JP2004020848A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004020848A
JP2004020848A JP2002174737A JP2002174737A JP2004020848A JP 2004020848 A JP2004020848 A JP 2004020848A JP 2002174737 A JP2002174737 A JP 2002174737A JP 2002174737 A JP2002174737 A JP 2002174737A JP 2004020848 A JP2004020848 A JP 2004020848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image forming
forming apparatus
image
base material
toner image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002174737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004020848A5 (ja
Inventor
Osamu Ide
井出 収
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2002174737A priority Critical patent/JP2004020848A/ja
Priority to US10/382,626 priority patent/US6922544B2/en
Publication of JP2004020848A publication Critical patent/JP2004020848A/ja
Publication of JP2004020848A5 publication Critical patent/JP2004020848A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6555Handling of sheet copy material taking place in a specific part of the copy material feeding path
    • G03G15/6558Feeding path after the copy sheet preparation and up to the transfer point, e.g. registering; Deskewing; Correct timing of sheet feeding to the transfer point
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1665Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer by introducing the second base in the nip formed by the recording member and at least one transfer member, e.g. in combination with bias or heat

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】汎用的で安価な基材を使用し、基材上に画質欠陥のない画像(主としてカラー画像)を確実に汎用的で安価な基材を使用し、基材上に画質欠陥のない画像(主としてカラー画像)を確実に形成する。
【解決手段】基材1上に画像Gを形成する作像ユニット2と、この作像ユニット2にて形成された画像Gを基材1上に定着する定着装置3とを備えた画像形成装置において、作像ユニット2の画像形成部位に至る基材搬送路4上に、基材1表面が活性化せしめられる表面改質処理装置5を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に、電子写真方式などでカラー画像を形成する際に有効な画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のカラー画像形成装置として、例えば電子写真方式を採用した態様を例に挙げると、カラー画像を形成する場合、例えばカラーコピーを取る場合には、以下のような作像工程が取られていた。
すなわち、原稿に照明を当て、その反射光をカラースキャナにより色分解し、画像処理装置で画像処理、色補正を施して得られる複数色の画像信号を、色別に、例えば半導体レーザなどを用いて変調されたレーザ光線とする。このレーザ光線を、Se、アモルファスシリコンなどの無機感光体又はフタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などを電荷発生層として用いた有機感光体等からなる像担持体に一色ずつ複数回照射することで、複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像を例えば、帯電されたY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラートナーで順番に現像する。そして、現像されたトナー像を無機または有機感光体からなる像担持体から用紙等の基材(転写材)に転写し、例えば加熱加圧定着方式の定着装置にて定着する。こうして、基材上にカラー画像を形成するようにしていた。
【0003】
なお、上記場合において、前記カラートナーは、例えばポリエステル樹脂、スチレン/アクリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体等などの結着樹脂中に、着色剤を分散させてなる平均粒径1〜15μmの粒子に、平均粒径が5〜100nm程度の微粒子、例えば酸化けい素、 酸化チタン、 酸化アルミニウム等の無機微粒子、または、PMMA、PVDF等の樹脂微粒子を付着させたものである。
また、前記着色剤は、例えば、Y(イエロ)としてベンジジンイエロ、キノリンイエロ、ハンザイエロ等、M(マゼンタ)としてローダミンB、ローズベンガル、ピグメントレッド等、C(シアン)としてフタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー等、K(ブラック)としてカーボンブラック、アニリンブラック、カラー顔料のブレンド等である。
【0004】
前記転写工程では、例えば感光体等からなる像担持体に対向して予め誘電体などで形成される転写ロール又は転写ベルトを配設し、この転写ロールにバイアスを印加し、あるいは、転写ベルトの背面に所定の転写部材(転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール、バイアスを印加した転写ブラシ等)を配設することで、転写ロール又は転写ベルトの背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与し、基材に対しトナー像を一色ずつ静電気的に転写する方法が知られている。
また、前記転写工程では、例えば感光体等からなる像担持体に対向して誘電体などで形成される例えばベルト状の中間転写体を配設し、所定の一次転写部材(転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール又はバイアスを印加した転写ブラシ等)を使って、中間転写体背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与することで、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一色ずつ転写し、中間転写体上にいったんカラートナー像を形成した後で、所定の二次転写部材(例えば転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール又はバイアスを印加した転写ブラシ等)を使って、基材背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与することで、カラートナー像を基材に静電気的に転写する方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の画像形成装置において、高画質画像を得るという目的から、基材として表面に絶縁性の樹脂層を備えた所謂コート紙を使用することがあるが、この種の基材にあっては、粒状度が損なわれたり、かなり多くの転写残トナーが生じたりして画像の表面均一性が悪かったり、必ずしも良好な画像が得られないという技術的課題が見られる。
【0006】
このような技術的課題を解決する手段としては、転写ロール、転写コロトロン、転写ブラシ等に印加するバイアス電圧を高める、又は、転写時における基材の搬送速度及び像担持体の速度を遅くする等の手法が使われている。
ところが、この種の手法を採用しようとする場合、例えばバイアス電圧を高めるためには装置が大がかりになってしまい、感光体等からなる像担持体や転写ベルト等の劣化を不必要に早めてしまうという問題があり、一方、転写時における基材の搬送速度などを遅く設定すると、その分、画像形成に要する時間が余計にかかるという問題がある。
【0007】
このため、バイアス電圧を高く設定したり、基材の搬送速度等を遅く設定するにしても、自ずと限度があり、このような従来の手法では、充分な画像濃度の安定性を有すること、色特性の安定性を有すること、転写残トナーが少なく表面均一性を維持すること、粒状性が低いことを全て満足する画像を形成することは非常に困難である。
特に、基材の坪量が高い場合には、バイアス電圧を更に高めることが必要になり、前記の画像欠陥も悪化する傾向にある。
【0008】
更に、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂を主成分とする層を最表層とする基材の場合、カラートナーの樹脂との密着性が悪いという技術的課題も見られる。
ところで、特開平5−197184号公報記載の先行例においては、以上述べてきたような静電転写による画質欠陥や基材とカラートナーの樹脂との密着性という問題点を改善する目的で、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂を主成分とする層を表層とする基材の場合に、この上層に更に低抵抗で、密着性を高める層を設けることが既に提案されている。
しかしながら、このような特殊な基材は高価になってしまうという点で好ましいものではない。
【0009】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、汎用的で安価な基材を使用し、基材上に画質欠陥のない画像(主としてカラー画像)を確実に形成できるようにした画像形成装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1に示すように、基材1上に画像Gを形成する作像ユニット2と、この作像ユニット2にて形成された画像Gを基材1上に定着する定着装置3とを備えた画像形成装置において、作像ユニット2の画像形成部位に至る基材搬送路4上に、基材1表面が活性化せしめられる表面改質処理装置5を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
このような技術的手段において、基材1は画像を定着し得るものであれば適宜選定して差し支えないが、本発明の技術的課題が顕著に現れる基材1、具体的には基材1の表面が、絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする層である態様を使用する場合が効果的である。
また、画像Gはカラー画像に限られず、単色画像も含まれるが、主としては、カラー画像を対象とする。
例えば電子写真方式(又は静電記録方式)においては、特に、カラートナー像について転写性、定着性の良好な画像を得ることが困難になり易いため、カラートナー像又はカラートナー像及び透明トナー像の組合せについて本発明が効果的である。
【0012】
更に、作像ユニット2としては、基材1上に画像を形成するものを広く含むが、例えば電子写真方式(又は静電記録方式)にあっては、作製された画像Gが基材1上に静電転写せしめられる静電転写装置2aを備えるようにすればよい。
また、定着装置3としては、作像ユニット2にて作製された画像Gを基材1上に定着するものであれば適宜選定して差し支えないが、定着性をより良好に保つという観点からすれば、例えばカラートナー像を定着する態様の場合、基材1上のトナー像(画像G)を挟んで密着する定着部材3aと、基材1上のトナー像を加熱加圧する加熱加圧手段3bと、加熱加圧されたトナー像を冷却して定着部材3aから剥離する冷却剥離手段3cとを具備させるようにすればよい。
本態様では、加熱加圧定着後に冷却剥離すると、基材1上の画像表面部は定着部材3aの表面性がそのまま転写されるため、定着部材3aの表面性が良好であれば好ましい画像が得られる。
【0013】
更に、表面改質処理装置5としては、基材1の表面を活性化するものであれば適宜選定して差し支えなく、例えばコロナ放電処理装置、紫外線処理装置、プラズマ処理装置など適宜選定して差し支えないが、大きさ、処理時間の観点からすれば、コロナ放電処理装置が好ましい。
このような表面改質処理装置5にて基材搬送路4中の基材1表面を処理すると、基材1の表面が活性化され、例えば表面改質処理を受けた基材1の表面抵抗が所定レベル減少するため、その分、基材1上への画像Gの転移動作が行われ易くなり、しかも、基材1上での画像Gの定着動作も行われ易くなる。
尚、本発明の好ましい態様については、後述する実施の形態にて詳述する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、基材11にカラー画像を形成する作像ユニット30と、この作像ユニット30にて形成された基材11上の各トナー像を定着させる定着装置40と、作像ユニット30の画像転写部位及び定着装置40に基材11を搬送する搬送装置50と、基材11を搬送する基材搬送路55のうち、作像ユニット30の画像転写部位の上流側に設けられる表面改質処理装置100とを備えている。
【0015】
本実施の形態において、作製される画像構造は、例えば図3(a)に示すように、少なくとも絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする層を表面とする基材11上に、カラートナー像12、そして透明トナー像13を積層するものである。
前記基材11としては、絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする層を表面とする態様である限り公知のものを使用することができ、また、この基材11の厚みとしては、例えば100μm以上、250μm以下が好ましい。
ここで、基材11としては、例えば図3(b)に示すように、少なくとも、パルプ原料からなる原紙(例えば坪量130g/m以上)11aに、白色顔料(例えば酸化チタン粒子)を熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン樹脂)に分散した光散乱層11bが積層されてなる基材を使うことが好ましい。
【0016】
このとき、白色顔料には、酸化チタン、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリンなど公知の白色顔料を使用することができ、また、複数の白色顔料を使うこともできるが、白色度の観点から酸化チタンを用いることが好ましい。
一方、熱可塑性樹脂には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなど公知の樹脂を使用することができるが、価格や定着性という観点からすれば、ポリオレフィン系(例えばポリエチレン、ポリプロピレン)の樹脂が好ましい。
このような基材11は、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる。
【0017】
また、前記基材11としては、図3(b)に示すように、少なくとも、パルプ原料からなる原紙11aに、白色顔料である酸化チタン粒子を熱可塑性樹脂であるポリエチレン樹脂に分散した光散乱層11bを有し、更にその上にゼラチン層(図示せず)を積層してなる基材が好ましい。
このような基材11は、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができるが、特に、ゼラチン層の存在により転写性が改善される点で好ましい。
【0018】
更に、前記基材11としては、図3(b)に示すように、パルプ原料からなる原紙11aに、少なくとも白色顔料である酸化チタン粒子を熱可塑性樹脂であるポリエチレン樹脂に分散した光散乱層11bを積層し、かつ、裏面にポリエチレン樹脂層(図示せず)、更に帯電防止層(図示せず)を備えてなる基材であることが好ましい。
このような基材11は、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる上に、基材11の搬送性が良く、ほこり汚れが付きにくいという利点をもつ。
【0019】
更にまた、前記基材11としては、図3(c)に示すように、白色顔料をPET樹脂に分散した光散乱層からなるものでもよい。
このような基材11であっても、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる。
また、光散乱層に蛍光増白剤を混ぜ合わせることも好ましい。
【0020】
また、カラートナー像12は、例えば着色顔料を熱可塑性樹脂に分散してなる公知の電子写真用カラートナー粒子を溶融定着した層からなる。
前記カラートナーの組成、平均粒径等については、本発明の目的を害しない範囲の中から適宜選択される。
ここで、基材11との密着性、低温定着性の観点から熱可塑性樹脂はポリエステルであることが好ましい。また、帯電性や流動性の観点からトナー粒子のまわりにはシリカ粒子、酸化チタン粒子などの無機微粒子が付着されることが好ましい。更に、なめらかな調子再現、解像性、粒状性などの観点から体積平均粒子径は3〜10μmであることが好ましい。また、前記カラートナーの粒径は、特に限定する必要はないが、後述する露光装置による静電潜像を忠実に再現できる機能を有することを考えると4μm以上、8μm以下がより望ましい。
また、カラートナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる絶縁性の粒子など適宜選定して差し支えないが、シアン、マゼンタ、イエロの3種類のものを使うことが好ましい。また、これに加えて黒トナーを使ってもよい。
【0021】
前記結着樹脂としては、透明トナーにおける結着樹脂として後に例示したものが挙げられる。また、結着樹脂は、重量平均分子量5000〜12000のポリエステルであることが好ましい。
また、前記着色剤としては、トナー用として通常用いられている着色剤であれば特に制限はなく、それ自体公知のシアン顔料または染料、マゼンタ顔料または染料、イエロ顔料または染料、ブラック顔料または染料の中から選択できる。
好ましくは、高光沢が得られる効果を高めるためには、着色剤の顔料とバインダの界面での乱反射を抑えることが重要であり、例えば特開平4−242752号公報に示すように、小粒径の顔料を高分散した着色剤との組合せが有効である。
【0022】
本実施の形態において、前記カラートナーは適宜作製したものであってもよいし、市販品であってもよい。
なお、前記カラートナーは、適宜選択したそれ自体公知のキャリアと組み合わされて現像剤とされた後で使用される。また、一成分系現像剤として、現像スリーブまたは帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する手段も適用できる。
【0023】
また、透明トナー像13は透明トナー粒子を溶融定着した層からなる。
前記透明トナーは、少なくとも熱可塑性の結着樹脂を含有してなる。
本実施の形態において、『透明トナー』とは、光吸収や光散乱による着色を目的とした色材(着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子、黒色磁性粉など)を含まないトナー粒子であることを意味する。
また、本実施の形態における透明トナーは通常、無色透明であるが、その中に含まれる流動化剤や離型剤の種類や量によっては、透明度が若干低くなっていることがあるが、実質的に無色透明であれば全て適用可能である。
【0024】
前記結着樹脂としては、実質的に透明であればよく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、その他のビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂などの一般トナー用に用いられる公知の樹脂とその共重合体が挙げられる。これらの中でも、基材11との密着性、低温定着性、定着強度、保存性などのトナー特性を同時に満足し得る点でポリエステル系樹脂が好ましい。また、結着樹脂は、重量平均分子量が5000以上40000以下、かつ、ガラス転移点が55度以上75度未満であることが好ましい。
【0025】
また、前記透明トナーにおいて、高い光沢度をムラなく均一に得るためには、トナーの流動性と帯電性との制御が必要になる。前記透明トナーの流動性と帯電性とを制御する観点から、前記透明トナーのトナー表面に、無機微粒子及び/又は樹脂微粒子を外添ないし付着させることが好ましい。
前記無機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化すず、酸化モリブデンなどが挙げられる。また、帯電性などの安定性を考慮し、これらの無機微粒子に対して、シランカップリング剤、チタンンカップリング剤等を用いて疎水化処理したものも使用できる。
【0026】
前記有機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂、フっ素系樹脂などが挙げられる。
無機微粒子及び有機微粒子の平均粒径は0.005〜1μmであるのが特に好ましい。前記平均粒径が0.005μm未満であると、透明トナーの表面に該無機微粒子及び/又は樹脂微粒子を付着させたときに凝集が起こり、所望の効果が得られないことがある一方、1μmを越えたときにはより高光沢な画像を得ることが困難になる。
【0027】
前記透明トナーにはワックス(WAX)が添加されていることが好ましい。
WAXの組成としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、WAXとして用いられている公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリエチレン系樹脂、カルナバ天然ワックスなどが挙げられる。ここで、融点80度以上110度以下のWAXが2重量%以上8重量%未満の比率で添加されていることが好ましい。
また、前記透明トナーの粒径は、特に限定する必要はない。
但し、かぶりなく厚みの厚いトナー層を形成する観点から、体積平均粒子径は10〜25μmであることが好ましい。
なお、前記透明トナーは、適宜選択したそれ自体公知のキャリアと組み合わされて現像剤とされた後で使用される。また、一成分系現像剤として、現像スリーブまたは帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する手段も適用できる。
【0028】
また、本実施の形態において、作像ユニット30としては、公知の電子写真方式のトナー画像形成装置が用いられる。
また、定着装置40としては適宜選定して差し支えないが、ベルト状定着部材(定着ベルト41)を有し、このベルト状定着部材にて基材11上の画像を加熱加圧する加熱加圧装置と、加熱加圧された後に基材11を冷却剥離する冷却剥離装置とを備えることが好ましい。
ここで、ベルト状定着部材にはポリイミド等のポリマフィルムを用いることができる。導電性カーボン粒子や導電性ポリマ等の導電性の添加材を分散するなどにより抵抗値が調節されていることが好ましい。形状はシート状のものであってもよいが、無端ベルト形状のものを使うことも好ましい。また、剥離性や面質の観点から、前記ベルト表面が、シリコン樹脂、及び/またはフッ素系樹脂によって被覆されていることが好ましい。
【0029】
また、前記加熱加圧装置には、公知のものを使うことができる。
例えば一定速度で駆動された一対のロールの間にベルト状定着部材及び画像が形成された基材11を挟んで駆動するものが挙げられる。
ここで、このロールの一方または両方ともに、例えば内部に熱源を備える等の装置で、その表面が透明トナーの溶融する温度に加熱されており、かつ、二つのロールは圧接されている。好ましくは、一方または両方のロール表面にはシリコンゴムまたはフッ素ゴム層が設けられていて、加熱加圧される領域の長さが1〜8mm程度の範囲にあることがよい。
【0030】
更に、前記冷却剥離装置としては、ベルト状定着部材にて加熱加圧された基材11を冷却した後に剥離部材にて基材11を剥離するものが挙げられる。
このとき、冷却手段としては、自然冷却でもよいが、装置の大きさの観点から、ヒートシンクまたはヒートパイプ等の冷却部材を使って冷却速度を速めることが好ましい。また、剥離部材としては、剥離爪をベルト状定着部材と基材11の間に挿入する態様や、剥離位置に曲率の小さなロール(剥離ロール)を設けて剥離させる態様が好ましい。
【0031】
また、作像ユニット30の画像形成部位及び定着装置40に基材11を搬送する搬送装置50には、それ自体公知の搬送装置を使うことができる。
このとき、搬送速度が一定であることが好ましいので、例えば、一定の回転数で回る一対のゴムロールの間に前記基材11を挟んで駆動する装置、あるいは、一方がモータ等で一定速度に駆動された一対のロールにゴム等でできたベルトを巻いて、このベルトの上に前記基材11をおいて定速駆動する装置を使うことができる。
特に、未定着のトナー画像が形成されている場合は、トナー像を乱さないという観点から後者の装置が好ましい。
【0032】
更に、本実施の形態において、表面改質処理装置100は、基材搬送路55のうち、作像ユニット30の画像形成部位の上流側に設けられており、例えば一若しくは複数(図2では二つ)のコロナ放電処理装置が用いられる。
このコロナ放電処理装置としては、コロナ放電電流を発生して基材11表面をコロナ放電処理できる機能を有する限り公知の手段を使うことができる。
例えば図2及び図4(a)に示すように、DCまたはAC電源により高電圧が印加されたタングステンワイヤ等の放電ワイヤ102の周りを、フローティングまたはバイアスが印加された金属シールド101で覆い、基材11側を開口する構成のコロトロン放電器が用いられる。尚、フローティングとはグラウンド(接地)から絶縁部材等をはさんで保持されている状態で、放電ワイヤ102からコロナ電流が流れ込まないようになっている。
一方、コロトロン放電器に対向する部位には、基材11の移動に追従して回転する対向ロール103が配設されている。
【0033】
また、図4(b)に示すように、前記放電ワイヤ102には表面改質コントローラ110が接続されており、この表面改質コントローラ110から所定の放電電圧が印加されるようになっている。
この表面改質コントローラ110は、基材11が通過する際に常時所定の放電電圧を放電ワイヤ102に印加しても差し支えないが、環境条件(温度、湿度)に応じて放電電圧の印加をオンオフ制御するようにしたり、あるいは、放電電圧の印加レベルを変化させるなど適宜設計変更して差し支えない。
【0034】
尚、コロナ放電処理装置としては、上述した態様に限られるものではなく、DCまたはAC電源により高電圧が印加された金属ブラシを備え、その金属ブラシ先端を1mm程度の距離を離して基材11に対向させたブラシ放電器、あるいは、DCまたはAC電源により高電圧が印加された導電性または半導電性のロール部材を回転させながら基材11と接触させてなるロール放電器、基材11と1mm程度のすき間をあけて対向するナイフエッジ形状の導電部材に高電圧のACまたはDC電圧を印加する装置などを使うことができる。
【0035】
以下に、図2に示す画像形成装置をより具体的に説明する。
同図において、作像ユニット30としては、感光体ドラム31の周囲に、図示外の帯電器と、原稿32を露光走査して感光体ドラム31上に静電潜像を形成する露光装置33と、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー及び透明トナーが収容された現像器34a〜34eを搭載したロータリ型現像装置34と、感光体ドラム31上の画像を一時的に保持する中間転写ベルト35と、感光体ドラム31上の残留トナーを清掃する図示外のクリーニング装置とを配設し、前記中間転写ベルト35のうち感光体ドラム31の対向部位には一次転写装置(例えば転写コロトロン)36を配設すると共に、中間転写ベルト35のうち基材11の通過部位には二次転写装置37(本例では中間転写ベルト35及び基材11を挟む一対の転写ロール37a及びバックアップロール37bを配設したものが用いられる。
【0036】
ここで、露光装置33は、原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、原稿32からの反射光をカラースキャナ332にて色分解し、これを画像処理装置333にて画像処理した後、例えばレーザダイオード334及び光学系335を通じて感光体ドラム31の露光ポイントに静電潜像書込光を照射するものである。
また、定着装置40は、適宜数(本例では4つ)の張架ロール42〜45に掛け渡される定着ベルト41(例えば表面にSiゴムが塗布されたベルト材を使用)と、この定着ベルト41の入口側に位置する張架ロールを加熱可能に構成した加熱ロール42と、この定着ベルト41の出口側に位置する張架ロールを基材11が剥離可能となるように構成する剥離ロール45と、前記加熱ロール42に対向して定着ベルト41を挟んで圧接配置される加圧ロール46(必要に応じて熱源を付加して差し支えない)と、定着ベルト41の内側に設けられ且つ加熱ロール42から剥離ロール45に至る途中で定着ベルト41を冷却する冷却部材としてのヒートシンク47とを備えている。
【0037】
更に、搬送装置50としては、基材搬送路55のうち、作像ユニット30の画像形成部位の上流側にレジストロール51が配設され、基材11を一旦位置決めした状態で送出する一方、作像ユニット30の画像形成部位と定着装置40との間には搬送ベルト52が配設されている。
更にまた、基材搬送路55のうち、レジストロール51と作像ユニット30の画像形成部位との間には、表面改質処理装置100として、コロナ放電処理装置(図2ではコロトロン放電器を使用)が例えば二つ配設されている。
【0038】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置を用いてカラーコピーをとる場合には、まずコピーをとる原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、その反射光をカラースキャナ332により色分解し、画像処理装置333で画像処理して色補正を施して得られる複数色のカラートナーの画像データと透明トナーの画像データとを色別にレーザダイオード334を用いて、変調されたレーザ光線とする。
このレーザ光線を感光体ドラム31に1色ずつ複数回照射して複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像については、透明トナー及びイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のカラートナーを用い、これらを透明トナー現像器34e、イエロ現像器34a、マゼンタ現像器34b、シアン現像器34c、ブラック現像器34dにて順番に現像する。
【0039】
そして、現像されたカラートナー像及び透明トナー像は、感光体ドラム31上から中間転写ベルト35上に一次転写装置36(転写コロトロン)にて順次転写され、中間転写ベルト35上に転写された透明トナー像及び四色のカラートナー像は、二次転写装置37にて基材11に一括転写される。
一方、表面改質処理装置であるコロナ放電処理装置100は、基材11表面にコロナ放電処理を施し、基材11表面を活性化する。
【0040】
ここで、例えばコロナ放電処理(表面改質処理)を必要とする基材11の条件としては、コロナ放電処理(表面改質処理)前の基材11の表面抵抗が1011Ω以上であるか、あるいは、水との接触角が70度以上であることが挙げられる。よって、基材11の表面抵抗条件若しくは接触角条件が表面改質処理を必要としない場合には、コロナ放電処理装置100によるコロナ放電処理を省略することも可能であり、例えば環境条件によってコロナ放電処理装置100を適宜制御するようにしてもよい。
【0041】
このように、活性化された基材11が作像ユニット30の画像形成部位に到達すると、中間転写ベルト35上の各トナー像は基材11上に充分な転写効率を持って確実に転写される。
この後、カラートナー像12、さらには透明トナー像13が形成された基材11は、図5に示すように、搬送ベルト52を経て定着装置40に搬送される。
【0042】
次に、この定着装置40の作動について説明すると、加熱ロール42及び加圧ロール46は共にトナーの溶融温度に予め加熱されている。また、二つのロール42,46間には例えば荷重100kg重の力が加えられている。更に、二つのロール42,46は回転駆動されており、これに追従して定着ベルト41も駆動されている。
そして、定着ベルト41は、加熱ロール42と加圧ロール46とのニップ部で、カラートナー像12と透明トナー像13が形成された基材11の表面と接触し、カラートナー像12及び透明トナー像13が加熱溶融される(加熱加圧工程)。
【0043】
すると、基材11と定着ベルト41とは溶融したトナー層を介して接着された状態で剥離ロール45まで運ばれるが、この間に、定着ベルト41、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11はヒートシンク47で冷却される(冷却工程)。
このため、基材11が剥離ロール45に到達すると、剥離ロール45の曲率によって、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11は一体となって定着ベルト41から剥離する(剥離工程)。
以上により、基材11上に高光沢のカラー画像が形成される。
【0044】
このような作像過程において、コロナ放電処理(表面改質処理)は以下のような作用を奏する。
すなわち、コロナ放電処理(表面改質処理)の一応の目安としては、図4(b)に示すように、表面改質処理後Bに対する表面改質処理前Aの表面抵抗比が、10〜10の範囲であるように、基材11の表面を改質するものが挙げられる。
このとき、表面抵抗の測定方法は、例えばアドバンテスト(株)TR42超高抵抗測定用試料箱に試料をセットし、アドバンテスト(株)R8340Aデジタル超高抵抗/微小電流計を用いて、印加電圧100Vの条件で測定した。
【0045】
また、コロナ放電処理(表面改質処理)の他の目安としては、水との接触角が、表面改質処理前から処理後に20度〜50度減少するように、基材の表面を改質するものが挙げられる。
このとき、接触角の測定方法は、例えば協和界面化学(株)CA−A型接触角計を用いて、液滴法で接触角を測定した。標準液体には蒸留水を使い、22度の条件下で10回測定し、その平均値を求めた。
【0046】
更に、別の見方をすれば、表面改質処理後の表面層の表面酸素比率が10%以上20%以下の範囲であるように、基材11表面を改質するものが挙げられる。
このとき、表面改質処理後における表面酸素比率の測定方法は、島津製作所(株)ESCA850型で基材11表面を分析した。電圧8kV、電流30mAで、Mgを対陰極としてX線を発生させ、10−6Pa以上の真空下で測定した。広域走査で、C1sとO1sを対象として分析し、O1s/(C1s+O1s)を表面酸素比率とした。
【0047】
以上の少なくともいずれかを満たしていれば、基材11の表面がコロナ放電処理により充分に活性化されることになり、転写性、定着性が良好に保たれる。
このような性能については、後述する実施例にて裏付けられる。
【0048】
また、このような作像過程において、基材11及び定着ベルト41については、作製された画像の表面が、以下の光学反射特性▲1▼〜▲3▼の評価値が所望の範囲に収まるように選定することが好ましい。尚、これらの画像に対する光学反射特性を評価する装置については、例えば特願2002−164872号に開示されている。
▲1▼ 半値幅の計算
各YにおけるX方向の反射分布において、反射率の最大値Rmaxを求め、反射率がこの半値となる2つのX値における差分の絶対値をA(Y)とし、下記の式によりAを計算した。
平均半値幅:A = ΣA(i)/n
また、評価画像の替わりに村上色彩技術研究所(株)製の光沢度測定用標準板 (黒色、Gloss98.6)を画像固定台にのせ、同様の測定と計算を行ないA0を求めた。
A/A0が1を下回る場合には画像が表面側を凹面として湾曲しているので好ましい面質ではない。また、A/A0が2を超える面は、平滑感を損なう面として好ましい印象を与えない。
【0049】
▲2▼ 重心変動の見えΔxWSの計算
▲2▼の特性値は反射像のうねりの見え方と対応する指標である。以下の式で計算した。
まず、各Yにおける重心座標: x(y)は以下の式で求めた。ここで、R(j,y)は、X=J、Y=yにおける反射率の値である。
(y) = Σ[ j・R(j,y)]/ΣR(j,y)
重心変動の見え:ΔxWSは以下の式で計算される。
ΔX(u) = ∫Δx(y)・e−2πiuy dy
ΔxWS = ∫ΔX(u)・VTF(u) du
u≧0.78
VTF(u) = 5.05・e‐0.843u ・(1−e‐0.611u
u<0.78
VTF(u) = 1.00
また、評価画像の替わりに村上色彩技術研究所(株)製の光沢度測定用標準板  (黒色、Gloss98.6)を画像固定台にのせ、同様の測定と計算を行ない、重心変動の見えΔxWS0を得た。
ΔxWS/ΔxWS0が10を超える画像は、うねりが目立つので、好ましい見えをもつ面質の画像ではなかった。
【0050】
▲3▼ 1/10値幅の計算
各YにおけるX方向の反射分布において、反射率の最大値Rmaxを求め、反射率がこの1/10の値となる2つのX値における差分の絶対値をB(Y)とし、下記の式によりBを計算した。
平均半値幅: B = ΣB(i)/n
Bが3×A0未満の画像の場合には、画像表面についた傷や汚れ、さらには画像の湾曲や折れ目が目立ちやすく、見た目の好ましさを損なう。また、Bが6×A0を超える画像は表面が平滑でなく、くもり感を与えるので好ましい印象を与えず、さらに色再現性や高濃度再現性に劣る画像となる。
【0051】
例えば▲1▼の要件については、A/A0が2を超える場合には、定着ベルト41の表面粗さを小さくすることが好ましい。
一方、A/A0が1未満の場合、基材11の厚みを増やす、裏面に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
また、▲2▼の要件については、ΔxWS/ΔxWS0が10を超える場合、平滑性が高く、地合いのむらのない原紙を用いることが好ましい。また、定着ベルト41表面にゴム層が設けられている場合、その硬度を高めるまたは厚みを薄くすることも好ましい。
更に、▲3▼の要件については、B/B0が3を下回る場合、表面に無機若しくは有機のフィラーまたは微粒子を添加したゴム層を有する定着ベルト41を用いることが好ましい。
B/B0が6を超える場合、表面の粗さが細かい定着ベルト41を用いることが好ましい。また、表面に無機若しくは有機のフィラーまたは微粒子を添加したゴム層を有するベルトを用いる場合には、フィラーまたは微粒子のサイズを小さくすることが好ましい。
【0052】
より具体的に述べると、定着ベルト41の表面については、光学反射特性▲1▼及び▲3▼を満たす定着ベルト41を選定するようにすればよい。
この場合、画像の表面を構成する透明トナーの溶融特性を好ましい範囲に選定すれば、定着ベルト41の表面形状が基材11上の画像にそのまま転写される。ここで、透明トナーの好ましい溶融特性としては、トナー樹脂として、定着過程のトナー層温度における粘度が10〜5×10Pa・s範囲であればよい。10以下であると、透明トナー像のオフセット(定着ベルト41に透明トナーが残留し易い)という問題があり、また、5×10以上であると、透明トナーの粒子形状が残り、▲1▼の要件を充足し難い。
尚、本態様では、粘度は、例えば回転平板型レオレータ(レオメトリックス社製:RDAII)を用いて、歪み量20%、角速度1rad/sec.の下で測定した。
【0053】
また、▲2▼の要件に寄与する因子としては、定着ベルト41及び基材11の弾性特性が挙げられる。
定着ベルト41の好ましい硬度特性としては、硬度(アスカC)が30度〜60度、厚みが20μm〜50μmの弾性層を備えていればよい。
硬度が低すぎる又は弾性層が厚すぎると、トナーや基材11によっては▲2▼の要件が満たされない。
一方、硬度が高すぎる又は弾性層の厚さが薄すぎると、高濃度部と低濃度部との段差部分が定着ベルト41に密着し難くなり、均一な表面ができない。
更に、基材11の好ましい弾性特性については、基材11のうち、表面層を除いた紙部分における空隙率が50%以上であればよい。
尚、本態様において、空隙率の評価法は、水銀圧入法を使ったポロシータ(株式会社島津製作所製)で測定した。
更に、画像の表面を構成する透明トナーの溶融特性を好ましい範囲に選定すれば、定着ベルト41の表面形状が基材11上の画像にそのまま転写される。
【0054】
◎実施の形態2
次に、本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態2を示す。
本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば図6に示すように、白色顔料と熱可塑性樹脂を少なくとも含む光散乱層を少なくとも有する基材11に、カラートナー像12及び透明トナー像13からなる写真画像(図3参照)を形成する作像ユニット30と、この作像ユニット30にて形成された基材11上の各トナー層を定着させる定着装置40と、画像が形成された基材11を定着装置40に搬送する搬送装置50と、基材搬送路55のうち、作像ユニット30の画像形成部位の上流側に配設される表面改質処理装置100とを備えているが、実施の形態1と異なり、作像ユニット30は、ロータリ型現像装置34の透明トナー現像器34eに代えて、定着装置40のベルト状定着部材(定着ベルト41)上に透明トナー像が形成せしめられる透明トナー像形成装置60を具備したものである。
【0055】
本実施の形態において、作像ユニット30、定着装置40、搬送装置50及び表面改質処理装置100の基本的構成は実施の形態1と略同様であり、同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
特に、本実施の形態では、透明トナー像形成装置60は、透明トナー像担持体61(ドラム状又はベルト状を問わない)を有し、この透明トナー像担持体61上に透明トナー像が形成せしめられる各デバイスを備えたものである。
【0056】
ここで、透明トナー像担持体61としては、ポリイミド等のポリマフィルムを用いることができる。安定に一定量の透明トナー像を形成するためには、導電性カーボン粒子や導電性ポリマー等の導電性の添加材を分散するなどにより抵抗値が調節されていることが好ましい。
また、形状はシート状のものであってもよいが、無端ベルト状のものを使うことも好ましい。また、剥離性の観点から、前記ベルト表面が、シリコン樹脂、及び/またはフッ素系樹脂によって被覆されていることが好ましい。また、平滑性の観点から、75度光沢度計で測ったときの表面の光沢度が60以上であることが好ましい。
【0057】
更に、透明トナー像を形成するためのデバイスとしては適宜選定して差し支えなく、それ自体公知の現像装置を使うことができる。
例えば、透明トナー像担持体61の裏面に接地またはバイアス電圧を印加したロールが接触した状態にある位置で、一成分現像装置や二成分現像装置を対向させて透明トナー層を透明トナー像担持体61に直接現像する態様がある。
ここで、透明トナー現像装置の位置における前記透明トナー像担持体61の温度が60度以下であることが好ましい。
【0058】
また、透明トナー像形成装置60として電子写真方式を採用すれば、透明トナー像担持体61として例えば感光体ドラムを用い、この感光体ドラム61に対向する帯電装置62、感光体ドラム61を露光する露光装置63、カラー画像上の透明トナー像の形成領域を制御するための透明領域信号形成装置64、感光体ドラム61に対向する透明トナー像現像装置65、感光体ドラム61上の透明トナー像をベルト状定着部材(定着ベルト)41に転写する転写装置66とからなることが好ましい。
【0059】
ここで、感光体ドラム61としては、特に制限はなく公知のものでよく、単層構造のものであってもよいし、多層構造で機能分離型のものであってもよい。また、材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機ものであってもよいし、有機のものであってもよい。
また、帯電装置62には、例えば、導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電などのそれ自体公知の手段を使うことができる。
更に、露光装置63には、半導体レーザ、走査装置及び光学系からなるレーザ走査装置(ROS:Raster Output Scanner)、LEDヘッド、ハロゲンランプなどの公知の露光用光源を使うことができる。
本例では、露光装置63には透明領域信号形成装置64が付設されており、透明領域信号に基づいて露光像の領域、すなわち、透明トナー像で被覆する基材11上の位置を所望範囲に変化させるという好ましい実施の形態を考えると、レーザ走査装置またはLEDヘッドを使うことが好ましい。
【0060】
透明トナー像現像装置65は、感光体ドラム61上に均一な透明トナー層を形成できるという目的を果たす限り、一成分、二成分を問わず公知の現像装置を使うことができる。尚、本例では、透明領域信号形成装置64からの信号に基づいて透明トナー像13の形成範囲を制御するようにしているが、特に、基材11全面に渡って透明トナー像13を形成するようにしても差し支えない。
また、転写装置66には、例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体ドラム61と定着ベルト41との間に電界を作り、荷電の透明トナー粒子を転写する態様や、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などを用い、定着ベルト41の裏面をコロナ帯電して荷電の透明トナー粒子を転写する態様など、公知の手法を使うことができる。尚、図6では、張架ロール43を転写装置66としての機能部材とした態様が示されている。
【0061】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図6に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置を用いてカラーコピーをとる場合には、まずコピーをとる原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、その反射光をカラースキャナ332により色分解し、画像処理装置333で画像処理して色補正を施して得られる複数色のカラートナーの画像データと透明トナーの画像データとを色別にレーザダイオード334を用いて、変調されたレーザ光線とする。
このレーザ光線を感光体ドラム31に1色ずつ複数回照射して複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像については、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のカラートナーを用い、イエロ現像器34a、マゼンタ現像器34b、シアン現像器34c、ブラック現像器34dにて順番に現像する。
【0062】
そして、現像されたカラートナー像は、感光体ドラム31上から中間転写ベルト35上に一次転写装置36(転写コロトロン)にて順次転写され、中間転写ベルト35上に転写された四色のカラートナー像は、二次転写装置37にて基材11に一括転写される。
一方、表面改質処理装置であるコロナ放電処理装置100は、基材11表面にコロナ放電処理を施し、基材11表面を活性化する。
このように、活性化された基材11が作像ユニット30の画像形成部位に到達すると、中間転写ベルト35上の各トナー像は基材11上に充分な転写効率を持って確実に転写される。
【0063】
このようにして、カラートナー像が形成された基材11は、図7に示すように、搬送ベルト52を経て定着装置40に搬送される。
次に、定着装置40及び透明トナー像形成装置60の作動について説明する。
加熱ロール42及び加圧ロール46は共にトナーの溶融温度に予め加熱されている。また、二つのロール42,46間には例えば荷重100kg重の力が加えられている。更に、二つのロール42,46は回転駆動されており、これに追従して定着ベルト41も駆動されている。
そして、基材11の搬送に同期して、透明トナー像形成装置60の透明トナー像担持体である感光体ドラム61が回転し、帯電装置(例えば帯電ロール)62にバイアス電圧が加えられて感光体ドラム61が一様帯電する。この感光体ドラム61には、透明領域信号形成装置64からの画像信号に基づき、露光装置63による露光が行われる。
【0064】
このとき、露光部は電位が低下するが、この部分が透明トナー像現像装置65で現像される。この後、バイアス電圧が印加されている転写装置(転写ロール)66により、図7に示すように、感光体ドラム61上の透明トナー像13が定着ベルト41側に転写される。
すると、透明トナー像13の転写された定着ベルト41は、加熱ロール42及び加圧ロール46のニップ部で、カラートナー像12が形成された基材11の表面と接触し、カラートナー像12及び透明トナー像13は加熱溶融される(加熱加圧工程)。
【0065】
すると、基材11と定着ベルト41とは溶融したトナー像を介して接触された状態で剥離ロール45まで運ばれるが、この間に、定着ベルト41、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11はヒートシンク47で冷却される(冷却工程)。
このため、剥離ロール45に到達すると、剥離ロール45の曲率によって、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11は一体となって定着ベルト41から剥離する(剥離工程)。
以上により、基材11上に高光沢のカラー画像が形成される。
【0066】
◎実施の形態3
次に、本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態3を示す。
本実施の形態に係るカラー画像形成装置の基本的構成は、図8に示すように、実施の形態2と略同様であるが、実施の形態2と異なり、定着ベルト41のうち、透明トナー像形成装置60の画像形成部位と加熱ロール42と加圧ロール46とのニップ部との間に位置する部位に対向して補助表面改質処理装置120を備えたものである。尚、実施の形態2と同様な構成要素については実施の形態2と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
【0067】
この補助表面改質処理装置120としては、表面改質処理装置100と同様なデバイスを使用することができ、例えばコロナ放電処理装置が用いられる。
この補助表面改質処理装置120は、定着ベルト41上に形成した透明トナー像表面にコロナ放電処理を施し、透明トナー像表面を活性化するものであり、実施の形態2に比べて、透明トナー像とカラートナー像との密着性をより高めるようにしたものである。
【0068】
【実施例】
◎実施例1
− 有色トナー現像剤 −
有色トナー現像剤は、富士ゼロックス(株)製: DocuCentre Color 500用のシアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロ現像剤、ブラック現像剤を用いた。熱可塑性樹脂はスチレンアクリル共重合体を主成分とする。
− 透明トナー −
結着樹脂にテレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62度、Mn=4500、Mw=10000)を用い、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=11μmの透明微粒子を作製した。この透明微粒子100重量部に、下記の2種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
無機微粒子AはSiO (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量 1.0 重量部)である。無機微粒子B はTiO (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量 1.0 重量部)である。
このトナーを有色トナーのブラック現像剤と同じキャリアと混合して、二成分現像剤を作製した。
【0069】
− カラー画像作製装置(作像ユニット) −
画像形成装置として、上述した実施の形態1モデル(図2のカラー画像形成装置)を用いた。定着過程を除く画像形成プロセスの速度は160mm/sec.である。また、二次転写ロールには定電圧で3kVを印加した。画像信号100%部分での有色トナーの現像量が各色とも0.5(mg/cm)となるように、トナーとキャリアの重量比率、感光体帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
− 透明トナーの現像 −
透明トナー像現像装置65には、二成分現像器を用いた。透明トナーの現像量が1.5(mg/cm)となるように、トナーとキャリアの重量比率、感光体帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
【0070】
− 基材 −
カラー画像作製に用いた基材11としては、ピーチコート紙(白色顔料を分散したPET基材、110gsm、日清紡(株)製)を用いた。
− コロナ放電処理 −
コロナ放電処理装置は、図2に示すようにコロトロン放電器を二つ並べて使用した。
金属シールド101はステンレス製である。
放電ワイヤ102はタングステン製、直径30μmで、金メッキを施している。放電ワイヤ102と基材11面との距離は2mmに調整した。
電気的には、金属シールド101はフローティング、放電ワイヤ102への印加電圧はAC10kVとし、DC成分はコロナ放電処理を終了した後の基材11の表面電位が±50V以下となるように調整した。
【0071】
− 定着装置 −
定着ベルト41は、厚さ80μmの導電性カーボンが分散されたポリイミドフイルムに、50μm厚みのKE4895シリコンゴム (信越化学工業(株)製)を塗布したものを用いた。
また、二つの加熱ロール42及び加圧ロール46は、アルミニウム製の芯材の上に2mm厚みのシリコンゴム層を設けたものを用い、それらの中央に熱源としてハロゲンランプを配している。ロール42,46表面の温度は双方ともに175度に調節されている。
定着速度は30mm/秒とした。
剥離位置での基材の温度は70度となっている。
【0072】
ここで、使用したトナー材料の評価は以下のとおり実施した。
分子量の測定はゲルパーミッションクロマトグラフィを用いた。溶剤にはテトラヒドロフランを用いた。
【0073】
◎実施例2
画像形成装置を実施の形態2モデル(図5に示すもの)に変えたこと以外は実施例1と同様な方法でカラー画像を作製した。
【0074】
◎実施例3
カラー画像作製に用いた基材を以下の手順で作製したものに変更したこと以外は実施例1と同様の方法でカラー画像を作製した。
− 基材の作製方法 −
パルプ原料からなる厚さ150μmの原紙の表面に、ポリエチレン樹脂100重量部に対して、酸化チタンを30重量部の割合で混合した光拡散層を30μmの厚さでラミネート被覆した。また、裏面にはポリエチレン樹脂を30μmの厚さでラミネート被覆し、さらに帯電防止剤としてコロイダルシリカを塗布した。
【0075】
◎実施例4
カラートナーを以下のものに変更したこと以外は実施例1と同様の方法でカラー画像を作製した。
− 有色トナー現像剤 −
以下の実施例において使用した有色トナー現像剤は、富士ゼロックス(株)製 :Acolor  935用のシアン現像剤、マゼンタ現像剤、イエロ現像剤、ブラック現像剤を用いた。熱可塑性樹脂はポリエステル系樹脂を主成分とする。
【0076】
◎実施例5
透明トナー層を設けなかったこと以外は実施例3と同様の方法でカラー画像を作製した。
【0077】
◎実施例6
コロナ放電処理装置と処理条件を以下に変更したこと以外は実施例1と同様の方法でカラー画像を作製した。
コロナ放電処理装置にはφ10mmのステンレス製芯金のまわりに厚み5mmの導電性ゴム層を形成したφ20mmのロールを用いた。このロールの芯金にAC10kVを印加し、φ20mmの金属ロールを接地した対向電極ではさむ状態で、基材11と接触させて、基材11と等速度の周速で回転させた。
【0078】
◎実施例7
画像形成装置を実施の形態3モデル(図8のカラー画像形成装置)に変更し、基材11を実施例3と同じものにしたこと以外は実施例6と同様の方法でカラー画像を作製した。
【0079】
◎比較例1
コロナ放電処理装置を備えないこと以外は、実施例3と同じ装置を用いてカラー画像を作製した。
【0080】
◎比較例2
転写電圧を5kVととしたこと以外比較例1と同じ装置でカラー画像を作製した。
【0081】
◎比較例3
コロナ放電処理装置を備えないこと以外は、実施例5と同じ装置を用いてカラー画像を作製した。
【0082】
各実施例1〜7について、表面改質処理効果を調べたところ、図9に示す結果が得られた。
図9においては、実施例1〜7について、表面改質処理前後の表面抵抗、その変化比率(処理前の表面抵抗/処理後の表面抵抗)、表面改質処理前後の接触角、を求め、更に、実施例3,5,7について表面酸素比率を求めた。
【0083】
また、以下に得られた画像の評価方法を記述する。
<粒状性評価>
シアン、マゼンタ、イエロの入力画像信号をともに50%で一定にした5x5cmの大きさのグレー画像を作製した。20人の評価者を対象として、目視評価により粒状性の程度を以下の5段階に分類してもらった。
1. 非常に悪い
2. 悪い
3. 良くも悪くもない
4. 良い
5. 非常に良い
次に、その平均値を求めて、下記の基準で評価した。
×....平均値が2.0未満の場合
△....2.0以上3.5未満の場合
○....3.5以上の場合
【0084】
<モトル評価>
シアン、マゼンタ、イエロの入力画像信号をともに100%で一定にした5x5cmの大きさのべた黒画像を作製した。20人の評価者を対象として、目視評価によりモトル(濃度むら)の程度を以下の5段階に分類してもらった。
1. 非常に悪い
2. 悪い
3. 良くも悪くもない
4. 良い
5. 非常に良い
次に、その平均値を求めて、下記の基準で評価した。
×....平均値が2.0未満の場合
△....2.0以上3.5未満の場合
○....3.5以上の場合
【0085】
<総合画質評価>
総合画質の官能評価は人物写真を元画像として、被評価画像を卓上蛍光灯下において行った。20人の評価者を対象として、以下の5段階に分類してもらった。
1. 非常に悪い
2. 悪い
3. 良くも悪くもない
4. 良い
5. 非常に良い
次に、その平均値を求めて、下記の基準で評価した。
×....平均値が2.0未満の場合
△....2.0以上3.5未満の場合
○....3.5以上の場合
【0086】
〈転写効率の評価〉
モトル評価と同じべた黒画像を使って、基材上に転写されたトナー重量と二次転写前の中間転写ベルト上のトナー像の重量とを測定し、以下の式で転写効率を計算した。
転写効率=基材上に転写されたトナー重量/二次転写前の中間転写ベルト上のトナー重量
そして、転写効率を以下の基準で評価した。
×....転写効率が0.85未満の場合
△....0.85以上0.95未満の場合
○....0.95以上の場合
また、中間転写ベルトの維持性を比較するため、ポートレート画像を1000枚プリントした後で、前記と同じ方法で転写効率を評価した。
【0087】
〈定着性評価〉
基材11とトナー像との定着性は以下の方法で評価した。
モトル評価に使った画像と同じ方法で作製したべた黒画像のエッジに、粘着テープ(メンディングテープ810、スコッチ社製)を粘着面を下側にして置き、その上をφ80mmのステンレス製ロールを転がした後、10分間放置し、その後白地部側からテープを引き剥がした。
この作業において、
画像が完全にテープ側に剥がれた場合 ××
テープ上に画像の一部のはがれが確認できる場合 ×
画像のはがれが確認できなかった場合 ○
とした。
【0088】
以上の評価結果を図10に示す。
図10によれば、実施例1〜7は、粒状性、モトル、総合画質、転写効率(初期、1000枚後)、定着性は、いずれも△、○であるのに対し、比較例1〜3には各評価項目の少なくとも一つは×であり、実施例1〜7の画像評価が良好であることが理解される。
また、図9の評価結果によれば、表面改質処理装置による表面改質処理(コロナ放電処理)の程度が適性範囲にあれば、それに伴って、画質評価が良好になることも理解される。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、作像ユニットにて基材上に画像を形成する前に、表面改質処理装置にて基材の表面を活性化するようにしたので、絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする表面層をもつ基材においても、画像の転移性を良好に保つことができ、粒状性が良く、しかも、濃度むらのない、総合的に見た目の好ましい画像を確実に得ることができる。
更に、本発明によれば、絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする表面層をもつ基材においても、定着装置による定着過程において基材と画像との密着性を良好に保つことができるため、定着性の良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
【図3】(a)は実施の形態1で得られる画像構造の一例を示す説明図、(b)(c)は実施の形態1で得られる画像構造の他の例を示す説明図である。
【図4】(a)は実施の形態1における表面改質処理装置であるコロナ放電処理装置の概要を示す説明図、(b)は表面改質処理装置の制御系を示す説明図である。
【図5】実施の形態1における画像の定着工程を示す説明図である。
【図6】本発明に係る画像形成装置の実施の形態2を示す説明図である。
【図7】実施の形態2における画像の定着工程を示す説明図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の実施の形態3を示す説明図である。
【図9】実施例1〜7における表面改質処理前後の状態を示す説明図である。
【図10】実施例1〜7及び比較例1〜3の各評価結果を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基材,2…作像ユニット,2a…静電転写装置,3…定着装置,3a…定着部材,3b…加熱加圧手段,3c…冷却剥離手段,4…基材搬送路,5…表面改質処理装置,G…画像

Claims (20)

  1. 基材上に画像を形成する作像ユニットと、この作像ユニットにて形成された画像を基材上に定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
    作像ユニットの画像形成部位に至る基材搬送路上に、基材表面が活性化せしめられる表面改質処理装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    画像は、カラートナー像又はカラートナー像及び透明トナー像の組合せであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、
    基材の表面が、絶縁性の熱可塑性樹脂を主成分とする層であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1記載の画像形成装置において、
    作像ユニットは、作製された画像が基材上に静電転写せしめられる静電転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    表面改質処理装置は、コロナ放電処理装置であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1記載の画像形成装置において、
    基材は、表面改質処理装置による処理前での表面抵抗が1011Ω以上であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1記載の画像形成装置において、
    基材は、表面改質処理装置による処理前の条件下で
    水との接触角が70度以上の表面を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項3記載の画像形成装置において、
    基材は、少なくとも、パルプ原料からなる原紙に、白色顔料である酸化チタン粒子を、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂に分散してなる光散乱層を積層したものであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項3記載の画像形成装置において、
    基材は、少なくとも、パルプ原料からなる原紙に、白色顔料である酸化チタン粒子を、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂に分散した光散乱層を積層し、更にその上にゼラチン層を積層したものであることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項3記載の画像形成装置において、
    基材は、少なくとも、パルプ原料からなる原紙表面に、白色顔料である酸化チタン粒子を、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂に分散した光散乱層を積層し、かつ、裏面にポリエチレン樹脂層、更に帯電防止層を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項3記載の画像形成装置において、
    基材は、少なくとも表面に白色顔料をPET樹脂に分散した光散乱層を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1記載の画像形成装置において、
    表面改質処理装置は、表面改質処理後に対する表面改質処理前の表面抵抗比が、10〜10の範囲であるように、基材の表面を改質するものであることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1記載の画像形成装置において、
    表面改質処理装置は、水との接触角が、表面改質処理前から処理後に20度〜50度減少するように、基材の表面を改質するものであることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1記載の画像形成装置において、
    表面改質処理装置は、表面改質処理後の表面層の表面酸素比率が10%以上20%以下の範囲であるように、基材表面を改質するものであることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1記載の画像形成装置において、
    表面改質処理装置は、環境条件に応じて表面改質処理条件を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項2記載の画像形成装置において、
    定着装置は、基材上のトナー像を挟んで密着する定着部材と、基材上のトナー像を加熱加圧する加熱加圧手段と、加熱加圧されたトナー像を冷却して定着部材から剥離する冷却剥離手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項2記載の画像形成装置のうち、画像がカラートナー像及び透明トナー像の組合せである態様において、
    作像ユニットは、基材上にカラートナー像及び透明トナー像が静電転写せしめられる静電転写装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項2記載の画像形成装置のうち、画像がカラートナー像及び透明トナー像の組合せである態様において、
    作像ユニットは、基材上にカラートナー像が静電転写せしめられる静電転写装置と、
    定着装置の定着部材に透明トナー像を形成する透明トナー像形成装置とを備え、
    定着装置の定着部材と基材とのニップ部にて基材のカラートナー像上に透明トナー像を積層することを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項18記載の画像形成装置において、
    定着部材の透明トナー像形成部位と基材とのニップ部との間に、透明トナー像の表面が活性化せしめられる補助表面改質処理装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項2記載の画像形成装置において、
    カラートナーを構成する樹脂がスチレン系樹脂であることを特徴とする画像形成装置。
JP2002174737A 2002-06-14 2002-06-14 画像形成装置 Withdrawn JP2004020848A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002174737A JP2004020848A (ja) 2002-06-14 2002-06-14 画像形成装置
US10/382,626 US6922544B2 (en) 2002-06-14 2003-03-07 Image-forming system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002174737A JP2004020848A (ja) 2002-06-14 2002-06-14 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004020848A true JP2004020848A (ja) 2004-01-22
JP2004020848A5 JP2004020848A5 (ja) 2005-10-06

Family

ID=29727989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002174737A Withdrawn JP2004020848A (ja) 2002-06-14 2002-06-14 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6922544B2 (ja)
JP (1) JP2004020848A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266748A (ja) * 2004-02-19 2005-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd 表面処理材料及び表面処理方法
JP2007057718A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及びこの画像形成方法が用いられる画像形成装置
JP2010237676A (ja) * 2004-02-19 2010-10-21 Fujifilm Corp 表面処理材料及び表面処理方法
JP2011059575A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成システム
JP2012123062A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Ricoh Co Ltd 表面処理装置、画像形成装置及び画像形成システム
JP2016035541A (ja) * 2014-08-04 2016-03-17 株式会社リコー 表面処理装置、電子写真装置

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050116034A1 (en) * 2003-11-28 2005-06-02 Masato Satake Printing system
US7877053B2 (en) * 2003-12-23 2011-01-25 Eastman Kodak Company Adjustable gloss control method with different substrates and 3-D image effect with adjustable gloss
US7509069B2 (en) * 2005-07-20 2009-03-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrophotographic image forming apparatus for printing photographic image and method for printing photographic image using the same
JP5855823B2 (ja) * 2010-11-30 2016-02-09 株式会社ミヤコシ 電子写真装置
US20120141176A1 (en) * 2010-12-06 2012-06-07 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Method for forming high glossy printed matter
JP6044090B2 (ja) * 2012-03-21 2016-12-14 セイコーエプソン株式会社 画像記録装置、画像記録方法
JP6003132B2 (ja) * 2012-03-21 2016-10-05 セイコーエプソン株式会社 画像記録装置、画像記録方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4431302A (en) * 1982-02-26 1984-02-14 Coulter Systems Corporation Charge level control for an electrochargeable medium
JP2866762B2 (ja) 1992-01-20 1999-03-08 富士写真フイルム株式会社 電子写真用被転写フィルム
JPH10293468A (ja) * 1997-04-22 1998-11-04 Minolta Co Ltd カラー画像形成方法及び装置
US6049680A (en) * 1998-05-08 2000-04-11 Agfa Gevaert N.V. Apparatus for conditioning moisture content temperature of media
JP2002091046A (ja) * 2000-09-20 2002-03-27 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用転写シート及びこれを用いたカラー画像形成装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266748A (ja) * 2004-02-19 2005-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd 表面処理材料及び表面処理方法
JP2010237676A (ja) * 2004-02-19 2010-10-21 Fujifilm Corp 表面処理材料及び表面処理方法
JP2007057718A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及びこの画像形成方法が用いられる画像形成装置
JP2011059575A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成システム
JP2012123062A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Ricoh Co Ltd 表面処理装置、画像形成装置及び画像形成システム
JP2016035541A (ja) * 2014-08-04 2016-03-17 株式会社リコー 表面処理装置、電子写真装置

Also Published As

Publication number Publication date
US6922544B2 (en) 2005-07-26
US20030231912A1 (en) 2003-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7180631B2 (en) Gloss-imparting device and color image-forming apparatus
JP3518257B2 (ja) 多色画像形成方法
JP3470548B2 (ja) イエロー現像剤
JP2006251722A (ja) 画像形成装置
JP2004151268A (ja) 透明コート層形成装置及びこれを用いたカラー画像形成装置
US6922544B2 (en) Image-forming system
JP3461994B2 (ja) 多色画像形成方法
US6846599B2 (en) Image structure and image-forming system
JP3994688B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2005283654A (ja) 画像支持材及びその使用方法並びにこれを用いた画像形成装置
JP4106551B2 (ja) 画像構造及びこれを作製する画像形成装置
JPH11249375A (ja) カラー画像形成装置
JP2004309721A (ja) カラー画像形成装置
JP2004020861A (ja) 画像形成装置
JP3478278B2 (ja) 多色画像形成方法
JPH07261459A (ja) カラー画像形成方法
JP4026401B2 (ja) 定着装置及びそれを用いた画像形成装置
JP4442265B2 (ja) 光沢付与装置およびこれを用いた画像形成装置
JP4120183B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2002328502A (ja) カラー画像形成装置
JP4072678B2 (ja) 画像支持材及びその使用方法並びにこれを用いた画像形成装置
US8465900B2 (en) Electrophotographic toner
JP4192739B2 (ja) カラー電子写真画像用被転写体及びカラー電子写真画像形成方法
JPH11249377A (ja) 画像形成方法
JP2007057721A (ja) 画像形成方法及びこの画像形成方法が用いられる画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050523

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070727