JP5245519B2 - エンジンベンチシステム - Google Patents
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Description
M/T車でのエンジンベンチ試験において、仮想のトランスミッションを変速操作する方式として、仮想のミッションのシフト位置を直接に選択する直接変速方式、車両速度Vにおける変速マップにより、仮想のミッションのシフト位置を間接指定するV変速方式、車両速度Vとスロットル開度θにおける変速マップにより、仮想のミッションのシフト位置を間接指定するV−θ変速方式がある。
M/T車でのエンジンベンチ試験において、発進時のクラッチ動作制御としてクラッチASR(クラッチ車両速度)機能にて発進を行っている。各規格のモード走行運転パターンでは、クラッチASR発進機能で発進する事により、車両速度の追従性が向上している。この時のスロットル開度動作は、スロットル発進開度指令が一定、もしくは一定の傾斜にて増加する為、車両速度指令の傾斜が急激に立ち上がるとクラッチ動作(クラッチ切り状態からクラッチ接続状態)が速くなり、エンストしていまい、連続的な運転がでない場合がある。
前記コントローラは、
前記仮想のクラッチが切り状態で、前記仮想のトランスミッションをニュートラル位置以外にする指令があり、車両速度指令が加速指令出力(加速判別)、車両速度指令がニュートラル位置戻し設定車両速度以上、車両速度指令が発進車両速度設定以上の何れかの場合に発進処理を実行する手段と、
通常運転状態で、前記仮想のトランスミッションをニュートラル位置にする指令があった場合、または車両速度指令が減速指令出力(減速判別)であり、かつ車両速度検出がニュートラル位置戻し設定車両速度以下であり、かつスロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態である場合に、前記仮想のクラッチの切りと前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記発進処理を実行する手段と前記仮想のクラッチの切りと前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段に代えて、
前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置以外のシフト指令が成立し、車両速度指令が発進車両速度設定以上になると、発進処理を実行し、通常運転に入った後、前記ニュートラル位置にする指令を選択、またはエンジン回転数がエンスト防止回転数設定以下になると、強制的に前記仮想のクラッチを切り状態にするオートクラッチ手段に切り換え可能にしたことを特徴とする。
図5は、M/T車の仮想車両試験を行うエンジンベンチシステムの構成を示す。試験車両のエンジン1にはクラッチ2とマニュアルトランスミッション(M/T)3を結合し、これに誘導機構成のダイナモメータ4を軸結合する。ダイナモメータ4の速度制御やトルク制御は、インバータ5の出力周波数・電圧をフィードバック信号としてコントローラ6が行う。コントローラ6は、コンピュータ資源とこれを使用したソフトウェア構成とし、スロットルアクチェータ7も制御し、スロットルアクチェータ7によってエンジン1のスロットル開度を制御することで試験条件に合わせた出力制御を行う。
コントローラ6に試験内容に応じた車両速度制御パターンのセット、M/T車の仮想車両モデルのセット、V変速方式またはV−θ変速方式のセットを行う(S1〜S3)。次に、従来のエンスト(エンジン停止)防止対策のオートクラッチ機能(強制クラッチ切り状態)により試験を行うのか、N戻し機能により試験を行うのかを切り換える(S4)。
オートクラッチ機能(N戻し無効)では、N(ニュートラル)以外のシフト指令(条件A)が成立後、車両速度指令が発進車両速度設定以上(条件D)になると、発進処理を実行する(S5〜S8)。
(1−3a)<V変速、V−θ変速時の車両の発進条件>
(条件A):N(ニュートラル)以外の指令(インギヤ)⇒この状態ではクラッチ切り状態
(条件B):車両速度指令が加速指令出力(加速判別)
(条件C):車両速度指令がN戻し設定車両速度以上
(条件D):車両速度指令が発進車両速度設定以上
以上の条件(A)が成立後に、条件(B)または条件(C)または条件(D)が成立したとき、発進処理を実行する(S13〜S17)。
(条件E):N(ニュートラル)指令を選択
(条件F):車両速度指令が減速指令出力(減速判別)
(条件G):車両速度検出がN戻し設定車両速度以下
(条件H):スロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態
発進処理後の通常運転状態で、以上の条件(E)が成立したとき、または条件(F・G・H)の全ての条件が成立したとき、クラッチ断(切り)を行い、シフトN(ニュートラル)戻しを実行する(S18〜S24)。
再度(1−3a)<V変速、V−θ変速時の車両の発進条件>から実行する。
本実施形態は、コントローラ6による発進時のアクセル開度制御方式を提案するものである。
2 クラッチ
3 トランスミッション
4 ダイナモメータ
5 インバータ
6 コントローラ
7 スロットルアクチェータ
Claims (5)
- 試験車両のエンジンにクラッチとマニュアルトランスミッションを結合し、これにダイナモメータを軸結合し、仮想のクラッチと仮想のトランスミッションを含んだ仮想車両モデルとして機能するコントローラによって前記ダイナモメータを制御することにより、前記試験車両の仮想車両試験を行うエンジンベンチシステムにおいて、
前記コントローラは、
前記仮想のクラッチが切り状態で、前記仮想のトランスミッションをニュートラル位置以外にする指令があり、車両速度指令が加速指令出力(加速判別)、車両速度指令がニュートラル位置戻し設定車両速度以上、車両速度指令が発進車両速度設定以上の何れかの場合に発進処理を実行する手段と、
通常運転状態で、前記仮想のトランスミッションをニュートラル位置にする指令があった場合、または車両速度指令が減速指令出力(減速判別)であり、かつ車両速度検出がニュートラル位置戻し設定車両速度以下であり、かつスロットル開度検出がゼロ%(全閉)の状態である場合に、前記仮想のクラッチの切りと前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段と、
を備えたことを特徴とするエンジンベンチシステム。 - 前記コントローラは、
前記発進処理を実行する手段と前記仮想のクラッチの切りと前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置戻しを実行する手段に代えて、
前記仮想のトランスミッションのニュートラル位置以外のシフト指令が成立し、車両速度指令が発進車両速度設定以上になると、発進処理を実行し、通常運転に入った後、前記ニュートラル位置にする指令を選択、またはエンジン回転数がエンスト防止回転数設定以下になると、強制的に前記仮想のクラッチを切り状態にするオートクラッチ手段に切り換え可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンベンチシステム。 - 前記発進処理を実行する手段は、車両速度指令と車両速度検出値との車両速度偏差を比例積分演算し、この演算結果を発進時のスロットル開度設定に加算もしくは減算してスロットル開度指令とする手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンベンチシステム。
- 前記コントローラによる車両速度制御は、モード走行運転パターンなど、予め試験速度パターンが決められている場合には、現在速度よりも一定時間先の速度を読み出してそれを車両速度指令とする車両速度指令発生手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジンベンチシステム。
- 前記速度指令発生手段は、先出しの車速からファールしない範囲で、できるだけ長期の運転目標車速を作成し、目標車速と位相を合わせるようにした移動平均処理を用いた滑らかな運転目標車速を車両速度指令とすることを特徴とする請求項4に記載のエンジンベンチシステム。
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