JP4735841B2 - 車両走行試験機 - Google Patents

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本発明は、シャシダイナモメータ等の車両走行試験機に関する。
従来、シャシダイナモメータを用いた自動車の性能試験が行なわれている。該性能試験は、シャシダイナモメータ上で試験車両を予め定められた走行パターンに従い運転することで行われる。近年では、試験車両に運転者が搭乗して運転操作を行なうのではなく、アクセル操作、ブレーキ操作、シフトチェンジ操作等の運転操作をロボット等により行なわせ、上記の車速変化パターンに従う運転を自動で行う場合がある(特許文献1)。具体的には、試験車の駆動輪と当接するシャシダイナモメータ側の支持回転体は、試験車側の駆動輪の回転速度(つまり、車速)に応じた仮想路面抵抗が生ずるように、車速制御パターンに対応した負荷駆動パターンで駆動制御される。この場合、車速は試験車側のアクセル操作とブレーキ操作とで制御され、シャシダイナモメータ側では車速の減少に伴い負荷(つまり、路面抵抗)が減ずるように支持回転体の駆動制御を行なう。
特開2000−19071号公報
ところが、こうした方法で試験車両を運転する場合には、試験車側で車速制御を行なっているために、試験車側では実車走行に近い形での車速制御が必要となり、アクセルペダルとブレーキペダルとの双方をロボット(アクチュエータ)により制御しなければならない。その結果、アクセルペダルとブレーキペダルに対応した最低2つの操作用アクチュエータが必要となるため、コスト面に課題があった。また、別の問題として、試験車側でブレーキ制動を行なって車速がゼロに近づいた場合、仮想路面抵抗を与えるシャシダイナモメータ側の支持回転体の負荷駆動力もゼロに近づくよう制御される結果、試験車側の駆動輪の回転が停止しようとしても、シャシダイナモメータ側の支持回転体は回転負荷が非常に小さくなっているために慣性による空回りを起こし、車速を完全にゼロにできずばたつきを生じてしまう欠点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、走行試験を低コストで実現可能な車両走行試験機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両走行試験機は、
試験車両に対し仮想的な走行路面状態を形成するために、試験車両の駆動輪を下側から支持しつつ試験機側動力源により該駆動輪と連れ回る形態で回転駆動される支持回転体と、試験車両の走行速度が支持回転体の駆動速度によって規制されるよう、試験機側動力源による支持回転体の駆動を速度制御する支持回転体速度制御手段とを有した試験機本体と、
支持回転体の駆動速度に応じた仮想路面抵抗が駆動輪に作用するよう、駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整する車両側動力源出力調整機構と、を備え、
支持回転体速度制御手段は、予め定められた走行パターンに従い、支持回転体の駆動速度を変化制御するものであり、走行パターンに含まれる試験車両の停止区間では、試験機側動力源に試験車両の車速に抗する駆動輪停止用の駆動力を発生させて、試験車両を停止させることを特徴とする。
上記本発明の構成によると、試験機側には、試験車両の駆動輪を下側で支持しつつ該駆動輪と連れ回る支持回転体が設けられ、この支持回転体は試験機側動力源の回転駆動力により回転する。この支持回転体の回転により試験車両の車輪は強制的に回転するから、試験機側動力源の回転を制御することで試験車両の車速を制御することが可能となる。つまり試験車両に車速は、試験機側から与えられるよう構成されている。他方、試験車両側では、試験機側から与えられる車速に応じて、駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整する。
車両走行試験機による走行試験では、従来、試験車両に対して実際にアクセル操作、ブレーキ操作、シフトチェンジ操作等を行なって走行を再現して、試験車両側動力源に予め定められた負荷を与えていた。本発明では、ブレーキ操作が車両側動力源に与える負荷に関与しないことに着目し、ブレーキ操作機構を省略した車両走行試験機を実現したものである。これにより、ブレーキ操作に係る機構(例えばアクチュエータ)を省略でき、コスト面で利点が得られる。また、車速がゼロに近づいた場合、車両走行試験機(シャシダイナモメータ)側の支持回転体の速度がゼロとなるように強制駆動される(つまり、速度が増ずる外乱に対しては制動を生ずる制御がなされる)ので、試験車側の駆動輪の回転が停止しようとした場合も、シャシダイナモメータ側の支持回転体は空回りを起こしにくくなり、車速をゼロとする制御をスムーズに行なうことができる。
本発明の車両走行試験機では、車両側動力源出力調整機構は、走行パターンが含まれる加速区間又は減速区間では、仮想路面抵抗の出力寄与に対し各区間における加速力または減速力に対応した出力寄与を加算又は減算したものとして、駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整することができる。この構成によると、走行試験の走行パターンにおける加速区間又は減速区間において、その加速又は減速に関与して車体に作用する力を担保する出力を加算又は減算して試験車両に指示することができ、加速区間又は減速区間を含む走行パターンを適切にトレースできる。
本発明の車両走行試験機では、支持回転体速度制御手段は、走行パターン上の各タイミングにおける目標速度を得るための駆動輪に対する車両側動力源の出力制御を、試験機本体側で見込まれ制御遅れ時間を補償するタイミングに先出しする形で行なうものとできる。この構成によると、予め定められた走行パターンと試験車両の実際の走行パターンとのずれを小さくできる。
本発明の車両走行試験機では、試験車両は車両側動力源が内燃機関とされた自動車であり、車両側動力源出力調整機構は内燃機関のスロットル開度を調整するものとできる。この構成によると、内燃機関型車両(ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車)の走行負荷を、スロットル開度調整による車両側動力源の出力調整により容易に制御できる。
本発明の車両走行試験機では、車両側動力源出力調整機構は、自動車のアクセルペダルを付勢するアクチュエータと、指示されたスロットル開度に対応するアクセルペダルの付勢ストロークが得られるように該アクチュエータを作動制御するアクチュエータ制御手段とを有することができる。この構成によると、試験車両にもとから付いているアクセルペダルをアクチュエータ操作することでスロットル開度を調整でき、スロットルバルブ調整用の改造を試験車両側に施す必要がなくなる。減速制動も含めた車速制御は試験機側で行なうので、ブレーキペダルは操作の必要がなく、制御用のアクチュエータはアクセルペダル側に設けるだけでよい。
本発明の車両走行試験機では、アクチュエータ制御手段は、アクチュエータによるアクセルペダルの付勢ストロークとスロットル開度との対応関係として、スロットルを開方向に作動させるときの対応関係が、同じく閉方向に作動させるときの対応関係よりも低開度側にシフトしたヒステリシスを有するものを使用することができる。これにより、アクセルペダルが有するヒステリシスを考慮した適切なスロットル開度制御を、アクチュエータ制御により実現できる。
本発明の車両走行試験機では、ヒステリシスを有する対応関係として、試験車両において実測される対応関係よりもヒステリシス幅を一定量減じたものを使用することができる。これにより、アクセルペダルの過度の踏み込みや戻しが行なわれ難くなり、走行パターンを安定してトレースできる。
本発明の車両走行試験機では、試験車両の走行速度を反映した速度反映情報と、スロットル開度との対応関係を示す速度反映情報/スロットル開度変換関係を記憶した速度反映情報/スロットル開度変換関係記憶手段と、速度反映情報を試験機本体側から取得する速度反映情報取得手段とを備え、車両側動力源出力調整機構は、取得した速度反映情報に対応するスロットル開度を速度反映情報/スロットル開度変換関係を参照して決定するスロットル開度決定手段を有することができる。この構成によると、速度反映情報とスロットル開度との対応関係を参照することで、取得した速度反映情報からスロットル開度を容易に決定することができ、決定されたスロットル開度に対応するアクセル操作を実行するようアクチュエータを適確に制御できる。
本発明の車両走行試験機では、試験車両の種別毎に速度反映情報/スロットル開度変換関係を記憶する車種別変換関係記憶手段を有し、スロットル開度決定手段は試験に供される車両の種別に対応した変換関係を車種別変換関係記憶手段から読み出してスロットル開度の決定処理に使用することができる。速度反映情報とスロットル開度との対応関係は車種に応じて異なることがあるので、車種に応じた速度反映情報/スロットル開度変換関係を用いることで、試験車両の車種に応じた適切なスロットル開度調整が可能となる。
本発明の車両走行試験機では、速度反映情報として、走行速度と駆動輪の駆動力との積を反映した車両出力情報が使用され、速度反映情報/スロットル開度変換関係として該車両出力とスロットル開度との対応関係を示す車両出力/スロットル開度変換関係が使用され、速度反映情報取得手段は、走行速度を検出するための走行速度検出手段と、試験機側動力源による支持回転体の駆動力を検出する駆動力検出手段とを備え、車両側動力源出力調整機構は、駆動力検出手段による駆動力の検出値と走行速度との積を反映した情報を車両出力情報として取得することができる。車両側動力源の出力(車両出力)は車両の走行速度と駆動力の積として変速段とは無関係に算出できるから、この積を用いた車両出力/スロットル開度変換関係が使用されることで、変速段に左右されることなく、試験車両のスロットル開度を適切に与えることができる。
本発明の車両走行試験機では、試験機本体には、試験車両の走行速度制御を該試験車両側アクセル操作及びブレーキ操作により行なう前提にて、走行速度に応じた仮想路面抵抗が駆動輪に作用する駆動力が得られるよう、試験機側動力源による支持回転体の駆動を制御する支持回転体負荷制御手段と、該支持回転体負荷制御手段が駆動制御のために参照する、試験機側動力源による駆動力と走行速度との対応関係を記憶した駆動力/走行速度対応関係記憶部とが設けられ、また、試験車両には、スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段が設けられ、車両出力/スロットル開度変換関係は、試験車両の走行速度をアクセル操作及びブレーキ操作により種々の値に設定しつつ、支持回転体負荷制御手段により支持回転体を、対応関係を参照して走行速度に対応した駆動力にて制御したときの、スロットル開度の検出値と、駆動力の検出値とを取得し、それら走行速度及び駆動力の各検出値の積とスロットル開度とを対応付けることにより作成されたものを使用できる。この構成によると、実際にアクセル操作とブレーキ操作を行なって走行パターンをトレースして走行したときの走行速度と駆動力の積(車両側動力源の出力)と、スロットル開度と、を対応付けた車両出力/スロットル開度変換関係を使用するので、運転者による操作に近い形でのスロットル開度操作をアクチュエータにより行なうことができる。
本発明の車両走行試験機では、支持回転体速度制御手段は、予め定められた走行パターンに従い、支持回転体の駆動速度を変化制御するものであり、車両側動力源出力調整機構は、走行パターンが含まれる加速区間又は減速区間では、仮想路面抵抗の出力寄与に対し各区間における加速力または減速力に対応した出力寄与を加算又は減算したものとして、駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整するものであり、さらに、車両出力/スロットル開度変換関係は、加速走行時に使用する加速用変換関係と、それ以外の定常速度走行時に使用する定常用変換関係とが用意され、スロットル開度決定手段は、走行パターンに含まれる加速区間では加速用変換関係を用いてスロットル開度を決定し、該加速区間以外では定常用変換関係を用いてスロットル開度を決定することができる。車両出力(走行速度と駆動力の積)とスロットル開度との関係は、車両の定常時と加速時とで異なる。具体的には、ある車両出力に対して、試験車両が加速中にある場合のスロットル開度と、試験車両が定速走行中であるときのスロットル開度との間に差がある場合がある。従って、それぞれに応じた車両出力/スロットル開度変換関係を記憶し、状況に応じてそれらを使い分けることで、より適切な車両出力を得られる。
本発明の車両走行試験機は、従来、試験車両側で行われていた試験車両の速度制御をシャシダイナモメータ側で行ない、試験車両側では、試験機から与えられる車速に応じて車両側動力源の出力を制御するよう構成されている。以下、本発明の車両走行試験機について詳細に説明する。
図1は、本発明の車両走行試験機の一実施例について、その電気的構成を示すブロック図である。図1に示す車両走行試験機1は、試験車両20と、該試験車両20のアクセルペダル23を付勢するアクチュエータ21の制御を行なう制御装置10と、該試験車両20の駆動輪25aに対し仮想路面抵抗を付与するシャシダイナモメータ(試験機本体)50とにより構成される。なお、本実施例では、試験車両20は内燃機関28を車両側動力源とする自動車であり、クラッチ操作が不要で、アクセルペダル23とブレーキペダル(図示なし)との操作により車両の加減速操作を行なう周知のオートマチックトランスミッション車(以下、AT車と略する)である。
シャシダイナモメータ50は、試験車両20に対し仮想的な走行路面状態を形成するために、図2Aに示すように、試験車両20の駆動輪をなす駆動輪25aを下側から支持しつつ試験機側動力源をなすモータ42により該駆動輪25aと連れ回る形態で回転駆動される支持回転体43と、試験車両20の走行速度が支持回転体43の駆動速度によって規制されるよう、モータ42による支持回転体43の駆動を速度制御するシャシダイナモメータ制御部(支持回転体速度制御手段)30とを備える。
シャシダイナモメータ制御部30は、予め定められた走行パターンに従い、支持回転体43の駆動速度を変化制御する周知のマイコンとして構成されており、CPU31と、各種処理に用いられるワークエリアを有するRAM32、各種処理を行なうためのプログラムを格納するROM33、不揮発性メモリであるフラッシュROM36、バスライン34、入出力部(図中では「I/O」と表示)35、制御装置10と接続するためのシリアル通信可能な通信線70に接続される通信インターフェース(図中では「I/F」と表示)37を備えて構成される。入出力部35には、モータ42を駆動するモータ駆動回路41と、試験車両20の走行速度を検出するための走行速度検出部(回転速度検出部)45と、モータ42による支持回転体43の駆動力を検出する駆動力検出部44とが接続されている。これら走行速度検出部45及び駆動力検出部44がシャシダイナモメータ制御部30とともに、本発明の走行速度検出手段及び駆動力検出手段として機能する。
走行速度検出部45は、シャシダイナモメータ50の支持回転体43の回転速度を検出する回転速度検出部として構成されており、本実施例においては支持回転体43付近に設置され、該支持回転体43の回転を検出してシャシダイナモメータ制御部30に送る。シャシダイナモメータ制御部30では、検出された回転数を試験車両20の速度に換算する。なお、走行速度検出部45は試験車両に搭載される周知の車速センサを用いてもよい。
駆動力検出部44は、シャシダイナモメータ50の支持回転体43の出力トルクを検出するトルク検出部として構成されており、本実施例においては、シャシダイナモメータ50に備わっている周知のロードセルを用い、該支持回転体43の回転トルクを検出してシャシダイナモメータ制御部30に送る。シャシダイナモメータ制御部30では、検出された回転トルクを試験車両20の駆動力として得る。
シャシダイナモメータ制御部30のフラッシュROM36には、車両走行試験を行なうために定められた、図13に示すような走行パターンが記憶される。シャシダイナモメータ制御部30は、走行パターンに基づいて定められる試験車両20の車速パターンを記憶する車速パターン記憶部36aと、試験車両の走行速度と該走行速度に対応する路面抵抗を再現するためのモータ42の駆動力と対応関係として走行速度/駆動力変換関係を、車種毎に記憶する走行速度−駆動力の対応情報記憶部(駆動力/走行速度対応関係記憶部)36bとを備える。なお、走行パターンは試験に必要とされる複数の走行モードを有しており、車速パターン記憶部36aには、それら走行モード毎に対応する車速パターンが記憶されている。
走行速度/駆動力変換関係は、試験車両20の走行速度制御を該試験車両20側アクセル操作及びブレーキ操作により行なう前提にて、走行速度に応じた仮想路面抵抗が駆動輪25aに作用する駆動力が得られるよう、モータ42による支持回転体43の駆動を制御する形で、実際の計測により得られる。具体的にいえば、走行速度/駆動力変換関係は、車両を運転者が実際に運転したときの、実車速、実駆動力、さらには後述するスロットル開度を計測し、その計測結果から得られる。この場合、図4に示すように、シャシダイナモメータ50の走行抵抗モード実行プログラム33aを実行し、試験車両20の車速が段階的に変化するように実際にドライバーに運転させ、その結果、回転速度検出部45及び駆動力検出部44が検出する検出値から、走行速度/駆動力変換関係を記録し、これを走行速度−駆動力の対応情報記憶部36bに記憶する。そして、こうした実測データは車種毎に取得して記憶する。また、このとき、走行パターンに基づいて定められる車速パターンと、これをトレースする形で実際に運転者が運転したときの実車速パターンとの対応関係を記憶して、走行試験時において車速パターンに基づく値を制御値として使用する際には、該車速パターンに対応する実車速パターンの値を使用することで、より正確な制御が可能となる。一度取得した走行速度/駆動力変換関係は、他の同車種の試験にも用いることができ、他のシャシダイナモメータにより計測されたものを用いることもできる。この場合、走行抵抗モード実行プログラム33aは不要となる。
シャシダイナモメータ制御部30のROM33には、試験車両20側で車速制御を行ない、シャシダイナモメータ50側で路面抵抗に応じた負荷トルクをモータ42により再現する、従来の車両走行試験の試験方法を実行するための走行抵抗モード実行プログラム33aと、試験車両の速度制御をシャシダイナモメータ側で行なうためにモータ42の制御を行なう、本発明の車両走行試験の試験方法を実行するための車速制御モード実行プログラム33bとを記憶している。
走行抵抗モード実行プログラム33aは、従来と同様、路面状況に応じた路面抵抗のみを支持回転体43上で再現するものである。試験車両20では、走行速度が予め定められた車速パターンに応じて変化するよう、試験車両20のアクセル操作・ブレーキ操作、シフトチェンジ操作により調整される。即ち、走行抵抗モード実行プログラム33aが実行される場合の試験車両の速度制御は、従来のとおり、支持回転体43で再現された路面抵抗に抗する形で試験車両20が定められた車速となるよう、運転者がアクセル操作・ブレーキ操作を行なうことでなされる。CPUがこの走行抵抗モード実行プログラム33aを実行することで支持回転体負荷制御手段として機能する。このプログラム33aを実行し、試験車両20を実際に指示回転体43上で走行させることで、上述した走行速度/駆動力変換関係と、後述する車両出力/スロットル開度変換関係と、同じく後述するスロットル開度/アクセルストローク量変換関係とを走行試験前に予め取得し、それらのデータを対応する記憶部に記憶している。なお、他のシャシダイナモメータによって取得されたこれらのデータがある場合には、それらのデータを対応する記憶部に記憶しておけば、このプログラム33aを省略することも可能である。なお、図2Bは従来の走行抵抗モード実行プログラムを実行するための構成を示す概略図であり、本発明の走行抵抗モード実行プログラム33aにおいては、アクセルペダル23及びブレーキペダル24は実際のドライバーがこれらを操作する。
車速制御モード実行プログラム33bは、試験走行時に実行されるものであり、車速パターン記憶部36aに記憶された計測車速パターンと、走行速度−駆動力の対応情報記憶部36bに記憶された走行速度/駆動力変換関係とを使用して支持回転体43の駆動力を制御するものである。具体的には、車速パターンにより車速指令値が与えられ、与えられた車速指令値に対応する駆動力が走行速度/駆動力変換関係を参照する形で算出され、算出された駆動力により支持回転体43の回転速度を制御する。この支持回転体43の回転により、試験車両20の駆動輪25aが強制回転し、予め定められた走行パターンでの走行が可能となっている。即ち、、試験車両20の速度制御は、図2Aに示すように、走行試験装置1による支持回転体43の回転速度制御により行なわれることとなる。
また、車速制御モード実行プログラム33bの場合、車速パターン内に図3Aに示すような試験車両20を停止させる停止区間がある場合には、試験車両20の車速に抗する駆動輪停止用の駆動力をモータ42に発生させて、試験車両20を完全に停止させることができる。即ち、シャシダイナモメータ50側でブレーキ機能を実現することができる。このような駆動輪停止用の駆動力の発生は、停車要求状態(車速指令値が0)で、かつ検出される実車速が予め定められた基準値以下となったこと(例えば、走行パターンの減速区間において、目標車速0km/hで、かつ検出される実車速が1km/h以下となった場合)をトリガーとして実行される。また、駆動輪停止用の駆動力の発生終了は、目標車速が基準値(例えば0km/h)以上又は越えたこと、又は、タイヤ駆動力が基準値(例えば2000N)又は越えたことをトリガーとして実行される。従来は、図3Bのごとく、シャシダイナモメータを速度制御モードで、アクセルを踏込んでいない状態でかつDレンジ(オートマチック車)の場合、タイヤ駆動力がシャシダイナモメータに加わるために目標車速を0km/hに制御しようとしてもシャシダイナモメータがタイヤとともに連れ回り0km/hにならない場合があったが、上記のようにシャシダイナモメータ50側でブレーキ機能を実現することにより、試験車両20を確実に停止させることができる。
試験車両20は、アクセル操作部をなすアクセルペダル23を付勢するアクチュエータ21と、駆動輪25aを駆動するための内燃機関(車両側動力源出力調整機構)28と、該内燃機関28のスロットル開度を調整するスロットルバルブ29と、該スロットルバルブ29の開度(スロットル開度)を検出する周知のスロットルポジションセンサ27(スロットル開度センサ:スロットル開度検出手段)と、を備える。アクチュエータ21は、後述する制御装置10と接続しており、該制御装置10により作動制御される。
スロットルバルブ29は、アクセルペダル23の付勢ストロークに応じてその開度が設定される。走行パターンに含まれる加速区間又は減速区間における仮想路面抵抗の出力寄与に対し、それら各区間における加速力または減速力に対応した出力寄与を加算又は減算した開度が、制御装置10により設定される。
アクセルペダル23は周知の構造を有するものであり、ペダルの付勢ストロークとスロットル開度との対応関係として、スロットルを開方向に作動させるときの対応関係が、同じく閉方向に作動させるときの対応関係よりも低開度側にシフトしたヒステリシスを有する。
制御装置10は、支持回転体43の駆動速度に応じた仮想路面抵抗が駆動輪25aに作用するよう、駆動輪25aに対する車両側動力源をなす内燃機関28の出力を調整するものであり、走行パターンに含まれる加速区間又は減速区間では、仮想路面抵抗の出力寄与に対し各区間における加速力または減速力に対応した出力寄与を加算又は減算したものとして、駆動輪25aに対する内燃機関28の出力を調整する。具体的には、アクチュエータ21の駆動制御を行ない、スロットルバルブ29の開度を調整することで行なう。この制御装置10は、周知のパーソナルコンピュータ(PC)として構成されており、CPU11と、各種処理に用いられるワークエリアを有するRAM12、各種処理を行なうためのプログラムを格納するROM13、不揮発性メモリであるフラッシュROM16、バスライン14、入出力部(図中では「I/O」と表示)15、制御装置10と接続するためのシリアル通信可能な通信線70に接続される通信インターフェース(図中では「I/F」と表示)17を備えて構成される。入出力部15には、アクチュエータ21を駆動するアクチュエータ駆動回路18と、スロットルポジションセンサ27とが接続されている。アクチュエータ駆動回路18はアクチュエータ21とともに車両側動力源出力調整機構として機能する。
制御装置10のフラッシュROM16は、試験車両20の走行速度と駆動力とを反映した車両出力情報(速度反映情報)と、スロットル開度との対応関係を示す車両出力/スロットル開度変換関係を記憶した車両出力−スロットル開度の対応情報記憶部(速度反映情報/スロットル開度変換関係記憶部)16aを有する。また、スロットル開度と、アクセルペダルのストローク量との対応関係を示すスロットル開度/アクセルストローク量変換関係を記憶するスロットル開度−アクセルストローク量対応情報記憶部(スロットル開度/アクセルストローク量対応関係記憶部)16bを有する。車両出力/スロットル開度変換関係及びスロットル開度/アクセルストローク量変換関係は、試験車両20の車両種別(車種)毎に記憶されている。このフラッシュROM16が主体を成す形で、CPU11とともに本発明の速度反映情報/スロットル開度変換関係記憶手段、スロットル開度/アクセルストローク量対応関係記憶手段、及び車種別変換関係記憶手段として機能している。また、この制御装置10がアクチュエータ21とともに車両側動力源出力調整機構を構成する。
制御装置10のROM13には、シャシダイナモメータ50側で検出される走行速度と駆動力とを速度反映情報として受信し、受信した速度反映情報に対応するスロットル開度を、フラッシュROM16に記憶された車両出力/スロットル開度変換関係を参照して決定し、決定したスロットル開度に基づいてアクチュエータ21を制御するアクチュエータ駆動制御プログラム13aを有する。車両出力/スロットル開度変換関係は、車両出力−スロットル開度の対応関係記憶部16aから、このプログラム13aにより、試験に供される車両20の種別に対応するものが読み出されてスロットル開度の決定処理に使用される。このアクチュエータ駆動制御プログラム13aが、CPU11により実行されることで、速度反映情報取得手段及びスロットル開度決定手段としての機能が実現される。
車両出力/スロットル開度変換関係は、試験車両20の走行速度と駆動輪25aの駆動力との積を反映した情報を車両出力情報とスロットル開度との対応関係を示すものである。試験車両20のエンジン出力(Pe)は、図5の(2)に示すとおり、エンジン回転数とエンジンの軸トルクを用いて算出される。ここで、図5の(1)に示すように、車速は、エンジン回転数と、エンジンからタイヤまでに設けられたギアのギア比Kt、Kat、Kfを用いて算出され、駆動力は、エンジンの軸トルクと、ギア比Kt、Kat、Kfを用いて算出されので、エンジン回転数は車速とギア比Kt、Kat、Kfを用いた式として、エンジンの軸トルクは駆動力とギア比Kt、Kat、Kfを用いた式として表すことができる。これを図5の(2)に示すエンジン出力(Pe)の式に当てはめると、エンジン出力(Pe)は、車速と駆動力との積と定数とにより得られることが分かる。エンジンからタイヤまで出力を伝達する係数は定数であるから、車両出力も同様、車速と駆動力との積と定数とによって得ることができる。
従って、シャシダイナモメータ50の走行抵抗モード実行プログラム33aを起動して、図4に示す形で実際にドライバーに試験車両20を運転させ、その結果、回転速度検出部45及び駆動力検出部44が検出する検出値から実車速及び実駆動力を算出し、同時にその時のスロットル開度を検出する。そして得られた実車速及び実駆動力から算出される実車両出力と、そのときのスロットル開度とを対応付け、図5の(3)に示すような車両出力/スロットル開度変換関係を記録し、これをフラッシュROM16の車両出力−スロットル開度の対応関係記憶部16aに記憶する。試験車両の走行試験前に、これら車種ごとの車両出力/スロットル開度変換関係を予め対応関係記憶部16aに記憶しておき、試験時にはこの変換関係を参照してシャシダイナモメータ50による試験車両の車両出力制御を行なう。
次に、試験車両の走行試験について説明する。試験車両20の走行試験は、シャシダイナモメータ50側で車速制御モード実行プログラム33bを実行し、制御装置10側でアクチュエータ駆動制御プログラム13aを実行することで行なう。具体的には、車速制御モード実行プログラム33bによりシャシダイナモメータ50の支持回転体43を、車速パターン記憶部36aが記憶する車速パターンを実現する駆動力で回転駆動するとともに、そのときの支持回転体43の回転速度と駆動力とを検出し、それら検出結果から車両出力を算出して、その車両出力を制御装置側に送信する。制御装置10側ではアクチュエータ駆動制御プログラム13aを実行して、受信した車両出力に対応するスロットル開度を、フラッシュROM16に記憶される車両出力/スロットル開度変換関係により求め、さらに、スロットル開度/アクセルストローク量変換関係から、求めたスロットル開度に対応するアクセルストローク量を求め、求めたストローク量となるようアクチュエータ駆動回路18にアクチュエータ21の駆動指令を与える。車両出力/スロットル開度及びスロットル開度/アクセルストローク量変換関係は、走行抵抗モード実行プログラム33aの実行とともに実測されたものであるから、これにより、試験車両20では、シャシダイナモメータ50上での走行に相当するアクセル操作が行なわれる。即ち、これらの関係を実計測して記憶しておくことで、ドライバーが実際に運転した走行状態(車速及び車両出力)を、試験車両20にて高精度に繰り返し模擬(再現)することができるのである。
以上、本発明の実施例を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
車速制御モード実行プログラム33bによる試験車両20の車速制御は、車速パターン記憶部36aが記憶する車速パターンから得られる制御目標車速に補正量を加えて車速指令値を算出し、この車速指令値に基づいて支持回転体43の駆動力を算出して実行することができる。補正量は、制御目標車速と回転速度検出部の検出結果から得られる試験車両20の実車速との偏差を基に比例項(P)と積分項(I)、必要に応じて微分項(D)を求め、その総和にゲインをかけて決定することができる。この場合、シャシダイナモメータ50の応答遅れを考慮して、任意の時間、制御目標車速を先出しして車速指令値を算出することが望ましい。図6の下のグラフに示すように、先出し時間Aを、例えば0.2secとし、その先出し時間後の制御目標車速を車速パターンから読み出すことで、応答遅れを改善できる。この先出し時間Aはシャシダイナモメータの性能に応じて決定される。
車速パターン記憶部36aが記憶する車速パターンは、走行試験における走行パターン(図13参照)に応じて定められるものであり、上記実施例においては、走行抵抗モード実行プログラム33aを実行して実際に計測された計測車速パターンとしているが、車速パターンは、走行パターンから得られる車速パターンを適する形に補正し、これを車速パターンとして車速パターン記憶部36aに記憶することもできる。
走行パターンの車速変化をそのまま制御目標となる車速パターンとして定めると、図7に示すように、実走行のような滑らかな車速変化を作り出すことができない。従って、車速パターン記憶部36aに記憶する車速パターンは、走行パターンから定められる車速パターンの移動平均値をとって定める、あるいは、なまし処理(前の値の一定割合量をその直後の値に加算する処理)を施すことにより、試験車両が実際に走行したときに取り得る滑らかな車速変化が再現される車速パターン(基準車速パターン)に補正することができる。また、このようにして補正された基準車速パターンは、時間軸方向に遅れが生じるため、遅れに相当する分を先出しし、時間軸を合わせる必要がある。また、車速パターンの極値における値がずれるため、その値を、元の極値の値に合わせる必要もある。このように補正された基準車速パターンを予め車速パターン記憶部36aに記憶しておく。
また、試験車両20の車速を走行パターンに応じて変化させるために支持回転体43に与えられる駆動力(目標駆動力)は、車速パターン記憶部36aが記憶する車速パターンを使用する形で算出できる。目標駆動力は、図8に示すように、駆動力パターンにより与えられる走行抵抗(路面抵抗)と、車速パターンから得られる加速力により算出できる。この加速力は、車速パターン記憶部36aが記憶する車速パターンから得られる現在の車速値(n)とその直前の車速値(n−1)とにより試験車両20の加速度(車両加速度)を算出し、この加速度と試験車両20の車両重量とを用いて算出される。また、試験車両20の車両出力を定めるスロットル開度(基準スロットル開度)は、基準車速パターンから得られる車速(基準車速)と、それに対応する目標駆動力との積で与えられる。
車両出力/スロットル開度変換関係について、加速走行時に使用する加速用変換関係と、それ以外の定常速度走行時に使用する定常用変換関係とを予め用意し、スロットル開度は、走行パターンに含まれる加速区間では加速用変換関係を用いてスロットル開度を決定し、該加速区間以外では定常用変換関係を用いてスロットル開度を決定することが可能である。車両出力とスロットル開度との対応関係は、試験車両が加速中であるか定速走行中であるかに応じて異なる場合があるから、それぞれに応じた車両出力/スロットル開度変換関係を記憶し、状況に応じてそれらを使い分けることで、より適切な車両出力を得られる。
具体的には、シャシダイナモメータ50の走行抵抗モード実行プログラム33aを実行し、試験車両を実際にドライバーに運転させ、加速時と定速時とでスロットル開度の変化を実際に検出し、それぞれにおいて車両出力/スロットル開度変換関係を定める。加速時用の車両出力/スロットル開度変換関係を定める場合には、所定時間(例えば5min)内でスロットルバルブを全閉から全開に変化させ、任意の車速まで到達したら終了する。この間の車両出力とスロットル開度との対応関係162を、加速時用の車両出力/スロットル開度変換関係(加速用変換関係)として車両出力−スロットル開度の対応関係記憶部16aに記憶する。定速時用の車両出力/スロットル開度変換関係を定める場合には、任意の車速において試験車両を定速状態とし、この状態からアクセルペダルを一定量戻し、車速が安定したらまた一定量戻すことを繰り返し、この間の車両出力とスロットル開度との対応関係161を、定速時用の車両出力/スロットル開度変換関係(定常用変換関係)として車両出力−スロットル開度の対応関係記憶部16aに記憶する。車両走行試験時においては、現在計測されている車速値と目標車速値との間の差が予め定められた値を下回るときに定常用変換関係を、上回るときに加速用変換関係を使用するように切り替えられる。その切り替えは段階的に行なわれる。
また、図9に示すように、アクセルペダルは通常、同じストローク量でも踏込み方向と戻し方向とではスロットル開度が異なっており、スロットルを開方向に作動させるときの対応関係が、同じく閉方向に作動させるときの対応関係よりも低開度側にシフトしたヒステリシスを有する。アクチュエータ駆動制御プログラム13aは、このヒステリシスを考慮して、アクセルストローク量を調整するものであるが、このプログラム13aにおいては、アクセルストローク量とスロットル開度との対応関係は、試験車両20において実測される対応関係164よりもヒステリシス幅を一定量減じた対応関係163が使用される。これにより、アクチュエータ駆動制御プログラム13aにより制御されるアクセルペダルにおいて、過度の踏み込みや戻しが生じ難くなり、走行パターンを安定してトレースすることができる。
さらに、アクセルストローク量とスロットル開度との対応関係は、通常、IGはオンで、エンジンの掛かっていない状態でしか計測することができない。ところが、実際にエンジンを掛けた状態で、スロットル開度が全閉となるアクセルストローク量とすると、スロットル開度は、エンジンを掛けていない状態よりもエンジンを掛けた状態のときの方が小さくなる。これは、エンジンが掛かるとエンジン内部側が背圧となって、スロットルバルブは閉まる方に移動するからである。走行試験は当然エンジンを掛けた状態で行なうため、その背圧によるスロットル開度の変化分を補正し、エンジンの掛かっていない状態での対応関係163を、エンジンの掛かっている状態での対応関係165に補正しておく必要がある。
アクチュエータ21によるアクセルペダル23のストローク量の制御は、アクセルストローク量の全閉位置と全開位置との間に複数のポイントを設け、シャシダイナモメータ50側から送信される車両出力に応じ、アクセルストローク量を対応するポイントに駆動する形で行なうことができる。そして、図10に示すように、これらポイントのうち、スロットル開度が変化しなくなるポイントを全閉側と全開側との双方に設け、これらの1つ外側にあたるポイントを全閉ポイント、全開ポイントとして定めることにより、アクセルストローク量が、スロットル開度変化量0のポイントを経て、それら全閉ポイント、全開ポイントに到達している場合に、スロットルバルブ29が全閉、全開状態にあると認識するよう設定できる。これにより、スロットルバルブを確実に全閉、全開状態とすることが可能となる。また、スロットルポジションセンサ27の検出値に基づいて算出されるスロットル開度変化量は、予め定められたなまし処理を行なった上で算出されるようにすることで、スロットル開度変化量の演算時のノイズ対策となる。
スロットル開度を試験車両20に車両に応じて補正することができる。この補正処理は制御装置10のアクチュエータ駆動制御プログラム13aにより実行されるものとし、まず、駆動力の補正量を算出する。算出方法としては、車両出力差から算出する方法と、車速差から算出する方法がある。なお、目標車速、目標駆動力は、車速パターン記憶部36aと走行速度−駆動力の対応情報記憶部36bとに記憶されている車速パターン、駆動力パターンに基づいて定められる値であり、実車速、実駆動力は、回転速度検出部45及び駆動力検出部44が検出する検出値から得られた車速及び駆動力である。
車両出力差から算出する方法では、図11の(1−1)に示す式により、車両出力補正量(n)を算出する。なお、車両出力補正量(n−1)は車両出力補正量(n)の直前に算出した車両出力補正量である。駆動力補正量は、この車両出力補正量(n)を用いて算出することができ、この車両出力補正量(n)を段階的に縮小するようことで、駆動力を補正する。ただし、駆動力補正量が目標駆動力の±25%を超える場合には、駆動力補正量を目標駆動力の+25%又は−25%に固定する。なお、(1−1)におけるK(反映量:20)は本発明者が実験により求めた定数である。
車速差から算出する方法では、図11の(1−2)の式に示すとおり、まず、余裕駆動力(N)を算出し、この余裕駆動力(N)を用いて車速差を算出する。そして、この車速差を用いて車速ずれ量(n)を算出する。なお、車速ずれ量(n−1)は、車速ずれ量(n)の直前に算出した車速ずれ量である。駆動力補正量は、この車速ずれ量(n)を用いて算出することができ、この車速ずれ量(n)を段階的に縮小することで、駆動力を補正する。
ここでは、車両出力差から算出する方法及び車速差から算出する方法で算出した駆動力補正量のうち、絶対値の大きい方を最終駆動力補正量と定め、修正駆動力を図11の(2)に示す式にて算出する。
スロットル開度の補正量は、図11の(3)に示すように、目標車速と修正駆動力との積により得られる車両出力Aに対応するスロットル開度と、実車速と実駆動力の積により得られる車両出力Bに対応するスロットル開度との差で定められる。この差により与えられるスロットル開度補正量に基づいてアクチュエータ21を駆動することができる。これにより、スロットル開度を適切に調整することができ、適切な車両出力が正確に得られる。
また、上記スロットル開度補正量による補正を実行する前に、このスロットル開度補正量を用い、より滑らかなスロットル操作を実現できる最終スロットル開度補正量を算出し、該最終スロットル開度補正量によりスロットル開度を補正することができる。最終スロットル開度補正量(n)を図11の(4)に示す式より算出する。なお、最終スロットル開度補正量(n−1)は最終スロットル開度補正量(n)の直前に算出した車両出力補正量である。ただし、最終スロットル開度補正量(n)はスロットル開度が全閉で、かつ車速が0のときに0とする。また、反映量は、現在のスロットル開度や走行状態(加速時、定速走行時等)によって変化する。これにより、目標スロットル開度と実スロットル開度との差が大きい場合に、その差を直ちに近づける処理がなされることを防ぐことができる。
スロットル開度の補正は、車両発進時において誤りを生じている場合があり、この誤補正を以下のように補正することができる。これは、車両が発進状態となったときに生ずる機械的な特性のずれに起因するものである。このため、車両の停止状態から発進状態となった後、車速が予め定められた低車速(例えば2km/h)に到達するまでは、上記したスロットル開度補正を禁止することで、上記誤補正を防ぐことができる。
アクセル用アクチュエータ21の位置ずれ等に起因する車両出力/スロットル開度変換関係のずれを以下のように補正することができる。図12に示すように、車両出力の修正値(n)は、シャシダイナモメータ50側から送信される現在の車両出力に対応する、実出力相当のスロットル開度と、車両出力/スロットル開度変換関係から制御目標として定められる制御スロットル開度とを用いて算出される。これにより、車両出力/スロットル開度変換関係のずれがある場合には、修正値がずれ相当の位置で落ち着く。なお、修正値(n−1)は修正値(n)の直前に算出した修正値である。また、ここで用いられる定数kは、予め定められた値を上回るよう設定し、上記のスロットル開度補正量との大きく干渉しないよう止める。そして、この修正値の算出はアクセルペダル踏込み時のみ実行するものとし、アクセルペダル戻し時やアクセルペダル固定時にはその値を保持するものとする。
なお、本発明はアクセルペダルではなく電子スロットルを備える車両に対しても適用することができる。この場合は、加速制御をスロットルバルブの開閉制御を行なうECUに直接開閉信号を送る形で行なうことができるので、アクセルペダルのペダル操作を行なうアクチュエータを不要とすることができ、コスト面において有利となる。
本発明の車両走行試験機の一実施形態を示すブロック図。 車速制御モードを説明する図。 走行抵抗モードとを説明する図。 本発明の車両走行試験機を用いたときの、走行パターン中の停止区間における試験車両の実車速変化を示す図。 従来の車両走行試験機を用いたときの、走行パターン中の停止区間における試験車両の実車速変化を示す図。 本発明の車両走行試験機による車速パターン及び駆動力パターンの設定方法を説明する図。 試験車両の車両出力の算出方法を説明する図。 試験車両の車速制御方法を説明する図。 図4とは異なる、車速パターン及び駆動力パターンの設定方法を説明する図。 目標駆動力の算出方法を説明する図。 スロットル開度とアクセルストローク量の対応関係の設定を説明する図。 スロットル開度変化量とアクセルストローク量の対応関係を説明する図。 スロットル開度の補正方法を説明する図 車両出力/スロットル開度変換関係のずれの補正方法を説明する図。 走行パターンの一例を示すグラフ。
符号の説明
1 車両走行試験機
10 制御装置
13a アクチュエータ駆動制御プログラム(速度反映情報取得手段、スロットル開度決定手段)
16a 車両出力−スロットル開度の対応情報記憶部(速度反映情報/スロットル開度変換関係記憶手段)
16b スロットル開度−アクチュエータ駆動力の対応情報記憶部(スロットル開度/アクセルストローク量対応関係記憶手段、車種別変換関係記憶手段)
20 試験車両
21 アクチュエータ(車両側動力源出力調整機構)
23 アクセルペダル
27 スロットルポジションセンサ(スロットル開度検出手段)
28 内燃機関
29 スロットルバルブ
30 シャシダイナモメータ制御部(支持回転体速度制御手段)
33a 走行抵抗モード実行プログラム(支持回転体負荷制御手段)
33b 車速制御モード実行プログラム
36a 車速パターン記憶部
36b 走行速度−駆動力の対応情報記憶部
42 モータ
43 支持回転体
44 駆動力検出部(駆動力検出手段)
45 回転速度検出部(走行速度検出手段)
50 シャシダイナモメータ

Claims (12)

  1. 試験車両に対し仮想的な走行路面状態を形成するために、前記試験車両の駆動輪を下側から支持しつつ試験機側動力源により該駆動輪と連れ回る形態で回転駆動される支持回転体と、前記試験車両の走行速度が前記支持回転体の駆動速度によって規制されるよう、前記試験機側動力源による前記支持回転体の駆動を速度制御する支持回転体速度制御手段とを有した試験機本体と、
    前記支持回転体の駆動速度に応じた仮想路面抵抗が前記駆動輪に作用するよう、前記駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整する車両側動力源出力調整機構と、を備え、
    前記支持回転体速度制御手段は、予め定められた走行パターンに従い、前記支持回転体の駆動速度を変化制御するものであり、
    前記走行パターンに含まれる前記試験車両の停止区間では、前記試験機側動力源に前記試験車両の車速に抗する駆動輪停止用の駆動力を発生させて、前記試験車両を停止させることを特徴とする車両走行試験機。
  2. 前記車両側動力源出力調整機構は、前記走行パターンが含まれる加速区間又は減速区間では、前記仮想路面抵抗の出力寄与に対し前記各区間における加速力または減速力に対応した出力寄与を加算又は減算したものとして、前記駆動輪に対する車両側動力源の出力を調整する請求項1記載の車両走行試験機。
  3. 前記支持回転体速度制御手段は、前記走行パターン上の各タイミングにおける目標速度を得るための前記駆動輪に対する車両側動力源の出力制御を、前記試験機本体側で見込まれ制御遅れ時間を補償するタイミングに先出しする形で行なうものである請求項2記載の車両走行試験機。
  4. 前記試験車両は前記車両側動力源が内燃機関とされた自動車であり、前記車両側動力源出力調整機構は前記内燃機関のスロットル開度を調整するものである請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両走行試験機。
  5. 前記車両側動力源出力調整機構は、前記自動車のアクセルペダルを付勢するアクチュエータと、指示されたスロットル開度に対応するアクセルペダルの付勢ストロークが得られるように該アクチュエータを作動制御するアクチュエータ制御手段とを有する請求項4記載の車両走行試験機。
  6. 前記アクチュエータ制御手段は、前記アクチュエータによる前記アクセルペダルの付勢ストロークと前記スロットル開度との対応関係として、スロットルを開方向に作動させるときの対応関係が、同じく閉方向に作動させるときの対応関係よりも低開度側にシフトしたヒステリシスを有するものを使用する請求項5記載の車両走行試験機。
  7. 前記ヒステリシスを有する前記対応関係として、前記試験車両において実測される対応関係よりもヒステリシス幅を一定量減じたものが使用される請求項6記載の車両走行試験機。
  8. 前記試験車両の走行速度を反映した速度反映情報と、前記スロットル開度との対応関係を示す速度反映情報/スロットル開度変換関係を記憶した速度反映情報/スロットル開度変換関係記憶手段と、
    前記速度反映情報を前記試験機本体側から取得する速度反映情報取得手段とを備え、
    前記車両側動力源出力調整機構は、取得した前記速度反映情報に対応するスロットル開度を前記速度反映情報/スロットル開度変換関係を参照して決定するスロットル開度決定手段を有する請求項5記載の車両走行試験機。
  9. 前記試験車両の種別毎に前記速度反映情報/スロットル開度変換関係を記憶する車種別変換関係記憶手段を有し、前記スロットル開度決定手段は試験に供される車両の種別に対応した変換関係を前記車種別変換関係記憶手段から読み出して前記スロットル開度の決定処理に使用する請求項8記載の車両走行試験機。
  10. 前記速度反映情報として、前記走行速度と前記駆動輪の駆動力との積を反映した車両出力情報が使用され、前記速度反映情報/スロットル開度変換関係として該車両出力と前記スロットル開度との対応関係を示す車両出力/スロットル開度変換関係が使用され、
    前記速度反映情報取得手段は、前記走行速度を検出するための走行速度検出手段と、前記試験機側動力源による前記支持回転体の駆動力を検出する駆動力検出手段とを備え、
    前記車両側動力源出力調整機構は、前記駆動力検出手段による前記駆動力の検出値と前記走行速度との積を反映した情報を前記車両出力情報として取得する請求項8又は請求項9に記載の車両走行試験機。
  11. 前記試験機本体には、前記試験車両の走行速度制御を該試験車両側アクセル操作及びブレーキ操作により行なう前提にて、前記走行速度に応じた仮想路面抵抗が前記駆動輪に作用する駆動力が得られるよう、前記試験機側動力源による前記支持回転体の駆動を制御する支持回転体負荷制御手段と、該支持回転体負荷制御手段が前記駆動を制御するために参照する、前記試験機側動力源による前記駆動力と前記走行速度との対応関係を記憶した駆動力/走行速度対応関係記憶部とが設けられ、
    また、前記試験車両には、前記スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段が設けられ、
    前記車両出力/スロットル開度変換関係は、前記試験車両の走行速度を前記アクセル操作及びブレーキ操作により種々の値に設定しつつ、前記支持回転体負荷制御手段により前記支持回転体を、前記対応関係を参照して前記走行速度に対応した駆動力にて制御したときの、前記スロットル開度の検出値と、前記駆動力の検出値とを取得し、それら走行速度及び駆動力の各検出値の積と前記スロットル開度とを対応付けることにより作成されたものが使用される請求項10記載の車両走行試験機。
  12. 請求項2記載の要件を備え、前記車両出力/スロットル開度変換関係は、加速走行時に使用する加速用変換関係と、それ以外の定常速度走行時に使用する定常用変換関係とが用意され、前記スロットル開度決定手段は、前記走行パターンに含まれる加速区間では前記加速用変換関係を用いて前記スロットル開度を決定し、該加速区間以外では前記定常用変換関係を用いて前記スロットル開度を決定する請求項11記載の車両走行試験機。
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