JP4707338B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質形燃料電池と、この固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、熱交換器と貯湯タンクとの間を連結する循環配管と、この循環配管に設けられた循環ポンプとを具備する燃料電池システムに関する。
従来、高分子電解質形燃料電池システムを、図5を基に説明する。この燃料電池システムでは、燃料電池31より生じた熱を回収する冷却水の温度を検出するサーミスタ等の電池温度検出器33が、冷却配管35の燃料電池31からの出口側に設置されている。符号36は、電池温度検出器33が検出する冷却水の温度が運転温度の上限値未満の時は、燃料電池31の発電量に応じて排熱回収配管37内の水の流量が所定流量になるように循環ポンプ39の出力を制御し、この温度が運転温度の上限値以上となると燃料電池31の発電量に関係なく循環ポンプ39の出力を強制的に冷却水温度が燃料電池31または冷却配管35に配したポンプ41や電池温度検出器33等の部材の劣化が激しくなる温度に到達しない値に制御する制御装置である。
このような燃料電池システムの運転時には、燃料処理装置43は天然ガスなどの原料を水蒸気改質し、水素を主成分とするガスを生成して燃料電池31に供給する。また、空気供給装置45により、酸化剤ガスは酸化側加湿器47で加湿され、燃料電池31に供給される。一方、燃料電池31の発電により生じた熱は、冷却配管35内を流れる冷却水に回収される。冷却水はポンプ41により循環し、冷却水に回収された熱は、熱交換器49を介して排熱回収配管37内を循環する水に移動する。
制御装置36は、電池温度検出器33が検出する冷却水の温度が運転温度の上限値未満であるときは、燃料電池31の発電量に応じて熱回収配管37内の水の流量が所定流量となるように循環ポンプ39の出力を制御する。また、制御装置36は、冷却水の温度が運転温度の上限値以上となると、循環ポンプ39の出力を強制的に冷却水温度が燃料電池31または冷却配管35に配したポンプ41や電池温度検出器33等の部材の劣化が激しくなる温度に到達しない値に制御する。例えば、高分子電解質形燃料電池を用いて、70〜85℃で通常運転している場合であれば、運転温度が上限値の90℃以上になった時、循環ポンプ39の出力を強制的に増加させ、冷却水温度が燃料電池31または冷却配管35に配したポンプ41や電池温度検出器33等の部材の劣化が激しくなる100℃付近にまで到達しない値に制御し、かつ迅速に通常運転温度に復帰させる。
このような構成にすることにより、排熱回収管37での気泡の発生やごみの詰まり等による圧力損失の増大を防ぐことができ、それにともなう燃料電池31の温度上昇を阻止できる。また、燃料電池31の温度上昇による緊急停止等の運転停止動作をしなくてもすむため、長時間に渡り安定した発電を維持できる(特許文献1参照)。
従来、高分子電解質形燃料電池システムでは、排熱回収管内の水を循環させる循環ポンプとして、一般に少量の水を高圧で確実に循環できるギアポンプが用いられている。
特開2003−282108号
しかしながら、高分子電解質形燃料電池システムでは、排熱回収システムが開発されているものの、固体電解質形燃料電池システムでは、排熱回収システムについては提案されたものはなく、また、電解質が固体電解質タイプという異なるものであるため、高分子電解質形燃料電池システムの排熱回収システムを固体電解質形燃料電池システムにそのまま適用することはできなかった。
即ち、高分子電解質形燃料電池システムでは、高分子電解質を用いるため燃料電池を冷却する必要があり、そのために冷却水を用いており、この冷却水による冷却が行われなくなると、燃料電池自体が破損するため、冷却水の温度を制御する必要がある。
一方、固体電解質形燃料電池システムでは、燃料ガスと酸素含有ガスを用いて固体電解質で発電するもので、余剰の燃料ガスや酸素含有ガスを燃焼させて燃焼ガスを排出するが、この排ガスの熱エネルギーを有効に利用しようとするものである。
従って、高分子電解質形燃料電池システムでは、燃料電池を冷却する冷却水の温度を基に排熱回収システムを制御する必要があるが、固体電解質形燃料電池システムでは、燃料電池を冷却する必要がないため、制御法も異なるのである。
また、高分子電解質形燃料電池システムでは、燃料電池内の温度が70〜85℃であり、熱交換器内に導入される冷却水の温度も低いものの、固体電解質形燃料電池システムでは、発電温度が少なくとも600℃以上であり、熱交換器内に導入される排ガスは高分子型よりも高温であり、水が熱交換器内で急激に加熱される。このため、固体電解質形では、例えば、水の中に存在している気泡が多数発生する傾向がある。
また、一般に、高分子電解質形燃料電池システムでは、少量の水を高圧で確実に循環できるギアポンプが用いられているが、このギアポンプは高価であるという問題があった。
本発明は、固体電解質形燃料電池からの排ガスを有効に利用できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムでは、固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記回転数検出器で検出された回転数に対応する理論流量と前記循環流量検出器で検出された実流量を比較し、該実流量が前記理論流量よりも所定量下回ると前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御する制御装置とを具備することを特徴とする。
固体電解質形燃料電池では、酸素含有ガスと燃料ガスとを供給し、反応に用いられなかった余剰の酸素含有ガスと余剰の燃料ガスが燃焼され、排ガスとして外部に放出されるが、この排ガスが熱交換器に供給されるとともに、この熱交換器に水が供給され、排ガスと水が熱交換され、熱交換された水が循環配管を介して貯湯タンクの上部に送られる。また、貯湯タンクの底部から水が循環配管を介して熱交換器に供給される。熱交換器において、燃料電池から排出される排ガスの熱エネルギーを、熱交換器により水の加熱に用いることができ、加熱された水が貯湯タンクに供給される。
そして、本発明の燃料電池システムでは、回転数検出器で検出された循環ポンプの回転数に対応する理論流量と、循環流量検出器で検出された循環配管を流れる実流量とを比較し、実流量が理論流量よりも所定量下回ると、気泡等が熱交換器や循環配管内に存在し、水の流通を阻害しているものと判断し、循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御することにより、循環配管内の気泡等を循環ポンプにより強力に押し出すことができる。
即ち、循環ポンプの回転数と循環流量は比例関係にあり、通常の運転では設置の状況に応じた循環配管の圧力損失により決まる。設置の状況に応じた循環配管の圧力損失は配管径と配管長さで決定されるため、あらかじめ配管径および配管長さの範囲を決めておけば循環ポンプの回転数に対する循環流量は計算される。このことから循環ポンプの回転数から計算される理論流量と実際に検出した実流量を比較し、実流量が理論流量よりも所定量下回る場合には、例えば、突然エアロック等で循環流が止まった場合においても直ちに循環ポンプの出力を最大に制御することにより、気泡を押し出すことができ、循環を正常に維持することができる。
また、本発明の燃料電池は、固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記回転数検出器で検出された回転数の時間当たり変化に対して、循環流量検出器で検出した流量変化が所定値以上である状態が所定時間継続したとき、前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御する制御装置とを具備することを特徴とする。
このような燃料電池システムでは、回転数検出器で検出された回転数の時間当たり変化に対して、循環流量検出器で検出した流量変化が所定値以上である状態が所定時間継続したとき、循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御するため、気泡を押し出すことができ、一定の温度で安定して貯湯タンクに温水を蓄えることができる。即ち、ある一定時間あたりの循環ポンプ回転数の変化よりも流量検出器で検出された流量変化が所定値以上となることは、循環配管の管路抵抗が増大していることになるため、循環ポンプの出力を大きく制御することにより、未然に循環停止を防ぐことができる。
さらに、本発明の燃料電池システムは、固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記熱交換器の出口水温を検出する温度検出器と、前記回転数検出器の循環ポンプ回転数から前記循環配管内の水の循環流量を算出し、該循環流量と前記固体電解質形燃料電池の排ガスの熱量から前記熱交換器の出口水温を算出し、実際に検出される熱交換器の出口温度が、算出された熱交換器の出口温度となるように前記循環ポンプの出力を制御する制御装置とを具備するとともに、該制御装置は、実際に検出される熱交換器の出口温度が、算出された熱交換器の出口温度よりも所定以上の状態が所定時間継続した場合に、前記循環ポンプを強制的に所定以上の出力で所定時間運転制御することを特徴とする。
このような燃料電池システムでも、循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御するため、一定の温度で安定して貯湯タンクに温水を蓄えることができる。即ち、実際に検出される熱交換器の出口温度が、算出された熱交換器の出口温度よりも所定以上の状態が所定時間継続した場合、循環配管中に気泡が停滞し管路抵抗が増大し、循環流量が減少しているので、例えば循環ポンプの出力を最大に制御することにより、循環配管内の気泡を押し出し、未然に循環停止を防ぐことができる。
また、本発明の燃料電池システムでは、固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記熱交換器の出口水温を検出する温度検出器と、前記熱交換器の出口側と前記貯湯タンクとの間に設けられた循環配管に、前記貯湯タンクの中層部に連結されるバイパス配管を設け、該バイパス配管に切り替え弁に設け、前記回転数検出器で検出された回転数に対応する理論流量と前記流量検出器で検出された実流量を比較し、該実流量が前記理論流量よりも所定量下回ると前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御するとともに、前記バイパス配管に切り替え、前記貯湯タンクの中層部に循環水を戻すことを特徴とする。
このような燃料電池システムでは、循環配管中に気泡が停滞し管路抵抗が増大し、循環流量が減少した場合、循環ポンプの出力を、例えば最大に制御することにより、循環配管内の気泡を押し出し、循環停止を未然に防ぐことができるとともに、バイパス配管に設けられた切り替え弁を操作し、貯湯タンク中層部に循環水を戻すことにより、貯湯タンク上部に温度の低い水が戻ってくることを防ぐことができ、貯湯タンク内の温度成層を乱すことなく、貯湯タンク上部に溜まった高温水を有効に使用することができる。
また、本発明の燃料電池システムは、循環ポンプはうず巻きポンプであることを特徴とする。このような燃料電池システムでは安価とできる。
さらに、本発明の燃料電池システムは、燃料電池が、家庭用に用いられる固体電解質型燃料電池であることが望ましい。このような燃料電池は小型化が要求されるため、本発明の燃料電池システムを有効に用いることができる。
本発明の燃料電池システムによれば、固体電解質形燃料電池を駆動させることにより発生した排ガスを回収する熱交換器と循環配管の圧力損失の変動により発生する循環不良を防止することができ、高温の水を安定して供給することができる。
本発明の燃料電池システムを図1に基づき詳細に説明する。図1に示すように、本発明の固体酸化物型の燃料電池システムは、燃料電池1、都市ガス、天然ガスなどを燃料電池1に供給する燃料供給装置2、および酸化剤の空気を燃料電池1に供給するための空気供給装置3、燃料電池1に供給する燃料ガスを加湿する燃料加湿器4が備えられている。
燃料電池1には、発電により生じる排熱を回収する熱交換器5が接続され、さらに熱交換器5には、貯湯タンク6内の水を循環するための循環配管7が接続され、循環配管7には循環配管7内の水を熱交換器5に供給する循環ポンプ8が設けられている。即ち、循環配管7は、熱交換器5と貯湯タンク6の上部との間を連結する循環配管7aと、熱交換器5と貯湯タンク6の底部との間を連結する循環配管7bとから構成されており、循環配管7bに設けられたうず巻きポンプからなる循環ポンプ8により、貯湯タンク底部の水を熱交換器5を通して貯湯タンク6の上部に戻す。
そして、本発明の燃料電池システムでは、循環配管7bには、この循環配管7b内を流れる水量を検出する流量検出器9が設けられており、この流量検出器9は、循環配管7b内で循環水温度が最も低い循環ポンプ8の近傍に設けられている。また、循環ポンプ8の出力を制御するための制御装置10が設けられており、燃料電池1の発電量に応じ発生する排熱を回収するために必要なポンプ出力が制御される。尚、符号11は、貯湯タンク6内の水温を検出するタンク温度検出器である。
以上のような燃料電池システムの運転は、燃料供給装置2で燃料となる都市ガス、天然ガスなどを燃料電池1に供給する。また、空気供給装置3により酸化剤ガスが燃料電池1に供給される。最初に燃料電池1内部で燃料ガスを燃焼させ、その燃焼熱で燃料電池1自体を発電可能な温度まで加熱する。所定の温度になると発電が始まり、発電により発生する熱により燃料電池1の温度を維持する。さらに、発電により発生する熱が余り、外部に排熱として放出されるようになる。この排熱を熱交換器5へ導き、熱交換器5を介して循環配管7内を循環する水に熱を移動せしめる。制御装置10は、タンク温度検出器11が検出するタンク水温が貯湯運転可能温度の上限値未満であるときは、燃料電池1の発電量に応じて循環配管内の水の流量が所定流量となるよう循環ポンプ8の出力を制御する。例えば、貯湯運転可能温度の上限値が90℃であれば、タンク水温が70℃の場合には、循環配管内の水の流量が0.3リットル/minとなるように循環ポンプ8の出力が制御される。
また、制御装置10は、循環ポンプ8の回転数から計算される理論流量と流量検出器9で検出した実流量を比較する。流量検出器9で検出した実流量が理論流量よりも所定値以上(例えば50%)小さくなった場合や、突然エアロック等で循環流量が止まった場合(実流量が0又は0に近くなった場合)は、循環配管7内を循環する水の中に溶け込んでいた空気や水蒸気が気泡として発生し、この気泡が次第に増加し循環配管7内に停滞した状態になり、水が通過する循環配管7の流路が狭くなり、循環配管7の圧力損失が増加した場合である。
この場合、制御装置10は、直ちに循環ポンプ8の出力を通常よりも大きくし、もしくは最大となるように制御する。これにより、循環配管7内の水圧が高くなり、気泡が循環ポンプ8の水圧により押し出され、貯湯タンク内へと押し出される。そして、循環配管7内の気泡が押し出されると、循環ポンプ8の回転数から計算される理論流量と流量検出器9で検出した実流量がほぼ同量となるため、制御装置10により通常流量となるように循環ポンプ8の回転数が制御される。
従って、本発明の燃料電池システムでは、循環配管7内に多量の気泡が停滞した場合であっても、制御装置10により循環ポンプ8の回転数が上げられ、循環配管7内の水圧が高くされ、これによりうず巻きポンプを用いたとしても気泡を押し出すことができ、循環を正常に維持することができ、循環不良による熱交換器の異常高温や異常圧力上昇を防ぐことができ、安定した運転を継続できる。
また、循環ポンプとして、高価なギアポンプを用いることなく、高速で回転させることにより水圧を高くする安価なうず巻きポンプを用いることができ、安価な燃料電池システムを提供できる。
図2は本発明の他の燃料電池システムを示すもので、この燃料電池システムでは、熱交換器5と貯湯タンク6の上部とを連結する循環配管7aに、熱交換器5の出口水温を検出する回収温度検出器12が設けられている。
この燃料電池システムでは、制御装置10は、タンク温度検出器11が検出するタンク水温が貯湯運転可能温度の上限値未満であるときは、回収温度検出器12の温度が所定の温度、例えば60〜90℃になるように循環ポンプ8の出力を制御する。
そして、この燃料電池システムでは、図1と同様に、循環ポンプ8の回転数から計算される理論流量よりも流量検出器9で検出した実流量が所定値以上小さくなった場合や、突然エアロック等で循環流量が止まった場合、制御装置10は、直ちに循環ポンプ8の出力を通常よりも大きくし、もしくは最大となるように制御し、これにより、循環配管7内の水圧が高くなり、気泡が循環ポンプ8の水圧により押し出され、貯湯タンク内へと押し出され、迅速に通常流量に復帰させることができる。
また、この形態の燃料電池システムでは、制御装置10が、タンク温度検出器11が検出するタンク水温が貯湯運転可能温度の上限値未満であるときは、回収温度検出器12の温度が所定の温度になるように循環ポンプ8の出力を制御するため、図1のシステムよりも、貯湯タンク6の温度成層を乱すことなく積層沸上げを達成できる。
図3は本発明の他の燃料電池システムを示すもので、この燃料電池システムでは、制御装置10が以下のような機能を有する。即ち、循環ポンプ8の回転数の単位時間当たりの変化をΔNとし、流量検出器9が検出する実流量の単位時間当たりの変化をΔLとする。ΔNとΔLの比ΔN/ΔLは、燃料電池1の通常運転時には、一定範囲内に収まる。しかし、循環配管7内に気泡等が発生し気泡の残留量が増大すると配管7の抵抗が増加し、循環流量が低下すると、ΔN/ΔL値は、通常運転時の限界値以上になる。この状態が所定時間継続した場合、循環ポンプ8の出力(制御電圧)を強制的に所定値以上に制御する。これにより、循環配管7内の水圧を高くでき、気泡を押し出すことができる。
また、流量検出器9で、循環流量低下を検出し、ポンプの回転数を上昇させて、所定の循環流量になるよう制御をする場合においても、ΔN/ΔL値が通常運転の限界値を超える状態が所定時間継続すると循環ポンプ8の出力を強制的に所定値以上に制御する。
このような構成にすることにより、循環配管7内に気泡が停滞した場合であっても、循環を正常に維持することができ、循環不良による熱交換器の異常高温や異常圧力上昇を防ぐことができ、安定した運転を継続できる。
また、制御装置10の機能が以下の機能を有する場合であってもよい。即ち、燃料電池1の排ガスの熱量をQ、タンク温度検出器11が検出したタンク水温をW1、熱交換器入口水温をWin、出口温度検出器12が検出した熱交換器出口水温をWout、回転数検出器で検出された回転数をN、循環配管7の圧力損失等の流量ファクターをτとすると、循環流量PはP=τNで表せる。
また、熱交換器5の熱交換ファクターをαとすると、熱交換器5の理論昇温ΔT’は、ΔT’=αQ/Pで表せる。一方熱交換器5の実際のΔTはΔT=Wout−Winで表すことができ、定常運転中はΔT’≒ΔTとなり、一定範囲内に収まる。しかし、循環配管7内に気泡等が発生し気泡の残留量が増大すると配管の抵抗が増加し、循環流量が低下すると、ΔT’<ΔTとなり、通常運転時の限界値以上になる。
この状態が所定時間継続すると、循環ポンプ8を強制的に定格出力で所定時間運転制御する。このような構成にすることにより循環を正常に維持することができ、循環不良による熱交換器の異常高温や異常圧力上昇を防ぐことができ、安定した運転を継続できる。
図3は本発明の他の燃料電池システムを示すもので、この燃料電池システムは、熱交換器5と貯湯タンク6の上部とを連結する循環配管7aからバイパス配管14が分岐しており、このバイパス配管14は貯湯タンク6の中層部に連結されている。尚、符号13はバイパス配管14に設けられた切り替え弁である。
制御装置10は、タンク温度検出器11が検出するタンク水温が貯湯運転可能温度の上限値未満であるときは、回収温度検出器12の温度が所定の温度になるよう循環ポンプ8の出力を制御する。また、制御装置10は、循環ポンプ8の回転数から計算される理論流量と流量検出器9で検出した実流量を比較し、流量検出器9で検出した実流量が理論流量よりも所定値以上小さい場合や、突然エアロック等で循環流が止まった場合において直ちに循環ポンプ8の出力を最大となるように制御すると同時に、切り替え弁13をバイパス配管14に切り替え、貯湯タンク6の中層部に循環水を戻す。
実流量が理論流量よりも所定値以上小さい場合や、循環流が止まった場合には、循環配管7a内で放熱され、循環配管7a内の水が冷却され、この冷却された水が貯湯タンク11の上部に流入すると、貯湯タンク6の高温の水層上に低温の水が供給されることになり、貯湯タンク6内の温度成層を乱すことになるが、本発明では、実流量が理論流量よりも所定値以上小さい場合や、循環流が止まった場合には、切り替え弁13により水がバイパス配管14を介して貯湯タンク6の中層部に流入することになり、貯湯タンク6内の温度成層を乱すことなく、貯湯タンク6上部に溜まった高温水を有効に給湯に使用することができる。
本発明の燃料電池システムを示す構成図である。 本発明の他の燃料電池システムを示す構成図である。 本発明のさらに他の燃料電池システムを示す構成図である。 従来の燃料電池システムを示す構成図である。
符号の説明
1:燃料電池
5:熱交換器
6:貯湯タンク
7、7a、7b:循環配管
8:循環ポンプ
9:循環流量検出器
10:制御装置
11:タンク温度検出器
12:回収温度検出器
13:切り替え弁
14:バイパス配管

Claims (5)

  1. 固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記回転数検出器で検出された回転数に対応する理論流量と前記循環流量検出器で検出された実流量を比較し、該実流量が前記理論流量よりも所定量下回ると前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御する制御装置とを具備することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記回転数検出器で検出された回転数の時間当たり変化に対して、循環流量検出器で検出した流量変化が所定値以上である状態が所定時間継続したとき、前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御する制御装置とを具備することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記熱交換器の出口水温を検出する温度検出器と、前記回転数検出器の循環ポンプ回転数から前記循環配管内の水の循環流量を算出し、該循環流量と前記固体電解質形燃料電池の排ガスの熱量から前記熱交換器の出口水温を算出し、実際に検出される熱交換器の出口温度が、算出された熱交換器の出口温度となるように前記循環ポンプの出力を制御する制御装置とを具備するとともに、該制御装置は、実際に検出される熱交換器の出口温度が、算出された熱交換器の出口温度よりも所定以上の状態が所定時間継続した場合に、前記循環ポンプを強制的に所定以上の出力で所定時間運転制御することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 固体電解質形燃料電池と、該固体電解質形燃料電池からの排ガスと水とを熱交換する熱交換器と、水を貯える貯湯タンクと、該貯湯タンクの底部と前記熱交換器との間、及び前記貯湯タンクの上部と前記熱交換器との間をそれぞれ連結し、前記貯湯タンクと前記熱交換器との間で水を循環させる循環配管と、該循環配管に設けられ、水を強制的に循環させる循環ポンプと、該循環ポンプの回転数を検出する回転数検出器と、前記循環配管に設けられた循環流量検出器と、前記熱交換器の出口水温を検出する温度検出器と、前記熱交換器の出口側と前記貯湯タンクとの間に設けられた循環配管に、前記貯湯タンクの中層部に連結されるバイパス配管を設け、該バイパス配管に切り替え弁に設け、前記回転数検出器で検出された回転数に対応する理論流量と前記流量検出器で検出された実流量を比較し、該実流量が前記理論流量よりも所定量下回ると前記循環ポンプの出力を強制的に所定値以上に制御するとともに、前記バイパス配管に切り替え、前記貯湯タンクの中層部に循環水を戻すことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 循環ポンプはうず巻きポンプであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずかに記載の燃料電池システム。
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