JP5294063B2 - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の潤滑装置に係り、特に、油路の構造を改良した内燃機関の潤滑装置に関する。
内燃機関において潤滑油を供給する油路は、異物詰まり防止の観点から、φ1.2〜1.5mm程度より小さくすることが困難である。そのため必要以上にオイルを各部へ供給するが故、オイルポンプ容量が増え、機械的ロス増大ひいては燃費悪化の一因となっている。
エンジンオイル中には、加工時の切粉の残りや部品同士の摺動による摩耗粉、オイル劣化物などの異物が存在する。そして通常、異物はストレーナの金網やオイルフィルタによって取り除かれるが、全ての異物を取り除けるわけではない。そこで異物がこれらの下流側に流されることになるが、この異物の詰まりによる潤滑不良を防止するため、通常、油路をφ1.2〜1.5mm程度より小さくすることができない。
特開平11−324635号公報
そこで、本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、その一の目的は、異物の詰まりを防止しつつ断面積の小さな油路を設け、機械的ロス及び燃費悪化を抑制することができる内燃機関の潤滑装置を提供することにある。
本発明の一形態によれば、オイルポンプから供給されるオイルを濾過するオイルフィルタの下流側に、異物詰まりがないような最小の断面積を有する断面円形の第1油路と、前記第1油路の下流側に連なり、前記第1油路の断面積未満の断面積を有する断面扁平形状の第2油路と、前記第2油路の下流側に連なり、前記第1油路の断面積未満の断面積を有する第3油路とを設けたことを特徴とする内燃機関の潤滑装置が提供される。
本発明によれば、異物の詰まりを防止しつつ断面積の小さな油路を設け、機械的ロス及び燃費悪化を抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の潤滑装置の概略図である。 第1〜第3油路の断面図である。 第2油路の変形例を示す断面図である。 本実施形態の油路構造の一部を適用したカムキャップの斜視図である。 他の実施形態に係る内燃機関の潤滑装置の概略図である。 バルブの一例を示す概略斜視図である。 バルブの他の例を示す概略斜視図である。 油路圧力の所定値を規定するグラフである。 他の実施形態をカムシャフト周辺の油路構造に適用した例を示す概略図である。 図9のバルブ閉状態を示す概略図である。 他の実施形態の変形例の概略図である。 他の実施形態の別の変形例の概略断面図である。 図12の異物詰まり状態を示す概略断面図である。 図12の異物排出状態を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1に、本実施形態に係る内燃機関(エンジン)の潤滑装置を概略的に示す。本実施形態のエンジンは自動車用エンジンであるが、エンジンの用途、種類、形式等は特に限定されない。
潤滑装置1は、矢印で示すオイル流れ方向の上流側から順に、ストレーナ2、オイルポンプ3、オイルフィルタ4、第1油路5(太実線で示す)、第2油路6(粗い破線で示す)および第3油路7(細かい破線で示す)を備えている。オイルポンプ3は、オイルパン等に貯留されたオイルOをストレーナ2を通じて吸入する。ストレーナ2には金網等のメッシュ部材8が設けられ、オイルOがメッシュ部材8を通過するときに大きな異物がオイルから取り除かれる。オイルポンプ3は、吸入したオイルをオイルフィルタ4に供給し、オイルフィルタ4は細かい異物をオイルから取り除いてオイルを濾過する。さらにオイルポンプ3は、オイルフィルタ4を通過したオイルを、第1〜第3油路5,6,7を含む各油路及び潤滑部へと圧送する。
図示例の場合、第1油路5は鉛直方向に延び、第2油路6は第1油路5の上端ないし下流端に連なって(或いは接続して)水平方向に延びる。第3油路7は、第2油路6の所定位置に連なって分岐し、上方及び下方へと延びる。
第1〜第3油路5,6,7の断面形状を図2(A),(B),(C)にそれぞれ示す。なお大きさの比較のため、(B)に第1油路5を、(C)に第1および第2油路5,6を、それぞれ仮想線で示す。
第1油路5は、断面円形とされ、1.2〜1.5mm程度の直径Dを有する。即ち第1油路5は、異物詰まりがないような最小の断面積および直径を有している。
第2油路6は、第1油路5の断面積未満の断面積を有する断面扁平形状とされている。具体的には、第2油路6は、横長の断面長方形とされ、第1油路5の直径Dより大きい幅Wと、第1油路5の直径Dより小さい高さないし深さHとを有する。
第3油路7は、第1油路5の断面積未満の断面積を有する。具体的には、第3油路7は、断面円形とされ、第1油路5の直径Dより小さい直径dを有する。
なお、第2油路6の断面形状は長方形に限らず、例えば図3(A)に示すような楕円形、或いは図3(B)に示すような半楕円形、或いは図3(C)に示すような扁平な逆U次形であってもよい。
かかる油路構造によれば、第1〜第3油路5,6,7がオイルフィルタ4の下流側に設置されているので、第1〜第3油路5,6,7が大きな異物で閉塞されることが防止される。また、第2油路6の幅Wが第1油路5の直径Dより大きいので、第1油路5を通過した異物が第2油路6で完全に詰まることがない。たとえ多少詰まったとしても、エンジン停止時即ちオイルポンプ停止時に下方に落下する。さらに第2油路6で異物が詰まらないため、第1油路5よりも断面積の小さい第3油路7が形成可能となる。
このように、第1油路5から第2油路6、第2油路6から第3油路7へと順次断面積を小さくすることで、供給されるオイル量を減少することができる。供給オイル量を減少すると、オイルポンプ3の容量を減少することが可能となり、機械的ロスを減少し、燃費を改善することができる。また供給オイル量を減少すると、オイル攪拌によるフリクションも減少でき、同様に燃費を改善することができる。
ところで、かかる油路構造をヘッドカバー内にある動弁系潤滑部に適用すると、オイル劣化抑制効果も得られる。即ち、エンジンにおいてオイルが劣化しやすい部位はヘッドカバー直下の部位である。その理由は、ヘッドカバー内のブローバイガス中に含まれる水分が、温度の低いヘッドカバーに接触して結露水となり、この結露水が、ブローバイガス中に含まれるNOxと反応して硝酸となる。この硝酸がオイルを劣化させる。
一方、かかる油路構造をヘッドカバー内の動弁系潤滑部に適用すると、動弁系潤滑部へのオイル供給量が減少する。するとオイルが硝酸に接触する機会が減るため、必然的にオイル劣化抑制効果が得られる。なお、ヘッドカバー内からブローバイガスを排出すると共にヘッドカバー内に新気を導入してヘッドカバー内を換気するシステム(所謂PCVシステム)があるが、このシステムでは、エンジン停止時や高負荷時(例えばスロットル全開時)以外、硝酸が留まり続けることがない。かかる油路構造によれば流通するオイル量が減少するため、オイルによって運ばれる硝酸の量も少なくなり、オイル劣化抑制が可能である。
また、かかる油路構造によれば、オイル消費抑制効果も得られる。即ち、オイルが各潤滑部に供給されると、オイルは摺動部品や高速回転部品に衝突してオイルミストとなる。一方前述のPCVシステムでは、ヘッドカバー内から排出されたブローバイガスが吸気系に環流され、燃焼室内で燃焼される。このときオイルミストもブローバイガスと共に吸気系に環流されて燃焼室内で燃焼されるため、結果的にオイルが持ち去られ、オイルが消費されてしまう。
かかる油路構造によると、オイル供給量が減少するため、必然的にオイルミスト量も減少する。よって、燃焼室内で燃焼されるオイル量も減少し、結果的にオイル消費量を抑制することができる。
図4には、上述の油路構造の一部を、カムシャフトを上方から軸支するカムキャップに適用した例を示す。カムキャップ8は、互いに離間された二つの軸受面9,9と複数のボルト穴10と位置決め穴11とを備える。そして各軸受面9に、周方向に1/4周だけ延びる第2油路6と、第2油路6に連なってカムシャフト軸方向に延びる第3油路7とが形成されている。ここでは第2油路6が断面長方形とされ、第3油路7が断面半円形とされている。このように、第3油路7の断面形状も円形に限られない。
次に他の実施形態を説明する。なお前述の基本実施形態と同一の構成要素には図中同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、この他の実施形態では、第2油路6、特にその上流部に、油路の断面積を可変とするためのバルブ20が設けられ、バルブ20の下流側に、第2油路6の圧力を検出する圧力センサ21が設けられている。
バルブ20は様々なタイプのものが使用可能である。例えば図6に示すように、バタフライ式の弁体22を電気モータなどのアクチュエータ(図示せず)により回転させるものが使用可能である。或いは図7に示すように、スプール式の弁体23をリニアソレノイドなどのアクチュエータ(図示せず)により直線的に往復動させるものが使用可能である。かかるスプール式バルブは例えば可変バルブタイミング機構を油圧制御するためのオイルコントロールバルブ(OCV)に用いられるものが使用可能である。このようにバルブ20を電気的に作動させることで、瞬時の作動が可能となり、信頼性が向上する。
バルブ20は、第2油路6を所定の最小断面積まで絞る最小開度(閉状態、図7(A)参照)と、第2油路6を最大断面積(即ち、第2油路6の元々の断面積)まで開く最大開度(開状態、図7(B)参照)との間で、作動可能である。バルブ20と圧力センサ21は電子制御ユニット(以下、ECUという)24に接続されている。
ECU24は、通常、バルブ20を最小開度に制御する。そして圧力センサ21の検出値が所定値以下に達したときはバルブ20を最大開度に制御する。そして再度バルブ20を最小開度に制御し、再び圧力センサ21の検出値が所定値以下に達したらバルブ20を最大開度に制御する。ECU24はこのようなバルブ20の開閉制御を繰り返し行う。つまりECU24は、圧力センサ21の検出値が所定値より大きいときにはバルブ20を最小開度に制御し、圧力センサ21の検出値が所定値以下のときにはバルブ20を最大開度に制御する。
通常時にバルブ20を最小開度に制御するので、第2油路6を最小断面積まで絞り、ここを流れるオイル量を減じることができる。これにより、オイルポンプ3から供給されるオイル量をより一層減少し、オイルポンプ3の容量減少、機械的ロス減少、燃費改善が可能となる。このとき圧力センサ21の位置ではオイルが問題なく流れているため、圧力センサ21の検出値は所定値より大きくなっている。
ところで第2油路6を最小断面積まで絞ると、ここで異物が詰まる可能性がある。異物詰まりが発生すると、その下流側にオイルが少量しか流れず、油路の圧力が低下する。
この場合、圧力センサ21の検出値が所定値以下に低下する。するとバルブ20が最大開度に制御され、第2油路6が最大断面積となり、詰まった異物が下流側に排出される。これにより信頼性を大幅に向上することができる。異物が排出されればオイルが問題なく流れるようになり、圧力センサ21の検出値は所定値より大きくなる。これに応答して、バルブ20は再び最小開度に制御され、前述の燃費改善効果等を再度得られるようになる。
圧力センサ21で油路圧力の低下を検出すると、潤滑部のメタル摩耗によるオイルクリアランス増加や、過度な油温上昇によるオイル粘度低下なども検出することができる。すなわち、前者について、軸と軸受の間にはオイルが供給されるオイルクリアランスがあるが、軸受のメタルが摩耗するとオイルクリアランスが増加し、オイルがより多く供給されるようになる。この分、圧力センサ21がある油路へのオイル量が減り、油路圧力が低下する。よって油路圧力の低下を検出することでオイルクリアランス増加を検出することができる。
後者について、通常エンジンは冷却水で常時冷却されるため、油温は130〜150℃程度までしか上昇しない。しかし、油温がこれ以上上昇すると、オイル粘度が低下し、油圧も低下する。よって油路圧力の低下を検出することで、過度な油温上昇によるオイル粘度低下を検出することができる。
なお、バルブ20の最大開度制御時に第2油路6を最大断面積まで開くと、他の油路の油圧が急激に低下する可能性がある。そこでこれが問題となる場合には、バルブ20の最大開度制御時に、バルブ20の開度を、第2油路6を最大断面積までは開かないが異物排出に十分な大きさの断面積まで開くような開度とするとよい。
代替的に、バルブ20と圧力センサ21を第1油路5に同様の位置関係で設けることも可能である。
この他の実施形態では、圧力センサ21で検出された油路圧力以外の値にも基づいてバルブ20を制御することも可能である。例えば、エンジンの水温を検出する水温センサを設け、水温センサの検出値に基づく制御も可能である。水温センサの検出値が所定値以下のとき即ちエンジンの低温時には、オイル粘度が高いため、バルブ20を最大開度に制御し、オイルポンプの仕事量を減らし、燃費改善効果等を得る。特にエンジン始動時には水温センサの検出値が所定値以下となっていることが多いため、この方法は有効である。他方、水温センサの検出値が所定値より大きいとき即ちエンジンの暖機後には、オイル粘度が低いため、バルブ20を最小開度に制御して燃費改善効果等を得る。
また、油路圧力の所定値(即ち、圧力センサ21の検出値に関する所定値)を、油温及びエンジン回転数に応じて定めることも可能である。この場合、油温については油温センサを設けてこれで直接検出する方法や、前記水温センサの検出値で代用する方法が可能である。エンジン回転数については、通常通り、クランク角を検出するクランク角センサを設け、この検出値から演算して求める方法が可能である。
図8には、ある一定油温の下で油路圧力の所定値をエンジン回転数に応じて定めたときのグラフないしマップである。図中の実線が所定値を示し、圧力センサ21の検出値が実線より上の領域にあるとき(「OK」ゾーンにあるとき)には、バルブ20が最小開度に制御される。また、圧力センサ21の検出値が実線以下の領域にあるとき(「NG」ゾーンにあるとき)には、バルブ20が最大開度に制御される。このような所定値は各油温毎にも定められている。図示する線図は一例であり、実験等に基づき適宜定められる。なお、エンジン停止時には、バルブ20が、最小開度よりも小さい、油路断面積をゼロとするような開度に制御され、油路は完全に閉じられる。
かかる油路圧力の所定値は、各潤滑部、油圧式ラッシュアジャスタ及び可変バルブタイミング機構等への給油量も考慮して定めるのが望ましい。即ちバルブ20を最大開度にするとこれらへの給油量が少なくなるため、これらの作動を確保できるような所定値とするのが望ましい。
図9には、この他の実施形態を、カムシャフト(図示せず)の周辺の油路構造に適用した例を示す。オイルフィルタから排出されたオイルを上昇させる上昇油路5aと、上昇されたオイルを水平方向に流す水平油路5bと、水平油路5bから一旦下降して再びオイルを横方向に流す下側油路5cと、水平油路5bから分岐して一旦上昇し、水平方向に屈曲してオイルを横方向に流す上側油路5dとが、第1油路5から構成されている。
下側油路5cからは、第2油路6から構成された二種類且つ複数ずつの油路6a,6bが上方に向かって分岐されている。一方の油路6aは、油圧式ラッシュアジャスタ(以下HLAと称す)に給油するためのHLA油路であり、他方の油路6bは、カムジャーナル(カムシャフトに対する軸受部)に給油するためのジャーナル油路である。図示しないが、HLA油路6aの下流側には、HLAに形成された第3油路7が連なっている。またジャーナル油路6bの下流側には、例えば図4に示したように、カムジャーナルに形成された第3油路7が連なっている。なお下側油路5cはHLAギャラリなどとも称される。
上側油路5dからは、第2油路6から構成された複数の噴射油路6cが下方に向かって分岐されている。噴射油路6cは、カムシャフト周辺に上方からオイルを噴射供給するカムシャワーを実行するための油路である。
水平油路5bにおいて、上側油路5dとの分岐点の上流側には、バルブ20と圧力センサ21とが設けられている。
図9に示すように、エンジン運転時には、バルブ20が水平油路5bを最大開度または最小開度に開いており、その下流側にオイルが供給される。
他方、図10に示すように、エンジンが停止されると、バルブ20が水平油路5bを完全に閉じる。これによりオイルのドレーンバックが確実に防止される。
すなわち、エンジン停止時にバルブ20が開いているとすると、上昇油路5aのオイルがオイルパンに向かって重力により下降し、これに引っ張られて上昇油路5aの下流側のオイルもオイルパンに戻ろうとする(これをドレーンバックという)。このとき、下側油路5cが水平油路5bから下降して水平方向に延びる形状を有しており、且つ噴射油路6cから空気が入るため、下側油路5cからのオイルの戻りは基本的に阻止され、上側油路5dおよび噴射油路6cのオイルのみが戻る。しかしそれでも、水平油路5bに戻り方向のオイルの流れがあるため、下側油路5cからのオイルの戻りは完全に阻止することができない。
しかし、エンジン停止時にバルブ20を完全に閉じると、バルブ20の下流側からのオイルの戻りが完全に阻止されるため、下側油路5cひいてはその下流側からのオイルの戻りが完全に阻止される。従って、次のエンジン始動時に、HLA及びカムジャーナルに極短時間でオイルを供給でき、始動時の潤滑不良等を確実に防止することができる。
なお、バルブ20の位置は変更可能であり、オイル戻りの阻止を要する部分に応じて任意の位置に設定可能である。例えば、最上流に位置するHLA油路6aの上流側における下側油路5cにバルブ20を設置するのも好ましい。
次に、他の実施形態の変形例を示す。図11に示す例において、バルブ20で詰まった異物を排出するための排出油路30が追加して設けられている。排出油路30は、異物排出が容易となるよう第1油路5と同等かそれ以上の断面積を有している。排出油路30の上流端は、図示例では第1油路5に接続されているが、バルブ20の上流側であればその接続位置は任意である。排出油路30は、バルブ20の位置で第2油路6と交差し、その下流端はオイルパンに連通されている。
図12の例では、排出油路30の上流端が、バルブ20の弁体31の直前位置の第2油路6に接続されている。バルブ20としては、図示するようなスプール式の弁体31を有するものが使用される。弁体31は、第2油路6より小さい断面積を有する主油穴32と、主油穴32と同じ断面積を有する副油穴33と、主油穴32よりも大きい断面積を有し、異物排出に用いる排出油穴34とを有する。
圧力センサ21の検出値が所定値より大きいとき、即ち異物の詰まりがないときには、(A)および(B)に示すように、主油穴32を用いてオイルを流通させる。(A)は主油穴32の全部が第2油路6に開放している油路最大時、(B)は主油穴32の一部しか第2油路6に開放していない油路最小時である。これら二つの開度の間でバルブ20が圧力センサ21の検出値に応じて制御される。排出油路30は弁体31によって閉じられている。
他方、図13に示すように、異物Xが主油穴32の手前で詰まり、圧力センサ21の検出値が所定値以下に低下したときには、弁体31を右方向に移動し、図14に示す如く副油穴33を第2油路6に開放させ、排出油穴34を排出油路30に開放させる。
こうなると、油路断面積の大きい排出油路30の方へオイルが積極的に流れるようになり、且つ、異物Xが弁体31に引き摺られて排出油路30の方へ移動させられることから、異物Xがオイルと共に排出油路30内に流入し、排出油穴34を通じてオイルパンに向けて排出させられる。
こうして異物排出後、圧力センサ21の検出値が所定値より大きくなったら、弁体31を元の位置に復帰移動させる。
このように、詰まった異物を別経路を通じて排出できるので、バルブ20の下流側への異物流出を効果的に防止でき、信頼性を高めることが可能となる。
なお、ここでのバルブ20の制御についても前述の方法が適用可能である。例えば油路圧力の所定値を油温及びエンジン回転数に応じて定めたり、バルブ20を水温に応じて制御したりすることが可能である。
以上、本発明の実施形態について詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば、内燃機関は自動車用以外であってもよい。
本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 潤滑装置
3 オイルポンプ
4 オイルフィルタ
5 第1油路
6 第2油路
7 第3油路

Claims (6)

  1. オイルポンプから供給されるオイルを濾過するオイルフィルタの下流側に、異物詰まりがないような最小の断面積を有する断面円形の第1油路と、前記第1油路の下流側に連なり、前記第1油路の断面積未満の断面積を有する断面扁平形状の第2油路と、前記第2油路の下流側に連なり、前記第1油路の断面積未満の断面積を有する第3油路とを設け
    前記第2油路に、その断面積を可変とするためのバルブを設け、前記バルブの下流側に、前記第2油路の圧力を検出する圧力センサを設け、前記バルブで詰まった異物を排出すべく前記圧力センサの検出値に基づいて前記バルブを制御する電子制御ユニットを設けたことを特徴とする内燃機関の潤滑装置。
  2. 前記電子制御ユニットは、前記圧力センサの検出値が所定値より大きいときには前記バルブを最小開度に制御し、前記圧力センサの検出値が所定値以下のときには、前記バルブに詰まった異物を下流側に排出すべく、前記バルブを最大開度に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑装置。
  3. 前記所定値が、油温及びエンジン回転数に応じて定められていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の潤滑装置。
  4. 前記バルブで詰まった異物を排出するための排出油路が設けられ、前記排出油路は、前記第1油路と同等かそれ以上の断面積を有し、前記排出油路の上流端は、前記バルブの上流側の前記第1油路または前記第2油路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑装置。
  5. 前記排出油路の上流端は、前記バルブのスプール式弁体の直前位置の前記第2油路に接続され、前記弁体は、前記第2油路より小さい断面積を有する主油穴と、前記主油穴と同じ断面積を有する副油穴と、前記主油穴よりも大きい断面積を有し、異物排出に用いる排出油穴とを有し、
    前記電子制御ユニットは、前記圧力センサの検出値が所定値より大きいときには、前記主油穴が前記第2油路に開放し、前記排出油路が前記弁体によって閉じられるよう、前記バルブを制御し、前記圧力センサの検出値が所定値以下に低下したときには、前記弁体を前記排出油穴の方向に移動し、前記副油穴が前記第2油路に開放し、前記排出油穴が前記排出油路に開放するよう、前記バルブを制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の潤滑装置。
  6. 前記電子制御ユニットは、前記圧力センサの検出値が所定値より大きいときには、前記主油穴の全部が前記第2油路に開放する油路最大開度と前記主油穴の一部しか前記第2油路に開放しない油路最小開度との間で前記バルブを前記圧力センサの検出値に応じて制御し、前記圧力センサの検出値が所定値以下に低下したときには、前記副油穴の全部が前記第2油路に開放するよう、前記バルブを制御することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の潤滑装置。
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