JP5320827B2 - シャシーダイナモメータ - Google Patents
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Description
M/T車または2輪車の試験において、トランスミッションを変速操作する方式として、ミッションのシフト位置を直接に選択する直接変速方式、車両速度Vにおける変速マップにより、ミッションのシフト位置を間接指定するV変速方式、車両速度Vとスロットル開度θにおける変速マップにより、ミッションのシフト位置を間接指定するV−θ変速方式がある。
M/T車または2輪車での試験において、発進時のクラッチ動作制御としてクラッチASR(クラッチ車両速度)機能にて発進を行っている。各規格のモード走行運転パターンでは、クラッチASR発進機能で発進する事により、車両速度の追従性が向上している。この時のドライブロボットによるスロットル開度操作は、スロットル発進開度指令が一定、もしくは一定の傾斜にて増加する為、車両速度指令の傾斜が急激に立ち上がるとクラッチ動作(クラッチ切り状態からクラッチ接続状態)が速くなり、エンストしてしまい、連続的な運転ができない場合がある。
前記コントローラは、
前記クラッチが切り状態で、前記トランスミッションをニュートラル位置以外にする指令があり、前記試験パターンに基づく車両速度指令が加速指令出力(加速判別)、車両速度指令がニュートラル位置戻し設定車両速度以上、車両速度指令が発進車両速度設定以上の何れかの場合に発進処理を実行する手段と、
通常運転状態で、前記トランスミッションをニュートラル位置にする指令があった場合、または前記車両速度指令が減速指令出力(減速判別)であり、かつ車両速度検出がニュートラル位置戻し設定車両速度以下であり、かつスロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態である場合に、前記クラッチの切りとトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記発進処理を実行する手段と前記クラッチの切りとトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段に代えて、
トランスミッションのニュートラル位置以外のシフト指令が成立し、車両速度指令が発進車両速度設定以上になると、発進処理を実行し、通常運転に入った後、ニュートラル位置指令を選択、またはエンジン回転数がエンスト防止回転数設定以下になると、強制的にクラッチ切り状態にするオートクラッチ手段に切り換える手段を備えたことを特徴とする。
前記の図5に示す4輪用シャシーダイナモメータにおいて、試験車両1をM/T車とし、このアクセル、シフトレバー、クラッチを操作できるドライブロボット5を搭載する。コントローラ4は、コンピュータ資源とこれを使用したソフトウェア構成とし、インバータ3の出力周波数・電圧を制御すると共にドライブロボット5を通してアクセル開度を制御することで試験車両1の試験条件に合わせたトルク及び走行抵抗を制御した走行試験を行う。さらに、コントローラ4は、走行試験中に、ドライブロボット5を通してクラッチ制御とシフトレバーの制御を行う。
コントローラ4に試験内容に応じた車両速度制御パターンのセット、ドライブロボットのセット、V変速方式またはV−θ変速方式のセットを行う(S1〜S3)。次に、従来のエンスト(エンジン停止)防止対策のオートクラッチ機能(強制クラッチ切り状態)により試験を行うのか、N戻し機能により試験を行うのかを切り換える(S4)。
オートクラッチ機能(N戻し無効)では、N(ニュートラル)以外のシフト指令(条件A)が成立後、車両速度指令が発進車両速度設定以上(条件D)になると、発進処理を実行する(S5〜S8)。
(1−3a)<V変速、V−θ変速時の車両の発進条件>
(条件A):N(ニュートラル)以外の指令(インギヤ)⇒この状態ではクラッチ切り状態
(条件B):車両速度指令が加速指令出力(加速判別)
(条件C):車両速度指令がN戻し設定車両速度以上
(条件D):車両速度指令が発進車両速度設定以上
以上の条件(A)が成立後に、条件(B)または条件(C)または条件(D)が成立したとき、発進処理を実行する(S13〜S17)。
(条件E):N(ニュートラル)指令を選択
(条件F):車両速度指令が減速指令出力(減速判別)
(条件G):車両速度検出がN戻し設定車両速度以下
(条件H):スロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態
発進処理後の通常運転状態で、以上の条件(E)が成立したとき、または条件(F・G・H)の全ての条件が成立したとき、クラッチ断(切り)を行い、シフトN(ニュートラル)戻しを実行する(S18〜S24)。
再度(1−3a)<V変速、V−θ変速時の車両の発進条件>から実行する。
本実施形態は、コントローラ4による発進時のアクセル開度制御方式を提案するものである。
1A 駆動輪
2 ローラ
3 インバータ
4 コントローラ
5 4輪用ドライブロボット
6 試験車両(2輪車)
7 2輪用ドライブロボット
Claims (5)
- M/Tまたは2輪の試験車両の駆動輪から動力が伝達されるダイナモメータと、
前記試験車両のアクセル,トランスミッションのシフトレバー,クラッチを操作するドライブロボットと、
前記試験車両の車両速度の試験パターンに従って前記ダイナモメータの速度,トルク並びに走行抵抗の制御と前記ドライブロボットの制御とを行うコントローラと
を備えたシャシーダイナモメータにおいて、
前記コントローラは、
前記クラッチが切り状態で、前記トランスミッションをニュートラル位置以外にする指令があり、前記試験パターンに基づく車両速度指令が加速指令出力(加速判別)、車両速度指令がニュートラル位置戻し設定車両速度以上、車両速度指令が発進車両速度設定以上の何れかの場合に発進処理を実行する手段と、
通常運転状態で、前記トランスミッションをニュートラル位置にする指令があった場合、または前記車両速度指令が減速指令出力(減速判別)であり、かつ車両速度検出がニュートラル位置戻し設定車両速度以下であり、かつスロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態である場合に、前記クラッチの切りとトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段と、
を備えたことを特徴とするシャシーダイナモメータ。 - 前記コントローラは、
前記発進処理を実行する手段と前記クラッチの切りとトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段に代えて、
トランスミッションのニュートラル位置以外のシフト指令が成立し、車両速度指令が発進車両速度設定以上になると、発進処理を実行し、通常運転に入った後、ニュートラル位置指令を選択、またはエンジン回転数がエンスト防止回転数設定以下になると、強制的にクラッチ切り状態にするオートクラッチ手段に切り換える手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャシーダイナモメータ。 - 前記発進処理を実行する手段は、前記車両速度指令と車両速度検出値との車両速度偏差を比例積分演算し、この演算結果を発進時のスロットル開度設定に加算もしくは減算してスロットル開度指令とする手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシャシーダイナモメータ。
- 前記試験パターンにおいて予め試験車両速度パターンが決められている場合に、現在車両速度よりも一定時間先の車両速度を前記車両速度パターンから読み出してそれを車両速度指令とする車両速度指令発生手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシャシーダイナモメータ。
- 前記車両速度指令発生手段は、前記読み出した車両速度の許容誤差の上限及び下限からファールしない範囲で、経時的な運転目標車両速度を作成し、この目標車両速度と位相を合わるようにした移動平均処理により得られた経時的に滑らかな運転目標車両速度を車両速度指令とすることを特徴とする請求項4に記載のシャシーダイナモメータ。
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