JP6004177B2 - 貯湯式給湯システム - Google Patents
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Description
貯湯タンクに湯水を貯留させる場合、その湯水温度を高くし、貯湯タンクへの貯熱量を多くすることが望まれる。このための一手段として、循環ポンプの駆動量を制御する手段が採用されている(たとえば、特許文献1を参照)。循環ポンプの駆動量を少なくし、熱交換器に送り込まれる湯水流量を少なくするほど、熱交換器を通過した後の湯水温度を高温とすることが可能である。
ところが、湯水流量を少量に絞るべく循環ポンプの駆動電力を小さくし過ぎると、循環ポンプが停止する事態が発生する。これでは、適正かつ円滑な湯水加熱を行なうことができない。また、燃料電池あるいはガスエンジンからの排熱回収も適切に行なわれないこととなるため、それらの機器が過熱状態になることを防止する観点から、燃料電池あるいはガスエンジンの駆動を一時的に停止させる必要も生じる。このような燃料電池あるいはガスエンジンの一時的な停止を頻繁に生じさせて、停止と運転再開とを繰り返したのでは、発電効率も悪いものとなり、とくにSOFCの場合には、その発電効率が著しく低下する特性がある。
前記循環ポンプの駆動電力に対応するパラメータの具体例としては、循環ポンプの駆動電圧、あるいは駆動電流などが挙げられる。
循環ポンプの駆動電力が、循環ポンプ駆動用の下限値を上回っている場合であっても、たとえば経年変化によって配管部の流路抵抗が増加しているといったことに起因し、循環ポンプが停止する場合が生じ得る。前記構成によれば、そのような事態が生じた場合には、前記状況に対応した新たな下限値が、その後の下限値として利用されることとなり、実情により対応したものとすることができる。
れており(この点は、後述の制御部7も同様)、発電ユニットU1の各部の動作制御やデータ処理を実行する。
、制御部7は、循環ポンプP1を駆動させる(S1:YES,S2)。その際の循環ポンプP1の回転数は、湯水流通を生じさせ得る回転数であればよく、限定されない。循環ポンプP1の駆動に伴い、流量センサSbによる流量検出があると、制御部7は、その後は循環ポンプP1の駆動電圧を徐々に低下させていく(S4)。このことにより、循環ポンプP1が停止すると、その停止時における循環ポンプP1の駆動電圧Vdを、下限値VLとして記憶する(S5:YES,S6)。後述するように、その後に実行される通常の湯水加熱貯留動作時には、循環ポンプP1の駆動電圧Vdは、下限値VL以下にならないように制御される。なお、循環ポンプP1が停止したか否かの判断は、流量センサSaによる流量検出量がゼロになることと、循環ポンプP1の回転数の検出がゼロになることのいずれに基づいて判断してもよい。
理由に基づき、循環ポンプP1が停止した場合には、制御部7は、循環ポンプP1が停止した際の駆動電圧Vdを新たな下限値VLとして記憶(更新)する(S20:YES,S21)。一方、循環ポンプP1を停止させたままにしておくことは妥当でないため、循環ポンプP1は、駆動電圧Vdを適当な値(たとえば、0.5〔V〕程度)だけ高め、循環ポンプP1を再駆動させる(S22)。
同図に示す貯湯式給湯システムSY’は、ヒートポンプ式であり、ヒートポンプHPは、従来既知のヒートポンプと同様であって、たとえばCO2などの冷媒の循環路に、ファン30aを利用して取り込まれる空気から熱を吸収する蒸発器30、圧縮器31、凝縮器としての湯水加熱用の熱交換器32、および膨張弁33が設けられたものである。貯湯タンクユニットU2’は、図1に示した貯湯タンクユニットU2と比較すると、放熱器5やバイパス配管部42を具備しない点で相違するものの、これ以外の基本的な構成は同様である。
され過ぎることによって循環ポンプP1が停止することを抑制することができる。本実施形態から理解されるように、本発明の貯湯式給湯システムは、コージェネレーションシステムとして構成されることに代えて、ヒートポンプ方式の貯湯式給湯システムとして構成することもできる。
なお、本発明に係る貯湯式給湯システムをコージェネレーションシステムとして構成する場合、その発電装置は、燃料電池に代えて、たとえばガスエンジンとし、このガスエンジンから排出される高温の排ガスを利用して湯水加熱を行なうように構成することも可能である。
また、下限値としては、駆動電圧に代えて、駆動電力あるいは駆動電流の下限値を用いることもできる。循環ポンプのモータ制御方式が、たとえばPWM制御の場合には、たとえばデューティ比を用いることも可能であり、要は、循環ポンプの駆動電力、または駆動電力に対応して変化するパラメータであればよい。
HP ヒートポンプ
P1 循環ポンプ
2 貯湯タンク
7 制御部(制御手段)
10 発電装置
11 熱交換器
32 熱交換器
40,41 湯水循環用の配管部
Claims (5)
- 発電装置からの排熱またはヒートポンプの冷媒を利用して湯水加熱が可能とされた熱交換器に、湯水循環用の配管部を介して接続された貯湯タンクと、
前記配管部に設けられ、かつ前記貯湯タンクの湯水を前記熱交換器に送り込んでから前記熱交換器によって加熱された湯水を前記貯湯タンクに戻して貯留させるように湯水を循環させるための循環ポンプと、
この循環ポンプの駆動制御を行なう制御手段と、
を備えている、貯湯式給湯システムであって、
前記制御手段は、前記循環ポンプが駆動して前記配管部に湯水流通が生じている状態から前記循環ポンプの駆動電力を減少させていくことにより、前記循環ポンプが停止し、または停止に近い所定の状態までその駆動量が低下した際に、その時点における前記循環ポンプの駆動電力またはこの駆動電力に対応する所定のパラメータの値を、循環ポンプ駆動用の下限値として規定する循環ポンプ駆動用の下限値検出動作を実行制御可能であり、
前記循環ポンプを駆動させて前記熱交換器により加熱された湯水を前記貯湯タンクに貯留させる通常の湯水加熱貯留動作が実行される際には、前記循環ポンプの駆動電力または前記所定のパラメータの値が、前記下限値以下になることを回避するように、前記循環ポンプが制御される構成とされていることを特徴とする、貯湯式給湯システム。 - 請求項1に記載の貯湯式給湯システムであって、
前記循環ポンプ駆動用の下限値検出動作は、この貯湯式給湯システムの試運転時に実行可能とされている、貯湯式給湯システム。 - 請求項1または2に記載の貯湯式給湯システムであって、
前記制御手段は、前記熱交換器の出口側の湯水温度が所定の目標温度未満である場合には、前記湯水温度が前記目標温度になるように前記循環ポンプの駆動電力を少なくする制御を実行する一方、
前記制御時において、前記湯水温度が目標温度に達していない場合であっても、前記循環ポンプの駆動電力をさらに減少させると前記循環ポンプの駆動電力または前記所定のパラメータの値が前記下限値以下になる場合には、前記駆動電力をさらに少なくする制御は実行されないように構成されている、貯湯式給湯システム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の貯湯式給湯システムであって、
前記通常の湯水加熱貯留動作において、前記循環ポンプの駆動電力を減少させている際に、前記循環ポンプの駆動電力または前記所定のパラメータの値が前記下限値以下まで低下していないにも拘わらず、前記循環ポンプが停止した場合には、その時点における前記循環ポンプの駆動電力または前記所定のパラメータの値が、循環ポンプ駆動用の新たな下限値として規定され、前記下限値が更新されるように構成されている、貯湯式給湯システム。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の貯湯式給湯システムであって、
前記循環ポンプ駆動用の下限値検出動作が、所定のタイミングで定期または非定期で繰り返し実行され、かつその都度、前記下限値が更新されるように構成されている、貯湯式給湯システム。
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