JP5299064B2 - 排熱回収装置および燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、排熱回収装置および燃料電池システムに関する。
排熱回収装置および燃料電池システムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、排熱回収装置および燃料電池システムは、燃料電池10と、燃料電池10に冷却媒体を循環させることによって、燃料電池10を冷却する冷却システムと、を備え、前記冷却システムは、冷却媒体を冷却する冷却装置20,22と、燃料電池10と冷却装置20,22との間で、冷却媒体を循環させるための循環配管40と、循環配管40上に配設され、循環配管40に冷却媒体を循環させる循環ポンプ30と、燃料電池10の温度が所定範囲内で維持されるように、燃料電池10の発電負荷に応じて、循環ポンプ30の出力を制御することによって、前記冷却システムにおける冷却媒体の循環流量を制御する制御部50と、を備えている。
この排熱回収装置および燃料電池システムにおいては、冷却水ポンプ30の出力Wが所定値W1未満である場合(ステップS132:YES)、すなわち、燃料電池10の発電負荷が所定値未満である場合に、所定期間、燃料電池10の温度を所定範囲内に維持するために必要な循環流量、すなわち、燃料電池10の発電負荷に応じた循環流量よりも多い所定量の冷却水を、間欠的に燃料電池10に循環させるようになっている。したがって、冷却水の流れの勢いによって、燃料電池10内の冷却媒体流路での気泡の滞留を予防するようになっている。
特開2007−257918号公報
上述した特許文献1に記載の排熱回収装置および燃料電池システムは、冷却媒体流路で発生した気泡によって冷却水ポンプ30が実際にエア噛みを起こしたことを検知できるものではなく、あくまで、燃料電池10内の冷却媒体流路での気泡の滞留を予防するものである。このため、冷却水ポンプ30の増大制御が行われる度に冷却媒体に必要以上に熱が回収されることで、熱回収効率が低下するというおそれがあった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、排熱回収装置および燃料電池システムにおいて、熱回収熱媒体を循環させる循環装置におけるエア噛みを検知し、エア噛みを解消する制御を適切なタイミングで行うことを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る排熱回収装置の発明の構成上の特徴は、熱回収熱媒体が循環する循環ラインと、循環ライン上に設けられ、被凝縮ガスが供給され、熱回収熱媒体と被凝縮ガスとが熱交換する凝縮器と、熱回収熱媒体を循環させる循環装置と、熱回収熱媒体の凝縮器出口温度を検出する第1温度センサと、第1温度センサによって検出された熱回収熱媒体の凝縮器出口温度が目標温度となるように循環装置の送出量を調整する制御装置と、を備えた排熱回収装置において、被凝縮ガスの凝縮器出口温度を検出する第2温度センサと、循環ライン上に設けられ、熱媒体が供給され、熱回収熱媒体と熱媒体とが熱交換する熱交換器と、熱媒体の熱交換器入口温度を検出する第3温度センサと、をさらに備え、制御装置は、第2温度センサによって検出された被凝縮ガスの凝縮器出口温度が所定値以上となり、第2温度センサによって検出された被凝縮ガスの凝縮器出口温度と、第3温度センサによって検出された熱媒体の熱交換器入口温度との組合せが所定領域内となった場合、循環装置の送出量を増大させることである。
また請求項2に係る排熱回収装置の発明の構成上の特徴は、請求項1において、制御装置は、組合せが所定領域となった状態が所定時間継続した場合、循環装置の送出量を増大させることである。
また請求項3に係る排熱回収装置の発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、制御装置は、循環装置の送出量の下限値を増加させることで循環装置の送出量を増大させることである。
また請求項4に係る排熱回収装置の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、凝縮器は、被凝縮ガスとしてバーナからの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器であることである。
また請求項5に係る排熱回収装置の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、凝縮器は、被凝縮ガスとして改質器のバーナからの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器、改質器の改質部から燃料電池の燃料極に供給されるアノードガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とアノードガスとが熱交換する第2凝縮器、燃料極からバーナに供給されるアノードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とアノードオフガスとが熱交換する第3凝縮器、燃料電池の酸化剤極からのカソードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とカソードオフガスとが熱交換する第4凝縮器のうちの少なくとも何れか一つによって構成され、改質器の排熱および/または燃料電池の排熱を熱回収熱媒体に回収することである。
また請求項6に係る燃料電池システムの発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の排熱回収装置を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る排熱回収装置の発明においては、制御装置は、第2温度センサによって検出された被凝縮ガスの凝縮器出口温度が所定値以上となった場合、循環ラインで熱回収熱媒体を循環させる循環装置の送出量を増大させる。ところで、循環装置でエア噛みが発生すると、熱回収熱媒体の流量が減少し、かつ熱回収熱媒体の凝縮器出口温度は低下する。制御装置は熱回収熱媒体の凝縮器出口温度を目標温度とするため循環装置の送出量をさらに減少させるように調整する。この結果、凝縮器において、被凝縮ガスから熱回収熱媒体への熱回収が減少し、被凝縮ガスの凝縮器出口温度は上昇する。このことを利用すれば、被凝縮ガスの凝縮器出口温度が所定値以上となった場合、循環装置でエア噛みが発生したことを確実に検知することができる。ひいては、熱回収熱媒体を循環させる循環装置におけるエア噛みを検知し、エア噛みを解消する制御を適切なタイミングで行うことができる。
さらに、循環ライン上に設けられ、熱媒体が供給され、熱回収熱媒体と熱媒体とが熱交換する熱交換器と、熱媒体の熱交換器入口温度を検出する第3温度センサと、をさらに備え、制御装置は、第2温度センサによって検出された被凝縮ガスの凝縮器出口温度と、第3温度センサによって検出された熱媒体の熱交換器入口温度との組合せが所定領域内となった場合、循環装置の送出量を増大させる。これにより、熱回収熱媒体を循環させる循環装置におけるエア噛みをより精度よく検知し、エア噛みを解消する制御を適切なタイミングで行うことができる。
上記のように構成した請求項2に係る排熱回収装置の発明においては、請求項1において、制御装置は、組合せが所定領域となった状態が所定時間継続した場合、循環装置の送出量を増大させる。これにより、循環装置でエア噛みが発生したことを誤って検知するのを抑制することができ、ひいてはエア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
上記のように構成した請求項3に係る排熱回収装置の発明においては、請求項1または請求項2において、制御装置は、循環装置の送出量の下限値を増加させることで循環装置の送出量を増大させる。これにより、循環装置の送出量を極端に増大させることを抑制することで、エア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
上記のように構成した請求項4に係る排熱回収装置の発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、凝縮器は、被凝縮ガスとしてバーナからの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器である。これにより、排熱回収装置のなかで最も温度の高い被凝縮ガスを利用することで、循環装置でエア噛みが発生したことを誤って検知するのを抑制することができ、ひいてはエア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
上記のように構成した請求項5に係る排熱回収装置の発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、凝縮器は、被凝縮ガスとして改質器のバーナからの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器、改質器の改質部から燃料電池の燃料極に供給されるアノードガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とアノードガスとが熱交換する第2凝縮器、燃料極からバーナに供給されるアノードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とアノードオフガスとが熱交換する第3凝縮器、燃料電池の酸化剤極からのカソードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体とカソードオフガスとが熱交換する第4凝縮器のうちの少なくとも何れか一つによって構成され、改質器の排熱および/または燃料電池の排熱を熱回収熱媒体に回収する。これにより、改質器の排熱および/または燃料電池の排熱を熱回収熱媒体に確実に回収することができる。
上記のように構成した請求項6に係る燃料電池システムの発明においては、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の排熱回収装置を備えている。これにより、上述した請求項1から請求項5の発明の作用効果のある燃料電池システムを提供することができる。

本発明による排熱回収装置を適用した燃料電池システムの第1の実施形態の構成を示す図である。 図1に示す燃料電池システムの制御システムを示す図である。 図1に示す制御装置に記憶されている、第3温度に対する第2温度の所定値の関係を示すマップである。 図1に示す制御装置にて実行される制御プログラムのフローチャートである。 本発明による第1の実施形態の作用効果を説明するための図であり、第1温度、第2温度および凝縮用冷媒循環ポンプの制御量の時間変化を示すタイムチャートである。 本発明による排熱回収装置を適用した燃料電池システムの第2の実施形態の構成を示す図である。
1)第1の実施形態
以下、本発明による排熱回収装置を備えた燃料電池システムの第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は燃料電池システムの構成を示す構成ブロック図である。この燃料電池システムは、燃料電池10、改質器20、排熱回収装置30、および制御装置40を備えている。
燃料電池10は、燃料(例えば水素を含む改質ガス)および酸化剤ガス(例えば酸素を含む空気)が供給されて水素と酸素の化学反応により発電して直流電圧を出力するものである。本実施形態では、燃料電池10は高分子電解質形を例に挙げて説明する。燃料電池10は、発電した電力を外部電力負荷13に供給するものである。
改質器20は、原料(改質用燃料)を水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池10に供給するものであり、バーナ(燃焼部)21および改質部22を含んで構成されている。原料としては天然ガス、LPG、灯油、ガソリン、メタノールなどがある。本実施形態では原料は天然ガスである。
バーナ21は、起動運転時に外部から燃焼用燃料および燃焼用空気が供給され、または定常運転時に燃料電池10の燃料極からアノードオフガス(燃料電池に供給され使用されずに排出された改質ガス)が供給され、供給された各可燃性ガスを燃焼用空気で燃焼し、その燃焼ガスで改質部22を加熱するものである。
改質部22は、外部から供給された原料に蒸発器からの水蒸気(改質水)を混合した混合ガスを改質部22に充填された触媒により改質して水素ガスと一酸化炭素ガスを生成している(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気を水素ガスと二酸化炭素とに変成している(いわゆる一酸化炭素シフト反応)。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池10の燃料極に導出される。
なお、この改質部22には、図示しないCOシフト部およびCO浄化部も備えられている。COシフト部は、改質部22からの改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をその内部に充填された触媒により反応させて水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度が低減されてCO浄化部に導出される。CO浄化部は、改質ガスに残留している一酸化炭素と外部からさらに供給されたCO浄化用の空気とをその内部に充填された触媒により反応させて二酸化炭素を生成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)燃料電池10の燃料極に導出される。
排熱回収装置30は、貯湯槽31、貯湯水循環ライン32、貯湯水循環ポンプ32b、凝縮用冷媒循環ライン(熱回収熱媒体循環ライン)33、凝縮用冷媒循環ポンプ(熱回収熱媒体循環装置)33a、燃料電池熱媒体循環ライン34、燃料電池熱媒体循環ポンプ34a、第1熱交換器35、第2熱交換器36、および凝縮器37を含んで構成されている。
貯湯槽31は、貯湯水を貯湯可能なタンクである。貯湯槽31は、1つの柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に、すなわち上部の温度が最も高温であり下部にいくにしたがって低温となり下部の温度が最も低温であるように貯留されるようになっている。貯湯槽31の柱状容器の下部には水道水などの水(低温の水)が導入管31aを介して補給されるようになっている。貯湯槽31に貯留された高温の温水が貯湯槽31の柱状容器の上部から導出管31bを介して導出されるようになっている。
貯湯水循環ライン32は、貯湯槽31に連通され貯湯水が循環するライン(配管系)である。貯湯水循環ライン32の一端は貯湯槽31の下部に、他端は貯湯槽31の上部に接続されている。貯湯水循環ライン32上には、一端から他端に向かって順番に、温度センサ32a、貯湯水循環装置である貯湯水循環ポンプ32b、第1熱交換器35および第2熱交換器36が配設されている。第3温度センサである温度センサ32aは、貯湯槽31から第1熱交換器35に流入する貯湯水(熱媒体)の温度(貯湯水第1熱交換器入口温度)を検出して制御装置40に送出するものである。温度センサ32aは、貯湯槽31と第1熱交換器35の間に設けられるものであり、本体ハウジングH内に設けられるのが望ましい。貯湯水循環ポンプ32bは、貯湯槽31の下部の貯湯水を吸い込んで貯湯水循環ライン32を図示矢印方向へ通水させて貯湯槽31の上部に送出するものであり、制御装置40によって制御されてその吐出量(送出量)が制御されるようになっている。
凝縮用冷媒循環ライン(熱回収熱媒体循環ライン)33は、改質器20の排熱を回収した凝縮用冷媒(熱回収熱媒体)が循環するライン(配管系)である。凝縮用冷媒としては、プロピレングリコール水溶液などの不凍液や水を使用する。凝縮用冷媒循環ライン33上には、第1熱交換器35を起点に上流から下流に向かって順番に、第1熱交換器35、凝縮用冷媒循環ポンプ33a、第3凝縮器37c、第4凝縮器37d、第1凝縮器37aおよび温度センサ33bが配設されている。
凝縮用冷媒循環ポンプ(熱回収熱媒体循環装置(循環装置))33aは、凝縮用冷媒循環ライン33上に設けられ凝縮用冷媒を循環させるポンプである。凝縮用冷媒循環ポンプ33aは、凝縮用冷媒循環ライン33で図示矢印方向へ凝縮用冷媒を循環させるものであり、制御装置40によって制御されてその吐出量(送出量)が制御されるようになっている。第1温度センサである温度センサ33bは、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度(熱回収熱媒体の凝縮器出口温度)を検出するものであり、その検出結果を制御装置40に送信するようになっている。
第3凝縮器(アノードオフガス凝縮器)37cは、凝縮用冷媒が供給されるとともに燃料電池10の燃料極から排出されるアノードオフガスが供給され、凝縮用冷媒とアノードオフガスが熱交換するように構成されている。第3凝縮器37cは、凝縮用冷媒とアノードオフガスとの熱交換によりアノードオフガス中の水蒸気を凝縮する凝縮器である。第3凝縮器37cは、燃料電池10のアノードオフガスの排熱を凝縮用冷媒に回収する。
第4凝縮器(カソードオフガス凝縮器)37dは、凝縮用冷媒が供給されるとともに燃料電池10の空気極から排出されるカソードオフガスが供給され、凝縮用冷媒とカソードオフガスが熱交換するように構成されている。第4凝縮器37dは、凝縮用冷媒とカソードオフガスとの熱交換によりカソードオフガス中の水蒸気を凝縮する凝縮器である。第4凝縮器37dは、燃料電池10のカソードオフガスの排熱を凝縮用冷媒に回収する。
第1凝縮器(燃焼排ガス凝縮器)37aは、凝縮用冷媒が供給されるとともにバーナ21から排出される燃焼排ガスが供給され、凝縮用冷媒と燃焼排ガスが熱交換するように構成されている。第1凝縮器37aは、凝縮用冷媒と燃焼排ガスとの熱交換により燃焼排ガス中の水蒸気を凝縮する凝縮器である。第1凝縮器37aは、改質器20の燃焼排ガスの排熱を凝縮用冷媒に回収する。
第1凝縮器37aの燃焼排ガスの出口側には、温度センサ51が設けられている。第2温度センサである温度センサ51は、被凝縮ガスである燃焼排ガスの第1凝縮器37aの出口温度を検出するものであり、その検出結果を制御装置40に送信するようになっている。
本実施形態では、凝縮用冷媒循環ライン33を循環する凝縮用冷媒は、アノードオフガス、カソードオフガス、燃焼排ガスの順番に熱交換するようになっている。なお、凝縮器の配列順は、本実施形態の順番と異なる順番でもよい。また、第2凝縮器37bを燃料電池熱媒体循環ライン34でなく凝縮用冷媒循環ライン33に設けるようにしてもよい。
燃料電池熱媒体循環ライン34は、燃料電池10と熱交換する燃料電池熱媒体が循環するライン(配管系)である。貯湯水循環ライン32、凝縮用冷媒循環ライン33および燃料電池熱媒体循環ライン34は互いに独立して設けられている。燃料電池熱媒体循環ライン34上には、燃料電池10を起点に上流から下流に向かって順番に、燃料電池10、第2熱交換器36、燃料電池熱媒体循環ポンプ34aおよび第2凝縮器37bが配設されている。
燃料電池熱媒体循環ポンプ(燃料電池熱媒体循環装置)34aは、燃料電池熱媒体循環ライン34上に設けられ燃料電池熱媒体を循環させるポンプである。燃料電池熱媒体循環ポンプ34aは、燃料電池熱媒体循環ライン34で燃料電池熱媒体を図示矢印方向へ循環させるものであり、制御装置40によって制御されてその吐出量(送出量)が制御されるようになっている。
第2凝縮器(アノードガス凝縮器)37bは、燃料電池熱媒体が供給されるとともに改質器20から燃料電池10の燃料極に供給されるアノードガス(改質ガス)が供給され、燃料電池熱媒体とアノードガスが熱交換するように構成されている。第2凝縮器37bは、燃料電池熱媒体とアノードガスとの熱交換によりアノードガス中の水蒸気を凝縮する凝縮器である。第2凝縮器37bは、改質器20のアノードガスの排熱を燃料電池熱媒体に回収する。
第1熱交換器35は、貯湯水循環ライン32と凝縮用冷媒循環ライン33とが熱交換可能な構成とされており、貯湯水循環ライン32を循環する貯湯水と凝縮用冷媒循環ライン33を循環する凝縮用冷媒とが熱交換する熱交換器である。
第2熱交換器36は、貯湯水循環ライン32上であって第1熱交換器35に対して貯湯水の下流側でかつ第1熱交換器35と貯湯槽31との間に設けられている。第2熱交換器36は、貯湯水循環ライン32と燃料電池熱媒体循環ライン34とが熱交換可能な構成とされており、貯湯水循環ライン32を循環する貯湯水と燃料電池熱媒体循環ライン34を循環する燃料電池熱媒体とが熱交換する熱交換器である。
このように構成された排熱回収装置30によれば、燃料電池10の発電にて発生した排熱(熱エネルギー)は、燃料電池熱媒体に回収され燃料電池熱媒体を昇温する。これに伴って燃料電池10が昇温される。具体的には、燃料電池10は例えば70℃に維持されるようになっている。さらに、燃料電池熱媒体に回収された熱は、第2熱交換器36を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水が加熱(昇温)される(例えば60℃)とともに燃料電池熱媒体が降温される(例えば72℃から70℃に降温される)。
さらに、燃料電池10に供給されるアノードガスの排熱も、第2凝縮器37bを介して燃料電池熱媒体に回収され、アノードガスが降温され(例えば100℃から80℃に)燃料電池熱媒体が昇温される(例えば60℃から65℃に)。さらに、燃料電池熱媒体に回収された熱は、第2熱交換器36を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水が加熱(昇温)されるとともに燃料電池熱媒体が降温される(例えば72℃から70℃に降温される)。
燃料電池10から排出されるアノードオフガスの排熱は、第3凝縮器37cを介して凝縮用冷媒に回収され、アノードオフガスが降温され(例えば70℃から40℃に)凝縮用冷媒が昇温される(例えば30℃から35℃に)。さらに、凝縮用冷媒に回収された熱は、第1熱交換器35を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水が加熱(昇温)される(例えば20℃から40℃に)とともに凝縮用冷媒が降温される(例えば50℃から30℃に)。
さらに、燃料電池10から排出されるカソードオフガスの排熱も、第4凝縮器37dを介して凝縮用冷媒に回収され、カソードオフガスが降温され(例えば70℃から45℃に)凝縮用冷媒が昇温される(例えば35℃から40℃に)。さらに、凝縮用冷媒に回収された熱は、第1熱交換器35を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水が加熱(昇温)されるとともに凝縮用冷媒が降温される。
さらに、バーナ21からの燃焼排ガスの排熱も、第1凝縮器37aを介して凝縮用冷媒に回収され、燃焼排ガスが降温され(例えば200℃から100℃に)凝縮用冷媒が昇温される(例えば40℃から50℃に)。さらに、凝縮用冷媒に回収された熱は、第1熱交換器35を介して貯湯水に回収されて、この結果貯湯水が加熱(昇温)される(例えば20℃から40℃に)とともに凝縮用冷媒が降温される(例えば50℃から30℃に)。
燃料電池10から排出される排熱は、燃料電池10から排出されるアノードオフガスやカソードオフガスの排熱だけでなく、燃料電池10の発電で発生する排熱が含まれている。改質装置20にて発生する排熱は、アノードガスの排熱、バーナ25からの燃焼排ガスの排熱、および改質装置20と熱交換する排熱(改質装置自身の排熱)が含まれている。
なお、上述した循環ポンプ32b,33a,34aは、ターボ型ポンプである。ターボ型ポンプは、回転する羽根車の中を液体が連続的に通り抜ける間に、羽根に作用する力を媒介として液体にエネルギーを与える装置である。液体が羽根車内を通り抜けるときの流れの方向と回転軸との関連から、遠心ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプに分けられる。循環ポンプ32b,33a,34aは、羽根車から吐き出される流れが回転軸に垂直な面内にあるポンプである遠心ポンプが望ましく、さらに羽根車の吐出し側に直接渦巻形ケーシングをもつ渦巻きポンプが望ましい。キャンド型の渦巻きポンプがさらに望ましい。
また、上述した第1〜第4凝縮器37a〜37dは凝縮器37である。
燃料電池10から出力される電力はインバータ11で電源ライン14に出力され、電力負荷13に供給される。
さらに、燃料電池システムは、制御装置40を備えている。制御装置40には、上述した各温度センサ32a,33b,51、各ポンプ32b,33a,34aが接続されている(図1参照)。制御装置40は、図4のフローチャートに対応したプログラムを実行して、燃料電池システムの運転を行っている。
燃料電池システムは、図2に示す制御システムにより凝縮用冷媒循環ライン33の温度、特に凝縮用冷媒の第1凝縮器出口温度をフィードバック制御(PID制御)により調整している。図2には、制御装置40、凝縮用冷媒循環ポンプ33a、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの電動モータ(図示省略)のドライバ回路33a1、凝縮用冷媒循環ライン33、および温度センサ33bが示されている。
制御装置40は、制御信号(本実施形態ではデューティ比duty[%])をアクチュエータである凝縮用冷媒循環ポンプ33aに出力する。凝縮用冷媒循環ポンプ33aは、制御信号であるデューティ比dutyを操作量である凝縮用冷媒循環ライン33の流量(単位時間あたり流量:mL/min)に変換するものである。凝縮用冷媒循環ライン33は制御対象である。温度センサ33bの検出値(凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の実測温度)は、PID制御器44に出力されるようになっている。
制御装置40は、図2に示すように、第2温度判定部41、ガード下限値変更部42、減算器43、PID制御器44、ガード処理部45を有している。
第2温度判定部41は、第2温度センサ51によって検出された燃焼排ガスの第1凝縮器の出口温度(第2温度)が所定値以上であるか否かを判定するものである。ひいては、第2温度判定部41は、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常の有無を判定し、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛みの有無を判定するものである。
このような判定ができる理由を説明する。凝縮用冷媒循環ポンプ33aでエア噛みが発生すると、凝縮用冷媒の流量が減少する。またエア噛みが発生すると、凝縮用冷媒中にエアが含まれるため熱交換効率が低下するので、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度(第1温度)は低下する。制御装置40は凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度を目標温度とするため凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量をさらに減少させるように調整する。この結果、第1凝縮器37aにおいて、燃焼排ガスから凝縮用冷媒への熱回収が減少し、燃焼排ガスの第1凝縮器37aの出口温度(第2温度)は上昇する。このことを利用すれば、燃焼排ガスの第1凝縮器37aの出口温度が所定値以上となった場合、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常が発生したこと、例えば凝縮用冷媒循環ポンプ33aでエア噛みが発生したことを確実に検知することができる。
このとき、第2温度判定部41は、第2温度だけでなく、第3温度センサ32aによって検出された貯湯水の第1熱交換器35の出口温度である第3温度も使用して第2温度が所定値以上であるか否かを判定している。具体的には、第2温度、第3温度、図3に示すマップを使用して、同時に検出された第2温度と第3温度の組合せがマップ以上であれば(マップより上の領域であれば)、第2温度が第3温度に対応した所定値以上であると判定する。すなわち、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常があると判定する。例えば、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛みが有りと判定する。一方、第2温度と第3温度の組合せがマップ未満であれば(マップより下の領域であれば)、第2温度が第3温度に対応した所定値未満であると判定する。すなわち、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常がない(正常である)と判定する。例えば、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛みは無いと判定する。
例えば、第3温度が35℃から60℃の間であれば、第2温度の所定値はマップから55℃となるので、第2温度が55℃以上であれば所定値以上(エア噛み有り)と判定し、第2温度が55℃未満であれば所定値未満(エア噛み無し)と判定する。
図3に示すマップは、第2温度の所定値と第3温度との相関関係を示すものである。図3は異常状態から正常状態への移行または正常状態から異常状態への移行条件にヒステリシスを考慮したマップである。実線は、異常状態を判定するための第2温度の所定値と第3温度との相関関係を示すものである。破線は、異常状態判定後に正常状態を判定するための第2温度の所定値と第3温度との相関関係を示すものである。凝縮用冷媒循環ライン33の流量が正常であった場合に、第2温度と第3温度の組合せが実線以上になったら同流量が異常になったと判定する。凝縮用冷媒循環ライン33の流量が異常状態であった場合に、第2温度と第3温度の組合せが破線より下になったときに正常に復帰したと判定する。このマップは、第3温度が高くなると第2温度の所定値が高くなるようになっている。凝縮用冷媒循環ライン33を流れる凝縮用冷媒は、第1熱交換器35にて貯湯水循環ライン32を流れる貯湯水と熱交換されるので、凝縮用冷媒の温度は貯湯水から強い影響を受けるからである。なお、本実施形態では、マップはステップ状に設定されているが、線形、非線形に設定されてもよい。また、マップに代えて演算式を使用するようにしてもよい。
なお、図3ではヒステリシスを考慮したマップを使用したが、ヒステリシスが無視できる場合には第2温度の所定値と第3温度との相関関係を単一の線によって示したマップを使用してもよい。
ガード下限値変更部42は、第2温度判定部41の判定結果を受けて、その判定結果に基づいてガード下限値を変更するものである。検出された第2温度が所定値以上であると判定された場合(すなわち、凝縮用冷媒循環ライン33の流量が異常(例えば、流量が減少する異常、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛み)であると判定された場合)、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量(凝縮用冷媒循環ライン33の流量)を増大させるべく、ガード下限値を所定量(例えば、デューティ比で2%)ずつ増加させる。なお、ガード下限値は例えば10%を超えることはない。また、検出された第2温度が所定値以上であると判定された状態が所定時間(例えば2分)継続した場合に、ガード下限値を変更するのが望ましい。誤判定を抑制するためである。
さらに、検出された第2温度が所定値未満であると判定された場合(すなわち、凝縮用冷媒循環ライン33の流量が正常であると判定された場合)、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量(凝縮用冷媒循環ライン33の流量)を減少させるべく、ガード下限値を所定量(例えば、duty比で2%)ずつ減少させる。なお、ガード下限値は当初設定値より小さくなることはない。また、検出された第2温度が所定値未満であると判定された状態が所定時間(例えば2分)継続した場合に、ガード下限値を変更するのが望ましい。誤判定を抑制するためである。
減算器43は、温度センサ33bから取得した、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の実測温度を入力するとともに、制御装置40の記憶装置(図示しない)に予め記憶されている、凝縮用冷媒循環ライン33を流通する凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の目標温度を入力する。減算器43は、読み込んだ目標温度から読み込んだ実測温度を減算して偏差eを算出してPID制御器44に出力する。
PID制御器44は、凝縮用冷媒循環ライン33を流通する凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の目標温度と、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の実測温度とから、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの制御信号値をPID制御により演算する。PID制御器44は、減算器43で算出した偏差eを入力し、その偏差eに基づいて凝縮用冷媒循環ポンプ33aの回転数(ポンプの吐出量(流量))である制御信号値を算出する。この場合、凝縮用冷媒循環ポンプ33aがPWM制御されていれば、制御信号値はPWM制御のデューティ比(duty)である。
PID制御器44は、PID制御(速度形)を行うものである。PID制御器44は、偏差eに比例した出力値を出力する比例動作器、偏差eの時間積分に比例した出力値を出力する積分動作器、および偏差eの時間変化率に比例した出力値を出力する微分動作器(それぞれ図示省略)を有している。PID制御器44は、比例動作器、積分動作器および微分動作器による各出力値を加算した値を、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのフィードバック制御信号値dutyとして算出する。このように、PID制御器44は、凝縮用冷媒循環ライン33を流通する凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の目標温度と、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の実測温度とに基づいてフィードバック制御信号値dutyを算出するものである。
PID制御器44で行われるPID制御は、比例動作器、積分動作器および微分動作器のすべての機能を発揮するものだけでなく、比例動作器および積分動作器の機能のみを発揮するPI制御、比例動作器の機能のみを発揮するP制御も含むものとする。P制御もPI制御もいずれもフィードバック制御信号値を算出するものである。
ガード処理部45は、PID制御器44からフィードバック制御信号値dutyを入力しガード処理して出力するものである。すなわち、ガード処理部45は上限値(ガード上限値)と下限値(ガード下限値)を有しており、フィードバック制御信号値が上限値と下限値の間であればそのままの値を、フィードバック制御信号値が上限値以上であれば上限値を、フィードバック制御信号値が下限値以下であれば下限値を、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの電動モータ(図示省略)のドライバ回路33a1に出力するようになっている。
また、ガード処理部45は、ガード下限値変更部42で算出された下限値を入力し、その下限値を使用してガード処理している。したがって、下限値を第2温度に基づいて増大させたり減少させたりすることができる。
次に、上述した燃料電池システムの作動について図4のフローチャートに沿って説明する。制御装置40は、図示しない主電源がオン状態にあるとき、上記フローチャートに対応したプログラムを所定時間毎に実行する。制御装置40は、ステップ102において、第1温度を制御中であるかを判定し、制御中であれば(「YES」と判定し)プログラムをステップ104に進め、制御中でなければ(「NO」と判定し)ステップ102の処理を繰り返す。
制御装置40は、ステップ104〜110の処理により、第2温度の判定結果(第2温度と所定値との比較結果)に応じて凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を調整(変更、増減)する。すなわち、制御装置40は、ステップ104,106の処理にて上述した第2温度判定部41と同様な処理を行い、ステップ108,110の処理にて上述したガード下限値変更部42と同様な処理を行う。
具体的には、第2温度が異常領域にあり、かつその状態が所定時間継続した場合、制御装置40は、ステップ104で「YES」と判定し、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を+2%切り上げる(ステップ108)。なお、ガード下限値の上限は10%であるので、10%となった時点で切り上げを中止する。
第2温度が正常領域にあり、かつその状態が所定時間(例えば2分)継続した場合、制御装置40は、ステップ104,106で「NO」、「YES」と判定し、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を−2%切り下げる(ステップ110)。なお、ガード下限値の下限は当初設定値(例えば2%)であるので、当初設定値となった時点で切り下げを中止する。
第2温度が正常領域にあり、かつその状態が所定時間継続していない場合、制御装置40は、ステップ104,106でそれぞれ「NO」と判定し、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を変更しないでプログラムをステップ112に進める。
第2温度が異常領域にあり、かつその状態が所定時間継続していない場合、制御装置40は、ステップ104,106でそれぞれ「NO」と判定し、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を変更しないでプログラムをステップ112に進める。
ステップ104において、制御装置40は、第3温度センサ32aが測定した第3温度と図3のマップから第2温度の所定値を算出し、第2温度センサ51が測定した第2温度がその算出した所定値以上であり(第2温度が異常領域であり)、その状態が所定時間継続していれば(「YES」と判定し)、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常があると判定し、そうでなければ(「NO」と判定する)凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常がない(正常である)と判定する。
ステップ106において、制御装置40は、第3温度センサ32aが測定した第3温度と図3のマップから第2温度の所定値を算出し、第2温度センサ51が測定した第2温度がその算出した所定値未満であり(第2温度が正常領域であり)、その状態が所定時間継続していれば(「YES」と判定し)、凝縮用冷媒循環ライン33の流量に異常がない(正常である)と判定する。
さらに、制御装置40は、ステップ112において、上述した減算器43とPID制御器44と同様にフィードバック制御のデューティ比(duty)を算出する。すなわち、制御装置40は、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の目標温度と、第1温度センサ33bから取得した凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度の実測温度との偏差eに基づいて凝縮用冷媒循環ポンプ33aの回転数(ポンプの吐出量(流量))である制御信号値を算出する。この場合、凝縮用冷媒循環ポンプ33aがPWM制御されていれば、制御信号値はPWM制御のデューティ比(duty)である。
そして、制御装置40は、ステップ114において、ステップ112で算出したフィードバック制御のデューティ比をガード処理し、処理後のデューティ比をドライバ回路33a1に出力する。具体的には、制御装置40は、ステップ112で算出したフィードバック制御のデューティ比をガード下限値と比較する。そして、制御装置40は、そのデューティ比がガード下限値より大きい場合には(ステップ114で「YES」と判定し)、そのデューティ比をそのままドライバ回路33a1に出力し(ステップ116)、デューティ比がガード下限値以下である場合には(ステップ114で「NO」と判定し)、ガード下限値をドライバ回路33a1に出力する(ステップ118)。
これにより、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛みなどに起因して凝縮用冷媒循環ライン33の流量が小さくなった場合、ガード下限値を増大ことで凝縮用冷媒循環ポンプ33aの吐出量の最低値(ガード下限値に相当する)を増大させることにより凝縮用冷媒循環ライン33の流量を増大させるように制御を行うことができる。
さらに、図5を参照して本実施形態の作用・効果について説明する。図5には、第1温度の実測温度、第2温度の実測温度、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの制御量の時間変化を示している。
最初に、第2温度の判定結果に応じてガード下限値を変更させない場合(すなわち第2温度が所定温度以上となっても凝縮用冷媒循環ポンプ33aの制御量を増大させない場合)について説明する。燃料電池システムが正常に稼動されているなかで、時刻t1に凝縮用冷媒循環ポンプ33aにエア噛みが発生すると、凝縮用冷媒循環ライン33の流量が減少する。またエア噛みによって凝縮用冷媒中にエアが含まれるため、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度(第1温度)は低下する。制御装置40は凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度を目標温度とするため凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量をさらに減少させるように調整する。この結果、第1凝縮器37aにおいて、燃焼排ガスから凝縮用冷媒への熱回収が減少し、燃焼排ガスの第1凝縮器37aの出口温度(第2温度)は上昇する。これに対して何ら処理を行わなければ、第1温度は破線で示すように下がり続けるとともに凝縮用冷媒循環ポンプ33aの制御量も破線で示すように下がり続け、第2温度は破線で示すように上がり続ける。
これに対して、本実施形態によれば、時刻t2に第2温度が所定値以上になると、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの制御量が徐々に増大される。これにより、凝縮用冷媒循環ポンプ33aの吐出量が増大される。この結果、時刻t3に凝縮用冷媒循環ポンプ33aのエア噛みが解除されると、凝縮用冷媒循環ライン33の流量が増大する。そうすると、凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度(第1温度)は上昇する。制御装置40は凝縮用冷媒の第1凝縮器37aの出口温度を目標温度とするため凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量をさらに増大させるように調整する。この結果、第1凝縮器37aにおいて、燃焼排ガスから凝縮用冷媒への熱回収が増大し、燃焼排ガスの第1凝縮器37aの出口温度(第2温度)は低下する。なお、本実施形態による作用効果は実線で示している。
上述した説明から明らかなように、本実施形態に係る排熱回収装置の発明においては、制御装置40は、第2温度センサ51によって検出された被凝縮ガス(燃焼排ガス)の凝縮器出口温度が所定値以上となった場合、循環ライン(凝縮用冷媒循環ライン33)で熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)を循環させる循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させる。ところで、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)でエア噛みが発生すると、熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)の流量が減少する。またエア噛みが発生すると、凝縮用冷媒中にエアが含まれるため熱交換効率が低下するので、熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)の凝縮器出口温度は低下する。制御装置40は熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)の凝縮器出口温度を目標温度とするため循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量をさらに減少させるように調整する。この結果、第1凝縮器37aにおいて、被凝縮ガス(燃焼排ガス)から熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)への熱回収が減少し、被凝縮ガス(燃焼排ガス)の凝縮器出口温度は上昇する。このことを利用すれば、被凝縮ガス(燃焼排ガス)の凝縮器出口温度(第2温度)が所定値以上となった場合、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)でエア噛みが発生したこと、すなわち凝縮用冷媒循環ライン33の流量の異常が発生したことを検知することができる。ひいては、熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)を循環させる循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)におけるエア噛みを検知し、エア噛みを解消する制御を適切なタイミングで行うことができる。
また、制御装置40は、第2温度センサ51によって検出された被凝縮ガス(燃焼排ガス)の凝縮器出口温度が所定値以上となった状態が所定時間継続した場合、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させる。これにより、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)でエア噛みが発生したことを誤って検知するのを抑制することができ、ひいてはエア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
また、循環ライン(凝縮用冷媒循環ライン33)上に設けられ、熱媒体(貯湯水)が供給され、熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)と熱媒体(貯湯水)とが熱交換する熱交換器(第1熱交換器35)と、熱媒体(貯湯水)の熱交換器入口温度を検出する第3温度センサ32aと、をさらに備え、制御装置40は、第2温度センサ51によって検出された被凝縮ガス(燃焼排ガス)の凝縮器出口温度と、第3温度センサ32aによって検出された熱媒体(貯湯水)の熱交換器入口温度との組合せが所定領域(図3の異常領域)内となった場合、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させる。これにより、熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)を循環させる循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)におけるエア噛みをより精度よく検知し、エア噛みを解消する制御を適切なタイミングで行うことができる。
また、制御装置40は、前記組合せが所定領域(図3の異常領域)となった状態が所定時間継続した場合、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させる。これにより、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)でエア噛みが発生したことを誤って検知するのを抑制することができ、ひいてはエア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
また、制御装置40は、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量の下限値(ガード下限値に相当する)を増加させることで循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させる。これにより、循環装置の送出量を極端に増大させることを抑制することで、エア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
また、凝縮器(第1凝縮器37a)は、被凝縮ガス(燃焼排ガス)としてバーナ21からの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器37aである。これにより、排熱回収装置のなかで最も温度の高い被凝縮ガスを利用することで、循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)でエア噛みが発生したことを誤って検知するのを抑制することができ、ひいてはエア噛みを解消する制御を適切に行うことができる。
また、凝縮器37は、被凝縮ガスとして改質器20のバーナ21からの燃焼排ガスが供給され熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)と燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器37a、改質器20の改質部22から燃料電池10の燃料極に供給されるアノードガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)とアノードガスとが熱交換する第2凝縮器37b、燃料極からバーナ21に供給されるアノードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)とアノードオフガスとが熱交換する第3凝縮器37c、燃料電池10の酸化剤極からのカソードオフガスが被凝縮ガスとして供給され熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)とカソードオフガスとが熱交換する第4凝縮器37dのうちの少なくとも何れか一つによって構成され、改質器20の排熱および/または燃料電池10の排熱を熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)に回収する。これにより、改質器20の排熱および/または燃料電池10の排熱を熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)に確実に回収することができる。
また、上記燃料電池システムの発明においては、上述した排熱回収装置を備えている。これにより、上述した排熱回収装置の作用効果のある燃料電池システムを提供することができる。
なお、上述した実施形態においては、第1凝縮器37aの被凝縮ガスである燃焼排ガスの出口温度に基づいて、循環ライン(凝縮用冷媒循環ライン33)で熱回収熱媒体(凝縮用冷媒)を循環させる循環装置(凝縮用冷媒循環ポンプ33a)の送出量を増大させるようにしたが、第3凝縮器37cの被凝縮ガスであるアノードオフガスの出口温度や第4凝縮器37dの被凝縮ガスであるカソードオフガスの出口温度に基づいて凝縮用冷媒循環ポンプ33aの送出量を増大させるようにしてもよい。また、第2凝縮器37bの被凝縮ガスであるアノードガスの出口温度に基づいて燃料電池熱媒体循環ポンプ34aの送出量を増大させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、凝縮用冷媒循環ポンプ33aのガード下限値を増加させることで送出量を増大させるようにしたが、ガード下限値に関係なく、エア噛みを検出した時点の制御量を基準に増大させるようにしてもよく、その他の方法で送出量を増大させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態において、貯湯水循環ライン32と凝縮用冷媒循環ライン33とを一つにした循環ラインを設け、このライン上に第1,3,4凝縮器37a,37c,37dを設けるようにしてもよい。この場合、凝縮用冷媒循環ポンプ33aまたは燃料電池熱媒体循環ポンプ34aを残すようにすればよく、第1熱交換器35は省略することができる。
2)第2の実施形態
以下、本発明による排熱回収装置を備えた燃料電池システムの第2の実施形態について図6を参照して説明する。図6はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは、箱状の筐体11、燃料電池モジュール120、排熱回収システム130を備えている。
筐体11は、筐体11内を区画して第1室R1および第2室R2を形成する仕切部材112を備えている。仕切部材112は、筐体11を上下に区画する(仕切る)板状部材である。
燃料電池モジュール120は、第1室R1内に収納されている。燃料電池モジュール120は、ケーシング121、蒸発部122、改質部123および燃料電池124を備えている。ケーシング121内には、蒸発部122、改質部123および燃料電池124が配設されている。このとき、蒸発部122、改質部123が燃料電池124の上方に位置するように配設されている。
蒸発部122は、後述する燃焼ガスにより加熱されて、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに、供給された改質用原料を予熱するものである。蒸発部122は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して改質部123に供給するものである。改質用原料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
この蒸発部122には、一端(下端)が純水タンク113内に配設された給水管141の他端が接続されている。給水管141には、改質水ポンプ141aが設けられている。改質水ポンプ141aは、蒸発部122に改質水を供給するとともにその改質水供給量を調整するものである。
また、蒸発部122には、燃料供給源(図示省略)からの改質用原料が改質用原料供給管142を介して供給されている。改質用原料供給管142には、上流から順番に一対の原料バルブ(図示省略)、脱硫器142a、および原料ポンプ142bが設けられている。原料バルブは改質用原料供給管142を開閉する電磁開閉弁である。脱硫器142aは改質用原料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を除去するものである。原料ポンプ142bは、燃料供給源からの燃料供給量を調整するものであり、その吐出量は調整制御(例えば燃料電池124の負荷電力量(消費電力量)に応じて制御)されるものである。
改質部123は、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部122から供給された混合ガス(改質用原料、水蒸気)から改質ガスを生成して導出するものである。改質部123内には、触媒が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池124の燃料極に導出されるようになっている。
燃料電池124は、燃料極、空気極(酸化剤極)、および両極の間に介装された電解質からなる複数のセル124aが積層されて構成されている。本実施の形態の燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池124の燃料極には、改質ガスが供給される。動作温度は700〜1000℃程度である。水素だけではなく天然ガスや石炭ガスなども直接燃料として用いることが可能である。この場合、改質部123は省略することができる。
セル124aの燃料極側には、燃料である改質ガスが流通する燃料流路124bが形成されている。セル124aの空気極側には、酸化剤ガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路124cが形成されている。
燃料電池124は、マニホールド125上に設けられている。マニホールド125には、改質部123からの改質ガスが改質ガス供給管143を介して供給されている。燃料流路124bは、その下端(一端)がマニホールド125の燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出される改質ガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。空気流路124cは、その下端(一端)がエア用マニホールドを介してカソードエア供給管144に接続されており、カソードエア供給管144から導出されるカソードガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。
なお、カソードエア供給管144の一端はエア用マニホールド(図示しない)に接続され、他端はカソードエアブロワ144a(カソードエア送出(送風)手段)に接続されている。カソードエアブロワ144aは、第2室R2内に配設されている。カソードエアブロワ144aは、第2室R2内の空気を吸入し燃料電池124の空気極に吐出するものであり、その吐出量は調整制御(例えば燃料電池124の負荷電力量(消費電力量)に応じて制御)されるものである。
燃料電池124においては、燃料極に供給された燃料と空気極に供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極では、下記化1および化2に示す反応が生じ、空気極では、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極で生成した酸化物イオン(O2−)が電解質を透過し、燃料極で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。したがって、燃料流路124bおよび空気流路124cからは、発電に使用されなかった改質ガスおよび酸化剤ガス(空気)が導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
そして、燃料流路124bから導出した発電に使用されなかった改質ガスは、燃料電池124と蒸発部122(改質部123)の間の燃焼空間R3にて、空気流路124cから導出した発電に使用されなかった酸化剤ガス(空気)によって燃焼され、その燃焼ガスによって蒸発部122および改質部123が加熱される。さらには、燃料電池モジュール120内を動作温度に加熱している。その後、燃焼ガスは導出口121aから燃料電池モジュール120の外に排気される。
排熱回収システム130は、貯湯水を貯湯する貯湯槽131と、貯湯水が循環する貯湯水循環ライン132と、燃料電池モジュール120からの燃焼排ガスと貯湯水との間で熱交換が行われる第1熱交換器133と、が備えられている。
貯湯槽131は、1つの柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に、すなわち上部の温度が最も高温であり下部にいくにしたがって低温となり下部の温度が最も低温であるように貯留されるようになっている。貯湯槽131の柱状容器の下部には水道水などの水(低温の水)が補給され、貯湯槽131に貯留された高温の温水が貯湯槽131の柱状容器の上部から導出されるようになっている。
貯湯水循環ライン132の一端は貯湯槽131の下部に、他端は貯湯槽131の上部に接続されている。貯湯水循環ライン132上には、一端から他端に向かって順番に貯湯水循環手段である貯湯水循環ポンプ132a、第1熱交換器133、および温度センサ132bが配設されている。貯湯水循環ポンプ132aは、貯湯槽131の下部の貯湯水を吸い込んで貯湯水循環ライン132を図示矢印方向へ通水させて貯湯槽131の上部に吐出するものであり、その流量(送出量)が制御されるようになっている。温度センサ132bは、貯湯水の貯湯槽131の入口温度を検出するものであり(貯湯水の第1熱交換器133の出口温度を検出するものであり)、その検出結果を制御装置(図示省略)に送信するようになっている。この温度センサ132bは、第1温度センサである。
貯湯水循環ポンプ132aは、温度センサ132bの検出温度(貯湯水の第1熱交換器133の出口温度)が目標温度となるように、フィードバック制御により送出量が制御されるようになっている。
第1熱交換器133は、燃料電池モジュール120から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽131からの貯湯水が供給され燃焼排ガスと貯湯水が熱交換する熱交換器である。この第1熱交換器133は、筐体11内に配設されている。本実施の形態では、第1熱交換器133は、燃料電池モジュール120の下部に設けられており、少なくとも第1熱交換器133の下部は仕切部材112を貫通して第2室R2に突出されて配設されている。
第1熱交換器(凝縮器)133は、ケーシング133aを備えている。ケーシング133aには、燃焼排ガスが導入される導入口133b、燃焼排ガスが導出される導出口133c、および凝縮された凝縮水が導出される導出口133dが設けられている。ケーシング133a内には、貯湯水循環ライン132に接続されている熱交換部(凝縮部)133eが配設されている。導入口133bは、燃料電池モジュール120のケーシング121の下部に設けられ燃焼排ガスが導出される導出口121aに連通するようになっている。燃焼排ガスの導出口133cは、排気管145を介して第1排気口111aに接続されている。凝縮水の導出口133dは、ケーシング133aの底部に形成されている。燃焼排ガスの導出口133cは、凝縮水が燃焼排ガスの導出口133cから導出するのを防止するため、凝縮水の導出口133dより上方に形成されている。
排気管145には、温度センサ145aが設けられている。第2温度センサである温度センサ145aは、燃焼排ガスの第1熱交換器133の出口温度(第2温度)を検出し、制御装置に送信するようになっている。
このように構成された第1熱交換器133においては、燃料電池モジュール120からの燃焼排ガスは、導入口133bからケーシング133a内に導入され、貯湯水が流通する熱交換部133eを通る際に貯湯水との間で熱交換が行われ凝縮されるとともに冷却される。凝縮後の燃焼排ガスは導出口133cおよび排気管145を通って第1排気口111aから外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水の導出口133dおよび凝縮水供給管146を通って純水器114に供給される(自重で落水する)。一方、熱交換部133eに流入した貯湯水は、加熱されて流出される。
また、燃料電池システムは、純水タンク113および純水器114を備えている。純水タンク113および純水器114は第2室R2内に配設されている。純水器114は、第1熱交換器133からの凝縮水を活性炭とイオン交換樹脂によって純水化するものである。純水器114は、配管147を介して純水タンク113に連通しており、純水器114内の純水は配管147を通って純水タンク113に導出される。
このように構成された第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
10…燃料電池、20…改質器、21…バーナ、22…改質部、31…貯湯槽、32…貯湯水循環ライン、32a…温度センサ(第3温度センサ)、32b…貯湯水循環ポンプ、33…凝縮用冷媒循環ライン(熱回収熱媒体循環ライン)、33a…凝縮用冷媒循環ポンプ(熱回収熱媒体循環装置)、33b,132b…温度センサ(第1温度センサ)、34…燃料電池熱媒体循環ライン、34a…燃料電池熱媒体循環ポンプ、35…第1熱交換器、36…第2熱交換器、37…凝縮器、37a…第1凝縮器(凝縮器)、37b…第2凝縮器、37c…第3凝縮器、37d…第4凝縮器、40…制御装置、41…第2温度判定部、42…ガード下限値変更部、43…減算器、44…PID制御器、45…ガード処理部、51,145a…温度センサ(第2温度センサ)、132a…貯湯水循環ポンプ(熱回収熱媒体循環装置)。

Claims (6)

  1. 熱回収熱媒体が循環する循環ラインと、
    前記循環ライン上に設けられ、被凝縮ガスが供給され、前記熱回収熱媒体と前記被凝縮ガスとが熱交換する凝縮器と、
    前記熱回収熱媒体を循環させる循環装置と、
    前記熱回収熱媒体の凝縮器出口温度を検出する第1温度センサと、
    前記第1温度センサによって検出された前記熱回収熱媒体の凝縮器出口温度が目標温度となるように前記循環装置の送出量を調整する制御装置と、を備えた排熱回収装置において、
    前記被凝縮ガスの凝縮器出口温度を検出する第2温度センサと、
    前記循環ライン上に設けられ、熱媒体が供給され、前記熱回収熱媒体と前記熱媒体とが熱交換する熱交換器と、
    前記熱媒体の熱交換器入口温度を検出する第3温度センサと、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第2温度センサによって検出された前記被凝縮ガスの凝縮器出口温度が所定値以上となり、前記第2温度センサによって検出された前記被凝縮ガスの凝縮器出口温度と、前記第3温度センサによって検出された前記熱媒体の熱交換器入口温度との組合せが所定領域内となった場合、前記循環装置の送出量を増大させることを特徴とする排熱回収装置。
  2. 請求項1において、前記制御装置は、前記組合せが前記所定領域となった状態が所定時間継続した場合、前記循環装置の送出量を増大させることを特徴とする排熱回収装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記制御装置は、前記循環装置の送出量の下限値を増加させることで前記循環装置の送出量を増大させることを特徴とする排熱回収装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記凝縮器は、前記被凝縮ガスとしてバーナからの燃焼排ガスが供給され前記熱回収熱媒体と前記燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器であることを特徴とする排熱回収装置。
  5. 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記凝縮器は、前記被凝縮ガスとして改質器のバーナからの燃焼排ガスが供給され前記熱回収熱媒体と前記燃焼排ガスとが熱交換する第1凝縮器、前記改質器の改質部から燃料電池の燃料極に供給されるアノードガスが前記被凝縮ガスとして供給され前記熱回収熱媒体と前記アノードガスとが熱交換する第2凝縮器、前記燃料極から前記バーナに供給されるアノードオフガスが前記被凝縮ガスとして供給され前記熱回収熱媒体と前記アノードオフガスとが熱交換する第3凝縮器、前記燃料電池の酸化剤極からのカソードオフガスが前記被凝縮ガスとして供給され前記熱回収熱媒体と前記カソードオフガスとが熱交換する第4凝縮器のうちの少なくとも何れか一つによって構成され、前記改質器の排熱および/または前記燃料電池の排熱を前記熱回収熱媒体に回収することを特徴とする排熱回収装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の排熱回収装置を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
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