JP3711044B2 - 温水暖房装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は温水暖房装置およびその制御方法に関し、より詳細には、温水暖房装置における温水の循環回路の流量揚程制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の温水暖房装置における温水の循環回路の概略構成を示す。図示例では、一台の給湯器(温水熱源機)に対して、浴室乾燥機やパネルヒータなど比較的高温の温水供給を受ける暖房機(高温端末)と、床暖房パネルなど比較的低温の温水供給を受ける暖房機(低温端末)の高低二温度の温水端末装置が接続された温水暖房装置が示されている。
【0003】
具体的には、この温水暖房装置は、給湯器の熱交換器aで加熱された高温の温水(高温水)が、高温端末b、膨張タンクd、循環ポンプeを経て再び熱交換器aに循環する循環回路と、上記熱交換器aの上流側(具体的には循環ポンプeの下流側)で分岐された温水(低温水)が低温端末cを経て再び膨張タンクd、循環ポンプeに循環する循環回路とを有している。
【0004】
各温水端末装置(高温端末b,低温端末c)には、それぞれ入水制御手段として、図示のような熱動弁fが設けられており、温水端末装置(高温端末b,低温端末c)を運転させる際にこの熱動弁fが開き(開弁して)、端末熱交換器gに温水が供給されるように構成されている。
【0005】
そして、このように構成されてなる温水暖房装置においては、これまで上記循環ポンプeとして交流電源で駆動するACポンプが広く一般的に用いられており、運転する温水端末装置の台数(系統数)に関係なく上記ACポンプを一定の回転数で駆動させていたが、最近では、運転する温水端末装置の運転台数に応じて、給湯器の制御部hが上記ACポンプの回転数を変化させるように構成された温水暖房装置が提案されるに至っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の温水暖房装置においては、以下のような問題がありその改善が望まれていた。
【0007】
すなわち、この種の温水暖房装置においては、各温水端末装置の熱動弁fは、熱伝達により弁体を開動作させる機構上すぐには開閉できず弁が開き始めてから完全に開き終わるまでに一定時間(たとえば数分)を要する。そのため、上述したように、運転する温水端末装置の台数に応じて上記循環ポンプの回転数を変化させる構成では、温水端末装置の運転台数の増加に伴って上記循環ポンプの回転数が上昇しても、上記熱動弁が完全に開ききらない状態で循環ポンプの回転数が上昇することになるため、循環回路内の内圧が急激に上昇して温水端末装置と循環回路の接続部を破損するおそれがあった。
【0008】
また、最近の温水端末装置では、運転開始当初の暖房性能を向上させるために、運転が開始されてからの一定時間、温水熱源機に対して通常の運転時よりも高温の温水の供給を要求するなど、通常の運転形態とは異なる特殊な運転形態を備えたものが提案されている。しかしながら、上述した従来の温水暖房装置では、循環経路内を流れる温水の流量は専ら温水端末装置の運転台数によってのみ制御されていることから、温水端末装置においてこのような特殊な運転を行っても、該温水端末装置には通常の運転形態と同じ一定流量の温水しか供給されないため、端末熱交換器に供給される温水の熱量増加が少なく、温水端末装置の暖房性能の向上を十分なものとすることが困難であった。
【0009】
しかも、従来の温水暖房装置では、上記循環ポンプとしてACポンプを用いていることから、かかるポンプの回転数を制御するにはポンプの回転数を検出するセンサが別途必要となり、循環ポンプの小型化を阻害する要因となっていた。
【0010】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みて提案されたもので、その主たる目的は、温水暖房の効率化を図るとともに器具の破損が防止できる温水暖房装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る温水暖房装置は、温水を供給する温水熱源機と複数の温水端末装置とが循環ポンプを有する循環回路によって接続されるとともに、上記温水熱源機と各温水端末装置とが双方向通信手段によって接続され、上記温水熱源機の有する制御手段が、温水端末装置の運転状況に応じて、上記循環ポンプの目標回転数を設定し、上記循環ポンプをこの目標回転数で駆動させることによって循環回路内の温水流量を調節する制御構成を備えた温水暖房装置において、上記制御手段は、上記循環回路内の温水流量を増加させる制御を実行する際、設定した目標回転数に向けて上記循環ポンプの回転数を徐々に上昇させる制御を実行するとともに、上記循環回路内の温水流量を減少させる制御を実行する際には、目標回転数に向けて循環ポンプの回転数を瞬時に下降させる制御を実行することを特徴とする。
【0013】
そして、その好適な実施態様として、上記制御手段は、循環ポンプの回転数を増加させる制御を実行する際、目標回転数に向けて循環ポンプの回転数を一定時間毎に一定回転ずつ増加させる二次的な目標回転数を設定することを特徴とする。
【0014】
また、他の好適な実施態様として、上記制御手段は上記温水端末装置の設定に応じて上記目標回転数を修正する制御構成を有することを特徴とする。
【0015】
そして、本発明の温水暖房装置は、このような循環ポンプとして直流電源で駆動するDCポンプを採用することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る温水暖房装置およびその制御方法を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る温水暖房装置の概略構成の一例を示しており、この温水暖房装置は、上述した従来の温水暖房装置と同様に高低二温度の温水端末装置を有する温水暖房装置であって、温水熱源機となる給湯器1と、該給湯器1から後述する循環回路を介して高温の温水供給を受ける温水端末装置(高温端末)2と、低温の温水供給を受ける温水端末装置(低温端末)3とを主要構成品とし備えている。また、図示例では、上記低温端末装置3が符号3a〜3bで示す3台(3系統)で構成されている。
【0018】
図2は、この温水暖房装置における温水の循環回路の一例を示している。すなわち、この温水暖房装置は、上述した従来の温水暖房装置と同様に、給湯器1の熱交換器11と、該熱交換器11で加熱された温水の供給を受ける高低二温度の温水端末装置(高温端末2、低温端末3)と、膨張タンク4と、循環ポンプ5とが図示のように配管接続されることによって温水の循環回路が形成されている。
【0019】
給湯器1は、上記温水端末装置(高温端末2,低温端末3)に供給される温水の熱源となる装置であって、この給湯器1としてはガス給湯器など従来より周知の構成からなる給湯装置が用いられる。そして、この給湯器1には、図外のバーナや上記循環ポンプ5を制御する制御部(制御手段)8が備えられており、上記循環ポンプ5はこの制御部8と電気的に接続されている。またさらに、この制御部8には各温水端末装置(高温端末2、低温端末3)と電気的に接続された双方向通信手段9が設けられており、該双方向通信手段9を介して各温水端末装置(高温端末2、低温端末3)と双方向での通信が可能とされている。
【0020】
温水端末装置は、上述したように高温端末2と低温端末3の二態様の暖房機器で構成される。高温端末2は、給湯器1から高温(たとえば80°C)の温水供給を受ける暖房機器であって、浴室乾燥機やパネルヒータ、温水エアコンなどで構成される。また、低温端末3は、上記循環回路を介して給湯器1から低温(たとえば60°C)の温水供給を受ける暖房機器であって、床暖房パネルなどで構成される。
【0021】
そして、これら各温水端末装置(高温端末2、低温端末3)は、図2に示すようにそれぞれ熱交換器7を備えており、各熱交換器7の上流側には機器への入水を制御する熱動弁6が設けられている。この熱動弁6は、たとえば高温端末2を例にとって説明すると、図外の操作部によって高温端末2の運転開始が指示されると、この運転開始に伴って開弁するように構成されている。つまり、高温端末2の運転開始にともなって弁を開いて熱交換器7に温水を供給するように構成されている。
【0022】
また、これら各温水端末装置(高温端末2、低温端末3)には、それぞれ図示しない双方向通信手段が設けられており、この双方向通信手段によって上記給湯器1の制御部8に設けられた双方向通信手段9との間で双方向通信が可能とされている。つまり、給湯器1と温水端末装置(高温端末2、低温端末3)とが双方向通信を行うことにより、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の操作部においてなされる各種設定操作(たとえば、運転の開始/停止の設定操作や後述するホットダッシュ運転の設定操作など)が給湯器1の制御部8に伝達可能とされている。
【0023】
膨張タンク4は、図示しない上水道と接続された補水用のタンクであり、タンク内の水位を監視する水位センサやタンクへの給水を制御する補水電磁弁などを備え、タンク内の水位が所定水位以下になると、補水電磁弁を自動的に開いて、上水道から給水を行うように構成されている。
【0024】
循環ポンプ5は、循環回路内の温水を強制循環させるインペラを有し、このインペラを回転させることによって熱交換器11で加熱された温水を上記高温端末2や低温端末3に供給するポンプ手段であって、本発明においてはこの循環ポンプ5として直流電源で駆動するDCポンプ(図示せず)が用いられている。
【0025】
より具体的には、このDCポンプは、給湯器1の制御部8によってPWM制御されるモータを備えており、上記制御部8から与えられる電圧(速度指令信号)VSPによって上記ファンの回転数が任意に設定され、該回転数を可変することによって循環回路の温水の流量(吐出圧)が制御可能とされている。
【0026】
なお、図2において符号10で示すのは、循環回路のバイパス用に設けられたバイパス配管である。
【0027】
次に、このように構成されてなる温水暖房装置の動作について図3および図4に基づいて説明する。
【0028】
すなわち、本発明の温水暖房装置では、上記温水端末装置(高温端末2、低温端末3)のいずれかの運転が開始されると、上記双方向通信手段9を介して給湯器1の制御部8にその旨が伝達される(図3ステップS1参照)。
【0029】
制御部8では、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転開始を検出すると、循環ポンプ5に対して予め定められた初期回転数(図示例では3000rpm)での回転を指示する速度指令信号VSPを送信するとともに(図3ステップS2参照)、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転状態の判別を行い、その結果から上記循環ポンプ5の目標回転数を設定する(図3ステップS3参照)。
【0030】
ここで、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転状態とは、高温端末2および低温端末3の運転台数などに基づいて予め数通りにパターン化されており、上記循環ポンプ5の目標回転数はこの運転状態に基づいて予め設定され、制御部8に記憶されたテーブルに基づいて決定される。
【0031】
具体的には、たとえば、図4に示すように、高温端末2が運転停止中で低温端末3のうちの1台(1系統)のみが運転中の場合には循環ポンプ5の目標回転数は3000rpmに設定され、また、高温端末2が運転停止中で低温端末3のうちの2台(2系統)が運転中の場合には循環ポンプ5の目標回転数は3175rpmに設定される。また、高温端末2が運転している場合は低温端末3の運転の有無や運転台数にかかわらず循環ポンプ5の回転数は3600rpmに設定される。さらに上記給湯器1がふろ追い焚き機能を有する場合には、当該ふろ追い焚き中は、高温端末2や低温端末3の運転の有無や運転台数にかかわりなく3600rpmに設定される。
【0032】
そして、このようなテーブル情報に基づいて循環ポンプ5の目標回転数が設定されると、上記制御部8は循環ポンプ5の回転数を一定時間毎に一定回転ずつ上昇(図4の例では12秒毎に50rpmずつ上昇)させる二次的な目標回転数を設定し、上記目標回転数に向けて循環ポンプ5の回転数を上昇させる。
【0033】
すなわち、たとえば目標回転数が3175rpmの場合、循環ポンプ5を初期回転数(3000rpm)で回転させる速度指令信号VSPを送信した後、その12秒後に循環ポンプ5の回転数を50rpm上昇させて3050rpmとする速度指令信号VSPを送信する。そして、その後は循環ポンプ5の回転数が目標回転数である3175rpmに達するまで、12秒おきに50rpmを加算した二次目標回転数に対応した速度指令信号VSPの送信を繰り返し行う。
【0034】
ここで、このように循環ポンプ5の回転数を徐々に上昇させる構成を採用したのは、上述したように、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)に備えられた熱動弁6は、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転が開始されても完全に開くまでには一定時間(たとえば2分程度)を要することから、該熱動弁6の開弁状況(開き具合)に応じて循環回路内の温水流量を徐々に増加させるためである。換言すれば、循環回路内の温水流量が急激に増加することによって循環回路内の内圧が急激に上昇するのを防止し、熱動弁6の開弁状況に合わせて循環ポンプ5の吐出圧を上昇させるためである。
【0035】
したがって、このように循環ポンプ5の回転数を徐々に上昇させる処理は、上述したように温水端末装置(高温端末2、低温端末3)が全く運転していない状態からいずれか一台(1系統)の運転が開始される際だけでなく、たとえば低温端末3が一台(1系統)運転中に他の一台が追加運転されて2系統となったような場合にも行われる。つまり、上記図4に示すテーブル情報に基づいて循環ポンプ5の回転数を上昇させる処理(循環回路内の温水流量を増加させる制御)が必要な場合にはその都度上述したのと同様の処理が行われる。
【0036】
また、同様に上記目標回転数の設定も、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転状態が変化する毎に新たに設定が更新される。つまり、たとえば低温端末3が一台(1系統)で運転中に他の一台が追加運転されて2系統となったような場合には、目標回転数は3175rpmから3500rpmに更新される。
【0037】
なお、このように制御部8において上記目標回転数が更新されることにより、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転台数が減少するなどして循環ポンプ5の回転数を下降させる処理(循環回路内の温水流量を減少させる制御)が必要となった場合には、上述した回転数を上昇させる場合とは異なり、新たに設定された目標回転数に向けて循環ポンプ5の回転数を瞬時に下降させる処理が行われる。つまり、この場合、上記制御部8は新たな目標回転数に対応した速度指令信号VSPを循環ポンプ5に対して送信する。
【0038】
これは、循環ポンプ5の回転数を上昇させる場合とは異なり、循環回路内の温水流量が減少する場合には循環回路内の内圧上昇による温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の破損のおそれがないからである。
【0039】
このように、本発明の温水暖房装置では、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転状況に応じて循環ポンプ5の目標回転数が設定されるので、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)には、常にその運転に見合った熱量の温水が供給されるので、各温水端末装置(高温端末2、低温端末3)が能力過剰になったり、あるいは能力不足に陥ることがなく、効率的に暖房を行うことができる。
【0040】
しかも、循環回路内の温水流量を増加させる制御を行う場合、循環ポンプ5の回転数が徐々に上昇するので、循環回路内の温水流量が急激に増加することがなく、循環回路内の内圧上昇に伴う循環回路や温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の破損を防止することができる。
【0041】
そして、本実施形態に示す温水暖房装置においては、上述した制御構成の他に上記制御部8が温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の設定に応じて上記目標回転数を修正する制御構成を有する。
【0042】
そこで、次にこの制御構成について説明する。すなわち、この種の温水暖房装置に用いられる温水端末装置(高温端末2、低温端末3)のうちには、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の設定によってその運転形態を特殊な運転形態に変更可能なものがある。
【0043】
たとえば、いわゆるホットダッシュ運転と称される運転形態がその一例であり、この場合、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の操作部の操作設定によって、給湯器1に対して通常供給する温水(たとえば80°C)よりも高温の温水の供給が要求され、その結果、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の初期運転時の暖房効率の上昇が図られている。
【0044】
本実施形態の温水暖房装置では、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)においてこのような特殊な運転形態が選択された場合に備え、予め上記テーブル情報中にこのよな特殊な運転形態に対応した循環ポンプ5の回転数に関する情報が盛り込まれる(図4のホットダッシュ運転の欄参照)。
【0045】
したがって、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の操作部においてこのような特殊な運転形態が選択されると、この操作情報を上記双方向通信手段9を介して上記制御部8が取得し、上述した循環ポンプ5の目標回転数の修正が行われる。
【0046】
たとえば、図4に示すように、高温端末2が運転停止中で低温端末3のうちの1台(1系統)で上記ホットダッシュ運転が選択されると、循環ポンプ5の目標回転数は3200rpmに修正設定され、また、高温端末2が運転停止中で低温端末3のうちの3台(3系統)においてホットダッシュ運転が選択されると、循環ポンプ5の目標回転数は3600rpmに修正設定される。
【0047】
このように、本実施形態に示す温水暖房装置においては、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)においてホットダッシュ運転のような特殊な運転形態が選択された場合でも、かかる運転形態に対応するテーブル情報に基づいて循環ポンプ5の目標回転数が修正を受けるので、運転形態に合致した暖房運転が実現される。つまり、通常より高温の温水を多量に供給することができ、暖房効率のより一層の向上が実現される。
【0048】
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0049】
たとえば、上述した実施形態では、循環ポンプ5の目標回転数が予め制御部8に記憶されたテーブル情報に基づいて設定される構成を示したが、循環ポンプ5の回転数は、双方向通信によって取得する温水端末装置(高温端末2、低温端末3)の運転台数等に基づいて上記制御部8でその都度演算するように構成してもよい。また、同様に温水端末装置(高温端末2、低温端末3)において特殊な運転形態が選択されるような場合には、予め当該運転形態に対応した演算プログラムを上記制御部8に記憶させておき、これによって演算するように構成される。
【0050】
また、上述した実施形態では、循環ポンプ5の回転数を上昇させる際に、循環ポンプ5の回転数を一定時間毎に一定回転数ずつ上昇させる構成を示したが、循環ポンプ5の回転数は熱動弁6の開弁状況に応じて徐々に上昇すればよく、たとえばゆるやかな線形を描くように回転数を上昇させるように構成してもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、温水端末装置(高温端末2、低温端末3)が複数設けられた場合を示したが、本発明の温水暖房装置およびその制御方法は、温水端末装置が一台しか設けられていないような場合(たとえば低温端末3が一台のみのような場合)にも適用可能である。その場合、温水端末装置において運転が開始されると、循環ポンプ5は当該温水端末装置が備える熱動弁6の開弁状況に応じて回転数が徐々に上昇するように構成される。また、当該温水端末装置が上述した特殊な運転形態を有する場合には、その運転形態に応じて循環ポンプ5の目標回転数も修正される。
【0052】
なお、上述した図4に示すテーブル情報や循環ポンプ5の回転数の上昇パターンは本発明を実施するにあたっての一例を示したにすぎず、具体的な数値は適宜変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の温水暖房装置によれば、温水を供給する温水熱源機と複数の温水端末装置とが循環ポンプを有する循環回路によって接続されるとともに、上記温水熱源機と各温水端末装置とが双方向通信手段によって接続され、上記温水熱源機の有する制御手段が、温水端末装置の運転状況に応じて、上記循環ポンプの目標回転数を設定し、上記循環ポンプをこの目標回転数で駆動させることによって循環回路内の温水流量を調節する制御構成を備えた温水暖房装置において、上記制御手段は、上記循環回路内の温水流量を増加させる制御を実行する際、設定した目標回転数に向けて上記循環ポンプの回転数を徐々に上昇させる制御を実行するとともに、上記循環回路内の温水流量を減少させる制御を実行する際には、目標回転数に向けて循環ポンプの回転数を瞬時に下降させる制御を実行するので、循環回路内の内圧が急激に上昇することがなく、循環回路や温水端末装置との接続部を破損するおそれがない。
【0054】
また、本発明によれば、温水暖房装置を構成する循環ポンプとして、回転数の制御が容易なDCポンプが用いられるので、循環ポンプの回転数を制御するにあたりサイズアップを伴うことなく従来のACポンプに置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温水暖房装置の概略構成の一例を示す説明図である。
【図2】同温水暖房装置における温水の循環回路の一例を示す説明図である。
【図3】同温水暖房装置における温水暖房装置の運転開始時の制御動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】同温水暖房装置の制御部のテーブル情報の一例を示す説明図である。
【図5】従来の温水暖房装置における温水の循環回路の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 給湯器(温水熱源機)
2 高温端末(温水端末装置)
3,3a〜3c 低温端末(温水端末装置)
4 膨張タンク
5 循環ポンプ
6 熱動弁
7 端末熱交換器
8 制御部(制御手段)
9 双方向通信手段
10 バイパス配管
11 熱交換器
Claims (4)
- 温水を供給する温水熱源機と複数の温水端末装置とが循環ポンプを有する循環回路によって接続されるとともに、前記温水熱源機と各温水端末装置とが双方向通信手段によって接続され、前記温水熱源機の有する制御手段が、温水端末装置の運転状況に応じて、前記循環ポンプの目標回転数を設定し、前記循環ポンプをこの目標回転数で駆動させることによって循環回路内の温水流量を調節する制御構成を備えた温水暖房装置において、
前記制御手段は、前記循環回路内の温水流量を増加させる制御を実行する際、設定した目標回転数に向けて前記循環ポンプの回転数を徐々に上昇させる制御を実行するとともに、前記循環回路内の温水流量を減少させる制御を実行する際には、目標回転数に向けて循環ポンプの回転数を瞬時に下降させる制御を実行する
ことを特徴とする温水暖房装置。 - 前記制御手段は、循環ポンプの回転数を増加させる制御を実行する際、目標回転数に向けて循環ポンプの回転数を一定時間毎に一定回転ずつ増加させる二次的な目標回転数を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の温水暖房装置。 - 前記制御手段は、前記温水端末装置の設定に応じて前記目標回転数を修正する制御構成を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温水暖房装置。 - 前記循環ポンプの駆動手段として、直流電源で駆動するDCポンプが用いられる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の温水暖房装置。
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