JP3363647B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3363647B2
JP3363647B2 JP06695195A JP6695195A JP3363647B2 JP 3363647 B2 JP3363647 B2 JP 3363647B2 JP 06695195 A JP06695195 A JP 06695195A JP 6695195 A JP6695195 A JP 6695195A JP 3363647 B2 JP3363647 B2 JP 3363647B2
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    • G02B27/0101Head-up displays characterised by optical features
    • G02B2027/0132Head-up displays characterised by optical features comprising binocular systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像表示装置に関し、特
に観察者の眼部近傍に配置し、画像表示手段の画像を拡
大した虚像として観察する際に、大サイズでありながら
高精細な虚像を表示するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、観察者の眼部近傍に配置する画像
表示装置として、ヘルメットと一体になったヘルメット
・マウンテッド・ディスプレイが、またより小型軽量な
ものとしては頭部に支持部材を装着するヘッド・マウン
テッド・ディスプレイが知られている。これらは、いず
れもCRT ,LCD等の画像表示装置に表示された画像を観察
光学系を介して観察者の前方に虚像として拡大表示する
ものである。
【0003】このような画像表示装置では観察者は据置
型のモニター或は大きいスクリーン等に表示されている
画像を直接観察するのではなく、小型の画像表示手段に
表示した画像を光学系によって大きい虚像に変換し、こ
れを観察する。従って、装置全体を小型な構成としなが
ら画像表示装置の表示面上の画像サイズよりも大きな画
像を観察者に提供できるという特徴がある。
【0004】図28はこのような公知の画像表示装置の構
成である。図中、111 は画像表示手段、112 は観察光学
系、6 は観察者の瞳が位置するアイポイント、113 は観
察者が観察する虚像である。観察者は観察光学系112 に
より画像表示手段111 上に表示された画像の拡大された
虚像113 をアイポイント6 から観察する。
【0005】このような表示装置で広画角としながら高
精細な画像を観察者に提供するには画像表示手段111 上
の表示画像そのものを高精細な画像とする必要がある。
そのためには高精細な画像表示手段を用いること、ある
いは通常の画像表示手段を複数個使用し、これらを合成
して画像表示手段に表示する表示画像を大きくして観察
することが有効である。
【0006】論文「テレイグジスタンス用広視野視覚系
の研究」(日本機械学会論文集、59巻、564 号、1993、P
224 )では図29に示すように観察者の片眼に2個の画像
表示手段114、115 を配置し、そのうちの1つの画像表示
手段114 と接眼レンズ120 の間に平面ミラー118 を配置
して、画像表示手段114 の画像は平面ミラー118 で折り
返し、その際画像表示手段115 の画像を繋ぎ合わせ、夫
々見かけの画角θの2つの画像を接続合成して見かけの
画角2θの合成画像を得る光学系が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の第1の従来例に
おいて観察光学系112 の倍率を大きくして虚像を大きく
した場合、倍率を大きくするほど虚像を構成している画
素も大きくなり、結局低精細の虚像を観察することにな
る。これは特にCRT に比べ解像力(精細度)の低い小型
液晶パネルを用いた場合には問題となる。これを解決す
るには小型でありながら高密度、多画素の液晶パネル所
謂TFT 型液晶パネルを用いれば良い。しかしながら、画
素数を増やすと各画素に係るTFT 、配線等を覆う遮光部
の占める割合が増えるためパネル全体での開口率が低下
するという問題が生じる。また、製造上画素の高密度化
には限界がある。
【0008】また、画像の表示面積を大きくして画素を
増やした場合には、画像表示手段111 の大型化とともに
観察光学系112 の外径が大きくなるため結果的に装置全
体が大型化してしまうという問題が生じる。
【0009】また、CRT を用いた場合でも、走査線本数
等で定まる解像力以上の高解像な画像は当然のことなが
ら得られない。よって、例えばこの解像力を上回る高精
細のコンピュータ・グラフィックス(CG)を作成しても
CRT の性能で制限されて期待する高精細CGが得られない
という問題がある。
【0010】第2の従来例によれば、空間的な配置を工
夫して複数の画像表示手段による画像を合成し、小型な
構成としながら高精細な画像を得ることができる。しか
しながら、前記論文「テレイグジスタンス用広視野視覚
系の研究」における光学系は二つの画像表示手段のうち
の一方の画像表示手段115 に係る観察光学系では画像表
示面と接眼レンズとの間に反射面を配置していないた
め、この画像表示手段は観察者の前方に突き出た形で配
置されてしまう。このような構成の画像表示装置を装着
すると装着部分にかかる力学的なモーメントが大きいた
め重量感が増し、連続して装着すると疲労するという問
題がある。
【0011】また、広画角の観察装置とした場合には接
眼レンズ120 の焦点距離が短くなるため画像表示面とレ
ンズとの主点間隔が短くなるが、前記論文の光学系は平
面ミラー118 を画像表示面と接眼レンズ120 との光路間
に配置しているため広画角とするとこの平面ミラーを空
間的に配置することが困難になるという問題が発生す
る。
【0012】また、上記論文における構成では画像表示
手段114 の表示画像のみ左右反転した鏡像として表示す
る必要がある。携帯性の観点からは画像反転用の回路を
画像表示手段114 中に内蔵させるのがよいが、その場合
は画像反転回路を有する画像表示手段114 と、画像反転
回路を有さない画像表示手段を用意しなければならない
ため装置を構成する部品点数が増加し、コスト上、また
装置組み立て上不利となる。
【0013】本発明の目的は、観察者の眼部近傍に配置
し、画像表示手段に表示した表示画像を拡大した虚像を
観察する画像表示装置において、複数の画像表示手段に
表示した表示画像を観察光学系中で接続合成することに
より広画角もしくは通常画角でありながら従来のものに
比べてより高精細な画像表示装置の提供である。
【0014】特に、 (1−1) 複数の画像を接続合成することにより広画
角な観察光学系により虚像を大きくしても高精細な画質
が得られ、かつ複数の表示画像において正像、鏡像の混
在が無い画像表示装置の提供である。
【0015】(1−2) 画像表示手段の一つに対応す
る合成反射面(他の画像と接続して1つの画像に合成す
る機能を有する反射面)で反射した光束の主光線の一部
が他の画像表示手段に対応する他の合成反射面で反射さ
れた光束の主光線の一部と略一致するように各合成反射
面を配置して、合成画像形成に際して複数の画像の接続
状態を良好にして高精細な画質が得られる画像表示装置
の提供である。
【0016】(1−3) 接眼光学系を曲面の合成反射
面で構成して、軽量で画角が広く高精細な画像が得られ
る画像表示装置の提供である。
【0017】(1−4) 観察光学系をリレー光学系と
接眼光学系で構成して、観察者の頭部に沿った構成をと
って、突出が少なく重量バランスが良い画像表示装置の
提供である。
【0018】(1−5) 複数の反射面を一体部材で構
成することにより、反射面の角度調整を不要とし低コス
トで高精細な画質が得られる画像表示装置の提供であ
る。
【0019】(1−6) 画像表示手段から数えて観察
光学系の第1面を合成反射面とすることにより第2面以
降の光学系を共有して部品点数を減少させ低コストとす
る画像表示装置の提供である。
【0020】(1−7) 合成反射面を回転放物面反射
面とすることにより、観察光学系を表示面側にテレセン
トリックとして表示面に対し垂直方向に指向性の強い画
像表示手段に対してコントラストの高い良好な虚像を観
察者に提供し、また偏心歪曲収差の発生を抑える画像表
示装置の提供である。
【0021】(1−8) 結像面近傍において複数の画
像を接続合成することにより光学系のNAできまる光量
に対してが損失なく光量ムラのない高精細な画質が得ら
れる画像表示装置の提供である。
【0022】(1−9) 合成反射面をリレー光学系の
略像面に設け、これを曲面として、良好に接続された合
成画像を接眼光学系に効果的に導く画像表示装置の提供
である。
【0023】(1−10) リレー光学系のほぼ像面に
設けた合成反射面を拡散反射面で構成し、拡散反射面の
拡散特性を各画像表示手段からの光束に応じて部分的に
適切に設定して、拡散反射面から接眼光学系に入射する
光量低下および光量ムラを抑え画質を良好にする画像表
示装置の提供である。
【0024】(1−11) リレー光学系中の光学部品
を共通化して、部品点数を少なくし低コストとなる画像
表示装置の提供である。
【0025】(1−12) リレー光学系をすべて反射
面で構成し、合成反射面以外の反射面を屈折力を有する
偏心系とすることによりリレー光学系を小型軽量とする
画像表示装置の提供である。
【0026】(1−13) 観察光学系としてアナモフ
ィック光学系を使用することにより、表示画像のアスペ
クト比を変更して異なるアスペクト比の画像として接続
合成することにより原画像に対して圧縮、伸長のない高
精細な画像が得られる画像表示装置の提供である。
【0027】(1−14) 同一サイズの表示面を有す
る画像表示手段を用いることにより低コストで高精細な
画質が得られる画像表示装置の提供である。
【0028】(1−15) 異なるサイズの表示面を有
する画像表示装置を複数用いることにより倍率の異なる
複数の光学系を採用することが可能となる画像表示装置
の提供である。
【0029】(1−16)同一の画像表示手段、観察光
学系を用いることにより低コストで高精細な画質が得ら
れる画像表示装置の提供である。
【0030】(1−17) 反射型画像表示パネル(PD
LCパネル)を用いることにより光利用効率の高い、明る
い画像表示装置の提供である。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の画像表
示装置は表示面上に表示画像を表示する複数の画像表示
手段と、該複数の表示画像の中間像をリレー光学系によ
り形成し、該中間像の拡大虚像を光学系により形成して
観察者に導光し、観察する観察光学系とを有した画像表
示装置において、該複数の画像表示手段は互いに異なっ
た表示画像を表示し、該リレー光学系は各画像表示手段
毎に曲面よりなる合成反射面を設けており、且つ各々の
合成反射面は該複数の表示画像のうち隣接する表示画像
の隣接側の主光線が、各々の対応する合成反射面で反射
した後に略一致するよう配置されており、各表示画像か
らの光束を各々に対応する合成反射面で反射させて、該
光学系に導光していることを特徴としている。
【0032】請求項2の発明は請求項1の発明において
前記リレー光学系は前記1つの表示画像に対して複数の
反射面を設けて構成しており、該複数の反射面のうち前
記合成反射面以外の反射面は偏心して設置した曲面反射
面であることを特徴としている。請求項3の発明は請求
項1又は2の発明において前記合成反射面は夫々の対応
する画像表示手段側より数えて第一面に位置し、該画像
表示手段の表示面の中心より射出する主光線の該表示面
から該合成反射面までの光路長が各画像表示手段により
異なることを特徴としている。
【0033】請求項4の発明の画像表示装置は表示面上
に互いに異なった表示画像を表示する複数の画像表示手
段と、該複数の表示画像の拡大虚像を形成して観察者に
導光し、観察する観察光学系とを有した画像表示装置に
おいて、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた複数
の合成反射面と、該複数の合成反射面で反射した各表示
画像からの光束を観察者に導光する1つの光学系とを有
し、該複数の合成反射面は、回転放物面反射面より成
り、該複数の表示画像のうち隣接する表示画像の隣接側
の主光線が、各々の対応する合成反射面で反射した後に
略一致し、かつ各合成反射面の回転放物面の焦点位置が
互いに略一致するよう配置されていることを特徴として
いる。
【0034】請求項5の発明の画像表示装置は表示面上
に互いに異なった表示画像を表示する複数の画像表示手
段と、該複数の表示画像の拡大虚像を形成して観察者に
導光し、観察する観察光学系とを有した画像表示装置に
おいて、該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画
像を表示し、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた
複数の合成反射面と、該複数の合成反射面で反射した各
表示画像からの光束を観察者に導光する1つの光学系と
を有し、該複数の合成反射鏡は、該複数の表示画像のう
ち隣接する表示画像の隣接側の主光線が、各々の対応す
る合成反射面で反射した後に略一致するように配置され
ており、該複数の画像表示手段の少なくとも一つの画像
表示手段は表示面の一部を有効画像表示領域とし、この
領域のみに表示画像を表示していることを特徴としてい
る。
【0035】請求項6の発明の画像表示装置は表示面上
に互いに異なった表示画像を表示する複数の画像表示手
段と、該複数の表示画像の拡大虚像を形成して観察者に
導光し、観察する観察光学系とを有した画像表示装置に
おいて、該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画
像を表示し、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた
複数の合成反射面と、該複数の合成反射面で反射した各
表示画像からの光束を観察者に導光する1つの光学系と
を有し、該複数の合成反射鏡は、該複数の表示画像のう
ち隣接する表示画像の隣接側の主光線が、各々の対応す
る合成反射面で反射した後に略一致するように配置され
ており、該画像表示手段は画素単位に反射面を有する反
射型画像表示パネルであり、該画素単位の反射面はパネ
ル面に対して各々所定の角度で傾いて配置されているこ
とを特徴としている。
【0036】請求項7の発明の画像表示装置は表示面上
に表示画像を表示する複数の画像表示手段と、該複数の
表示画像の拡大虚像を形成して観察者に導光し、観察す
る観察光学系とを有した画像表示装置において、該複数
の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示し、該
観察光学系は各画像表示手段毎に設けた曲面よりなる合
成反射面で各表示画像からの光束を反射させて観察者に
導光していることを特徴としている。
【0037】請求項8の発明の画像表示装置は表示面上
に表示画像を表示する複数の画像表示手段と、該複数の
表示画像の中間像をリレー光学系により形成し、該中間
像の拡大虚像を光学系により形成して観察者に導光し、
観察する観察光学系とを有した画像表示装置において、
該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
し、該観察光学系は該リレー光学系のほぼ像面に各画像
表示手段毎の合成反射面を設けており、且つ各々の合成
反射面は曲面より構成されており、更に該複数の表示画
像のうち隣接する表示画像の隣接側の主光線が、各々の
対応する合成反射面で反射した後に略一致するよう配置
されており、各表示画像からの光束を各々に対応する合
成反射面で反射させて、該光学系に導光していることを
特徴としている。
【0038】請求項9の発明は請求項8の発明において
前記合成反射面は拡散反射面で、前記リレー光学系が形
成する中間像の像面とほぼ同じ形状を有することを特徴
としている。請求項10の発明は請求項9の発明におい
て前記合成反射面は拡散特性が不均一な拡散反射面であ
ることを特徴としている。
【0039】請求項11の発明の画像表示装置は複数の
画像表示手段の各表示面に表示した互いに異なる複数の
表示画像を、各画像表示手段毎に設けた合成反射面と1
つの光学系を利用して連続した1つの拡大虚像として観
察する画像表示装置であって、該複数の合成反射面は、
曲面より構成されており、かつ、該各表示面から射出す
る主光線が遮らなく、且つ隣接する表示面の隣接側の主
光線が合成反射面で反射した後、互いに重なるように配
置していることを特徴としている。
【0040】
【0041】
【実施例】図 1は本発明の実施例1の要部概略図であ
る。図 1(A) はその平面図である。図 1(B) は図 1(A)
中の矢印方向から画像表示手段11及び12を見た図であ
る。図中、11、12 は画像表示手段であり、液晶パネル等
で構成している。画像表示手段11、12 は夫々表示面17及
び18を有しており、その上に画像を表示する。(以後画
像表示手段の表示面を単に”表示面”と、又、表示面に
表示された画像を”表示画像”と呼ぶ。)。21、22 は平
面反射面、51は接眼レンズ(接眼光学系)、6 は観察者
の瞳が位置するアイポイントである。
【0042】また、a,b,c は画像表示手段11の表示面17
上の点A,B,C (B は表示面の中心、A,C は矩形表示面の
側辺の中央)から出射する光束の主光線であり、d,e,f
は画像表示手段12の表示面18上の点D,E,F (E は表示面
の中心、D,F は矩形表示面の側辺の中央)から出射する
光束の主光線である。なお、ここで云う”主光線”とは
表示面上の各点から出射して、所定位置にある瞳の中心
へ達する光線である。(以後の実施例においてもa〜f,A
〜F の定義、及び主光線の定義は同じである。) 平面反射面21は画像表示手段11から出射する光束のみを
反射して接眼レンズ51を介してその光束をアイポイント
6 に導く。同様に 平面反射面22は画像表示手段12から
出射する光束のみを反射して接眼レンズ51を介してその
光束をアイポイント6 に導く。このとき平面反射面21,2
2 は接眼レンズ51の光軸Oに対して傾けて配置し、かつ
平面反射面21は平面反射面22からの有効光束のすべての
主光線を遮らないよう配置する。ここで言う有効光束と
は合成画像を形成するのに必要な表示画像領域から発す
る光束を意味しており、観察者の瞳に入射すべき光束で
ある。さらに、平面反射面21と22は各画像表示手段11,1
2 上の所定の点(C及びD)を通るエッジE1,E1'からの主光
線が平面反射面21,22 で反射した後、両者が一致するよ
う(図 1における主光線c,d 等が夫々平面反射面21及び
22で反射した後一致するよう)配置する。
【0043】なお、平面反射面21、22 及び接眼レンズ51
は観察光学系の一要素を構成している。従って、画像表
示手段11,12 に関する観察光学系は反射面21,22 からア
イポイント側において接眼レンズ51を共有した構成とし
ている。
【0044】本実施例においては、平面反射面21から接
眼レンズ51までの光路長と平面反射面22から接眼レンズ
51までの光路長とは異なるので、画像表示手段11,12 の
表示面の中心より射出する主光線の該表示面から平面反
射面21,22 までの光路長を夫々変えて画像表示手段11,1
2 から接眼レンズ51までの光路長を揃えている。
【0045】このような構成とすることで画像表示手段
11,12 から出射する光束は反射面21,22 以降の光路にお
いて合成されて一体となった光束となるため、観察者は
2つの画像表示手段11,12 の2つの表示画像を接続し
て、その合成画像の虚像4 を観察することとなる。
【0046】平面反射面21、22 は複数の表示画像を1つ
に合成する作用を有するので、以後かかる反射面を”合
成反射面”と呼ぶこととする。
【0047】又、観察光学系は各画像表示手段11、12 に
対応してその表示画像からの光束のみを反射して該瞳に
向かわせる反射面21、22 を夫々の画像表示手段毎に同数
(実施例1では1個)有し、夫々の画像表示手段に対応
して最も観察者の瞳側にある合成反射面21、22 と観察者
の瞳との間にある光学系(実施例1では接眼レンズ51)
は複数の表示画像からの光束に対して共通の光学系とな
っている。
【0048】なお、本実施例において点C 及び点D から
の光束は平面反射面21,22 において夫々最大半分の光が
けられるため光量が減少するが、これは観察光学系中の
夫々の表示画像に関係する部分において画像表示手段1
1,12 側のNAを充分大きくすれば支障は無くなる。
【0049】また、本実施例では平面反射面21,22 を用
いているため表示手段11,12 に表示する表示画像は観察
者の頭部に対する光学系の配置によって左右反転あるい
は上下反転した鏡像としなければならない。左右反転の
場合は例えば画像の1フィールド分の容量を有するメモ
リを用いてフィールド単位に鏡像反転した画像信号を生
成し、画像表示手段の数にあわせて画像信号を分割し新
たに画像信号を生成すればよい。上下反転の場合は例え
ば1画面分のメモリを用いて画面単位に上下反転した画
像信号を新たに生成すれば良い。
【0050】図 2は実施例1における表示画像と合成さ
れた虚像の説明図である。
【0051】これについて説明する。図 2(A) において
11A,12A は夫々画像表示手段11,12に表示される表示画
像であり、連続的な一つの画像を2つに分割して表示し
ている。4Aは合成された虚像であり、画像11A,12A のエ
ッジE1,E1'が重なるように合成されている。
【0052】そこで例えばアスペクト比が3対4の表示
画像11A,12A を観察光学系を介して合成すれば合成虚像
4Aは3対8のワイドアスペクトな画像となる。
【0053】実施例1によれば、複数の画像表示手段の
表示画像を接続合成することにより、広画角の接眼光学
系によって虚像を大きくしても高精細な画質が得られ、
かつ複数の表示画像間において正像、鏡像の混在のない
画像表示装置を達成している。
【0054】更に2つの表示画像の点C を通るエッジE1
からの主光線と、点D を通るエッジE1' からの主光線が
夫々平面反射面21、22 で反射した後一致するように平面
反射面21、22 を配置している。このように画像表示手段
11に対応する合成反射面21で反射した光束の主光線の一
部が、画像表示手段12に対応する合成反射面22で反射さ
れた光束の主光線の一部と略一致するよう各々の合成反
射面が配置されている。これによって合成された2つの
画像の接続状態が良好になり、高精細な画質が得られ
る。
【0055】更に本実施例では、観察光学系の第1面で
画像合成することにより第2面以降の光学系を共通化し
て部品点数を減少させ低コストを実現している。
【0056】更に本実施例では、同一サイズの画像表示
手段を用いることにより低コストで高精細な画質が得ら
れる画像表示装置を達成している。
【0057】また、画像表示手段11,12 からの光束をす
べて平面反射面21、22 により折り返しているため画像表
示手段11,12 を観察者の頭部に沿うように配置できる。
よって画像表示装置が観察者の頭部から突き出ない構成
となるため重量バランスがよく観察者に対し疲労の生じ
にくい装着感のよい表示装置とすることができる。
【0058】なお、本実施例においては平面反射面21,2
2 を一体で構成するのが好ましい。即ち、平面反射面2
1,22 の位置および角度が所定の値よりずれると合成画
像の接続部分が不連続となり良好に画像を観察できなく
なる。従って平面反射面21,22を一体とすればこれら平
面反射面の相対的な位置ずれ及び角度ずれを調整する部
材を設けなくて良く装置全体の小型化、低コスト化につ
ながる。なお、平面反射面21,22 を一体とするには例え
ば合成樹脂等により一体成形し反射面部分に金属蒸着等
を施せば良い。そのとき、反射面以外の部分を艶消し塗
装等を施して反射率を抑えればフレア、ゴーストの発生
を抑えらる。
【0059】なお、画像表示手段11,12 はCRT 、透過型
液晶パネル、反射型液晶パネル、あるいは多数の微小ミ
ラーを格子状に配置しこれら微小ミラー単位に角度制御
可能な反射型表示デバイス等で構成する。
【0060】これらの画像表示手段の内、反射型液晶パ
ネル及び反射型表示デバイスを使用する際は、新たに照
明光学系が必要となるが、画像表示手段11,12 の表示面
に対して斜めから、或は画像表示手段11,12 と観察光学
系の間にハーフミラー等を設置して、これを介して表示
面に対し垂直方向から照明光を導けばよい。
【0061】また、図 2(B) 示す表示画像11B,12B は、
実施例1の平面反射面22の一部(表示面18の点D 側を反
射する部分)を平面反射面21の後ろで重なるように配置
して合成する場合の説明図である。
【0062】表示画像11B,12B はそれぞれ連続的な一つ
の画像から50%より大きい領域を取り出して表示する。
そして画像表示手段12の表示画像12B のうち、表示画像
11Bに繋がる部分(表示画像12B 中のE1' )の主光線が
平面反射面22で反射した後、表示画像11B のエッジE1
らの主光線が平面反射面21で反射したものと一致するよ
う構成すればよい。これによって2つの表示画像11B,12
B から1つに繋がった虚像4Bが得られる。
【0063】このようにすると光学系の製造および組み
立て誤差等により画像合成にずれが生じた場合に表示状
態を制御することで位置合わせが容易となる。例えば画
像表示手段11,12 として液晶パネルを用いた場合には液
晶の画素レベルで画像の表示位置を調整すればよく、CR
T を用いる場合には各走査開始位置を調整すればよい。
【0064】又、実施例1の接眼レンズ51は回転対称光
学系であったが、これを縦横の結像倍率が異なるアナモ
フィック光学系とすることもできる。
【0065】図 3は本発明の実施例2の要部概略図であ
る。本実施例では実施例1の観察光学系をアナモフィッ
ク光学系としている。すなわち、本実施例の接眼レンズ
52は縦横で曲率の異なるアナモフィック光学系である。
これによって接眼レンズ52による結像倍率は横方向より
も縦方向が大きくなっている。
【0066】図 4は実施例2における表示画像と合成さ
れた虚像の説明図である。図中、11C,12C は連続的な一
つの入力画像を分割し、夫々の画像を縦方向に所定の比
率で圧縮した表示画像であり、4Cは本実施例のアナモフ
ィック接眼レンズ52を介して表示画像のアスペクト比を
変更して合成した虚像である。
【0067】例えば、縦方向の結像倍率が横方向の結像
倍率の2倍である接眼レンズ52を用いれば、アスペクト
比3対4の2つの表示画像から同じアスペクト比3対4
のままの合成画像を得ることができる。。
【0068】本実施例によれば入力画像を圧縮又は伸長
して分割した複数の表示画像を1つの虚像に合成する
際、縦横の拡大倍率を変えて合成し、入力画像のアスペ
クト比で合成された高精細の虚像を提供する画像表示装
置が得られる。
【0069】なお、その他の効果は実施例1と同じであ
る。
【0070】図 5は本発明の実施例3の要部概略図であ
る。本実施例は観察光学系として画面を横方向に伸長す
るアナモフィック光学系を使用して2つの表示画像を上
下に合成する実施例である。接眼レンズ53は縦方向より
も横方向の結像倍率の大きなアナモフィック接眼レンズ
である。
【0071】図 6は実施例3における表示画像と合成さ
れた虚像の説明図である。図中、11D,12D はそれぞれ連
続的な一つの画像を上下に分割し、夫々の画像を横方向
に所定の比率で圧縮した表示画像であり、4Dは本実施例
のアナモフィック接眼レンズ53を介して表示画像のアス
ペクト比を変更して合成した虚像である。
【0072】例えば、横方向の結像倍率が縦方向の結像
倍率の2倍である接眼レンズ53を用いれば、アスペクト
比3対4の2つの表示画像から同じアスペクト比3対4
のままの合成画像を得ることができる。
【0073】本実施例の効果は実施例2と同じである。
【0074】図 7は本発明の実施例4の要部概略図であ
る。本実施例は実施例1に似た構成で、三つの画像表示
手段11,12 及び13に表示された画像を三つの平面反射面
(合成反射面)21,22,23によって直列的に合成するよう
構成した実施例である。
【0075】このような配置にすると観察者は一直線上
に配置された複数の表示画像を横長のワイドアスペクト
な合成画像として観察する。そしてこのように画像表示
手段を三つ以上用いればさらに高精細な画像表示装置が
得られる。
【0076】なお、本実施例において平面反射面(合成
反射面)21、22、23及び接眼レンズ51は観察光学系の一要
素を構成している。
【0077】図 8はは実施例4における表示画像と合成
された虚像の説明図である。図中、11E,12E,13E は各画
像表示手段11,12,13の表示画像であり、4Eは本実施例に
よって合成される虚像であり、この場合は各画像の隣接
するエッジE1, とE1' 及びE2とE2' とが一致するよう合
成している。
【0078】本実施例の効果は実施例1と同じである
が、実施例1より画角が更に大きくなる。
【0079】図 9は本発明の実施例5の要部概略図であ
る。本実施例は4つの表示画像を1つに合成する実施例
である。図 9(A) は平面図、図 9(B) は側面図、図 9
(C) は背面図である。図中、11,12,13,14 は画像表示手
段である。21,22,23,24 は平面反射面であり、夫々画像
表示手段11〜14からの光束を反射すると共に、これらの
光束を1つの光束に合成する合成反射面である。平面反
射面21〜24は図 9(C) に示すように接眼レンズ51の光軸
方向から見ると4つの反射面が隙間無く並んだ形で配置
している。
【0080】なお、平面反射面(合成反射面)21〜24
及び接眼レンズ51は観察光学系の一要素を構成してい
る。そして観察光学系は各画像表示手段に対応してその
表示画像からの光束のみを反射して該瞳に向かわせる反
射面を夫々の画像表示手段毎に同数(本実施例では1
個)有し、夫々の画像表示手段に対応して最も観察者の
瞳側にある該反射面(本実施例では平面反射面21、22、2
3、24 のいずれか)と該観察者の瞳との間にある光学系
(本実施例では接眼レンズ51)は4つの表示画像からの
光束に対して共通の光学系である。
【0081】図10は実施例5における表示画像と合成さ
れた虚像の説明図である。図中、11F,12F,13F,14F は各
画像表示手段の表示画像であり、4Fは本実施例によって
合成された虚像であり、この場合は各表示画像の隣り合
うエッジが一致するようにして合成している。
【0082】このようにすれば一つの画像を田の字状に
分割してそれぞれ一つの画像表示手段に表示して合成す
ることによりアスペクト比を保ったまま高精細な虚像が
得られる。
【0083】図11は本発明の実施例6の要部概略図であ
る。本実施例が実施例1と異なる点は、画像合成に用い
る合成反射面の形状を曲面とし、あわせてこの曲面反射
面に接眼光学系としての作用を持たせた点である。
【0084】図中、31,32 は光軸O(観察者の瞳中心と
虚像の中心を結ぶ軸)に対し偏心して配置した曲率を有
する反射面であり、それぞれ画像表示手段11,12 から出
射する光束をアイポイント6 に導き、拡大虚像を形成す
る接眼光学系としての機能を有する。又、曲面反射面
(合成反射面)31、32 は観察光学系の一要素を構成して
いる。
【0085】曲面反射面31,32 は実施例1の平面反射面
21,22 と同じ条件で配置する。すなわち、曲面反射面31
は曲面反射面32からの有効光束のすべての主光線を遮ら
ないよう配置し、かつ各画像表示手段11,12 上の所定の
点(C及びD)を通るエッジE1,E1'からの主光線(c及びd
等) が夫々曲面反射面31,32 を反射した後、一致するよ
う配置する。
【0086】本実施例によれば広画角の画像表示装置と
しても接眼光学系にレンズを用いないため非常に小型軽
量な画像表示装置が得られる。また、実施例1の構成に
比べ表示面から接眼光学系(曲面反射面)までの間隔を
短縮することができるため接眼光学系の焦点距離を短く
することができ広画角の画像表示装置に適した構成とな
る。
【0087】なお、本実施例において曲面反射面31,32
で構成される二つの接眼光学系において虚像位置、虚像
サイズを一致させるのが好ましい。図11に示すように画
像表示手段11,12 の表示サイズが同じ場合は、反射面3
1,32 に係る視度、倍率を一致させれば良い。この際、
アイポイント6 から曲面反射面31、32 までの光路長は異
なるので、曲面反射面31、32 は各々異なる屈折力と要素
配置としなければならない。
【0088】その決定方法について説明する。
【0089】図12は実施例6の接眼光学系の各要素の近
軸関係の説明図である。ただし接眼光学系は屈折系とし
て表している。図中、 y :画像表示面における最大物高 y':虚像面における最大像高 f :接眼光学系の焦点距離 s :接眼光学系(曲面反射面)から画像表示面までの距
離 s':接眼光学系から虚像面までの距離 e :接眼光学系からアイポイント6 までの距離 である。これらの諸量の間には次の関係がある: β= -y'/y (1) f = s'/( β+1) (2) (1/s')-(1/s)=1/f (3) D =-1000/(e-s') (4) 但し、 β:横倍率(表示画像サイズに対する虚像サ
イズの比) D :視度 [Diopter ] なお、上記諸量においてβ、D 以外はすべてmm単位であ
り、s,s',eは図において起点より右方向をプラスとして
いる。
【0090】以上の四つの式を用いて曲面反射面の焦点
距離及び各要素の配置を求める。本実施例の場合、同じ
表示サイズの画像表示手段を用いているので、2つの接
眼光学系において最大物高y は等しく、従って視度、倍
率を一致させるためには2つの接眼光学系において上記
D,βを一致させれば良い。
【0091】よって、共通のD 、βに加えさらに各接眼
光学系毎にe を設定すれば式(2) 〜(4) よりf,s,s'が求
まり接眼光学系の屈折力及び各要素の配置が決定され
る。実施例6の場合は2つの観察光学系(接眼光学系)
に対して各々曲面反射面の焦点距離及び各要素の配置を
決定すれば良い。例えば表示面の対角長0.7 インチ(y=
8.9mm)の画像表示手段を用いてアイポイントより1m
前方に対角長21インチの虚像を生成する場合は式(1) よ
りβ=−30となるため、e=40mm、50mm、60mm
と設定して各諸量f,s,s'を求めれば以下の表1の通りと
なる。
【0092】
【表1】 これらの配置の内その時の画像表示装置の構成に適して
いる2つの配置を選べば実施例6の具体的な構成が決定
される。
【0093】また、本実施例の画像表示装置は表示面の
サイズの異なる複数の画像表示手段を用いても良い。こ
の場合も虚像位置、虚像サイズを一致させるのが好まし
い。
【0094】この場合は表示面のサイズに応じてそれぞ
れ対応する接眼光学系の倍率を設定すればよい。つま
り、所望の虚像サイズy'と各表示面の最大物高y によっ
て式(1) より横倍率βを求め、次いでD,e を設定して式
(2) 〜(4) によりf,s,s'を求めて曲面反射面の焦点距離
と各要素の配置を決定する。
【0095】例えば表1における配置2、3を各々対角
長1.0 インチ(y=12.7mm),1.3 インチ(y=16.5mm)の画像
表示手段に変更し、y',D,eを表1の場合と同じにすれば
各諸量f,s,s'は以下の表2の通りとなる。
【0096】
【表2】 また、同じ接眼光学系を用いて、画像表示手段の表示面
のサイズを変数として虚像位置、虚像サイズを一致させ
てもよい。この場合、f,e を設定して式(2) 〜(4) によ
り s,s',βを求め、さらに式(1) より表示サイズy を求
めれば良い。
【0097】例えば表2における配置4、5の焦点距離
f を各々配置1の焦点距離f =33.1mmと同じにし、
y',D,eを表2と同じにして各諸量y,s,s'を求めれば以下
の表3の通りとなる。
【0098】
【表3】 表3において配置6、7の最大物高y は各々対角長0.7
1,0.72インチの表示面に相当する。しかしこの表示面
を有する画像表示手段を個々に製作するのはコスト的に
問題があり現実的ではない。よって、これらより大きい
表示面サイズの画像表示手段を用いてその表示面上の一
部に上記の値を最大物高とする有効画像表示領域を設定
し、この部分のみに表示画像を表示すれば上記の問題は
解決される。
【0099】例えば対角長0.72インチの表示面を持つ画
像表示手段を用いて配置1、6の構成において各々表示
面の98%、99%の領域を有効画像表示領域として画像を
表示することにすれば同一の画像表示手段、接眼光学系
を用いて画像合成を行なう画像表示装置を構成できる。
【0100】なお、上記配置1〜7は共軸系としての近
軸配置を示したものであるが、これを偏心反射系の近軸
配置に適用しても同様に構成できる。この場合、図12に
おけるs の符号をプラスとして考えれば良い。
【0101】なお、本実施例は実施例1と同様に曲面反
射面(合成反射面)31,32 を一体で構成するのが好まし
い。図13は2つの曲面反射面を一体化した反射面部材の
説明図である。本反射面部材80は成形加工によって製作
する。31A,32A は金属蒸着を施した反射領域、82は領域
31A,32A を接続している面である。ここで、面82は曲面
反射面32A からの反射光の主光線を遮らないよう平面も
しくは凹面形状とするのが好ましい。さらに面82はフレ
ア、ゴーストを抑えるために艶消塗り等を施して反射防
止を行なうのが好ましい。
【0102】図14は本発明の実施例7の要部概略図であ
る。本実施例は実施例6の曲面反射面31、32 を回転放物
面で構成したものである。図中、38,39 は回転放物面反
射面であり、夫々の焦点はアイポイント6 に一致してい
る。又画像表示手段11,12 上の各点から射出する光束の
主光線はいずれも表示面に垂直であり、かつ各回転放物
面の軸に平行となっている。
【0103】本実施例の作用を説明する。画像表示手段
11,12 上の各点から射出する光束の主光線はいずれも各
表示面に垂直に射出して各放物面反射面38,39 に入射す
る。放物面の軸に平行に入射する光線は放物面で反射し
た後に全てその焦点たるアイポイント6 に集まる。
【0104】このように画像表示手段11,12 側において
表示面の各点からの主光線がいずれも平行な、所謂テレ
セントリックな光学系とすると、特に画像表示手段とし
て表示面に対して垂直方向の指向性が強い液晶パネルを
用いる際に、表示面の各点からコントラストの高い光束
を同じ条件で観察光学系(回転放物面反射面)へ導くこ
とができるためコントラストの良好な画質が得られる。
【0105】また、上記構成とすることにより各画角の
主光線は回転放物面の焦点に回転対称な状態で主光線が
導かれるため偏心歪曲収差が発生しないというメリット
がある。
【0106】また、画像表示手段11,12 として多数の微
小ミラーを格子状に配置しこれら微小ミラー単位に角度
制御可能な反射型表示デバイスを用いる場合には微小ミ
ラー単位でもってアイポイント6 に反射光を入射、非入
射の制御を行ない画像表示を行なわなければならない。
接眼光学系が表示面側にテレセントリックであれば上記
の反射型表示デバイスから接眼光学系に入射する主光線
の入射角は全画角(表示面全体)にわたって等しくなる
ため、各微小ミラーの角度制御を同じやり方で行なえる
というメリットがある。
【0107】図15は本発明の実施例8の要部概略図であ
る。本実施例は実施例6に似た構成で三つの画像表示手
段11,12,13の表示画像を観察光学系を構成する三つの曲
面反射面(合成反射面)31,32,33でもって直列的に合成
するよう配置した画像表示装置の実施例である。
【0108】本実施例によれば、三つの画像表示手段に
よる画像を合成しているのでより高精細な合成虚像を得
ている。観察者は一直線上に配置された複数の画像の合
成画像を横長のワイドアスペクトな合成虚像として観察
する。
【0109】図16は本発明の実施例9の要部概略図であ
る。本実施例の観察光学系は表示画像を中間結像させる
ためのリレー光学系と接眼光学系(光学系)で構成さ
れ、リレー光学系の一部に曲面反射面(合成反射面)を
設置して画像合成を行なっている。
【0110】図中、60はレンズであり、曲面反射面31、3
2 とレンズ60はリレー光学系の一要素を構成している。
51は接眼レンズ(接眼光学系)、70は中間結像面であ
る。そしてリレー光学系と接眼レンズ51は観察光学系の
一要素を構成している。
【0111】本実施例の作用を説明する。画像表示手段
11、12 から出射する光束は曲面反射面(合成反射面)3
1、32 を介して1つの光束に合成される。
【0112】この画像合成の原理は実施例6において曲
面反射面31、32 を接眼光学系として用いた場合と同じで
あり曲面反射面31、32 の配置条件も同じである。すなわ
ち、曲面反射面31は曲面反射面32で反射される有効光束
の主光線を遮らないよう配置し、かつ各画像表示手段1
1、12 上の所定の点(C及びD)を通るエッジE1,E1'からの
主光線は夫々の曲面反射面31,32 で反射した後一致する
よう配置する。
【0113】曲面反射面31,32 により合成された光束は
レンズ60により中間結像面70に空中像を結像し、中間結
像面70からの光束は接眼レンズ51によりアイポイント6
に入射する。
【0114】本実施例の全体の光学系は曲面反射面31,3
2 とレンズ60からなるリレー光学系と、接眼光学系51に
より構成されている。このように構成すると曲面反射面
31,32 からレンズ60までの光路中に、あるいはレンズ60
から接眼レンズ51までの光路中に折り返しミラーを配置
することにより画像表示装置を観察者の頭部に沿うよう
に構成することができるため、突出部が少なく重量バラ
ンスの良い画像表示装置と得ることができる。
【0115】また、所望の全系の横倍率βに対してリレ
ー光学系の横倍率を大きくすれば、これに反比例して接
眼レンズ51の横倍率が小さくなるため、接眼レンズ51の
焦点距離を長くすることができる。これにより画像表示
装置の画角を広くした際の接眼レンズ51の軸外の収差補
正が容易となり、少ないレンズ枚数で接眼レンズ51を構
成できる。よって、広画角としながら画質の良好な画像
表示装置を構成できる。
【0116】なお、画像表示手段11、12 の表示サイズが
同じ場合はレンズ60、曲面反射面31からなる第1光学系
とレンズ60、曲面反射面32からなる第2光学系では横倍
率が等しいことが好ましい。このとき、レンズ60から曲
面反射面31までの光路長とレンズ60から曲面反射面32ま
での光路長とは異なるので、第1、第2光学系は異なる
要素屈折力及び要素配置としなければならない。
【0117】この場合の各光学系の要素屈折力及び要素
配置の求め方について説明する。本実施例の第1、第2
光学系は表示面側より順に正レンズ(凹面反射面)の第
1群、正レンズ(レンズ60)の第2群の2群構成となっ
ている。
【0118】図17はかかる2群光学系の各要素の近軸関
係の説明図である。ただし曲面反射面は屈折系として表
している。図中、17は画像の表示面、31は第1群のレン
ズ(凹面反射面)、60は第2群のレンズ、70は中間結像
面である。さらに f :光学系全系の焦点距離 f1:第1群の焦点距離 f2:第2群の焦点距離 e0:表示面から第1群までの主点間隔 e1:第1群から第2群までの主点間隔 e2:第2群から中間結像面までの主点間隔 である。これらの諸量の間には次の関係がある: f1=(e0*f2*β)/{ e2+f2*(β-1) } (5) e1= f2*(e0*β+e2)/(e2-f2) (6) 1/f ={1/f1}+{1/f2}-e1/(f1*f2) (7) 但し β:全系の横倍率 なお、β以外の諸量は図17において起点より右方向をプ
ラスとしている。以上の式を用いて第1、第2光学系を
構成する2つのレンズの屈折力及び各光学要素の配置等
を求める。
【0119】ここで、第1、第2光学系において表示面
の表示サイズが同じ場合は全系の横倍率βを等しくすれ
ば中間結像面70上の結像サイズが一致するため、それよ
り後では共通の接眼光学系を使用できることになる。
【0120】さらに、複数の上記光学系において第2群
をも共通とすれば、上式においてf2,e2,βは共通とな
り、異なるe0に対し式(5)、(6) によってf1,e1 を求めて
各光学系の光学要素の屈折力及び光学配置が決定され
る。
【0121】例えば、f2=35mm、e2=60mm、β=−
2に対してe0を15、20、25mmとすれば各諸量f1,e
1,f は以下の表4の通りとなる。
【0122】
【表4】 これらの配置の内その時の画像表示装置の構成に適して
いる2つの配置を選べば実施例9の具体的な構成が決定
される。
【0123】また、本実施例は表示面の表示サイズの異
なる複数の画像表示手段を用いても良い。この場合も各
光学系による中間結像の結像サイズを一致させれば良
い。この場合、中間結像の結像サイズに対して各光学系
の横倍率βを設定し、式(5)、(6) におけるf2,e2 を共通
として、異なるe0に対してf1,e1 を求めることにより各
光学系の光学要素の屈折力及び光学配置が決定される。
【0124】例えば表4においてf2,e2,e0をそのままと
し、配置8、9の横倍率を各々−3、−2.5とすれば
各諸量f1,e1,f は以下の表5の通りとなる。
【0125】
【表5】 なお、上記配置10〜12は共軸系における近軸配置を
示したものであるがこれを偏心反射系の近軸配置に適用
しても同様に構成できる。
【0126】なお、実施例9の第1、第2光学系におい
て中間結像面70から第1、第2光学系の射出瞳までの距
離を略等しくすることが好ましい。このようにすること
で各光学系の瞳とアイポイント6 が共役となるので、す
べての表示面からの光束に対しけられがなくなり表示面
単位の光量ムラがなくなる。
【0127】図18は本発明の実施例10の要部概略図で
ある。実施例9はリレー光学系の表示面に近い側に曲面
反射面を配置して画像合成を行なう構成であったが、本
実施例はリレー光学系中の中間結像面70側に曲面反射面
を配置して画像合成を行なったものである。
【0128】図中、61,62 はレンズ、34,35 は曲面反射
面(合成反射面)、70は中間結像面、51は接眼レンズで
ある。なお、レンズ61、62 、曲面反射面34、35 はリレー
光学系の一要素を構成しており、リレー光学系と接眼レ
ンズ51は観察光学系の一要素を構成している。
【0129】本実施例の作用について説明する。画像表
示手段11から出射する光束はレンズ61、曲面反射面34に
よって中間結像面70に空中像として結像する。同様に画
像表示手段12から出射する光束はレンズ62、曲面反射面
35によって中間結像面70に空中像として結像する。この
とき、曲面反射面34,35 は実施例9における曲面反射面
31,32 と同じ条件で配置する。すなわち、曲面反射面34
は曲面反射面35で反射される有効光束の主光線を遮らな
いよう配置し、かつ各画像表示手段11,12 上の所定の点
(C及びD)を通るエッジE1,E1'からの主光線が各曲面反射
面で反射した後一致するよう配置する。
【0130】そして、中間結像面70からの光束は接眼レ
ンズ51を介してアイポイント6 に入射する。このように
するとリレー光学系の中間結像面70側で画像を合成する
ため、画像表示手段11,12 から曲面反射面34,35 までの
リレー光学系の配置の自由度が高い構成となる。つま
り、曲面反射面34,35 までの光学系はリレー光学系にお
いて互いに光束をけらない範囲内で自由に配置できる。
よって、例えばリレー光学系の光路中に折り返しミラー
を配置してリレー光学系の光路を空間的に重複させる等
も可能となり、装置の小型化が図れるという効果があ
る。
【0131】図19は本発明の実施例11の要部概略図で
ある。本実施例は実施例10の接眼レンズ51を曲面反射
面54で置き換えたものである。実施例10における接眼
レンズ51の外径はおおよそアイポイント6 から虚像を観
察する際の半画角の正接に比例して大きくなるため画角
を大きくするほど接眼レンズ51の重量が大きくなる。そ
こでこの接眼光学系を1個の曲面反射ミラー54で構成す
れば小型軽量な装置を得ることができる。
【0132】また、曲面反射面54を透過、反射作用を合
わせ持つハーフミラーで構成すれば観察者は前方の外景
に表示画像の虚像を重ねて観察することが可能となる。
【0133】図20は本発明の実施例12の要部概略図で
ある。本実施例はリレー光学系、接眼光学系をすべて反
射面で構成した実施例である。図中、31、32 は夫々曲面
反射面であり、画像表示手段11、12 から出射する光束を
反射して一つの光束に合成する合成反射面である。その
方法は実施例9の場合と同じである。曲面反射面40、41
は一つに合成された光束を反射して曲面反射面42近傍に
中間像を形成する。曲面反射面42は光束を反射してこれ
を接眼光学系である曲面反射面55に入射せしめ、曲面反
射面55は光束を反射してアイポイント6 に入射させると
共に観察者の前方に虚像を形成する。なお、曲面反射面
31、32、40、41、42はリレー光学系の一要素を構成してお
り、リレー光学系と曲面反射面55は観察光学系の一要素
を構成している。
【0134】このように構成することにより非常に軽量
な画像表示装置を構成することができる。また、各反射
面を部分的にあるいは全体的に一体で構成すれば装置の
組み立て時の位置、角度調整が一層容易になる。
【0135】なお、これらの実施例9〜実施例12にお
いても、実施例1と同様に画像表示手段はCRT 、透過型
液晶パネル、反射型液晶パネル、あるいは多数の微小ミ
ラーを格子状に配置しこれら微小ミラー単位に角度制御
可能な反射型表示デバイス等で構成する。これらの画像
表示手段の内、反射型液晶パネル及び反射型表示デバイ
スを使用する際には新たに照明光学系が必要となるが、
表示面に対して斜めからあるいは画像表示手段と観察光
学系の間にハーフミラー等を設置して表示面に対し垂直
方向から照明光を与えれば良い。このとき、本実施例で
は画像表示面から第1面までの間隔の長いリレー光学系
構成とすることで、照明光を画像表示面に導くことが容
易となる。
【0136】反射型液晶パネルとして、高分子分散液
晶、例えばPDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal )
のパネルを用いることにより光利用効率の良い画像表示
装置を得ることができる。
【0137】図21は本発明で用いる反射型PDLCパネルの
構成の説明図である。図中、201 は対向基板となるガラ
ス板、202 、206 は透明電極、203 、205 は配向膜、20
4 はPDLC層、207 は反射用電極、208 は信号線配線、20
9 は画素部TFT のゲートポリシリコン、210 は画素部TF
T を形成するポリシリコン層、211 は絶縁層、212 はシ
リコン基板、213 、214 は層間膜である。
【0138】PDLCパネルの動作原理について説明する。
PDLC層204 は透明電極202 、206 に電圧を印加すること
により光の拡散状態が変化する。即ち、電圧を印加する
と高分子球内の液晶配向が揃い、入射光はそのまま透過
光となる。電圧を印加しない状態では液晶の配向が無秩
序で揃っていないため散乱光となる。よって、透過光を
明状態、拡散光を暗状態として画素単位に印加電圧を制
御することにより画像表示が可能となる。
【0139】なお、図21の構成では照明系からの入射光
はPDLC層204 を往復するため暗状態では光の散乱の度合
いがより強まり、PDLC層が約2倍の透過型PDLCパネルに
相当するコントラストが得られる。
【0140】一般に使用されているTN(Twisted Nemati
c )型の液晶パネルでは偏光板を配置しているため偏光
板による光量損失が大きいという欠点があるが、PDLCパ
ネルでは上記のように偏光板を用いないで光の明暗状態
の制御を行なうため PDLCパネルは非常に光の利用効率
が良いというメリットがある。
【0141】なお、図21の反射型PDLCパネルにおいては
反射用電極207 を傾斜して配置している点が特徴的であ
る。このようにすることで照明光を斜めから入射させ反
射光をパネル面に垂直に出射させることが可能である。
これによりPDLCパネルを斜め方向から照明できるので、
PDLCパネル前方にハーフミラー等を配置する必要がなく
なり、ハーフミラーで生ずる光量の損失が無くなるとい
うメリットが生じる。
【0142】また、斜め方向からパネルを照明すると対
向基板201 の表面、裏面における反射光も斜め方向に反
射し、反射用電極207 からの画像としての光と分離する
ことができるためゴースト、フレアの発生が低減しコン
トラストが向上するという別のメリットが生じる。
【0143】なお、傾斜電極を形成するにはポリシリコ
ン層210 、ゲートのポリシリコン209 、信号線配線208
を図21に示すように順番に配置すると斜めに段差が形成
されるため、局所的段差をレジストエッチバック等で滑
らかにすると層間膜214 は図21に示すような形状とな
る。ここに電極207 を形成した後、層間膜213 により平
坦化し反射用電極207 と透明電極206 でコンタクトをと
ればよい。このようにすると平坦化された透明電極206
と対向電極202 との間で電界が一様にかかるため分布ム
ラが生じない。
【0144】図22は本発明の実施例13の要部概略図で
ある。本実施例は実施例9の画像表示手段11、12 を図21
に示す反射型PDLCパネルとした場合の実施例である。図
中、15、16 は図21の構成からなる反射型PDLCパネルで構
成した画像表示手段である。83、84 は光源である。85、8
6 はレフレクターであり、各々光源83、84 からの光を反
射型PDLCパネル15、16 に導く。87はリレー光学系の瞳位
置、88はリレー光学系の略瞳位置に配置したアパーチャ
ーである。
【0145】本実施例の作用を説明する。光源83,84 か
らの照明光はレフレクター85,86 を介して各々反射型PD
LCパネル15、16 をほぼ平行光で照明する。反射型PDLCパ
ネル15、16 における反射用電極207 は図21に示したよう
に傾斜して配置しているため反射光は入射光と異なる方
向に出射する。この出射光は曲面反射面31、32 に入射し
た後、リレー光学系、接眼光学系51を介して観察者の瞳
に到達する。
【0146】このとき反射型PDLCパネル15、16 、光源8
3、84 、リフレクター85、86 は各反射型PDLCパネル15、16
の各画素からの出射光束の主光線がリレー光学系の瞳
位置87に到達するよう配置する。このようにすることで
光源83、84 と瞳位置87は各々共役な関係となる。よっ
て、実施例13ではリレー光学系の瞳位置87にアパーチ
ャー88を配置することにより複数の照明系に対してシュ
リーレン光学系を形成している。
【0147】ここで、反射型PDLCパネル15、16 の各画素
が暗状態にあれば、PDLCにより散乱されるが、この散乱
光の一部がリレー光学系の瞳87を透過するとコントラス
トの低下を招く。従って得られる虚像を高コントラスト
とするには暗状態のPDLCからの散乱光をできるだけカッ
トする必要がある。アパーチャー88はかかる有害散乱光
をカットする作用があり、これによって拡散光を遮光し
て高コントラストな虚像を観察できる。
【0148】図23は本発明の実施例14の要部概略図で
ある。本実施例が実施例10と異なる点は、実施例10
が曲面反射面(合成反射面)34、35 における反射光線の
一部の主光線を一致させ、リレー光学系の光路途中で画
像合成を行なっていたのに対し、本実施例ではリレー光
学系の中間結像面において画像合成を行なっている点で
ある。
【0149】図中、11、12 は画像表示手段、61、62はレ
ンズ、34、35は曲面反射面である。45は不連続な複合反
射面であり、2つの平面反射面45A,45B より構成してお
り、リレー光学系の略像面に配置している。なお、 45C
は複合反射面45を構成する2つの平面反射面45A,45B
よって形成された稜線である。51はリレー光学系によっ
て形成される中間像を観察するための接眼レンズであ
る。
【0150】レンズ61と曲面反射面34、レンズ62と曲面
反射面35等はリレー光学系の一要素を構成している。
又、リレー光学系、接眼レンズ51及び平面反射面45A,45
B などは観察光学系の一要素を構成している。
【0151】本実施例の作用について説明する。画像表
示手段11から出射する光束はレンズ61、曲面反射面34
からなる第1光学系により中間結像面71に中間像を形成
する。同様に画像表示手段12から出射する光束はレンズ
62、曲面反射面35からなる第2光学系により中間結像面
72に中間像を形成する。このとき2つの中間像は隣接し
て形成され、画像表示手段11、12 上の所定の点(C及びD)
を通るエッジE1,E1'の中間像が複合反射面45の稜線45C
上に結像するように各光学系と複合反射面45を配置して
いる。
【0152】従って、実施例14において二つの中間像
71、72は複合反射面45の稜線45C において2つの矩形状
の中間像のエッジE1,E1'が接続された状態となる。従っ
て2つの中間像が隣接している線(隣接線)が夫々の中
間像の対応する反射面によって形成される稜線上に位置
している。また、複合反射面45を構成する2つの面の傾
きは第1、第2光学系からの主光線が稜線45C において
反射した後、接眼レンズ側で一致する傾きとしている。
従って平面反射面45A,45B は合成反射面である。
【0153】つまり、実施例14における第1、第2光
学系からの主光線が接続するエッジ45C においてなす角
度αと複合反射面45の2つの面がなす角度βが等しくな
るよう反射面45を構成している。このように構成するこ
とにより複合反射面45で反射した反射光束は二つの画像
を繋ぎ合わした合成画像の光束となるため、一つの接眼
レンズ51によって各光学系からの光束をアイポイント6
に導くことができる。
【0154】本実施例は以上の構成により中間結像面7
1、72において平面反射面45A,45B によって2つの画像
を接続合成している。従って本実施例では平面反射面45
A,45Bが合成反射面である。これによりリレー光学系の
表示面側のNAできまる光束をすべて接眼レンズに入射
させることができ光量の損失なしで画像合成することが
可能となる。
【0155】本実施例のリレー光学系は各表示画像の中
間像を隣接して形成し、観察光学系は各画像表示手段に
対応してその表示画像からの光束のみを反射して瞳に向
かわせる反射面を夫々の画像表示手段毎に同数(本実施
例では2個づつ)有し、夫々の画像表示手段に対応して
最も観察者の瞳側にある該反射面(本実施例では平面反
射面45A または45B )はリレー光学系のほぼ像面に位置
している。
【0156】なお、曲面反射面34、35は一体で構成する
のが好ましい。図24は2つの曲面反射面を一体化した反
射面部材81の説明図である。本反射面部材81は成形加工
によって製作する。図中、81A 、81B は金属蒸着を施し
た反射領域、82は領域81A 、81B を接続している面であ
る。このように構成すると反射領域81A 、81B の相対的
な位置および角度ずれを調整する必要がないため、この
ための調整用部材を設けなくて良く装置全体の小型軽量
化につながる。
【0157】図25は実施例15の要部概略図である。本
実施例はリレー光学系を1個のレンズ及び一体化した反
射面部材と中間結像面近傍に設置した2つの曲面反射面
で構成し、接眼レンズを曲面反射面で構成した実施例で
ある。
【0158】図中、63はレンズ、81は2つの反射面81A,
81B を一体化した反射面部材である。46は複合曲面反射
面であり、2つの曲面反射面43、44 から構成されてお
り、なお、46A は2つの曲面反射面43、44 によって形成
された稜線である。55は曲面反射面(接眼光学系)であ
る。
【0159】レンズ63と曲面反射面81A,81B 等はリレー
光学系の一要素を構成している。又、リレー光学系、接
眼光学系55及び曲面反射面43,44 などは観察光学系の一
要素を構成している。
【0160】本実施例の作用について説明する。画像表
示手段11から出射する光束はレンズ63、曲面反射面81
B からなる第1光学系により中間結像面71に中間像を形
成する。同様に画像表示手段12から出射する光束はレン
ズ63、曲面反射面81A からなる第2光学系により中間結
像面72に中間像を形成する。このとき2つの中間像は隣
接して形成され、画像表示手段11、12 上の所定の点(C及
びD)を通るエッジE1,E1'の中間像が複合曲面反射面46の
稜線46A 上に結像するように各光学要素と複合曲面反射
面46を配置している。
【0161】従って、本実施例において二つの中間像7
1、72は複合曲面反射面46の稜線46Aにおいて2つの矩形
状の中間像のエッジE1,E1'が接続された状態となる。従
って2つの中間像が隣接している線(隣接線)が夫々の
中間像の対応する曲面反射面(合成反射面)によって形
成される稜線上に位置している。また、複合曲面反射面
46を構成する2つの曲面反射面43、44 はその稜線46A
おいて第1、第2光学系からの主光線が反射した後、接
眼レンズ側で略一致するような関係で繋がっている。
【0162】そして複合曲面反射面46は入射光束を反射
して、これを曲面反射面55に導く。さらに曲面反射面55
は接眼光学系としてアイポイント6 に光束を導いてい
る。
【0163】また、本実施例では複合曲面反射面46は図
に示すように曲率を持った面の複合面としている。この
ようにすると中間像近傍に配置するフィールドレンズと
同様の効果を有することになり、リレー光学系の外径を
小さくしながら曲面反射面55に各画角の主光線が発散す
る状態で入射するので、広画角としながら装置全体を小
型化することができる。
【0164】又、本実施例ではリレー光学系を構成する
レンズ及び反射面が各々一体で構成されているため、接
続する各中間像のエッジと複合曲面反射面46の稜線46A
との位置合わせを第1、第2光学系個々について行なわ
なくても良く、光学要素の位置、角度調整が容易とな
る。
【0165】又、接眼光学系を曲面反射面55とすること
により広画角の画像表示装置でありながら軽量となって
いる。さらにこれをハーフミラーとすれば外景に表示画
像を重ねて観察する所謂シースルーの画像表示装置とす
ることができる。
【0166】本実施例のリレー光学系は各表示画像の中
間像を隣接して形成し、観察光学系は各画像表示手段に
対応してその表示画像からの光束のみを反射して瞳に向
かわせる反射面を夫々の画像表示手段毎に同数(本実施
例では2個づつ)有し、夫々の画像表示手段に対応して
最も観察者の瞳側にある該反射面(本実施例では平面反
射面43または44)はリレー光学系のほぼ像面に位置して
いる。
【0167】なお、反射面46を実施例14のように2つ
の平面から構成する反射面としても良い。
【0168】図26は本発明の実施例16の要部概略図で
ある。本実施例が実施例14と異なる点は、中間結像面
近傍に配置する合成反射面を1つの拡散反射面とし、リ
レー光学系の諸要素の配置を更に偏心光学系として、リ
レー光学系の結像面が拡散反射面に略一致するように構
成した点である。図中、47は平面的な拡散反射面であ
り、レンズ61と曲面反射面34で構成される第1光学系
と、レンズ62と曲面反射面35で構成される第2光学系の
各像面はこの拡散反射面47上でつなぎ合わされる。
【0169】なお、その為に各画像表示手段11、12 及び
レンズ61、62 は夫々第1、第2光学系の中で偏心光学系
を構成して各表示面上の表示画像が一つの平面に繋がっ
て拡散反射面47上に結像するように構成している。
【0170】さらに、接眼レンズ51は拡散反射面47上の
中間像を観察者の前方所定の距離に虚像を形成するよう
に軸O(観察者の瞳中心と虚像の中心を結ぶ軸)に対し
て傾けて配置している。このようにすれば拡散反射面47
上に形成された合成画像に対して接眼レンズ51の角度調
整を厳密に行なわなくとも合成画像を観察することがで
きるため装置構成を簡素化することができる。
【0171】本拡散反射面47は画像表示手段11の表示画
像を結像する領域47A と画像表示手段12の表示画像を結
像する領域47B において拡散特性が異なるようにするこ
とが好ましい。つまり領域47A では曲面反射面34から入
射する光束の軸上主光線が接眼レンズ51に入射する方向
の反射光量がピークとなるような拡散特性とし、領域47
B では曲面反射面35から入射する光束の軸上主光線が接
眼レンズ51に入射する方向の反射光量がピークとなるよ
うな拡散特性とすれば光量の損失が少ない構成とするこ
とができる。
【0172】また、さらに好ましくは曲面反射面34、35
から中間結像面側をテレセントリックな光学系とするの
が良い。このようにするとすべての画角の主光線が平行
状態で拡散反射面47に入射するため、領域47A 、領域47
B にそれぞれ上記の特性を与えた際に画角による光量ム
ラが発生しないという効果が得られる。
【0173】図27は本発明の実施例17の要部概略図で
ある。本実施例は実施例15の構成においてリレー光学
系による中間像を一つの曲面上に形成し、複合曲面反射
面46を曲面の1つの拡散反射面(合成反射面)48に置き
換えた構成である。図中、48は球面状の拡散反射面であ
り、レンズ63と曲面反射面81A で構成される第1光学系
と、レンズ63と曲面反射面81B で構成される第2光学系
の各中間像面はこの拡散反射面48上で中間像71、72 と隣
接して結像し、繋ぎ合わされる。
【0174】なお、その為に各画像表示手段11、12 及び
レンズ63は夫々各光学系の中で偏心光学系を構成して各
表示画像が拡散反射面48の上に像面を形成するように構
成している。
【0175】さらに、接眼光学系55は拡散反射面48上の
中間像を観察者の前方所定の距離に虚像を形成するよう
に軸O(観察者の瞳中心と虚像の中心を結ぶ軸)に対し
て傾けて配置している。
【0176】このように広画角に適した構成とした場合
には拡散反射面48は領域48A 、領域48B 内においてさら
に拡散特性を別々に設定するのが好ましい。つまり反射
面81A,81B からの各画角の光束において主光線が曲面反
射面55に入射する方向に反射光量がピークとなるように
連続的に異なる拡散特性を拡散反射面48にもたせること
により効率の良い画像表示装置とすることができる。
【0177】以上17の実施例を記述したが、ある実施
例に開示した技術は他の実施例にも適用できるものがあ
る。
【0178】例えば、実施例7で開示した合成反射面を
回転放物面反射面とする構成は、観察光学系をリレー光
学系と接眼光学系(光学系)で構成した実施例9、1
2、13等に適用できる。
【0179】又、実施例2、3で開示した接眼レンズを
アナモフィック光学系とする構成は、実施例9、10、
13、14、16等に適用できる。
【0180】又、実施例6、9で開示したサイズの異な
る表示面を持つ画像表示手段を使用する技術、又は表示
面の一部を有効画像表示領域としてこの領域のみに表示
画像を表示する技術は他の殆ど全ての実施例に適用でき
る。
【0181】
【発明の効果】本発明によれば、観察者の眼部近傍に配
置し、画像表示手段に表示した表示画像を拡大した虚像
を観察する画像表示装置において、複数の画像表示手段
に表示した表示画像を観察光学系中で接続合成すること
により広画角もしくは通常画角でありながら従来のもの
に比べてより高精細な画像表示装置を達成する。
【0182】特に、 (3−1) 複数の画像を接続合成することにより広画
角な観察光学系により虚像を大きくしても高精細な画質
が得られ、かつ複数の表示画像において正像、鏡像の混
在が無い画像表示装置を達成する。
【0183】(3−2) 画像表示手段の一つに対応す
る合成反射面で反射した光束の主光線の一部が他の画像
表示手段に対応する他の合成反射面で反射された光束の
主光線の一部と略一致するように各合成反射面を配置し
ているので、合成画像形成に際して複数の画像の接続状
態を良好にして高精細な画質が得られる画像表示装置を
達成する。
【0184】(3−3) 接眼光学系を曲面の合成反射
面で構成しているものでは、軽量で画角が広く高精細な
画像が得られる画像表示装置を達成する。
【0185】(3−4) 観察光学系をリレー光学系と
接眼光学系で構成しているものでは、観察者の頭部に沿
った構成をとって、突出が少なく重量バランスが良い画
像表示装置を達成する。
【0186】(3−5) 複数の反射面を一体部材で構
成することにより、反射面の角度調整を不要とし低コス
トで高精細な画質が得られる画像表示装置を達成する。
【0187】(3−6) 画像表示手段から数えて観察
光学系の第1面を合成反射面とすることにより第2面以
降の光学系を共有して部品点数を減少させ低コストとす
る画像表示装置を達成する。
【0188】(3−7) 実施例7のように合成反射面
を回転放物面反射面とすることにより、観察光学系を表
示面側にテレセントリックとして表示面に対し垂直方向
に指向性の強い画像表示手段に対してコントラストの高
い良好な虚像を観察者に提供し、また偏心歪曲収差の発
生を抑える画像表示装置を達成する。
【0189】(3−8) 実施例14〜17のように結
像面近傍において複数の画像を接続合成することにより
光学系のNAできまる光量に対してが損失なく光量ムラ
のない高精細な画質が得られる画像表示装置を達成す
る。
【0190】(3−9) 実施例15のように合成反射
面を曲面とすれば、良好に接続された合成画像を接眼光
学系に効果的にに導く画像表示装置を達成する。
【0191】(3−10) 実施例16、17のように
リレー光学系のほぼ像面に設けた合成反射面を拡散反射
面とし、拡散反射面の拡散特性を各画像表示手段からの
光束に応じて部分的に適切に設定すれば、拡散反射面か
ら接眼光学系に入射する光量低下および光量ムラを抑え
画質を良好にする画像表示装置を達成する。
【0192】(3−11) 実施例9、12、13のよ
うにリレー光学系中の光学部品を共通化すれば、部品点
数を少なくし低コストとなる画像表示装置を達成する。
【0193】(3−12) 実施例12のようにリレー
光学系をすべて反射面で構成し、合成反射面以外の反射
面を屈折力を有する偏心系とすることによりリレー光学
系を小型軽量とする画像表示装置を達成する。
【0194】(3−13) 実施例2、3のように観察
光学系としてアナモフィック光学系を使用することによ
り、表示画像のアスペクト比を変更して異なるアスペク
ト比の画像として接続合成することにより原画像に対し
て圧縮、伸長のない高精細な画像が得られる画像表示装
置を達成する。
【0195】(3−14) 同一サイズの表示面を有す
る画像表示手段を用いることにより低コストで高精細な
画質が得られる画像表示装置を達成する。
【0196】(3−15) 異なるサイズの表示面を有
する画像表示装置を複数用いることにより倍率の異なる
複数の光学系を採用することが可能となる画像表示装置
を達成する。
【0197】(3−16) 同一の画像表示手段、観察
光学系を用いることにより低コストで高精細な画質が得
られる画像表示装置を達成する。
【0198】(3−17) 実施例13のように反射型
画像表示パネル(PDLCパネル)を用いることにより光利
用効率の高い、明るい画像表示装置を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の要部概略図
【図2】 実施例1における表示画像と合成された虚像
の説明図
【図3】 本発明の実施例2の要部概略図
【図4】 実施例2における表示画像と合成された虚像
の説明図
【図5】 本発明の実施例3の要部概略図
【図6】 実施例3における表示画像と合成された虚像
の説明図
【図7】 本発明の実施例4の要部概略図
【図8】 実施例4における表示画像と合成された虚像
の説明図
【図9】 本発明の実施例5の要部概略図
【図10】 実施例5における表示画像と合成された虚
像の説明図
【図11】 本発明の実施例6の要部概略図
【図12】 接眼光学系の各要素の近軸関係の説明図
【図13】 複数の曲面反射面を一体化した反射面部材
の説明図
【図14】 本発明の実施例7の要部概略図
【図15】 本発明の実施例8の要部概略図
【図16】 本発明の実施例9の要部概略図
【図17】 2群リレー光学系の各要素の近軸関係の説
明図
【図18】 本発明の実施例10の要部概略図
【図19】 本発明の実施例11の要部概略図
【図20】 本発明の実施例12の要部概略図
【図21】 反射型PDLCパネルの構成の説明図
【図22】 本発明の実施例13の要部概略図
【図23】 本発明の実施例14の要部概略図
【図24】 複数の曲面反射面を一体化した反射面部材
の説明図
【図25】 本発明の実施例15の要部概略図
【図26】 本発明の実施例16の要部概略図
【図27】 本発明の実施例17の要部概略図
【図28】 従来の画像表示装置の光学系の要部概略図
【図29】 従来の画像表示装置の要部概略図
【符号の説明】
4 虚像 6 アイポイント 11、12、13、14 画像表示手段 15、16 画像表示手段(反射型PDLCパネル) 17、18 表示面 21、22、23、24 平面反射面 31、32、33、34、35 曲面反射面 38、39 放物面反射面 40、41、42、43、44 曲面反射面 45 複合反射面 46 複合曲面反射面 47 平面拡散反射面 48 曲面拡散反射面 51 接眼レンズ(接眼光学系) 52、53 アナモフィック接眼レンズ 54、55 曲面反射面 60、61、62、63 レンズ 70、71、72 中間結像面 80、81 一体化した反射面部材 82 接続面 83、84 光源 85、86 レフレクター 87 瞳位置 88 アパーチャー 111、114、115、116、117 画像表示手段 112 観察光学系 113 虚像 118、119 平面ミラー 120、121 接眼レンズ
フロントページの続き (72)発明者 田中 常文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−242396(JP,A) 特開 平6−319093(JP,A) 河田哲典 他,テレイグジスタンス用 広視野視覚系の研究,日本機械学会論文 集(C編),第59巻、第564号,第221− 224頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/02 H04N 5/64

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示面上に表示画像を表示する複数の画
    像表示手段と、該複数の表示画像の中間像をリレー光学
    系により形成し、該中間像の拡大虚像を光学系により形
    成して観察者に導光し、観察する観察光学系とを有した
    画像表示装置において、 該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
    し、該リレー光学系は各画像表示手段毎に曲面よりなる
    合成反射面を設けており、且つ各々の合成反射面は該複
    数の表示画像のうち隣接する表示画像の隣接側の主光線
    が、各々の対応する合成反射面で反射した後に略一致す
    るよう配置されており、各表示画像からの光束を各々に
    対応する合成反射面で反射させて、該光学系に導光して
    いることを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記リレー光学系は前記1つの表示画像
    に対して複数の反射面を設けて構成しており、該複数の
    反射面のうち前記合成反射面以外の反射面は偏心して設
    置した曲面反射面であることを特徴とする請求項の画
    像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記合成反射面は夫々の対応する画像表
    示手段側より数えて第一面に位置し、該画像表示手段の
    表示面の中心より射出する主光線の該表示面から該合成
    反射面までの光路長が各画像表示手段により異なること
    を特徴とする請求項1又は2の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 表示面上に互いに異なった表示画像を表
    示する複数の画像表示手段と、該複数の表示画像の拡大
    虚像を形成して観察者に導光し、観察する観察光学系と
    を有した画像表示装置において、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた複数の合成反
    射面と、該複数の合成反射面で反射した各表示画像から
    の光束を観察者に導光する1つの光学系とを有し、該複
    数の合成反射面は、回転放物面反射面より成り、該複数
    の表示画像のうち隣接する表示画像の隣接側の主光線
    が、各々の対応する合成反射面で反射した後に略一致
    し、かつ各合成反射面の回転放物面の焦点位置が互いに
    略一致するよう配置されて いることを特徴とする画像表
    示装置。
  5. 【請求項5】 表示面上に互いに異なった表示画像を表
    示する複数の画像表示手段と、該複数の表示画像の拡大
    虚像を形成して観察者に導光し、観察する観察光学系と
    を有した画像表示装置において、 該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
    し、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた複数の合
    成反射面と、該複数の合成反射面で反射した各表示画像
    からの光束を観察者に導光する1つの光学系とを有し、
    該複数の合成反射鏡は、該複数の表示画像のうち隣接す
    る表示画像の隣接側の主光線が、各々の対応する合成反
    射面で反射した後に略一致するように配置されており、
    該複数の画像表示手段の少なくとも一つの画像表示手段
    は、表示面の一部を有効画像表示領域とし、この領域の
    みに表示画像を表示していることを特徴とする画像表示
    装置。
  6. 【請求項6】 表示面上に互いに異なった表示画像を表
    示する複数の画像表示手段と、該複数の表示画像の拡大
    虚像を形成して観察者に導光し、観察する観察光学系と
    を有した画像表示装置において、 該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
    し、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた複数の合
    成反射面と、該複数の合成反射面で反射した各表示画像
    からの光束を観察者に導光する1つの光学系とを有し、
    該複数の合成反射鏡は、該複数の表示画像のうち隣接す
    る表示画像の隣接側の主光線が、各々の対応する合成反
    射面で反射した後に略一致するように配置されており、
    該画像表示手段は画素単位に反射面を有する反射型画像
    表示パネルであり、該画素単位の反射面はパネル面に対
    して各々所定の角度で傾いて配置されていることを特徴
    とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 表示面上に表示画像を表示する複数の画
    像表示手段と、該複数の表示画像の拡大虚像を形成して
    観察者に導光し、観察する観察光学系とを有した画像表
    示装置において、 該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
    し、該観察光学系は各画像表示手段毎に設けた曲面より
    なる合成反射面で各表示画像からの光束を反射させて観
    察者に導光していることを特徴とする画像表示装置。
  8. 【請求項8】 表示面上に表示画像を表示する複数の画
    像表示手段と、該複数の表示画像の中間像をリレー光学
    系により形成し、該中間像の拡大虚像を光学系により形
    成して観察者に導光し、観察する観察光学系とを有した
    画像表示装置において、 該複数の画像表示手段は互いに異なった表示画像を表示
    し、該観察光学系は該リレー光学系のほぼ像面に各画像
    表示手段毎の合成反射面を設けており、且つ各々の合成
    反射面は曲面より構成されており、更に該複数の表示画
    像のうち隣接する表示画像の隣接側の主光線が、各々の
    対応する合成反射面で反射した後に略一致するよう配置
    されており、各表示画像からの光束を各々に対応する合
    成反射面で反射させて、該光学系に導光していることを
    特徴とする画像表示装置。
  9. 【請求項9】 前記合成反射面は拡散反射面で、前記リ
    レー光学系が形成する中間像の像面とほぼ同じ形状を有
    することを特徴とする請求項の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記合成反射面は拡散特性が不均一な
    拡散反射面であることを特徴とする請求項記載の画像
    表示装置。
  11. 【請求項11】 複数の画像表示手段の各表示面に表示
    した互いに異なる複数の表示画像を、各画像表示手段毎
    に設けた合成反射面と1つの光学系を利用して連続した
    1つの拡大虚像として観察する画像表示装置であって、 該複数の合成反射面は、曲面より構成されており、か
    つ、該各表示面から射出する主光線が遮らなく、且つ隣
    接する表示面の隣接側の主光線が合成反射面で反射した
    後、互いに重なるように配置していることを特徴とする
    画像表示装置。
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