5aを屈曲させて前記の溝部上に封口板2を載置し、有底ケース1の上端の開口部を内方にかしめ封口して円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。この円筒型リチウムイオン二次電池は、直径18.1mm、高さ65.0mm、公称容量2600mAhである。
(実施例1の電池A1)
上記の通り作製した円筒型リチウムイオン二次電池であって、図2に示したように、単層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたセパレータ7を用いて作製した電池を実施例1の電池A1とした。
(実施例1の電池A2)
図3に示したように、捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせ、さらにその部分を圧潰して単層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例1の電池A2とした。
(実施例1の電池A3)
図4に示したように、捲き始めのセパレータ部分16の両面にフッ素系樹脂を塗布してフッ素系樹脂層15cを設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例1の電池A3とした。
尚、フッ素系樹脂層15cはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を塗布して形成した。
(実施例1の電池A4)
図5に示したように、捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工等の方法により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池
を実施例1の電池A4とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と下型を押し付けて形成した。
(比較例1の電池B1)
図27に示した単層の多孔質ポリプロピレン15bをセパレータに用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を比較例1の電池B1とした。
<実施例2>
実施例2の電池は、多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層した2層のセパレータ7を用いて渦捲状電極体14の捲き始めに滑り性が良い微多孔膜を設けたものである。その他の構成は実施例1と同様にして電池を作製した。
(実施例2の電池C1)
図7に示したように、2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例2の電池C1とした。
(実施例2の電池C2)
図8に示したように、2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを2層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例2の電池C2とした。
(実施例2の電池C3)
図9に示したように、2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの片面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる方法により2層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例2の電池C3とした。
(実施例2の電池C4)
図10に示したように、2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の多孔質ポリプロピレン15b側に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例2の電池C4とした。
(実施例2の電池C5)
図11に示したように、2層のセパレータ7として多孔質ポリプロピレン15bと多孔質ポリエチレン15aを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の多孔質ポリプロピレン15b側に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例2の電池C5とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と平坦な下型を押し付けて形成した。
(比較例2の電池D1)
図28に示したように、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを積層した2層のセパレータを用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を比較例2の電池D1とした。
<実施例3>
実施例3の電池は、多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層した3層のセパレータ7を用いて渦捲状電極体14の捲き始めに滑り性が良い微多孔膜を設けたものである。その他の構成は実施例1と同様にして電池を作製した。
(実施例3の電池E1)
図12に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを突出させたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E1とした。
(実施例3の電池E2)
図13に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面にポリフェニレンサルファイド(PPS)層15dを設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E2とした。
(実施例3の電池E3)
図14に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E3とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と下型を押し付けて形成した。
(実施例3の電池E4)
図15に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E4とした。
(実施例3の電池E5)
図16に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成し、さらにこの突出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E5とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と平坦な下型を押し付けて形成した。
(実施例3の電池E6)
図17に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる方法により3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成したセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E6とした。
(実施例3の電池E7)
図18に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる方法により3層のセパレータ7の厚みとほぼ同じ厚みになるように構成し、さらにこの貼り合わせた多孔質ポリエチレン15aの両面に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E7とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と下型を押し付けて形成した。
(実施例3の電池E8)
図19に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを表出させ、この表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面にフッ素系樹脂を噴霧する方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E8とした。
尚、フッ素系樹脂層15cはPTFE樹脂を噴霧して形成した。
(実施例3の電池E9)
図20に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E9とした。
(実施例3の電池E10)
図21に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面にフッ素系樹脂を塗布する方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E10とした。
尚、フッ素系樹脂層15cはPTFE樹脂を塗布して形成した。
(実施例3の電池E11)
図22に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E11とした。
尚、凹部17は凹凸加工用のエンボス状ローラーを用いて形成した。セパレータ7の表面に間欠して凹部17を形成する必要があるため、ローラーの全周に凹凸を設けたエンボス状ローラーではなく、ローラーの周回の一部に凸部を設け、他は平坦としたローラーにセパレータ7を通過させて巻き始めのセパレータ部分16に相当する所定の箇所に凹部17を形成した。
(実施例3の電池E12)
図23に示したように、3層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層したものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸加工により凹部17を設け、さらに凹部17の上面にフッ素系樹脂を噴霧する方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例3の電池E12とした。
尚、凹部17は電池E11と同様の方法により形成し、さらにその表面のフッ素系樹脂層15cはPTFE樹脂を噴霧して形成した。
(比較例3の電池F1)
図29に示したように、多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層した3層のセパレータを用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を比較例3の電池F1とした。
<実施例4>
実施例4の電池は、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けた5層のセパレータ7を用いて渦捲状電極体14の捲き始めに滑り性が良い微多孔膜を設けたものである。その他の構成は実施例1と同様にして電池を作製した。
(実施例4の電池G1)
図24に示したように、5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に多孔質ポリエチレン15aを挟持するように多孔質ポリプロピレン15bを積層した3層を表出させたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例4の電池G1とした。
(実施例4の電池G2)
図25に示したように、5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に内部層の3層を表出させ、この表出させた内部層の3層の最外層にあたる多孔質ポリエチレン15aの表面に凹凸加工により凹部17を設けたセパレータ7を用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例4の電池G2とした。
尚、凹部17は凹凸のある上型と下型を押し付けて形成した。
(実施例4の電池G3)
図26に示したように、5層のセパレータ7として多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層して最外層に多孔質ポリプロピレン15bを設けたものを用い、その片端部の捲き始めのセパレータ部分16に内部層の3層を表出させ、この表出させた内部層の3層の最外層にあたる多孔質ポリエチレン15aの表面にフッ素系樹脂を噴霧する方法によりフッ素系樹脂層15cを設けたセパレータ7を用いた以外は実施
例1の電池A1と同様に作製した電池を実施例4の電池G3とした。
尚、フッ素系樹脂層15cはPTFE樹脂を噴霧して形成した。
(比較例4の電池H1)
図30に示したように、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層した5層のセパレータを用いた以外は実施例1の電池A1と同様に作製した電池を比較例4の電池H1とした。
以上の実施例1の電池A1〜A4および比較例1の電池B1、実施例2の電池C1〜C5および比較例2の電池D1、実施例3の電池E1〜E12および比較例3の電池F1を各300個作製したときのリーク検査の不良率を評価した。
リーク検査は電池組立て時の非水電解液を注入する前に、正極リード端子と負極の外部端子である有底ケースとの間に高電圧を印加し、その際の電流波形によりリーク不良を検出する方法で行った。検査時の電流波形が所定の良品設定幅から外れた場合のみリーク不良と判定する方法である。
実施例1の電池A1〜A4および比較例1の電池B1の評価結果を(表1)に示す。
Figure 2008108492
この(表1)に示したように、単層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けた実施例1の電池A1〜A4は電池組立て時のリーク検査の不良は皆無であった。
一方、比較例1の電池B1は300個中5個のリーク不良が確認された。
実施例1の電池A1〜A4については、単層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けたため、この捲き始めのセパレータ部分16を捲芯により挟持し捲回して電極体14を構成した後、捲芯をスムーズに抜き取ることができた。これは捲芯を抜き取る際の捲き始めのセパレータ部分16と捲芯との接触抵抗が小さくなったためと考えられる。これにより捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、電池組立て時のリーク検査の不良を低減できたと考えられる。
比較例1の電池B1については、単層のセパレータの捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けていないため、捲芯をスムーズに抜き取ることができなかった。
比較例1の電池B1のリーク不良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したところ、セパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレて損傷しており、この部分がリークしていたことが確認できた。良品判定されたものについても目視確認したが同様に捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレており、損傷まで至っていないが同様の傾向があることが確認できた。これは捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の悪い多孔質ポリプロピレン15bが配置されていたためと考えられる。
尚、実施例1の電池A1〜A4についてもリーク検査後の良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したが、このようなセパレータ部分16がズレた形跡はなかった。
上記のように、実施例1の電池A1、A2によれば、単層の多孔質ポリプロピレン15bからなるセパレータ7の片端部に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる簡単な構成により、捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例1の電池A3によれば、単層の多孔質ポリプロピレン15bからなるセパレータ7の片端部にPTFE樹脂を塗布してフッ素系樹脂層15cを形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例1の電池A4によれば、単層の多孔質ポリプロピレン15bからなるセパレータ7の片端部に凹凸のある上型と下型を押し付けて凹部17を形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
次に、実施例2の電池C1〜C5および比較例2の電池D1の評価結果を(表2)に示す。
Figure 2008108492
この(表2)に示したように、2層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けた実施例2の電池C1〜C5は電池組立て時のリーク検査の不良は皆無であった。
一方、比較例2の電池D1は300個中2個のリーク不良が確認された。
実施例2の電池C1〜C5については、2層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に滑り性の良い微多孔膜を設けたため、この捲き始めのセパレータ部分16を捲芯により挟持し捲回して電極体14を構成した後、捲芯をスムーズに抜き取ることができた。これは実施例1と同様に捲芯を抜き取る際の捲き始めのセパレータ部分16と捲
芯との接触抵抗が小さくなったためと考えられる。これにより捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、電池組立て時のリーク検査の不良を低減できたと考えられる。
比較例2の電池D1については、捲き始めのセパレータ部分16の片面が多孔質ポリプロピレン15b、他面が多孔質ポリエチレン15aとなるため片面の滑り性が不充分であり、やはり捲芯をスムーズに抜き取ることができなかった。
比較例2の電池D1のリーク不良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したところ、捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレて損傷しており、この部分がリークしていたことが確認できた。良品判定されたものについても比較例1と同様に目視確認したところ、比較例1の電池B1のズレほどではないがやはり捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレており同様の傾向があることが確認できた。
尚、実施例2の電池C1〜C5についてもリーク検査後の良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したが、このような捲き始めのセパレータ部分16がズレた形跡はなかった。
上記のように、実施例2の電池C1、C2によれば、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを積層した2層のセパレータ7の片端部に多孔質ポリエチレン15aを表出させる簡単な構成により、捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例2の電池C3によれば、2層のセパレータ7の片端部に表出させた多孔質ポリエチレン15aに同じ多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。このように捲き始めのセパレータ部分16の厚みをセパレータ7の他の部分と同じ厚みにすれば、捲回して電極体14を構成する際の捲きずれが生じにくくなることも確認できた。
また、実施例2の電池C4によれば、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを積層した2層のセパレータ7であって、その片端部の多孔質ポリプロピレン15bの表面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせる簡単な構成によっても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例2の電池C5によれば、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを積層した2層のセパレータ7であって、その片端部に凹凸のある上型と平坦な下型を押し付けて多孔質ポリプロピレン15bの表面に凹部17を形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
次に、実施例3の電池E1〜E12および比較例3の電池F1の評価結果を(表3)に示す。
Figure 2008108492
この(表3)に示したように、3層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けた実施例3の電池E1〜E12は電池組立て時のリーク検査の不良は皆無であった。
一方、比較例3の電池F1は300個中4個のリーク不良が確認された。
実施例3の電池E1〜E12については、3層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に滑り性の良い微多孔膜を設けたため、この捲き始めのセパレータ部分16を捲芯により挟持し捲回して電極体14を構成した後、捲芯をスムーズに抜き取ることができた。これは実施例1、実施例2と同様に捲芯を抜き取る際の捲き始めのセパレータ部分16と捲芯との接触抵抗が小さくなったためと考えられる。これにより捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、電池組立て時のリーク検査の不良を低減できたと考えられる。
比較例3の電池F1については、捲き始めのセパレータ部分16の両面が多孔質ポリプロピレン15bとなるため滑り性が不充分であり、捲芯をスムーズに抜き取ることができなかった。
比較例3の電池F1のリーク不良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したところ、捲き始めのセパレータ部分が捲芯を抜き取る方向にズレて損傷しており、この部分がリークしていたことが確認できた。良品判定されたものについてもやはり捲き始めのセパレータ部分が捲芯を抜き取る方向にズレており同様の傾向があることが確認できた。
尚、実施例3の電池E1〜E12についてもリーク検査後の良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したが、このような捲き始めのセパレータ部分16がズレた形跡はなかった。
上記のように、実施例3の電池E1によれば、多孔質ポリエチレン15aを多孔質ポリ
プロピレン15bにより挟むように積層した3層のセパレータ7の片端部に多孔質ポリエチレン15aを表出させる簡単な構成により、捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E2によれば、3層のセパレータ7の片端部にポリフェニレンサルファイド(PPS)層15dを設けても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。尚、ポリアセタール(POM)層またはポリアミド(PA)層、或いは滑り性の良いエラストマー系樹脂や熱硬化性樹脂を用いても同様の効果が得られると考えられる。
また、実施例3の電池E3によれば、3層のセパレータ7の片端部に表出させた多孔質ポリエチレン15aに凹凸のある上型と下型を押し付けて凹部17を形成しても捲き始めのセパレータ部分16に、より滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E4によれば、3層のセパレータ7の片端部に表出させた多孔質ポリエチレン15aの厚みを突出させていない3層のセパレータ7とほぼ同じになるように構成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
さらに、このように捲き始めのセパレータ部分16の厚みをセパレータ7の他の部分と同じ厚みにすれば、捲回して電極体14を構成する際の捲きずれが生じにくくなることも確認できた。
また、実施例3の電池E5によれば、電池E4で用いたセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の表面を凹凸加工して凹部を設ければ、捲き始めのセパレータ部分16により滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E6によれば、3層のセパレータ7の片端部に表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面に同じ多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。このように捲き始めのセパレータ部分16の厚みをセパレータ7の他の部分と同じ厚みにすれば、電池E4等と同様に捲回して電極体14を構成する際の捲きずれが生じにくくなることも確認できた。
また、実施例3の電池E7によれば、電池E6で用いたセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の表面を凹凸加工して凹部を設ければ、やはり捲き始めのセパレータ部分16により滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E8によれば、3層のセパレータ7の片端部に表出させた多孔質ポリエチレン15aの両面にPTFE樹脂を塗布してフッ素系樹脂層15cを形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E9によれば、3層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に多孔質ポリエチレン15aを貼り合わせても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E10によれば、3層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面にPTFE樹脂を塗布してフッ素系樹脂層15cを形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E11によれば、3層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸のある上型と下型を押し付けて凹部17を形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例3の電池E12によれば、3層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に凹凸のある上型と下型を押し付けて凹部17を形成し、その凹部17の表面にPTFE樹脂を塗布してフッ素系樹脂層15cを形成しても捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。また、凹部17の表面にフッ素系樹脂層15cを形成すればフッ素系樹脂層15cがより強固に付着できる効果も確認できた。
次に、実施例4の電池G1〜G3および比較例4の電池H1の評価結果を(表4)に示す。
Figure 2008108492
この(表4)に示したように、5層のセパレータ7を用いて電極体14の捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けた実施例4の電池G1〜G3は電池組立て時のリーク検査の不良は皆無であった。
一方、比較例3の電池H1は300個中4個のリーク不良が確認された。
実施例4の電池G1〜G3については、5層のセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の両面に滑り性の良い微多孔膜を設けたため、この捲き始めのセパレータ部分16を捲芯により挟持し捲回して電極体14を構成した後、捲芯をスムーズに抜き取ることができた。これは実施例1〜実施例3と同様に捲芯を抜き取る際の捲き始めのセパレータ部分16と捲芯との接触抵抗が小さくなったためと考えられる。これにより捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレたり損傷することを抑制でき、電池組立て時のリーク検査の不良を低減できたと考えられる。
比較例4の電池H1については、捲き始めのセパレータ部分16の両面が多孔質ポリプロピレン15bとなるため滑り性が不充分であり、捲芯をスムーズに抜き取ることができなかった。
比較例4の電池H1のリーク不良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したところ、捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレて損傷しており、この部分がリークしていたことが確認できた。良品判定されたものについてもやはり捲き始めのセパレータ部分16が捲芯を抜き取る方向にズレており同様の傾向があることが確認できた。
実施例4の電池G1〜G3についてもリーク検査後の良品を分解して捲き始めのセパレータ部分16を目視確認したが、このような捲き始めのセパレータ部分16がズレた形跡はなかった。
上記のように、実施例4の電池G1によれば、多孔質ポリエチレン15aと多孔質ポリプロピレン15bを交互に積層した5層のセパレータ7の片端部に内部層の3層を表出させ、その両面が多孔質ポリエチレン15aとした簡単な構成により、捲き始めのセパレータ部分16に滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例4の電池G2によれば、電池G1で用いたセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の表面を凹凸加工して凹部を設ければ、捲き始めのセパレータ部分16により滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
また、実施例4の電池G3によれば、電池G1で用いたセパレータ7の捲き始めのセパレータ部分16の表面を凹凸加工して凹部を設ければ、やはり捲き始めのセパレータ部分16により滑り性の良い微多孔膜を設けることができることがわかった。
尚、本実施例は円筒型リチウムイオン二次電池を用いたが円筒型リチウム一次電池および円筒型アルカリ蓄電池でも同様の効果が得られた。本発明の構成は捲回してなる渦捲状の電極体を備えた電池系全てに同様の効果が得られることが予想できる。
本発明の電池は、特に正極活物質および負極活物質の高密度化などエネルギー密度を向上させたリチウムイオン二次電池に有用である。
本発明の円筒型リチウムイオン二次電池の構成例を示した一部切り欠き斜視図 本発明の電池A1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池A2に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池A3に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池A4に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池A4に用いたセパレータの構成例を示した概略側面図 本発明の電池C1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池C2に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池C3に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池C4に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池C5に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E2に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E3に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E4に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E5に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E6に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E7に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E8に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E9に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E10に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E11に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池E12に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池G1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池G2に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の電池G3に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の比較例の電池B1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の比較例の電池D1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の比較例の電池F1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図 本発明の比較例の電池H1に用いたセパレータの構成例を示した概略断面図
符号の説明
1 有底ケース
2 封口板
5 正極板
5a 正極リード端子
6 負極板
6a 負極リード端子
7 セパレータ
8 上部絶縁リング
9 下部絶縁板
10 PTC素子
11 防爆弁
12 正極外部端子
13 ガスケット
14 電極体
15a 多孔質ポリエチレン
15b 多孔質ポリプロピレン
15c フッ素系樹脂層
15d ポリフェニレンサルファイド(PSS)層
16 セパレータ部分
17 凹部




Claims (8)

  1. 帯状の正極板と負極板とをセパレータを介して捲回してなる渦捲状の電極体と電解液を内部に収納した金属製の有底ケースと、この有底ケースの上部を密閉する封口体とを備えた電池であって、
    前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を設けた構成とした電池。
  2. 前記セパレータが多層の微多孔膜からなる請求項1に記載の電池。
  3. 前記多層の微多孔膜のなかで滑り性の良い微多孔膜を前記電極体の捲き始めに表出させた請求項2に記載の電池。
  4. 前記電極体の捲き始めの滑り性の良い微多孔膜を多孔質ポリエチレンとし、正極板に対向するセパレータを多孔質ポリプロピレンとした請求項1に記載の電池。
  5. 前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に滑り性の良い微多孔膜を貼り合わせた請求項1に記載の電池。
  6. 前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分にフッ素系樹脂を塗布または噴霧した請求項1に記載の電池。
  7. 前記電極体の捲き始めの正極板と負極板が存在しないセパレータ部分に凹凸部を設けた請求項1に記載の電池。
  8. 前記凹凸部を帯状のセパレータの短手方向に直線状に設けた凹部とした請求項7に記載の電池。






















JP2006288582A 2006-10-24 2006-10-24 電池 Pending JP2008108492A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006288582A JP2008108492A (ja) 2006-10-24 2006-10-24 電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006288582A JP2008108492A (ja) 2006-10-24 2006-10-24 電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008108492A true JP2008108492A (ja) 2008-05-08

Family

ID=39441680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006288582A Pending JP2008108492A (ja) 2006-10-24 2006-10-24 電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008108492A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110244284A1 (en) * 2010-04-01 2011-10-06 Jo Yun-Kyung Electrode assembly and rechargeable battery using the same
US8652671B2 (en) 2010-03-04 2014-02-18 Panasonic Corporation Separator for battery, and battery and method for producing battery including the same
JP2018506820A (ja) * 2015-09-02 2018-03-08 エルジー・ケム・リミテッド 粘着力の異なる粘着コーティング部を含む分離膜およびこれを含む電極アセンブリ
US10800879B2 (en) 2016-01-06 2020-10-13 Teijin Limited Polycarbonate resin, and production method and film thereof

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8652671B2 (en) 2010-03-04 2014-02-18 Panasonic Corporation Separator for battery, and battery and method for producing battery including the same
US20110244284A1 (en) * 2010-04-01 2011-10-06 Jo Yun-Kyung Electrode assembly and rechargeable battery using the same
US9356274B2 (en) * 2010-04-01 2016-05-31 Samsung Sdi Co., Ltd. Electrode assembly and rechargeable battery using the same
JP2018506820A (ja) * 2015-09-02 2018-03-08 エルジー・ケム・リミテッド 粘着力の異なる粘着コーティング部を含む分離膜およびこれを含む電極アセンブリ
CN107925114A (zh) * 2015-09-02 2018-04-17 株式会社Lg化学 包括具有不同粘结强度的粘合剂涂层部分的隔板和包括该隔板的电极组件
EP3244475A4 (en) * 2015-09-02 2019-08-14 LG Chem, Ltd. SEPARATE MEMBRANE WITH LACQUER COATING COMPONENTS WITH DIFFERENT ADHESION FORCE AND ELECTRODE ARRANGEMENT THEREWITH
US10476064B2 (en) 2015-09-02 2019-11-12 Lg Chem, Ltd. Separator comprising adhesive coating parts having different tack strengths and electrode assembly comprising the same
CN107925114B (zh) * 2015-09-02 2020-09-18 株式会社Lg化学 包括具有不同粘结强度的粘合剂涂层部分的隔板和包括该隔板的电极组件
CN112018309A (zh) * 2015-09-02 2020-12-01 株式会社Lg化学 包括具有不同粘结强度的粘合剂涂层部分的隔板和包括该隔板的电极组件
CN112018309B (zh) * 2015-09-02 2023-07-04 株式会社Lg新能源 包括具有不同粘结强度的粘合剂涂层部分的隔板和包括该隔板的电极组件
US10800879B2 (en) 2016-01-06 2020-10-13 Teijin Limited Polycarbonate resin, and production method and film thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011013300A1 (ja) 非水電解質二次電池及びその製造方法
JP5340408B2 (ja) 電池用セパレータ、それを用いた電池および電池の製造方法
US10044071B2 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery and method for manufacturing same
JP5105386B2 (ja) 非水電解質二次電池及びその製造方法
JP6738339B2 (ja) 電気化学素子用セパレータ、その製造方法および電気化学素子の製造方法
JP5818078B2 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
CN104641491A (zh) 非水系二次电池用隔膜及非水系二次电池
JP2013073787A (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
JP6243666B2 (ja) リチウムイオン二次電池用セパレータおよびその製造方法、並びにリチウムイオン二次電池およびその製造方法
JP2007149507A (ja) 非水電解質二次電池
JP2008027831A (ja) 電池
WO2012147425A1 (ja) 円筒形リチウムイオン二次電池およびその製造方法
JP2008108492A (ja) 電池
JP2007141482A (ja) 非水電解質捲回型二次電池
JP7047465B2 (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
JP6303871B2 (ja) セパレータおよびリチウムイオン二次電池
US11271208B2 (en) Secondary battery and method for manufacturing secondary battery
JP2006302509A (ja) 電池
JP7020167B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP6962231B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP6908073B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2012160273A (ja) 非水電解質二次電池及びその製造方法
JP5514137B2 (ja) 非水電解質電池の製造方法
JP2011216360A (ja) 非水電解液二次電池
JP5888067B2 (ja) 多孔質シート及びこれを用いた二次電池