JP3846121B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法を利用した複写機、プリンタ等であって、粉体トナーを用いてカラー画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法を利用してカラー画像を形成する画像形成装置では、例えば次のような処理が行われる。
まず、原稿からの反射光をカラーCCD により色分解して、画像処理装置によって画像処理、色補正を施して複数色の画像信号を得る。その信号を色別に、例えば半導体レーザーを用いて変調されたレーザー光線として、感光体に1色づつ複数回照射することにより、複数個の静電潜像を形成する。これらを、例えば、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(サイアン)の有彩色トナー、及び無彩色トナーであるK(黒、ブラックトナー) の4色で順番に現像し、これらのトナー像を感光体から用紙等の転写材上に、コロトロンなどを使って静電気力で転写する。その後、転写材上に形成された転写像を熱定着ロール等で加熱定着してカラー画像を形成する。
【0003】
前記感光体としては、例えば、Se、アモルファスシリコンなどからなる無機感光体、またはフタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料などを電荷発生層として用いた有機感光体などが用いられる。
また、前記カラートナーは、例えばポリエステル樹脂、スチレン- アクリル共重合体などの熱可塑性結着樹脂に、着色剤としての顔料を分散した1 〜15μmの粒子に、例えば、酸化けい素、酸化チタン、酸化アルミニウム等の5 〜 100nmの無機粒子、またはPMMA、PVDF等の樹脂微粒子を付着させることで得られたものである。
前記着色顔料としては、例えば、
イエロー着色剤; ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、ハンザイエロー
マゼンタ着色剤; ローダミンB 、ローズベンガル、ピグメントレッド
サイアン着色剤; フタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー
ブラック着色剤; カーボンブラック、アニリンブラック、カラー顔料のブレンド
等が用いられている。
【0004】
前記現像工程では、前記トナーを磁性キャリア粒子と混合した二成分現像剤として磁気ロールを有する現像器に挿入し、磁気ロール上に磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを感光体に接触させて、バイアス電界をかけることによって、静電気力でトナー像を感光体上に形成する。ここで、磁性キャリアは、平均粒径20〜 100nmのフェライトなどの磁性粒子の表面を、アクリル樹脂、フッ素樹脂、スチレン樹脂などの被覆剤で被覆したものからなる。
【0005】
前記転写では、例えば、あらかじめ誘電体などで形成される転写ロールまたは転写ベルトに、転写材を静電気力等によって吸着し、転写コロトロン、バイアスを印加した転写ロール、またはバイアスを印加した転写ブラシ等を使って、例えば転写ロールまたは転写ベルト背面からトナーの帯電と逆極性の電界を付与することによって、静電気的にトナー像を1色づつ転写材に転写する装置が知られている。
【0006】
前記定着では、例えば表面をフッ素樹脂、フッ素ゴム、シリコンゴム等で覆った金属ロールからなる定着ロールと、表面をフッ素ゴム、シリコンゴム等で覆った金属ロールからなる加圧ロールとを、所望の圧力が得られるように圧接し、さらに所望の温度になるよう二つのロールの中心にランプやヒーターなどの熱源を挿入する。そして二つのロールを加熱した後、トナー像を表面に転写した用紙を二つのロールの圧接部に挿入し、トナー像を加熱加圧により定着する装置が知られている。また、オーブンや赤外線ランプ等を使って、トナー像を表面に転写した用紙に熱線を照射し、非接触でトナーを加熱定着する装置も知られている。
【0007】
このような画像形成装置を用い、銀塩写真を原稿として画像を製作すると、銀塩写真原稿の濃度に応じてトナー付着量の増減が行われることから、濃度が高い部分はトナー付着量が多いので光沢度が高くなり、逆に濃度が低い部分はトナー付着量が少ないので光沢度が低くなる。したがって、光沢の度合いはカラー原稿の画像濃度と比例していることになり、原稿とした銀塩印画紙写真とは異なる表面を持つ画像となってしまう。
【0008】
そこで、前記のような光沢度の問題を解決するため、例えば、特開平4−278967号公報、特開平4−362960号公報、特開平4−362960号公報、特開平9−200551号公報、又は特開平10−213942号公報には、カラートナーに加えて、透明トナーを転写体に転写、定着する技術が提案されている。例えば、転写体上のカラートナーの全面を覆うように透明トナーを転写したり、カラートナーの転写されていない領域に透明トナーを転写する方法などが用いられている。
また、特開昭63−92964号公報、特開昭63−92965号公報等には、転写体上に予め透明樹脂をコートした転写体を用いて画像を作製する方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の画像形成装置によりカラー画像を形成する場合には、以下に示すような問題点がある。
カラートナーに加えて透明トナーを転写体上に転写、定着する方法においては、定着によってトナーが溶けすぎて転写材(例えば、紙)へのしみこみが起こったり、トナーが充分に溶けずにトナー粒子形状が残ってしまい、銀塩印画紙写真の表面とは異なる画像表面となってしまう等の問題が生じる。
【0010】
また、しみこみによる問題を解決し、濃度の高い画像部と低い画像部との光沢度が近くなるようにしても、濃度の高い画像部と低い画像部との間の高さの差を埋めきることはできない。このため、画像表面に濃度情報に応じた段差構造が残り、銀塩印画紙写真とは異なる画像となってしまう。
【0011】
さらに、しみこみが発生しないように透明樹脂をコートした転写体を用い、この転写体上に粉体トナー画像を作製して定着画像を作製することも行われている。しかし、この方法では、高濃度部と低濃度部の光沢度の差は小さくなるもののやはり濃度の高い画像部と、低い画像部または背景部との間に銀塩印画紙写真表面には存在しない、境界線のような構造が発生してしまい、銀塩印画紙写真とは異なる画像に見えてしまう。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、銀塩印画紙写真と同様の適度な光沢を有し、透明な樹脂または白色樹脂を表面に形成した転写体上の画像表面に境界線のような構造が存在せず、粒状性のよい画像を作製することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の目的を達成するために、前記画像の構造解析を行った結果、透明な樹脂または白色樹脂を表面に設けた転写体上に形成した画像に見えた構造線は、高い濃度の画像部と、低い濃度の画像部または背景部との境界部(画素端部)に存在する段差が見えていたものであることが判明した。
そこで、本発明者らは前記の目的を達成する方法の検討を重ねた結果、定着後のトナー像におけるトナー層の傾斜角度を1.5度以下にすることで、人間の目で見た場合に、画素端部の境界線のような構造が見えにくくなることを見出し、本発明に至った。
【0014】
すなわち、請求項1に記載の発明は、 静電電位の差による潜像が形成される像担持体と、 該像担持体上に、少なくともサイアン、マゼンタ、イエローの有彩色トナーを転移させてトナー像を形成する現像装置と、 前記有彩色トナー像又はこれらと黒色トナー像とを重ね合わせたカラー画像の隣接する画素間で、画素毎の合計現像トナー量の差が所定値以上となるときに、現像トナー量が多い画像周辺の所定範囲内にある現像トナー量が小さい画素に、透明トナーを転移させて透明トナー像を形成する透明トナー用現像装置と、 前記有彩色トナー像及び前記透明トナー用現像装置で形成された透明トナー像を、一色ずつ又は前記像担持体上で重ね合わせた後、一括して記録媒体又は中間転写体に転写する転写手段と、 前記像担持体から、又は前記中間転写体を介して前記記録媒体上に転写された透明トナーを含むカラー画像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置とを有し、 前記記録媒体上に定着されたトナー像におけるトナー層の傾斜角度が1.5度以下となるように透明トナーを転移させる範囲及び転移量、並びに定着条件が設定されていることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記有彩色トナーの一色のトナー像における、画像面積率が100%のときの単位面積あたりの現像トナー量をTc(g/m2 )としたときに、隣接する画素毎の合計現像トナー量の差が前記Tc(g/m2 )の値以上となるときに、現像トナー量の多い画素の周辺に透明トナーを転移するものとする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、 前記有彩色トナーは、平均粒径dが3μm以上7μm以下のものを用い、前記Tc(g/m2 )の値は2.0g/m2 以上5.1g/m2 以下に設定されているものとする。
【0017】
請求項4に記載の発明は、 像担持体上に、少なくともサイアン、マゼンタ、イエローに対応した静電電位の差による潜像を順次形成し、これらの潜像を対応する色の有彩色トナーで現像してトナー像を形成する工程と、 前記有彩色トナー像又はこれらと黒色トナー像とを重ね合わせたカラー画像の隣接する画素間で、画素毎の合計現像トナー量の差が所定値以上となるときに、現像トナー量が多い画像周辺の所定範囲内にある現像トナー量が小さい画素に、透明トナーを転移させて透明トナー像を形成する工程と、 前記工程で形成された有彩色トナー像及び透明トナー像を順次、記録媒体又は中間転写体上に転写して重ね合わせるか、又は前記像担持体上で重ね合わせ、一括して記録媒体上又は中間転写体上に転写する工程と、 前記像担持体から、又は前記中間転写体を介して記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する工程とを有し、前記透明トナー像を形成する工程における透明トナーを転移する範囲、転移量及び前記トナー像を定着する工程における定着条件は、 定着後のトナー層の傾斜角度をAとしたときに、
0度<A≦1.5度
となるように設定することを特徴とする画像形成方法を提供する。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成方法において、 前記透明トナー像を形成する工程は、 現像トナー量が多い画素周辺の所定範囲内にある現像トナー量が少ない画素に、透明トナーを転移させて第1の透明トナー像を形成する工程と、 前記第1の透明トナー像より狭い範囲内に重ねて、第2の透明トナー像を形成する工程とを含むものとする。
【0019】
前記記録媒体は、印画紙、銀塩写真と同等の平滑度を有するものが望ましく、透明な樹脂層若しくは白色樹脂層を表面に設けた記録紙等を用いるのがよい。
前記現像装置は、それぞれの色のトナーを順次形成するものであり、各色のトナー像を形成する順序は適宜に決定することができる。また、透明トナー用現像装置による透明トナー像の形成は、有彩色トナー像を形成する前に行ってもよいし、後でもよい。また、有彩色トナー像の一部を形成した後に行ってもよい。
【0020】
上記画素毎の合計現像トナー量は、像担持体に潜像を形成するための、デジタル化された画像情報に基づいて演算するのが望ましいが、その他の方法によって算出してもよい。また、合計現像トナー量及び隣接する画素間での差の演算は、複写機のように画像形成装置内で画像データを形成する場合には、装置内に演算手段を備えるのが望ましいが、プリンタ等では、外部装置で演算を行い、透明トナーを転移させる画素のデータが入力されるものでもよい。
【0021】
本願発明では、カラー画像の隣接する画素間で、画素ごとの合計現像トナー量の差が現像トナー量Tcの値以上となるときに、現像トナー量の多い画素の周辺に透明トナー像を転移するように設定されている。現像トナー量が多い画像周辺に透明トナー像を形成するとともに、透明トナーの転移量及び定着条件を適切に設定することによって、記録媒体に定着されたトナー像における画素周囲の段差部の傾斜角度を1.5度以下とすることが可能となる。図2は、このときのトナー層の傾斜角度Aを示したものである。
【0022】
このように本願発明においては、定着後のトナー像におけるトナー層の傾斜角度を、透明トナーを用いて1.5度以下にすることが肝要である。透明トナーを用いない場合においても例えば、定着条件を設定するだけでもトナー層の傾斜角度を1.5度以下にすることができるが、その場合には画素が転写体上で不規則に広がってしまい、粒状性が悪化し、銀塩印画紙写真と比較して荒れた画像となってしまう。
また、定着画像におけるトナー層の傾斜角度は、より好ましくは1.0度以下がよく、この角度では全く構造線として認識されなくなる。これにより、適度な光沢を有するとともに、粒状性のよい画像を作成することが可能である。
【0023】
本願発明では、有彩色トナー及び透明トナーの現像トナー量Tcは、2.0g/m2 以上5.1g/m2 以下とすることが望ましい。現像トナー量Tcが2.0g/m2 未満では、転写像におけるベタ画像部の全面をトナー粒子で埋めることができない。このような場合、定着条件によってはベタ画像部の全面を埋めることができるが、ベタ画像部以外では画素が不規則に広がることで、ノイズの多い荒れた画像となってしまうことから好ましくない。また、現像トナー量Tcが5.1g/m2 を越えると、トナー層を重ねたときの厚みが増加することから転写体上へのトナー像の転写時に転写むらが発生してしまい、色調ムラが発生してしまう。これらの観点から、上記関係を満たすことが望ましい。
さらに、上記条件を満たすことで像担持体上に現像されたトナー像を転写体上へ高効率で転写することができ、現像トナー量と転写トナー量とを同一の数値で扱うことができる。
【0024】
本願発明で使用する有彩色トナーの平均粒径dは、3μm以上7μm以下であることが望ましい。3μm未満では低帯電トナーによるカブリを生じやすく、7μmを越えるとノイズの少ない粒状性のよい画像を得ることができない。
さらに、本願発明で使用する透明トナーの平均粒径は、3μm以上7μm以下であることが望ましい。3μm未満では低帯電トナーによるカブリが発生し、所望の画素周囲以外の場所に透明トナー像を形成してしまう。また7μmを越えると画素周囲に形成する透明トナー像の量を制御することが困難となる。
なお、本願発明においては、トナー製造の観点から同一設備で同一条件での製造を可能とするため、有彩色トナーと透明トナーの粒径を同じとしてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、一様帯電後にレーザー光を照射することによって表面に静電潜像が形成される像担持体1を備えており、この像担持体1の上方に、原稿読み取り部21と、上記像担持体1の表面に像光を照射する像書き込み装置3と、原稿読み取り部から画像信号を色分解して画像処理を施す画像処理装置22とを備えている。
【0026】
また、像担持体1の周囲には、それぞれサイアン、マゼンタ、イエローのトナー、及び透明トナーを収容した4台の現像装置4a,4b,4c,4dを搭載した回転式現像装置4と、表面に転写体14を静電気的に吸着しながら回転する転写ドラム5と、像担持体1上に形成されたトナー像を転写体14に転写する転写コロトロン6とを備えている。
さらに、転写ドラム5の周囲には、用紙トレイ11から転写体14を一枚ずつ取り出して転写ドラム5に吸着させる吸着用帯電器13と、転写体上に転写されたトナー像を定着する定着装置7とを備えている。
【0027】
上記像担持体1には、公知の有機感光体または無機感光体などが用いられる。なお、静電記録法で画像を形成する場合は、公知の静電記録体を用いることもできる。
上記原稿読み取り部21は、走行移動してプラテンガラス31上の原稿32を露光するランプ33と、このランプ33とともに走行するフルレートミラー34と、これらの1/2 の速度で走行するハーフレートミラー35と、原稿に照射した反射光を結像させるレンズ36と、反射光を読み取るカラーCCD37とを備えている。
【0028】
上記画像処理装置22は、原稿読み取り部からの画像信号をイエロー、マゼンタ、サイアンの3色の信号に色分解し、色補正、シャープネス補正などの画像処理を加えるものである。上記画像書き込み装置3は、画像処理装置22からの信号を一色ずつ順番に光信号として出力する半導体レーザー38を備えており、この光信号を、光学系及びポリゴンミラーなどを通して上記像担持体1に走査露光するようになっている。
【0029】
上記回転式現像装置4は、トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤の磁気ブラシで反転現像を行うものである。この回転式現像装置4は各色に対応した静電潜像を現像するごとに回転し、それぞれ形成された潜像に対応したトナーによって可視化する。このとき、磁気ブラシを担持しながら回転する現像ロールにバイアス電圧が印加されており、潜像へのトナーの現像量が制御される。例えば、像担持体1は予め負に帯電(-600V )され、バイアス電圧は像担持体1の帯電電位と減衰電位との間(-500V )に設定されており、負極性のトナーが潜像の露光部に付着するようになっている。
【0030】
次に、上記回転式現像装置4内に収容されるトナーについて説明する。
イエロー、マゼンタ、サイアントナーは結着樹脂に顔料や染料などの色材を分散含有して得られる。なお、ブラックのトナーを使用してもよい。
また、透明トナーは有彩色トナーの製造工程において、色材を添加しないで有彩色トナーと同一の方法で製造することができる。
色材及び結着樹脂は、いずれも公知のものが利用でき、特に限定されるものではない。例えば、色材としては次のものが挙げられる。
イエロー色材; ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、ハンザイエロー
マゼンタ色材; ローダミンB 、ローズベンガル、ピグメントレッド
サイアン色材; フタロシアニンブルー、アニリンブルー、ピグメントブルー
【0031】
また、結着樹脂としては、例えばスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレンーアクリル樹脂、スチレンーブタジエン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができるが、転写体上への粉体トナー画像の定着性を考慮して、定着時における粉体トナーの粘度が102 Pa・s以上、105 Pa・s以下のものを好適に用いることができる。定着時における粉体トナーの粘度が102 Pa・s未満のときは、定着ロールで定着した際に定着ロールへのオフセットが生じる。また、105 Pa・sを超えるときは粉体トナーが溶融軟化しておらず、転写体への接着及びトナー粒子同士の接着が不十分となってしまうため充分な定着強度が得られない。さらに、定着時の粘度が下がると、画像厚み比が低下して好ましい画像を得ることができない。
【0032】
また、より好ましい色調再現性を得るためには、色材として一次粒子径が0.01〜1 μmの範囲、特に0.1 〜1 μmの範囲のものが好ましい。色材は、フラッシング分散、すなわち上記一次粒子径と同等の大きさにして樹脂中に溶融分散させたものを用いるのが好ましい。ここでいう樹脂中に溶融分散させた色材とは、樹脂を加熱により溶融、または溶剤に溶解したものと、色材化工程で得られる色材のウエットケーキとを混練して、色材を樹脂中に一次粒子状態で分散させ、冷却や溶媒の除去によって固化した後、粉砕したものをいう。
【0033】
トナーを用いて潜像を現像する際には、トナー粒子表面に、流動性を付与する微粒子として、例えば無機粉体を付着させてもよい。無機粉体としては、外添加剤として公知のものならば如何なるものでも使用でき、例えばシリカ、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウム等が挙げられる。その粒径は0.001 〜0.1 μmの範囲のものが使用できる。また、これらトナー粒子に付着させる無機粉体は、帯電環境安定性等を付与するために各種処理剤で処理したものを用いてもよい。
【0034】
さらに、上記現像装置に収容される有彩色トナー及び透明トナーの粒子径は、3μm〜7μmのものが好ましく用いられる。トナー粒径が7μmより大きい場合には、トナー粒子が認識されてしまって、粒状性を著しく乱すことになる。また、トナー粒径が3μm未満である場合には、逆極性に帯電されたトナーが増えて、背景部のかぶりを生じやすい。
本実施形態において使用する有彩色トナー及び透明トナーの平均粒径は、コールター社製コールターカウンターを用いて測定して、 重量平均のd50 を適用した。
【0035】
上記転写コロトロン6は、ワイヤーにほぼ一定の転写電界を印加することにより、像担持体1上のトナー像を、静電気力を利用して転写体14上に転写するものである。さらに、静電気力及び圧力を併用したバイアス転写ロールを使った転写装置なども使用できる。また、上記にように像担持体から直接転写体に転写する構成の他、像担持体上のトナー像を一旦ベルト状またはドラム状の中間転写体上に転写した後、重ね合わされたトナー像を一括して転写体上に転写する方法を採用してもよい。
【0036】
本実施形態において使用する画像を作製するための転写体14は、非コート紙又はコート紙の画像を転写する面に、透明な樹脂層若しくは白色樹脂層を設けたものを用いる。非コート紙、コート紙上への樹脂層の形成は、溶剤に樹脂を溶解したものをアプリケータやワイヤーバーを用いて塗布する方法を用いることができる。樹脂がポリエステル樹脂の場合にはテトラヒドロフランやメチルエチルケトン等、ポリエステル樹脂を溶解することができる周知の溶剤を使用することができる。
【0037】
また、上記のような塗布形成以外に非コート紙、コート紙上に樹脂を形成する方法として、プラスチックフィルム上に予め形成した樹脂層を加熱加圧して非コート紙、コート紙上に転写する方法を用いることができる。ただし、これ以外の方法であっても非コート紙、コート紙上に樹脂層を形成できる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
【0038】
透明な樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンブタジエン樹脂等を用いることができ、非コート紙、コート紙上に平滑で均一な樹脂層を形成できるものなら好適に用いることができる。また、白色樹脂層は上記樹脂に、CaO、BaO、SrO、ZnO2 、TiO2 、BaSO4 等の白色微粒子を分散したものを使用することができる。
【0039】
非コート紙、コート紙上に設ける透明な樹脂層及び白色樹脂層の厚みは、3μm以上20μm以下が好ましい。厚みが3μm未満では、非コート紙上の凹凸構造を樹脂層で覆うことができず、作製された転写体表面は銀塩印画紙写真の表面とは異なり、非コート紙表面に似た凹凸の多い表面となる。樹脂層の厚みが20μmを越えると、作製された転写体上で、塗布された樹脂にヒビが入るため好ましくない。
【0040】
また、上記透明な樹脂及び白色微粒子を分散した樹脂は、有彩色トナーの定着時に102 Pa・s 以上の粘度を有することが望ましい。定着時の粘度が102 Pa・s 未満のときは、加熱加圧ロールで定着した際にロール表面に樹脂が付着する、いわゆるオフセット現象を生じてしまう。
【0041】
上記定着装置7は、転写体14上のトナー像を二つの定着ロール間に挟持して搬送し、加熱及び加圧により転写体上に溶融定着させるものである。定着温度は例えば約160℃に、定着時の圧力は例えば約6 kgf/cm2に初期設定されている。さらに、トナー層の傾斜角度の測定結果をうけて、圧力および温度を調整し、傾斜角度をより好ましい範囲に調整できる機能を有していることが好ましい。
また、定着装置には、この他オーブン定着、ラジアント定着等の定着方法を用いることもできる。
【0042】
本実施形態において隣接する画素同士の合計現像トナー量の差を検出する方法は、例えば以下のようにして行う。
図1において、ランプ33から原稿32に照射した反射光を、カラーCCD37により読み取って、画像処理装置22でイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びサイアン(C)の3色の信号に色分解する。各色の信号に画像処理を加えて原稿の画像濃度に応じた半導体レーザ38用の光信号に変換する。
【0043】
生成した各色の画像信号は、各色の画像信号を保存するためのメモリ23に保存される。保存されるデータは、像担持体1上で露光する位置の情報と露光する、露光しないの情報からなる。半導体レーザー38によって、像担持体1上を露光した位置のデータは1、露光しない位置には0となるように記録される。露光された像担持体部分はトナーで現像される部分となり、露光されない部分は背景となる。
【0044】
次に各メモリを加算して、一つのメモリに保存する。この結果、3色とも光信号が生成された部分には3、2色の光信号が生成された部分には2、1色の光信号が生成された部分に1、光信号が生成されなかった部分には0というデータが生成される。
上記メモリの数値は、3はサイアン、マゼンタ、イエロー全ての有彩色トナーが像担持体上に現像され、2ではサイアン、マゼンタ、イエローの中から2色の有彩色トナーが現像され、1ではサイアン、マゼンタ、イエローの中から2色の有彩色トナーが現像され、0は有彩色トナーが全く現像されず転写体表面(背景部)となることを意味している。
【0045】
各画素毎の合計現像トナー量は上記メモリの数値に比例した値となる。即ち、一色のトナー像における、画素面積が100%のときの単位面積あたりの現像トナー量をTcとしたときに、3ではTc×3,2ではTc×2、1ではTc×1の現像量となる。
【0046】
透明トナーを現像する部位か否かは、最後に上記メモリのデータで、3及び2の部分とその周囲の数値との差を求めることで、近接する画素の合計現像トナー量の差を求めることができる。
透明トナー像を現像する光信号は、上記メモリのデータで計算した結果に基づき、下記の条件を満たすように生成される。
すなわち、カラー画像の隣接する画素間で、画素毎の合計現像トナー量の差がTc(g/m2)の値以上となるときに、現像トナー量の多い画素の周辺の所定範囲に透明トナー像を形成する。そして、これらのトナー像を記録媒体上に転写して定着させたときに、図2に示す定着後のトナー像における傾斜角度Aが、1.5度以下となるように設定する。
【0047】
例えば、図3(a)に示すように、2色の有彩色トナーが現像される部分とその周囲の数値との差がTc(g/m2)×1の値より大きいときは、2色の有彩色トナー像の周辺の所定範囲に単位面積あたりの現像トナー量がTc(g/m2)となるように透明トナー像を形成し、図3(b)に示すように、定着後の透明トナー像の長さが300μmとなるように調整する。また、図4(a)に示すように、3色の有彩色トナーが現像される部分とその周囲の数値との差がTc(g/m2)×2の値より大きいときは、3色の有彩色トナー像の周辺に単位面積あたりの現像トナー量がTc(g/m2)となるように2回に分けて透明トナー像を形成する。すなわち、図4(a)のように透明トナー像を形成する際には、有彩色トナー像を転写体に転写した後、画素の周辺に第1の透明トナー像を広い範囲で転移し、この第1の透明トナー像より狭い範囲に重ねて第2の透明トナー像を形成し、図4(b)に示すように、定着後の透明トナー像の長さが600μmとなるように調整する。なお、実際に有彩色トナー画像を形成した場合は、画素間ではなく画像のエッジ部での段差が目立つため、画素間が300μm以上離れた場合のみ、有彩色トナー像の周辺に透明トナー像を形成してもよい。
【0048】
このとき、有彩色及び透明トナーの現像トナー量Tcは、2.0g/m2 以上5.1g/m2 以下であることが好ましく、特に以下の関係を満たすことが望ましい。
Tc=0.6×ρ×D
(ρ:トナー樹脂の比重[g/m3]、D :有彩色トナー平均粒径[m] )
【0049】
本実施形態では、合計現像トナー量の差と、トナー層の傾斜角度の関係を以下のようにして求めることができる。
前記画像形成装置によって、転写体上に面積率100%の矩形のサイアン画像(単色画像)、面積率100%の矩形のブルー画像(2次色画像:サイアン画像+マゼンタ画像)、面積率100%のプロセスブラック画像(3次色画像:サイアン画像+マゼンタ画像+イエロー画像)を作製する。このとき、各画像とも同じ転写体上に複数の同一矩形画像を作製しておき、半数は定着して傾斜角度測定用画像とし、半数は定着せずに単位面積あたりの現像トナー量(転写量)測定用画像として使用する。
【0050】
次に、各画像から画像部と背景部との境界部を含むように短冊状に画像を切り出す。切り出した短冊状の画像をそれぞれエポキシ樹脂製の包埋剤中へ包埋する。包埋剤が硬化した後に、ミクロトームに装着したダイヤモンドナイフで、画像断面方向が平滑になるように加工する。加工した画像を含むエポキシ樹脂を走査型電子顕微鏡に装填する。
【0051】
走査型電子顕微鏡で画像端部を含むようにCCDカメラで撮影し、取り込んだ画像データを画像処理ソフトでディスプレイ上に顕像化し、画像部、樹脂層部を検出して画像端部から画像の厚みを測長し、画像の厚みが一定となる部分までの長さ及び一定となった画像の厚みから、画像端部の傾斜角度を算出する。
この測定をそれぞれ10箇所行った結果を平均して、それぞれの画像端部の傾斜角度とする。図2は、その場合のトナー層の傾斜角度を示している。
【0052】
転写量は転写体上に転写した未定着画像部分を転写体ごと切り出し、未定着画像を圧縮空気等で除去する前後の転写体の重量差を転写量とする。
上述の定着後の画像端部の傾斜角度の測定と転写量の測定を行うことで傾斜角度と現像トナー量(転写量)の関係を求めることができる。
【0053】
次に、上記カラー画像形成装置の動作であって、請求項4又は請求項5に記載の発明の一実施形態であるカラー画像形成方法について説明する。
像担持体1は回転駆動され、露光が行われる位置の上流側で帯電装置2によりほぼ一様に帯電される。
照明33から原稿32に照射した反射光は、カラーCCD37により読み取られ、画像処理装置22でイエロー、マゼンタ、サイアンの3色の信号に色分解し、隣接する画素同士の現像トナー量の差を検出した後、画像処理を加えて各色ごとに、一色づつ順番に、半導体レーザー38からの光信号として出力される。この画像処理の過程で、前述のように透明トナー像を形成するための露光部位が演算される。
【0054】
まず一色目のサイアンの光信号が、光学系を通して予め帯電された像担持体1に露光され、画像部分が低電位になる静電潜像が像担持体上に形成される。回転式現像装置4は、サイアンの現像装置4aが像担持体1と対向するように移動しており、像担持体1上に形成された静電潜像はこの現像位置に搬送される。そしてバイアス電圧の作用により、サイアントナーが像担持体1の潜像へ選択的に付着して現像される。
現像によって得られたトナー像は、像担持体1の回転により、転写ドラム5と対向する位置に移動する。一方、転写ドラム5には転写体14が静電気力により吸着されており、像担持体上のトナー像が転写コロトロン6の作用により、転写体上に転写される。
【0055】
その後、像担持体1は再び帯電装置2により2色目の潜像を形成するための帯電が行われる。そして、上記と同様に像露光、現像が行われ、マゼンタのトナー像が転写ドラム5上の転写体14に重ねて転写される。
【0056】
以上のような工程を、サイアン、マゼンタ、イエロー、1回目の透明トナー、2回目の透明トナーの順に繰り返すことによって、これらのトナー像が転写体14上に順次転写されて粉体トナー像が形成される。このとき粉体トナー像には、画素の周辺に透明トナーが転写されない部分、図3(a)に示すように第1の透明トナーのみを転写した部分、及び図4(a)に示すように、第1の透明トナー像を転写した後、この透明トナー像より狭い範囲に重ねて第2の透明トナー像を転写した部分が存在する。
【0057】
転写体14上へのトナー像の転写が終了すると、その転写ドラム5に吸着された転写体14は、図示しない剥離用帯電装置によって転写ドラム5との静電的な吸着力が除去され、転写ドラム5から剥離される。そして、定着装置7で溶融定着されてカラー画像が形成される。
【0058】
このようにして形成されたカラー画像は、例えば図3(b)及び図4(b)に示すように、トナー層の傾斜角度Aが、
0度<A≦1.5度
の関係を満たしている。このため、画像の高濃度部と低濃度部との境界が目立ちにくく、粒状性のよい高品質な画像が得られる。
【0059】
一方、従来の画像形成装置では、図5(a)に示すように、転写体上の有彩色トナー像の周辺に透明トナー像が形成されないため、図5(b)に示すように、定着後のトナー像は有彩色トナー像の積層量が多くなるにしたがって、傾斜角度が大きくなる。この場合は、画像の高濃度部と低濃度部との境界線のような構造が発生し、滑らかさのない画像となる。
【0060】
【実施例】
以下に、本願発明の具体的な実施例を示す。
《実施例1》
本実施例において使用したトナーは以下に示すものである。
有彩色トナーは富士ゼロックス社製Acolor用のサイアン、マゼンタ、イエロートナーを用いた。このトナーの平均粒径は7μmとした。
有彩色トナーを作製した結着樹脂には、テレフタル酸/ ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物/ シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(Tg=62度、Mn=4000、Mw=35000、比重1.2) を用いた。
【0061】
透明トナーを作製した樹脂はAcolor用トナー樹脂作製工程を変更して得られた樹脂を用い、透明トナーの平均粒径は7μmとした。この樹脂には、テレフタル酸/ ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物/ シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(Tg=62度、Mn=2000、Mw=10000、比重1.2) を用いた。
【0062】
転写体上に設ける樹脂層には、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物/テレフタル酸/グリセリンから得たポリエステル(Mn=3000、Mw=20000)を用いた。
転写体には、OKスーパーアート紙( 新王子製紙社製) 表面に上記ポリエステル樹脂を15μmの厚みで塗布形成したものを用いた。
【0063】
本実施例に使用したカラー画像形成装置は、図1に示す構成と同じであり、富士ゼロックス社製のAcolor630 を改造した装置を利用した。有彩色トナーを含む現像剤及び透明トナーを含む現像剤をそれぞれ現像装置4a〜4dに仕込み、現像バイアスを印加することによって現像を行った。形成されたトナー像を転写体に一色づつ、転写電界の作用により転写し、これをサイアン、マゼンタ、イエロー、第1の透明トナー、第2の透明トナーの順に繰り返し、転写体上にトナー像を得た。これを定着装置によって、温度160℃、速度100mm/sで加熱定着して傾斜角度測定用の画像を得た。
また、転写体上のトナー転写量は有彩色トナー及び透明トナーで同一とし、面積率100%の画像部分でTcが5.0(g/m2)となるように設定した。
【0064】
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層端部の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部(3色のトナー像が積層された画像端部)における傾斜角度は1.0度で、二次色画像と背景部(2色のトナー像が積層された画像端部)における傾斜角度は0.9度であり、所望の範囲にあることがわかった。
【0065】
《実施例2》
本実施例2においては、実施例1で使用した有彩色トナー及び透明トナーと同じ材料で、それぞれ平均粒径を3μmとした。
転写体上に転写されたトナー重量を全色同一とし、面積率100%の画像部分でTcが2.2(g/m2) となるように設定した。
転写体には、OKスーパーアート紙表面に平均粒径20nmの酸化チタン粒子を分散したポリエステル樹脂を6μmの厚みで塗布形成したものを用いた。
この他は実施例1と同様の条件で画像を作製した。
【0066】
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は0.8度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は0.7度であり、所望の範囲にあることがわかった。
【0067】
《実施例3》
本実施例3においては、実施例1で使用した透明トナーと同じ材料で、平均粒径を9μmとした。
転写体上に転写されたトナー重量を全色同一とし、面積率100%の画像部分でTcが5.0(g/m2) となるように設定した。
この他は実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は1.2度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は1.1度であり、所望の範囲にあることがわかった。
【0068】
《実施例4》
本実施例4においては、実施例1で使用した有彩色トナーと同じ材料で、平均粒径を9μmとした。
転写体上に転写されたトナー重量を全色同一とし、面積率100%の画像部分でTcが4.0(g/m2) となるように設定した。
この他は実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は1.3度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は1.2度であり、所望の範囲にあることがわかった。
【0069】
《比較例1》
本比較例1では、実施例1において透明トナーを現像しない他は、実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は2.0度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は1.9度であることがわかった。
【0070】
《比較例2》
本比較例2では、実施例2において透明トナーを現像しない他は、実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は1.7度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は1.6度であることがわかった。
【0071】
《比較例3》
本比較例3では、実施例1において透明トナーを転写量が6.0(g/m2)となるように画像全面に転写した他は、実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層端部の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は1.7度で、二次色画像と背景部における傾斜角度は1.6度であることがわかった。
【0072】
《比較例4》
本比較例4では、実施例1において透明トナーを現像せず、定着条件を温度160℃、速度20mm/sとして加熱定着した他は、実施例1と同様の方法で画像を作製した。
このような装置で得られた画像の断面を測定して、トナー層の傾斜角度を測定したところ、三次色画像と背景部における傾斜角度は1.5度で、二次色画像と背景部の傾斜角度における1.4度であることがわかった。
【0073】
以上のような実施例1〜4及び比較例1〜4による実験の結果は表1に示すとおりである。
【表1】
Figure 0003846121
【0074】
((画像の目視評価))
上記実施例1〜4及び比較例1〜4と同様の方法で、人物を含む写真原稿を用いて、それぞれフルカラー画像を作成した。これらの最終画像を使って、画質の評価を目視評価により行った。画質の評価は、20人の評価者を対象として、以下の4段評価を行った。
1.構造線が画像全体に見られて銀塩印画紙写真とは全く異なり好ましくない、
2.部分的に構造線が見られて気になり、銀塩印画紙写真とは異なり好ましくない、
3.部分的に構造線が見られるが気にならず、銀塩印画紙写真に近くやや好ましい,
4.構造線が全く見えず銀塩印画紙写真に近く好ましい
【0075】
次に、その平均値を求め、以下の基準で評価した。
×... 平均値が2.5未満の場合、
○... 2.5以上3.5未満の場合、
◎... 3.5以上の場合
【0076】
以上の方法による実施例及び比較例の画質評価結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0003846121
表2の結果から明らかなように、本願発明に係る実施例によれば、総合的に画質の評価が高いことがわかった。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明に係るカラー画像形成装置及びカラー画像形成方法では、現像トナー量の多い画像周辺の所定範囲に透明トナーを転写することによって、定着後のトナー像におけるトナー層の傾斜角度が1.5度となるように設定されているので、定着画像が適度な光沢を有するとともに、濃度の高い画像部と低い画像部との段差構造が認識されにくくなる。このため、粒状性が良好で、銀塩印画紙写真に似た高品質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態であるカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】転写体上に定着されたトナー像におけるトナー層の傾斜角度を示す図である。
【図3】上記カラー画像形成装置における、画素の周辺に透明トナー像を転写する例を示す図である。
【図4】上記カラー画像形成装置における、画素の周辺に透明トナー像を転写する例を示す図である。
【図5】従来のカラー画像形成装置における、透明トナーを転写しない例を示す図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 帯電装置
3 像書き込み装置
4 回転式現像装置
5 転写ドラム
6 転写コロトロン
7 定着装置
11 用紙トレイ
13 吸着用帯電器
14 転写体
21 原稿読み取り部
22 画像処理装置
23 メモリ
37 カラーCCD
38 半導体レーザー

Claims (5)

  1. 静電電位の差による潜像が形成される像担持体と、
    該像担持体上に、少なくともサイアン、マゼンタ、イエローの有彩色トナーを転移させてトナー像を形成する現像装置と、
    前記有彩色トナー像又はこれらと黒色トナー像とを重ね合わせたカラー画像の隣接する画素間で、画素毎の合計現像トナー量の差が所定値以上となるときに、現像トナー量が多い画像周辺の所定範囲内にある現像トナー量が小さい画素に、透明トナーを転移させて透明トナー像を形成する透明トナー用現像装置と、
    前記有彩色トナー像及び前記透明トナー用現像装置で形成された透明トナー像を、一色ずつ又は前記像担持体上で重ね合わせた後、一括して記録媒体又は中間転写体に転写する転写手段と、
    前記像担持体から、又は前記中間転写体を介して前記記録媒体上に転写された透明トナーを含むカラー画像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する定着装置とを有し、
    前記記録媒体上に定着されたトナー像におけるトナー層の傾斜角度が1.5度以下となるように透明トナーを転移させる範囲及び転移量、並びに定着条件が設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記有彩色トナーの一色のトナー像における、画像面積率が100%のときの単位面積あたりの現像トナー量をTc(g/m2 )としたときに、隣接する画素毎の合計現像トナー量の差が前記Tc(g/m2 )の値以上となるときに、現像トナー量の多い画素の周辺に透明トナーを転移することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記有彩色トナーは、平均粒径dが3μm以上7μm以下のものを用い、前記Tc(g/m2 )の値は2.0g/m2 以上5.1g/m2 以下に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 像担持体上に、少なくともサイアン、マゼンタ、イエローに対応した静電電位の差による潜像を順次形成し、これらの潜像を対応する色の有彩色トナーで現像してトナー像を形成する工程と、
    前記有彩色トナー像又はこれらと黒色トナー像とを重ね合わせたカラー画像の隣接する画素間で、画素毎の合計現像トナー量の差が所定値以上となるときに、現像トナー量が多い画像周辺の所定範囲内にある現像トナー量が小さい画素に、透明トナーを転移させて透明トナー像を形成する工程と、
    前記工程で形成された有彩色トナー像及び透明トナー像を順次、記録媒体又は中間転写体上に転写して重ね合わせるか、又は前記像担持体上で重ね合わせ、一括して記録媒体上又は中間転写体上に転写する工程と、
    前記像担持体から、又は前記中間転写体を介して記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧して該記録媒体上に定着する工程とを有し、
    前記透明トナー像を形成する工程における透明トナーを転移する範囲、転移量及び前記トナー像を定着する工程における定着条件は、
    定着後のトナー層の傾斜角度をAとしたときに、
    0度<A≦1.5度
    となるように設定することを特徴とする画像形成方法。
  5. 前記透明トナー像を形成する工程は、
    現像トナー量が多い画素周辺の所定範囲内にある現像トナー量が少ない画素に、透明トナーを転移させて第1の透明トナー像を形成する工程と、
    前記第1の透明トナー像より狭い範囲内に重ねて、第2の透明トナー像を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
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