JP2004020861A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材1上に、カラートナー像4及び透明トナー像5を形成する画像形成装置において、白色顔料と熱可塑性樹脂とが少なくとも含まれる光散乱層1bを備えた基材1と、この基材1上にカラートナー像4及び透明トナー像5を形成する作像ユニット2と、この作像ユニット2にて形成された各トナー像4,5を基材1上に定着する定着装置3とを備え、光散乱層1bの熱可塑性樹脂としては、粘度102Pa・sとなる温度Tが110〜130度の範囲にあるポリオレフィン系樹脂を用い、透明トナー像5の熱可塑性樹脂としては、粘度103Pa・sとなる温度tが80度〜130度の範囲にあるポリエステル系樹脂を用いる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に、電子写真方式などでカラー画像を形成する際に有効な画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のカラー画像形成装置として、例えば電子写真方式を採用した態様を例に挙げると、カラー画像を形成する場合、例えばカラーコピーを取る場合には、以下のような作像工程が採られていた。
すなわち、原稿に照明を当て、その反射光をカラースキャナにより色分解し、画像処理装置で画像処理、色補正を施して得られる複数色の画像信号を、色別に、例えば半導体レーザなどを用いて変調されたレーザ光線とする。このレーザ光線を、Se、アモルファスシリコンなどの無機感光体又はフタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などを電荷発生層として用いた有機感光体等からなる像担持体に一色ずつ複数回照射することで、複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像を例えば、帯電されたY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、及びK(ブラック)の4色のカラートナーで順番に現像する。そして、現像されたトナー像を無機または有機感光体からなる像担持体から用紙等の基材(支持体)に転写し、例えば加熱加圧定着方式の定着装置にて定着する。こうして、基材上にカラー画像を形成するようにしていた。
【0003】
なお、上記場合において、前記カラートナーは、例えばポリエステル樹脂、スチレン/アクリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体等などの結着樹脂中に、着色剤を分散させてなる平均粒径1〜15μmの粒子に、平均粒径が5〜100nm程度の微粒子、例えば酸化けい素、 酸化チタン、 酸化アルミニウム等のの無機微粒子、または、PMMA、PVDF等の樹脂微粒子を付着させたものである。また、前記着色剤は、例えば、Y(イエロ)としてベンジジンイエロ、キノリンイエロ、ハンザイエロ等、M(マゼンタ)としてローダミンB、ローズベンガル、ピグメントレッド等、C(シアン)としてフタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー等、K(ブラック)としてカーボンブラック、アニリンブラック、カラー顔料のブレンド等である。
【0004】
前記基材としては、パルプ原料を主成分とする普通紙、普通紙の上に樹脂に白色顔料等を混ぜ合わせたコート紙、ポリエステルなどの樹脂に白色顔料を混ぜ合わせた白色フイルムなどが使われていた。
例えば特開平5−197184号公報などに記載されているように、特に銀塩写真プリント同等の高光沢の画像を形成する場合には、普通紙、コート紙又は白色フイルムをベースとして、その上に熱可塑性樹脂からなる厚さ5−50μm程度の層を設けた基材が好ましいことが知られている。
また、写真プリント画像の場合には、一般に、基材の厚みが厚いことが好まれている。
【0005】
前記転写工程では、例えば感光体等からなる像担持体に対向して予め誘電体などで形成される転写ロール又は転写ベルトを配設し、転写ロール又は転写ベルト上に予め基材を吸着させて、この転写ロールにバイアスを印加し、あるいは、転写ベルトの背面に所定の転写部材(転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール、バイアスを印加した転写ブラシ等)を配設することで、転写ロール又は転写ベルトの背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与し、基材に対しトナー像を一色ずつ静電気的に転写する方法が知られている。
また、前記転写工程では、例えば感光体等からなる像担持体に対向して誘電体などで形成される例えばベルト状の中間転写体を配設し、所定の一次転写部材(転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール又はバイアスを印加した転写ブラシ等)を使って、中間転写体背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与することで、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に一色ずつ転写し、中間転写体上にいったんカラートナー像を形成した後で、所定の二次転写部材(例えば転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール又はバイアスを印加した転写ブラシ等)を使って、基材背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与することで、カラートナー像を基材に静電気的に転写する方法も知られている。
【0006】
更に、前記定着では、例えば互いに圧接する一対の定着ロールに白熱ランプなどの加熱源を内蔵させ、この一対の定着ロール間にカラートナー像が転写された基材を通過させることで、前記カラートナーを熱溶融して基材に定着する加熱加圧定着方式、あるいは、シリコンゴムなどの離型層が表面に形成された定着ベルトを複数の張架ロールに掛け渡し、この定着ベルトを挟んで一対の定着ロールを対向配置すると共に、前記定着ロールに白熱ランプなどの加熱源を内蔵させ、カラートナー像が転写された基材に前記定着ベルトを重ね合わせた状態で、一対の定着ロール間に前記基材を通過させてトナー像を加熱加圧定着し、トナー像が冷却された後に定着ベルトとカラートナー像とを分離することで、前記カラートナー像を基材に定着する冷却剥離定着方式などが知られている。
特に、銀塩写真プリント同等の高光沢の画像を作成する場合には、後者の定着方式が好ましいことが知られている。更に、後者の定着方式と前記の熱可塑性樹脂層を設けた基材とを組み合わせることで、画像濃度によらず一様な高光沢が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の画像形成装置にあっては、前記の熱可塑性樹脂層を設けた基材をベースと考えた場合、白色のPETフイルム又はコート紙を用いると画質は良好になるものの、基材が極めて高価になってしまうこと、一方、価格は安価な普通紙を用いると良好な画質が得られないという技術的課題が生じてしまう。
そこで、本発明者は、基材上にカラートナー像に加えて熱可塑性樹脂からなる透明トナー像を形成することで、高い光沢、かつ、良好な画質を達成する技術を既に提案した(例えば特願2001−142222号,特願2001−142223号)。
【0008】
ところが、上述した先行技術においては、市販の印刷用コート紙を用いると、銀塩写真プリントに比べて白色度が足らない、粒状性の悪さを感じる等、画質に関して未だ不十分な点が見られた。
特に、基材の厚みが厚い場合に前記不具合がより顕著であった。
この点に関し、市販のコート紙に代えて、基材として、Never Tear Paper (Xerox社製)のようなPET樹脂に白色顔料が分散されたフイルムを用いるようにすれば、上記の画質の問題は改善できるが、この場合、基材自体の値段がより嵩むという点で好ましいとは言えない。
【0009】
そこで、本発明者は、比較的安価に製造でき、かつ、白色度の高い画像を得るための汎用的な基材として、例えば、少なくともパルプ原料からなる坪量100〜200g/m2程度の原紙に、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂に酸化チタンなどの白色顔料が分散された光散乱層をもつ基材を用い、上述したカラートナー像及び透明トナー像を形成する手法を試みた。
ところが、この種の基材を用いたところ、基材へのトナー像の定着過程において基材表面の光散乱層が溶融するためか、画像全面に渡って一様で高光沢な好ましい表面構造が得られず、また、粒状性も未だ不十分な感があった。
【0010】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、汎用的で安価な基材を使って、画像全面に一様な高光沢をもち、かつ、白色度が高く、粒状性のよい画像を作成する画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、基材の光散乱層の溶融特性と透明トナー像の溶融特性との関係について試行錯誤検討したところ、両者の溶融特性を最適化することで、画像品質を改善できることを見出し、本発明を案出するに至ったものである。
すなわち、本発明は、図1に示すように、基材1上に、カラートナー像4及び透明トナー像5を形成する画像形成装置において、白色顔料と熱可塑性樹脂とが少なくとも含まれる光散乱層1bを備えた基材1と、この基材1上にカラートナー像4及び透明トナー像5を形成する作像ユニット2と、この作像ユニット2にて形成された各トナー像4,5を基材1上に定着する定着装置3とを備え、光散乱層1bの熱可塑性樹脂としては、粘度102Pa・sとなる温度Tが110〜130度の範囲にあるポリオレフィン系樹脂を用い、透明トナー像5の熱可塑性樹脂としては、粘度103Pa・sとなる温度tが80度〜130度の範囲にあるポリエステル系樹脂を用いたことを特徴とするものである。
【0012】
このような技術的手段において、基材1は白色顔料と熱可塑性樹脂とが少なくとも含まれる光散乱層1bを備えたものであれば適宜選定して差し支えないが、基材1を安価に提供するという観点からすれば、少なくともパルプ原料からなる坪量100〜200g/m2程度の原紙1aに光散乱層1bを設けるようにすればよく、また、光散乱層1bの厚みとしては10〜50μmであることが好ましい。
また、基材1としては、少なくとも光散乱層1bを備えていればよいため、他の機能層(例えばゼラチン層、帯電防止層など)を備えていてもよいことは勿論である。
【0013】
更に、作像ユニット2としては、カラートナー像4及び透明トナー像5を形成し得るものであれば適宜選定して差し支えない。
例えば基材1上にカラートナー像4及び透明トナー像5を定着前に積層する態様としては、作像ユニット2は、基材1上にカラートナー像4及び透明トナー像5が静電転写せしめられる静電転写装置を備えていればよい。
また、基材1上にカラートナー像4を形成し、定着過程で透明トナー像5を積層する態様としては、作像ユニット2は、基材1上にカラートナー像4が静電転写せしめられる静電転写装置と、定着装置3の定着部材3aに透明トナー像5を形成する透明トナー像形成装置とを備え、定着装置3の定着部材3aと基材1とのニップ部にて基材1上のカラートナー像4上に透明トナー像5を積層するようにすればよい。
【0014】
また、定着装置3としては、基材1上にカラートナー像4及び透明トナー像5を定着するものであれば適宜選定して差し支えないが、好ましい態様としては、例えば基材1上の画像を挟んで密着する定着部材3aを具備し、基材1上のカラートナー像4及び透明トナー像5を加熱加圧する加熱加圧手段3bと、加熱加圧された各トナー像4,5を例えば30度〜80度に冷却して定着部材3aから剥離する冷却剥離手段3cとを備えている態様が挙げられる。
本態様によれば、加熱加圧工程後に冷却剥離すると、基材1上の画像G表面部には定着部材3aの表面性がそのまま転写されるため、定着部材3aの表面性が良好であれば好ましい画像構造が得られる。
【0015】
更に、基材1の光散乱層1bの溶融条件としては、光散乱層1bの熱可塑性樹脂は粘度102Pa・sである温度Tが110度以上130度以下であるポリオレフィン系樹脂からなることが必要である。
このとき、110度未満だと、定着前に光散乱層1bが溶融し過ぎて表面が発泡してしまい、平滑な表面を形成できないという懸念があり、また、130度を超えると、定着温度を高く設定することが必要になってしまう点で好ましくない。
ここでいう定着温度とは、光散乱層1bの実際の温度を意味するものではなく、基材1や定着部材3a等の熱容量や定着部材3aの移動速度による熱損失分を考慮した上で、定着に要する設定温度を意味するものであり、光散乱層1bの実際の温度に比べて例えば40度〜60度程度高く設定される。
また、光散乱層1bの熱可塑性樹脂は、重量平均分子量Mwが、104〜106であることが好ましく、104未満では表面の強度不足、106を超えた範囲では平滑な平面が得られない。
一方、透明トナー像5の溶融条件としては、透明トナー像5の熱可塑性樹脂は粘度103Pa・sとなる温度tが80度〜130度の範囲にあるポリエステル系樹脂からなることが必要である。
このとき、80度未満であれば、定着前に溶融してしまい、透明トナー像5表面層が不均一になり易く、かつ、このようなトナーは現像装置中で凝集し易く、できた画像の耐熱性や強度が足りない等の問題を生ずる。また、130度を超えてしまうと、定着時に充分に溶融しない懸念がある点で好ましくない。
また、光散乱層1bと透明トナー像5の対象粘度が102又は103Pa・sに着目しているが、これは、平滑な面が生ずるにはトナーは103Pa・s前後が妥当であり、基材1(ポリオレフィン系)では102Pa・s程度で耐熱性と強度とも十分であることによる。
【0016】
更に、カラートナー像4の溶融条件としては、カラートナー像4の熱可塑性樹脂は粘度103Pa・sとなる温度t’がt±10度のポリエステル系又はスチレンアクリル系の樹脂を主成分とするものであることが好ましい。
透明トナー像5の同様の温度に対して±10度以下の範囲であれば、カラートナー像4のある画像部とカラートナー像のない非画像部との境界の画像エッジ部分に気泡を発生することなく滑らかな表面構造が得られる。
【0017】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、基材11にカラー画像を形成する作像ユニット30と、この作像ユニット30にて形成された基材11上の各トナー像を定着させる定着装置40と、定着装置40に基材11を搬送する搬送装置50とを備えている。
【0018】
本実施の形態において、作成される画像構造は、例えば図2及び図3に示すように、基材11上に、カラートナー像12、そして透明トナー像13を積層するものである。
前記基材11の好ましい態様としては、坪量100〜200g/m2の原紙11a上に、白色顔料と熱可塑性樹脂とが少なくとも含まれる厚さ10μm以上50μm以下の光散乱層11bを少なくとも備えてなるものがある。
ここで、坪量100〜200g/m2の原紙11aが好ましいのは、印画紙として好まれる基材の厚み範囲を想定したものであり、また、光散乱層11bの厚み範囲については、10μm未満であると、表面性が不均一になり易く、また、50μmを超えると、材料が嵩み過ぎるという点を考慮したものである。
【0019】
そして、光散乱層11bにおいて、白色顔料には酸化チタン、炭酸カルシウムなどの公知の白色顔料の微粒子を使うことができる。白色度を高めるという観点から酸化チタンを主成分とすることが好ましい。また、白色顔料の重量比率は、熱可塑性樹脂100重量部に対して20−50重量部の比率であることが好ましい。
このようにして表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる。
また、光散乱層11bには紫外線を吸収して蛍光を発する蛍光増白剤を添加することが好ましい。このような基材11は白色度が高く、色が鮮やかな画像を提供することができる。
【0020】
更に、光散乱層11bの熱可塑性樹脂の好ましい態様としては、重量平均分子量Mwが104〜106の範囲、粘度102 Pa・sとなる温度Tが110度以上130度以下の範囲にあるポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン樹脂)からなる。
ここで、粘度Tが110度未満であると、定着前に光散乱層11bが溶融してし過ぎて表面が発泡してしまい平滑な表面を形成することができないという懸念があり、また、130度を超えると、定着温度を高く設定することが必要になってしまうことから、110度以上130度以下の範囲の材料が選定される。
【0021】
また、前記基材11としては、表面にさらにゼラチン層(図示せず)を積層してなる態様が好ましい。
このような基材11は、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、また、カラートナーの転写性もよく、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができるが、特に、ゼラチン層の存在により転写性が良くなる点で好ましい。
更に、前記基材11としては、裏面にポリオレフィン樹脂層、さらに表面若しくは裏面の少なくともいずれかに帯電防止層を備えてなる態様であることが好ましい。
このような基材11は、白色度が高く、表面が平滑で光沢も高く、裏面に画像を作った場合でも裏写りせず、かつ、色が鮮やかで、滑らかな粒状感の良い画像を提供することができる上に、基材の搬送性が良く、ほこり汚れが付きにくいという利点をもつ。
【0022】
また、カラートナー像12は、例えば着色顔料を熱可塑性樹脂に分散してなる公知の電子写真用カラートナー粒子を溶融定着した層からなる。
前記カラートナーの組成、平均粒径等については、本発明の目的を害しない範囲の中から適宜選択される。
ここで、基材11との密着性、低温定着性の観点から熱可塑性樹脂はポリエステルであることが好ましい。また、帯電性や流動性の観点からトナー粒子のまわりにはシリカ粒子、酸化チタン粒子などの無機微粒子が付着されることが好ましい。更に、なめらかな調子再現、解像性、粒状性などの観点からカラートナーの体積平均粒子径は3〜10μmであることが好ましい。また、前記カラートナーの粒径は、特に限定する必要はないが、後述する露光装置による静電潜像を忠実に再現できる機能を有することを考えると4μm以上、8μm以下がより望ましい。
また、カラートナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有してなる絶縁性の粒子など適宜選定して差し支えないが、シアン、マゼンタ、イエロの3種類のものを使うことが好ましい。また、これに加えて黒トナーを使ってもよい。
【0023】
前記結着樹脂としては、透明トナーにおける結着樹脂として後に例示したものが挙げられる。また、結着樹脂は、重量平均分子量5000〜12000のポリエステルであることが好ましい。
また、前記着色剤としては、トナー用として通常用いられている着色剤であれば特に制限はなく、それ自体公知のシアン顔料または染料、マゼンタ顔料または染料、イエロ顔料または染料、ブラック顔料または染料の中から選択できる。
好ましくは、高光沢が得られる効果を高めるためには、着色剤の顔料とバインダの界面での乱反射を抑えることが重要であり、例えば特開平4−242752号公報に示すように、小粒径の顔料を高分散した着色剤との組合せが有効である。
【0024】
更に、カラートナーの熱可塑性樹脂は、粘度103 Pa・sとなる温度t’が、透明トナーの同様の温度に対して(10度以下の範囲にあることが好ましい。
この範囲にあると、カラートナー像のある画像部とカラートナー像のない非画像部との境界の画像エッジ部分に気泡を発生することなく滑らかな表面構造が得られる。
本実施の形態において、前記カラートナーは適宜作製したものであってもよいし、市販品であってもよい。
なお、前記カラートナーは、適宜選択したそれ自体公知のキャリアと組み合わされて現像剤とされた後で使用される。また、一成分系現像剤として、現像スリーブまたは帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する手段も適用できる。
【0025】
また、透明トナー像13は透明トナー粒子を溶融定着した層からなる。
前記透明トナーは、少なくとも熱可塑性の結着樹脂を含有してなる。
本実施の形態において、『透明トナー』とは、光吸収や光散乱による着色を目的とした色材(着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子、黒色磁性粉など)を含まないトナー粒子であることを意味する。
また、本実施の形態における透明トナーは通常、無色透明であるが、その中に含まれる流動化剤や離型剤の種類や量によっては、透明度が若干低くなっていることがあるが、実質的に無色透明であれば全て適用可能である。
【0026】
前記結着樹脂としては、実質的に透明であればよく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、その他のビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂などの一般トナー用に用いられる公知の樹脂とその共重合体が挙げられる。これらの中でも、基材11との密着性、低温定着性、定着強度、保存性などのトナー特性を同時に満足し得る点でポリエステル系樹脂が好ましい。また、結着樹脂は、重量平均分子量が5000以上40000以下、かつ、ガラス転移点が55度以上75度未満であることが好ましい。
【0027】
特に、本実施の形態にあっては、透明トナーの結着樹脂(熱可塑性樹脂)は、粘度が103Pa・sとなる温度tが80度以上130度以下であることが必要である。
ここで、このような範囲を選定した理由は、80度未満であると、定着前に透明トナーが不必要に溶融してしまって、例えば現像装置中でトナーが固化し、凝集体を作ってしまったり、画像表面の耐熱性が不足してしまったりするし、また、130度を超えると、定着時に透明トナーが充分に溶融しないことに基づき画像表面を平滑化するための定着温度が高くなり過ぎてしまう。
【0028】
また、前記透明トナーにおいて、高い光沢度をムラなく均一に得るためには、トナーの流動性と帯電性との制御が必要になる。前記透明トナーの流動性と帯電性とを制御する観点から、前記透明トナーのトナー表面に、無機微粒子及び/又は樹脂微粒子を外添ないし付着させることが好ましい。
前記無機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化すず、酸化モリブデンなどが挙げられる。また、帯電性などの安定性を考慮し、これらの無機微粒子に対して、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を用いて疎水化処理したものも使用できる。
【0029】
前記有機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂、フっ素系樹脂などが挙げられる。
無機微粒子及び有機微粒子の平均粒径は0.005〜1μmであるのが特に好ましい。前記平均粒径が0.005μm未満であると、透明トナーの表面に該無機微粒子及び/又は樹脂微粒子を付着させたときに凝集が起こり、所望の効果が得られないことがある一方、1μmを越えたときにはより高光沢な画像を得ることが困難になる。
【0030】
前記透明トナーにはワックス(WAX)が添加されていることが好ましい。
WAXの組成としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、WAXとして用いられている公知の材料の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリオレフィン系樹脂、カルナバ天然ワックスなどが挙げられる。ここで、融点80度以上110度以下のWAXが2重量%以上8重量%未満の比率で添加されていることが好ましい。
また、前記透明トナーの粒径は、特に限定する必要はないが、平滑な平面構造を安定的に得るという観点からすれば、体積平均粒子径は10〜20μmであることが好ましい。
なお、前記透明トナーは、適宜選択したそれ自体公知のキャリアと組み合わされて現像剤とされた後で使用される。また、一成分系現像剤として、現像スリーブまたは帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する手段も適用できる。
【0031】
また、本実施の形態において、作像ユニット30としては、公知の電子写真方式のトナー画像形成装置が用いられる。
また、定着装置40としては適宜選定して差し支えないが、ベルト状定着部材(定着ベルト41)を有し、このベルト状定着部材にて基材11上の画像を加熱加圧する加熱加圧装置と、加熱加圧された後に基材を冷却剥離する冷却剥離装置とを備えることが好ましい。
ここで、ベルト状定着部材にはポリイミド等のポリマフィルムを用いることができる。導電性カーボン粒子や導電性ポリマ等の導電性の添加材を分散するなどにより抵抗値が調節されていることが好ましい。形状はシート状のものであってもよいが、無端ベルト形状のものを使うことも好ましい。また、剥離性や面質の観点から、前記ベルト表面が、シリコン樹脂、及び/またはフッ素系樹脂によって被覆されていることが好ましい。
【0032】
また、前記加熱加圧装置には、公知のものを使うことができる。
例えば一定速度で駆動された一対のロールの間にベルト状定着部材及び画像が形成された基材11を挟んで駆動するものが挙げられる。
ここで、このロールの一方または両方ともに、例えば内部に熱源を備える等の装置で、その表面が透明トナーの溶融する温度に加熱されており、かつ、二つのロールは圧接されている。好ましくは、一方または両方のロール表面にはシリコンゴムまたはフッ素ゴム層が設けられていて、加熱加圧される領域の長さが1〜8mm程度の範囲にあることがよい。
また、定着における加熱ロール42,加圧ロール46の表面温度は、基材11の光散乱層11bを不必要に溶融しないという観点から、加熱加圧領域での光散乱層11bの温度がT(光散乱層11bの熱可塑性樹脂の粘度102Pa・sになる温度:本例では110度〜130度)+10度以下になるように調整されることが好ましい。
【0033】
更に、前記冷却剥離装置としては、ベルト状定着部材にて加熱加圧された基材を冷却した後に剥離部材にて基材11を剥離するものが挙げられる。
このとき、冷却手段としては、自然冷却でもよいが、装置の大きさの観点から、ヒートシンクまたはヒートパイプ等の冷却部材を使って冷却速度を速めることが好ましい。また、剥離部材としては、剥離爪をベルト状定着部材と基材11の間に挿入する態様や、剥離位置に曲率の小さなロール(剥離ロール)を設けて剥離させる態様が好ましい。
【0034】
また、定着装置40に基材11を搬送する搬送装置50には、それ自体公知の搬送装置を使うことができる。
このとき、搬送速度が一定であることが好ましいので、例えば、一定の回転数で回る一対のゴムロールの間に前記基材11を挟んで駆動する装置、あるいは、一方がモータ等で一定速度に駆動された一対のロールにゴム等でできたベルトを巻いて、このベルトの上に前記基材11をおいて定速駆動する装置を使うことができる。
特に、未定着のトナー画像が形成されている場合は、トナー像を乱さないという観点から後者の装置が好ましい。
【0035】
以下、図2に示す画像形成装置をより具体的に説明する。
同図において、作像ユニット30としては、感光体ドラム31の周囲に、図示外の帯電器と、原稿32を露光走査して感光体ドラム31上に静電潜像を形成する露光装置33と、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー及び透明トナーが収容された現像器34a〜34eを搭載したロータリ型現像装置34と、感光体ドラム31上の画像を一時的に保持する中間転写ベルト35と、感光体ドラム31上の残留トナーを清掃する図示外のクリーニング装置とを配設し、前記中間転写ベルト35のうち感光体ドラム31の対向部位には一次転写装置(例えば転写コロトロン)36を配設すると共に、中間転写ベルト35のうち基材11の通過部位には二次転写装置37(本例では中間転写ベルト35及び基材11を挟む一対の転写ロール37a及びバックアップロール37bを配設したものが用いられる。
【0036】
ここで、露光装置33は、原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、原稿32からの反射光をカラースキャナ332にて色分解し、これを画像処理装置333にて画像処理した後、例えばレーザダイオード334及び光学系335を通じて感光体ドラム31の露光ポイントに静電潜像書込光を照射するものである。
また、定着装置40は、適宜数(本例では4つ)の張架ロール42〜45に掛け渡される定着ベルト41(例えば表面にSiゴムが塗布されたベルト材を使用)と、この定着ベルト41の入口側に位置する張架ロールを加熱可能に構成した加熱ロール42と、この定着ベルト41の出口側に位置する張架ロールを基材11が剥離可能となるように構成する剥離ロール45と、前記加熱ロール42に対向して定着ベルト41を挟んで圧接配置される加圧ロール46(必要に応じて熱源を付加して差し支えない)と、定着ベルト41の内側に設けられ且つ加熱ロール42から剥離ロール45に至る途中で定着ベルト41を冷却する冷却部材としてのヒートシンク47とを備えている。
尚、定着装置40と作像ユニット30の画像形成部位との間には例えば搬送ベルトからなる搬送装置50が配設されている。
【0037】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置を用いてカラーコピーをとる場合には、まずコピーをとる原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、その反射光をカラースキャナ332により色分解し、画像処理装置333で画像処理して色補正を施して得られる複数色のカラートナーの画像データと透明トナーの画像データとを色別にレーザダイオード334を用いて、変調されたレーザ光線とする。
このレーザ光線を感光体ドラム31に1色ずつ複数回照射して複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像については、透明トナー及びイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のカラートナーを用い、これらを透明トナー現像器34e、イエロ現像器34a、マゼンタ現像器34b、シアン現像器34c、ブラック現像器34dにて順番に現像する。
【0038】
そして、現像されたカラートナー像及び透明トナー像は、感光体ドラム31上から中間転写ベルト35上に一次転写装置36(転写コロトロン)にて順次転写され、中間転写ベルト35上に転写された透明トナー像及び四色のカラートナー像は、二次転写装置37にて基材11に一括転写される。
この後、カラートナー像12、さらには透明トナー像13が形成された基材11は、図3に示すように、搬送装置50を経て定着装置40に搬送される。
【0039】
次に、この定着装置40の作動について説明すると、加熱ロール42及び加圧ロール46は共にトナーの溶融温度に予め加熱されている。また、二つのロール42,46間には例えば荷重100kg重の力が加えられている。更に、二つのロール42,46は回転駆動されており、これに追従して定着ベルト41も駆動されている。
そして、定着ベルト41は、加熱ロール42と加圧ロール46とのニップ部で、カラートナー像と透明トナー像が形成された基材11の表面と接触し、カラートナー像及び透明トナー像が加熱溶融される(加熱加圧工程)。
このとき、基材11上の光散乱層11b及び透明トナー像13、更にはカラートナー像12の溶融特性が好ましい範囲に選定されているため、定着ベルト41の表面形状が基材11上の画像にそのまま転写される。
【0040】
すると、基材11と定着ベルト41とは溶融したトナー層を介して接着された状態で剥離ロール45まで運ばれるが、この間に、定着ベルト41、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11はヒートシンク47で冷却される(冷却工程)。
このため、基材11が剥離ロール45に到達すると、剥離ロール45の曲率によって、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11は一体となって定着ベルト41から剥離する(剥離工程)。
以上により、基材11上に高光沢のカラー画像が形成される。
このような性能については後述する実施例にて裏付けられる。
【0041】
また、このような作像過程において、基材11及び定着ベルト41については、作製された画像の表面が、以下の光学反射特性▲1▼〜▲3▼の評価値が所望の範囲に収まるように選定することが好ましい。尚、これらの光学反射特性を評価する装置については、例えば特願2002−164872号に開示されている。
▲1▼ 半値幅の計算
各YにおけるX方向の反射分布において、反射率の最大値Rmaxを求め、反射率がこの半値となる2つのX値における差分の絶対値をA(Y)とし、下記の式によりAを計算した。
平均半値幅:A = ΣA(i)/n
また、評価画像の替わりに村上色彩技術研究所(株)製の光沢度測定用標準板 (黒色、Gloss98.6)を画像固定台にのせ、同様の測定と計算を行ないA0を求めた。
A/A0が1を下回る場合には画像が表面側を凹面として湾曲しているので好ましい面質ではない。また、A/A0が2を超える面は、平滑感を損なう面として好ましい印象を与えない。
【0042】
▲2▼ 重心変動の見えΔxGWSの計算
▲2▼の特性値は反射像のうねりの見え方と対応する指標である。以下の式で計算した。
まず、各Yにおける重心座標: xG(y)は以下の式で求めた。ここで、R(j,y)は、X=J、Y=yにおける反射率の値である。
また、評価画像の替わりに村上色彩技術研究所(株)製の光沢度測定用標準板 (黒色、Gloss98.6)を画像固定台にのせ、同様の測定と計算を行ない、重心変動の見えΔxGWS0を得た。
ΔxGWS/ΔxGWS0が10を超える画像は、うねりが目立つので、好ましい見えをもつ面質の画像ではなかった。
【0043】
▲3▼ 1/10値幅の計算
各YにおけるX方向の反射分布において、反射率の最大値Rmaxを求め、反射率がこの1/10の値となる2つのX値における差分の絶対値をB(Y)とし、下記の式によりBを計算した。
平均半値幅: B = ΣB(i)/n
Bが3×A0未満の画像の場合には、画像表面についた傷や汚れ、さらには画像の湾曲や折れ目が目立ちやすく、見た目の好ましさを損なう。また、Bが6×A0を超える画像は表面が平滑でなく、くもり感を与えるので好ましい印象を与えず、さらに色再現性や高濃度再現性に劣る画像となる。
【0044】
例えば▲1▼の要件については、A/A0が2を超える場合には、定着ベルト41の表面粗さを小さくすることが好ましい。
一方、A/A0が1未満の場合、基材11の厚みを増やす、裏面に熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
また、▲2▼の要件については、ΔxGWS/ΔxGWS0が10を超える場合、平滑性が高く、地合いのむらのない原紙を用いることが好ましい。また、定着ベルト41表面にゴム層が設けられている場合、その硬度を高めるまたは厚みを薄くすることも好ましい。
更に、▲3▼の要件については、B/B0が3を下回る場合、表面に有機若しくは無機のフィラーまたは微粒子を添加したゴム層を有する定着ベルト41を用いることが好ましい。
B/B0が6を超える場合、表面の粗さが細かい定着ベルト41を用いることが好ましい。また、表面に有機若しくは無機のフィラーまたは微粒子を添加したゴム層を有するベルトを用いる場合には、フィラーまたは微粒子のサイズを小さくすることが好ましい。
【0045】
より具体的に述べると、定着ベルト41の表面については、光学反射特性▲1▼及び▲3▼を満たす定着ベルト41を選定するようにすればよい。
この場合、画像の表面を構成する透明トナーの溶融特性を好ましい範囲に選定すれば、定着ベルト41の表面形状が基材11上の画像にそのまま転写される。ここで、透明トナーの好ましい溶融特性としては、トナー樹脂として、定着過程のトナー層温度における粘度が102〜5×103Pa・s範囲であればよい。102以下であると、透明トナー像のオフセット(定着ベルト41に透明トナーが残留し易い)という問題があり、また、5×103以上であると、透明トナーの粒子形状が残り、▲1▼の要件を充足し難い。
尚、本態様では、粘度は、例えば回転平板型レオレータ(レオメトリックス社製:RDAII)を用いて、歪み量20%、角速度1rad/sec.の下で測定した。
【0046】
また、▲2▼の要件に寄与する因子としては、定着ベルト41及び基材11の弾性特性が挙げられる。
定着ベルト41の好ましい硬度特性としては、硬度(アスカC)が30度〜60度、厚みが20μm〜50μmの弾性層を備えていればよい。
硬度が低すぎる又は弾性層が厚すぎると、トナーや基材11によっては▲2▼の要件が満たされない。
一方、硬度が高すぎる又は弾性層の厚さが薄すぎると、高濃度部と低濃度部との段差部分が定着ベルト41に密着し難くなり、均一な表面ができない。
更に、基材11の好ましい弾性特性については、基材11のうち、表面層を除いた紙部分における空隙率が50%以上であればよい。
尚、本態様において、空隙率の評価法は、水銀圧入法を使ったポロシメータ(株式会社島津製作所製)で測定した。
【0047】
◎実施の形態2
次に、本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態2を示す。
本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば図4に示すように、白色顔料と熱可塑性樹脂を少なくとも含む光散乱層11bを少なくとも有する基材11に、カラートナー像12及び透明トナー像13からなる写真画像を形成する作像ユニット30と、この作像ユニット30にて形成された基材11上の各トナー層を定着させる定着装置40と、画像が形成された基材11を定着装置40に搬送する搬送装置50とを備えているが、実施の形態1と異なり、作像ユニット30は、ロータリ型現像装置34の透明トナー現像器34eに代えて、定着装置40のベルト状定着部材(定着ベルト41)上に透明トナー像が形成せしめられる透明トナー像形成装置60を具備したものである。
【0048】
本実施の形態において、作像ユニット30、定着装置40及び搬送装置50の基本的構成は実施の形態1と略同様であり、同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
特に、本実施の形態では、透明トナー像形成装置60は、透明トナー像担持体61(ドラム状又はベルト状を問わない)を有し、この透明トナー像担持体61上に透明トナー像が形成せしめられる各デバイスを備えたものである。
【0049】
ここで、透明トナー像担持体61としては、ポリイミド等のポリマフィルムを用いることができる。安定に一定量の透明トナー像を形成するためには、導電性カーボン粒子や導電性ポリマー等の導電性の添加材を分散するなどにより抵抗値が調節されていることが好ましい。
また、形状はシート状のものであってもよいが、無端ベルト状のものを使うことも好ましい。また、剥離性の観点から、前記ベルト表面が、シリコン樹脂、及び/またはフッ素系樹脂によって被覆されていることが好ましい。また、平滑性の観点から、75度光沢度計で測ったときの表面の光沢度が60以上であることが好ましい。
【0050】
更に、透明トナー像を形成するためのデバイスとしては適宜選定して差し支えなく、それ自体公知の現像装置を使うことができる。
例えば、透明トナー像担持体61の裏面に接地またはバイアス電圧を印加したロールが接触した状態にある位置で、一成分現像装置や二成分現像装置を対向させて透明トナー層を透明トナー像担持体61に直接現像する態様がある。
ここで、透明トナー現像装置の位置における前記透明トナー像担持体61の温度が60度以下であることが好ましい。
【0051】
また、透明トナー像形成装置60として電子写真方式を採用すれば、透明トナー像担持体61として例えば感光体ドラムを用い、この感光体ドラム61に対向する帯電装置62、感光体ドラム61を露光する露光装置63、カラー画像上の透明トナー像の形成領域を制御するための透明領域信号形成装置64、感光体ドラム61に対向する透明トナー像現像装置65、感光体ドラム61上の透明トナー像をベルト状定着部材(定着ベルト)41に転写する転写装置66とからなることが好ましい。
【0052】
ここで、感光体ドラム61としては、特に制限はなく公知のものでよく、単層構造のものであってもよいし、多層構造で機能分離型のものであってもよい。また、材質としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機ものであってもよいし、有機のものであってもよい。
また、帯電装置62には、例えば、導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触帯電、コロナ放電を利用したコロトロン帯電やスコロトロン帯電などのそれ自体公知の手段を使うことができる。
更に、露光装置63には、半導体レーザ、走査装置及び光学系からなるレーザ走査装置(ROS:Raster Output Scanner)、LEDヘッド、ハロゲンランプなどの公知の露光用光源を使うことができる。
本例では、露光装置63には透明領域信号形成装置64が付設されており、透明領域信号に基づいて露光像の領域、すなわち、透明トナー像で被覆する基材11上の位置を所望範囲に変化させるという好ましい実施の形態を考えると、レーザ走査装置またはLEDヘッドを使うことが好ましい。
【0053】
透明トナー像現像装置65は、感光体ドラム61上に均一な透明トナー層を形成できるという目的を果たす限り、一成分、二成分を問わず公知の現像装置を使うことができる。尚、本例では、透明領域信号形成装置64からの信号に基づいて透明トナー像13の形成範囲を制御するようにしているが、特に、基材11全面に渡って透明トナー13を形成するようにしても差し支えない。
また、転写装置66には、例えば、電圧を印加した導電性または半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いて、感光体ドラム61と定着ベルト41との間に電界を作り、荷電の透明トナー粒子を転写する態様や、コロナ放電を利用したコロトロン帯電器やスコロトロン帯電器などを用い、定着ベルト41の裏面をコロナ帯電して荷電の透明トナー粒子を転写する態様など、公知の手法を使うことができる。尚、図4では、張架ロール43を転写装置66としての機能部材とした態様が示されている。
【0054】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置を用いてカラーコピーをとる場合には、まずコピーをとる原稿32に照明ランプ331からの光を照射し、その反射光をカラースキャナ332により色分解し、画像処理装置333で画像処理して色補正を施して得られる複数色のカラートナーの画像データと透明トナーの画像データとを色別にレーザダイオード334を用いて、変調されたレーザ光線とする。
このレーザ光線を感光体ドラム31に1色ずつ複数回照射して複数個の静電潜像を形成する。これら複数個の静電潜像については、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のカラートナーを用い、イエロ現像器34a、マゼンタ現像器34b、シアン現像器34c、ブラック現像器34dにて順番に現像する。
【0055】
そして、現像されたカラートナー像は、感光体ドラム31上から中間転写ベルト35上に一次転写装置36(転写コロトロン)にて順次転写され、中間転写ベルト35上に転写された四色のカラートナー像は、二次転写装置37にて基材11に一括転写される。
このようにして、カラートナー像が形成された基材11は、図4に示すように、搬送ベルト50を経て定着装置40に搬送される。
【0056】
次に、定着装置40及び透明トナー像形成装置60の作動について説明する。
加熱ロール42及び加圧ロール46は共にトナーの溶融温度に予め加熱されている。また、二つのロール42,46間には例えば荷重100kg重の力が加えられている。更に、二つのロール42,46は回転駆動されており、これに追従して定着ベルト41も駆動されている。
そして、基材11の搬送に同期して、透明トナー像形成装置60の透明トナー像担持体である感光体ドラム61が回転し、帯電装置(例えば帯電ロール)62にバイアス電圧が加えられて感光体ドラム61が一様帯電する。この感光体ドラム61には、透明領域信号形成装置64からの画像信号に基づき、露光装置63による露光が行われる。
【0057】
このとき、露光部は電位が低下するが、この部分が透明トナー像現像装置65で現像される。この後、バイアス電圧が印加されている転写装置(転写ロール)66により、図5に示すように、感光体ドラム61上の透明トナー像13が定着ベルト41側に転写される。
すると、透明トナー像13の転写された定着ベルト41は、加熱ロール42及び加圧ロール46のニップ部で、カラートナー像12が形成された基材11の表面と接触し、カラートナー像12及び透明トナー像13は加熱溶融される(加熱加圧工程)。
このとき、基材11上の光散乱層11b及び透明トナー像13、更にはカラートナー像12の溶融特性が好ましい範囲に選定されているため、定着ベルト41の表面形状が基材11上の画像にそのまま転写される。
【0058】
すると、基材11と定着ベルト41とは溶融したトナー像を介して接触された状態で剥離ロール45まで運ばれるが、この間に、定着ベルト41、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11はヒートシンク47で冷却される(冷却工程)。
このため、剥離ロール45に到達すると、剥離ロール45の曲率によって、透明トナー像13、カラートナー像12及び基材11は一体となって定着ベルト41から剥離する(剥離工程)。
以上により、基材11上に高光沢のカラー画像が形成される。
このような性能については後述する実施例にて裏付けられる。
【0059】
【実施例】
◎実施例1
− 有色トナー現像剤 −
結着樹脂にテレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62度、Mn=4500、Mw=10000)を用い、これを100重量部に対して、イエロートナーの場合、着色剤としてベンジジンイエロー5重量部、マジェンタトナーの場合、着色剤としてピグメントレッド4重量部、シアントナーの場合、着色剤としてフタロシアニンブルー4重量部、ブラックトナーの場合、着色剤としてカーボンブラック5重量部、をそれぞれ混合してバンバリーミキサーを使って加熱溶融混合し、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=7μmの微粒子を作製した。
この微粒子100重量部に、下記の二種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量 1.0 重量部)である。無機微粒子BはTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量 1.0 重量部)である。
このトナーの溶融温度t’は115度となった。
Acolor635(富士ゼロクス(株)製)用のブラック現像剤と同じキャリア100重量部とこのトナー8重量部とを混合して、二成分現像剤を作製した。
【0060】
− 透明トナー −
結着樹脂にテレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=55度、Mn=3500、Mw=7500)を用い、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=15μmの透明微粒子を作製した。この透明微粒子100重量部に、下記の二種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量 1.0 重量部)である。無機微粒子B はTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量 1.0 重量部)である。
このトナーの溶融温度tは108度となった。
有色トナーと同じキャリア100重量部と、このトナー18重量部とを混合して、2成分現像剤を作製した。
【0061】
− カラー画像作製装置(作像ユニット) −
画像形成装置として上述した図2のカラー画像形成装置を用いた。定着過程を除く画像形成プロセスの速度は160mm/sである。画像信号100%部分での有色トナーの現像量が各色とも0.7(mg/cm2)となるように、トナーとキャリアの重量比率、感光体ドラム31帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
− 透明トナーの現像 −
透明トナー像現像装置65には、二成分現像器を用いた。透明トナーの現像量が1.5(mg/cm2)となるように、トナーとキャリアの重量比率、感光体帯電電位、露光量、現像バイアスを調整した。
− 基材 −
パルプ原料からなる厚さ150μmの原紙11aの表面に、ポリエチレン樹脂100重量部に対して、酸化チタンを30重量部の割合で混合した光散乱層11bを30μmの厚さでラミネート被覆した。また、裏面にはポリエチレン樹脂を30μmの厚さでラミネート被覆し、さらに帯電防止剤としてコロイダルシリカを塗布した。ここで、ポリエチレン樹脂の溶融温度Tは105度だった。
【0062】
− 定着装置 −
定着装置40の定着ベルト41は、厚さ80μmの導電性カーボンが分散されたポリイミドフイルムに、50μm厚みのKE4895シリコンゴム (信越化学工業(株)製)を塗布したものを用いた。
また、二つの加熱ロール42,加圧ロール46は、アルミニウム製の芯材の上に2mm厚みのシリコンゴム層を設けたものを用い、それらの中央に熱源としてハロゲンランプを配している。各ロール42,46表面の温度は双方ともに100度から150度の範囲で変えた。
定着速度は30mm/秒とした。
剥離位置での支持体の温度は70度となっている。
以上の装置で、ポートレート写真画像を出力した。
【0063】
ここで、使用したトナー材料の評価は以下のとおり実施した。
分子量の測定はゲルパーミッションクロマトグラフィを用いた。溶剤にはテトラヒドロフランを用いた。
トナーの平均粒径はコールタカウンタを用いて測定して、重量平均のd50を適用した。
なお、樹脂の粘度は、回転平板型レオメータ(レオメトリックス社製:RDAII)を用いて、角速度 1 rad/sのもとで測定した。
【0064】
◎実施例2
画像形成装置を図4に示すものに変えたこと以外は実施例1と同様な方法でカラー画像を作製した。
【0065】
◎実施例3
カラートナーを以下のものに変更したこと以外は実施例1と同様の方法でカラー画像を作製した。
− 有色トナー現像剤 −
結着樹脂にテレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62度、Mn=6000、Mw=15000)を用い、これを100重量部に対して、イエロトナーの場合、着色剤としてベンジジンイエロ5重量部、マゼンタトナーの場合、着色剤としてピグメントレッド4重量部、シアントナーの場合、着色剤としてフタロシアニンブルー4重量部、ブラックトナーの場合、着色剤としてカーボンブラック5重量部、をそれぞれ混合してバンバリーミキサーを使って加熱溶融混合し、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=7μmの微粒子を作製した。
この微粒子100重量部に、下記の二種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量 1.0 重量部)である。無機微粒子BはTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量 1.0 重量部)である。
溶融温度t’は140度である。
Acolor635(富士ゼロクス(株)製)用のブラック現像剤と同じキャリア100重量部とこのトナー8重量部とを混合して、二成分現像剤を作製した。
【0066】
◎比較例1
透明トナー現像剤を以下に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で画像を作製した。
− 透明トナー −
結着樹脂にテレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62度、Mn=6000、Mw=15000)を用い、これをジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、d50=15μmの透明微粒子を作製した。この透明微粒子100重量部に、下記の二種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。
無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量 1.0 重量部)である。無機微粒子BはTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量 1.0 重量部)である。
このトナーの溶融温度tは135度となった。
有色トナーと同じキャリア100重量部と、このトナー18重量部とを混合して、二成分現像剤を作製した。
【0067】
◎比較例2
基材をJ紙(富士ゼロックス(株)製)に変更したこと以外、実施例1と同じ装置でカラー画像を作製した。
【0068】
実施例1〜3及び比較例1〜2について画像評価を行ったところ、以下のような結果が得られた。
実施例1及び実施例2の画像は、定着温度120度において、表面の光沢も高く、画像は滑らかで粒状も良く、白地部の白色度も高く、銀塩写真同等の好ましい写真プリントが作製できた。
また、実施例3の画像は、定着温度120度において、表面の光沢も高く、画像は滑らかで粒状も良く、白地部の白色度も高く、銀塩写真同等の好ましい写真プリントが作製できた。
但し、画像濃度の差の大きな部分の境界部に目視ではほとんど検出できない程度の小気泡が発生した。
【0069】
一方、比較例1の画像は、定着温度を140度まで上げても高い光沢が得られなかった。また、135度以上の定着温度では、トナー層下のポリエチレン樹脂が溶け出すためか、1mm程度の大きな気泡が数多く発生した。また、このためか130度以上の温度では粒状も悪化していた。
更に、比較例2の画像は、定着温度120度以上の温度では高い光沢が得られたものの、粒状が悪く、滑らかな画像は得られなかった。また、白色度も低く感じられた。
以上のように、実施例1〜3による画像については、比較例1,2に比べて、極めて良好な結果が得られることが理解される。
【0070】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、光散乱層を有する基材上にカラートナー像及び透明トナー像を形成する態様において、基材の光散乱層及び透明トナー像の溶融特性を調整することで、画像定着性を改善するようにしたので、画像全面に一様な高光沢をもち、かつ、白色度が高く、粒状性のよい画像を作製することが可能である。
このため、汎用的で安価な基材を使って、画像全面に一様な高光沢をもち、かつ、白色度が高く、粒状性のよい画像を作製する画像形成装置を確実に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
【図3】実施の形態1における画像の定着過程を示す説明図である。
【図4】実施の形態2に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
【図5】実施の形態2における画像の定着過程を示す説明図である。
【符号の説明】
1…基材,1a…原紙,1b…光散乱層,2…作像ユニット,3…定着装置,3a…定着部材,3b…加熱加圧手段,3c…冷却剥離手段,4…カラートナー像,5…透明トナー像,G…画像
Claims (11)
- 基材上に、カラートナー像及び透明トナー像を形成する画像形成装置において、
白色顔料と熱可塑性樹脂とが少なくとも含まれる光散乱層を備えた基材と、
この基材上にカラートナー像及び透明トナー像を形成する作像ユニットと、
この作像ユニットにて形成された各トナー像を基材上に定着する定着装置とを備え、
光散乱層の熱可塑性樹脂は粘度102Pa・sとなる温度Tが110〜130度の範囲にあるポリオレフィン系樹脂からなり、
透明トナー像の熱可塑性樹脂は粘度103Pa・sとなる温度tが80度〜130度の範囲にあるポリエステル系樹脂からなることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
定着装置は、基材上の画像を挟んで密着する定着部材を具備し、基材上のカラートナー像及び透明トナー像を加熱加圧する加熱加圧手段と、加熱加圧された各トナー像を冷却して定着部材から剥離する冷却剥離手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
作像ユニットは、基材上にカラートナー像及び透明トナー像が静電転写せしめられる静電転写装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
作像ユニットは、基材上にカラートナー像が静電転写せしめられる静電転写装置と、
定着装置の定着部材に透明トナー像を形成する透明トナー像形成装置とを備え、
定着装置の定着部材と基材とのニップ部にて基材上のカラートナー像上に透明トナー像を積層することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
カラートナー像の熱可塑性樹脂は粘度103Pa・sとなる温度t’がt±10度のポリエステル系又はスチレンアクリル系の樹脂を主成分とすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
基材は、その表面及び裏面の少なくともいずれかに帯電防止層を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
基材は、その表面にゼラチン層を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
基材は、坪量100〜200g/m2の原紙を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
光散乱層の厚さは10〜50μmであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
光散乱層の熱可塑性樹脂は、重量平均分子量(Mw)が、104〜106であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において、
冷却剥離手段は、加熱加圧定着されたトナー像を30度〜80度に冷却した後定着部材から基材を剥離するものであることを特徴とする画像形成装置。
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