JP5335375B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の画像形成素子からの光束により形成される複数の画像を繋ぎ合わせた1つの合成画像を射出瞳位置から観察させる画像表示装置に関し、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等に好適な画像表示装置に関する。
HMD等の画像表示装置では、広画角で高画質の画像を提示できることが求められている。広画角化のためには、大型のLCDパネル等を原画を形成する画像形成素子として用いることが好ましいが、必要とする画角仕様に対応した画像形成素子を入手することが困難な場合が多い。このため、小型の画像形成素子を複数用い、それら画像形成素子からの光束によって互いに異なる複数の視野(画角領域)に画像を形成し、これらの画像を繋ぎ合わせた合成画像を観察させる画像表示装置が、特許文献1〜4にて提案されている。
特許文献1、2には、光学系内に観察者の視軸に関して対称に配置されたV字型ミラーを設けた画像表示装置が開示されている。この画像表示装置では、第1の画像形成素子に形成された原画からの光束をV字型ミラーの一方の反射面で反射して射出瞳に向かわせ、第2の画像形成素子に形成された原画からの光束をV字型ミラーの他方の反射面で反射して射出瞳に向かわせる。
また、特許文献3には、視軸に関して対称な形状を有するプリズムを用いた画像表示装置が開示されている。この画像表示装置では、第1の画像形成素子上の原画からの光束は、該第1の画像形成素子に対向した第1の面からプリズム内に導かれ、プリズムの透過面兼内部全反射面である第2の面と第3の面とにより反射され、さらに第2の面を透過して射出瞳に向かう。また、他の画像形成素子上の原画からの光束は、該第2の画像形成素子に対向配置された第4の面からプリズムに導かれ、透過面兼内部全反射面である第5の面と第6の面で反射され、さらに第5の面を透過して射出瞳に向かう。
さらに特許文献4にも、視軸に関して対称な形状のプリズムを用いた画像表示装置が開示されている。この画像表示装置では、プリズムのうち第1及び第2の画像形成素子に対向配置された第1及び第2の面から、それぞれの画像形成素子上の原画からの光束をプリズム内に入射する。そして、第1及び第2の面は、第2及び第1の面からプリズム内に入射した光束を反射して射出瞳に向かわせる反射面としても用いられる。
特開平07−274097号公報 特許第3524569号公報 特開平11−326820号公報 特開平10−246865号公報
しかしながら、特許文献1〜4にて開示された画像表示装置ではいずれも1つの射出瞳、すなわち観察者の片眼に対して2つの画像形成素子が用いられる。このため、両眼用が一般的であるHMD等の画像表示装置においては、4つの画像形成素子が必要となり、装置の複雑化や大型化だけでなく、コストアップを招く。
本発明は、両眼に対して、できるだけ少ない数の複数の画像形成素子を用いて、互いに異なる視野に形成した画像を繋ぎ合わせた広画角の合成画像を観察させることができるようにした画像表示装置を提供する。
本発明の一側面としての画像表示装置は、それぞれ第1の原画及び第2原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、第1の画像形成素子からの光束のうち第1の光束を第1の射出瞳に導く第1の光学素子、第2の画像形成素子からの光束のうち第2の光束を第2の射出瞳に導く第2の光学素子、及び第2の画像形成素子からの光束のうち第3の光束を中間結像させて第1の光学素子に導き、第1の画像形成素子からの光束のうち第4の光束を中間結像させて第2の光学素子に導くリレー光学系を含む観察光学系とを有する。そして、観察光学系は、第1の光学素子により第1及び第3の光束を第1の射出瞳に導くことで該第1の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に第1及び第2の原画のそれぞれに対応する画像を提示し、第2の光学素子により第2及び第4の光束を第2の射出瞳に導くことで該第2の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に第2及び第1の原画にそれぞれ対応する画像を提示することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての画像表示装置は、それぞれ第1の原画及び第2の原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、第3の原画及び第4の原画を形成する第3の画像形成素子と、第1の画像形成素子からの光束のうち第1の光束を第1の射出瞳に導く第1の光学素子、第2の画像形成素子からの光束のうち第2の光束を第2の射出瞳に導く第2の光学素子、及び第3の画像形成素子からの光束のうち第3の光束を中間結像させて第1の光学素子に導き、該第3の画像形成素子からの光束のうち第4の光束を中間結像させて前記第2の光学素子に導くリレー光学系を含む観察光学系とを有する。そして、観察光学系は、第1の光学素子により第1及び第3の光束を第1の射出瞳に導くことで該第1の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に第1及び第3の原画のそれぞれに対応する画像を提示し、第2の光学素子により第2及び第4の光束を第2の射出瞳に導くことで該第2の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に第2及び第4の原画のそれぞれに対応する画像を提示することを特徴とする。
また、本発明のさらに他の一側面としての画像表示装置は、それぞれ第1の原画及び第2の原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、第1の画像形成素子からの第1の光束を中間結像させて射出瞳に導く第1の光学系を含み、第2の画像形成素子からの第2の光束を第1の光学系に含まれる光学素子を介して射出瞳に導く観察光学系とを有する。観察光学系は、第1の光束と第2の光束とを射出瞳に導くことで該射出瞳からの観察画角における第1の画角領域と第2の画角領域にそれぞれ第1の原画に対応する画像及び前記第2の原画に対応する画像を提示する。そして、第1の画角領域は、第2の画角領域よりも広いことを特徴とする。
本発明によれば、両眼に対して少ない数の複数の画像形成素子を用いて、第1及び第2の射出瞳に配置された左右の眼のそれぞれに、互いに異なる視野(画角領域)に形成した画像を繋ぎ合わせた広画角の合成画像を提示することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1である画像表示装置としてのHMDの構成を示している。図1において、1は第1の画像形成素子、2は第2の画像形成素子である。各画像形成素子は、LCDパネルや有機EL素子等、原画を形成する素子である。
3は第1のビームスプリッタ(第1の光束分割)、4は第2のビームスプリッタ(第2の光束分割)である。
5は第1の反射鏡、6は第2の反射鏡である。7は第1の接眼レンズ、8は第2の接眼レンズである。9は第1のリレーレンズ、10は第2のリレーレンズである。11は光学像を上下左右に反転する作用(像反転作用)を有するプリズムである。第1及び第2の接眼レンズ7,8はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当し、第1及び第2の反射鏡5,6と第1及び第2のリレーレンズ9,10とプリズム11とによりリレー光学系20が構成される。さらに、これら第1及び第2の光学素子とリレー光学系20により観察光学系が構成される。
12は第1の射出瞳、13は第2の射出瞳であり、これら第1及び第2の射出瞳12,13の位置に観察者の左眼及び右眼がそれぞれ配置されている。100は第1の中間像(及び第1の中間結像面)、101は第2の中間像(及び第2の中間結像面)である。
像反転作用を有するプリズム11としては、入射光軸と射出光軸のずれがないシュミット(ペシャン・ダハ)プリズムを用いるのが望ましい。図15及び図16には、シュミットプリズムの外観及び側面断面を示している。図16に示すように、シュミットプリズムは、該プリズムへの入射光軸と射出光軸が同軸上に延びるように形成されている。
なお、その他の像反転作用を有するプリズム11として、図17に示すようにダハプリズムに2つの反射作用を加えたプリズム(11′)や、図18に示すポロプリズム(11″)を用いることもできる。図17に示すプリズムは、シュミットプリズムを構成する2つのプリズム部のうち1つを構成するプリズムでもあり、入射光軸と射出光軸が45度程度傾く。また、図18に示すポロプリズムは、入射光軸と射出光軸が上下又は左右にシフトする。予め入射光軸と射出光軸のずれを考慮することで、これらのプリズムを用いることも可能である。なお、本実施例に対応する後述する数値例3では、プリズム11とし、図17に示すダハプリズムに2つの反射作用を加えたプリズムを用いている。
第1及び第2の画像形成素子1,2には駆動回路25が接続されている。駆動回路25には、パーソナルコンピュータ、DVDプレーヤ、テレビチューナ等の画像供給装置26からの画像が入力される。駆動回路25は、該入力画像のうち左半分の画像領域に相当する原画(以下、第1の原画という)を第1の画像形成素子1に形成させ、右半分の画像領域に相当する原画(以下、第2の原画という)を第2の画像形成素子2に形成させる。画像供給装置26からの入力画像に基づいて、駆動回路25が各画像形成素子に原画を形成させることは、後述する他の実施例でも同じである。
第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束の一部(第1の光束)は第1のビームスプリッタ3を透過し、他の一部(第4の光束)は第1のビームスプリッタ3で反射する。第1のビームスプリッタ3を透過した光束は、第1の接眼レンズ7を透過して第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角(左全視野)のうち左半分の画角領域(左視野)に第1の原画に対応する拡大虚像(以下、第1の分割画像という)を形成する。
また、第1のビームスプリッタ3で反射した光束は、第1のリレーレンズ9を透過してプリズム11で上下左右の像反転作用を受け、その後、第2のリレーレンズ10を透過して第2の反射鏡6に入射する。このとき、該光束は、第2のリレーレンズ10の近く(第2のリレーレンズ10と第2の接眼レンズとの間)に第1の中間像100を形成する。すなわち、該光束は、1回(奇数回)中間像を形成した上で、後述するように第2の射出瞳13に導かれる。
第2の反射鏡6に入射して反射された光束は、第2の接眼レンズ8を透過して第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角(右全視野)のうち左半分の画角領域(左視野)に第1の原画に対応する第1の分割画像を形成する。
第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束の一部(第2の光束)は第2のビームスプリッタ4を透過し、他の一部(第3の光束)は第2のビームスプリッタ4で反射する。第2のビームスプリッタ4を透過した光束は、第2の接眼レンズ8を透過して第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち右半分の画角領域(右視野)に第2の原画に対応する拡大虚像(以下、第2の分割画像という)を形成する。
また、第2のビームスプリッタ4で反射した光束は、第2のリレーレンズ10を透過してプリズム11で上下左右の像反転作用を受け、その後、第1のリレーレンズ9を透過して第1の反射鏡5に入射する。このとき、該光束は、第1のリレーレンズ9の近く(第1のリレーレンズ9と第1の接眼レンズ7との間)に第2の中間像101を形成する。すなわち、該光束は、1回(奇数回)中間像を形成した上で、後述するように第1の射出瞳12に導かれる。
第1の反射鏡5に入射してこれにより反射された光束は、第1の接眼レンズ7を透過して第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち右半分の画角領域(右視野)に第2の原画に対応する第2の分割画像を形成する。
このように、左右の射出瞳12,13のそれぞれに対して、共通する2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
また、射出瞳に対して離れて位置する画像形成素子からの光束に中間像を形成させることで、該画像形成素子からの光路長を長くとったり、該画像形成素子からの光束によって提示する画像の倍率を任意に設定したりすることができ、設計自由度が高くなる。したがって、2つの画像形成素子1,2を用いて左右の眼に容易に画像を提示することができる。このことは、後述する他の実施例2〜6でも同じである。
本実施例では、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束を両眼(射出瞳12,13)に均等に導くことが望ましい。このため、第1及び第2のビームスプリッタ3,4としては、透過光量と反射光量とが等しいハーフミラーであることが好ましい。
なお、図1には、リレーレンズ9,10を用いた場合について説明したが、リレーレンズ9,10に代えて、複数の反射面や光学パワーを有する面を含むプリズム形状の光学素子を用いてもよい。
図2には、本発明の実施例2である画像表示装置としてのHMDの構成を示している。図2において、実施例1と共通する構成要素には実施例1と同符号を付す。
本実施例では、実施例1におけるプリズム11に代えて、切換としての時分割シャッタを用いている。図2において、21は第1の接眼レンズ7と第1の射出瞳12との間に配置された第1の時分割シャッタであり、22は第2の接眼レンズ8と第2の射出瞳13との間に配置された第2の時分割シャッタである。第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束の光路は、プリズム11による像反転作用を受けないことを除いて、実施例1と同じである。第1及び第2のリレーレンズ9,10の近くで第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束が中間像を形成する点も、実施例1と同じである。
第1及び第2の接眼レンズ7,8はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当し、第1及び第2の反射鏡5,6と第1及び第2のリレーレンズ9,10とによりリレー光学系20′が構成される。さらに、これら第1及び第2の光学素子とリレー光学系20により観察光学系が構成される。
本実施例では、第1及び第2の時分割シャッタ21,22の開状態と閉状態とを交互に切り換える。つまり、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束(第1及び第3の光束)が第1の射出瞳12に導かれる状態と、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束(第2及び第4の光束)が第2の射出瞳13に導かれる状態とを交互に切り換える。
駆動回路25は、画像供給装置26から入力された右眼用画像及び左眼用画像のうち左半分の画像領域に相当する右眼用及び左眼用の第1の原画を第1の画像形成素子1に交互に形成させる。また、駆動回路25は、入力された右眼用画像及び左眼用画像のうち右半分の画像領域に相当する右眼用及び左眼用の第2の原画を第2の画像形成素子2に形成させる。
そして、第1及び第2の時分割シャッタ21,22の切り換えと同期させて第1及び第2の画像形成素子1,2に形成する第1及び第2の原画を左眼用と右眼用とで切り換える。両画像形成素子1,2に左眼用の第1及び第2の原画が形成されているときには、第1の時分割シャッタ21を開放し、第2の時分割シャッタ22を閉じる。一方、両画像形成素子1,2に右眼用の第1及び第2の原画が形成されているときには、第2の時分割シャッタ22を開放し、第1の時分割シャッタ21を閉じる。
これにより、右眼に対しては、右眼用の第1及び第2の原画にそれぞれ対応する第1及び第2の分割画像が繋ぎ合わされた右眼用合成画像が提示される。また、左眼に対しては、左眼用の第1及び第2の原画にそれぞれ対応する第1及び第2の分割画像が繋ぎ合わされた左眼用合成画像が提示される。
このように、左右の射出瞳12,13のそれぞれに対して、共通する2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を時分割にて提示することができる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
本実施例では、像反転作用を有するプリズムが中間結像光路内に設けられていないため、1つの画像形成素子からの光束により第1及び第2の射出瞳12,13に提示される分割画像は同じ画像とならず、どちらかが上下左右が反転されたものとなる。このため、本実施例では、第1及び第2の接眼レンズ7,8と第1及び第2の射出瞳12,13との間に第1及び第2の時分割シャッタ21,22をそれぞれ配置している。
このとき、左眼用の右側画角領域に提示される分割画像は、第2の画像形成素子2からの光束が中間像100を形成した後に形成されるため、第2の画像形成素子2には予め上下左右が反転した左眼用の第2の原画を形成する必要がある。また同様に、右眼用の左側画角領域に提示される分割画像は、第1の画像形成素子1からの光束が中間像101を形成した後に形成されるため、第1の画像形成素子1には予め上下左右が反転した右眼用の第1の原画を形成する必要がある。
したがって、第1の画像形成素子1には、左眼用の左側画角領域に対応する通常の向きの第1の原画と、右眼用の左側画角領域に対応する上下左右が反転した第1の原画とを交互に(時分割で)形成する。また、第2の画像形成素子2には、右眼用の右側画角領域に対応する通常の向きの第2の原画と、左眼用の右側画角領域に対応する上下左右が反転した第2の原画とを交互に(時分割で)形成する。このとき、第1及び第2の時分割シャッタ21,22を原画の切り換えに同期させて開閉する。
このような時分割同期方式のHMDでは、120Hz以上の周波数で原画を書き換えて、通常の向きの原画と反転した原画とをそれぞれ60回/秒以上の回数で各画像形成素子上に形成することが望ましい。60Hz以下の周波数で原画を書き換えて、通常の向きの原画と反転した原画とをそれぞれ30回/秒以下の回数で画像形成素子上に形成することも可能であるが、いわゆるフリッカが発生し、観察者に不快感を与えるおそれがある。
本実施例によれば、時分割シャッタ21,22を用いることで、左右の眼に対して、視差を有する合成画像を提示することもできる。このため、実施例1では実現できない立体視が可能な3D画像の提示が可能となる。この場合、第1及び第2の画像形成素子1,2に互いに視差を有する原画(視差画像)を形成する。具体的には、第1の画像形成素子1では左眼用の左側画角領域に対応する通常の向きの視差画像と右眼用の左側画角領域に対応する反転した視差画像とを時分割形成する。また、第2の画像形成素子2では、右眼用の右側画角領域に対応する通常の向きの視差画像と左眼用の右側画角領域に対応する反転した視差画像とを時分割形成する。
なお、このような立体視HMDにおいても、上記と同様の理由により、120Hz以上の周波数で視差画像を書き換えて、通常の向きの視差画像と反転した視差画像とをそれぞれ60回/秒以上の回数で各画像形成素子上に形成することが望ましい。
また本実施例でも、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束を両眼(射出瞳12,13)に均等に導くことが望ましい。このため、第1及び第2のビームスプリッタ3,4としては、透過光量と反射光量とが等しいハーフミラーであることが好ましい。
なお、図2には、リレーレンズ9,10を用いた場合について説明したが、リレーレンズ9,10に代えて、複数の反射面や光学パワーを有する面を含むプリズム形状の光学素子を用いてもよい。
以下、本発明の実施例3〜5である画像表示装置としてのHMDについて説明するが、それに先だって、実施例3〜5,8で使用される「母線断面」、「子線断面」、「ローカル母線断面」及び「ローカル子線断面」の定義について説明する。偏心系に対応していない従来系の定義では、各面の頂点座標系でz軸を光軸とすると、yz断面が従来の母線断面(メリジオナル断面)に相当し、xz断面が子線断面(サジタル断面)に相当する。
本実施例の光学系は偏心系であるので、偏心系に対応した「ローカル母線断面」及び「ローカル子線断面」を新たに定義する。
画像形成素子上に形成された原画の中心から光学系の射出瞳の中心に至る光線を中心画角主光線とする。そして、この中心画角主光線の各面におけるヒットポイント上で中心画角主光線の入射光線部分と射出光線部分を含む面を「ローカル母線断面」と定義する。さらに、該ヒットポイントを含み、ローカル母線断面に直交し、かつ該面の頂点座標系の従来の子線断面と平行な面を「ローカル子線断面」と定義する。
図3には、本発明の実施例3であるHMDの構成を示す。図3において、実施例1と共通する又は共通する機能を有する構成要素には実施例1と同符号を付す。
本実施例(及び後述する実施例4,5)では、図3に示すように、複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳む機能と、ビームスプリッタ(光束分割)としての機能とを含む第1及び第2の接眼プリズム14,15を用いている。
これらの接眼プリズム14,15は、屈折率が1よりも大きいガラスやプラスチック等の光学媒質で満たされた透明体により構成される。第1の接眼プリズム14の面31及び第2の接眼プリズム15の面32はそれぞれ、ビームスプリット機能を持つ面である。
33,34は実施例1のプリズム11と同様に、上下左右の像反転作用を持つ第1の像反転プリズム及び第2の像反転プリズムである。
第1及び第2の接眼プリズム14,15はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当する。また、第1及び第2の接眼プリズム14,15の面31,32、第1及び第2の像反転プリズム33,34、第1及び第2の反射鏡5,6及び第1及び第2のリレーレンズ9,10によりリレー光学系30が構成される。さらに、これら第1及び第2の接眼プリズム14,15とリレー光学系30により観察光学系が構成される。
図4には、本実施例において第1の画像形成素子1からの光束が、第1及び第2の射出瞳12,13に導かれ、左側画角領域に第1の分割画像を形成する様子を示す。
図4において、第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束は、第1の接眼プリズム14の面35から該第1の接眼プリズム14に入射し、面36で反射し、ビームスプリット機能を持つ面31に向かう。面31で反射した光束(第1の光束)は、面36を透過して第1の接眼プリズム14から射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち左側画角領域に第1の分割画像を形成する。
一方、面31を透過した光束(第4の光束)は、第1の像反転プリズム33によって上下左右が反転され、第2の反射鏡6で反射され、該第2の反射鏡6の近く(第2の反射鏡6と第2のリレーレンズ10との間)で第1の中間像100を形成する。そして、該光束は、第2のリレーレンズ10を透過して、第2の接眼プリズム15の面32から該第2の接眼プリズム15に入射し、面37を透過して第2の接眼プリズム15から射出し(すなわち、第2の接眼プリズム15を介して)第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち左側画角領域に第1の分割画像を形成する。
また、第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束は、第2の接眼プリズム15の面38から該第2の接眼プリズム15に入射し、面37で反射し、ビームスプリット機能を持つ面32に向かう。面32で反射した光束(第2の光束)は、面37を透過して第2の接眼プリズム15から射出し、第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち右側画角領域に第2の分割画像を形成する。
一方、図3に示すように、面32を透過した光束(第3の光束)は、第2の像反転プリズム34により上下左右が反転され、第1の反射鏡5で反射され、該第1の反射鏡5の近く(第1の反射鏡5と第1のリレーレンズ9との間)で第2の中間像101を形成する。そして、該光束は、第1のリレーレンズ9を透過して、第1の接眼プリズム14の面31から該第1の接眼プリズム14に入射し、面36を透過して第1の接眼プリズム14から射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち右側画角領域に第2の分割画像を形成する。
このように、左右の射出瞳12,13のそれぞれに対して、共通する2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
本実施例では、第1の画像形成素子1から左眼用の左側画角領域に対応する光束は1回、また右眼用の左側画角領域に対応する光束は2回、それぞれビームスプリット機能を持つ面31,32で反射又は透過する。このため、実施例1,2と同様にビームスプリット機能を持つ面31,32をハーフミラーとして形成してしまうと、同じ射出瞳において左右の画角領域に到達する光束の光量が異なってしまう。
このため、第1の接眼プリズム14の面31のうち第1の画像形成素子1からの光束を透過及び反射する領域はハーフミラーとして形成し、第2の画像形成素子2からの光束を透過する領域はハーフミラー処理を施さないようにするとよい。同様に、第2の接眼プリズム15の面32のうち第2の画像形成素子2からの光束を透過及び反射する領域はハーフミラーとして形成し、第1の画像形成素子1からの光束を透過する領域はハーフミラー処理を施さないようにするとよい。このように、ビームスプリット機能を有する面の一部の領域を透過兼反射作用を有する領域とし、他の領域を透過作用のみを有する領域とすることで、同じ射出瞳において左右の画角領域に到達する光束の光量の差が大きくならないようにすることができる。
なお、第1の接眼プリズム14の面36での反射と第2の接眼プリズム15の面37での反射はともに、内部全反射とすることが望ましい。これにより、光量ロスを生じることなく反射させることができ、明るい画像を提示することができる。
また、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を曲面とした場合には、全ての面が集光、発散又は収差補正に寄与することができるので、光学系における不要な面を減らし、コスト削減の効果が期待できる。
さらに好ましくは、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を回転非対称面とすることで、偏心収差補正の自由度が増し、良好な画質の画像を提示することができる。このとき、各回転非対称面を、ローカル母線断面を唯一の対称面とするローカル子線断面方向に面対称な形状とするとよい。対称性のない場合に比較して、その面の加工及び接眼プリズムの製作を容易にすることができるからである。
なお、図3には、リレーレンズ9,10を用いた場合について説明したが、リレーレンズ9,10に代えて、複数の反射面や光学パワーを有する面を含むプリズム形状の光学素子を用いてもよい。このことは、後述する実施例4でも同じである。
図5には、本発明の実施例4であるHMDの構成を示す。図5において、実施例3と共通する又は共通する機能を有する構成要素には実施例3と同符号を付す。
本実施例でも、実施例3と同様に、複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳み、かつビームスプリット機能を含む第1及び第2の接眼プリズム14,15を用いている。ただし、本実施例では、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束を第1及び第2の射出瞳12,13に導く画角領域が実施例3とは左右逆になっている。すなわち、第1の画像形成素子1からの光束を第1及び第2の射出瞳12,13の右側画角領域に導き、第2の画像形成素子2からの光束を第1及び第2の射出瞳12,13の左側画角領域に導く。
第1及び第2の接眼プリズム14,15はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当する。また、第1及び第2の接眼プリズム14,15の面31,32、第1及び第2の像反転プリズム33,34、第1及び第2の反射鏡5,6及び第1及び第2のリレーレンズ9,10によりリレー光学系40が構成される。さらに、これら第1及び第2の接眼プリズム14,15とリレー光学系40により観察光学系が構成される。
図5において、第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束は、第1の接眼プリズム14の面35から該第1の接眼プリズム14に入射し、面36で反射し、ビームスプリット機能を持つ面31に向かう。面31で反射した光束(第1の光束)は、面36を透過して第1の接眼プリズム14から射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち右側画角領域に第1の分割画像を形成する。
一方、面31を透過した光束(第4の光束)は、第1のリレーレンズ9を透過して第2の像反転プリズム34によりその上下左右が反転され、第2の反射鏡6の近く(第2の像反転プリズム34と第2の反射鏡6との間)で中間像100を形成する。そして、該光束は、第2の反射鏡6で反射され、第2の接眼プリズム15の面32から該第2の接眼プリズム15に入射し、面37を透過して第2の接眼プリズム15から射出し、第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち右側画角領域に第1の分割画像を形成する。
また、第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束は、第2の接眼プリズム15の面38から該第2の接眼プリズム15に入射し、面37で反射し、ビームスプリット機能を持つ面32に向かう。面32で反射した光束(第2の光束)は、面37を透過して第2の接眼プリズム15から射出し、第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち左側画角領域に第2の分割画像を形成する。
一方、面32を透過した光束(第3の光束)は、第2のリレーレンズ10を透過して第1の像反転プリズム33によりその上下左右が反転され、第1の反射鏡5の近く(第1の像反転プリズム33と第1の反射鏡5との間)で中間像101を形成する。そして、該光束は、第1の反射鏡5で反射され、第1の接眼プリズム14の面31から該第1の接眼プリズム14に入射し、面36を透過して第1の接眼プリズム14から射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち左側画角領域に第2の分割画像を形成する。
このように、左右の射出瞳12,13のそれぞれに対して、共通する2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
本実施例でも、実施例3と同様に、第1の接眼プリズム14の面31のうち第1の画像形成素子1からの光束を透過及び反射する領域はハーフミラーとして形成し、第2の画像形成素子2からの光束を透過する領域はハーフミラー処理を施さないようにするとよい。同様に、第2の接眼プリズム15の面32のうち第2の画像形成素子2からの光束を透過及び反射する領域はハーフミラーとして形成し、第1の画像形成素子1からの光束を透過する領域はハーフミラー処理を施さないようにするとよい。これにより、同じ射出瞳において左右の画角領域に到達する光束の光量の差が大きくならないようにすることができる。
また、本実施例でも、第1の接眼プリズム14の面36での反射と第2の接眼プリズム15の面37での反射はともに、内部全反射とすることが望ましい。これにより、光量ロスを生じることなく反射させることができ、明るい画像を提示することができる。
また、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を曲面とした場合には、全ての面が集光、発散又は収差補正に寄与することができるので、光学系における不要な面を減らし、コスト削減の効果が期待できる。
さらに好ましくは、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を回転非対称面とすることで、偏心収差補正の自由度が増し、良好な画質の画像を提示することができる。このとき、各回転非対称面を、ローカル母線断面を唯一の対称面とするローカル子線断面方向に面対称な形状とするとよい。対称性のない場合に比較して、その面の加工及び接眼プリズムの製作を容易にすることができるからである。
図6には、本発明の実施例5であるHMDの構成を示す。図6において、実施例3,4と共通する又は共通する機能を有する構成要素には実施例3,4と同符号を付す。
本実施例も、実施例3,4と同様に、複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳み、かつビームスプリット機能を含む第1及び第2の接眼プリズム14,15を用いている。ただし、本実施例では、第1及び第2の画像形成素子1,2からの光束に2回(偶数回)中間像を形成させた上で第1及び第2の射出瞳12,13に導く。このため、像の反転は生じない。したがって、中間像を1回(奇数回)形成する場合には必要な像反転プリズムや時分割シャッタは不要である。
また、16は導光プリズムであり、第1及び第2の接眼プリズム14,15からの光束をそれぞれ、第2及び第1の接眼プリズム15,14に複数回の反射を介して導く。
第1及び第2の接眼プリズム14,15はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当する。また、第1及び第2の接眼プリズム14,15の面31,32、導光プリズム16、後述するレンズ17、18及び反射鏡19,20によりリレー光学系が構成される。さらに、これら第1及び第2の接眼プリズム14,15とリレー光学系により観察光学系が構成される。
第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束は、第1の接眼プリズム14の面35から該第1の接眼プリズム14に入射し、面36で反射して、ビームスプリット機能を持つ面31に向かう。面31で反射した光束(第1の光束)は、面36を透過して第1の接眼プリズム14を射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち右側画角領域に第1の分割画像を形成する。
また、面31を透過した光束(第の光束)は、導光プリズム16に面52から入射し、該導光プリズム16内で中間像102を形成しながら3回反射した後に面52を透過して導光プリズム16から射出する。そして、該光束は、第2の接眼プリズム15に面32から入射し、面37で反射し、面38を通過して第2の接眼プリズム15から射出する。さらに、該光束は、レンズ17を介して反射鏡19で反射し、再びレンズ17を介して面38から第2の接眼プリズム15に入射する。そして、面37で反射して2つ目の中間像103を形成した後、面32で反射し、面37を透過して第2の接眼プリズム15から射出し、第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち右側画角領域に第1の分割画像を形成する。
第1の画像形成素子1からの光束が第2の射出瞳13に導かれるまでの光路は、以下の通りである。第1の画像形成素子1→面35(透過)→面36(反射)→面31(透過)→面52(透過)→面53(反射)→面52(反射)→面53(反射)→面52(透過)→面32(透過)→面37(反射)→面38(透過)→レンズ17→反射鏡19→レンズ17→面38(透過)→面37(反射)→面32(反射)→面37(透過)→第2の射出瞳13。
第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束は、第2の接眼プリズム15の面38から該第2の接眼プリズム15に入射し、面37で反射して、ビームスプリット機能を持つ面32に向かう。面32で反射した光束(第2の光束)は、面37を透過して第2の接眼プリズム15を射出し、第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち左側画角領域に第2の分割画像を形成する。
また、面32を透過した光束(第3の光束)は、導光プリズム16に面52から入射し、該導光プリズム16内で中間像104を形成しながら3回反射した後に面52を透過して導光プリズム16から射出する。そして、該光束は、第1の接眼プリズム14に面31から入射し、面36で反射し、面35を通過して第1の接眼プリズム14から射出する。さらに、該光束は、レンズ18を介して反射鏡20で反射し、再びレンズ18を介して面35から第1の接眼プリズム14に入射する。そして、面36で反射して2つ目の中間像105を形成した後、面31で反射し、面36を透過して第1の接眼プリズム14から射出し、第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち左側画角領域に第2の分割画像を形成する。
第2の画像形成素子2からの光束が第1の射出瞳12に導かれるまでの光路は、以下の通りである。第2の画像形成素子2→面38(透過)→面37(反射)→面32(透過)→面52(透過)→面53(反射)→面52(反射)→面53(反射)→面52(透過)→面31(透過)→面36(反射)→面35(透過)→レンズ18→反射鏡20→レンズ18→面35(透過)→面36(反射)→面31(反射)→面36(透過)→第1の射出瞳12。
このように、左右の射出瞳12,13のそれぞれに対して、共通する2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
本実施例では、第1の画像形成素子1から第1の射出瞳12に導かれる光束は1回、第2の射出瞳13に導かれる光束は3回、ビームスプリット機能を持つ面31,32で反射又は透過する。また、第2の画像形成素子2から第2の射出瞳13に導かれる光束は1回、第1の射出瞳12に導かれる光束は3回、ビームスプリット機能を持つ面31,32で反射又は透過する。このため、ビームスプリット機能を持つ面31,32をハーフミラーとすると、同じ射出瞳でも左右の画角領域で光量が異なる。また、ビームスプリット機能を持つ面のすべての領域で反射作用と透過作用を有するため、実施例3,4のように、ハーフミラー処理の有無によって上記光量の差を低減することはできない。
そこで、本実施例では、ビームスプリット機能を持つ面31のうち、第1の画像形成素子1からの光束を反射及び透過する領域での反射率と透過率の割合を、r1:1−r1とする。また、面31のうち第2の画像形成素子2からの光束を反射及び透過する領域での反射率と透過率の割合を、r2:1−r2とする。また、ビームスプリット機能を持つ面32のうち、第2の画像形成素子2からの光束を反射及び透過する領域での反射率と透過率の割合を、r1:1−r1とする。さらに、面32のうち第1の画像形成素子1からの光束を反射及び透過する領域での反射率と透過率の割合を、r2:1−r2とする。
このとき、同じ射出瞳で左右の画角領域の光量差を小さくするために、次の条件を満足すことが望ましい。
r1=(1−r1)・r2・(1−r2) …(1)
また、条件(1)を満たすためには、次の条件を満たす必要がある。
r1≦0.2 …(2)
条件(1),(2)を満足することで、左右の画角領域での光量が等しい画像として観察される。このように、ビームスプリット機能を有する面の有効領域全域を、反射率と透過率の比が50:50であるハーフミラーとせず、反射率と透過率の比率をこれとは異ならせる。これにより、接眼プリズムのみを介した分割画像の明るさと、内部で中間像を形成する導光プリズム16を介した分割画像の明るさとの差を小さくすることができる。したがって、明るさがほぼ均一な合成画像を左右の眼のそれぞれに提示することができる。
本実施例でも、第1の接眼プリズム14の面36での反射と第2の接眼プリズム15の面37での反射はともに、内部全反射とすることが望ましい。これにより、光量ロスを生じることなく反射させることができ、明るい画像を提示することができる。
また、導光プリズム16の面53を反射膜によるミラー反射とし、面52では光束が反射する領域にのみ反射膜を形成してミラー反射とし、それ以外の領域ではミラー処理を施さないことが望ましい。これにより、導光プリズム16での透過及び反射における光量のロスを少なくすることができる。
また、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を曲面とした場合には、全ての面が集光、発散又は収差補正に寄与することができるので、光学系における不要な面を減らし、コスト削減の効果が期待できる。
さらに好ましくは、第1及び第2の接眼プリズム14,15を構成する全ての面を回転非対称面とすることで、偏心収差補正の自由度が増し、良好な画質の画像を提示することができる。このとき、各回転非対称面を、ローカル母線断面を唯一の対称面とするローカル子線断面方向に面対称な形状とするとよい。対称性のない場合に比較して、その面の加工及び接眼プリズムの製作を容易にすることができるからである。
以下、上記実施例3および4の数値例について説明する。
(数値例1)
図7には、図3に示した実施例3の数値例1の光学断面を示す。本数値例及び後述する他の数値例では、射出瞳からの光線を像面としての各画像形成素子に向かって追跡する逆光線追跡による説明を行う。
図7において、14,15はビームスプリット機能を含む第1及び第2の接眼プリズムであり、それぞれ3つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている。S2とS4は同一面であり、S3とS16′はビームスプリット機能を有する面である。9,10は第1及び第2のリレーレンズである。
33,34は像反転作用を有するシュミットプリズムとしての第1及び第2の像反転プリズムであり、それぞれ2つのプリズム形状を有する透明体により構成されている。S7′とS10′は同一面であり、S8′とS11′も同一面である。また、S12′とS14′も同一面である。
SI,SI′は第1及び第2の画像形成素子1,2における画像形成面(画像表示面)であり、S1は第1の射出瞳である。
実施例3で説明したように、左右の画角領域の光量差を小さくするため、第1の接眼プリズム14においてビームスプリット機能を有する面S3では、第1の画像形成素子1からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっている。しかし、第2の画像形成素子2からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。同様に、第2の接眼プリズム15においてビームスプリット機能を有する面S16′では、第2の画像形成素子2からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっているが、第1の画像形成素子1からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。
また、第1の接眼プリズム14における面S4と第2の接眼プリズム15における面S17′での反射は内部全反射である。
図7から分かるように、本数値例においては、面S3において第1の画像形成素子1からの光線を透過する領域と反射する領域とに重なりがない。このため、反射する領域のみに反射膜を形成して反射率を100%とし、それ以外の領域はハーフミラーとしないことで面S3にハーフミラー処理を施す領域をなくしている。これにより、ハーフミラーにおける光量ロスをなくし、明るい画像を提示することが可能である。
このように、ビームスプリット機能を持つ面(以下、ビームスプリット面という)の一部の領域を反射作用のみ有する領域とし、他の領域を透過作用のみ有する領域とする。これにより、一方の画像形成素子からの光線を接眼プリズムのみを介して射出瞳に導く光路内でのビームスプリット面はその反射作用のみを利用することができる。また、他方の画像形成素子からの光線を中間結像を経て該射出瞳に導く光路のビームスプリット面ではその透過作用のみを利用することができる。したがって、左右の画角領域にて提示される分割画像の光量が等しい、言い換えればこれら分割画像を合成した(繋ぎ合わせた)合成画像が全体として均一な光量を有するとともに、光量ロスがほとんどない観察光学系を実現できる。
本数値例において、面S2,S3,S4,S5,S13′,S15′,S16′,S17′,S18′は回転非対称面であり、図7の紙面(yz断面)を唯一の対称面とする面対称形状を有する。本数値例の光学データを表1に示す。
表1の数値例は、射出瞳径がΦ4mm、各画像形成素子の画像表示サイズ(原画サイズ)が28mm×20mm程度で、水平画角が50度、垂直画角が38.5度の合成画像を、z軸(視軸)の正方向における無限遠方に表示する観察光学系を示す。
本数値例では、水平方向の画角を2つの画角領域に分割し、該2つの画角領域のそれぞれに対して画像形成素子を設けている。すなわち、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。垂直画角については、分割されていないため、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、38.5度の画角に対応する原画を形成する。
また、左右の射出瞳間の距離は63mmとし、観察光学系が左右対称となるように構成した。
表1及び後述する他の表の光学データのうち最も左の項目SURFは、射出瞳(第1面)S1からの面番号を示している。X,Y,ZとAは、第1面S1の中心を原点(0,0,0)とし、図中に示したy軸,z軸及び図の紙面に垂直な方向に延びるx軸を有する座標系での各面の頂点の位置(x,y,z)と、図中で反時計回り方向を正方向とするx軸回りでの回転角度A(°)である。
Rは面の曲率半径である。TYPの項は面形状の種類を表し、SPHは球面、FFSは以下の式に従う回転非対称面を示す。
FFS:
z=(1/R)*(x2+y2)/(1+(1-(1+k)*(1/R)2*(x2+y2))(1/2))+c2+c4*y+c5*(x2-y2)
+c6*(-1+2*x2+2*y2)+c10*(-2*y+3*x2*y+3*y3)+c11*(3*x2*y-y3)
+c12*(x4-6*x2*y2+y4)+c13*(-3*x2+4*x4+3*y2-4*y4)
+c14*(1-6*x2+6*x4-6*y2+12*x2*y2+6*y4)
+c20*(3*y-12*x2*y+10*x4*y-12*y3+20*x2*y3+10*y5)
+c21*(-12*x2*y+15*x4*y+4*y3+10*x2*y3-5*y5)+c22*(5*x4*y-10*x2*y3+y5)
+c23*(x6-15*x4*y2+15*x2*y4-y6)
+c24*(-5*x4+6*x6+30*x2*y2-30*x4*y2-5*y4-30*x2*y4+6*y6)
+c25*(6*x2-20*x4+15*x6-6*y2+15*x4*y2+20*y4-15*x2*y4-15*y6)
+c26*(-1+12*x2-30*x4+20*x6+12*y2-60*x2*y2+60*x4*y2-30*y4+60*x2*y4+20*y6) +…
TYPの欄にFFSn(n=1,2,3…)と記載されている面は、その面が表の下欄に記載された同じFFSnでの非球面係数k及びci(i=1,5,6,10,11,12,13,14)に対応する回転非対称形状を有することを示している。なお、「e−X」は、「×10−X」を意味する。
Nd及びνd(但し、表ではvdと記す)はそれぞれ、その面以降の媒質のd線波長での屈折率とアッベ数を示しており、屈折率Ndの符号の変化はその面で光が反射されることを示している。また、媒質が空気層の場合は、屈折率Ndのみを1.000として記載し、アッベ数νdは0.0と記載している。
(数値例2)
図8には、図3に示した実施例3の数値例2の光学断面を示している。
14,15は第1及び第2の接眼プリズムである。S2とS4は同一面であり、S3とS18′はビームスプリット面である。
9′,10′は数値例1の第1及び第2のリレーレンズ9,10に代えて用いられた第1及び第2のリレープリズムであり、それぞれ3つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている。S4′とS6′は同一面である。
33,34は像反転作用を有するシュミットプリズムとしての第1及び第2の像反転プリズムであり、それぞれ2つのプリズム形状を有する透明体により構成されている。S9′とS12′は同一面であり、S10′とS13′も同一面である。また、S14′とS16′も同一面である。
SI,SI′は第1及び第2の画像形成素子1,2における画像形成面(画像表示面)であり、S1は第1の射出瞳である。
実施例3で説明したように、左右の画角領域の光量差を小さくするために、第1の接眼プリズム14のビームスプリット面S3では、第1の画像形成素子1からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっている。しかし、第2の画像形成素子2からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。同様に、第2の接眼プリズム15のビームスプリット面S18′では、第2の画像形成素子2からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっているが、第1の画像形成素子1からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。
また、第1の接眼プリズム14における面S4と第1のリレープリズム′における面S6′と第2の接眼プリズム15における面S19′での反射は、いずれも内部全反射である。
本数値例において、面S2,S3,S4,S5,S18′,S19′,S20′は回転非対称面であり、図8の紙面(yz断面)を唯一の対称面とする面対称形状を有する。本数値例の光学データを表2に示す。
表2の数値例は、射出瞳径がΦ4mm、画像表示サイズ(原画サイズ)が24mm×12mm程度で、水平画角が50度、垂直画角が38.5度の合成画像を、z軸(視軸)の正方向における無限遠方に表示する観察光学系を示す。
本数値例では、水平方向の画角を2つの画角領域に分割し、該2つの画角領域のそれぞれに対して画像形成素子を設けている。すなわち、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。垂直画角については、分割されていないため、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、38.5度の画角に対応する原画を形成する。
また、左右の射出瞳間の距離を63mmとし、観察光学系が左右対称となるように構成した。
(数値例3)
図9には、図3に示した実施例3の数値例3の光学断面を示す。
14,15はビームスプリット機能を含む第1及び第2の接眼プリズムであり、それぞれ3つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている。S2とS4は同一面であり、S3とS14′はビームスプリット面である。
9′,10′は数値例1の第1及び第2のリレーレンズ9,10に代えて用いられた第1及び第2のリレープリズムであり、それぞれ3つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている。S4′とS6′は同一面である。
33,34はダハプリズムに2つの反射作用を加えた第1及び第2の像反転プリズムであり、それぞれ1つのプリズム形状を有する透明体により構成されている。S9′とS12′は同一面であり、S10′とS13′も同一面である。
SI,SI′は第1及び第2の画像形成素子1,2における画像形成面(画像表示面)であり、S1は第1の射出瞳である。
実施例3で説明したように、左右の画角領域の光量差を小さくするために、第1の接眼プリズム14のビームスプリット面S3では、第1の画像形成素子1からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっている。しかし、第2の画像形成素子2からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。同様に、第2の接眼プリズム15のビームスプリット面S14′では、第2の画像形成素子2からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっているが、第1の画像形成素子1からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。
また、第1の接眼プリズム14における面S4と第1のリレープリズム′における面S6′と第2の接眼プリズム15における面S15′での反射は、いずれも内部全反射である。
本数値例において、面S2,S3,S4,S5,S14′,S15′,S16′は回転非対称面であり、図の紙面(yz断面)を唯一の対称面とする面対称形状を有する。本数値例の光学データを表に示す。
表3の数値例は、射出瞳径がΦ4mm、各画像形成素子の画像表示サイズ(原画サイズ)が26mm×16mm程度で、水平画角が50度、垂直画角が38.5度の合成画像を、z軸(視軸)の正方向における無限遠方に表示する観察光学系を示す。
本数値例では、水平方向の画角を2つの画角領域に分割し、該2つの画角領域のそれぞれに対して画像形成素子を設けている。すなわち、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。垂直画角については、分割されていないため、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、38.5度の画角に対応する原画を形成する。
また、左右の射出瞳間の距離を63mmとし、観察光学系が左右対称となるように構成した。
(数値例4)
図10には、図5に示した実施例4の数値例の光学断面を示している。
14,15は第1及び第2の接眼プリズムである。S2とS4は同一面、S3とS16′はビームスプリット面である。9,10は第1及び第2のリレーレンズである。
33,34は像反転作用を有するシュミットプリズムとしての第1及び第2の像反転プリズムであり、それぞれ2つのプリズム形状を有する透明体により構成されている。S5′とS8′は同一面であり、S6′とS9′も同一面である。また、S10′とS12′も同一面である。
SI,SI′は第1及び第2の画像形成素子1,2における画像形成面(画像表示面)であり、S1は第1の射出瞳である。
実施例4で説明したように、左右の画角領域の光量差を小さくするために、第1の接眼プリズム14のビームスプリット面S3では、第1の画像形成素子1からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっている。しかし、第2の画像形成素子2からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。同様に、第2の接眼プリズム15のビームスプリット面S16′では、第2の画像形成素子2からの光線を透過及び反射する領域がハーフミラーになっているが、第1の画像形成素子1からの光線を透過する領域はハーフミラーになっていない。
また、第1の接眼プリズム14における面S4と第2の接眼プリズム15における面S17′での反射は内部全反射である。
本数値例において、面S3,S5,S16′,S18′は回転非対称面であり、図10の紙面(yz断面)を唯一の対称面とする面対称形状を有する。本数値例の光学データを表4に示す。
表4の数値例は、射出瞳径がΦ4mm、各画像形成素子の画像表示サイズ(原画サイズ)が24mm×12mm程度で、水平画角が50度、垂直画角が38.5度の合成画像を、z軸(視軸)の正方向における無限遠方に表示する観察光学系を示す。
本数値例では、水平方向の画角を2つの画角領域に分割し、該2つの画角領域のそれぞれに対して画像形成素子を設けている。すなわち、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。垂直画角については、分割されていないため、第1及び第2の画像形成素子1,2はそれぞれ、38.5度の画角に対応する原画を形成する。
また、左右の射出瞳間の距離を63mmとし、観察光学系が左右対称となるように構成した。
図11には、本発明の実施例6である画像表示装置としてのHMDの構成を示す。本実施例は、画像形成素子(第1、第2及び第3の画像形成素子1,2,60)を3つ用いている。該3つの画像形成素子1,2,60のうち、中央に配置された第3の画像形成素子60の原画形成領域を左右に分割し、分割されたそれぞれの原画形成領域から光束に中間像を形成させた上で第1及び第2の射出瞳12,13に導く。
第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束(第1の光束)は、第1の接眼レンズ7を介して第1の射出瞳(観察者の左眼)12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち左側画角領域に第1の分割画像を形成する。
また、第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束(第2の光束)は、第2の接眼レンズ8を介して第2の射出瞳(観察者の右眼)13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち右側画角領域に第2の分割画像を形成する。
第3の画像形成素子60は、その左半分の原画形成領域に左眼用の原画(第3の原画)を、右半分の原画形成領域に右眼用の原画(第4の原画)を形成する。第3の画像形成素子60に形成された第3の原画からの光束(第3の光束)は、反射鏡62で反射してリレーレンズ66,65を介して、リレーレンズ65の近く(リレーレンズ65と反射鏡61との間)で中間像106を形成する。さらに、該光束は、反射鏡61で反射して、第1の接眼レンズ7を介して第1の射出瞳12に導かれる。このとき、該光束は、第1の射出瞳12からの観察画角のうち右側画角領域に第3の分割画像を形成する。
同様に、第3の画像形成素子60に形成された第4の原画からの光束(第4の光束)は、反射鏡63で反射してリレーレンズ67,68を介して、リレーレンズ68の近く(リレーレンズ68と反射鏡64との間)で中間像107を形成する。さらに、該光束は、反射鏡64で反射して、第2の接眼レンズ8を介して第2の射出瞳13に導かれる。このとき、該光束は、第2の射出瞳13からの観察画角のうち左側画角領域に第4の分割画像を形成する。
なお、第1及び第2の接眼レンズ7,8はそれぞれ、第1及び第2の光学素子に相当し、反射鏡61〜64及びリレーレンズ65〜68によりリレー光学系110が構成される。さらに、これら第1及び第2の光学素子とリレー光学系110により観察光学系が構成される。
このように、第1の射出瞳12に対して、第1の画像形成素子1に形成された第1の原画に対応する第1の分割画像と第3の画像形成素子60の左側の原画形成領域に形成された第3の原画に対応する第3の分割画像とを繋ぎ合わせた合成画像を提示できる。また、第2の射出瞳1に対して、第2の画像形成素子2に形成された第2の原画に対応する第2の分割画像と第3の画像形成素子60の右側の原画形成領域に形成された第の原画に対応する第の分割画像とを繋ぎ合わせた合成画像を提示できる。すなわち、両眼用のHMDにおいて、3つの画像形成素子1,2,60を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
第3の画像形成素子60は、左眼用原画と右眼用原画を同時に形成することができる。また、リレー光学系110によってこれらの原画からの光束が中間像を形成して上下左右が反転されるが、予め第3の画像形成素子60上に通常の向きに対して上下左右が反転した原画を形成しておけば、第2及び第4の分割画像は通常の向きで提示される。したがって、実施例1,3〜5で説明した像反転用の光学系や実施例2で説明した時分割シャッタを必要としない。
また、本実施例では、左眼用と右眼用とで互いに異なる画像を提示することができる。したがって、視差を与えた画像を提示することで、左右の眼に対して、視差を有する合成画像を提示することもできる。これにより、立体視が可能な3D画像の提示が可能となる。
この場合、第1の画像形成素子1に左眼用の左側画角領域に提示する視差画像に対応する第1の原画を形成させ、第3の画像形成素子60の左側の原画形成領域には左眼用の右側画角領域に提示する視差画像に対応する第3の原画を形成させる。また、第2の画像形成素子2には右眼用の右側画角領域に提示する視差画像に対応する第2の原画を形成させ、第3の画像形成素子60の右側の原画形成領域に右眼用の左側画角領域に提示する視差画像に対応する第4の原画を形成させる。
本実施例では、実施例2とは異なり、画像形成素子1,2,60上で左眼用原画と右眼用原画とを時分割で形成する必要がないため、フリッカを発生させることなく3D画像を提示することができる。
さらに、本実施例では、観察光学系内にハーフミラー等のビームスプリット機能を持つ光学系が設けられていないため、明るい画像を提示することができる。
なお、図11には、第1及び第2の接眼レンズ7,8と、反射面としての反射鏡61〜64と、リレーレンズ65〜68を用いた場合を示したが、これらに代えて、複数の反射面や光学パワーを有する面を含む1又は複数のプリズム形状の光学素子を用いてもよい。
(数値例5)
図12には、実施例6の数値例の光学断面を示す。この数値例では、図11に示した第1及び第2の接眼レンズ7,8、反射鏡61〜64及びリレーレンズ65〜68に代えて、複数の反射面(偏心反射曲面を含む)を用いて光路を折り畳むプリズム形状の光学素子を用いている。
14,15は第1及び第2の接眼プリズムであり、それぞれ3つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている。S2とS4は同一面である。
69,70は第1及び第2のリレープリズムであり、それぞれ6つの面を有した透明体(光学素子)により構成されている.
25,26は第1及び第2の光学素子である。
SI,SI’は第1及び第3の画像形成素子1,60における画像形成面(画像表示面)であり、S1は第1の射出瞳である。
本数値例において、面S8′は回転非対称面であり,図12の紙面(yz断面)を唯一の対称面とする面対称形状を有する。本数値例の光学データを表5に示す。
表5の数値例は、射出瞳径がΦ4mm、3つの画像形成素子の画像表示サイズ(原画サイズ)がそれぞれ16mm×12mm程度で、水平画角が50度、垂直画角が38.5度の合成画像を、z軸(視軸)の正方向における無限遠方に表示する観察光学系を示す。
本数値例では、水平方向の画角を2つの画角領域に分割し、該2つの画角領域のそれぞれに対して画像形成素子(第1及び第3の画像形成素子1,60、第2及び第3の画像形成素子2,60)を設けている。すなわち、第1の画像形成素子1と第3の画像形成素子60における左半分の原画形成領域はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。また、第2の画像形成素子2と第3の画像形成素子60における右半分の原画形成領域はそれぞれ、水平画角25度に対応する原画を形成する。垂直画角については分割されていないため、各画像形成素子は、38.5度の画角に対応する原画を形成する。
また、左右の射出瞳間の距離を63mmとし、観察光学系が左右対称となるように構成した。具体的には、第1の接眼プリズム14と第2の接眼プリズム15、第1のリレープリズム69と第2のリレープリズム70、及び第1の光学素子25と第2の光学素子26はそれぞれ、左右対称な形状を有し、左右対称に配置されている。
面S4,S6′における反射は、第1の接眼プリズム14及びリレープリズム69内での内部全反射である。面S3,S5′,S7′,S8′での反射は、反射膜によるミラー反射である。
図12から分かるように、面S3において光線が透過する領域と反射する領域には重なりがない。このため、面S3のうち第1の画像形成素子1からの光線を反射する領域にのみ反射膜を形成し、それ以外の領域には反射膜を形成しないことで、面S3における透過と反射での光量ロスが少なくなる。
第1及び第2の光学素子25,26は、第3の画像表示素子60からの光線の射出角を抑える作用を有する。第3の画像形成素子60からの光線の射出角を抑えることにより、視野角特性による色むらを低減した画像を提示することができる。
また、本実施例では、1つの射出瞳からの観察画角を水平方向において同じ角度の2つの画角領域に分割している。しかし、観察光学系の特徴や、使用する画像形成素子の解像度に応じて、分割する画角領域の割合を変えることで、観察者において観察し易い画像を提示することができる。
さらに、第1〜第3の画像形成素子1,2,60として同じ画像形成素子を用いることで、複数種類の画像形成素子を使用する場合に比べて低コスト化を図れるとともに、観察者に快適な観察環境を提供することができる。さらに、第1〜第3の画像形成素子1,2,60に形成させる原画が歪んでいても、観察光学系においてそれとは逆の歪収差を発生させることにより、歪みの少ない画像を提示することができる。
図13には、本発明の実施例7としての画像表示装置であるHMDの構成を示す。本実施例では、片眼(1つの射出瞳)に対して、同じ画像表示サイズ(原画サイズ)の2つの画像形成素子(第1及び第2の画像形成素子)1,2を用いる。また、本実施例では、第1の画像形成素子1からの光束に中間像を形成させる系によって提示される画像の画角領域が、第2の画像形成素子2からの光束を接眼レンズ7のみを介して射出瞳に導く系によって提示される画像の画角領域よりも広い。
なお、図13には、垂直方向に観察画角を分割する場合について説明するが、水平方向に観察画角を分割する場合も、本実施例の構成を適用することもできる。
図13において、第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束(第1の光束)は、反射鏡71で反射され、リレーレンズ73,74を介して、リレーレンズ74の近く(リレーレンズ74と反射鏡72との間)で中間像108を形成する。そして、該光束は、反射鏡72で反射され、接眼レンズ(光学素子)7に導かれた後、該接眼レンズ7を介して射出瞳(観察者の片眼)75に導かれる。このとき、該光束は、射出瞳75からの観察画角のうち上半分と下半分のうち一部の画角領域(第1の画角領域)に第1の分割画像を形成する。
また、第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束(第2の光束)は、接眼レンズ7を介して射出瞳75に導かれる。このとき、該光束は、射出瞳75からの観察画角のうち下半分の残りの一部の画角領域(第2の画角領域)に第2の分割画像を形成する。
なお、反射鏡71,72、リレーレンズ73,74及び接眼レンズ7によって第1の光学系及び観察光学系が構成される。
このようにして、1つの射出瞳75に対して、2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
前述したように、第1の画角領域は第2の画角領域よりも広いが、第1及び第2の画像形成素子1,2の大きさは同程度とすることができる。これは、第1の画像形成素子1からの光束に中間像を形成させる系では倍率を任意に設定でき、第2の画像形成素子2からの光束を接眼レンズ7のみ介して光束を射出瞳に導く系よりも高い倍率を得ることができるためである。本実施例と同程度の広画角な観察光学系を実現するためには、中間像を形成させない系では3つの画像形成素子が必要である。しかし、本実施例のように1つの画像形成素子からの光束に中間像を形成させることで、画像形成素子の数を2つに減らすことができる。このため、本実施例によれば、できるだけ少ない数の複数の小型の画像形成素子を用いてきわめて広画角な観察光学系を実現することができる。
また、下側の第2の画角領域を上側の第1の画角領域よりも狭くすることで、射出瞳75よりも下側に配置される光学系をコンパクトにすることができる。このため、該光学系と観察者の鼻とが干渉することを回避できる。
図14には、本発明の実施例8である画像表示装置としてのHMDの構成を示す。本実施例では、実施例7における反射鏡、リレーレンズ及び接眼レンズに代えて、複数の偏心反射曲面を用いて光路を折り畳むプリズム(光学素子)81,82を用いている。プリズム81により第1の光学系が構成され、プリズム81,82により観察光学系が構成される。
これらのプリズム81,82は、屈折率が1よりも大きいガラスやプラスチック等の光学媒質で満たされた透明体により構成され、面86において互いに接合されている。なお、図14では垂直方向に観察画角を分割する場合について説明するが、水平方向に観察画角を分割する場合も、本実施例の構成を適用することもできる。
図14において、第1の画像形成素子1に形成された第1の原画からの光束(第1の光束)は、レンズ80を介してプリズム81に面84から入射する。該光束は、プリズム81の面85で反射して中間像108を形成しながら面84,86で順次反射し、面84を透過してプリズム81から射出し、射出瞳(観察者の片眼)83に導かれる。このとき、該光束は、射出瞳83からの観察画角のうち上半分及び下半分の一部の画角領域(第1の画角領域)に第1の分割画像を形成する。
第2の画像形成素子2に形成された第2の原画からの光束(第2の光束)は、プリズム82に入射して面86,87で順次反射し、面86を透過してプリズム81に入射する。そして、該光束は、面84を透過してプリズム81から射出し、射出瞳83に導かれる。このとき、該光束は、射出瞳83からの観察画角のうち下半分の他の一部の画角領域(第2の画角領域)に第2の分割画像を形成する。
このようにして、1つの射出瞳83に対して、2つの画像形成素子1,2に形成された2つの原画に対応する2つの分割画像を繋ぎ合わせた合成画像を提示することができる。すなわち、2つの画像形成素子1,2を用いて広画角の合成画像を提示することができる。
プリズム82内での面86,87での反射をともに反射膜によるミラー反射とすることで、光量ロスを少なくすることができる。
また、プリズム81内における面85,86での反射を反射膜によるミラー反射とし、面84での反射を内部全反射とすることで、光量ロスを少なくすることができる。
なお、プリズム81とプリズム82とを面86で接合せず、それらの間に空気層を設けてもよい。この場合、プリズム81はプリズム82と接合する場合と同じ構成でよいが、プリズム82は内部全反射とミラー反射の2回反射を介して光束をプリズム82から射出させるのが望ましい。これにより、ミラー反射を1回行わせずに済み、光量ロスもより少なくなくなる。
また、本実施例では、第1の画像形成素子1からの光束に中間像を形成させる系の倍率を高くすることができる。このため、第2の画像形成素子2からの光束をプリズム82での1回の反射を経てプリズム81を透過させて射出瞳83に導く系に比べて、観察画角全体において分担する画角領域が広くなっている。このように、第2の画像形成素子2からの光束が分担する画角領域を小さくすることで射出瞳83よりも下側の光学系をコンパクトにすることができる。このため、該光学系と観察者の鼻とが干渉することを回避できる。
プリズム81,82の全ての面を曲面で構成すれば、全ての面が集光、発散又は収差補正に寄与することになり、光学系における不要な面を減らして、コスト削減の効果が期待できる。
さらに好ましくは、プリズム81,82を構成する全ての面を回転非対称面とすることで、偏心収差補正の自由度が増し、良好な画質の画像を提示することができる。このとき、各回転非対称面を、ローカル母線断面を唯一の対称面とするローカル子線断面方向に面対称な形状とすることで、対称性のない場合に比較してプリズムの製作を容易にすることができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
本発明の実施例1であるHMDの構成を示す図。 本発明の実施例2であるHMDの構成を示す図。 本発明の実施例3であるHMDの構成を示す図。 実施例3において1つの画像表示素子からの光束の光路を示す図。 本発明の実施例4であるHMDの構成を示す図。 本発明の実施例5であるHMDの構成を示す図。 実施例3の数値例1を示す光学断面図。 実施例3の数値例2を示す光学断面図。 実施例3の数値例3を示す光学断面図。 実施例4の数値例を示す光学断面図。 本発明の実施例6であるHMDの構成を示す図。 実施例6の数値例を示す光学断面図。 本発明の実施例7であるHMDの構成を示す図。 本発明の実施例8であるHMDの構成を示す図。 シュミット(ペシャン・ダハ)プリズムを示す斜視図。 シュミットプリズムの断面図。 ダハプリズムに2つの反射作用を加えたプリズムを示す斜視図。 ポロプリズムの斜視図。
符号の説明
1,2,60 画像形成素子
3,4 ビームスプリッタ
11,33,34 像反転プリズム
21,22 時分割シャッタ

Claims (7)

  1. それぞれ第1の原画及び第2の原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、
    前記第1の画像形成素子からの光束のうち第1の光束を第1の射出瞳に導く第1の光学素子、前記第2の画像形成素子からの光束のうち第2の光束を第2の射出瞳に導く第2の光学素子、及び前記第2の画像形成素子からの光束のうち第3の光束を中間結像させて前記第1の光学素子に導き、前記第1の画像形成素子からの光束のうち第4の光束を中間結像させて前記第2の光学素子に導くリレー光学系を含む観察光学系とを有し、
    前記観察光学系は、前記第1の光学素子により前記第1及び第3の光束を前記第1の射出瞳に導くことで該第1の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に前記第1及び第2の原画のそれぞれに対応する画像を提示し、前記第2の光学素子により前記第2及び第4の光束を前記第2の射出瞳に導くことで該第2の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に前記第2及び第1の原画にそれぞれ対応する画像を提示することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第1の画像形成素子からの光束を前記第1の光束と前記第4の光束に分割する第1の光束分割手段と、前記第2の画像形成素子からの光束を前記第2の光束と前記第3の光束とに分割する第2の光束分割手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記リレー光学系は、前記第3及び第4の光束をそれぞれ奇数回ずつ中間結像させて前記第1及び第2の光学素子に導き、
    該リレー光学系は、前記第3の光束と前記第4の光束によってそれぞれ形成される像を反転する像反転手段を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 前記第1及び第3の光束が前記第1の射出瞳に導かれる状態と、前記第2及び第4の光束が前記第2の射出瞳に導かれる状態とを交互に切り換える切換手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  5. 前記リレー光学系は、前記第3及び第4の光束をそれぞれ偶数回ずつ中間結像させて前記第1及び第2の光学素子に導くことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  6. それぞれ第1の原画及び第2の原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、
    第3の原画及び第4の原画を形成する第3の画像形成素子と、
    前記第1の画像形成素子からの光束のうち第1の光束を第1の射出瞳に導く第1の光学素子、前記第2の画像形成素子からの光束のうち第2の光束を第2の射出瞳に導く第2の光学素子、及び前記第3の画像形成素子からの光束のうち第3の光束を中間結像させて前記第1の光学素子に導き、該第3の画像形成素子からの光束のうち第4の光束を中間結像させて前記第2の光学素子に導くリレー光学系を含む観察光学系とを有し、
    前記観察光学系は、前記第1の光学素子により前記第1及び第3の光束を前記第1の射出瞳に導くことで該第1の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に前記第1及び第3の原画のそれぞれに対応する画像を提示し、前記第2の光学素子により前記第2及び第4の光束を前記第2の射出瞳に導くことで該第2の射出瞳からの観察画角における互いに異なる画角領域に前記第2及び第4の原画のそれぞれに対応する画像を提示することを特徴とする画像表示装置。
  7. それぞれ第1の原画及び第2の原画を形成する第1の画像形成素子及び第2の画像形成素子と、
    前記第1の画像形成素子からの第1の光束を中間結像させて射出瞳に導く第1の光学系を含み、前記第2の画像形成素子からの第2の光束を前記第1の光学系に含まれる光学素子を介して前記射出瞳に導く観察光学系とを有し、
    前記観察光学系は、前記第1の光束と前記第2の光束とを前記射出瞳に導くことで該射出瞳からの観察画角における第1の画角領域と第2の画角領域にそれぞれ前記第1の原画に対応する画像及び前記第2の原画に対応する画像を提示し、
    前記第1の画角領域は、前記第2の画角領域よりも広いことを特徴とする画像表示装置。
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