JP2013161754A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼器の排気経路に排水経路が接続されている燃料電池システムにおいて、排水経路に設けられた水封部の機能不全をより適切に検出する。
【解決手段】燃料ガスを生成する燃料処理器1と、燃料ガスを用いて発電する燃料電池2と、燃料処理器を加熱する燃焼器3と、を備えた燃料電池システム100であって、燃焼器に接続され、燃焼器から排出される燃焼排ガスを大気に排出するための排気経路4と、排気経路に接続され、排気経路内に発生する凝縮水を燃料電池システムの外部に排出するための排水経路5と、排水経路に設けられ、排水経路と排気経路との接続部と排水経路の出口との連通を液体の水により遮断する水封部6と、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知する排ガス検知器7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱と電気を供給する燃料電池システムに関する。
燃料電池は、電解質を挟持した電極の一方に水素や水素含有ガスを供給し(以下、水素含有ガスが供給される電極の側をアノード側と称す)、他方に酸素を含んだ空気などの酸化剤ガスを供給して(以下、酸化剤ガスが供給される電極の側をカソード側と称す)、電気化学反応によって発電を行うものである。
燃料電池システムは、燃料電池で発電した電力を需要家へ供給し電力負荷を賄うとともに、発電に伴う排熱を回収して蓄熱することで需要家の給湯負荷を賄うコージェネレーションシステムである。
燃料電池の発電に必要な水素含有ガス(以下、燃料ガスと称す)を生成する方法の一つとして、燃料電池システムでは都市ガスやLPGなどの炭化水素系の原料ガスやメタノールや灯油などの液体の炭化水素系原料を水蒸気とともに導入して改質する改質器を有する水素生成器を備えたものが一般的である。
水素生成器には燃焼用ガスを燃焼させて改質器を加熱する燃焼器が備えられている。ここで燃焼用ガスとは、燃焼器での燃焼に利用されるガスであり、原料ガス(液体の炭化水素系原料の場合は気化させたもの)、燃料ガス、及び燃料電池のアノード側から排出される、発電に利用されなかった水素を含むガス(以下、オフ燃料ガスと称す)等が用いられる。燃焼器には燃焼用ガスを導入する燃焼用ガス経路の他に、燃焼に利用される空気(以下、燃焼空気と称す)を導入するための燃焼空気経路が接続されている。燃焼空気ファン等の手段は、燃焼空気経路を経由して、燃焼用ガスの流量に応じた空気を燃焼器に供給する。
水素生成器で燃料ガスを生成する際には、改質器に炭化水素系原料と水とを導入し、燃焼器により改質器を加熱する。これにより、吸熱反応である改質反応に必要な熱が供給され、改質反応が進行する。更に水素生成器には、必要に応じて一酸化炭素低減器が備えられており、改質器で生成した燃料ガス中の一酸化炭素濃度を低減させて、水素濃度の高い燃料ガスとして燃料電池のアノード側に供給される。
燃料電池のカソード側には、空気ブロワ等の手段により、酸化剤ガスとしての空気が供給される(以下、カソード空気と称す)。
燃料電池システムで利用する空気、すなわち燃焼空気およびカソード空気は、燃料電池システムの外部から供給される。燃焼器で燃焼用ガスを燃焼させることで発生するガス(以下、燃焼排ガスと称す)、および燃料電池のカソード側から排出される、発電で酸素の一部が消費された空気(以下、オフ酸化剤ガスと称す)は、燃料電池システムの外部に排出される。これらの燃料電池システムから排出される排ガス、すなわち燃焼排ガスおよびオフ酸化剤ガスには、燃焼で生じた水蒸気および燃料電池の発電によって生成された水蒸気が含まれている。
特許文献1は、屋内に設置するパッケージ型燃料電池発電装置を開示する。同文献の燃料電池発電装置は、燃料処理装置及び燃料電池本体から排気されるシステム排気に含まれる水蒸気を凝縮し、ドレン管を通じて水タンクに回収する。同水タンクにおいて、水位を確保して水封することにより、凝縮水が本体の内部に逆流することを防止できると記載されている。
特許文献2は、水素生成器と燃料電池の少なくともいずれか一方から排気される排ガスに含まれる水を蓄える、密閉された筐体で形成された水タンクを備え、さらに該水タンクに水位を検知する水位検知器を備える、燃料電池システムを開示する。
特開2006−253020号公報 特開2011−090862号公報
従来の構成では、水封部の機能不全が発生する場合があった。本発明は、かかる課題に対応するものであり、燃焼器の排気経路に排水経路が接続されている屋内設置型の燃料電池システムにおいて、排水経路に設けられた水封部の機能不全をより適切に検出することを一つの目的としうる。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料ガスを生成する燃料処理器と、前記燃料ガスを用いて発電する燃料電池と、前記燃料処理器を加熱する燃焼器と、を備えた燃料電池システムであって、前記燃焼器に接続され、前記燃焼器から排出される燃焼排ガスを大気に排出するための排気経路と、前記排気経路に接続され、前記排気経路内に発生する凝縮水を燃料電池システムの外部に排出するための排水経路と、前記排水経路に設けられ、前記排水経路と前記排気経路との接続部と前記排水経路の出口との連通を液体の水により遮断する水封部と、前記水封部より下流側の前記排水経路中に前記燃焼排ガスが含まれていることを検知する排ガス検知器と、を備える。
本発明の燃料電池システムによれば、燃焼器の排気経路に排水経路が接続されている屋内設置型の燃料電池システムにおいて、排水経路に設けられた水封部の機能不全をより適切に検出することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態の変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図5は、第2実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図6は、第3実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図7は、第3実施形態の変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。 図8は、第3実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者らは、屋内設置型の燃料電池システムの最適化につき鋭意検討した。その結果、以下の知見を得た。
屋内設置型の燃料電池システムでは、燃焼排ガスを屋外に排出するために、排気経路を備える。燃焼排ガスには、多くの水分が含まれる。燃焼排ガスが排気経路を流れていくに従い、燃焼排ガスの温度は低下し、凝縮水が発生する。凝縮水は、排水経路を通じて回収され、排出される。屋内設置型の燃料電池システムでは、かかる排水経路の排水口が、屋内の下水口に接続されることが多い。
排水経路は排気経路と接続されているため、燃焼排ガスが、排水経路の排水口を経由して屋内に流入する可能性がある。排水口に水封部を設け、排水経路と屋内空間との連通を遮断することで、かかる可能性を低減できる。さらに、水封部に水位計を設置し、水位を維持することで、燃焼排ガスが屋内に流入する可能性はさらに低減される。
しかしながら、燃焼器から排出される燃焼排ガスには、煤などの異物が含まれる。このため、燃焼排ガスに由来する凝縮水は汚れていることが多い。かかる汚れは、水封部の機能不全を引き起こすことがある。すなわち、水位計が光センサを利用するものである場合、光源やセンサ部分に汚れが付着することで、水位の検出ができず、水位の低下が放置されることがある。水位計がフロートを利用するものである場合、フロートに汚れが付着して適切に動かなくなる等して、水位の検出ができず、水位の低下が放置されることがある。排気経路が汚れによって目詰まりし、背圧が上昇すると、水封部の水位が正常であっても、高圧となった燃焼排ガスが水封部を通過してしまうことがある。
かかる水封部の不具合が放置されると、排ガスが屋内に流入する。かかる状態を放置することは好ましくない。排水口に水封部を設け、水位計を設置するのみでは、水封部の機能不全を検出できず、燃焼排ガスの屋内への流出も検出できない。
本発明者らは、かかる課題に対し、水封部より下流側の排水経路中に、燃焼排ガスが含まれていることを検知する排ガス検知器を設置することで、水封部の機能不全を適切に検出できることに想到した。排ガス検知器としては、ガスの成分を直接検出する検知器はもちろん、圧力検知器、温度検知器、流速検知器、および、流量計検知器等を用いることもできる。
(第1実施形態)
第1実施形態(embodiment)の第1態様(aspect)の燃料電池システムは、燃料ガスを生成する燃料処理器と、燃料ガスを用いて発電する燃料電池と、燃料処理器を加熱する燃焼器と、を備えた燃料電池システムであって、燃焼器に接続され、燃焼器から排出される燃焼排ガスを大気に排出するための排気経路と、排気経路に接続され、排気経路内に発生する凝縮水を燃料電池システムの外部に排出するための排水経路と、排水経路に設けられ、排水経路と排気経路との接続部と排水経路の出口との連通を液体の水により遮断する水封部と、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知する排ガス検知器と、を備える。
かかる構成では、燃焼器の排気経路に排水経路が接続されている屋内設置型の燃料電池システムにおいて、排水経路に設けられた水封部の機能不全をより適切に検出することができる。例えば、水封部の機能不全が発生すると、燃焼排ガスが排水経路を経由して屋内に流入する可能性があるが、本実施形態の燃料電池システムではかかる可能性を低減できる。
「水封部より下流側」とは、水封部の最上流部よりも下流であることが好ましい。すなわち、水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最上流側にある水封部よりも下流であることが好ましい。水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最下流側にある水封部よりも下流であってもよい。
「燃焼排ガスが含まれていることを検知する」とは、燃焼排ガスを検知することのみならず、例えば、燃料電池システムの排出ガスに燃焼排ガスが混入している場合において、該排出ガスを検知することを含む。
第1実施形態の第2態様の燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器が排水経路に設けられている。
第1実施形態の第3態様の燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様または第2態様の燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器は、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器である。
第1実施形態の第4態様の燃料電池システムは、第1実施形態の第1ないし3態様のいずれかの燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器と通信可能に接続され、排ガス検知器が水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システムを停止させるように構成された制御器を備える。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す例では、本実施形態の燃料電池システム100は、燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、水封部6と、排ガス検知器7とを備える。
燃料処理器1は、燃料ガスを生成する。具体的には例えば、原料及び水蒸気を用いて改質反応により水素含有ガスを生成する。改質反応は、いずれの改質反応でもよく、具体的には、水蒸気改質反応、オートサーマル反応及び部分酸化反応が例示される。燃料処理器1の内部には、改質触媒が配設されている。改質触媒によって、改質反応が進行し、原料及び水から水素含有ガスを生成することができる。改質反応に要する熱は燃焼器3から供給される。
原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含み、具体的には、天然ガス、都市ガス、LPG、LNG等の炭化水素が例示される。都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。原料供給源として、これらのガスのインフラストラクチャ、及び、これらのガスを貯蔵するボンベ等が例示される。
燃料電池2は、燃料ガスを用いて発電する。具体的には例えば、水素含有ガスと酸化剤ガスとを反応させて発電する。燃料電池2は、いずれの種類の燃料電池であってもよく、例えば、高分子電解質形燃料電池(PEFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、及び、りん酸形燃料電池等を用いることができる。高分子電解質形燃料電池の場合、燃料電池システム100において、燃料処理器1と燃料電池2とが別個に構成される。固体酸化物形燃料電池の場合、改質反応を実行する改質部(燃料処理器1)と燃料電池部(燃料電池2)とをそれぞれ個別に有する間接内部改質型、及び、燃料電池本体内部で改質反応も行う直接内部改質型のいずれであってもよい。つまり、燃料電池2と燃料処理器1とが一体化した形態が採用される場合があり、本発明の燃料電池システムは、そのような形態も含むものである。
燃焼器3は、燃料処理器1を加熱する。具体的には例えば、バーナであって、原料およびオフ燃料ガスの少なくとも一方を燃焼し、燃料処理器1を加熱する。燃料電池2が固体酸化物形燃料電池の場合、燃焼器3は、燃料処理器1および燃料電池2の両方を加熱する構成としうる。
排気経路4は、燃焼器3に接続され、燃焼器3から排出される燃焼排ガスを大気に排出するための経路である。排気経路4は、燃焼排ガスのみを屋外に排出する経路であってもよい。排気経路4は、燃料電池2から排出されるオフ酸化剤ガスを屋外に排出する経路と合流し、燃焼排ガスとオフ酸化剤ガスとを屋外に排出する経路であってもよい。後者は、燃焼排ガスおよびオフ酸化剤ガスの両方から発生する凝縮水を同時に処理できる点で好ましい。
排水経路5は、排気経路4に接続され、排気経路4内に発生する凝縮水を燃料電池システム100の外部に排出するための経路である。具体的には例えば、排気経路4から分岐して下方に延びることで、排気経路4の内部で生じた凝縮水が重力によって自ら流下するように形成される。
水封部6は、排水経路5に設けられ、排水経路5と排気経路4との接続部と排水経路5の出口17との連通を液体の水により遮断する。具体的には例えば、排水経路5を介して回収された凝縮水を貯留する貯水部を設け、排水経路5の途中に形成した開口部を貯水部に浸漬させることで、水封を実現しうる。あるいは、排水経路5にU字状に形成した部位(U字管)を設け、該U字管に水を張ることで、水封を実現しうる。水封に用いられる液体の水は、排気経路4から回収された凝縮水であってもよいし、燃料電池システム100の他の部位から供給された水であってもよいし、燃料電池システム100の外部から供給されて水であってもよいし、それらの複数種類の水が混合されたものであってもよい。出口17は、例えば、屋内の下水口に接続されるのが好ましい。水封部6には、水位計が設けられていてもよい。水封部6には、水位計が設けられていなくてもよい。
排ガス検知器7は、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知する。具体的には例えば、ガスの成分を直接検出する検知器、圧力検知器、温度検知器、流速検知器、および、流量計検知器等が用いられる。ガスの成分を直接検出する検知器としては、例えば、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器を用いることができる。
ガスの成分を直接検出する検知器を用いる場合、水封部より下流側の排水経路のガスの成分を検出することで、水封部の機能不全を検出できる。室内の空気と燃焼排ガスとは成分が異なる。よって、例えば、一酸化炭素検知器、二酸化炭素検知器、および酸素検知器等を用いることで、燃焼排ガスの流入を検出できる。
圧力計を用いる場合、水封部より下流側の排水経路のガス圧を検出することで、水封部の機能不全を検出できる。排気経路の目詰まりなどによって背圧が上昇すると、燃焼排ガスが水封部を通過して室内に流入する。この場合、水封部より下流側の排水経路のガス圧が上昇する。よって、圧力検知器によって燃焼排ガスの流入を検出できる。
温度計を用いる場合、水封部より下流側の排水経路の温度を検出することで、水封部の機能不全を検出できる。燃焼排ガスの温度は室内の空気よりも高い。よって、温度検知器によって燃焼排ガスの流入を検出できる。
流速計および流量計の少なくとも一方を用いる場合、水封部より下流側の排水経路における流速ないし流量を検出することで、水封部の機能不全を検出できる。水封部が適切に機能している場合、水封部より下流側の排水経路にはガスの流れが存在しない。何等かのガスの流れが発生していれば燃焼排ガスが通流している可能性が高い。よって、流速計および流量計の少なくとも一方によって、燃焼排ガスの流入を検出できる。
排ガス検知器7は、排水経路5に設けられているのが好ましい。具体的には例えば、排水経路5を構成する配管の内部に、排ガス検知器7のセンサ部分が配置されていることが好ましい。かかる構成では、水封部6より下流側の排水経路5への燃焼排ガスの流入を、迅速かつ確実に検出できる。
排ガス検知器7と通信可能に接続され、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
燃料電池システム100は、建物200の内部に設置される、屋内設置型の燃料電池システムである。
[変形例]
図2は、第1実施形態の変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す例では、本実施形態の燃料電池システム105は、燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、水封部6と、排ガス検知器7と、制御器19とを備える。
燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、水封部6と、排ガス検知器7とは、図1に関して上述した構成と同様の構成を採用しうるので、詳細な説明を省略する。
制御器19は、排ガス検知器7と通信可能に接続され、排ガス検知器7が水封部6より下流側の排水経路5中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システム105を停止させるように構成されている。
制御器19は、制御機能を有するものであればよく、例えば、演算処理部と、制御プログラムを記憶する記憶部とを備える。制御器19としては、マイクロコントローラ、PLC(Programmable Logic Controller) 等が例示される。演算処理部としては、MPU、CPU等が例示される。記憶部としては、メモリが例示される。制御器19は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
制御器19は、燃料電池システム105の全体を制御するものであってもよい。あるいは、燃料電池システム105の全体の制御は他の制御器等が行い、制御器19は、当該他の制御器等に指令を出すことで、燃料電池システム105を停止させてもよい。
制御器19と通信可能に接続され、水封部6より下流側の排水経路5中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
本変形例は、第2実施形態の各態様および第3実施形態の各態様においても適用可能である。
[実施例]
図3は、第1実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施例にかかる燃料電池システム110は、建物200の内部に配置されている。燃料電池システム110は、水素生成装置14、酸化剤ガス供給器15、燃料電池11、換気ファン13、および制御装置102を筐体12の内部に備えている。また、燃料電池システム110は、排出経路70と給気経路78を有する給排気機構104に接続されている。
制御装置102は、燃料電池システム110を構成する各機器を制御する機器であれば、どのような形態であってもよい。制御装置102は、マイクロプロセッサ、CPU等に例示される演算処理部と、各制御動作を実行するためのプログラムを格納した、メモリ等から構成される記憶部を備えている。そして、制御装置102は、演算処理部が、記憶部に格納された所定の制御プログラムを読み出し、これを実行することにより、これらの情報を処理し、かつ、これらの制御を含む燃料電池システム110に関する各種の制御を行う。
制御装置102は、単独の制御装置で構成される形態だけでなく、複数の制御装置が協働して燃料電池システム110の制御を実行する制御器群で構成される形態であっても構わない。また、制御装置102は、マイクロコンピュータで構成されていてもよく、MPU、PLC(programmable logic controller)、論理回路等によって構成されていてもよい。
筐体12を構成する壁の適所には、壁の厚み方向に貫通する孔16が設けられていて、該孔16には、排出経路70と、排出経路70を取り囲む給気経路78とを構成する二重の配管(いわゆる、二重配管)が接続されている。排出経路70を構成する配管が、給気経路78を構成する配管の内側に配置されている。
排出経路70は、その上流端が筐体12を貫通して後述する混合部90に接続されていて、燃料電池システム110から排出される排出ガス(本実施例では、燃焼排ガスとオフ酸化剤ガスと換気ファン13により筐体12内から排出されるガスとの混合ガス)が通流するように構成されている。排出経路70は、建物200の外側にまで延びるように形成されていて、その下流端(開口)は、大気に開放されている。また、給気経路78は、その下流端は、筐体12に接続されていて、その上流端(開口)は、大気に開放されている。燃料電池システム110は、給気経路78を介して、外部(ここでは、建物200の外部)から空気を供給することができる。
燃料電池11は、アノードとカソードを有している(いずれも図示せず)。燃料電池11では、燃料ガス経路11Aに供給された燃料ガスが、燃料ガス経路11Aを通流する間に、アノードに供給される。また、酸化剤ガス経路11Bに供給された酸化剤ガスが、酸化剤ガス経路11Bを通流する間に、カソードに供給される。アノードに供給された燃料ガスとカソードに供給された酸化剤ガスとが反応し、電気と熱とが発生する。
発生した電気は、図示されない電力調整器により、外部電力負荷(例えば、家庭の電気機器)に供給される。発生した熱は、図示されない熱媒体経路を通流する熱媒体により回収される。熱媒体が回収した熱は、例えば、温水を生成するのに使用することができる。本実施例においては、燃料電池11は、高分子電解質形燃料電池や固体酸化物形燃料電池等の各種の燃料電池を用いることができる。燃料電池11の構成は、一般的な燃料電池と同様に構成されているため、その詳細な説明は省略する。
燃料ガス経路11Aの出口には、オフ燃料ガス経路73の上流端が接続されている。オフ燃料ガス経路73の下流端は、後述する燃焼器14bに接続されている。燃料電池11で使用されなかった水素を含む燃料ガス(オフ燃料ガス)は、オフ燃料ガス経路73を介して、燃焼器14bに供給される。
また、酸化剤ガス経路11Bの出口には、オフ酸化剤ガス経路74の上流端が接続されている。オフ酸化剤ガス経路74の下流端は、排出経路70に接続されている。燃料電池11で使用されなかった酸化剤ガス(オフ酸化剤ガス)は、酸化剤ガス経路11Bの出口からオフ酸化剤ガス経路74を介して、混合部90から排出経路70に排出され、建物200外に排出される。
水素生成装置14は、燃料電池11に燃料ガス(水素Hを含有するガス)をその流量を調整しながら供給するものであり、改質器14a(燃料処理器)と燃焼器14bと燃焼ファン14cとを有している。また、水素生成装置14には、燃料ガス供給経路71を介して、燃料電池11(燃料電池11の燃料ガス経路11Aの入口)が接続されている。
改質器14aには、原料供給器(図示せず)及び水蒸気供給器(図示せず)が接続されていて、原料及び水蒸気が、それぞれ、改質器14aに供給される。原料としては、メタンを主成分とする天然ガスやLPガス等を用いることができる。
改質器14aは、改質触媒を有している。改質触媒としては、例えば、原料と水蒸気とから水素含有ガスを発生させる水蒸気改質反応を触媒することができれば、どの様な物質を使用してもよい。例えば、アルミナ等の触媒担体にルテニウム(Ru)を担持させたルテニウム系触媒や同様の触媒担体にニッケル(Ni)を担持させたニッケル系触媒等を、改質触媒として使用できる。
改質器14aは、供給された原料と水蒸気との改質反応により、水素含有ガスを生成する。生成された水素含有ガスは、燃料ガスとして、燃料ガス供給経路71を通流して、燃料電池11の燃料ガス経路11Aに供給される。
なお、本実施例においては、改質器14aで生成された水素含有ガスが、燃料ガスとして、燃料電池11に送出される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、水素生成装置14内に変成器を設け、変成器内に、改質器14aより送出された水素含有ガス中の一酸化炭素をシフト反応により低減するための変成触媒(例えば、銅−亜鉛系触媒)を配置してもよい。そして、変成器を通過した後の水素含有ガスが燃料電池11に送出される構成であってもよい。
あるいは、水素生成装置14内に一酸化炭素除去器を設け、一酸化炭素除去器内に、変成器より送出された水素含有ガス中の一酸化炭素を選択酸化反応で低減する一酸化炭素酸化触媒(例えば、ルテニウム系触媒)、および、かかる一酸化炭素をメタン化反応で低減するメタン化触媒(例えば、ルテニウム系触媒)の少なくとも一方を配置してもよい。そして、一酸化炭素除去器を通過した後の水素含有ガスが燃料電池11に送出される構成であってもよい。
燃焼器14bには、オフ燃料ガス経路73の下流端が接続されていて、燃料電池11からオフ燃料ガスが、オフ燃料ガス経路73を通流して、燃焼用ガスとして供給される。また、燃焼器14bには、空気供給経路79を介して、燃焼ファン14cが接続されている。燃焼ファン14cは、燃焼器14bに燃焼用空気を供給することができれば、どのような構成であってもよく、例えば、ファンやブロワ等のファン類で構成されていてもよい。
燃焼器14bでは、供給されたオフ燃料ガスと燃焼用空気が燃焼して熱が発生し、燃焼排ガスが生成される。燃焼器14bで生成された燃焼排ガスは、改質器14a等を加熱した後、燃焼排ガス経路80に排出される。燃焼排ガス経路80に排出された燃焼排ガスは、燃焼排ガス経路80を通流し、混合部90を経て排出経路70に排出される。排出経路70に排出された燃焼排ガスは、排出経路70を通流して燃料電池システム110の外部および建物200の外部に排出される。
すなわち、本実施例において、燃焼器14bに接続され、燃焼器14bから排出される燃焼排ガスを大気に排出するための排気経路は、燃焼排ガス経路80と混合部90と排出経路70とを含み構成される。
なお、本実施例においては、燃料電池11から排出されるオフ燃料ガスを燃焼用ガスとして燃焼するように燃焼器14bを構成したが、これに限定されるものではない。燃焼用ガス供給器(図示せず)から燃焼用ガスが別途供給されるように燃焼器14bを構成してもよい。
酸化剤ガス供給器15は、燃料電池11に酸化剤ガス(空気)をその流量を調整しながら供給することができれば、どのような構成であってもよい。酸化剤ガス供給器15は、例えば、ファンやブロワ等のファン類で構成されていてもよい。酸化剤ガス供給器15は、酸化剤ガス供給経路72を介して、燃料電池11(燃料電池11の酸化剤ガス経路11Bの入口)と接続されている。
換気ファン13は、換気経路75を介して、混合部90と接続されており、混合部90の下流側に延びる排出経路70と接続されている。換気ファン13としては、筐体12内を換気することができれば、どのような構成であってもよい。換気ファン13を作動させることにより、給気経路78から燃料電池システム110外の空気が筐体12内に給気され、筐体12内のガス(主として、空気)が換気経路75及び排出経路70を介して建物200の外に排出され、筐体12内が換気される。
なお、本実施例においては、換気器としてファンを用いたが、これに限定されず、ブロワを用いてもよい。換気ファン13は、筐体12内に配置するように構成したが、これに限定されない。換気ファン13は、排出経路70内に配置するように構成してもよい。
このように、本実施例においては、燃焼ファン14cと酸化剤ガス供給器15、および換気ファン13が作動することにより筐体12の内部に供給されるガス(空気)が、燃料電池システム110に供給される外気として、例示される。なお、燃料電池システムに供給される外気は、これらのガス(空気)に限定されず、例えば、燃料処理器が選択酸化器を備えている場合には、選択酸化空気であってもよい。また、一酸化炭素による触媒の被毒を防止するために燃料電池11のアノードへ供給される、ブリードエアー(bleed air)であってもよい。
本実施例においては、燃焼排ガス、オフ酸化剤ガス、及び換気ファン13により筐体12内から排出されるガスが、燃料電池システム110から排出される排出ガスとして、例示される。これらの排出ガスは、筐体12内の混合部90で混合され、排出経路70を介して燃料電池システム110の外部および建物200の外部に排出される。
混合部90の下方には、貯水部の第1水封部に相当する水タンク91が設けられおり、混合部90と水タンク91とは、第1凝縮水経路92によって接続されている。水タンク91の上部には、一端が筐体12の外部と連通した第2凝縮水経路93が接続されている。本実施例の排水経路は、第1凝縮水経路92と水タンク91と第2凝縮水経路93とを含み構成される。
混合部90は、混合部90で排出ガスの温度が低下して発生した凝縮水が、第1凝縮水経路92を介して水タンク91に流入するように、傾斜などの形状、更にはオフ酸化剤ガス経路74、燃焼排ガス経路80、換気経路75、排出経路70、および第1凝縮水経路92の接続位置が配慮して構成されている。排出経路70は、屋外に向けて上り勾配になるように設置されている。
水タンク91は、第1凝縮水経路92を介して流入した凝縮水が貯まるように構成されている。第2凝縮水経路93の出口(排水経路の出口)は、燃料電池システム110の外部にありかつ建物200の内部にある、屋内の排水口に接続されている。水タンク91内の水面が所定の高さ以上に上昇した場合には、所定の高さ以上の余分な水が、第2凝縮水経路93を介して燃料電池システム110の外部にありかつ建物200の内部にある、屋内の排水口に排水されるように構成されている。
更に、水タンク91と第1凝縮水経路92と第2凝縮水経路93とは、水タンク91中の水を利用して、燃料電池システム110から排出される排出ガス、特に排出ガス中に含まれる燃焼排ガスが、第2凝縮水経路93を介して燃料電池システム110(筐体12)外の屋内に流出するのを防止する水封機能を備える。具体的には、第1凝縮水経路92が水タンク91中の下方まで挿入されている。混合部90にかかる背圧よりも、第1凝縮水経路92内の水面と、水タンク91内での水面との高低差で生じる水圧の方が大きくなるように、第1凝縮水経路92の下端から水タンク91の第2凝縮水経路93の接続部までの高さが設定されている。
なお、本実施例の燃料電池システムでは、貯水部の第1水封部として水タンクを用いたが、これに限定されず、水封機能を実現できれば、例えばU字管を用いて、貯水部の第1水封部を構成してもよい。
水封部より下流側の排水経路、すなわち第2凝縮水経路93には、排ガス検知器として第2凝縮水経路93中の気体の酸素濃度を検知する酸素濃度検知器94が設置されている。なお、酸素濃度検知器94は、第2凝縮水経路93内の酸素濃度を検知することができれば、どのような構成であってもよく、使用される機器は限定されない。また、本実施例においては、酸素濃度検知器94は、第2凝縮水経路93内に配置する構成としたが、これに限定されず、センサ部分を第2凝縮水経路93内に配置し、他の部分を第2凝縮水経路93外に配置する構成としてもよい。ここで、酸素濃度検知器94によって第2凝縮水経路93中のガス(空気)の酸素濃度を適切に検出するためには、酸素濃度検知器94の少なくともセンサ部分が、第2凝縮水経路93を介して排水される余剰の凝縮水中に水没しないように配置されるのが好ましい。
酸素濃度検知器94は、第2凝縮水経路93中の酸素濃度を測定し、その測定した酸素濃度を制御装置102に信号として入力する。制御装置102は、酸素濃度検知器94が測定した酸素濃度が、あらかじめ記憶しておいた所定の酸素濃度よりも低くなった場合、水タンク91の水封機能が損なわれ、燃料電池システム110の排出ガスが第2凝縮水経路93に流入し、第2凝縮水経路93を介して屋内に漏れていると判断する。制御装置102は、燃料電池システム110の動作を停止させる。
以上のように構成された燃料電池システム110について、以下その動作、作用について説明する。燃料電池システム110の起動動作、発電動作、および停止動作は、一般的な燃料電池システムと同様に行われるので、その詳細な説明は省略する。本実施例においては、制御装置102が、燃料電池システム110を構成する各機器を制御するものとして説明するが、燃料電池システム110を構成する各機器を制御する制御装置が制御装置102とは別に設けられていてもよい。
燃料電池システム110の発電動作時、燃料電池11には、水素生成装置14から燃料ガスが供給され、酸化剤ガス供給器15から酸化剤ガスが供給される。酸化剤ガスは、燃料電池11において一部の酸素が発電に利用され、酸素濃度が低下する。酸素濃度の低下した酸化剤ガスは、オフ酸化剤ガスとして、酸化剤ガス経路11Bの出口からオフ酸化剤ガス経路74へと排出される。
燃料電池11で利用されなかった水素を含むオフ燃料ガスは、オフ燃料ガス経路73を経由して燃焼器14bに供給される。燃焼器14bでは、オフ燃料ガスが、燃焼ファン14cで供給された燃焼用空気と共に燃焼される。燃焼器14bでの燃焼により酸素濃度の低い燃焼排ガスが発生する。燃焼排ガスは、改質器14aを加熱した後、燃焼排ガス経路80へと排出される。
燃料電池システム110の発電動作時、換気ファン13が駆動され、筐体12内のガス(空気)が換気経路75に排出される。
よって、燃料電池システム110の発電動作時には、オフ酸化剤ガス、燃焼排ガスおよび換気ファン13により筐体12内から排出されるガス(空気)が、排出ガスとして混合部90を介して排出経路70に排出される。このとき排出ガス中の酸素濃度は、通常の空気に比べ、酸素濃度が低下している。
一般的に、燃料電池システム110から排出されるオフ酸化剤ガスと燃焼排ガスとは、温度が高く、また水蒸気を多く含んでいる。よって、オフ酸化剤ガスと燃焼排ガスとの熱を回収して有効に利用するために、熱交換器を設けてもよい。具体的には例えば、熱交換器が、オフ酸化剤ガス経路74および燃焼排ガス経路80の合流部の下流に設けられる。そして、オフ酸化剤ガスおよび燃焼排ガスの混合ガスが、熱媒体経路(図示せず)を通流する熱媒体と、該熱交換器を介して熱交換した後、混合部90に排出される。
熱交換器でオフ酸化剤ガスと燃焼排ガスとが冷却されることで生じた凝縮水は、別途、回収水タンク(図示せず)に回収され、水素生成装置14の改質器14aで原料から燃料ガスを生成する改質反応に利用してもよい。あるいは、凝縮水が水タンク91に供給されてもよい。オフ酸化剤ガス由来の凝縮水は改質反応に利用され、燃焼排ガス由来の凝縮水は水タンク91に供給されてもよい。
上述のように燃料電池システム110が熱交換器を備える場合においても、熱交換器を出たオフ酸化剤ガスおよび燃焼排ガスは、混合部90および排出経路70を介して建物200の外部に排出されるまでの間に冷却され、凝縮水が発生する。凝縮水は混合部90に流下し、第1凝縮水経路92を介して水タンク91に貯められる。水タンク91には、常に凝縮水が補充され、通常時には水封機能を常に発揮することができる。必要以上に発生した余分な凝縮水は、第2凝縮水経路93を介して筐体12の外部かつ建物200の内部にある排水口へと排水される。水タンク91の水封機能により、燃料電池システム110の排出ガスは、第2凝縮水経路93に流入せず、燃料電池システム110の筐体12の外部かつ建物200の内部に排出されることもない。
しかしながら、水タンク91内の水がなくなった場合、水タンク91の水封機能は損なわれる(水封部の機能不全)。その結果、排出ガスが、第1凝縮水経路92と、水タンク91と、第2凝縮水経路93とを順次通流して、筐体12の外(屋内)に漏れ出る。水タンク91内の水がなくなった場合としては、例えば、設置直後やメンテナンスにおいて水タンク91を空にし、その後、水タンク91に水を入れずに放置され、燃料電池システムが運転された場合が挙げられる。本実施例の燃料電池システム110では、第2凝縮水経路93に設けた酸素濃度検知器94により、酸素濃度の低下を検知することで、第2凝縮水経路93に排出ガスが流入していることを検知することができる。これにより、水封部の機能不全が検知可能となる。
制御装置102は、酸素濃度検知器94によって第2凝縮水経路93中に酸素濃度の低い排出ガスが流れてきたことを検知すると、燃料電池システム110の発電動作を停止させる。本実施例において、発電動作を停止させるとは、燃焼器14bでの燃焼を停止させると共に、燃料電池11での発電を停止させ、酸素濃度の低い排出ガスの排出を停止させることを意味する。
本実施例では、燃料電池システム110の発電動作時について説明したが、燃料電池システム110の起動動作時においても、同様の手段で、水封部の機能不全を検知することが可能である。
以上のように、本実施例で示した燃料電池システム110では、水タンク91の水封機能が損なわれ、排水経路を介して排出ガスが燃料電池システム110の外部かつ建物200の内部に漏れ出ることを防止することができる。
本実施例の燃料電池システムでは、排ガス検知器として酸素濃度検知器を使用したが、これに限定されず、例えば、二酸化炭素濃度検知器を使用してもよい。燃焼器14bで燃焼用ガスが燃焼する際、二酸化炭素が生成されるため、排出ガス中の二酸化炭素の濃度が通常の空気よりも高いことを利用するものである。この場合、第2凝縮水経路93中の二酸化炭素濃度が所定の閾値濃度よりも高くなった場合、燃料電池システム110の排出ガスが第2凝縮水経路93を介して屋内に漏れていると判断する。該判断がされた場合には、燃料電池システム110の動作を停止させてもよい。以上のような構成によっても、本実施例の燃料電池システム110と同様の効果が得られる。
本実施例の燃料電池システム110において、水タンク91中の水がなくなり、水封機能が損なわれる事例として、排出経路70が一部、もしくは完全に閉塞された場合が考えられる。この場合、想定以上の背圧が混合部90にかかり、水タンクの水封が破壊されうる。背圧が上昇すると、燃焼器14bに供給される燃焼用空気の流量が不足し、燃焼器14bにおいて不完全燃焼が発生して、燃焼排ガス中に一酸化炭素が含まれる場合もある。かかる状態を検知するために、排ガス検知器として、酸素濃度検知器の代わりに一酸化炭素検知器を使用してもよい。以上のような構成では、一酸化炭素を含む排出ガスが排水経路を介して屋内に排出するのを防止することが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態(embodiment)の第1態様(aspect)の燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、さらに、水封部は、排水経路に設けられた第1水封部と、第1水封部よりも下流側の排水経路に設けられた第2水封部とを備え、排ガス検知器が、第1水封部から第2水封部に至る排水経路に設けられている。
かかる構成では、例えば、第2水封部の機能不全は発生しておらず、第1水封部の機能不全が発生している場合でも、かかる機能不全を検出できる。第2水封部の機能不全が発生していなければ、第2水封部を通じて燃焼排ガスが屋内に流入することはない。よって、燃焼排ガスが屋内に流入する可能性が低い段階で、水封部の機能不全を検出できる。
「第1水封部より下流側」とは、第1水封部の最上流部よりも下流であることが好ましい。すなわち、第1水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最上流側にある水封部よりも下流であることが好ましい。第1水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最下流側にある水封部よりも下流であってもよい。
第2実施形態の第2態様の燃料電池システムは、第2実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器は、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器である。
第2実施形態の第3態様の燃料電池システムは、第2実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、排ガス検知器は、圧力検知器である。
第2実施形態の第4態様の燃料電池システムは、第2実施形態の第1ないし3態様のいずれかの燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器と通信可能に接続され、排ガス検知器が水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システムを停止させるように構成された制御器を備える。
[装置構成]
図4は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図4に示す例では、本実施形態の燃料電池システム120は、燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、水封部6と、排ガス検知器7とを備える。
燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排ガス検知器7とは、第1実施形態と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
排水経路5は、排気経路4に接続され、排気経路4内に発生する凝縮水を燃料電池システム100の外部に排出するための経路である。具体的には例えば、排気経路4から分岐して下方に延びることで、排気経路4の内部で生じた凝縮水が重力によって自ら流下するように形成される。
本実施形態の水封部は、排水経路5に設けられた第1水封部8と、第1水封部8よりも下流側の排水経路5に設けられた第2水封部9とを備える。
第1水封部8は、排水経路5に設けられ、排水経路5と排気経路4との接続部と、排水経路5の排ガス検知器7が設けられた部分との連通を、液体の水により遮断する。具体的には例えば、排水経路5を介して回収された凝縮水を貯留する貯水部を設け、排水経路5の途中に形成した開口部を貯水部に浸漬させることで、水封を実現しうる。あるいは、排水経路5にU字状に形成した部位(U字管)を設け、該U字管に排水経路5を介して回収された凝縮水を張ることで、水封を実現しうる。水封に用いられる液体の水は、排気経路4から回収された凝縮水であってもよいし、燃料電池システム100の他の部位から供給された水であってもよいし、燃料電池システム100の外部から供給されて水であってもよいし、それらの複数種類の水が混合されたものであってもよい。第1水封部8には、水位計が設けられていてもよい。第1水封部8には、水位計が設けられていなくてもよい。
第2水封部9は、第1水封部8および排ガス検知器7より下流側の排水経路5に設けられ、排水経路5の排ガス検知器7が設けられた部分と排水経路5の出口17との連通を液体の水により遮断する。具体的には例えば、第1水封部8から排出された液体の水を貯留する貯水部を設け、排水経路5の途中に形成した開口部を貯水部に浸漬させることで、水封を実現しうる。あるいは、排水経路5にU字状に形成した部位(U字管)を設け、該U字管に第1水封部8から排出された液体の水を張ることで、水封を実現しうる。水封に用いられる液体の水は、排気経路4から回収された凝縮水であってもよいし、第1水封部8から排出された水であってもよいし、燃料電池システム100の他の部位から供給された水であってもよいし、燃料電池システム100の外部から供給されて水であってもよいし、それらの複数種類の水が混合されたものであってもよい。出口17は、例えば、屋内の下水口に接続されるのが好ましい。第2水封部9には、水位計が設けられていてもよい。第2水封部9には、水位計が設けられていなくてもよい。
排ガス検知器7と通信可能に接続され、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
排ガス検知器7と通信可能に接続され、排ガス検知器7が第1水封部8より下流側の排水経路5中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システム120を停止させるように構成された制御器を備えてもよい。さらに、制御器と通信可能に接続され、第1水封部8より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
制御器は、第1実施形態の変形例で説明した制御器19と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
燃料電池システム120は、建物200の内部に設置される、屋内設置型の燃料電池システムである。
[実施例]
図5は、第2実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、本実施例にかかる燃料電池システム130は、第1実施形態の実施例にかかる燃料電池システム110と基本的構成は同じであるが、貯水部が第1水封部である水タンク91の下流に更に第2水封部であるU字管95を備えている点と、水タンク91とU字管95とを接続する接続経路96の途中に、排ガス検知器として圧力計97を備えている点と、が異なる。
本実施例の排水経路は、第1凝縮水経路92と水タンク91と接続経路96とU字管95と第2凝縮水経路93とを含み構成される。
具体的には、水タンク91の上部とU字管95の一端とは接続経路96で接続されており、U字管95の他端は第2凝縮水経路93と接続されて筐体12の外部と連通している。第2凝縮水経路93の出口(排水経路の出口)は、燃料電池システム110の外部にありかつ建物200の内部にある、屋内の排水口に接続されている。
接続経路96には接続経路96内の圧力を検知する圧力計(排ガス検知器)が備えられている。圧力計は圧力検知器の一例である。
U字管95は、接続経路96が水タンク91からU字管95に向かって下り傾斜となるように配置されている。かかる構成により、水タンク91から排水される余剰な凝縮水は、重力の作用で、U字管95のU字部に自動的に流れ込む。
U字管95の第2凝縮水経路93との接続側は接続経路96との接続側よりも低い位置となるように構成されている。かかる構成により、U字管95から排水される余剰な凝縮水は、重力の作用で、第2凝縮水経路93の出口から筐体12の外部へと流れ出る。
U字管95は、ある程度の圧力が接続経路96側からかかった場合でも、その水封機能が損なわれることがないように、U字部の高さが設定されている。U字管95の水封機能が破壊される圧力は、水タンク91の水封既納が破壊される圧力よりも大きいことが好ましい。
圧力計97は、本実施例の燃料電池システム130では、接続経路96内の圧力と第2凝縮水経路93内の圧力(=筐体12の外部(屋内)の圧力)の差を測定する差圧計を使用した。圧力計97の構成はこれに限定されるものではない。例えば、接続経路96内の圧力と筐体12内の圧力との差を測定する差圧計を圧力計97に使用してもよい。この場合、通常時(すなわち水タンク91およびU字管95の水封機能が損なわれていないとき)の圧力計97の値をあらかじめ制御装置102に記憶させておけばよい。
以上のように構成された燃料電池システム130の動作および作用を以下に説明する。
排出経路70で発生した凝縮水は、混合部90に接続された第1凝縮水経路92を通流して水タンク91に貯められる。必要以上に発生した余分な凝縮水は、水タンク91から接続経路96を介してU字管95に流入する。U字管95の貯水容量を超える水は、第2凝縮水経路93を介して燃料電池システム100の筐体12の外部かつ建物200の内部にある排水口へと排水される。
通常の燃料電池システム130の運転状態(起動動作、発電動作、停止動作中を意味する)では、水タンク91の水封機能により、第1凝縮水経路92の出口が液体の水により封止されている。よって、燃料電池システム130から排出される排出ガスは、全て排出経路70から建物200外に排出される。混合部90にかかる背圧は、水タンク91内の水位差による水圧と相殺される。よって、圧力計97で計測している接続配管の圧力はほぼ一定となる。U字管95の接続経路96側の水面の高さと、第2凝縮水経路93側の水面の高さとの間にも、違いが生じない。
しかしながら、水タンク91内に水がなくなった場合、水タンク91の水封機能は損なわれる(第1水封部の機能不全)が、U字管95の接続経路96側に混合部90の背圧と同等の圧力がかかっても、第2水封部に相当するU字管95の水封機能により、排出ガスが第2凝縮水経路93を介して筐体12の外(屋内)に漏れ出ることがない。加えて、接続経路96の内部の圧力が高くなるために、水タンク91の水封機能が損なわれていることを圧力計97により検知できる。
一方で、水タンク91の水封機能は健全である(すなわち水タンク91に十分に水がある場合を意味する)が、U字管95の水封機能が損なわれた場合においては、第1水封部である水タンク91の水封機能により、排出ガスが筐体12の外(屋内)に漏れることはない。
このように、第1水封部と第2水封部の両方を備えることで、排出ガスが屋内に漏れ出る可能性をより効果的に低減できる。
水タンク91とU字管95との両方の水位が低下し、両方の水封機能が損なわれることは非常に稀ではある。かりにかかる事態が生じた場合でも、圧力計97の圧力は、U字管95と第2凝縮水経路93との圧力損失分(より正確には、圧力計が設置されている場所よりも、下流の経路の圧力損失分)だけ、筐体12外の圧力よりも上昇する。よって、圧力計97により、水タンク91およびU字管95の両方の水封機能が損なわれていることを検知できる。
圧力計97はその検知した圧力を制御装置102に信号として入力する。制御装置102では、圧力計97で検知した圧力と、あらかじめ記憶していた所定の圧力とを比較して、所定の圧力以上である場合に、貯水部(すなわち水タンク91とU字管95)の水封機能が損なわれたと判断する。水封機能が損なわれたと判断すると、制御装置102は、燃料電池システム130の動作を停止させる。
本実施例の燃料電池システムでは、第1水封部として水タンクを使用し、第2水封部としてU字管を使用したが、この構成に限定されるものではなく、両者を共に、水タンクまたはU字管のいずれか一方で構成してもよく、また、第1水封部としてU字管を使用し、第2水封部として水タンクを使用してもよい。
本実施例の燃料電池システムでは、排ガス検知器として圧力計を使用したが、第1実施形態の実施例にかかる燃料電池システムと同様に、酸素濃度検知器、二酸化炭素濃度検知器、および一酸化炭素濃度検知器等を利用しても同等の効果が得られる。
(第3実施形態)
第3実施形態(embodiment)の第1態様(aspect)の燃料電池システムは、第1実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器は、水封部より下流側の排水経路に形成された開口部と、開口部から流出する燃焼排ガスを検出可能な位置に配置された、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器と、を備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
かかる構成では、排ガス検知器を用いて、例えば、燃料電池システムの排出ガスが筐体内に漏れたことを検知することができる。
「水封部より下流側」とは、水封部の最上流部よりも下流であることが好ましい。すなわち、水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最上流側にある水封部よりも下流であることが好ましい。水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最下流側にある水封部よりも下流であってもよい。
第3実施形態の第2態様の燃料電池システムは、第3実施形態の第1態様の燃料電池システムであり、さらに、水封部は、排水経路に設けられた第1水封部と、第1水封部よりも下流側の排水経路に設けられた第2水封部とを備え、開口部が、第1水封部から第2水封部に至る排水経路に設けられている。
かかる構成では、例えば、第2水封部の機能不全は発生しておらず、第1水封部の機能不全が発生している場合でも、かかる機能不全を検出できる。第2水封部の機能不全が発生していなければ、第2水封部を通じて燃焼排ガスが屋内に流入することはない。よって、燃焼排ガスが屋内に流入する可能性が低い段階で、水封部の機能不全を検出できる。
「第1水封部より下流側」とは、第1水封部の最上流部よりも下流であることが好ましい。すなわち、第1水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最上流側にある水封部よりも下流であることが好ましい。第1水封部が複数の水封部を備えるような場合に、最下流側にある水封部よりも下流であってもよい。
第3実施形態の第3態様の燃料電池システムは、第3実施形態の第1態様または第2態様の燃料電池システムであり、さらに、排ガス検知器と通信可能に接続され、排ガス検知器が水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システムを停止させるように構成された制御器を備える。
[装置構成]
図6は、第3実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図6に示す例では、本実施形態の燃料電池システム140は、燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、水封部6と、排ガス検知器7とを備える。
燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、水封部6とは、第1実施形態と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
排水経路5は、排気経路4に接続され、排気経路4内に発生する凝縮水を燃料電池システム140の外部に排出するための経路である。具体的には例えば、排気経路4から分岐して下方に延びることで、排気経路4の内部で生じた凝縮水が重力によって自ら流下するように形成される。排水経路5は、水封部6より下流側に、開口部10が形成されている。開口部10は、例えば、鉛直上向きに分岐して上端が開口する配管により形成され、液体の水は開口部10から排出されないが、ガスは開口部10から排出されるように形成されるのが好ましい。
排ガス検知器7は、水封部6より下流側の排水経路5に形成された開口部10と、開口部10から流出する燃焼排ガスを検出可能な位置に配置された、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器20と、を備える。
検知器20(排ガス検知器7)と通信可能に接続され、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
検知器20(排ガス検知器7)と通信可能に接続され、検知器20が水封部6より下流側の排水経路5中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システム140を停止させるように構成された制御器を備えてもよい。さらに、制御器と通信可能に接続され、水封部6より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知器20(排ガス検知器7)が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
制御器は、第1実施形態の変形例で説明した制御器19と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
燃料電池システム140は、建物200の内部に設置される、屋内設置型の燃料電池システムである。
[変形例]
図7は、第3実施形態の変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図7に示す例では、本実施形態の燃料電池システム150は、燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4と、排水経路5と、第1水封部8と、排ガス検知器7と、第2水封部9とを備える。
燃料処理器1と、燃料電池2と、燃焼器3と、排気経路4とは、第1実施形態と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
第1水封部8と、第2水封部9とは、第2実施形態と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
排水経路5は、排気経路4に接続され、排気経路4内に発生する凝縮水を燃料電池システム150の外部に排出するための経路である。具体的には例えば、排気経路4から分岐して下方に延びることで、排気経路4の内部で生じた凝縮水が重力によって自ら流下するように形成される。排水経路5は、第1水封部8より下流側かつ第2水封部9より上流側、すなわち第1水封部8から第2水封部9に至る部分に、開口部10が形成されている。開口部10は、例えば、鉛直上向きに分岐して上端が開口する配管により形成され、液体の水は開口部10から排出されないが、ガスは開口部10から排出されるように形成されるのが好ましい。
排ガス検知器7は、第1水封部8から第2水封部9に至る排水経路5に設けられている開口部10と、開口部10から流出する燃焼排ガスを検出可能な位置に配置された、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器20と、を備える。
検知器20(排ガス検知器7)と通信可能に接続され、水封部より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを排ガス検知器7が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
検知器20(排ガス検知器7)と通信可能に接続され、検知器20が水封部6より下流側の排水経路5中に燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に燃料電池システム140を停止させるように構成された制御器を備えてもよい。さらに、制御器と通信可能に接続され、水封部6より下流側の排水経路中に燃焼排ガスが含まれていることを検知器20(排ガス検知器7)が検知した場合にその旨を報知する、報知器を備えていてもよい。報知器としては、例えば、ブザーおよび液晶表示装置等を使用できる。
制御器は、第1実施形態の変形例で説明した制御器19と同様に構成しうるので、詳細な説明を省略する。
燃料電池システム150は、建物200の内部に設置される、屋内設置型の燃料電池システムである。
[実施例]
図8は、第3実施形態の実施例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施例にかかる燃料電池システム160は、第2実施形態の実施例にかかる燃料電池システム130と基本的構成は同じであるが、排ガス検知器として圧力計97の代わりに、水タンク91とU字管95とを接続する接続経路96の途中に設けられた開口部98と、筐体12内に設けられた検知器99とを備えている点が異なる。
検知器99は、酸素濃度検知器であり、筐体12内の酸素濃度を検知するものである。検知器99は、検知した酸素濃度を信号として制御装置102に送る。制御装置102では、検知器99で検知した酸素濃度を、あらかじめ記憶していた所定の酸素濃度と比較する。
以上のように構成された燃料電池システム160について、以下その動作および作用について説明する。
燃料電池システム160の動作中に、水タンク91の水封機能が損なわれた場合、接続経路96の開口部から燃料電池システム100の排出ガスが筐体12内に漏れ出る。その結果、筐体12内の酸素濃度が低下する。検知器99では、筐体12内の酸素濃度を検知し、その値を制御装置102に信号として送る。制御装置102では、あらかじめ記憶していた酸素濃度よりも検知器99が検知した酸素濃度が低い場合に、水タンク91の水封機能が損なわれていることを検知できる。制御装置102は、水タンク91の水封機能が損なわれていることを検知すると、燃料電池システム100の動作を停止させる。
以上のように、本実施例の燃料電池システム160では、水封部(ここでは、第1水封部としての水タンク91)の水封機能が損なわれていることを検知することが可能である。
更に、本実施例の燃料電池システム160では、例えば燃焼排ガス経路80が破損し、筐体12内に燃焼排ガスが漏れた場合でも筐体12内の酸素濃度が低下した場合にも、検知器99でこれを検知し、燃料電池システムを停止させることが可能である。
このように、本実施例の燃料電池システム160では、排ガス検知器は、燃料電池システムの排出ガスが、その排出ガスが通流する経路の故障などによって筐体内に漏れたことを検知する検知器としても利用することが可能である。
なお、本実施例の燃料電池システム160では、検知器99として酸素濃度検知器を使用したが、これに限定されず、二酸化炭素濃度検知器や一酸化炭素濃度検知器を使用しても、同様の効果を得ることが可能である。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の燃料電池システムは、燃焼器の排気経路に排水経路が接続されている屋内設置型の燃料電池システムであって、排水経路に設けられた水封部の機能不全をより適切に検出することができる燃料電池システムとして有用である。
1 燃料処理器
2 燃料電池
3 燃焼器
4 排気経路
5 排水経路
6 水封部
7 排ガス検知器
8 第1水封部
9 第2水封部
10 開口部
11 燃料電池
11A 燃料ガス経路
11B 酸化剤ガス経路
12 筐体
13 換気ファン
14 水素生成装置
14a 改質器
14b 燃焼器
14c 燃焼ファン
15 酸化剤ガス供給器
16 孔
17 出口
19 制御器
20 検知器
70 排出経路
71 燃料ガス供給経路
72 酸化剤ガス供給経路
73 オフ燃料ガス経路
74 オフ酸化剤ガス経路
75 換気経路
78 給気経路
79 空気供給経路
80 燃焼排ガス経路
90 混合部
91 水タンク
92 第1凝縮水経路
93 第2凝縮水経路
94 酸素濃度検知器
95 U字管
96 接続経路
97 圧力計
98 開口部
99 検知器
100 燃料電池システム
102 制御装置
104 給排気機構
105 燃料電池システム
110 燃料電池システム
120 燃料電池システム
130 燃料電池システム
140 燃料電池システム
150 燃料電池システム
160 燃料電池システム
200 建物

Claims (8)

  1. 燃料ガスを生成する燃料処理器と、
    前記燃料ガスを用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料処理器を加熱する燃焼器と、を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃焼器に接続され、前記燃焼器から排出される燃焼排ガスを大気に排出するための排気経路と、
    前記排気経路に接続され、前記排気経路内に発生する凝縮水を燃料電池システムの外部に排出するための排水経路と、
    前記排水経路に設けられ、前記排水経路と前記排気経路との接続部と前記排水経路の出口との連通を液体の水により遮断する水封部と、
    前記水封部より下流側の前記排水経路中に前記燃焼排ガスが含まれていることを検知する排ガス検知器と、
    を備える、燃料電池システム。
  2. 前記排ガス検知器が前記排水経路に設けられている、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水封部は、前記排水経路に設けられた第1水封部と、前記第1水封部よりも下流側の前記排水経路に設けられた第2水封部とを備え、
    前記排ガス検知器が、前記第1水封部から前記第2水封部に至る前記排水経路に設けられている、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記排ガス検知器は、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記排ガス検知器は、圧力検知器である、請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記排ガス検知器は、
    前記水封部より下流側の前記排水経路に形成された開口部と、
    前記開口部から流出する前記燃焼排ガスを検出可能な位置に配置された、一酸化炭素検知器と二酸化炭素検知器と酸素検知器とからなる群から選ばれた少なくとも一つの検知器と、
    を備える、請求項1に記載の燃料電池システム。
  7. 前記水封部は、前記排水経路に設けられた第1水封部と、前記第1水封部よりも下流側の前記排水経路に設けられた第2水封部とを備え、
    前記開口部が、前記第1水封部から前記第2水封部に至る前記排水経路に設けられている、請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記排ガス検知器と通信可能に接続され、前記排ガス検知器が前記水封部より下流側の前記排水経路中に前記燃焼排ガスが含まれていることを検知した場合に前記燃料電池システムを停止させるように構成された制御器を備える、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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