JP5293573B2 - ラベル作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラベル作成装置に係わり、更に詳しくは定着後の厚さとして所望の厚みが得られるラベル作成装置に関する。
従来、裏糊の付いたラベルの作成方法がある。このラベルの作成方法は、裏面の接着剤が塗布されている面を剥離シートに剥離可能に貼りつけてあるラベル用紙に、絵柄を印刷して、刃型でラベル用紙を任意の形にカットする方法が一般的に行われている。
このカットの形式には、ラベル用紙と接着剤部分のみをカットするハーフカットと、剥離紙ごと裁断してしまう全カットがあるが、いずれにしても、上記のカット方法は、1種類のラベルを作成するために絵柄を印刷するための版と絵柄に従ってラベルを切り抜く刃型の両方を作成しなければならない。
このようなラベルの作成方式は、ラベルを大量に作成する場合には、これといった支障はないが、作成するラベルの数量が少量の場合には、元来、絵柄を印刷する版と絵柄をカットする刃型の制作費用が高いため、結果的にラベルの単価が高くなってしまうという問題が発生する。
そこで、刃型を作らずに、トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置を用い、粘着剤付き剥離紙の上にラベル基材、ラベル画像、シール材を順次形成して、任意形状のラベルを所望のタイミングで作成するラベル作成方法及び装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−283745号公報
しかしながら、特許文献1に示される従来技術は、通常のトナーの現像方式でラベル基材を作成しているため、このラベル基材に画像形成するためにラベル基材を定着したとき定着後のラベル基材の厚みは10μm程度あるいはそれ以下である。
厚みが10μm以下では、ラベルの厚みとしては不十分で、強度が弱く出来上がったラベルが破れ易い。したがって、丈夫なラベル基材を形成するためには、通常の文字や絵柄を描写するために使用するトナーと比べて、より多くのトナーを現像する必要がある。
トナーの現像量を調整する方法としてしばしば用いられるのは、現像ローラ上の表面粗さを変化させる、あるいは各種バイアス値を変える、また、非磁性一成分トナーを用いる方式では、ドクターブレードの押し当て圧を変える、などの方法である。
しかし、これらの方法は、最終的に現像量を微調整する方法としては適しているが、現像量を数倍にするなどのトナーの現像量を大きく増加させる方法としては適していない。
つまり、電子写真方式においてトナーの現像量の調整は、トナーの消費量を最小限にするようトナーの現像量を少なくする方向で検討されるのが主流であって、トナーの現像量を大幅に増加させる検討は行われていない。
上記の課題を解決するために、本発明は、現像トナー増量方法を用いたラベル作成装置を提供することを目的とする。
本発明のラベル作成装置は、電子写真方式により感光体ドラム上にラベルの基材となるベタ画像を現像し、該ベタ画像を中間転写ベルトに転写後、給紙部から供給され搬送される剥離紙に転写してラベルを作成するラベル作成装置を前提とする。
そして、上記感光体ドラムの周面速度に対して相対的に上記中間転写ベルトの線速度を遅くすると共に、上記中間転写ベルトの線速度に対して相対的に上記給紙部及び定着部の印字媒体搬送速度を遅くすることにより上記感光体ドラムから上記中間転写ベルトを介して上記剥離紙に転写される上記ベタ画像の転写密度を高くするように構成される。
また、発明のラベル作成装置は、上記感光体ドラムに現像される上記ベタ画像及び該ベタ画像の上に形成するための他の感光体ドラムに現像されるラベル画像は、副走査方向に対し上記感光体ドラム及び上記他の感光体ドラムの周面速度と上記中間転写ベルトの線速度又は上記印字媒体搬送速度との差分に応じた伸長度で現像されるように構成される。
本発明は、定着後の厚さとして所望の厚みが得られる現像トナー増量方法及びそれを用いたラベル作成装置を提供できるという効果を奏する。
本発明の実施例1〜4に係る現像トナー増量方法を用いてラベルを作成するラベル作成装置の内部構成を示す断面図である。 (a) 〜(f) は実施例1〜4に係るラベル作成装置で作成されるラベルの作成工程を模式的に示す図である。 標準状態時の設定条件及び結果を「1」としたときの実施例1〜4及び比較例の各設定条件と現像結果の比率を一覧にして示す図表である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1〜4に係る現像トナー増量方法を用いてラベルを作成するラベル作成装置の内部構成を示す断面図である。同図に示すように、ラベル作成装置1は、給紙部2、ラベル形成部3、印刷部4、搬送部5、定着部6、送り戻し機構部7、及び排出部8を備えている。
給紙部2は、ラベル作成装置1の側面から外部斜め上方に張り出して設けられた給紙トレー9、その給紙トレー9の給紙口に配設された給紙ローラ11、その給紙ローラ11の給紙方向に配置された待機ローラ対12を備えている。上記の給紙トレー9には、予め上面に粘着剤が塗布されている剥離紙が一枚ごとに載置される。
ラベル形成部3は、感光体ドラム13と、この感光体ドラム13を中心に、感光体ドラム13の周面を取り囲むようにして配置されたクリーナ14、初期化帯電器15、光書込ヘッド16、粉体ホッパー17を備えている。
更に、ラベル形成部3は、粉体ホッパー17の下部開口部に回転可能に保持された現像ローラ18、搬送ベルト19の上部搬送面、この搬送ベルト19の上部搬送面を介して感光体ドラム13の下面に対向して圧接する転写ローラ21を備えている。
上記の粉体ホッパー17内には、塩化ビニリデンの粉体状の熱可塑性樹脂粉体から成るラベル基材が収容されている。このラベル基材に埋没するように粉体供給ローラ22が現像ローラ18に摺接して配置され、その上方でドクターブレード23が同じく現像ローラ18に摺接して配置されている。
また、クリーナ14と粉体ホッパー17との間には、回収パイプ24が配設されている。回収パイプ24は、長尺の搬送スクリューを内蔵しており、感光体ドラム13上からクリーニングされてクリーナ14内に堆積する粉体状のラベル基材を粉体ホッパー17に回収する。
印刷部4は、回収パイプ24を備えていないこと及び粉体ホッパー17にラベル基材ではなく印刷用の黒トナーを収容していることを別にすれば、ラベル形成部3と同一の構成である。
搬送部5は、上述した搬送ベルト19、この搬送ベルト19が掛け渡された駆動ローラ25と従動ローラ26、搬送ベルト19を張設するテンションローラ27、特には図示しないが、搬送ベルト19の用紙搬送方向上流側(図では右方)を、実線と破線で示すように、印刷部4の感光体ドラム13に離接させる回動機構などで構成されている。
定着部6は、断熱性筐体28と、この断熱性筐体28に囲まれて対向配置された発熱ローラ29と押圧ローラ31、発熱ローラ29と押圧ローラ31の下流側(図では左方)に配置された搬出ローラ32とで構成されている。
送り戻し機構部7は、定着部6の搬出ローラ32と給紙部2の待機ローラ対12との間にほぼ均等な距離で6箇所に配置された送り戻しローラ対33(33a〜33f)、及びこれらの送り戻しローラ対33の先々に配置された送り戻し案内路34(34a〜34f)を備えている。
排出部8は、定着部6の搬出ローラ32の直後に配置された切替フラップ35、切替フラップ35より下流側上方に配置された搬送ローラ対36、排紙案内路37、この排紙案内路37の終端に配置された排紙ローラ対38、この排紙ローラ対38の外部下方から斜め上方に傾斜してラベル作成装置1本体上面に形成された排紙トレー39とで構成されている。
図2(a) 〜(f) は、上記構成のラベル作成装置1で作成されるラベルの作成工程を模式的に示す図である。図1及び図2を用いてラベルの作成工程を以下に説明する。
先ず、図2(a) は、ラベル作成装置1の給紙トレー9に載置される粘着剤付き剥離紙を示している。図2(a) に示すように、剥離紙40の上面には粘着剤41が予め塗布されている。
この粘着剤付き剥離紙40(以下、単に剥離紙40ともいう)は、給紙ローラ11によって機内に搬入され、待機ローラ対12に向けて給送される。待機ローラ対12は回転を一時停止して、その挟持部に剥離紙40の先端を当接させて進行を制止し、搬送タイミングを待機する。
最初は、印刷部4では現像ローラ18への現像バイアスの印加と転写ローラ21への転写バイアスの印加が停止されている(または逆電位のバイアスが印加されている)。これにより、印刷部4による黒トナーによる印刷機能は停止している。
また、この印刷部4による印刷機能停止に伴って、不図示の回動機構により搬送ベルト19の用紙搬送方向上流側が図1の破線で示す退避位置に離隔している。これにより搬送ベルト19の上部搬送面はラベル形成部3の感光体ドラム13にのみ当接している。
この状態で、ラベル形成部3においては、感光体ドラム13は時計回り方向に回転する。初期化帯電器15は、感光体ドラム13周面に一様な高マイナス電荷を付与する。光書込ヘッド16は、その感光体ドラム13周面に露光信号に応じて露光を行って低電位部を形成する。
これにより、上記初期化による高マイナス電位部と、露光による低マイナス電位部からなるベタ画像の静電潜像が所望の形状に展開した状態で形成される。
粉体供給ローラ22は、粉体状の熱可塑性樹脂粉体からなるラベル基材を現像ローラ18に擦り付けるようにして供給する。ドクターブレード23は、現像ローラ18表面のラベル基材の熱可塑性樹脂粉体を一定の層厚に規制する。これにより、ラベル基材の熱可塑性樹脂粉体は摩擦による弱いマイナス電位に帯電して現像ローラ18の表面に付着する。
現像ローラ18は表面に一定の層厚で付着したラベル基材の熱可塑性樹脂粉体を回転しながら感光体ドラム13との対向部つまり現像部に搬送する。
現像ローラ18には、例えば「−250V」の現像バイアスが不図示のバイアス電源から印加されている。また、感光体ドラム13の静電潜像の低電位部は、露光によって電位が例えば「−70V」に低下している。
これにより、現像部では、感光体ドラム13と現像ローラ18との間に「−180V」の電位差が形成される。即ち静電潜像の低電位部は現像ローラ18に対して相対的にプラス極性の電位を形成する。
この電位差により上記マイナス極性に帯電しているラベル基材の熱可塑性樹脂粉体が感光体ドラム13の静電潜像のプラス極性のマイナス低電位部に転移して、ラベル基材の熱可塑性樹脂粉体による所望の形状に展開した状態のベタ画像が形成(反転現像)される。
このラベル基材の熱可塑性樹脂粉体による所望の形状に展開した状態のベタ画像は、感光体ドラム13の回転によって、感光体ドラム13と転写ローラ21とが対向する転写部に搬送される。
感光体ドラム13周面上のラベル基材のベタ画像の先端が転写ローラ21との対向部に回転搬送されてくるタイミングで、その対向部に剥離紙40が搬送される。
転写ローラ21は、不図示の転写バイアス電源から出力される転写電流(又は転写電圧)を搬送ベルト19を介して剥離紙40に印加する。これにより、感光体ドラム13上のラベル基材のベタ画像が剥離紙40に転写される。
このとき、本例では、感光体ドラム13の周面速度に対して、剥離紙40を搬送する搬送ベルト19の線速度が遅くなるようにしているが、これについては詳しく後述する。
図2(b) は、そのようにラベル基材のベタ画像42が剥離紙40の粘着剤41の面に転写された状態を示している。
尚、転写されずに感光体ドラム13上に残留したラベル基材の熱可塑性樹脂粉体は、クリーナ14により感光体ドラム13の周面から除去され、搬送スクリュー内蔵の回収パイプ24により粉体ホッパー17に回収される。
ラベル基材の所望の形状のベタ画像42を転写された剥離紙35は、定着部6に搬入され、発熱ローラ29による加熱と押圧ローラ31による加圧によりフィルム状のラベルになったラベル基材のベタ画像42を粘着剤41の面に定着される。
図2(c) は、そのようにラベル基材のベタ画像42が剥離紙40の粘着剤41の面にフィルム状のラベル42´となって定着された状態を示している。
このように、フィルム状のラベル42´を粘着剤41の面に定着された剥離紙40は、切換フラップ35が斜め上向きの実線位置に回動していることにより、送り戻し機構部7に送り込まれる。
送り戻し機構部7に送り込まれた剥離紙40は、6箇所の送り戻しローラ対33(33a〜33f)、及び送り戻し案内路34(34a〜34f)により、待機ローラ対12へと送り戻される。
ここで、ラベル形成部3の現像ローラ18への現像バイアスの印加と転写ローラ21への転写バイアスの印加が停止され(または逆電位のバイアスが印加され)、フィルム状ラベルの形成機能が停止される。
代わって印刷部4では、現像ローラ18への現像バイアスの印加と転写ローラ21への転写バイアスの印加が開始され、黒トナーによる印刷機能が起動される。
また、この印刷機能の起動に伴って、不図示の回動機構により搬送ベルト19の用紙搬送方向上流側が図の実線で示す印刷位置に回動し、搬送ベルト19の上部搬送面が印刷部4の感光体ドラム13に当接する。
以下、上述したラベル形成部3のラベル基材のベタ画像42の現像及び転写と同様にして、上記のフィルム状のラベル42´の面に、印刷部4の黒トナーによる所望の印刷データの画像が転写される。
図2(d) は、そのような剥離紙40の粘着剤41の面に形成されたフィルム状のラベル42´に、黒トナーによる所望の印刷データの画像43が転写された状態を示している。
黒トナーによる所望の印刷データの画像43をフィルム状のラベル42´上に転写された剥離紙35は、定着部6に搬入され、加熱と加圧により、フィルム状のラベル42´上に、印刷データの画像43を定着される。
図2(e) は、そのように、剥離紙40の粘着剤41の面に形成されたフィルム状のラベル42´の上に印刷データの画像43が定着画像43´となって定着された状態を示している。
この定着画像43´を定着された剥離紙40は、切換フラップ35がほぼ横向きの破線位置に回動していることにより、搬送ローラ対36、排紙案内路37、排紙ローラ対38を介して排紙トレー39上に排出される。
ここで、剥離紙40の粘着剤41の露出面41´に適宜の処理を施して硬化又は変質させる。この適宜の処理は、例えば粘着剤41を紫外線硬化性樹脂で構成し、その露出面41´に紫外線を照射することにより露出面41´を硬化させる。
これにより、図2(f) に示すように、表面に印刷データの定着画像43´が形成され、裏面に粘着剤41を有するフィルム状のラベル42´の部分のみを、剥離紙40から剥離させて取り出すことができる。
ここで、図2(b) に示したラベル基材のベタ画像42が剥離紙40の粘着剤41の面に転写される場合に、感光体ドラム13の周面速度に対して、剥離紙40を搬送する搬送ベルト19の線速度が遅くなるようにしている理由を説明する。
一般に、電子写真方式では、通常、感光ドラム13の周速度と搬送ベルト19の線速度は基本的には同じになるように設定される。場合により異なったとしても数%程度の速度差をつけることがある程度である。
そのため、感光ドラム13上のトナー現像量密度と搬送ベルト19上(搬送ベルト19上に印字媒体がある場合は印字媒体上)のトナー現像量密度は同じである。
ここで本発明の発明者は、トナーの現像量(現像密度)の検討を行うなかで、感光ドラム13の周速度に対して搬送ベルト19の線速度を遅くしたところ、感光ドラム13の周速度と搬送ベルト19の線速度の比率に比例して搬送ベルト19上のトナー現像量が増加することを発見した。
そこで、この感光ドラムの周速度と搬送ベルトの線速度の比率に対応してトナー現像量が変化する現象を詳細に調査すべく、カシオ計算機(株)製N3500(商品名)プリンタにより、普通紙を用い、モノクロ印字モードにて印字試験を行った。
ここで標準の印字条件は、感光体ドラム13の周速度を136mm/s(30ppm)、搬送ベルト19の線速度を136mm/s、定着部6の用紙搬送速度を同じく136mm/s、印字パターンは長方形のベタ印字とした。
この標準印字では、ラベル基材42の厚みは10μm程度あるいはそれ以下であった。そこで、感光体ドラム13の周速度のみを変えてみた。尚、この場合、感光体ドラム13の周速度に応じて感光体ドラム13への露光量も比例して増減させ、また、定着部6の用紙搬送速度に応じて給紙部2の給紙速度も比例して増減させるように設定した。
そして、感光体ドラム13の周速度のみを標準状態時の速度に対して112%の速さ(152mm/s)に設定し、長方形のベタ印字を行った。その結果、トナー現像量が標準状態時の117%に増加した。
次に、実施例2として、搬送ベルト19の線速度と定着部6の用紙搬送速度のみを標準状態時の50%の速度(76mm/s)に落とし、他は標準状態時の設定条件で印字試験を行った。その結果、トナー現像量が標準状態時の198%に増加した。
更に、実施例3として、搬送ベルト19線速度と定着部6の用紙搬送速度を標準状態時の33%の速度(51mm/s)に落とし、他は標準状態時の設定条件で印字試験を行った。その結果、トナー現像量が標準状態時の295%に増加した。
尚、図1にはラベル作成装置として簡略な構成を示したが、実験に用いた装置は上記カシオ(株)製N3500であり、このプリンタが、現像機構として中間転写ベルト方式を採用している。したがって、トナーの転写は、感光ドラムから中間転写ベルトへ、中間転写ベルトから印刷媒体へと2回発生する。
そのため、上記の実施例4の実験のように、搬送ベルト19(中間転写ベルト)と定着部の搬送速度との速度比を変えることができる。これに基づいて、搬送ベルト19の線速度を標準状態時の33%の速度(51mm/s)に落とし、定着部の用紙搬送速度を標準状態時の17%の速度にして、印字試験を行った。
その結果、トナー現像量は標準状態時の295%であり、実施例3と同様であったが、印字面積が実施例3の1/2になり、トナー現像密度としては、実施例3と比較して2倍、すなわち、標準状態と比較して590%に増加した。
<比較例>
ここで、試みとして、感光体ドラム13の周速度のみを標準状態の88%の速度(120mm/s)に落とし、他は標準状態時の設定条件で印字試験を行った。その結果、トナー現像量が標準状態時の89%に減少した。
図3は、標準状態時の設定条件及び結果を「1」としたときの上記実施例1〜4及び比較例の各設定条件と現像結果の比率を一覧にして示す図表である。
同図表の実施例1〜3に示す通り、感光体ドラム13の周速度に対して搬送ベルト19の線速度を遅くすることにより、トナーの現像量すなわち現像密度を、標準状態時の場合に対して速度比に応じて増加させることが出来た。
実施例3の場合では、標準状態時の現像密度(厚み換算で約10μm)に対し、2.95倍つまり約3倍の現像密度(厚み換算で約30μm)が得られる。ラベル基材としてのフィルムの厚さが30μmあれば、通常の薄手の用紙程度の厚さであるので、ラベル基材として不足の無い強度であるということができる。
また、ラベル基材としてフィルムにより強度を求めるのであれば、実施例4の方法を採用すれば、作成能率は低下するが、約60μmほどの更に厚手のフィルムを作成することができる。
ところで、上記の実施例1〜4に示すように、感光体ドラムの周速度と印字媒体の搬送速度が大きく異なると、感光体ドラム(又は中間転写ベルト)から印字媒体に転写される画像に副走査方向の歪みが生じる。
具体的には、通常の形状で感光体ドラム上に現像されたトナー像は、印字媒体の搬送方向すなわち副走査方向に縮んだ状態で転写される。
このことを考慮して、実施例1〜4においては、ラベル形成部3の感光体ドラム13に現像されるベタ画像、及びこのベタ画像に重ねて形成される印刷部4の感光体ドラム13に現像される黒トナーのラベル画像は、副走査方向に対し感光体ドラムの周面速度と搬送ベルトの線速度又は印字媒体搬送速度との差分に応じた伸長度で現像される。
すなわち、副走査方向に対して伸びた状態で現像される。これにより、相対的に速度の遅い印字媒体には、通常の形状のラベル基材用のベタ画像とラベル画像用の黒トナー像が印刷される。
ここで、上記の実施例1〜4に用いられた材料の各物性値の測定方法を示す。
先ず、軟化点の測定では、装置にはフローテスター(島津製作所製、CFT−500D)を用い、試料は1g、昇温速度は6℃/分、荷重を20kg、ノズルは直径1mmで長さ1mmのものを用い、1/2法で試料の半分が流出した温度を軟化点とした。
トナー粒径の測定では、装置にはマルチサイザーII(コールター社製)を用い(FPIA−2100(シスメックス社製)でもよい)、試料としてはビーカーに試料少量と精製水、界面活性剤を入れ、超音波洗浄器にて分散した。測定はアパーチャー100μmで、カウントは50,000個で行い、体積平均粒径を得た。
ガラス転移点(Tg)の測定では、装置は示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC−60)を用い、試料は8mg、昇温条件は10℃/分で160℃まで昇温し、降温速度10℃/分で35℃まで冷却したあと、再度10℃/分で160℃まで昇温する。2回目の昇温時において転移により得られる曲線部分の2つの接線の交点をガラス転移点とした。
離型剤融点の測定では、ガラス転移点と同様の測定を行い、2回目の昇温時の離型剤による吸熱曲線のピーク温度を融点とした。吸熱曲線が2山以上の場合は、各ピークの平均値をピークとした。
分子量の測定では、装置にはGPC(島津製作所社製)を用い、検出器RI、分子量Mnは、分子量既知のポリスチレン試料によって作成した検量線を標準としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて測定される数平均分子量とした。
ところで、上記の実施例1〜4では、特には説明しなかったが、ラベル基材となるフィルムの原料トナーは透明トナーであり、剥離紙に添着されている粘着剤も透明である。つまり上記のラベル画像には背景色が無く透明であるため、ラベルを貼り付けた物の表面色がラベル画像の背景色になる。
ラベルを貼り付けた物の表面色が単調なモノカラーであればよいが、色合いが派手であったり柄が付いていたりすると、ラベルの画像が引き立たなくなる虞がある。
一般にラベルのような画像の背景色には、白色が使用されることが比較的多い。しかし、白色をトナーで表現するためには、さらにトナーをもう一種類追加することになり装置の大型化とコストの上昇を招く。
また、背景色には白色だけでなくメタリック調の色が求められることも多い。しかし、メタリック調の色は通常のカラープリンタに備えられている4種類のトナー、すなわち、マゼンタ、シアン、イエロー、黒では表現することが出来ない。
そこで、本例のラベル作成装置では、剥離紙の粘着剤に所望の背景色に対応する着色剤を添加して、プリンタにて着色しなくても背景色を表現することが出来るようにした。
例えば、透明ラベルとともに使われる場合が多い背景色の白色の着色剤としては、白色顔料の酸化チタンを使用するのが望ましい。白色剤としてシリカや酸化セリウムなども使用可能であるが、着色力、コスト、扱いやすさから酸化チタンが望ましい。
また、背景色を白色以外に着色する場合は、例えば、黒系(完全な黒ではラベル画像が見えなくなるため実際にはグレー系)であれば、カーボンブラックが最も適している。他には有機黒色染料・顔料、などを使用することも可能である。
マゼンタ色であれば、キナクリドン系、ナフトール系、カルシウムレーキ系、の有機顔料や、ローダミン系の有機染料などが使用可能である。
シアン色であれば、銅フタロシアニンの有機顔料が適している。他には銅以外のアルミニウムなどのフタロシアニン系顔料や青色染料なども使用可能である。
イエロー色であれば、モノアゾ系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンツイミダゾロン系、などの有機顔料や有機染料、バナジン酸ビスマスのような無機顔料も使用可能である。
また、メタリック調の色であれば、金属光沢色の顔料を使用する。例えば、雲母、シリカ、アルミナ、ホウ珪酸ガラス、に酸化チタンなどの金属酸化物をコーティングしたパール顔料などを使用することが出来る。
蛍光発光する背景色であれば、例えば、メラミン系の有機蛍光剤や、各種セラミックスにユーロピウム、マンガン、テルビウム、亜鉛、などの金属をドープさせた無機系の蛍光剤、などを使用することが可能である。
また色に隠蔽性を表現するために各種着色剤を白色顔料、好ましくは酸化チタンと併用することも出来る。白色顔料と着色剤は混合して使用してもよく、また白色顔料の層と着色剤の層をそれぞれ形成しても良い。
本発明は、定着後の厚さとして所望の厚みが得られる現像トナー増量方法及びそれを用いたラベル作成方法に利用することができる。
1 ラベル作成装置
2 給紙部
3、3a、3b ラベル形成部
4 印刷部
5 搬送部
6 定着部
7 送り戻し機構部
8 排出部
9 給紙トレー
11 給紙ローラ
12 待機ローラ対
13 感光体ドラム
14 クリーナ
15 初期化帯電器
16 光書込ヘッド
17 粉体ホッパー
18 現像ローラ
19 搬送ベルト
21 転写ローラ
22 粉体供給ローラ
23 ドクターブレード
24 回収パイプ
25 駆動ローラ
26 従動ローラ
27 テンションローラ
28 断熱性筐体
29 発熱ローラ
31 押圧ローラ
32 搬出ローラ
33(33a〜33f) 送り戻しローラ対
34(34a〜34f) 送り戻し案内路
35 切替フラップ
36 搬送ローラ対
37 排紙案内路
38 排紙ローラ対
39 排紙トレー
40 剥離紙
41 粘着剤
41´ 露出面
42 ラベル基材のベタ画像
42´ フィルム状のラベル
43 印刷データの画像
43´ 定着画像

Claims (2)

  1. 電子写真方式により感光体ドラム上にラベルの基材となるベタ画像を現像し、該ベタ画像を中間転写ベルトに転写後、給紙部から供給され搬送される剥離紙に転写してラベルを作成するラベル作成装置であって、
    前記感光体ドラムの周面速度に対して相対的に前記中間転写ベルトの線速度を遅くすると共に、前記中間転写ベルトの線速度に対して相対的に前記給紙部及び定着部の印字媒体搬送速度を遅くすることにより前記感光体ドラムから前記中間転写ベルトを介して前記剥離紙に転写される前記ベタ画像の転写密度を高くすることを特徴とするラベル作成装置。
  2. 前記感光体ドラムに現像される前記ベタ画像及び該ベタ画像の上に形成するための他の感光体ドラムに現像されるラベル画像は、副走査方向に対し前記感光体ドラム及び前記他の感光体ドラムの周面速度と前記中間転写ベルトの線速度又は前記印字媒体搬送速度との差分に応じた伸長度で現像される、ことを特徴とする請求項記載のラベル作成装置。
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