JP2006351365A - 電子部品用セパレータおよび電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン伝導性、機械的強度、耐熱性のいずれもが優れる電子部品用セパレータを提供する。また、高容量・高機能の電子部品を提供する。
【解決手段】 本発明の電子部品用セパレータは、連通孔を有し、かつ、突き刺し強度が0.3N以上、透気度が0.1〜100秒/100mlの多孔質フィルムを有し、多孔質フィルムが、融点170℃以上の樹脂を含む。本発明の電子部品は、正極と負極とを有し、それらの間に上記電子部品用セパレータが配置され、かつ、電解液が含浸されている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池、ポリマーリチウム電池、電気二重層キャパシタなどの電子部品、および、電子部品に備えられる電子部品用セパレータに関する。
リチウムイオン二次電池、ポリマーリチウム二次電池、電気二重層キャパシタなどの電子部品は、一対の電極とセパレータとを備えるものであり、産業用または民生用の種々の電気・電子機器に使用されている。近年、特に電気・電子機器の需要が増加し、また、ハイブリッド自動車が開発されたことにより、上記電子部品の需要も著しく増加している。
電気・電子機器は高容量化、高機能化が日進月歩で進行しており、上記電子部品においても高容量化、高機能化が要求されており、電子部品のセパレータの改良が検討されている。
従来、電子部品のセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の延伸微多孔膜、セルロース等の電気絶縁紙等が使用されていた。これらのセパレータは、電解液の保持性を確保してイオン伝導性を高くするために、内部に空隙が形成されたものである。しかし、延伸微多孔膜は電解液との親和性が低いために、電解液を含浸した際に電解液が空孔内部に充填されているだけに過ぎなかった。したがって、空隙部が形成されているにもかかわらず、電解液の保持性は充分に高くはなかった。そのため、電子部品の容量やサイクル特性が低くなったり、使用温度が制限されたりするという問題があった。さらに、延伸微多孔膜や電気絶縁紙からなるセパレータは、電極との密着性が乏しいために電極との界面に隙間が生じやすく、その結果、電子部品の容量や充放電特性が低くなっていた。
これらの問題を解決するために、従来のセパレータの代わりにフッ化ビニリデン系樹脂を用いたセパレータが提案されている。例えば、特許文献1ではビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレンの共重合体を含むセパレータが、特許文献2ではフッ化ビニリデン共重合体を主鎖とし、ポリフッ化ビニリデンを側鎖に有する高分子を含むセパレータが、特許文献3ではフッ化ビニリデンに基づく重合単位を含みかつ融点が50℃以上であるポリマーを含むセパレータが提案されている。これらフッ化ビニリデン系樹脂を含むセパレータは、電解液との親和性が優れているために電解液の保持性に優れ、かつ、ゴム性状を有するために電極との密着性に優れる利点を有している。さらに、融点がポリエチレンやポリプロピレンなどと比べて高く、耐熱性に優れることから、電子部品の信頼性が高くなるとされている。
特開平9−22725号公報 特開平10−154415号公報 特開平11−3729号公報
しかしながら、上記のようなフッ化ビニリデン系樹脂を含むセパレータにおいて、イオン伝導性をさらに向上させるために、空隙を多くした(空隙率を高めた)上で、薄膜化した場合には、両表面を貫通する貫通孔が形成されるため、機械的強度が低くなった。その結果、セパレータが破断して、電極同士が直接接触して内部短絡が生じたり、均一性が不足して局所にイオン移動もしくは電子移動が集中して信頼性が低下したりすることがあった。
薄膜化しつつ機械的強度を確保するためには、例えば、密度を高めて空隙率を低くすることが考えられる。しかしながら、空隙率を低くした場合には、内部抵抗が上昇し、イオン伝導性が低下するため、電子部品の機能を高くすることが困難になる。
また、電子部品の電極とセパレータとは密着性を高めるために高い圧力で圧着されるが、電極中には活物質として不定形の無機粒子を含有することが多く、突起状に突き出ている部分が多数存在するため、機械的強度の低いセパレータでは破れることがあった。その結果、電子部品内部の微小短絡を引き起していた。したがって、単にポリフッ化ビニリデン系樹脂を含むセパレータを用いても機械的強度およびイオン伝導性を共に高めることはできなかった。
また、電子部品としては高温下での使用にも耐えるものが要求されるため、セパレータにおいても耐熱性が求められている。
本発明の目的は、電子部品用セパレータにおける上記のような問題を解決し、イオン伝導性、機械的強度、耐熱性のいずれもが優れる電子部品用セパレータを提供することにある。さらには、高容量・高機能の電子部品を提供することにある。
本発明の電子部品用セパレータは、連通孔を有し、かつ、突き刺し強度が0.3N以上、透気度が0.1〜100秒/100mlの多孔質フィルムを有する電子部品用セパレータであって、多孔質フィルムが、融点170℃以上の樹脂を含むことを特徴とする。
本発明の電子部品用セパレータにおいては、前記融点170℃以上の樹脂が、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の電子部品用セパレータにおいては、前記多孔質フィルムが、内部に微粒子を含有していることが好ましい。
多孔質フィルムが微粒子を含有する場合には、前記微粒子の材質が、ポリテトラフルオロエチレンおよび/またはシリカであることが好ましい。
また、本発明の電子部品用セパレータにおいては、前記多孔質フィルムの空隙率が40〜75%であることが好ましい。
本発明の電子部品は、正極と負極とを有し、それらの間に上記電子部品用セパレータが配置され、かつ、電解液が含浸されていることを特徴とする。
本発明の電子部品用セパレータは、イオン伝導性、機械的強度、耐熱性のいずれもが優れる。
本発明の電子部品用セパレータにおいて、前記樹脂が、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種を含む場合には、セパレータの製造が簡便になる。
本発明の電子部品用セパレータにおいて、前記多孔質フィルムが、内部に微粒子を含有していれば、イオン伝導性および機械的強度を共により高くすることができる。
本発明の電子部品用セパレータにおいて、前記微粒子の材質が、ポリテトラフルオロエチレンおよび/またはシリカであれば、耐薬品性および分散性を高くできる上に、耐熱性をより高くできる。
本発明の電子部品用セパレータにおいて、前記多孔質フィルムの空隙率が40〜75%であれば、イオン伝導性および機械的強度を共により高くすることができる。
本発明の電子部品は、高容量・高機能のものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子部品用セパレータ(以下、セパレータという。)は、連通孔を有する多孔質フィルムを有するものである。
多孔質フィルムは、融点170℃以上の樹脂(以下、高融点樹脂という。)を含むものである。ここで、高融点樹脂としては特に制限されず、例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも、セパレータの製造が簡便になることから、熱可塑性樹脂が好ましく、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種を含むことがより好ましい。さらには、熱可塑性樹脂の中でもポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンは、加工性が高いため好ましい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデンは、電解液との親和性により優れるため特に好ましい。これに対し、熱硬化性樹脂は、硬化反応に要する熱量と時間が多くなり、経済性が低いため好ましくない。
なお、本発明における融点とは、JIS K 7121に記載の方法により測定された融点のことである。
多孔質フィルムには、必要に応じて、融点が170℃未満の樹脂(以下、低融点樹脂という。)を含有してもよいが、その含有量は30質量%未満であることが好ましい。低融点化合物の含有量が30質量%以上であると、セパレータの耐熱性を損なうことがある。
多孔質フィルムは、イオン伝導性および機械的強度が共により高くなることから、空隙率が40〜75%であることが好ましい。なお、多孔質フィルムの空隙率が40%より低いと、電解液の保持量が少なくなり、イオン伝導度が低下する傾向にあり、空隙率が75%より大きいとセパレータの機械的強度が低下する傾向にある。さらには、優れたイオン伝導度と機械的強度とをバランス良く兼ね備えることから、空隙率は50〜65%であることがより好ましい。
ここでいう空隙率とは、坪量M(g/cm)、厚さT(μm)、密度D(g/cm)を用いて次式により求められた値である。この空隙率は多孔質の程度の指標となる。
空隙率(%)=[1−(M/T)/D]×100
多孔質フィルムは、透気度が0.1〜100秒/100mlである。透気度が100秒/100mlより大きいと、イオン移動を阻害して、イオン伝導性が低くなり、インピーダンスが増大して、電子部品の性能が低くなる傾向にある。一方、0.1秒/100mlより小さいと、イオン伝導性は優れるものの、機械的強度が損なわれて電極同士の微小短絡が起こりやすくなるため、電子部品の性能が低くなる。
ここでいう透気度は、JIS P 8117に記載のガーレー式透気度測定装置において測定された値である。透気度は連通性の指標であり、透気度が低いほど、空気の透過性が高く、連通性が高いことを示している。連通性が高いほど、セパレータ内のイオン伝導性は向上する。
多孔質フィルムの突き刺し強度は0.3N以上であり、信頼性をより高くするためには、0.4N以上であることが好ましい。突き刺し強度が0.3N未満であると、電極に圧着された際に電極の突起部がセパレータを貫通して、電極同士が直接接触して短絡することがある。また、圧着時に短絡を生じなくても、電子部品内部は内圧を生じやすい構造であるために、長時間使用した場合に、セパレータが破断して短絡することがある。
ここでいう突き刺し強度とは、JIS Z 1707に記載されている突き刺し用の治具を用いて、万能試験機にて5mm/分の速度でセパレータ表面の上方より落下させ、セパレータを貫通するにまで至る最大点加重のことである。この突き刺し強度は、多孔質フィルムの強度の指標となる。
多孔質フィルムは内部に微粒子を含有していることが好ましい。多孔質フィルムの内部に微粒子を含有していれば、突き刺し強度をより向上させることができる。また、微粒子を含んでいれば、セパレータ製造における多孔質構造化の際に、孔が存在しない緻密層(スキン層)の形成を防ぐ効果がある。その理由は定かではないが、セパレータ製造の際に、溶媒が、塗布液に均一分散している微粒子と樹脂界面との間に偏在して、微粒子の周囲にて優先的に多孔化が進行するためと考えられる。また、微粒子は、塗布した塗布液の表面および内部に均一に分散するため、相分離状態が塗布厚方向にて均一になりやすいためと推測される。緻密層の形成を防止されていれば、連通性の高い多孔質フィルムとすることができ、電子部品内部でのイオン伝導、電子伝導をより高くすることができる。
微粒子の材質は、電気絶縁性が高く、電子部品に使用される電解液に不溶であることが好ましく、具体例としては、天然シリカ、合成シリカ、アルミナ、酸化チタン、ガラス等の電気絶縁性無機粒子、ポリテトラフルオロエチレン、架橋ポリアクリル、ベンゾグアナミン、架橋ポリウレタン、架橋ポリスチレン、メラミン等の有機粒子が挙げられる。これらの中でも耐薬品性および分散性を高くできる上に、耐熱性をより高くできることから、ポリテトラフルオロエチレンおよび/またはシリカが好ましい。
微粒子の形状には特に制限はなく、無定型、板状、針状、球形のいずれであってもよいが、多孔質フィルム内部に均一に分散させるためには球形粒子が最も適している。
微粒子の一次平均粒子径は、セパレータの厚さの2/3以下であることが好ましく、また、微粒子の最大粒子径がセパレータの厚さ以下であることが好ましい。微粒子の粒子径が大きすぎると多孔質フィルムの表面上に突起状に突出する粒子が多くなり、セパレータの厚さが不均一になる傾向にある。より好ましい一次平均粒子径は、セパレータの厚さの1/100〜1/2である。微粒子の一次平均粒子径が、セパレータの厚さの1/2を超える場合には、緻密層の形成を防止できないことがあり、1/100より小さいと、突き刺し強度が低くなることがある上に、緻密層の形成を防止できないことがある。
微粒子の含有量は、セパレータ100質量%に対して25〜85質量%が好ましく、機械的強度と緻密層の形成防止を両立させる点では、40〜70質量%であることがより好ましい。
セパレータは、機械的強度をより高めるために、上記多孔質フィルムに補強基材が一体化されたものであってもよい。補強基材としては、電気絶縁性が高く、電子部品に使用される電解液に不溶であることが好ましい。好ましい補強基材の具体例としては、ポリエステル系繊維を用いた不織布、ポリオレフィン系繊維を用いた不織布、ポリフェニレンスルフィド系繊維を用いた不織布、ポリアクリロニトリル系繊維を用いた不織布、ポリアミド系繊維を用いた不織布、ポリオレフィン系樹脂製延伸微多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレン製延伸多孔質膜等、ポリアミド製メッシュなどが挙げられる。
セパレータの厚さは5〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましく、15〜25μmであることが特に好ましい。本発明のセパレータは機械的強度に優れ、50μm以下でも充分な機械的強度を有するので、50μmより厚くすると不経済になる傾向にある。さらに、セパレータの厚さが25μm以下の薄膜である場合には、内部抵抗が低下するため、より優れた電子部品を得ることができる。なお、セパレータの厚さが25μm以下であっても、機械的強度は確保されている。また、セパレータの厚さが5μm未満であると、機械的強度が低下することがある上に、取り扱い性も低くなるため、生産性が低くなる傾向にある。
セパレータの表面の開孔率は、30〜90%であることが好ましい。開孔率が30%より低いと、内部抵抗が大きくなり電子部品の性能が低くなることがあり、開孔率が90%より高いと、機械的強度が低下する可能性がある。
次に、セパレータの製造方法の一例について説明する。
まず、高融点樹脂を良溶媒に溶解した後、貧溶媒を添加し、必要に応じて、微粒子を分散混合して塗布液を調製する。次いで、得られた塗布液を支持体上に塗布し、乾燥して多孔質フィルムを形成し、この多孔質フィルムを支持体から剥離してセパレータを得る。
ここで、良溶媒とは、高融点樹脂を実質的に溶解する溶媒のことであり、貧溶媒とは、高融点樹脂を溶解しない溶媒のことである。良溶媒と貧溶媒の選択おいて、共沸や、乾燥温度差および蒸気圧の差が大きくなる組み合わせは、ピンホールなどを発生するおそれがあり、しかも製造効率が低くなるため、好ましくない。良溶媒と貧溶媒の沸点差は、50℃以内であることが好ましく、30℃以内であることがより好ましい。良溶媒と貧溶媒の沸点差が50℃を超えると、製造のプロセス速度を上げることが難しくなる上に、乾燥エネルギーが大きくなる。
上記製造方法の具体例について説明する。ここでは、多孔質フィルムを形成する樹脂としてポリフッ化ビニリデンを用いた例について説明する。
まず、ポリフッ化ビニリデンを、これを溶解可能な良溶媒に分散させ、溶解させて塗布液を調製する。良溶媒の例としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルスルホキシド等が挙げられる。分散、溶解方法としては、例えば、市販の攪拌機を使用する方法が挙げられる。
なお、ポリフッ化ビニリデンは、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルスルホキシドに室温で容易に溶解するので、特に加熱する必要はない。
その後、ポリフッ化ビニリデンが溶解しない貧溶媒を塗布液に添加する。貧溶媒としては、良溶媒より沸点の高いものを選択することが好ましい。貧溶媒の例としては、フタル酸ジブチル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
塗布液中のポリフッ化ビニリデンの濃度としては、得られるセパレータの要求特性に応じて適宜変更すればよい。
塗布液は、カールフィッシャー法による測定で水分量が0.7質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。塗布液中の水分量が0.7質量%を超えると、ゲル化が急速に進み塗布液の保存期間が極端に短くなることがある。また、形成される多孔質フィルムが著しく不均一なものになり、電子部品の性能を低下させることがある。したがって、塗布液の溶媒として、吸湿性の高いものを用いる場合には、水分の混入防止に特に注意を払うことが好ましい。
次いで、支持体上に上記塗布液を塗布する。ここで、支持体としては、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルム、ガラス板等が挙げられる。また、支持体には離型処理、易接着処理等の表面処理が施されていてもよい。上記支持体の中でも、柔軟性を有する樹脂フィルムが好ましい。支持体が樹脂フィルムであれば、セパレータの表面を保護でき、また、樹脂フィルムにセパレータが積層されたままの状態で巻き取って保管・搬送することもできる。
塗布液の塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等による塗布またはキャスティング法等が挙げられる。
次いで、塗布液中の溶媒を乾燥により蒸発させて多孔質フィルムを形成した後、支持体を剥離することによりセパレータを得ることができる。
なお、本発明のセパレータは、上記製造方法以外の方法でも製造可能であり、例えば、支持体を使用しなくてもよい。
上記製造方法において、多孔質フィルムの空隙率を40〜75%、突き刺し強度を0.3N以上、透気度を0.1〜100秒/100mlに制御するためには、塗布液の濃度、良溶媒と貧溶媒の組成比、あるいは、乾燥条件を適宜選択すればよい。具体的には、塗布液の濃度を高くすると、突き刺し強度が高くなる。良溶媒と貧溶媒の混合溶媒における貧溶媒量を多くすると突き刺し強度が高くなる。また、乾燥時の風量を弱くしたり、乾燥スピードを遅くしたりすると、すなわち、乾燥条件を穏やかにすると、突き刺し強度が高くなる。また、貧溶媒を多くしたり、乾燥条件を穏やかにしたりすると、透気度は大きくなる(すなわち、透気性が低下する)。この傾向を利用して、空隙率、突き刺し強度および透気度を本発明の範囲内にする。
高融点樹脂がポリフッ化ビニリデンの場合に多孔質フィルムの空隙率、突き刺し強度、透気度を前記範囲にするためには、塗布液の濃度は10〜25質量%であることが好ましく、良溶媒:貧溶媒=95:5〜70:30であることが好ましく、乾燥条件として乾燥温度70〜120℃かつ風量100〜150m/分であることが好ましい。
高融点樹脂がポリアミドイミドの場合に多孔質フィルムの空隙率、突き刺し強度、透気度を前記範囲にするためには、塗布液の濃度は10〜25質量%であることが好ましく、良溶媒:貧溶媒=95:5〜70:30であることが好ましく、乾燥条件として乾燥温度80〜140℃かつ風量100〜150m/分であることが好ましい。
以上説明したセパレータは、高融点樹脂を含む多孔質フィルムを有するものであるから、耐熱性が高く、電子部品の通常使用温度において信頼性が高い上に、発熱などの異常時にも安定状態を保つことができる。
また、多孔質フィルムが、連通孔を有し、特定の範囲の突き刺し強度および透気度であるため、セパレータの製造や電子部品の組み立ての際の破断や、圧力に対するピンホールの発生を防止できる。そのため、作業性、製造効率を高くできる上に、電極同士の微小短絡の発生が抑えることができる。さらに、電解液を充分に保持することができ、高いイオン伝導性を確保できる。
したがって、本発明のセパレータは、電解液の保持性が高い上に、イオン伝導性、機械的強度、耐熱性のいずれもが優れるものである。よって、電子部品に本発明のセパレータを用いた場合には、高温対応、長寿命を実現でき、かつ、信頼性を高くすることができる。
次に、本発明の電子部品について説明する。
本発明の電子部品は、正極と負極とを有し、それらの間に上記セパレータが配置され、かつ、電解液が含浸されているものである。
電子部品の具体例としては、リチウムイオン電池、ポリマーリチウム電池、アルミニウム電解コンデンサまたは電気二重層キャパシタ、レドックスキャパシタ、ハイブリッドキャパシタなどが挙げられる。
電子部品は大型のものが好ましい。電子部品が大型である場合には、耐熱性が特に要求されるため、本発明の効果がとりわけ発揮される。
電子部品についてさらに具体的に説明する。
リチウムイオン二次電池およびポリマーリチウム二次電池は、正極と、負極と、これらの間に設けられたセパレータとを有し、これらが巻回もしくは積層された電極体を具備するものであって、その電極体に駆動用電解液が含浸され、アルミニウムケースにより封止された構造のものである。
正極としては、例えば、活物質とリチウム含有酸化物とポリフッ化ビニリデン等のバインダーを1−メチル−2−ピロリドン中で混合して得た混合液を、アルミニウム製集電体上に塗布して形成したものが挙げられる。
負極としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵放出し得る炭素質材料とポリフッ化ビニリデン等のバインダーを1−メチル−2−ピロリドン中で混合して得た混合液を、銅製集電体上に塗布して形成したものが挙げられる。
電解液としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒に六フッ化リン酸リチウムを添加したものなどが挙げられる。
アルミニウム電解コンデンサは、正極箔と負極箔とが本発明のセパレータを介して巻回もしくは積層された電極体を具備するものであって、その電極体に駆動用電解液が含浸され、アルミニウムケースと封口体により封止されたものである。
正極箔としては、例えば、エッチングした後、化成処理を施して誘電体皮膜を形成したアルミニウム箔などが挙げられる。
負極箔としては、例えば、エッチングされたアルミニウム箔などが挙げられる。また、正極箔および負極箔からは、正極リードおよび負極リードが封口体を貫通して外部に引き出しされている。
電解液としては、γ−ブチロラクトンにフタル酸トリエチルアミン塩を添加したものやエチレングリコールにフタル酸イミダゾリニウム塩を添加したものなどが挙げられる。
電気二重層キャパシタは、正極と負極とが本発明のセパレータを介して巻回もしくは積層された電極体を具備するものであって、その電極体に駆動用電解液が含浸され、アルミニウムケースと封止体により梱包されたものである。
正極および負極としては、アルミニウムシートからなる集電体の両面に活性炭と導電剤およびバインダーを混錬した混合物が貼り付けられたものが挙げられる。また、正極箔および負極箔からは、正極リードおよび負極リードが封口体を貫通して外部に引き出しされている。
電解液としては、プロピレンカーボネートに飽フッ化ホウ素のテトラエチルアンモニウム塩を添加したものなどが挙げられる。
以上説明した電子部品は、正極と負極とを有し、それらの間に、イオン伝導性、機械低強度、耐熱性のいずれもが優れた上記セパレータが配置されたものであるから、高容量・高機能である。
以下、本発明のセパレータを実施例によって説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
フッ化ビニリデンモノマーの単独重合体である融点174℃のポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFという。)を、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解し、続いて、貧溶媒であるデカノールを添加、混合して塗布液を調製した。その際、塗布液の固形分濃度を15質量%とした。
次いで、この塗布液をポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す)からなるフィルム状支持体の上に流延し、温度80℃、風量100m/分、10分間送風し、溶媒を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離することで、PVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは40μmであった。
なお、セパレータ製造に用いた樹脂の種類、微粒子の有無、得られたセパレータの厚さ、空隙率を表1にまとめて示す。
Figure 2006351365
(実施例2)
セパレータの厚さが30μmになるように塗布液の塗布量を少なくしたこと以外は実施例1と同様にしてPVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。
(実施例3)
セパレータの厚さが20μmになるように塗布液の塗布量を少なくしたこと以外は実施例1と同様にしてPVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。
(実施例4)
溶媒を除去する際の温度を70℃にしたこと以外は実施例1と同様にしてPVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。得られたセパレータの厚さは40μmであった。
(実施例5)
溶媒を除去する際の温度を100℃にし、風量を150m/分にしたこと以外は実施例1と同様にしてPVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。得られたセパレータの厚さは20μmであった。
(実施例6)
貧溶媒添加後に、一次平均粒子径が3μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を全固形分濃度の30質量%となる量を添加して塗布液(固形分濃度;20質量%)を調製したこと以外は実施例1と同様にしてセパレータを得た。このセパレータの厚さは30μmであった。
(実施例7)
セパレータの厚さが15μmになるように塗布液の塗布量を少なくし、溶媒を除去する際の温度を100℃、風量を150m/分にしたこと以外は実施例6と同様にしてPVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。
(実施例8)
融点が300℃以上のポリアミドイミドを、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解した。続いて、貧溶媒であるデカノールを添加、混合し、更に、一次平均粒子径が0.25μmのポリテトラフルオロエチレン粒子を全固形分濃度の50質量%となる量を添加し、攪拌して塗布液を得た。その際、塗布液の固形分濃度を20質量%とした。
次いで、この塗布液をPETからなるフィルム状支持体の上に流延し、温度80℃、風量100m/分、10分間送風し、溶媒を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離することで、ポリアミドイミド製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは20μmであった。
(実施例9)
セパレータの厚さが15μmになるように塗布液の塗布量を少なくし、溶媒を除去する際の温度を100℃、風量を150m/分にしたこと以外は実施例8と同様にしてポリアミドイミド製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。
(実施例10)
セパレータの厚さが10μmになるように塗布液の塗布量を少なくしたこと以外は実施例9と同様にしてポリアミドイミド製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。
(比較例1)
融点174℃のPVdFを、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解し、続いて、貧溶媒であるデカノールを添加、混合して塗布液を調製した。その際、塗布液の固形分濃度を5質量%とした。
次いで、この塗布液をポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す)からなるフィルム状支持体の上に流延し、温度80℃、風量100m/分、10分間送風し、溶媒を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離することで、PVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは50μmであった。
(比較例2)
溶媒を除去する際の温度を50℃、風量を50m/分としたこと以外は比較例1と同様にしてセパレータを得た。得られたセパレータの厚さは50μmであった。
(比較例3)
溶媒を除去する際の温度を150℃、風量を200m/分としたこと以外は比較例1と同様にしてセパレータを得た。得られたセパレータの厚さは10μmであった。
(比較例4)
融点が174℃であるPVdFを、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解して塗布液を調製した。その際、塗布液の固形分濃度を5質量%とした。
次いで、この塗布液をPETからなるフィルム状支持体上に流延し、蒸留水中に浸漬させることで溶媒を除去した。次いで、蒸留水中から引き上げた後、温度50℃、風量50m/分で、10分間送風し、水分を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離して、PVdF製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは30μmであった。
(比較例5)
融点が300℃以上のポリアミドイミドを、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解した。続いて、貧溶媒であるデカノールを添加、混合して塗布液を得た。その際、塗布液の固形分濃度を10質量%とした。
次いで、この塗布液をPETからなるフィルム状支持体の上に流延し、温度80℃、風量100m/分、10分間送風し、溶媒を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離することで、ポリアミドイミド製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは10μmであった。
(比較例6)
融点が120℃であるポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロエチレン共重合体(以下PVdF−HFPと記す)を、良溶媒であるN,N−ジメチルアセトアミドに溶解して塗布液を調製した。その際、塗布液の固形分濃度を10質量%とした。
次いで、この塗布液をPETからなるフィルム状支持体上に流延し、蒸留水中に浸漬させることで溶媒を除去した。次いで、蒸留水中から引き上げた後、温度50℃、風量50m/分で、10分間送風し、水分を除去して多孔質フィルムを形成させた。そして、PETフィルムから多孔質フィルムを剥離して、PVdF−HFP製多孔質フィルムからなるセパレータを得た。このセパレータの厚さは30μmであった。
上記実施例1〜10および比較例1〜6のセパレータの特性を下記のように測定した。
<透気度>
JIS P 8117に準拠した安田精機社製ガーレー式デンソメーターB型により測定した。その結果を表2に示す。
<突き刺し強度>
テンシロン万能試験機を用いて、JIS Z 1707に準拠した突き刺し治具をセパレータの表面上方より5mm/分の速度で落下させたときの最大点加重を測定した。5回測定した平均値を突き刺し強度とした。結果を表2に示す。
Figure 2006351365
実施例1〜10および比較例1〜3のセパレータは透気度が0.1〜100秒/100mlの範囲にあった。特に実施例2〜10では低い透気度を示した。しかし、比較例4〜6のセパレータは透気度が上限値を超えていた。
また、実施例1〜10および比較例5のセパレータは突き刺し強度が0.3N以上であったが、比較例1〜4および6では、突き刺し強度が0.3N未満であった。
上記実施例1〜10および比較例1〜6のセパレータの耐熱寸法安定性(耐熱性)について以下のように評価した。
<加熱後の面積維持率>
実施例および比較例のセパレータを裁断して5×5cmの正方形の試験片を得た。次いで、その試験片を、縦10cm×横10cm×厚さ5mmの2枚のガラス板の間に挟んだ後に、それらを水平にしてアルミニウム製のバットに静置した。そして、120℃、150℃のオーブン中に各々1時間放置して熱による面積を測定した。面積維持率=(試験後の面積/試験前の面積:25cm)×100(%)として評価し、耐熱寸法安定性の指標とした。その結果を表3に示す。なお、面積維持率が大きいほど耐熱寸法安定性に優れる。
Figure 2006351365
高融点樹脂からなり、特定の突き刺し強度および透気度を有する実施例1〜10のセパレータは、耐熱寸法安定性がいずれも優れていた。
これに対し、低融点樹脂からなる比較例6のセパレータは、耐熱寸法安定性が低かった。
<電池組み立てと微小短絡の確認>
実施例および比較例のセパレータについてテープ状にし、そのテープ状のセパレータをテープ状の下記の正極および負極に積層しながら巻き回して積層体を得た。そして、巻き回した積層体に電解液を含浸させて円筒状の電池を組み立てた。
[使用電極](宝泉株式会社製)
正極:アルミニウム箔(20μm)、正極材:コバルト酸リチウム
負極:銅箔(10μm)、負極材:天然グラファイト
電解液:1M LiPF含有 エチレンカーボネート:ジエチレンカーボネート=1:2(容積比)
上記電池の20℃におけるイオン伝導度をACインピーダンス測定法により測定した。また、上記電池を4.2Vまで充電し、初期電圧と10日間放置後の保持電圧を20℃の条件で測定して、10日間放置による電圧低下を評価した。その結果を表4に示す。なお、電気化学測定には、ソーラトロン社製 SI 1287−1255B を用いた。
Figure 2006351365
実施例1〜10および比較例1〜4,6のセパレータを用いた電池は、充分に高いイオン伝導性を有していた。これに対し、比較例5のセパレータを用いた電池ではイオン伝導性が低かった。よって、比較例5における電池は電圧低下の評価を実施しなかった。
また、実施例1〜10のセパレータを用いた電池では、10日間放置後、初期の電圧をほぼ維持していた。これは、実施例のセパレータでは、突き刺し強度が0.3N以上であり、機械的強度を有しており、微小短絡が生じていないためと考えられる。
一方、比較例1〜4,6のセパレータを用いた電池における10日後の電圧は初期の電圧から大幅に低下していた。これは、比較例のセパレータでは電極間の圧力に耐えられず、微小短絡を生じていた結果であると思われる。
以上のことから、実施例のセパレータは、耐熱寸法安定性、機械的強度に優れるため、電子部品の高容量化、高機能化の要求に充分対応できる。
これに対し、比較例のセパレータでは、電子部品の高容量化、高機能化の要求に充分に対応することは困難である。

Claims (6)

  1. 連通孔を有し、かつ、突き刺し強度が0.3N以上、透気度が0.1〜100秒/100mlの多孔質フィルムを有する電子部品用セパレータであって、
    多孔質フィルムが、融点170℃以上の樹脂を含むことを特徴とする電子部品用セパレータ。
  2. 前記融点170℃以上の樹脂が、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子部品用セパレータ。
  3. 前記多孔質フィルムが、内部に微粒子を含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品用セパレータ。
  4. 前記微粒子の材質が、ポリテトラフルオロエチレンおよび/またはシリカであることを特徴とする請求項3に記載の電子部品用セパレータ。
  5. 前記多孔質フィルムの空隙率が40〜75%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品用セパレータ。
  6. 正極と負極とを有し、それらの間に請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品用セパレータが配置され、かつ、電解液が含浸されていることを特徴とする電子部品。

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