JP5309462B2 - 金属酸化物膜の製造方法、および積層体 - Google Patents
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Description
まず、本発明の金属酸化物膜の製造方法について説明する。本発明の金属酸化物膜の製造方法は、同一の金属元素および異なる非金属部を有する2種類以上の金属源を用い、上記2種類以上の金属源の金属源モル分率が異なる金属酸化物膜形成用溶液を、上記金属源モル分率を変化させつつ、金属酸化物膜形成温度以上の温度まで加熱した基材に接触させることにより、上記基材上に、結晶状態が変化した金属酸化物膜を形成することを特徴とするものである。
以下、本発明の金属酸化物膜の製造方法について、各構成毎に詳細に説明する。
まず、本発明に用いられる金属酸化物膜形成用溶液について説明する。本発明においては、同一の金属元素および異なる非金属部を有する2種類以上の金属源が用いられる。さらに、上記2種類以上の金属源の金属源モル分率が異なる金属酸化物膜形成用溶液を、金属源モル分率を変化させつつ、加熱した基材に接触させることにより、結晶状態が変化した金属酸化物膜を得る。なお、「金属源モル分率」とは、金属酸化物膜形成用溶液に含まれる全ての金属源に対する、特定の金属源のモル基準の割合を意味するものである。また、上記金属源モル分率を変化させる方法については、後述する「3.金属源モル分率を変化させる方法」で詳細に説明する。
本発明においては、同一の金属元素および異なる非金属部を有する2種類以上の金属源が用いられる。本発明に用いられる金属源は、通常、金属塩または有機金属化合物である。本発明においては、同一の金属元素および異なる非金属部を有する金属源を2種類以上用いることができるが、中でも2種類または3種類用いることが好ましく、特に2種類用いることが好ましい。
上記金属塩としては、金属酸化物膜を形成することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記金属元素を含む塩化物、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、酢酸塩、リン酸塩、臭素酸塩等を挙げることができる。中でも、本発明においては、塩化物、硝酸塩、酢酸塩を使用することが好ましい。
次に、本発明に用いられる酸化剤について説明する。本発明に用いられる金属酸化物膜形成用溶液は、酸化剤を含有していても良い。上記酸化剤を用いることにより、金属イオン等の価数を変化させることができ、金属酸化物膜の発生しやすい環境とすることができ、より低い基材加熱温度で金属酸化物膜を得ることができる。
次に、本発明に用いられる還元剤について説明する。本発明に用いられる金属酸化物膜形成用溶液は、還元剤を含有していても良い。上記還元剤を用いることにより、金属酸化物膜形成用溶液のpHが上昇させることができ、プールベ線図における金属酸化物領域あるいは金属水酸化物領域へ誘導し、金属酸化物膜の発生しやすい環境とすることができ、より低い基材加熱温度で金属酸化物膜を得ることができる。
次に、本発明に用いられる溶媒について説明する。本発明に用いられる溶媒は、上述した金属源等を溶解することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ブタノール等の総炭素数が5以下の低級アルコール;トルエン;およびこれらの混合溶媒等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる金属酸化物膜形成用溶液は、セラミックス微粒子、補助イオン源、および界面活性剤等の添加剤を含有していても良い。
上記セラミックス微粒子の種類としては、例えばITO、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、珪素酸化物、チタン酸化物、スズ酸化物、セリウム酸化物、カルシウム酸化物、マンガン酸化物、マグネシウム酸化物、チタン酸バリウム等を挙げることができる。
上記補助イオン源の種類としては、例えば、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、臭素酸イオン、次臭素酸イオン、硝酸イオン、および亜硝酸イオンからなる群から選択されるイオン種を挙げることができる。
上記界面活性剤の種類としては、例えば、サーフィノール485、サーフィノールSE、サーフィノールSE−F、サーフィノール504、サーフィノールGA、サーフィノール104A、サーフィノール104BC、サーフィノール104PPM、サーフィノール104E、サーフィノール104PA等のサーフィノールシリーズ(以上、全て日信化学工業(株)社製)、NIKKOL AM301、NIKKOL AM313ON(以上、全て日光ケミカル社製)等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は、上記金属酸化物膜を保持するものである。
上記基材の材料としては、充分な耐熱性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばガラス、SUS、金属板、セラミック基材、耐熱性プラスチック等を挙げることができ、中でもガラス、SUS、金属板、セラミック基材を使用することが好ましい。汎用性に優れているからである。
また、上記基材は、例えば、平滑な表面を有するもの、微細構造部を有するもの、穴が開いているもの、溝が刻まれているもの、多孔質であるものであっても良い。中でも、平滑な表面を有するものが好ましい。
次に、金属源モル分率を変化させつつ、金属酸化物膜形成用溶液を、加熱した基材に接触させる方法について説明する。本発明において、上記金属源モル分率を変化させる方法としては、結晶状態が変化した金属酸化物膜を得ることができれば特に限定されるものではないが、例えば、上述した図1のように、金属源モル分率を段階的に変化させた複数の金属酸化物膜形成用溶液を用いる方法、および上述した図2のように、金属源モル分率が連続的に変化する金属酸化物膜形成用溶液を用いる方法等を挙げることができる。
次に、本発明における基材と金属酸化物膜形成用溶液との接触方法について説明する。上記接触方法としては、上述した基材と上述した金属酸化物膜形成用溶液とを接触させる方法であれば特に限定されるものではないが、金属酸化物膜形成用溶液と基材を接触させた際に、基材の温度を低下させない方法であることが好ましい。基材の温度が低下すると成膜反応が起こらず所望の金属酸化物膜を得ることができない可能性があるからである。このような基材の温度を低下させない方法としては、例えば、金属酸化物膜形成用溶液を液滴として基材に接触させる方法等が挙げられ、中でも上記液滴の径が小さいことが好ましい。上記液滴の径が小さければ、金属酸化物膜形成用溶液の溶媒が瞬時に蒸発し、基材温度の低下をより抑制することができ、さらに液滴の径が小さいことで、均一な膜厚の金属酸化物膜を得ることができるからである。
また、本発明の金属酸化物膜の製造方法においては、上述した接触方法等により得られた金属酸化物膜の洗浄を行っても良い。上記金属酸化物膜の洗浄は、金属酸化物膜の表面等に存在する不純物を取り除くために行われるものであって、例えば、金属酸化物膜形成用溶液に使用した溶媒を用いて洗浄する方法等を挙げることができる。
次に、本発明の積層体について説明する。本発明の積層体は、基材と、上記基材上に形成された金属酸化物膜とを有する積層体であって、上記金属酸化物膜の結晶状態が、段階的に変化していることを特徴とするものである。
なお、上述したように「結晶状態」とは、結晶性および結晶構造を意味するものである。
以下、本発明の積層体について、各構成毎に説明する。
まず、本発明に用いられる金属酸化物膜について説明する。本発明に用いられる金属酸化物膜は、後述する基材上に形成され、その結晶状態が段階的に変化しているものである。中でも、本発明においては、上記金属酸化物膜の結晶状態が連続的に変化するものであることが好ましい。種々の用途に応用可能な積層体とすることができるからである。
まず、第一態様の金属酸化物膜について説明する。本態様の金属酸化物膜は、結晶性が段階的に変化しているものである。
次に、第二態様の金属酸化物膜について説明する。本態様の金属酸化物膜は、結晶構造が、段階的に変化しているものである。
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は、上記金属酸化物膜を保持するものである。基材の種類としては、上述した「A.金属酸化物膜の製造方法 2.基材」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。また、基材の厚みや大きさについても特に限定されるものではなく、本発明の用途等に合わせて適宜選択することが好ましい。
本参考例においては、ジルコニウムアセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、ジルコニウムアセチルアセトナートおよび硝酸酸化ジルコニウムを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化ジルコニウム膜を作製し、得られた酸化ジルコニウム膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化したZrO2膜の作製>
本実施例においては、結晶状態が積層方向に段階的に変化したZrO2膜を作製した。
まず、基材として、ガラス板(75mm×25mm、厚さ0.7mm)を用意した。次に、上述した参考例1で用いた金属酸化物形成用溶液AおよびBを用意した。次に、この基材(ガラス板)をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて100mLスプレーし、続いて、金属酸化物膜形成用溶液Aおよび金属酸化物膜形成用溶液Bを等量で混合した混合溶液を同様に100mLスプレーし、その後、金属酸化物膜形成用溶液Bを同様に100mLスプレーすることにより、基材上に金属酸化物膜を得た。
<結晶状態が積層方向に連続的に変化したZrO2膜の作製>
本実施例においては、結晶状態が積層方向に連続的に変化したZrO2膜を作製した。
まず、基材として、ガラス板(75mm×25mm、厚さ0.7mm)を用意した。次に、上述した参考例1で用いた金属酸化物形成用溶液AおよびBを用意した。次に、この基材(ガラス板)をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて150mLスプレーする際、金属酸化物膜形成用溶液Aが入った容器に対して30秒間につき1mLの割合で、金属酸化物膜形成用溶液Bを添加し、基材上に金属酸化物膜を得た。
<結晶状態が単一のZrO2膜の作製>
本比較例においては、金属源としてジルコニウムアセチルアセトナートのみを用いてZrO2膜を作製した。基材は実施例1−1と同様のガラス基材を用意した。次に、上記基材をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、実施例1−1で用いた金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて300mLスプレーし、基材上に金属酸化物膜を得た。
本参考例においては、塩化インジウムおよび塩化スズ(II)を含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、硝酸インジウムおよび塩化スズ(II)を含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれITO膜を作製し、得られたITO膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化したITO膜の作製>
本実施例においては、結晶状態が積層方向に段階的に変化したITO膜を作製した。
まず、基材として、ガラス板(75mm×25mm、厚さ0.7mm)を用意した。次に、上述した参考例2で用いた金属酸化物形成用溶液AおよびBを用意した。次に、この基材(ガラス板)をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて100mLスプレーし、続いて、金属酸化物膜形成用溶液Bを同様に100mLスプレーすることにより、基材上に金属酸化物膜を得た。
<結晶状態が積層方向に連続的に変化したITO膜の作製>
本実施例においては、結晶状態が積層方向に連続的に変化したITO膜を作製した。
まず、基材として、ガラス板(75mm×25mm、厚さ0.7mm)を用意した。次に、上述した参考例2で用いた金属酸化物形成用溶液AおよびBを用意した。次に、この基材(ガラス板)をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて100mLスプレーする際、金属酸化物膜形成用溶液Aが入った容器に対して30秒間につき1mLの割合で、金属酸化物膜形成用溶液Bを添加し、基材上に金属酸化物膜を得た。
本参考例においては、ジルコニウムアセチルアセトナートおよび硝酸イットリウムを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、ジルコニウムアセチルアセトナート、硝酸酸化ジルコニウムおよび硝酸イットリウムを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれYSZ膜を作製し、得られたYSZ膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化したYSZ膜の作製>
本実施例においては、結晶状態が積層方向に段階的に変化したYSZ膜を作製した。
まず、基材として、ガラス板(75mm×25mm、厚さ0.7mm)を用意した。次に、上述した参考例3で用いた金属酸化物形成用溶液AおよびBを用意した。次に、この基材(ガラス板)をホットプレート(アズワン社製)で500℃に加熱し、この基材に対し、金属酸化物膜形成用溶液Aを超音波ネプライザ(オムロン社製)にて100mLスプレーし、続いて、金属酸化物膜形成用溶液Bを同様に100mLスプレーすることにより、基材上に金属酸化物膜を得た。
本参考例においては、鉄アセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、鉄アセチルアセトナートおよび塩化鉄を含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化鉄膜を作製し、得られた酸化鉄膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化鉄膜の作製>
参考例4で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、コバルトアセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、コバルトアセチルアセトナートおよび硝酸コバルトを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化コバルト膜を作製し、得られた酸化コバルト膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化コバルト膜の作製>
参考例5で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、ニッケルアセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、ニッケルアセチルアセトナートおよび硝酸ニッケルを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化ニッケル膜を作製し、得られた酸化ニッケル膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化ニッケル膜の作製>
参考例6で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、亜鉛アセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、亜鉛アセチルアセトナートおよび塩化亜鉛を含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化亜鉛膜を作製し、得られた酸化亜鉛膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化亜鉛膜の作製>
参考例7で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、酢酸スズを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、酢酸スズおよび塩化スズを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化スズ膜を作製し、得られた酸化スズ膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化スズ膜の作製>
参考例8で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、セリウムアセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、セリウムアセチルアセトナートおよび塩化セリウムを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化セリウム膜を作製し、得られた酸化セリウム膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化セリウムの作製>
参考例9で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
本参考例においては、チタンアセチルアセトナートを含有する金属酸化物膜形成用溶液Aと、チタンアセチルアセトナートおよび塩化チタンを含有する金属酸化物膜形成用溶液Bとを用いて、それぞれ酸化チタン膜を作製し、得られた酸化チタン膜の結晶状態(結晶性および結晶構造)を比較した。
<結晶状態が積層方向に段階的に変化した酸化チタン膜の作製>
参考例10で使用した金属酸化物形成用溶液AおよびBを用いたこと以外は、実施例3と同様にして金属酸化物膜を得た。得られた金属酸化物膜を、透過電子顕微鏡(日立ハイテクサイエンスシステムズ社製、H−9000UHR)を用いて観察したところ、積層方向に2段階で結晶状態が変化している様子が確認された。
2 … スプレー装置
3、4、5 … ローラー
6 … 金属酸化物膜
Claims (6)
- 同一の金属元素および異なる非金属部を有する金属源を、2種類以上用い、前記2種類以上の金属源の金属源モル分率が異なり、過酸化水素およびアルミニウムアセチルアセトナートを含まない金属酸化物膜形成用溶液を、前記金属源モル分率を変化させつつ、金属酸化物膜形成温度以上の温度まで加熱した基材に接触させることにより、前記基材上に、積層方向において結晶状態が変化した金属酸化物膜を形成することを特徴とする金属酸化物膜の製造方法。
- 前記金属酸化物膜形成用溶液が、さらにドーピング金属源を含有することを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物膜の製造方法。
- 前記金属源が、金属塩または有機金属化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属酸化物膜の製造方法。
- 前記2種類以上の金属源の少なくとも一つが、非金属部に酸アニオンを有する酸アニオン含有金属源であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の金属酸化物膜の製造方法。
- 前記酸アニオンが、F − 、Cl − 、Br − 、NO 2 − 、NO 3 − 、SO 4 2− またはPO 4 3− であることを特徴とする請求項4に記載の金属酸化物膜の製造方法。
- 前記酸アニオン含有金属源と、非金属部にキレートアニオンを有するキレートアニオン含有金属源とを組合せて用いることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の金属酸化物膜の製造方法。
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