JP4529912B2 - 内燃機関の潤滑オイル供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の潤滑オイル供給装置、特に、車両用内燃機関の各摺動部を潤滑する潤滑系統において動弁機構を収納したシリンダヘッド内にオイル(エンジンオイル)を供給する内燃機関の潤滑オイル供給装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関においては、機関内の各摺動部を潤滑(潤滑給油に伴う冷却を含む)する潤滑系統が構成されており、クランクシャフトからの動力を基にオイルポンプを駆動してオイルパンからオイルを汲み上げ、エンジンブロックやその内部の部品中に形成した狭いオイル通路を通して、吸・排気弁を駆動するカムシャフトやロッカーアーム等の動弁機構を潤滑する一方、その下方のクランクシャフト周りの摺動部等を潤滑するようになっている。
また、この潤滑系統におけるオイル循環経路中にはオイルフィルタが設けられており、エンジン内でオイル中に混入する不要な固形物等をオイルフィルタで回収するようになっている。
さらに、動弁機構の多数の作動部には、例えばロッカーアームをその揺動支点部からカムシャフト側に付勢してバルブクリアランスを最小にするラッシュアジャスタ等の油圧機器が設けられるように、がたつきの無い正確な高速動作が要求されるため、上記潤滑系統のうち動弁機構側の潤滑系統においては、各作動部を十分に潤滑するための潤滑オイル供給装置が構成されている。
従来のこの種の内燃機関の潤滑オイル供給装置としては、例えば多気筒エンジンのシリンダヘッド内の動弁機構に、そのシリンダヘッドの上部に設置したオイルシャワーパイプを通してオイルを供給し、カムシャフトとロッカーアームの係合部位近傍に十分な潤滑効果が得られるようにするとともに、ラッシュアジャスタ等の油圧機器に供給するオイルに気泡が混入するのを防止すべく、オイル通路中に気液分離室を配して、常時安定した吸・排気弁動作を確保するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
特開2005−42657号公報
しかしながら、上述のような従来の内燃機関の潤滑オイル供給装置にあっても、内部形状の複雑なシリンダヘッド内、特にその凹んだ部分にオイルが停滞し易かったため、停滞したオイルの劣化が進行し、オイルの酸化生成物が凝集する等してエンジン摩耗に悪影響を及ぼすスラッジの生成が促進されるという問題があった。
特に、シリンダヘッドの内底部で孤立・独立して深く凹んだ凹み部分や大径の穴を塞ぐプラグ等の装着部品(例えば内六角穴ボルト、砂抜き穴の密閉プラグ等)の凹み部分にオイルが停滞し、そこでのオイルの劣化が進行し易かった。また、ヘッドカバーを装着するシリンダヘッド上部のガスケットシールラインよりも内側に、シリンダヘッドの加工基準穴(鋳造後の機械加工の際の基準となる穴)が配置される場合があり、その場合にはその加工基準穴が非貫通穴となることから、そこに一度溜まったオイルは排出され難く、オイルの劣化が進行し易かった。
さらに、先に記載のような凹み部分に停滞したオイルは、定期的に行なわれるオイル交換においても排出されることがなく、生成が進んだスラッジが核となってオイル劣化が助長されると考えられる。
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべくなされたもので、シリンダヘッド内のオイルの停滞を無くすようにして、シリンダヘッド内でのオイルの劣化を防止し、スラッジの発生を有効に抑制することを目的とするものである。
本発明の内燃機関の潤滑オイル供給装置は、上記目的達成のため、(1)複数の噴射ノズル部を有するオイル通路形成部材を通してシリンダヘッド内の動弁機構にオイルを供給するとともに前記シリンダヘッド内のオイルをドレイン孔に流下させるようにした内燃機関の潤滑オイル供給装置において、前記オイル通路形成部材に、前記動弁機構に向かって前記オイルを噴射する第1噴射ノズル部と、前記シリンダヘッドに開口する開口部および該開口部より低い位置にある内底面を有し、かつ、前記ドレイン孔に対し孤立し独立して形成された凹み部分に前記オイルを供給する第2噴射ノズル部と、を設けたことを特徴とする。
この構成では、形状の複雑なシリンダヘッド内でオイルが停滞し易い凹み部分ができても、その箇所でオイルを強制的に移動させるように第2噴射ノズル部からオイルが供給されることで、シリンダヘッド内の凹み部分にオイルが停滞することが防止され、オイルの停滞による劣化が防止される。なお、オイルの供給は、シャワー状やジェット状のような噴射に限らず、噴射ノズルからのオイルの滴下等を含む任意の供給形態を採り得る。
上記(1)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、(2)前記凹み部分が前記シリンダヘッドの特定の凹み形状部であり、前記第2噴射ノズル部から供給された前記オイルが該凹み部分に直接流入するようにするのがよい。これにより、供給されたオイルが凹み部分以外の物に当たることなく凹み部分に直接流入するので、凹み部分に溜まったオイルをその凹み部分から確実に溢れさせることができる。従って、凹み部分に流入したオイルが常に潤滑系統内で循環することになり、凹み部分でのオイルの停滞と劣化が確実に防止される。
上記(2)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、(3)前記凹み部分が前記シリンダヘッド内に露出する機械加工時の加工基準穴であってもよい。この場合、加工基準穴が通常は非貫通穴であって、強制的でなければ一度溜まったオイルの移動が困難であっても、第2噴射ノズル部からのオイルの供給により、加工基準穴でのオイルの停滞と劣化が確実に防止されることになる。なお、加工基準穴の位置についていうシリンダヘッド内に露出するとは、ヘッドカバーを装着するシリンダヘッド上部のガスケットシールラインよりも内側に開口している意である。
上記(1)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、あるいは、(4)前記凹み部分が前記シリンダヘッドに装着された装着部材の凹み形状部であり、前記第2噴射ノズル部から供給された前記オイルが該凹み部分に直接流入するものでもよい。これにより、強制的でなければオイルが滞留し易い装着部材の凹み部分で、第2噴射ノズル部からのオイル供給によりオイルの停滞と劣化が確実に防止されることになる。
また、上記(1)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、(5)前記オイル通路形成部材からの前記第1噴射ノズル部のオイル噴射方向と、前記オイル通路形成部材からの前記第2噴射ノズル部のオイル供給方向とが、同一方向であるように構成してもよい。この構成により、動弁機構の各作動部に対応して複数設けられる複数の第1噴射ノズル部の噴射孔の加工と、第2噴射ノズル部の噴射孔の加工とが同一方向から可能となり、しかも、凹み部分に真上から噴射させる場合には最短距離で効果的なオイル供給が可能となる。この場合のオイル通路形成部材は、第2噴射ノズル部の配置に応じて曲がった通路形状であったり、複数の第1噴射ノズルに接続する主たるオイル通路に対してバイパスする通路部分やその主たるオイル通路の軸線と交差する方向に突出した管路を持つものであったりしてもよい。
上記(1)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、(6)前記オイル通路形成部材からの前記第1噴射ノズル部のオイル噴射方向と、前記オイル通路形成部材からの前記第2噴射ノズル部のオイル供給方向とが、異なる方向であるように構成することができる。この構成により、前記オイル通路形成部材の全体形状をシンプルな一定形状とした場合でも、各噴射ノズル部から潤滑やオイルの滞留防止に好適な向きでオイルを噴射・供給させることが可能となり、各種エンジンに容易に適用できる。
上記(1)の内燃機関の潤滑オイル供給装置においては、(7)前記オイル通路形成部材が、前記複数の噴射ノズルに対応する複数の噴射孔を形成したパイプで構成され、前記シリンダヘッドの上方側に位置するよう設置されたものであるのがよい。これにより、従来のオイルシャワーパイプを用いていた内燃機関においても、そのオイルシャワーパイプに第2噴射ノズル部に対応する噴射孔を追加形成するだけで済み、オイルの停滞防止機能を低コストに付加することができる。
本発明によれば、シリンダヘッド内にオイルの停滞し易い箇所があっても、第2噴射ノズル部からのオイル供給によってその箇所のオイルを強制的に移動させることで、シリンダヘッド内の凹み部分にオイルが停滞して劣化するのを確実に防止し、スラッジの発生を有効に抑制することのできる内燃機関の潤滑オイル供給装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
図1乃至図3は、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置を示す図であり、図1にその装置を含む内燃機関の潤滑系統全体の構成を模式的に示している。
まず、その構成について説明する。
図1に示すエンジン10は、詳細は図示しないが、ヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13及びクランクケース14を有しており、シリンダヘッド12とシリンダブロック13によって複数の気筒15が形成されている。各気筒15内にはピストン16が収納されており、そのピストン16にはクランクケース14内のクランクシャフト17がコネクティングロッド18を介して連結されている。また、シリンダヘッド12内には動弁機構20が収納されており、この動弁機構20がクランクシャフト17からの動力を基に(又はクランクシャフト17と連動するよう独立して)駆動されるようになっている。
動弁機構20は、図2に示すように、気筒数に対応する複数対の吸気カム21a,21b及び排気カム22a,22bが所定の位相角度で設けられた吸気側及び排気側のカムシャフト21,22と、カムシャフト21,22と吸・排気弁との間に介在する複数対の吸気側のロッカーアーム23a,23b及び排気側のロッカーアーム24a,24bとを有しており、これらロッカーアーム23a,23b,24a,24bはそれぞれシリンダヘッド12の外壁部31から離れた内端側で図示しない公知のラッシュアジャスタに揺動可能に支持されるとともに、外壁部31に近い外端側で吸・排気弁のステムエンド部に係合し、中間部でカムシャフト21,22の対応するカムに付勢されている。
図1に戻り、クランクケース14の下部にはオイルパン41が設けられており、そこに潤滑用のオイルLが収容されている。また、エンジン10にはクランクシャフト17の動力を基に駆動される例えば歯車ポンプからなるオイルポンプ42が設けられており、このオイルポンプ42によりオイルパン41からピクアップスクリーン47を通してオイルLを汲み上げ、オイル通路101,102及び103を通して、動弁機構20のカムシャフト21,22やロッカーアーム23a,23b,24a,24bを潤滑するようになっている。オイル通路101,102及び103は、いわゆるメインギャラリー、ロッカーアームギャラリー、カムリフタギャラリーであり、エンジンブロックを構成するシリンダヘッド12やシリンダブロック13の内部、更にはその内部に装置された所定の部品等に孔や溝(他部材との間で通路を形成する)を形成して構成されている。
本実施形態では、オイル通路103を通してカムシャフト21,22の回転摺動部等を潤滑するオイルは、更に、下流側のシリンダブロック13内のオイル通路104を通してクランクシャフト17周りの各摺動部分の潤滑に供され、一部は更に図示しないピストンピン等にも供給されて、最終的にはオイルパン41に流下する。
なお、図1において、オイル通路101にはリリーフ弁方式の圧力調整弁43が接続されるとともにオイルフィルタ44が挿入されており、オイルフィルタ44をバイパスするバイパス通路101aが形成されている。また、このバイパス通路101aにはリリーフ弁方式の逃がし弁45が設けられている。オイルポンプ42の吐出圧は圧力調整弁43によってそのリリーフ設定圧以下に制限される。逃がし弁45のリリーフ設定圧は圧力調整弁43のそれよりも低圧であり、オイルフィルタ44への供給圧が適正範囲を超えないように供給圧増加時に逃がし弁45が開弁するようになっている。
オイルフィルタ44は、公知のもので、図1に示すエンジン10内のオイル循環経路中において、オイルL中に混入する不要な固形物、例えば摺動部からの金属磨耗粉やオイル劣化に伴う酸化生成物、燃料や潤滑油の不完全燃焼によるカーボン、オイル通路内に残留した切り粉や鋳砂等を回収するようになっている。
一方、オイルフィルタ44を通過しオイル通路102を通して動弁機構20に供給されるオイルLは、図1及び図2に示すように、シリンダヘッド12の上部にカムシャフト21,22よりも上方に位置するよう設置されたオイルシャワーパイプ50(オイル通路形成部材)を通して、動弁機構20のカムシャフト21,22とロッカーアーム23a,23b,24a,24bとの係合部分に対して、例えばシャワー状に噴射・供給され、カムシャフト21,22とロッカーアーム23a,23b,24a,24bとの係合部分並びにその近傍の摺動部位がそれぞれ十分に潤滑されるようになっている。
図2及び図3に示すように、このオイルシャワーパイプ50は、略長方形の環状通路形成部51と、シリンダヘッド12に形成されたオイル通路102から環状通路形成部51にオイルを導入する導入通路形成部52と、環状通路形成部51に固定された複数の取り付け用のフランジ部53とからなり、環状通路形成部51及び導入通路形成部52はそれぞれ所定の内径のパイプ、例えば金属製の丸パイプで構成されている。また、フランジ部53は、取付け穴部53aを有し、例えばシリンダヘッド12の内部側でカムシャフト21,22の軸方向中間部を支持する中間支持部32,33等にボルトで固定されるようになっている。
また、オイルシャワーパイプ50の環状通路形成部51には、動弁機構20のカムシャフト21,22及びロッカーアーム23a,23b,24a,24bに向かってオイルLを噴射する第1噴射ノズル部61a,61b,62a,62bと、シリンダヘッド12の内方で例えば上方側に向かって開口する凹み部分にオイルLを噴射・供給(供給部位によって、ジェット状やシャワー状のオイル噴射でもよいし、オイルの滴下等もあり得る)する第2噴射ノズル部63a,63b,63cとが設けられている。ここで、凹み部分とは、例えば砂抜き穴プラグ(装着部材)の凹み形状部71、シリンダヘッド12の内底面の特定の凹み形状部72、シリンダヘッド12の加工基準穴73(特定の凹み形状部)等のように、開口部より凹みの内底面が低い位置にある凹み部分であり、シリンダヘッド12をシリンダブロック13に締結する内六角穴ボルトの頭部若しくはその上方の密閉プラグのような装着部材の凹み形状部74,75等もこれに該当する。従って、凹み部分の開口方向は特に限定されない。
また、シリンダヘッド12の内底面の凹み形状部72は、シリンダヘッド12の内底部からオイルパン41へのドレイン孔(図示していない)に対して、孤立し独立した凹み部分であり、前記ドレイン孔にオイルLが流下し易くなっている傾斜面や凹みとは異なる。
図3に示すようにオイルシャワーパイプ50は、複数の噴射ノズル61a,61b,62a,62bに対応して環状通路形成部51に穿設された複数の噴射孔51h(図3中の実線の噴射孔)と、第2噴射ノズル部63a,63b,63cに対応して環状通路形成部51に噴射孔51hとは異なる向きに穿設された複数種の噴射孔51j(二点鎖線で示す噴射孔)等とを有している。なお、図3では1つの向きの噴射孔51jのみを例示しているが、第2噴射ノズルとなる噴射孔の向きは、オイルシャワーパイプ50のパイプ軸線と交差していれば任意である。
本実施形態においては、凹み形状部72はシリンダヘッド12自体の内底面の凹み形状部であり、第2噴射ノズル部63aから噴射されたオイルLが凹み形状部72に直接流入するように、第2噴射ノズル部63aの噴射形状、孔径及び向きとオイルシャワーパイプ50の管内油圧(供給圧)とが設定されている。また、凹み形状部73はシリンダヘッド12内に露出する機械加工時の加工基準穴(鋳造後の機械加工の際の基準となる穴)であり、ヘッドカバー11を装着するシリンダヘッド12上部のガスケットシールライン31cよりも内側に開口している。さらに、凹み形状部71,74,75は、シリンダヘッド12に装着されたプラグ等の装着部材の凹み形状部であり、第2噴射ノズル部63c等から噴射されたオイルLがこれらの凹み形状部71,74,75に直接流入するようになっている。
なお、図2において、シリンダヘッド12の中央部には点火プラグを装着する比較的上方に位置する装着穴81,82等が形成されており、シリンダヘッド12の内底面はそこから離隔した各気筒の周囲で比較的大きく凹んでいるとともに、各気筒に対応してシリンダヘッド12内の低い部分に戻り側のオイル通路105(図1参照)に通ずるドレイン孔(図示していない)が形成されている。また、図3中に示す複数の傾斜孔84には上述した吸・排気弁が装着され、複数の傾斜穴83には前記ラッシュアジャスタが装着される。また、シリンダヘッド12の複数のボルト穴91〜98を利用して、カムシャフト21,22の駆動端側の軸受け部を支持する部材やヘッドカバー11がシリンダヘッド12に装着されるようになっている。また、図2において、シリンダヘッド12の一方側の側壁に見える穴201には燃料を噴射するインジェクタが装着され、穴202は吸気口となっている。
次に動作について説明する。
上述のように構成された本実施形態の内燃機関の潤滑オイル供給装置では、形状の複雑なシリンダヘッド12内でオイルLが停滞し易い箇所、例えば凹み形状部71〜75ができていても、その箇所でオイルLを強制的に移動させるように第2噴射ノズル部63a,63b,63c等からオイルLが供給されることで、シリンダヘッド12内の凹み部分にオイルが停滞することが防止され、オイルLの停滞による劣化が防止される。
また、供給されたオイルLが凹み形状部71〜75以外の物に当たることなく凹み形状部71〜75に直接流入するので、凹み形状部71〜75に溜まったオイルLをそこから確実に溢れさせることができる。従って、凹み形状部71〜75に流入したオイルが常に潤滑系統内で循環することになり、凹み形状部71〜75でのオイルの停滞と劣化が確実に防止される。
また、例えば加工基準穴73が非貫通穴であって、強制的でなければ一度溜まったオイルの移動が困難であるとしても、第2噴射ノズル部63bからのオイルLの供給により、加工基準穴73でのオイルLの停滞が確実に防止される。また、強制的に流さなければオイルLが滞留し易い装着部材の凹み形状部71,74,75で、第2噴射ノズル部63c等からのオイル供給によりオイルLの停滞が確実に防止される。
また、本実施形態では、オイルシャワーパイプ50からの第1噴射ノズル部61a,61b,62a,62bのオイル噴射方向と、オイルシャワーパイプ50からの第2噴射ノズル部63a,63b,63c等のオイル供給方向(図2に矢印で示す方向)とが、異なる方向であることにより、オイルシャワーパイプ50は、その全体形状を略長方形としたままで、各噴射ノズル部61a,61b,62a,62b,63a,63b,63c等から潤滑や滞留防止に好適な任意の向きでオイルLを噴射・供給させることが可能となり、各種エンジンに容易に適用できる。
これにより、従来のオイルシャワーパイプを用いていた内燃機関においても、そのオイルシャワーパイプに第2噴射ノズル部63a,63b,63c等に対応する噴射孔51j等を追加形成するだけで済み、オイルLの停滞防止機能を低コストに付加することができることになる。
このように、本実施形態によれば、シリンダヘッド12内にオイルLの停滞し易い箇所があっても、第2噴射ノズル部63a,63b,63c等からのオイル供給によってその箇所のオイルLを強制的に移動させることで、シリンダヘッド12内の凹み形状部71〜75にオイルLが停滞して劣化するのを確実に防止することができる。その結果、オイル酸化成分等によるスラッジの発生を有効に抑制することができる。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置を示す図である。
なお、本実施形態は、上述の第1の実施の形態と全体構成がほぼ同様であり、オイルシャワーパイプ50の形状とオイル供給方向が上述のものとは異なるのみである。従って、上述の実施形態と同一の構成又はそれに相当する部材については図1〜図3と同一の符号を用いて詳細な説明は省略し、相違点について図4を基に説明する。
本実施形態においては、オイルシャワーパイプ50が、上述の実施形態の第2噴射ノズル部63a,63b,63c等に代わる第2噴射ノズル部63を有しており、この第2噴射ノズル部63を形成するように、環状通路形成部51には略長方形の全体形状から部分的に水平方向外側(図4中の右側)又は内側に突出する少なくとも1つの突出部51pが設けられている。そして、この突出部51pに、第1噴射ノズル部61a,61b,62a,62bの噴射孔51hと同様な形状及び噴射方向の噴射孔51kが形成されている。この噴射孔51kの位置は、シリンダヘッド12の凹み形状部71〜75のいずれかの中心部若しくは周縁部の真上である。その他の構成は上述の実施形態と同一である。なお、オイルシャワーパイプ50の環状通路形成部51は、第2噴射ノズル部63の配置によっては、第1噴射ノズル部61a,61b,62a,62bが形成される主たる軸線に対して、水平方向でなく垂直(鉛直)方向に曲がった形状であってもよいし、水平及び垂直方向(斜め方向を含む)に曲がった形状であってもよい。
本実施形態においても、上述の実施形態と同様な効果が得られる。
さらに、本実施形態では、動弁機構20の各作動部に対応して複数設けられる複数の噴射ノズル部61a,61b,62a,62bの噴射孔51hの加工と、第2噴射ノズル部63の噴射孔51kの加工とが同一方向から可能となる。しかも、シリンダヘッド12内の凹み形状部71〜75等に対して効果的な位置に最短距離でオイルを噴射することが可能となり、オイルの停滞防止効果を高めることができる。
なお、上述の各実施形態においては、オイルシャワーパイプ50の環状通路形成部51にのみ第2噴射ノズル部となる噴射孔が形成されていたが、第1噴射ノズルが設けられる環状通路形成部に対して、第1噴射ノズルの噴射孔をバイパスするバイパス通路部分や環状通路形成部の軸線と交差する方向に突出した管路を付加するように構成することもできる。また、オイルシャワーパイプ50の環状通路形成部51が部分的に屈曲又は湾曲して主たるオイル通路の軸線から外れる方向は、上述したように上下又は左右に、或いはその両方を含む任意の方向に設定できる。さらに、噴射孔がパイプに穿設されるのでなく、オイル通路形成部材に装着した別ピースのノズルに形成されてもよいし、噴射孔の孔径や形状が相互に異なっていても構わないことはいうまでもない。勿論、噴射孔の形状は円形に限られず、多角形でもよいし、噴射の範囲(噴射されるオイルの広がり角度)を特定の方向に拡大するように、楕円形やスリット状にしたものでもよい。また、複数の噴射孔から同一の凹み部分にオイルを噴射してもよい。供給部位によっては噴射孔が非常に小さく滴下状態となってもよい。
オイル通路形成部材は、複数設けることもできるし、必ずしも円形断面のパイプでなくてもよく、内部に通路空間を有し、複数の噴射孔となる部分を有する任意の形状が採用可能である。また、前記オイル通路形成部材の一部を、シリンダヘッドとヘッドカバーのうちいずれか一方又は双方に一体的に設けることもできる。
本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置を示すその潤滑系統全体の概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置の要部構成を部分的に示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置におけるオイルシャワーパイプの第1噴射ノズル部付近の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る内燃機関の潤滑オイル供給装置を示すそのオイルシャワーパイプの第1噴射ノズル部付近の断面図である。
符号の説明
10 エンジン(内燃機関)
11 ヘッドカバー
12 シリンダヘッド
13 シリンダブロック
14 クランクケース
15 気筒
16 ピストン
17 クランクシャフト
20 動弁機構
21,22 カムシャフト
23a,23b,24a,24b ロッカーアーム
31c ガスケットシールライン
32,33 中間支持壁部
41 オイルパン
42 オイルポンプ
50 オイルシャワーパイプ(オイル通路形成部材)
51 環状通路形成部
51h 噴射孔(第1噴射ノズル部に対応する噴射孔)
51j 噴射孔(第2噴射ノズル部に対応する噴射孔)
51k 噴射孔(第2噴射ノズル部に対応する噴射孔)
52 導入通路形成部
61,61a,61b,62a,62b 第1噴射ノズル部
63,63a,63b,63c 第2噴射ノズル部
71 砂抜き穴プラグの凹み形状部(装着部材の凹み部分)
72 内底面の特定の凹み形状部(凹み部分)
73 加工基準穴(特定の凹み形状部、凹み部分)
74,75 内六角穴ボルトの頭部又は密閉栓の凹み形状部(装着部材の凹み部分)
101,102,103,104 オイル通路

Claims (7)

  1. 複数の噴射ノズル部を有するオイル通路形成部材を通してシリンダヘッド内の動弁機構にオイルを供給するとともに前記シリンダヘッド内のオイルをドレイン孔に流下させるようにした内燃機関の潤滑オイル供給装置において、
    前記オイル通路形成部材に、前記動弁機構に向かって前記オイルを噴射する第1噴射ノズル部と、前記シリンダヘッドに開口する開口部および該開口部より低い位置にある内底面を有し、かつ、前記ドレイン孔に対し孤立し独立して形成された凹み部分に前記オイルを供給する第2噴射ノズル部と、を設けたことを特徴とする内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  2. 前記凹み部分が前記シリンダヘッドの特定の凹み形状部であり、前記第2噴射ノズル部から供給された前記オイルが該凹み部分に直接流入するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  3. 前記凹み部分が前記シリンダヘッド内に露出する機械加工時の加工基準穴であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  4. 前記凹み部分が前記シリンダヘッドに装着された装着部材の凹み形状部であり、前記第2噴射ノズル部から供給された前記オイルが該凹み部分に直接流入するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  5. 前記オイル通路形成部材からの前記第1噴射ノズル部のオイル噴射方向と、前記オイル通路形成部材からの前記第2噴射ノズル部のオイル供給方向とが、同一方向であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  6. 前記オイル通路形成部材からの前記第1噴射ノズル部のオイル噴射方向と、前記オイル通路形成部材からの前記第2噴射ノズル部のオイル供給方向とが、異なる方向であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
  7. 前記オイル通路形成部材が、前記複数の噴射ノズルに対応する複数の噴射孔を形成したパイプで構成され、前記シリンダヘッドの上方側に位置するよう設置されたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑オイル供給装置。
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