JP5320006B2 - 露光描画装置 - Google Patents

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Description

本発明は、露光描画装置に関し、特に、電子回路基板の表面にレジストパターンを形成するための光源と露光描画装置に関する。
従来、電子回路基板(プリント基板)やフラット・ディスプレイ用基板の製造工程において、基板に感光材を塗布してUV光を照射し、感光材をUV光に反応させて、レジストパターンを形成している。主にコンタクト露光方式でレジストパターンを形成していたが、昨近では、レジストパターンの精細化が進み、露光描画装置として、投影露光装置やダイレクト露光描画装置が用いられるようになった。加えて、基板の絶縁処理をするソルダ・レジスト・インキ(以下ソルダ・レジスト)の露光では、配線用のレジストパターンのための露光量より、はるかに多いエネルギーのUV光を照射する必要があり、露光光源の効率アップが進められている。
このように露光技術が展開する中で、ダイレクト露光描画装置では、レーザーを光源とする露光描画装置が多く使われていた。露光描画装置の光源がレーザーの場合、UV光を照射される基板の感光材の感度が高く、露光描画装置の操作作業者は、レーザーの保守と基板の取り扱いに負担を強いられた。そこで、ダイレクト露光描画装置の光源がUVランプに変更された。光源の特性が変わったために、基板の感光材を、コンタクト露光装置で従来使われていた汎用レジスト・インキに変えることができた。また、高い技術を必要としてコストがかかるレーザー交換等の保守も当然不要となり、露光描画工程の生産管理の効率が格段に向上した。更に、基板をすべてダイレクト露光描画装置で生産できるように、ダイレクト露光描画装置に、ソルダ・レジストの露光にも適合できる光源を搭載することも要求されている。
ところが、配線パターン作成の場合の露光量が数10mJ/cm2であるのに対して、ソルダ・レジスト作成のためには、300mJ/cm2から500mJ/cm2程度の多量のエネルギーのUV光を照射する必要がある。その際、入力電力が大きい大型のUVランプを用いて、スループットを落とさずに工程を進めることが期待される。しかし、大型UVランプを露光描画装置に搭載すると、露光描画装置の光学系が複雑になる。それとともに、熱対策にも注力する必要がある。露光描画装置の維持管理を勘案すると、小型ランプを露光描画装置に搭載する方が望ましい。つまり、小型ランプで、大型ランプに相当する以上の露光描画結果が得られるように要求されている。
しかし、形成されるレジストパターンの断面形状が、照射UV光の波長に依存するので、照射するUV光の波長によっては、形成されたレジストパターンの断面が、電気的特性の維持に問題がある形状となることもある(特許文献1、2)。また、放電ランプにおける水銀の含有量や水銀蒸気圧を最適化して(特許文献3、4)、発光スペクトルや短波長特性を改良するとともに、寿命も改善している。
図5を参照しながら、従来の大型ランプを光源とするダイレクト露光描画装置について説明する。図5(a)に、従来の露光描画装置の全体斜視図を示す。露光描画装置の光学系を説明するために、一部をカットして内部構造を示してある。露光描画装置100は、筐体底部16をベースにして、2箇所の光源部20を支える2箇所の筐体側部14が、筐体底部16の側部にそれぞれ取り付けられている。右側の筐体側部14と左側の筐体側部14との間には、露光描画部30が配置されている。露光描画部30の前面には、スライドが2箇所設置されており、スライドには、アライメント・カメラACがそれぞれ設置されている。筐体底部16の上には、移動テーブル15が設置されている。
移動テーブル15は、筐体底部16のX軸方向に移動可能である。移動テーブル15に、基板SWが載置される。移動テーブル15は、リニアモータ等の移動手段で駆動され、基板SWを精密に筐体のX軸方向に移動させる。移動テーブル15は、リニアモータ等の移動手段だけでなく、ボールねじとスライドウエイとねじ駆動用モータ等とで構成する移動手段を用いてもよい。いずれの移動手段においても、現在位置を正確に把握して移動する制御ができる機構であれば構わない。露光描画装置100の制御は、露光描画制御部90が行う。露光描画制御部90は、移動テーブル15と、光源部20と、露光描画部30と、マーク形成部と、アライメント・カメラACなどを制御している。
光源部20は、同じ内部構成を持つ2個の光源部20aと光源部20bとで構成されている。光源部20aと光源部20bとは同じ構成のため、光源部20aを代表として説明する。光源部20は、光源と光学系を組にしたものである。光源部20aは、放電ランプ1と、第1の全反射ミラー10と、コンデンサーレンズ9と、第2の全反射ミラー10と、フライアイレンズ11と、アパーチャ(不図示)とから構成されている。光源部20aは、放電ランプ1を備えており、放電ランプ1からは、i線からg線までの各種の波長が混在した紫外光が放射される。
次に、図5(b)を参照しながら、従来の露光描画装置の光学系について説明する。放電ランプ1から放射された紫外光は、楕円ミラー8により、天方向(+Z軸方向)に放射される。第1の全反射ミラー10により、水平方向に向きを変えられ、コンデンサーレンズ9にて集光され、第2の全反射ミラー10にて地面方向(−Z軸方向)に向きを変えられる。向きを変えられた紫外光は、フライアイレンズ11とアパーチャ18により分岐される。分岐された夫々の光線の方向は、ミラー19により4方向に変えられ、各光線は、露光描画部に入射する。
再び図5(a)に戻って説明する。露光描画部に入射する紫外光は、4分岐された光線である。光線は、更に4個(1対の光学系では8個)の第1投影レンズ32と、4個(1対の光学系では8個)の反射ミラー33とを経由して、4個(1対の光学系では8個)のDMD(Digital Micro-mirror Device)素子34に入射することで、制御された光線となる。この制御された光線は、第2投影レンズ群35を通過することで、投影する露光描画の倍率が調整され、基板SWに照射される。つまり、露光描画装置100は、所望の露光像の描画データをあらかじめ保持しておいて、それに従って光源部20aと光源部20bの紫外光を制御することができる。
アライメント・カメラACは、基板SWの移動方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に移動可能であり、スライドに沿って移動する。スライドは、リニアモータ又はステッピングモータで駆動されて、アライメント・カメラACを動かしている。アライメント・カメラACは、第1面の基板SWの第2アライメント・マークを検出して、基板SWの位置確認をしている。2箇所にアライメント・カメラACを設置しているが、基板SWの露光像の描画パターンが精細な場合には、3箇所以上に設けてもよい。
従来のコンタクト式露光装置は、メタル・ハライド・ランプにフィルタを装着して基板に照射する光学系を採用していた。したがって、最終的に基板面に照射される光線は、i線からg線の範囲の光線が強く、特に、h線付近の波長のUV光が強い(図6(a)、(b))。その結果、この光源によって得られるパターンは、ほぼ矩形断面(図6(c))となる。また、当初、光源がレーザーであったために、ダイレクト露光描画装置は、ソルダ・レジストにパターンを形成する工程では採用されなかった。しかし、光源をショート・アーク・ランプに変わった以後、ダイレクト露光描画装置は、ソルダ・レジストのパターン形成に広く採用されている。しかし、h線付近のUV光がi線付近のUV光に比べて極端に弱く(図6(d))、その結果、基板面に近いパターンの幅が、基板面から最も離れた面の幅より狭くなって、いわゆるアンダーカット状態(図6(e))になっていた。
従来の大型ランプを搭載したコンタクト露光装置で、ソルダ・レジストを塗布した基板SWにパターンを形成すると、i線とg線の強度がほぼ同等で、h線の発光がi線およびg線に比べて弱いので、基板面に接する面の幅が狭く、基板面から離れた幅が広いパターンが形成される。これは、h線が弱いために、照射された光線が感光材に吸収され、断面が逆台形状に変形して形成されると考えられる。以下に、露光方法に関連する従来技術の例をいくつかあげる。
特許文献1に開示された「基板露光方法」は、高精度かつ高解像度の感光性樹脂層パターンが形成できる方法である。水銀ショート・アーク・ランプ等のランプの光線を、コリメーション装置により平行露光光線とする。フィルタにより、ランプから放射される光線の波長スペクトルを調整する。比較的短波長の紫外線を低減し、比較的長波長の紫外線および比較的短波長の可視光線の比率を増加した露光光線で感光性樹脂層を露光する。
特許文献2に開示された「レジストパターンの断面形状を制御することができる露光装置」は、感光性レジストを変更することなく、様々な断面形状を有するレジストパターンを形成できるものである。基板上の感光性レジストに光を照射してレジストパターンを形成する。光源部で、2以上の波長の光を出力する。光強度変更手段により、感光性レジストに照射する2以上の波長の光のうち、少なくとも1の波長の光の強度を変更することによって、レジストパターンの断面形状を制御する。
特許文献3に開示された「高圧水銀蒸気放電ランプ」は、高い輝度と十分な光出力があり、演色性がよく長寿命のランプである。水銀の量は0.2mg/mm3より多く、水銀蒸気圧は200バールよりも高く、管壁負荷は1w/mm2よりも大きい。ハロゲンが、10-6と10-4μmol/mm3の間で存する。
特許文献4に開示された「高圧水銀ランプ」は、点灯時の水銀蒸気圧が110気圧以上にもなり、液晶ディスプレイ装置などのバックライトとして使用されるものである。放電容器に、0.16mg/mm3以上の水銀と希ガスとハロゲンとを封入する。管壁負荷が0.8W/mm2以上である。ハロゲンの封入量を2×10-4〜7×10-3μmol/mm3の範囲とする。これにより、放電容器の石英ガラスの白濁の発生と成長を防止できる。
特開2001-296666号公報 特開2007-12970号公報 特許第2829339号公報 特許第2980882号公報
しかし、従来のダイレクト露光描画装置では、次のような問題がある。図5(b)に示した、光源としてショート・アーク・ランプを用いるダイレクト露光描画装置では、光源のランプの電極を結ぶ延長線の光軸は、垂直に天方向を向いている。ランプに付設された楕円ミラー8により、光線は天方向(+Z軸方向)に放射され、第1の全反射ミラー10により水平方向に向きを変えられ、各光学部品を経由した後に、アパーチャにて4分岐されて、露光描画部30に入射する。この従来のダイレクト露光描画装置は、放電ランプが2個と、基板に光を照射する光学系が8系統で構成されているので、構成全体が複雑で保守に工数が必要である。
ソルダ・レジストのパターンを形成するときには、300mJ/cm2から500mJ/cm2の多量のエネルギーの光を、感光材に照射する必要がある。また、350nmから440nmの波長の照射光をバランスよく照射する必要もある。特許文献1〜4には、380nm以下の波長の通称i線の光を照射することが開示されている。実際、汎用ソルダ・レジストでは、形成されるパターンの形状が、照射する光線によって大きく変化することが広く知られている。405nmの通称h線付近の波長の強い光線を照射すると、レジストパターンの上面の幅が広く、基板面に接触する下面の幅が狭く形成され、アンダーカットされた逆台形形状になる(図6(e))。この逆台形形状のレジストパターンが形成されると、配線パターンが断線する危険がある。レジストパターンが細密になれば、断線の危険が高まるので、量産ベースでは採用できない。
また、コンタクト露光装置では、メタル・ハライド・ランプにフィルタを挿入したものを光源とするので、h線の強度とi線の強度のバランスが良くなる。したがって、露光によって形成されるレジストパターンは、ほぼ矩形となる。しかし、レーザーを光源とするダイレクト露光描画装置では、h線とi線の照射光量が少なく、適正なレジストパターンを形成できない。光源をショート・アーク・ランプに変更すると、h線が、380nm以下の光線に比べて弱くなるので、逆台形に近いレジストパターンが形成されることになる。それゆえ、h線が強い光源と、その光源を搭載した露光描画装置が必要とされる。
ダイレクト露光描画装置の保守性を改善するために、光源を小型にしようとすると、白色光が主体の小型放電ランプを使用せざるを得ない。それは、電子回路基板の感光材を感光する紫外光の発光効率が悪い。電子回路基板のダイレクト露光描画装置用光源として利用するためには、発光効率の改善が不可欠である。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、ダイレクト露光描画装置において、h線の発光効率を高めた放電ランプを光源として、適正な形状のレジストパターンを形成することである。
上記の課題を解決するために、本発明では、光線を被照射物に照射するための放電ランプと、放電ランプを保持する保持手段とを具備する露光描画装置の放電ランプが、内容積が65mm3以下の石英ガラス製のバルブと、バルブ内に配置された一対の電極と、270mg/ccの割合でバルブ内に封入された水銀と、170Torrの圧力で封入されたガスとを有し、一対の電極は、電極背面とバルブ内面との間に0.4mmないし0.42mmの空隙があり互いに対峙しており、保持手段は、一対の電極を結ぶ軸が水平となる状態でランプを保持する手段であるという構成とした。さらに、露光描画装置は、放電ランプ点灯手段と、放電ランプの光線を被照射物に導く光学系と、被照射物を移動する移動ステージとを備え、被照射物は、フォトレジストを塗った基板であり、放電ランプ点灯手段は、放電ランプに、台形断面のレジストパターンを形成する発光スペクトルの光線を放射させる手段である。
上記のように構成したことにより、放電ランプにおいて、ソルダ・レジストパターンを形成するのに必要なh線の強度が高まり、i線から436nm(g線)付近までの発光強度が高まる。この放電ランプを用いるダイレクト露光描画装置では、レジストパターンの基板側面の幅が上面側面の幅より広い、矩形に近い台形のレジストパターンを、汎用のソルダ・レジストで形成できる。したがって、電気的特性が安定な電子回路基板を確実に製作できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例は、内容積65mm3以下の石英ガラス製バルブ内に、水銀が270mg/ccの割合で封入され、ガスが170Torrの圧力で封入され、電極背面とバルブ内面との間に0.4mmないし0.42mmの空隙がある放電ランプを水平状態で保持して、台形断面のレジストパターンを形成する発光スペクトルの紫外線を照射する露光描画装置である。
図1は、本発明の実施例における露光描画装置に用いる放電ランプの全形図と発光空間部分の拡大図である。図1において、放電ランプ1は、小型の水銀放電ランプである。バルブ2は、石英ガラス製のランプ容器である。発光空間3は、放電が行われる空間である。電極4は、タングステン製の放電電極である。背面5は、電極の放電側と反対側の面である。内面6は、バルブの内側の面である。空隙7は、電極とバルブとの間の間隙である。
図2は、露光描画装置に用いる放電ランプの空隙長Gpに対する発光効率のデータのグラフである。図3は、露光描画装置に用いる放電ランプの発光スペクトルを示すグラフである。
図4は、露光描画装置の光学系の概念図と、露光したパターンの断面の模式図である。図4において、楕円ミラー8は、回転放物面の反射鏡である。コンデンサーレンズ9は、UV光を収束させたり平行化したりするレンズである。全反射ミラー10は、UV光をすべて反射する平面鏡である。フライアイレンズ11は、多数のレンズの集合体である。露光描画部12は、描画データに従って露光を行う手段である。
上記のように構成された本発明の実施例における露光描画装置の機能と動作を説明する。最初に、露光描画装置の機能の概要を説明する。露光描画装置の基本的な構成は、放電ランプと光学系を除いて、従来のダイレクト露光描画装置と同じである。保持手段で、一対の電極を結ぶ軸が水平となる状態で放電ランプを保持する。放電ランプで、被照射物に照射するための光線を発生する。放電ランプ点灯手段で、放電ランプに、台形断面のレジストパターンを形成する発光スペクトルの光線を放射させる。放電ランプは、内容積が65mm3以下の石英ガラス製のバルブに、一対の電極が配置されている。バルブ内に、270mg/ccの割合で水銀が封入されている。ガスが、170Torrの圧力で封入されている。一対の電極は、電極背面とバルブ内面との間に0.4mmないし0.42mmの空隙があり、互いに対峙している。放電ランプの光線を、光学系で被照射物に導く。移動ステージで、フォトレジストを塗った基板である被照射物を移動する。
次に、図1を参照しながら、放電ランプについて説明する。露光描画装置に搭載される放電ランプ1は、ランプ全長58mm、バルブ2の最大径φ10.3mm、最大内径4.2mm、バルブ2の容積が65mm3に満たない小型の発光空間3に、直径φ1mm長さ1mmのタングステン製の電極4を一対対峙させる。電極4の先端は、対向する位置とする。この電極4は、発光空間3に電極4の背面5とバルブ2の内面6との間の空隙7の空隙長Gpを0.40mm〜0.42mmとする。最適値は0.41mmである。170Torrの圧力でバルブ2へガスを封入し、水銀を270mg/cc封入して、放電ランプ1を構成する。
従来この種の放電ランプはプロジェクタ等の映像表示用光源に利用していた。しかし、映像表示用なので、UV領域の波長の強度は要求されず、発光効率は追求されてなかった。したがって、一般的に、この種の放電ランプの発光効率は、せいぜい0.02程度であった。ここでいう発光効率とは、UV35(365nmを中心としたUV領域の波長)の光量を入力で除した値を言う。この発光効率は、放電ランプの入力電力に対するUV発光の比率を計算するもので、同ランプが、基板のパターンニング等の露光、照射工程で有効なランプであるか判定する指標になる数値のひとつである。
次に、図2を参照しながら、電極とバルブとの間のギャップについて説明する。バルブに封入するガスの圧力と水銀量を変化させ、最終的に最適な発光波長を得ることができる。更に、発光する光線の強度を向上させるために、電極4の背面5とバルブの内面6との間の空隙長Gpを変えて、特性を評価して、最適値を求める。ソルダ・レジストを感光材とする基板の露光描画工程に供する照射光としては、250mW/cm2程度の光量が必要であり、当初の空隙長Gpは0.26mmであった。この放電ランプでは、i線が200mW/cm2、発光効率も0.028と低かった。これでは実際の露光に要するスループットが低下し、露光した結果にも影響が出るので、露光描画装置に採用はできない。よって、空隙長Gpを各種設定した結果、空隙長Gpが0.40mmから0.42mmの範囲で、発光効率がほぼ限度となる。特に、空隙長Gpが0.41mmの場合、0.036の効率が確保できる。さらに、g線からi線までの広い範囲において、平均して強化された発光が確保できる。しかも、放電ランプとして、寿命その他の特性が確保できる。
次に、図3を参照しながら、放電ランプの発光スペクトルについて説明する。放電ランプ1は、ショート・アーク・ランプに比べて、バルブ2の内容積が小さいにも拘わらず封入圧力が高く、水銀特有の輝線を発光する。電極4の背面5の空隙7が広いことから、g線からi線までのブロードな範囲で強く発光する。放電ランプ1では、i線とg線の強度がほぼ同等で、しかも、i線の波長からg線の波長の範囲で、発光が強くなる。その結果、h線がi線やg線より強く発光するので、照射する光線のh線が強く、感光材に対して十分光線が到達し、光の吸収がほぼ均一になる。したがって、基板面に接触する面の幅が、基板面の反対側の面の幅より若干広くなり、ほぼ矩形に近い台形断面のレジストパターンを形成できる。
次に、図4(a)を参照しながら、光学系について説明する。小型のバルブである放電ランプ1は、ガスを封入するときに使用するチップを発光空間の領域に設けないので、発光に影響がある光軸の方向に制限がなくなり、両電極を結ぶ光軸の延長を水平に設置する。放電ランプ1から発光した光線は、バルブ2を内蔵するように配置された楕円ミラー8により水平方向に放射され、コンデンサーレンズ9にて集光され、全反射ミラー10にて地面方向(−Z軸方向)に向きを変えられる。向きを変えられた紫外光は、フライアイレンズ11からコンデンサーレンズ9を経て、露光描画部12に入射する。露光描画部12以降は、従来の光学系と同じく、投影光学系とDMDを経由して、光は基板SWに照射される。
次に、図4(b)を参照しながら、レジストパターンの断面について説明する。強いh線を発生する放電ランプ1により、汎用のソルダ・レジストを使用しても、レジストパターンの基板側面の幅が上面側面の幅より広い、矩形に近い台形のレジストパターンを形成できる。この放電ランプ1を搭載した露光描画装置にて形成されたレジストパターンは、精細にもかかわらず、倒れ等の恐れが無い強固な形状であり、電導面積を十分に確保できる。
上記のように、本発明の実施例では、露光描画装置を、内容積65mm3以下の石英ガラス製バルブ内に、水銀が270mg/ccの割合で封入され、ガスが170Torrの圧力で封入され、電極背面とバルブ内面との間に0.4mmないし0.42mmの空隙がある放電ランプを水平状態で保持して、台形断面のレジストパターンを形成する発光スペクトルの紫外線を照射する構成としたので、電気的特性が安定な電子回路基板を確実に製作できる。
本発明の露光描画装置は、電子回路基板の表面にレジストパターンを形成するためのダイレクト露光描画装置として最適である。
本発明の実施例における露光描画装置に用いる放電ランプの全形図と発光空間部分の拡大図である。 本発明の実施例における露光描画装置に用いる放電ランプの電極-バルブ間空隙に対する発光効率のデータのグラフである。 本発明の実施例における露光描画装置に用いる放電ランプの発光スペクトルを示すグラフである。 本発明の実施例における露光描画装置の光学系の概念図と、レジストパターンの断面の模式図である。 従来の露光描画装置の概念図と、従来のショート・アーク・ランプを搭載したダイレクト露光装置の光学系を示す図である。 従来のコンタクト露光装置の光源のスペクトルグラフと、レジストパターンの断面図と、従来のダイレクト露光装置の光源のスペクトルグラフと、レジストパターンの断面図である。
符号の説明
1 放電ランプ
2 バルブ
3 発光空間
4 電極
5 背面
6 内面
7 空隙
8 楕円ミラー
9 コンデンサーレンズ
10 全反射ミラー
11 フライアイレンズ
12 露光描画部
14 筐体側部
15 移動テーブル
16 筐体底部
18 アパーチャ
19 ミラー
20 光源部
30 露光描画部
32 投影レンズ
34 DMD素子
35 投影レンズ群
90 露光描画制御部
100 露光描画装置
AC アライメント・カメラ
SW 基板

Claims (3)

  1. 水平状態で保持されて点灯する放電ランプを具備し、
    前記放電ランプによりi線(365nm)付近からg線(436nm)付近までの照射光を照射する露光装置において、
    前記放電ランプは、少なくとも水銀が封入された内容積65mm 3 以下のバルブと、前記バルブ内に配置された一対の電極とを有し、
    前記電極の背面と前記バルブ内面との電極軸方向に沿った間隔が0.33mmないし0.45mmであることを特徴とする露光装置。
  2. 前記間隔が0.40mmないし0.42mmであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記照射光は、g線からi線までのブロードな範囲で強く、前記ランプのh線(405nm)付近の発光強度が、i線(365nm)付近やg線(436nm)付近の発光強度より高く、被照射物において台形断面のパターンを形成することを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の露光装置。
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