JP5248176B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池システムに関し、特に不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制しつつ稼働率を向上させた燃料電池システムに関する。
水素と酸素とを使用して、これらの電気化学的反応により発電する燃料電池は、環境に優しい発電装置として注目されている。燃料電池は発電に水素を必要とするが、水素自体を供給するインフラが普及していないことから入手が比較的困難であるため、都市ガスや灯油等の炭化水素系の原料を水蒸気改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器を燃料電池に併設した燃料電池システムを構築することが多い。燃料電池システムは、大局的に見ると、炭化水素系の原料と酸素とを系外から導入して二酸化炭素を排出するため、電気化学的反応の際に生成される水分等から改質器における水蒸気改質等の燃料電池システムの運転に必要な分の水分を回収することができれば、系外から水分を導入しなくても運転の継続が可能となる。特に、改質器における水蒸気改質のために改質器に導入する水分は、燃料電池システム自体から回収した水分を利用することが好ましい。改質器に導入する水として系外から導入したシリカ等の不純物が含まれる市水(水道水)を用いると、改質器での不純物の析出を防ぐために水を改質器に導入する前に水に含まれる不純物を除去する水処理装置(典型的にはイオン交換樹脂塔)における処理負荷が増大してしまうからである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−032153号公報(段落0002−0004等)
現存のイオン交換樹脂塔は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンは除去しやすいが、シリカイオンは除去しにくい。小型化が進む燃料電池システムでは改質器内の水配管の径が細くなる傾向にあるため、シリカイオンがイオン交換樹脂塔で除去されずに改質器内に流入してそこで析出すると、水配管の閉塞が生じて水素ガスの生成ができなくなり、水配管の閉塞を解消する対策を施すまでは改質ガスの生成ができないため、燃料電池で発電することもできなくなってしまう。このような不都合が生じるのを回避するため、外部(系外)からシリカ等の不純物が含まれる市水(水道水)を導入する前に余裕を持って(例えば燃料電池システムで使用される水分量よりも回収される水分量の方が少なくなったら)燃料電池システムを停止することが考えられる。しかし、余裕を持って燃料電池システムを停止すると、改質器内の水配管の閉塞は生じないものの、燃料電池の稼働率が落ちることとなる。
本発明は上述の課題に鑑み、不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制しつつ稼働率を向上させた燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、水素を含む改質ガスgと酸素を含む酸化剤ガスtとを導入して改質ガスg中の水素と酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池30であって、発生した熱を奪う冷却水cを導入する冷却部33を有する燃料電池30と;燃料電池30における電気化学的反応で利用されなかった水素を含むアノードオフガスpを導入して燃焼させる燃焼部23と、炭化水素系の原料m1と水sとを導入し燃焼部23における燃焼で発生した改質熱により原料m1を水蒸気改質して改質ガスgを生成する改質部25とを有する改質器20と;冷却水cが燃料電池30から奪った熱を蓄える蓄熱槽80と;蓄熱槽80から導出されて再び蓄熱槽80に導入される排熱回収水hと冷却水cとの間で熱交換を行わせる冷却水熱交換器71と;燃料電池30及び燃焼部23の少なくとも一方から排出された排ガスrと排熱回収水hとの間で熱交換を行わせる排ガス熱交換器81と;排ガス熱交換器81から導出された排ガスrに含まれる水分を回収する排ガス水回収手段93であって、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度に応じて回収可能な水分の量が変動する排ガス水回収手段93と;排ガス水回収手段93で回収した回収水w3を含む、燃料電池30に導出入されるガスg、p、rから回収した回収水wを貯える回収水タンク96と;回収水タンク96に回収された回収水を改質部25に送る回収水ポンプ26と;回収水タンク96に貯えられている回収水wが所定の低水位まで低下したとき又は所定の低水位まで低下したと推定されるときに燃料電池30における発電を停止する制御装置36とを備える。ここで「所定の低水位」は、典型的には、改質部を含む燃料電池システム内で水を必要とする部分に水を継続供給できる最低水位に余裕分を加えた水位である。
このように構成すると、回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下したとき又は所定の低水位まで低下したと推定されるときに燃料電池における発電を停止するので、不純物が含まれた水が外部から導入される前に燃料電池を停止することが可能となって不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制することができ、回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下する(低下したと推定される)までは燃料電池の発電を継続することが可能となって燃料電池の稼働率を向上させることができる。
また、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る燃料電池システム10において、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度と相関関係を有する温度を検出する温度検出器88を備え;制御装置36が、回収水タンク96に回収された水分w1、w2、w3、・・・の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも少なくなる温度検出器88で検出された温度を所定の高温度とし、所定の高温度よりも低い温度検出器88で検出された温度を所定の低温度としたときに、温度検出器88で検出された温度が所定の低温度を超えてから第1の所定の時間が経過したとき又は温度検出器で検出された温度が所定の高温度になったときに、回収水タンク96に貯えられている回収水wが所定の低水位まで低下したと推定して、燃料電池30における発電を停止するように構成されている。
ここで「所定の低温度」は、典型的には、回収水タンク96に回収された水分の流量が回収水タンク96から導出される回収水の流量よりも確実に多くなる温度検出器88で検出された温度である。典型的には、所定の低温度以上かつ所定の高温度未満の温度では、回収水タンク96に回収された水分の流量が回収水タンク96から導出される回収水の流量よりも多くなる場合もあり、少なくなる場合もある。
このように構成すると、比較的構成が単純な温度検出器を用いて不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制しつつ稼働率を向上させた燃料電池システムを構築することができる。また、比較的構成が単純な温度検出器は一般に安価であり、燃料電池システムをより安価に製造することが可能となって、燃料電池システムの普及に寄与することができる。
また、本発明の第3の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様又は第2の態様に係る燃料電池システム10において、回収水タンク96に貯えられている回収水wが所定の高水位まで上昇したことを検出する高水位検出手段97tを備え;制御装置36が、高水位検出手段97tが所定の高水位を検出してから第2の所定の時間が経過したときに回収水タンク96に貯えられている回収水wが所定の低水位まで低下したと推定して、燃料電池30における発電を停止するように構成されている。
高水位検出手段97tが定期的に所定の高水位まで上昇したことを検出しているときは、一般に、回収水タンク96に回収された水分w1、w2、w3、・・・の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも多い。他方、予想される時間が経過しても所定の高水位が検出されないときは、回収水タンク96に回収された水分w1、w2、w3、・・・の流量が回収水タンク96から導出される回収水の流量よりも少なくなっている可能性がある。
このように構成すると、比較的構成が単純な製品を採用することが可能な高水位検出手段を用いて不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制しつつ稼働率を向上させた燃料電池システムを構築することができる。また、比較的構成が単純な製品を採用することが可能な高水位検出手段は一般に安価であり、燃料電池システムをより安価に製造することが可能となって、燃料電池システムの普及に寄与することができる。
また、本発明の第4の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様に係る燃料電池システム10において、回収水タンク96ヘ系外から上水を補給したことを検出する補給水検出手段95を備え;制御装置36が、補給水検出手段95が回収水タンク96に上水を補給したことを検出したときに燃料電池30における発電を停止するように構成されている。「上水」は、典型的には市水(水道水)である。
このように構成すると、補給水検出手段が回収水タンクに上水を補給したことを検出したときに燃料電池における発電を停止するので、上水の導入を最小限度に抑制することができる。
また、本発明の第5の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様に係る燃料電池システム10において、回収水タンク96ヘ系外から補給した上水の水量を検出する水量検出手段95を備え;制御装置36が、所定の期間内に回収水タンク96ヘ系外から補給した上水の水量が所定の水量を超えているときに燃料電池30における発電を停止するように構成されている。
このように構成すると、燃料電池システムが通常備える水処理装置(例えばイオン交換樹脂塔)の処理能力の許容範囲の上水が導入されるまでは燃料電池の発電を継続することが可能となって燃料電池の稼働率を向上させることができる。
また、本発明の第6の態様に係る燃料電池システムは、上記本発明の第1の態様に係る燃料電池システム10(例えば図1参照)において、所定の低水位を検出する低水位検出器を備え;制御装置36(例えば図1参照)が、低水位検出器が所定の低水位を検出したときに燃料電池30(例えば図1参照)における発電を停止するように構成されている。
このように構成すると、所定の低水位を検出したときに燃料電池における発電を停止することを可能にする低水位検出器を備えるので、外部からの不純物が含まれた水の導入を確実に防ぐことができると共に、所定の低水位を検出するまでは燃料電池の発電を継続することが可能となって燃料電池の稼働率を向上させることができる。
本発明によれば、回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下したとき又は所定の低水位まで低下したと推定されるときに燃料電池における発電を停止するので、不純物が含まれた水が外部から導入される前に燃料電池を停止することが可能となって不純物が含まれた水の外部からの導入を抑制することができ、回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下する(低下したと推定される)までは燃料電池の発電を継続することが可能となって燃料電池の稼働率を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10を説明する。図1は、燃料電池システム10の模式的系統図である。燃料電池システム10は、改質ガスgを生成する改質器20と、改質ガスg及び酸化剤ガスtを導入して水素と酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池30と、発熱した燃料電池30から熱を奪った冷却水cと排熱回収水hとの間で熱交換を行わせる冷却水熱交換器71と、燃料電池30及び改質器20から排出された排ガスを含む混合排ガスrと排熱回収水hとの間で熱交換を行わせる排ガス熱交換器81と、燃料電池30から奪った熱を排熱回収水hを媒体として蓄える蓄熱槽としての貯湯槽80と、混合排ガスrに含まれる水分を回収する排ガス水回収手段としての排ガス気液分離器93と、回収水wを貯える回収水タンク96と、回収水wを改質用水sとして改質器20に送る回収水ポンプ26と、燃料電池システム10を制御する制御装置36とを備えている。
改質器20は、原料m1と改質用水sとを導入し水蒸気改質反応により水素に富む改質ガスgを生成する改質部25と、原料m1の水蒸気改質反応に用いる改質熱を発生する燃焼部23とを備えている。原料m1は、典型的には、メタン、エタン等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、又はメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ、LPG等)等の炭化水素を主成分とする混合物等の炭化水素系の燃料であり、加熱用の燃焼に適するものが用いられる。改質部25に導入する改質用水sは水蒸気であってもよい。また、水素に富む改質ガスgとは、水素を主成分とするガスであり、水素を40体積%以上、典型的には70〜80体積%程度含んだ、燃料電池30に供給するガスである。改質ガスg中の水素濃度は80体積%以上でもよく、すなわち燃料電池30に供給したときに酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電可能な濃度であればよい。
改質部25には、改質触媒が充填されており、水蒸気改質反応を促進させるように構成されている。改質触媒としては、典型的には、ニッケル系改質触媒やルテニウム系改質触媒が用いられる。改質触媒の作用により原料m1が改質され、生成された水素に富むガスに所定量以上の一酸化炭素が含まれていると、燃料電池30の電極触媒が被毒する。そのため、改質部25は、変成触媒が充填された変成部(不図示)、及び選択酸化触媒が充填された選択酸化部(不図示)を有し、改質器20から導出される改質ガスg中の一酸化炭素濃度が約10体積ppm以下、好適には1体積ppm程度となるようにするのが好ましい。変成触媒には、典型的には、鉄−クロム系変成触媒、銅−亜鉛系変成触媒、白金系変成触媒等が用いられる。選択酸化触媒には、典型的には、白金系選択酸化触媒、ルテニウム系選択酸化触媒、白金−ルテニウム系選択酸化触媒等が用いられる。なお、改質触媒における反応は吸熱反応であるが、変成触媒を有する変成部及び選択酸化触媒を有する選択酸化部における反応は発熱反応となる。
改質部25には、原料m1を導入するための原料管55と、改質用水sを導入するための改質用水管28とが接続されている。改質用水管28は、改質部25直近の原料管55に接続されていると、原料m1と改質用水sとが混合された状態で改質部25に導入されて好適である。しかしながら、改質用水管28が改質部25に直接接続されていてもよい。原料管55には、原料m1の流れを遮断可能な原料弁65が設けられている。また、改質部25(改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる部位を有する場合は当該部位)には改質ガスgを導出する改質ガス管51が接続されている。さらに改質部25には、原料m1の水蒸気改質を行う部分の温度を検出する温度検出器(不図示)が設けられている。
燃焼部23は、改質部25の改質触媒が設けられている位置に隣接するように、改質器20内に配設されており、改質熱を発生するための装置として、バーナー(不図示)が設けられている。燃焼部23は、炭化水素系燃料である燃焼用燃料m2、並びに、共に水素を含むアノードオフガスp及び改質ガスgを導入すると共に、燃焼用空気aを導入し、バーナー(不図示)でこれらを燃焼させて水蒸気改質反応に用いる改質熱を得ることができるように構成されている。燃焼部23は、燃料電池システム10の状態に応じて、燃焼用燃料m2、アノードオフガスp、改質ガスgのいずれか1種類あるいは2種類以上を導入して燃焼させる。燃焼用燃料m2は、本実施の形態では、原料m1と同じものが使用される。すなわち、原料m1及び燃焼用燃料m2は、原料供給ラインとしての燃料管57を流れる燃料mが分流したものを用途に応じて呼称を変えたものであり、成分は同じものである。アノードオフガスpの成分は、典型的には、約半分が水素、残りの半分に二酸化炭素、窒素、原料あるいはその化合物(例えばメタン等)が含まれている。燃料管57には、気体の燃料mを送る燃料ブロワ(不図示)が配設されている。燃料ブロワ(不図示)は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、燃料mの流量を増減することができる。なお、燃料mが液体の場合は燃料ブロワ(不図示)に代えて燃料ポンプが配設される。
燃焼部23には、アノードオフガスp及び改質ガスgを導入可能なアノードオフガス管52と、燃焼用燃料m2を導入する燃焼燃料管56とが接続されている。燃焼燃料管56には、燃焼用燃料m2の流れを遮断可能な燃焼燃料弁66が設けられており、燃焼燃料弁66の下流には燃焼用空気aを流す燃焼空気管58が接続されている。また、燃焼部23には、バーナー(不図示)で燃焼した後の燃焼排ガスeを排出する排ガス管59が接続されている。
燃料電池30は、典型的には固体高分子形燃料電池である。燃料電池30は、改質ガスgを導入するアノード31と、酸化剤ガスtを導入するカソード32と、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部33とを含んで構成されている。カソード32に導入される酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池30は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜(電解質膜)をアノード31とカソード32とで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部33を介し複数枚積層して構成されている。燃料電池30では、アノード31に供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過してカソード32に移動すると共に電子がアノード31とカソード32とを結ぶ導線を通ってカソード32に移動して、カソード32に供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。
アノード31と改質部25とは、改質ガス管51を介して接続されている。改質ガス管51には改質ガスgの流れを遮断可能な改質ガス弁61が設けられている。また、アノード31と燃焼部23とは、アノードオフガス管52を介して接続され、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスpを燃焼部23に導入することができるようになっている。アノードオフガス管52には、アノードオフガスpの流れを遮断可能なアノードオフガス弁62が配設されている。また、改質ガス弁61の上流側の改質ガス管51と、アノードオフガス弁62よりも下流のアノードオフガス管52とが、バイパス管53で接続されている。バイパス管53にはバイパス弁63が設けられている。改質ガス弁61とアノード31との間の改質ガス管51には、改質ガスgから余剰の水分を分離する改質ガス気液分離器91が配設されている。改質ガス気液分離器91で回収された回収水w1は、回収水管91Aを介して回収水タンク96に導かれるように構成されている。また、バイパス管53との接続点と燃焼部23との間のアノードオフガス管52には、アノードオフガスpから余剰の水分を分離するアノードオフガス気液分離器92が配設されている。アノードオフガス気液分離器92で回収された回収水w2は、回収水管92Aを介して回収水タンク96に導かれるように構成されている。
カソード32には、酸化剤ガスtを導入する酸化剤ガス管54と、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった酸素を含むカソードオフガスqを排出するカソードオフガス管54Qとが接続されている。酸化剤ガス管54には、酸化剤ガスtを所定の絶対湿度に加湿する加湿器38と、酸化剤ガスtをカソード32に送る空気ブロワ29と、流路を遮断する酸化剤ガス弁64とが酸化剤ガスtの流れの上流から下流に向かってこの順に配設されている。加湿器38には、加湿に用いられる水を導入し加湿されなかった水を導出する加湿用水管38Aが接続されている。上流側の加湿用水管38Aは改質用水管28に接続されており、改質用水sの一部を加湿器38に導くことができるように構成されている。下流側の加湿用水管38Aは回収水タンク96に接続されており、加湿されなかった水を回収水タンク96に戻すことができるように構成されている。空気ブロワ29は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、これにより圧送する空気の流量を増減することができるように構成されている。カソードオフガス管54Qには、流路を遮断するカソードオフガス弁67が配設されている。カソードオフガス管54Qは、排ガス管59に接続されている。
燃料電池30の冷却部33の冷却水導入口には冷却水管75が、冷却水導出口には冷却水管74が、それぞれ接続されている。冷却水管74、75により、燃料電池30から導出された冷却水cが冷却水熱交換器71を通過し、冷却水熱交換器71を通過して温度が下がった冷却水cが燃料電池30に導入されるように循環流路が形成されている。冷却水管75には内部を流れる冷却水cを循環させる冷却水ポンプ73が配置されている。冷却水ポンプ73は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調整し、燃料電池30の発熱量に応じて冷却水cの流量を調整することができるように構成されている。冷却水ポンプ73のインバータと制御装置36とは信号ケーブルで接続されている。
冷却水熱交換器71は、冷却水cと排熱回収水hとの間で熱交換を行う機器であり、典型的にはプレート型熱交換器が用いられる。冷却水熱交換器71は、燃料電池30から受熱して温度が上昇した冷却水cと冷却水cよりも温度が低い排熱回収水hとがカウンターフローにより熱交換し、燃料電池30の排熱を冷却水cから排熱回収水hに伝達するように構成されている。冷却水熱交換器71は、燃料電池30から受熱して温度が上昇した冷却水cを導入する冷却水導入口と排熱回収水hとの熱交換により温度が下がった冷却水cを導出する冷却水導出口と、温度が低い排熱回収水hを導入する排熱回収水導入口と冷却水cとの熱交換により温度が上昇した排熱回収水hを導出する排熱回収水導出口とを有している。冷却水熱交換器71の冷却水導入口には冷却水管74が、冷却水導出口には冷却水管75が、それぞれ接続されている。
冷却水熱交換器71の排熱回収水導出口には排熱回収水管84が、排熱回収水導入口には排熱回収水管85が、それぞれ接続されている。排熱回収水管84は、冷却水熱交換器71から導出された排熱回収水hが貯湯槽80の上部に流入するように貯湯槽80の上部に接続されており、好適には頂部に接続される。排熱回収水管85は、冷却水熱交換器71に導入される排熱回収水hが貯湯槽80の下部から採水されるように貯湯槽80の下部に接続されており、好適には底部に接続される。排熱回収水管84、85は冷却水熱交換器71及び貯湯槽80と接続されて循環流路を形成している。排熱回収水管85には、内部を流れる排熱回収水hを循環する排熱回収水ポンプ83が配置されている。排熱回収水ポンプ83は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調整し、冷却水熱交換器71での交換熱量に応じて排熱回収水hの流量を調整することができるように構成されている。また、冷却水熱交換器71と排熱回収水ポンプ83との間の排熱回収水管85には、排ガス熱交換器81が配設されている。貯湯槽80近傍の排熱回収管85には、貯湯槽80から導出された排熱回収水hの温度を検出する温度検出器としての温度センサ88が設けられている。排熱回収水ポンプ83のインバータ及び温度センサ88は、それぞれ制御装置36と信号ケーブルで接続されている。
排ガス熱交換器81は、貯湯槽80から導出された排熱回収水hと混合排ガスrとの間で熱交換を行わせる機器であり、典型的にはプレート型熱交換器が用いられる。混合排ガスrは、燃焼部23から導出された燃焼排ガスeとカソードオフガスqとが混合したガスである。燃焼排ガスeは、燃料電池30から排出されたアノードオフガスpが燃焼部23で燃焼して生じたガスである場合があり、この場合の燃焼排ガスeは燃料電池30から排出された排ガス由来のガスである。排ガス熱交換器81には排ガス管59が接続されており、混合排ガスrを導出入することができるように構成されている。排ガス熱交換器81は、典型的には混合排ガスrと排熱回収水hとがカウンターフローにより熱交換して混合排ガスrの熱が排熱回収水hに伝達され、混合排ガスrの温度が低下し排熱回収水hの温度が上昇するように構成されている。換言すれば、混合排ガスrは、排ガス熱交換器81において排熱回収水hによって冷やされる。このとき、混合排ガスrの比熱は排熱回収水hの比熱よりも小さいため、排熱回収水hの温度が上昇する幅よりも混合排ガスrの温度が低下する幅の方が大きくなる。
排ガス気液分離器93は、排ガス熱交換器81よりも下流側の排ガス管59に配設されている。排ガス気液分離器93は、混合排ガスrから、排ガス熱交換器81で冷やされて凝縮した水分を分離する機器である。排ガス気液分離器93で回収された回収水w3は、回収水管93Aを介して回収水タンク96に導かれるように構成されている。
回収水タンク96は、各気液分離器91、92、93で分離した回収水w1、w2、w3及び加湿器38において酸化剤ガスtに乗らなかった水分を回収して貯留するタンクである。これら以外の燃料電池システム10内で回収された水を貯留してもよい。以下では、回収水タンク96内で混合して貯留する水を単に「回収水w」ということとする。回収水タンク96には、回収水管91A、92A、93A及び加湿用水管38Aが接続されている。また、回収水タンク96には、上水としての市水(水道水)wmを導入する市水導入管94が設けられている。市水wmには、一般に、菌繁殖抑制のために塩素分が含まれているほか、カルシウム分、マグネシウム分、シリカ分等の不純物が含まれている。回収水タンク96内の市水導入管94の先端には、ボールタップ94Bが取り付けられている。ボールタップ94Bが取り付けられていることにより、回収水タンク96内の水位がボールタップ94Bの給水開始水位(典型的には所定の低水位よりも低い水位)まで下がると、回収水タンク96内の水位が所定の水位(ボールタップ94Bからの流入水の停止水位)になるまで市水wmが回収水タンク96内に流入するようになっている。なお、ボールタップ94Bの頻繁な開閉動作を回避するために、ボールタップの開閉に水位差が取れるタイプのものを用いるとよい。市水導入管94には、導入した市水wmの流量を検出する水量検出手段としての流量計95が配設されている。流量計95は、流量の有無をも検出できるので、補給水検出手段としての機能も兼ね備える。流量計95は制御装置36と信号ケーブルで接続されており、検出した流量を信号として制御装置36に送信することができるように構成されている。
回収水タンク96には、貯留している回収水wの水位を検出する水位検出器97が設けられている。水位検出器97は、所定の高水位を検出する高水位検出手段としての高水位検出フロート97tを有している。すなわち、水位検出器97は、フロートスイッチを含んで構成されている。ここで「所定の高水位」は、典型的には、回収水タンク96からの回収水wの溢水を回避するために回収水タンク96からの回収水wの排出を強制的に開始する水位である。回収水タンク96は、図1においては説明の便宜上、高水位検出フロート97tに対して十分大きく示されているが、燃料電池システム10の小型化の要請に伴ってフロートスイッチを複数設けることが困難な大きさに決定されることが多い。また、回収水タンク96内の回収水wは、典型的には不純物の含有量が少なく電気伝導率小さいため、電極棒による水位検出が困難な場合が多い。回収水タンク96の下部には、改質用水管28が接続されている。加湿用水管38Aとの接続部分よりも上流側の改質用水管28には、回収水ポンプ26が配設されている。回収水ポンプ26の起動により、回収水タンク96に貯留されている回収水wを、改質用水sとして改質部25に供給することができると共に、加湿器38に供給することができるように構成されている。加湿用水管38Aとの接続部分と回収水ポンプ26との間の改質用水管28には、回収水wから不純物を除去するイオン交換樹脂塔27が配設されている。また、回収水タンク96の下部には、内部に貯留されている回収水wを系外(燃料電池システム10外)に排出する排水管98が接続されている。排水管98には、流路を遮断する排水遮断弁99が配設されている。また、所定の高水位よりも上部に、回収水タンク96からの回収水wの溢水を防ぐオーバーフロー管96fが接続されている。
制御装置36は、燃料電池システム10の運転を制御する。制御装置36は、燃料ブロワ(不図示)及び空気ブロワ29に信号を送信して発停を制御すると共に、燃料ブロワ(不図示)及び空気ブロワ29から吐出される流体の流量を制御する。また、制御装置36は、回収水ポンプ26、冷却水ポンプ73及び排熱回収水ポンプ83に信号を送信して発停を制御すると共に、回収水ポンプ26、冷却水ポンプ73及び排熱回収水ポンプ83から吐出される流体の流量を制御する。なお、燃料ブロワ(不図示)、空気ブロワ29及び各ポンプ26、73、83に信号を送信することには、これらに送電する動力盤(不図示)に信号を送信することも含む。また、制御装置36は、各弁61〜67、99とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、開閉信号を送信して弁の開閉動作をさせることができるように構成されている。また、制御装置36は、温度センサ88及び改質部25の温度を検出する温度検出器(不図示)とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、温度信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置36は、流量計95と信号ケーブルで接続されており、流量信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置36は、水位検出器97と信号ケーブルで接続されており、水位信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置36は、時間の計測を行う計時手段としてのタイマー(不図示)を有している。
引き続き図1を参照して、燃料電池システム10の作用を説明する。停止している燃料電池システム10の運転を開始するには、燃料ブロワ(不図示)を起動して燃焼部23に燃焼用燃料m2を供給すると共に不図示のブロワ(空気ブロワ29が兼ねてもよい)を起動して燃焼部23に燃焼用空気aを供給する。このとき、燃焼燃料弁66は開、その他の弁61〜65、67、99は閉となっている。燃焼部23で燃焼用燃料m2が燃焼して改質熱が発生し、改質部25が昇温したら、原料弁65を開にして原料m1を改質部25に導入する。改質部25の温度は温度検出器(不図示)で検出する。また、回収水ポンプ26を起動して改質部25に改質用水sを供給する。なお、回収水ポンプ26の起動により、加湿器38にも加湿用水が供給される。加湿器38において加湿に用いられなかった加湿用水は、加湿用水管38Aを介して回収水タンク96に戻される。原料m1及び改質用水sが導入された改質部25では、燃焼部23から改質熱を得て原料m1が水蒸気改質反応を起こし、改質ガスgが生成される。なお、運転開始当初の改質ガスgの組成が安定していないときは、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を閉にし、バイパス弁63を開にして、組成が安定していない改質ガスgを燃料電池30に供給せずに燃焼部23に導いて燃焼させてもよい。燃焼部23における燃焼によって生じた燃焼排ガスeは、排ガス管59に導出され、排ガス管59内を系外に向かって流れる。
改質器20で生成される改質ガスgの組成が安定し、改質ガスg中の一酸化炭素濃度が所定の値まで低減するようになると、制御装置36が改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を開に、バイパス弁63を閉にして、改質ガスgが燃料電池30に導入されるようにする。これにより、燃料電池30のアノード31に改質ガスgが導入される。改質ガスgは、アノード31に至る途中の改質ガス気液分離器91で水分が除去される。改質ガス気液分離器91で除去された水分は、回収水w1として回収水タンク96に導かれる。他方、制御装置36は、酸化剤ガス弁64及びカソードオフガス弁67を開にする。これによって燃料電池30のカソード32に加湿器38で加湿された酸化剤ガスtが導入される。燃料電池30ではアノード31に導入された改質ガスg中の水素と、カソード32に導入された酸化剤ガスt中の酸素とによる電気化学的反応が行われる。電気化学的反応は、アノード31側では以下の(1)式に示す反応が行われ、カソード32側では以下の(2)式に示す反応が行われる。
2H → 4H + 4e ・・・(1)
+ 4H + 4e → 2HO ・・・(2)
この電気化学的反応によって発電し、発熱すると共に水分が生成される。さらに説明を加えると、アノード31側の電子が外部電気回路を通ってカソード32側に移動する際に電力を得ることができる。アノード31側の水素イオンは固体高分子膜を通過してカソード32側に移動し、酸素と結合して水分が発生する。この電気化学的反応は発熱反応である。燃料電池30は、作動中は温度が高温(例えば80℃)になっているため、カソード32で生成された水分の多くは水蒸気としてカソードオフガスqに含まれる。
燃料電池30によって得られる電力は直流電力であるため、パワーコンディショナ(不図示)で交流電力に変換されて電力負荷(不図示)に送電されるほか、空気ブロワ29、各ポンプ26、73、83、各弁61〜67、99等の燃料電池システム10内の電気機器に送電される。燃料電池30で発電される電力は、電力負荷(不図示)及び燃料電池システム10内の電気機器の消費電力の合計に対して所定の値(例えば合計消費電力の90%)となるように、パワーコンディショナ(不図示)で設定される。この設定値に対して適切な供給量となるように、制御装置36により燃料電池30に供給される改質ガスg及び酸化剤ガスtの量が調節される。不足分の電力は、商用電源(不図示)から交流電力の供給を受ける。
燃料電池30の作動中、アノード31からはアノードオフガスpが排出される。排出されたアノードオフガスpは、アノードオフガス管52を介して改質器20の燃焼部23に導かれて燃焼される。アノードオフガスpは、燃焼部23に至る途中のアノードオフガス気液分離器92で、燃焼部23での燃焼に適するように水分が除去される。アノードオフガス気液分離器92で除去された水分は、回収水w2として回収水タンク96に導かれる。燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼により、改質部25における改質に用いる改質熱を発生させることができる。燃焼部23へ導入されるアノードオフガスpの燃焼だけでは発生する改質熱が不足する場合は、燃焼燃料弁66の開度を調節して燃焼用燃料m2を燃焼部23に導入する。燃焼部23における燃焼によって生じた燃焼排ガスeは、上述のように、排ガス管59に導出される。他方、カソード32からはカソードオフガスqが排出される。カソード32から排出されたカソードオフガスqは、カソードオフガス管54Qを介して排ガス管59に流入する。排ガス管59に流入したカソードオフガスqは、燃焼排ガスeと混ざり混合排ガスrとなって系外に向かって排ガス管59を流れる。つまり、混合排ガスrは、燃料電池30から導出されたガスであるカソードオフガスqを含んでいる。排ガス管59を流れる混合排ガスrは、排ガス熱交換器81に流入する。
上述のように、燃料電池30における電気化学的反応は発熱反応であるため、燃料電池30の運転を継続するために発生した熱を冷却水cで除去する。燃料電池30に改質ガスg及び酸化剤ガスtが導入されて発電が行われるようになると、制御装置36は、冷却水ポンプ73及び排熱回収水ポンプ83を起動して冷却水c及び排熱回収水hを循環させる。冷却部33に導入された冷却水cは、燃料電池30における電気化学的反応で発生した熱によって温度が上昇する。燃料電池30は冷却水cによって発熱が除去されて、運転に適した温度に維持される。冷却部33から導出された冷却水cは冷却水熱交換器71に向かって流れ、冷却水熱交換器71に導入される。冷却水熱交換器71に導入された冷却水cは、排熱回収水hと熱交換して温度が低下し、再び冷却部33に導入され、以降は上述のサイクルを続ける。
他方、冷却水熱交換器71に導入された排熱回収水hは、冷却水cと熱交換して温度が上昇する。排熱回収水hは、冷却水熱交換器71に導入される前に排ガス熱交換器81に導入される。排ガス熱交換器81に導入された排熱回収水hは、別途排ガス熱交換器81に導入された混合排ガスrと熱交換して温度が上昇する。他方、混合排ガスrは、排ガス熱交換器81において排熱回収水hと熱交換して温度が低下する。排ガス熱交換器81から導出された混合排ガスrには温度の低下により凝縮した水分が含まれている。排ガス熱交換器81から導出された混合排ガスrは、排ガス気液分離器93で水分が除去された後に系外(燃料電池システム10外)に排出される。排ガス気液分離器93で分離された水分は、回収水w3として回収水タンク96に導かれる。排ガス気液分離器93で分離される水分は、混合排ガスr中の凝縮水量と相関関係がある排ガス熱交換器81における混合排ガスrの冷却量により増減する。排ガス熱交換器81における混合排ガスrの冷却量は、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度、換言すれば貯湯槽80から導出される排熱回収水hの温度が低いほど多くなる。本実施の形態では、冷却水熱交換器71で冷却水cと熱交換を行う前の排熱回収水hを排ガス熱交換器81に導入して混合排ガスrと熱交換させているので、排熱回収水hの温度が比較的低い状態で混合排ガスrと熱交換させることができ、混合排ガスrを効果的に冷却することができる。つまり、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が低いほど、排ガス気液分離器93で回収できる回収水w3の量は多くなる。
排ガス熱交換器81で混合排ガスrと熱交換した後に冷却水熱交換器71で冷却水cと熱交換して冷却水熱交換器71から導出された排熱回収水hは、貯湯槽80に向かって流れ、典型的には上部から貯湯槽80に流入する。貯湯槽80に流入した排熱回収水hは、給湯や暖房等の熱需要(不図示)で使用することができる程度の温度になっている。貯湯槽80内は、排熱回収水hの密度差により、上部に温度が高い水が、下部に温度が低い水が貯留されて温度成層が形成される。貯湯槽80内に貯留された排熱回収水hは、上部の温度の高い水が熱需要(不図示)に供給されて蓄えた熱が消費される。このように燃料電池30で発生した熱を有効利用することにより、燃料電池システム10の効率が向上することとなる。熱需要(不図示)に供給された排熱回収水hは、熱が利用されて温度が低下した後に貯湯槽80の下部に戻される。あるいは、排熱回収水hの熱だけでなく排熱回収水h自体が消費される場合は、減少した分の水を補給水(不図示)として外部(例えば市水等)から貯湯槽80の下部に導入する。このとき貯湯槽80に導入される補給水は、回収水タンク96につながる系統とは別の系統であるため、改質器20の不具合を誘発することはない。これにより、貯湯槽80の下部に温度が低い水が貯留される。貯湯槽80下部の温度が低い排熱回収水hは、排熱回収水管85を流れて排ガス熱交換器81に導入され、上述のように、冷却水熱交換器71に導入された後、再び貯湯槽80に導入される。
各気液分離器91〜93から回収された回収水w1〜w3、加湿器38から戻された加湿用水、及び燃料電池システム10内で回収された水分(不図示)は、回収水タンク96に収集され混合されて回収水wとなる。回収水タンク96の回収水wは、回収水ポンプ26により、イオン交換樹脂塔27を経て改質部25及び加湿器38に供給される。回収水タンク96から回収水wが導出された分よりも少ない水分しか回収水タンク96に導入されないと回収水タンク96内の回収水wの水位が下がり、水位がボールタップ94Bの給水開始水位まで低下すると回収水タンク96内に市水wmが導入される。市水wmが市水導入管94を流れると、流量計95から制御装置36に市水wmの流量に関する流量信号が送信される。回収水タンク96内の水位がボールタップ94Bの給水停止水位まで上昇すると、回収水タンク96への市水wmの導入が停止される。回収水タンク96内に市水wmが導入されると回収水w中にシリカ等の不純物が含まれることとなり、イオン交換樹脂塔27の負荷が増大する。イオン交換樹脂塔27の処理能力が許容範囲を超えると不純物が除去されずに改質部25に導入されることとなり、改質部25内の改質用水sの流路が閉塞して改質ガスgの生成ができなくなり、ひいては燃料電池30の運転ができなくなるため、回収水タンク96には極力市水wmを導入させないことが好ましい。
ただし、貯湯槽80内に蓄えられる熱が消費され、貯湯槽80から導出され排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度以下の場合は、排ガス気液分離器93で回収される回収水w3を含む回収水タンク96に回収される水分の流量が燃料電池システム10の運転継続に十分な量となり、回収水タンク96に回収される水分(回収水w1〜w3、加湿用水等)の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも多い水余りの状態となる。燃料電池システム10は、大局的に見ると、水素原子を含む炭化水素系の原料m1と酸素を含む酸化剤ガスtとを系外から導入し、二酸化炭素及び水分を含む混合排ガスrを系外に排出しているので、系外に導出される混合排ガスrから適切に水分を回収することができれば水余りの状態となる。回収水タンク96内の水位が所定の高水位(典型的にはボールタップ94Bの給水停止水位よりも高い)まで上昇すると、制御装置36は水位検出器97から所定の高水位を検出した信号を受信した後に排水遮断弁99に信号を送信して排水遮断弁99をあらかじめ決められた時間だけ開にして、排水遮断弁99が開となっている時間に排水管98を流れる流量分の回収水wが燃料電池システム10外に排出される。しかし、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超える場合は、排ガス気液分離器93で回収される回収水w3を含む回収水タンク96に回収される水分の流量が燃料電池システム10の運転継続に必要な量よりも少なくなる場合があり、ひいては回収水タンク96に回収される水分(回収水w1〜w3、加湿用水等)の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも少なくなる場合がある。
図2に、冷却水熱交換器71に導入される排熱回収水hの温度と回収水タンク96に回収される水分の流量との関係を示す。図2に示された、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度以下となる「安全領域」では、回収水タンク96に回収される水分の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも多い水余りの状態となる。他方、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の高温度以上となる「危険領域」では、回収水タンク96に回収される水分の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも少なくなる。「安全領域」と「危険領域」との間の、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超え所定の高温度未満となる「やや危険領域」では、諸因子により、回収水タンク96に回収される水分の流量が回収水タンク96から導出される回収水wの流量よりも多くなる場合と少なくなる場合とがある。イオン交換樹脂塔27の頻繁なメンテナンスを行わずに燃料電池システム10を運転させる観点から、市水wmが回収水タンク96に導入されるのを確実に回避するためには、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超える場合(安全領域を逸脱する場合)は燃料電池システム10を停止させることも一策である。しかし、排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超えたら燃料電池システム10を停止させることとすると、燃料電池30の稼働率が低下してしまい、燃料電池システム10を導入したメリットを十分に享受できるとは言い難くなってしまう。本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10では、燃料電池30の稼働率を向上させるため、以下のような運転を行う。
燃料電池システム10は、イオン交換樹脂塔27の不純物除去性能をあらかじめ予定されている期間中で発揮できる程度の市水wmの導入量に抑制する範囲で、図2に示す「やや危険領域」においても運転を継続することを基本構成とする。このとき、回収水タンク96内への市水wmの導入が開始される一歩手前の水位(所定の低水位)を正確に検出できる高精度水位検出器を用いることができれば回収水タンク96内への市水wmの導入を回避しつつ燃料電池30の稼働率を高めることができるが、このような高精度水位検出器が高価な場合は燃料電池システム10の価格が上昇し、燃料電池システム10の普及の弊害となることが考えられる。
燃料電池システム10は、温度センサ88で排熱回収水hの温度を検出し、温度センサ88で検出した排熱回収水hの温度が所定の低温度を超えてから第1の所定の時間が経過したとき又は所定の高温度になったときに、燃料電池システム10を停止して、燃料電池システム10内に市水wmが導入されることを回避している。このようにすると、高価な水位検出器を用いる場合よりも燃料電池システム10を安価に構成しつつ、冷却水熱交換器71に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超えたときに燃料電池30の運転を停止する場合よりも燃料電池30の運転時間を長くすることができ、燃料電池30の稼働率を向上させることができる。
また、上記の温度センサ88を利用した制御に代えて、水位検出器97が所定の高水位を検出してから第2の所定の時間が経過したときに、燃料電池システム10を停止して、燃料電池システム10内に市水wmが導入されることを回避してもよい。この高水位検出による制御は、上述のように、燃料電池システム10が水余り状態にあるときは定期的に所定の高水位が検出されて排水遮断弁99が開にされて回収水wが系外に排出されるところ、第2の所定の時間にわたって所定の高水位が検出されない場合は燃料電池システム10が水余り状態になく、回収水タンク96内の水位が低下している可能性があると考えられることに基づくものである。なお、この高水位検出による制御と前述の温度センサ88を利用した制御とを重畳的に適用して、早く条件を満たした方の制御に基づいて燃料電池システム10を停止させるように構成してもよい。
また、上記の温度センサ88を利用した制御及び/又は高水位検出による制御に代えて、流量計95が回収水タンク96への市水wmの流入を検出したときに燃料電池システム10を停止することとしてもよい。この市水流入検出による制御は、厳密にいえば回収水タンク96内の水位が所定の低水位よりも低下していることとなり、わずかな市水wmが回収水タンク96に導入されることとなるが、市水wmの導入量を最小限に止めてイオン交換樹脂塔27への負荷を最小限に抑制している一方、回収水タンク96内の水位がボールタップ94Bの給水開始水位に低下するまで燃料電池30の運転時間を延ばすことができる。なお、この市水流入検出による制御と、前述の温度センサ88を利用した制御及び/又は高水位検出による制御とを重畳的に適用して、早く条件を満たした制御に基づいて燃料電池システム10を停止させるように構成してもよい。
また、上記の温度センサ88を利用した制御及び/又は高水位検出による制御及び/又は市水流入検出による制御に代えて、流量計95が回収水タンク96へ流入される市水wmの量が所定の水量を超えたことを検出したときに燃料電池システム10を停止することとしてもよい。ここで「所定の水量」は、典型的には、イオン交換樹脂塔27の不純物除去性能を発揮できる水量である。この市水流入量制限による制御も、厳密にいえば回収水タンク96内の水位が所定の低水位よりも低下している。しかし、イオン交換樹脂塔27の不純物除去性能を予定されている期間(交換予定時までの間)中で発揮できる程度の量の市水wmを回収水タンク96に導入することを許容しているため、イオン交換樹脂塔27の不純物除去性能が許容範囲を超えた場合はイオン交換樹脂塔27のメンテナンスを行うまで燃料電池システム10を運転できなくなるが、所定の水量の市水wmが導入されるまでの間、燃料電池30の運転時間を延ばすことができる。なお、「所定の水量」をイオン交換樹脂塔27の不純物除去性能を発揮できる水量よりも少ない流量(すなわち余裕を持った流量)に設定し、回収水タンク96へ流入される市水wmの量が所定の水量に達した後は、温度センサ88で検出した排熱回収水hの温度が所定の低温度を超えたときに(図2に示す「やや危険領域」に入ったときに)燃料電池システム10を停止するようにしてもよい。この場合は、回収水タンク96へ流入される市水wmの量が所定の水量に達するまでは燃料電池の稼働率を向上させることに重点を置きつつ、所定の水量に達した後は系(燃料電池システム10)内への市水wmの導入を回避することができ、メンテナンスを行うまで燃料電池システム10が運転できなくなることを回避することができる。これらの市水流入量制限による制御と、前述の温度センサ88を利用した制御及び/又は高水位検出による制御及び/又は市水流入検出による制御とを重畳的に適用して、早く条件を満たした制御に基づいて燃料電池システム10を停止させるように構成してもよい。
なお、回収水タンク96内への市水wmの導入が開始される一歩手前の水位(所定の低水位)を正確に検出できる高精度水位検出器を用いることができる場合は、高精度水位検出器が所定の低水位を検出したときに燃料電池システム10を停止させればよい。この場合、回収水タンク96内への市水wmの導入を確実に回避しつつ、燃料電池30の運転を延ばすことができる。あるいは、回収水タンク96内に、高水位検出フロート97tが設けられている状況で、市水wmの導入が開始される一歩手前の水位(所定の低水位)を検出する所定の低水位検出用フロートスイッチを設置するスペースがある場合は、所定の低水位検出用フロートスイッチが所定の低水位を検出したときに燃料電池システム10を停止させるように構成してもよい。
上述の各制御により燃料電池システム10が停止した後、貯湯槽80に蓄えられた熱が消費されて排ガス熱交換器81に導入される排熱回収水hの温度が所定の低温度以下となる状態となった場合は、燃料電池システム10が再び水余り状態となっている可能性が高いため、燃料電池システム10を再起動するように構成してもよい。
以上の説明では、回収水タンク96に貯えられている回収水wが所定の低水位まで低下したとき(高精度水位検出器を用いた場合)又は所定の低水位まで低下したと推定されるとき(温度センサ88を利用した制御、高水位検出による制御、市水流入検出による制御、市水流入量制限による制御の少なくとも1つによる場合)に燃料電池システム10を停止させることとしたが、所定の低水位まで低下した(又は低下したと推定される)ときに加え、貯湯槽80から冷却水熱交換器71に向けて導出される排熱回収水hの温度が所定の低温度を超えたときの両方の条件を満たしたときに、燃料電池システム10を停止するように構成してもよい。このようにすると、燃料電池システム10が水余り状態にあるにもかかわらず一時的な制御バランスの崩れ等に起因する回収水タンク96の水位の一時的な低下により燃料電池システム10が停止されることを回避することができ、燃料電池システム10の稼働率を向上させることができる。なお、燃料電池システム10が水余り状態にある場合は、一時的な制御バランスの崩れ等に起因して回収水タンク96の水位が一時的に低下しても、制御バランスの崩れが解消されることにより、その後回収水タンク96内の水位が所定の低水位以上に回復することが多い。
以上の説明では、高水位検出手段が水位検出器97であるとしたが、オーバーフロー管96fに流水検知器(不図示)を設け、流水検知器(不図示)が流水を検知したことで高水位を検出するように構成してもよい。
以上の説明では、水量検出手段として流量計95を設けることとしたが、流量計95に代えて制御装置36と信号ケーブルで接続された電磁弁を市水導入管94に設け、電磁弁を開にしたときに市水導入管94を流れる市水wmの流量をあらかじめ測定しておき、電磁弁を開にした延べ時間から回収水タンク96に導入された市水wmの流量を推定してもよい。このとき、1度につき電磁弁を開ける開時間を定めておいて電磁弁を開けた回数と開時間との積から電磁弁を開にした延べ時間を演算してもよい。地域における水道水の圧力は一般にほぼ一定の範囲内にあるため、市水wmを導入する際の電磁弁が開になっている時間を把握することができれば市水wmの導入量を推定することができる。このようにすると、所定の誤差の範囲内で市水wmの導入量を把握できる燃料電池システム10を、流量計95を用いるよりも安価に製造することが可能になる。
以上の説明では、燃料電池30が固体高分子形燃料電池であるとして説明したが、りん酸形燃料電池等の固体高分子形燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子形燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの模式的系統図である。 冷却水熱交換器に導入される排熱回収水の温度と回収水タンクに回収される水分の流量との関係を示す概念図である。
符号の説明
10 燃料電池システム
25 改質部
26 回収水ポンプ
30 燃料電池
33 冷却部
36 制御装置
71 冷却水熱交換器
80 貯湯槽
81 排ガス熱交換器
88 温度センサ
93 排ガス気液分離器
95 流量計
96 回収水タンク
97 水位検出器
c 冷却水
e 燃焼排ガス
g 改質ガス
h 排熱回収水
m1 原料
p アノードオフガス
q カソードオフガス
r 混合排ガス
s 改質用水
t 酸化剤ガス

Claims (5)

  1. 水素を含む改質ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを導入して前記改質ガス中の水素と前記酸化剤ガス中の酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池であって、発生した熱を奪う冷却水を導入する冷却部を有する燃料電池と;
    前記燃料電池における電気化学的反応で利用されなかった水素を含むアノードオフガスを導入して燃焼させる燃焼部と、炭化水素系の原料と水とを導入し前記燃焼部における燃焼で発生した改質熱により前記原料を水蒸気改質して前記改質ガスを生成する改質部とを有する改質器と;
    前記冷却水が前記燃料電池から奪った熱を蓄える蓄熱槽と;
    前記蓄熱槽から導出されて再び前記蓄熱槽に導入される排熱回収水と前記冷却水との間で熱交換を行わせる冷却水熱交換器と;
    前記燃料電池及び前記燃焼部の少なくとも一方から排出された排ガスと前記排熱回収水との間で熱交換を行わせる排ガス熱交換器と;
    前記排ガス熱交換器から導出された前記排ガスに含まれる水分を回収する排ガス水回収手段であって、前記排ガス熱交換器に導入される前記排熱回収水の温度に応じて回収可能な水分の量が変動する排ガス水回収手段と;
    前記排ガス水回収手段で回収した回収水を含む、前記燃料電池に導出入されるガスから回収した回収水を貯える回収水タンクと;
    前記回収水タンクに回収された回収水を前記改質部に送る回収水ポンプと;
    前記回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下したとき又は所定の低水位まで低下したと推定されるときに前記燃料電池における発電を停止する制御装置と;
    前記回収水タンクに貯えられている回収水が所定の高水位まで上昇したことを検出する高水位検出手段を備え;
    前記制御装置が、前記高水位検出手段が前記所定の高水位を検出してから第2の所定の時間が経過したときに前記回収水タンクに貯えられている回収水が前記所定の低水位まで低下したと推定して、前記燃料電池における発電を停止するように構成された;
    燃料電池システム。
  2. 前記回収水タンクヘ系外から上水を補給したことを検出する補給水検出手段を備え;
    前記制御装置が、前記補給水検出手段が前記回収水タンクに上水を補給したことを検出したときに前記燃料電池における発電を停止するように構成された;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 水素を含む改質ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを導入して前記改質ガス中の水素と前記酸化剤ガス中の酸素との電気化学的反応により発電し発熱する燃料電池であって、発生した熱を奪う冷却水を導入する冷却部を有する燃料電池と;
    前記燃料電池における電気化学的反応で利用されなかった水素を含むアノードオフガスを導入して燃焼させる燃焼部と、炭化水素系の原料と水とを導入し前記燃焼部における燃焼で発生した改質熱により前記原料を水蒸気改質して前記改質ガスを生成する改質部とを有する改質器と;
    前記冷却水が前記燃料電池から奪った熱を蓄える蓄熱槽と;
    前記蓄熱槽から導出されて再び前記蓄熱槽に導入される排熱回収水と前記冷却水との間で熱交換を行わせる冷却水熱交換器と;
    前記燃料電池及び前記燃焼部の少なくとも一方から排出された排ガスと前記排熱回収水との間で熱交換を行わせる排ガス熱交換器と;
    前記排ガス熱交換器から導出された前記排ガスに含まれる水分を回収する排ガス水回収手段であって、前記排ガス熱交換器に導入される前記排熱回収水の温度に応じて回収可能な水分の量が変動する排ガス水回収手段と;
    前記排ガス水回収手段で回収した回収水を含む、前記燃料電池に導出入されるガスから回収した回収水を貯える回収水タンクと;
    前記回収水タンクに回収された回収水を前記改質部に送る回収水ポンプと;
    前記回収水タンクに貯えられている回収水が所定の低水位まで低下したとき又は所定の低水位まで低下したと推定されるときに前記燃料電池における発電を停止する制御装置と;
    前記回収水タンクヘ系外から上水を補給したことを検出する補給水検出手段を備え;
    前記制御装置が、前記補給水検出手段が前記回収水タンクに上水を補給したことを検出したときに前記燃料電池における発電を停止するように構成された;
    燃料電池システム。
  4. 前記排ガス熱交換器に導入される前記排熱回収水の温度と相関関係を有する温度を検出する温度検出器を備え;
    前記制御装置が、前記回収水タンクに回収された水分の流量が前記回収水タンクから導出される回収水の流量よりも少なくなる前記温度検出器で検出された温度を所定の高温度とし、前記所定の高温度よりも低い前記温度検出器で検出された温度を所定の低温度としたときに、前記温度検出器で検出された温度が前記所定の低温度を超えてから第1の所定の時間が経過したとき又は前記温度検出器で検出された温度が前記所定の高温度になったときに、前記回収水タンクに貯えられている回収水が前記所定の低水位まで低下したと推定して、前記燃料電池における発電を停止するように構成された;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記回収水タンクヘ系外から補給した上水の水量を検出する水量検出手段を備え;
    前記制御装置が、所定の期間内に前記回収水タンクヘ系外から補給した上水の水量が所定の水量を超えているときに前記燃料電池における発電を停止するように構成された;
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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