JP5310686B2 - 物品搬送装置 - Google Patents
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Description
従来の移載装置として、物品の一例である荷物を前後のラックに移載可能なものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
従来の移載装置は、荷物の両側を挟持する一対のフォークと、フォークの伸縮方向と同方向に荷物を搬送可能なコンベア装置とを有している。コンベア装置は一対のフォークの間に配置されている。一対のフォークは開閉方向に移動して荷物を挟持および挟持解除可能である。
本発明の一見地に係る物品搬送装置は、移載方向の第1側と第1側と逆の第2側とに配置されかつ搬送方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の移載位置の間で物品を出し入れする物品搬送装置である。物品搬送装置は、移載装置と、走行装置と、搬送制御部と、を備えている。移載装置は、第1側の移載位置および第2側の移載位置に物品を移載可能である。移載装置は、第1側の第1端部と、第2側の第2端部と、を有する物品載置領域を有する。走行装置は、移載装置が搭載され、搬送方向に沿って複数の移載位置に走行可能である。搬送制御部は移載装置および走行装置を制御する。搬送制御部は、移載方向把握手段と、所定距離移動手段と、配置動作手段と、寄せ動作手段と、を有する。移載方向把握手段は、物品の次の移載位置での移載方向が第1側か第2側かを把握する。寄せ動作手段は、移載位置で物品を積み込むと、次の移載位置への停止前に、把握された移載方向に応じて、物品を下ろす側への物品の移動を移載装置に開始させる。所定距離移動手段は、第1側の移載位置からの物品の移載と、第2側の移載位置からの物品の移載と、において、物品の移載方向の長さにかかわらず物品を所定距離だけ移動させるように移載装置を動作させる。配置動作手段は、移載方向把握手段によって把握された次の移載位置での移載方向の端部と逆側の端部を基準として物品を配置するように移載装置を動作させる。寄せ動作手段は、移載位置で物品を積み込むと、次の移載位置への停止前に、把握された移載方向に応じて、物品を下ろす側への物品の移動を移載装置に開始させる。また、寄せ動作手段は、逆側の端部から物品の移動を移載装置に開始させ、次の移載位置の移載方向の端部で物品の移動を停止させる。
また、例えば、次の移載位置が前の移載位置と異なる側にある場合、配置動作手段により次の移載位置の逆側の端部を基準に、つまり後端基準に物品が配置されるので、移載装置が所定距離の移動により物品をいずれの側に移載しても、移載位置で物品の端部を整列させることができる。しかも、逆側の端部を基準に配置された物品が物品を下ろす側に寄せられる。このように、移載装置は所定距離の移動により移載位置との間で物品を出し入れできるため、移載制御を簡素化でき、かつ物品の搬送時間を短縮できる。
移載装置は、第1端部と第2端部とに配置され、物品を第1端部または第2端部に位置決めするための物品位置決めセンサをさらに有し、配置動作手段および寄せ動作手段は、物品位置決めセンサの出力に基づいて移載装置を動作させてもよい。
この場合には、物品を第1端部および第2端部に位置決めするのに用いられる物品位置決めセンサにより配置動作において物品を移載側と逆側の後端基準に配置することができる。また、寄せ動作において物品を下ろす側に配置できる。このため、センサ検出に基づく簡単な制御で寄せ動作と配置動作とを行うことができる。
この場合には、何らかのトラブルにより、所定距離の移動した物品を物品位置決めセンサが検出しない場合でも、物品位置決めセンサを用いることにより物品を後端基準で配置できる。このため、所定距離の移動により物品が後端基準に配置されない場合でも、逆側への配置動作と、物品を下ろす側への物品の寄せ動作とに使用される物品位置決めセンサを用いて物品を後端基準に配置できる。
移載装置は、物品載置領域を有する装置本体と、装置本体に設けられ、物品を挟持して移載位置に移載可能なクランプ部と、物品を物品載置領域で移載方向に移動可能なコンベア部と、を有し、配置手段は、物品載置領域内の第1端部または第2端部までの物品の配置動作をコンベア部で行う。配置動作手段は、クランプ部を所定距離移動させてクランプ部を後端基準に配置し、配置後にクランプ部で物品を挟持する。これにより、クランプ部の所定距離の移動によりクランプ部による掴み替えを行うことなく、配置動作を行えるので、簡単な動作で迅速に配置動作を行える。
この場合には、寄せ動作が終わっていない場合に、すでに次の走行装置が移載位置に到達しているときには、寄せ動作が終わると停止することなくそのまま次の移載位置に物品が移載される。このため、物品の搬送時間をさらに短縮できる。
停止判断手段は、走行装置が停止したときに、寄せ動作手段により物品を下ろす側の端部で物品が停止していないと、走行装置の停止が早いと判断してもよい。
この場合には、走行装置が停止した場合に、寄せ動作が終了していないときだけ走行装置の停止が早いと判断しているので、走行装置の停止と寄せ動作が同時に終了しても物品は物品を下ろす側の端部で確実に停止するとともに、寄せ動作の終了が走行装置の停止より遅い場合だけ物品が端部で停止しなくなる。
停止判断手段は、寄せ動作手段が動作する前に走行装置の次の移載装置までの走行時間を把握する走行時間把握手段と、寄せ動作に要する寄せ動作時間を把握する寄せ動作時間把握手段と、をさらに有し、寄せ動作手段に要する寄せ時間が走行時間より長いとき、走行装置の停止が早いと判断してもよい。
この場合には、走行時間と寄せ動作時間とを比較して物品の端部での停止の要否を判断できるので、さらに制御の精度が高くなり、搬送時間をさらに短縮できる。
この場合に、物品が物品載置領域の外側の物品センサを通過すれば走行装置が走行を開始できるので、移載装置の動作中に走行装置が次の移載位置に走行できる。このため、粗走行開始までの時間を短縮でき、さらに搬送時間を短縮できる。
以下、本発明に係る一実施形態が採用された自動倉庫1を説明する。なお、この実施形態において、図1の上下方向が自動倉庫1の前後X方向であり、図1の左右方向が自動倉庫1の左右Y方向である。
図1において、自動倉庫1は、主に、前ラック2aおよび後ラック2bと、その間を走行するスタッカクレーン3とから構成されている。
前ラック2aおよび後ラック2bは、左右Y方向に延びるスタッカクレーン3の走行通路5を挟むよう前後に配置されている。前ラック2aおよび後ラック2bは、走行通路5側に所定間隔で左右に並ぶ多数の第1支柱7と、走行通路5と反対側に所定間隔を空けて並ぶ第2支柱9と、隣り合う第1支柱7および第2支柱9の間に設けられた多数の荷物支承部11とを有している。この実施形態では、一つの荷物支承部11は、二つの荷物収納棚13を有している。荷物収納棚13には、図1から明らかなように、スタッカクレーン3が中心基準かつ後端(走行通路5側端)基準で荷物Wを載置する。
図1、図2および図3において、走行通路5に沿って、上ガイドレール21aおよび下ガイドレール21bが設けられており、上ガイドレール21aおよび下ガイドレール21bにスタッカクレーン3が左右Y方向に移動可能に案内されている。スタッカクレーン3は、多数の荷物収納棚13と入庫ステーション17と出庫ステーション19との間で荷物Wを搬送する。
移載装置29は、スタッカクレーン3と、入庫ステーション17、出庫ステーション19および荷物収納棚13と、の間で荷物Wを移載するための装置である。移載装置29は、図4に示すように、昇降台27としても機能する装置本体31と、コンベア部32と、クランプ部33と、を備えている。なお、図4以降では、1台分の移載装置29を示しているが、昇降台27には2台の移載装置29が設けられている。
図4に示すように、装置本体31の左右Y方向の中央部分に、荷物Wを載置して前後X方向(移載方向)に沿って荷物収納棚13側へ移動させるコンベア部32が設けられている。装置本体31のコンベア部32の外側に、荷物Wを把持して荷物収納棚13側へ移動させるクランプ部33が設けられている。
装置本体31は、荷物Wを載置可能な荷物載置領域31aを有している。荷物載置領域31aには、荷物Wが後端基準で載置される。ここで荷物Wの後端とは、クランプ部33が把持する側であり、移載対象の前ラック2aまたは後ラック2bから離れた端部である。したがって、前ラック2aが移載対象の場合、図4右側の端部が後端になり、後ラック2bが移載対象の場合、図4左側の端部が後端になる。荷物載置領域31aの前後X方向の両端部には、図示しないブラケットに取り付けられた投受光型の第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bが配置されている。第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bは、荷物Wの後端の検出等に用いられる。第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bの前後X方向外側には、図示しないブラケットに取り付けられた投受光型の第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bが配置されている。第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bは、荷物Wが昇降台27よりはみ出していることの検出等に用いられる。
コンベア部32は、荷物Wを載置して移動させるものである。コンベア部32は、図4、図5および図6に示すように、装置本体31の左右Y方向の中央部分には、中心に対して対称に配置された第1コンベアユニット32aと第2コンベアユニット32bと、これらを駆動するコンベア駆動部42と、を有している。第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bは、例えばベルトコンベアである。第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bは、同じ構造であるので、第1コンベアユニット32aについて以下に説明する。
クランプ部33の構成を、図4、図6、図7および図8により説明する。クランプ部33は、側面を挟持して荷物Wを移動させる機構である。クランプ部33は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bと、第1アーム53aおよび第2アーム53bと、第1アーム53aおよび第2アーム53bを開閉させる開閉駆動部60と、第1アーム53aおよび第2アーム53bを同期して進退させる移動駆動部61と、を有している。第1ベース部材51aおよび第1アーム53aと、第2ベース部材51bおよび第2アーム53bは、鏡像関係にある構造である。なお、図8では第1ベース部材51aおよび第1アーム53aを開示している。第2ベース部材51bおよび第2アーム53bは、図8に示す第1ベース部材51aおよび第1アーム53aは鏡像の形状であるので、図による開示を省略する。
第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、左右Y方向に互いに接近および離反して開閉可能に装置本体31に設けられている。第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bは、第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bの左右Y方向両側に配置されている。
なお、前側後端基準センサ84aおよび後側後端基準センサ84bを設ける代わりに、図10に示すアーム移動量検出用のロータリエンコーダ92の出力により、第1アーム53a及び第2アーム53bが後端基準位置に配置されていることを検出してもよい。
第1アーム53aおよび第2アーム53bは、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bに前後X方向に進退可能に各別に設けられている。
第1アーム53aは、第1中間アーム部54aと、第1先端アーム部55aと、を有している。第2アーム53bは、第2中間アーム部54bと、第2先端アーム部55bと、を有している。また、第1アーム53aおよび第2アーム53bは、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの移動に連動して移動させる第1連動機構56aおよび第2連動機構56bを各別に有している。
第1連動機構56aおよび第2連動機構56bは、第1先端アーム部55aおよび第2先端アーム部55bを第1中間アーム部54aおよび第2中間アーム部54bの前後X方向の移動に連動して2倍の速度で前後X方向に各別に移動させるものである。第1連動機構56aおよび第2連動機構56bは、前述した一対の第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bと、第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bに架け渡される一対の第1連動ベルト59aおよび一対の第2連動ベルト59bと、を各別に有している。第1連動プーリ58aおよび第2連動プーリ58bは歯付きプーリであり、第1連動ベルト59aおよび第2連動ベルト59bは、歯付きベルトである。
開閉駆動部60は、第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bを左右Y方向に開閉駆動するための機構である。開閉駆動部60は、アーム開閉モータ93とアーム開閉モータ93に連結されたボールねじ軸62と、を有している。また、開閉駆動部60は、ボールねじ軸62に螺合する第1ナット部材64aおよび第2ナット部材64bと、を有している。
移動駆動部61は、図4、図6、図7および図8に示すように、アーム駆動モータ91と、スプライン軸69と、第1駆動プーリ76aおよび第2駆動プーリ76bと、一対の第1従動プーリ77aおよび一対の第2従動プーリ77bと、第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bと、を有している。
このような構成の移載装置29では、移動駆動部61の第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bが第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bの外側に配置されている。このため、図6および図8に示すように、最も小さい荷物Wを把持するために、クランプ部33を閉方向に移動させても、開閉方向(左右Y方向)の接近側に配置されたコンベア部32と第1移動ベルト78aのおよび第2移動ベルト78bとが干渉しなくなり、一対のクランプ部33を可及的にコンベア部32に接近させることができる。具体的には、図6および図8では、第1アーム53aの第1先端アーム部55aおよび第2アーム53bの第2先端アーム部55bが第1コンベアユニット32aおよび第2コンベアユニット32bの上方において左右Y方向で重なる位置まで移動可能になる。ここでは、移動駆動部61の第1移動ベルト78aおよび第2移動ベルト78bを第1ベース部材51aおよび第2ベース部材51bより外側(開閉方向の離反側)に各別に配置することにより、第1アーム53aおよび第2アーム53bをコンベア部32に可及的に接近させることができる。このため、幅が小さい荷物Wを挟持しやすくなる。
図10において、スタッカクレーン3のクレーン制御部81は、スタッカクレーン3に搭載されている。クレーン制御部81は、自動倉庫1全体を制御するコントローラ(図示せず)と通信可能である。クレーン制御部81は、CPUやメモリ等のコンピュータ・ハードウェアを含んでいるが、図10においてはコンピュータ・ハードウェアとソフトウェアの協働によって実現される機能ブロックとして表現されている。なお、制御信号の送受信は無線(電波)で行っているが、有線であってもよい。
第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bは、荷物Wが移載装置29からはみ出して台車本体23および昇降台27の移動ができないか否かを検出するセンサである。第1荷はみセンサ97aおよび第2荷はみセンサ97bが荷物Wのはみ出しを検出している間は、スタッカクレーン3の移動は禁止される。
ここで、位置決め手段81aは、搬送先の荷物収納棚(次の移載位置の一例)に応じて荷物Wを後端基準で配置する手段である。所定距離移動手段81bは、アーム53を所定距離進出および退入させる手段である。所定距離は、ロータリエンコーダ95の検出出力により判断する。走行規制手段81cは、荷物Wが荷物載置領域31aに載置された状態で第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出したとき、台車本体23および昇降台27の動作を禁止する手段である。また、走行規制手段81cは、第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bが荷物Wを検出してから荷物Wを検出しなくなると台車本体23および昇降台27の動作を許可する手段である。移載方向把握手段81dは、搬送指令に含まれる搬送先の荷物収納棚13に基づき、搬送先の移載方向が搬送元と同じ側か異なる側かを把握する手段である。配置動作手段81eは、搬送先に到着する前に搬送先に応じた後端基準位置にアーム53および荷物Wを配置する手段である。寄せ動作手段81fは、搬送元の荷物収納棚13からスタッカクレーン3が移動する間に、搬送元の荷物収納棚13から荷物Wを引き込む途中で走行台車22の走行を開始し、走行中に後端基準で荷物Wを位置決めしてクランプし、搬送先の荷物収納棚13に近い位置に荷物Wおよびアーム53を寄せる動作を行う手段である。停止判断手段81gは、寄せ動作を行う際に、スタッカクレーン3が搬送先に着いて停止するのと、寄せ動作手段81fがアーム53および荷物Wを寄せ動作を終了して停止するのとのいずれが早かったかを判断する手段である。
以下、図11、図12および図13のフローチャートと図14および図15の動作模式図を用いて、スタッカクレーン3の移載動作を説明する。フローチャートはクレーン制御部81による制御動作を示しているが、説明の簡略化のために各種モータの動作の説明を省略している。
ステップS12では、台車本体23および昇降台27の搬送先の荷物収納棚13への移動を開始する。これにより、荷物Wが後端基準に配置されるのを待つことなくスタッカクレーン3を搬送先の荷物収納棚に移動させることができ、搬送時間を短縮することができる。
具体的には、図12のステップS31では、アーム53を開く。ステップS32では、アーム53の進出を開始する。ステップS33では、コンベア部32の逆転を開始し、荷物Wを搬送先の後端基準位置に移動させる。逆転は、前述したように搬送先の荷物収納棚13から離反する方向のコンベア部32の搬送方向である。ステップS34では、逆転側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bによって荷物Wが検出されて荷物Wが後端基準に配置されるのを待つ。図15では、第1位置決めセンサ98aに荷物Wが検出されるのを待つ。第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出するとステップS35に移行し、コンベア部32を停止する。これにより荷物Wが後端基準に配置される。ステップS36では、アーム53が搬送先と逆側の後端基準位置に配置されるのを待つ。具体的には、搬送先から離反した前側後端基準センサ84aまたは後側後端基準センサ84bがアーム53を検出するのを待つ。これにより、アーム53が所定距離退入する。図15では、前側後端基準センサ84aがオンするのを待つ。
具体的には、図13のステップS41で荷物Wを把持した状態でアーム53の進出を開始する。ステップS42では、アーム53の進出開始と同時にコンベア部32の正転駆動を開始してアーム53と同期して搬送先の荷物収納棚13に接近する方向に荷物Wを移動させる。ステップS43では、スタッカクレーン3が搬送先に到着して停止したか否かを判断する。搬送先で停止していない判断するとステップS44に移行する。ステップS44では、搬送先に接近した側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出したか否かを判断する。荷物Wを搬送先に接近した第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが検出するとステップS45に移行し、アーム53およびコンベア部32を停止させる。この状態を図14(d)および図15(d)に示す。
一方、ステップS43でスタッカクレーン3が搬送先に到着して停止したと判断すると、ステップS43からステップS50に移行する。ステップS50では、ステップS44と同様に搬送先に接近した側の第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが荷物Wを検出したか否かを判断する。荷物Wを検出するとステップS50からステップS45に移行する。この場合は、スタッカクレーン3の到着と荷物の寄せ動作終了とが同時であるので、アーム53及びコンベア部32は一旦停止させる。しかし、次のステップS46での判断が「YES」となるため、直ちにステップS47に移行する。
(A)物品搬送装置としてのスタッカクレーン3は、移載方向の第1側である前側と前側と逆の第2側である後側とに配置されかつ搬送方向に沿って間隔を隔てて配置された前ラック2aおよび後ラック2bの複数の荷物収納棚13の間で物品としての荷物Wを出し入れする装置である。スタッカクレーン3は、移載装置29と、走行装置である走行台車22と、クレーン制御部81と、を備えている。移載装置29は、前側の第1端部と、後側の第2端部と、を有する荷物載置領域31aを有する。移載装置29は、前側の荷物収納棚13および後側の荷物収納棚13に荷物Wを移載可能である。走行台車22は、移載装置29が搭載され、搬送方向に沿って複数の荷物収納棚13に走行可能である。クレーン制御部81は移載装置29および走行台車22を制御する。クレーン制御部81は、移載方向把握手段81dと、所定距離移動手段81bと、配置動作手段81eと、寄せ動作手段81fと、を有する。移載方向把握手段81dは、荷物Wの次の荷物収納棚13での移載方向が前側か後側かを把握する。所定距離移動手段81bは、前側の移載位置からの物品の移載と、後側の移載位置からの荷物Wの移載と、において、荷物Wの移載方向の長さにかかわらず荷物Wを所定距離だけ移動させるように移載装置29を動作させる。配置動作手段81eは、移載方向把握手段81dによって把握された次の移載位置での移載方向の端部と逆側の端部を基準として荷物Wを配置するように移載装置29を動作させる。寄せ動作手段81fは、荷物収納棚13で荷物Wを積み込むと、次の荷物収納棚13への停止前に、把握された移載方向に応じて、荷物Wを下ろす側への荷物Wの移動を移載装置29に開始させる。また、寄せ動作手段81fは、逆側の端部から荷物Wの移動を移載装置29に開始させ、次の移載位置の移載方向の端部で荷物Wの移動を停止させる。
このスタッカクレーン3では、次の荷物収納棚13の移載方向が前側または後側のいずれの側にあるかを把握する。荷物Wが移載装置29に積み込まれると、走行台車22が走行している間に把握された荷物Wを下ろす側に荷物Wを移載装置29内で寄せる。ここでは、次の荷物収納棚13がいずれの側にあるかを把握し、走行台車22の走行中に把握した側に荷物Wを寄せることができる。このため、荷物Wを移載するときには下ろす側に荷物Wを配置することができる。したがって、荷物収納棚13までの移載距離が短くなり、荷物Wの次の荷物収納棚13への搬送時間を短縮できる。
また、例えば、搬送先の荷物収納棚13が搬送元の荷物収納棚13と異なる側にある場合、配置動作手段81eにより次の荷物収納棚13の逆側の端部を基準に、つまり後端基準に荷物Wが配置されるので、移載装置29が所定距離の移動により荷物Wをいずれの側に移載しても、荷物収納棚13で荷物Wの端部を整列させることができる。しかも、逆側の端部を基準に配置された荷物Wが荷物Wを下ろす側に寄せられる。このように、移載装置29は所定距離の移動により荷物Wを荷物収納棚13との間で出し入れできるため、移載制御を簡素化でき、かつ荷物Wの搬送時間を短縮できる。
この場合には、荷物Wを第1端部および第2端部に位置決めするのに用いられる第1位置決めセンサ98aおよび第2位置決めセンサ98bにより配置動作において荷物Wを移載側と逆側の後端基準に配置することができる。また、寄せ動作において荷物Wを、荷物Wを下ろす側に配置できる。このため、センサ検出に基づく簡単な制御で寄せ動作と配置動作とを行うことができる。
この場合には、何らかのトラブルにより、所定距離の移動した荷物Wを第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bが検出しない場合でも、第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bを用いることにより荷物Wを後端基準で配置できる。このため、所定距離の移動により荷物Wが後端基準に配置されない場合でも、逆側への配置動作と、荷物Wを下ろす側への荷物Wの寄せ動作とに使用される第1位置決めセンサ98aまたは第2位置決めセンサ98bを用いて荷物Wを後端基準に配置できる。
この場合には、寄せ動作が終わっていない場合に、すでに次の走行台車22が荷物収納棚13に到達しているときには、寄せ動作が終わると停止することなくそのまま次の荷物収納棚13に荷物Wが移載される。このため、荷物Wの搬送時間をさらに短縮できる。
この場合には、走行台車22が停止した場合に、寄せ動作が終了していないときだけ走行台車22の停止が早いと判断しているので、走行台車22の停止と寄せ動作が同時に終了しても荷物Wは荷物Wを下ろす側の端部で確実に停止するとともに、寄せ動作の終了が走行台車22の停止より遅い場合だけ荷物Wが端部で停止しなくなる。
この場合には、走行時間と寄せ動作時間とを比較して荷物Wの端部での停止の要否を判断できるので、さらに制御の精度が高くなり、搬送時間をさらに短縮できる。
この場合に、荷物Wが荷物載置領域31aの外側の第1荷はみセンサ97aまたは第2荷はみセンサ97bを通過すれば走行台車22が走行を開始できるので、移載装置29の動作中に走行台車22が次の荷物収納棚13に走行できる。このため、走行台車22の走行開始までの時間を短縮でき、さらに搬送時間を短縮できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態および変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
2a 前ラック
2b 後ラック
3 スタッカクレーン
5 走行通路
7 第1支柱
9 第2支柱
11 荷物支承部
13 荷物収納棚
17 入庫ステーション
19 出庫ステーション
21a 上ガイドレール
21b 下ガイドレール
22 走行台車
23 台車本体
23a 左走行車輪
23b 右走行車輪
23c 前ガイドローラ
23d 後ガイドローラ
25a 左マスト
25b 右マスト
27 昇降台
29 移載装置
31 装置本体
31a 荷物載置領域
32 コンベア部
32a 第1コンベアユニット
32b 第2コンベアユニット
33 クランプ部
34a リニアガイド
34b リニアガイド
35 コンベアフレーム
37 搬送ベルト
39 駆動プーリ
40 駆動軸
41 従動プーリ
42 コンベア駆動部
51a 第1ベース部材
51b 第2ベース部材
51c 第1折れ曲がり部
51d 第2折れ曲がり部
51e 第1スリット
51f 第2スリット
53 アーム
53a 第1アーム
53b 第2アーム
54a 第1中間アーム部
54b 第2中間アーム部
54c 第1開口
54d 第2開口
55a 第1先端アーム部
55b 第2先端アーム部
56a 第1連動機構
56b 第2連動機構
58a 第1連動プーリ
58b 第2連動プーリ
59a 第1連動ベルト
59b 第2連動ベルト
60 開閉駆動部
61 移動駆動部
62 ボールねじ軸
62a 右ねじ部
62b 左ねじ部
63a 第1リニア軸受
63b 第2リニア軸受
64a 第1ナット部材
64b 第2ナット部材
65a 第1中間リニアガイド
65b 第2中間リニアガイド
66a 第1先端リニアガイド
66b 第2先端リニアガイド
67a 第1中間リニア軸受
67b 第2中間リニア軸受
68a 第1先端リニア軸受
68b 第2先端リニア軸受
69 スプライン軸
70a ナット本体
70b 取付フランジ
71 ガイド軸
72 コイルばね
73 隙間検出センサ
74 ナット
75 検出子
76a 第1駆動プーリ
76b 第2駆動プーリ
77a 第1従動プーリ
77b 第2従動プーリ
78a 第1移動ベルト
78b 第2移動ベルト
79a 第1テンションプーリ
79b 第2テンションプーリ
80a 第1取付金具
80b 第2取付金具
81 クレーン制御部
81a 位置決め手段
81b 所定距離移動手段
81c 走行規制手段
81d 移載方向把握手段
81e 配置動作手段
81f 寄せ動作手段
81g 停止判断手段
83 検出突起
84a 前側後端基準センサ
84b 後側後端基準センサ
87 走行用モータ
88 ロータリエンコーダ
89 昇降用モータ
90 ロータリエンコーダ
91 アーム駆動モータ
92 ロータリエンコーダ
93 アーム開閉モータ
94 アーム閉検出部
95 ロータリエンコーダ
96 コンベア駆動モータ
97a 第1荷はみセンサ
97b 第2荷はみセンサ
98a 第1位置決めセンサ
98b 第2位置決めセンサ
Claims (8)
- 移載方向の第1側と前記第1側と逆の第2側とに配置されかつ搬送方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の移載位置の間で物品を出し入れする物品搬送装置であって、
前記第1側の前記移載位置および前記第2側の前記移載位置に前記物品を移載可能であり、前記第1側の第1端部と、前記第2側の第2端部と、を有する物品載置領域を有する移載装置と、
前記移載装置が搭載され、前記搬送方向に沿って前記複数の移載位置に走行可能な走行装置と、
前記移載装置および前記走行装置を制御する搬送制御部と、を備え、
前記搬送制御部は、
前記物品の次の移載位置での前記移載方向が前記第1側か前記第2側かを把握する移載方向把握手段と、
前記第1側の前記移載位置からの前記物品の移載と、前記第2側の前記移載位置からの前記物品の移載と、において、前記物品の前記移載方向の長さにかかわらず前記物品を所定距離だけ移動させるように前記移載装置を動作させる所定距離移動手段と、
前記移載方向把握手段によって把握された前記次の移載位置での移載方向の端部と逆側の端部を基準として前記物品を配置するように前記移載装置を動作させる配置動作手段と、
前記移載位置で前記物品を積み込むと、前記次の移載位置への停止前に、把握された前記移載方向に応じて、前記物品を下ろす側への前記物品の移動を前記移載装置に開始させる寄せ動作手段と、を有し、
前記寄せ動作手段は、前記逆側の端部から前記物品の移動を前記移載装置に開始させ、前記次の移載位置の移載方向の端部で前記物品の移動を停止させる、物品搬送装置。 - 前記移載装置は、前記第1端部と前記第2端部とに配置され、前記物品を前記第1端部または前記第2端部に位置決めするための物品位置決めセンサをさらに有し、
前記配置動作手段および前記寄せ動作手段は、前記物品位置決めセンサの出力に基づいて前記移載装置を動作させる、請求項1に記載の物品搬送装置。 - 前記搬送制御部は、前記第1側の前記移載位置から前記物品を前記物品載置領域に積み込むとき、前記所定距離移動手段で前記物品を所定距離移動させ、移動後に前記第2端部に配置された物品位置決めセンサが前記物品を検出していないとき、前記移載装置を動作させ、前記物品位置決めセンサか検出するまで前記物品を再度移動させ、
前記第2側の移載位置から前記物品を前記物品載置領域に積み込むとき、前記所定距離移動手段で前記物品を所定距離移動させ、移動後に前記第1端部に配置された物品位置決めセンサが前記物品を検出していないとき、前記移載装置を動作させ、前記物品位置決めセンサが検出するまで前記物品を再度移動させる、請求項2に記載の物品搬送装置。 - 前記移載装置は、
前記物品載置領域を有する装置本体と、
前記装置本体に設けられ、前記物品を挟持して前記移載位置に移載可能なクランプ部と、
前記物品を前記物品載置領域で前記移載方向に移動可能なコンベア部と、を有し、
前記配置動作手段は、
前記物品載置領域内の前記第1端部または前記第2端部までの前記物品の配置動作を前記コンベア部で行い、
前記クランプ部を所定距離移動させて前記クランプ部を後端基準に配置し、配置後に前記クランプ部で前記物品を挟持する、請求項1から3のいずれか1項に記載の物品搬送装置。 - 前記搬送制御部は、前記走行装置が前記次の移載位置に走行するのと、前記寄せ動作手段により前記物品が前記物品を下ろす側の端部に停止するのと、のいずれが早いかを判断する停止判断手段をさらに有し、
前記寄せ動作手段は、前記停止判断手段が前記走行装置の停止が早いと判断すると、前記物品を下ろし側の端部での停止を取り消す、請求項1から4のいずれか1項に記載の物品搬送装置。 - 前記停止判断手段は、前記走行装置が停止したときに、前記寄せ動作手段により前記物品を下ろす側の端部で前記物品が停止していないと、前記走行装置の停止が早いと判断する、請求項5に記載の項に記載の物品搬送装置。
- 前記停止判断手段は、前記寄せ動作手段が動作する前に前記走行装置の前記次の移載装置までの走行時間を把握する走行時間把握手段と、前記寄せ動作手段に要する寄せ動作時間を把握する寄せ動作時間把握手段と、をさらに有し、前記寄せ動作時間が、前記走行時間より長いとき、前記走行装置の停止が早いと判断する、請求項5に記載の物品搬送装置。
- 前記移載装置は、前記物品載置領域の前記移載方向の外側に配置され、前記物品を検出する物品センサをさらに有し、
前記搬送制御部は、前記物品を前記移載位置から前記物品載置領域に荷積みするとき、前記物品センサが前記物品を検出した後に前記物品を検出しなくなると、前記次の移載位置へ前記走行装置を走行させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の物品搬送装置。
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