JPH10207174A - 多色画像印字装置 - Google Patents

多色画像印字装置

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JPH10207174A
JPH10207174A JP9008480A JP848097A JPH10207174A JP H10207174 A JPH10207174 A JP H10207174A JP 9008480 A JP9008480 A JP 9008480A JP 848097 A JP848097 A JP 848097A JP H10207174 A JPH10207174 A JP H10207174A
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JP
Japan
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toner
image
color
image forming
paper
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Withdrawn
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JP9008480A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Oishi
貢 大石
Hidefumi Kanai
英文 金井
Takeo Hirono
武男 広野
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非オフセット系のトナーを用いビジネス用、P
OP用及びOHP用の印字に適応する多色画像印字装置
を提供する。 【解決手段】給紙コロ60は用紙カセット32の用紙を
給送ロール対59を介して待機ロール対57へ給送す
る。待機ロール対57は印字タイミングに合わせて用紙
を搬送する。ベルト33は用紙を乗せて反時計回り方向
へ循環移動し4個の感光体ドラム43との当接部へ順次
搬送する。最上流のプロセスユニット39aでマゼンタ
のトナー像、2番目のプロセスユニット39bでシアン
のトナー像、3番目のプロセスユニットでイエローのト
ナー像を順次用紙に転写し、このカラー現像されたトナ
ー画像の上に重ねて最下流のプロセスユニットで透明ト
ナー像を転写して定着器61で熱定着させる。上流から
1〜3番目のプロセスユニットには、POP色のレッド
トナー、ブルートナー、及び黒トナーを夫々収容するよ
うにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非オフセット系の
トナーを用いて光沢のある光透過性の優れた画像を形成
する多色画像印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の多色画像形成
装置がある。この多色画像形成装置は感光体に光書込み
によって潜像を形成し、この潜像をトナー像化(現像)
して、その現像したトナー像を用紙に転写して定着させ
る。
【0003】このような多色画像形成装置は単一ドラム
型と多段ドラム型(タンデム型)に大別される。単一ド
ラム型は、用紙の1頁に対して、減法混色の三原色であ
るY(イエロー:黄色)トナー、M(マゼンタ:赤色染
料)トナー及びC(シアン:緑味のある青色)トナーの
各色トナーと、文字や画像黒色部分の印字(印刷、画像
形成)に専用されるBk(ブラック:黒)トナーの合計
4種類のトナーを重ねて転写するために各トナー毎に個
別に印字処理を行う。このため用紙1頁に対して印字工
程が4回繰り返されることになり、したがって印字処理
に長時間を要する。これに対してタンデム型は、1工程
で4種類のトナーを用紙に順次重ねて転写するか、一旦
中間転写体に順次重ねて転写した後これを用紙に1度に
再転写する。したがって単一ドラム型に比較してほぼ4
倍の処理速度を有している。このため、近年、タンデム
型の多色画像形成装置が実用化されている。
【0004】図9は、タンデム型多色画像形成装置の一
例を側断面図で模式的に示したものである。この多色画
像形成装置1は、本体装置の右側面下部に用紙カセット
2を着脱自在に装着している。用紙カセット2の用紙P
は、給紙コロ3によって一枚毎取り出され、待機ロール
対4によって画像形成部に給送される。画像形成部に
は、用紙Pを搬送するベルト5が複数の回転ローラによ
って用紙搬送方向(図の右から左方向)に扁平に張設さ
れ、このベルト搬送面に対向して4個の感光体ドラム6
が配設されて画像形成部を構成している。夫々の感光体
ドラム6には、その周面近傍を順次取り囲んで、初期化
帯電器7、現像器8に配設された現像ローラ8−1、搬
送ベルト5の搬送面を挟んで配設された転写帯電器9、
及びクリーナ11が配置されている。上記の各現像器8
の匡体内には、上流側(図の右方)からBk(ブラッ
ク)トナー、C(シアン)トナー、M(マゼンタ)トナ
ー及びY(イエロー)トナーが夫々収容されている。ま
た、初期化帯電器7と現像器8間には所定の間隙が設け
られ、この間隙を介してレーザーヘッド12から感光体
ドラム6の周面にディジタル露光放射が行われる。レー
ザーヘッド12は、光源、回転鏡12−1、集束レンズ
12−2、反射鏡12−3、照射口12−4等を備えて
いる。
【0005】この多色画像形成装置は、ベルト5が図の
反時計回り方向に循環移動して用紙Pを搬送すると、各
初期化帯電器7がそれらに対応する感光体ドラム6の周
面を所定の電荷で一様に帯電させ、レーザーヘッド12
が上記帯電した周面を画像情報に応じて露光して静電潜
像を形成し、そして、現像器8の現像ローラ8−1が上
記の静電潜像の低電位部にトナーを転移させてトナー像
化(現像)する。各感光体ドラム6周面上に形成(現
像)されたトナー像は、それらに対応する転写帯電器9
のコロナ放電によって、搬送されてきた用紙Pに発生し
た電荷に吸引されて用紙P面に転写される。紙面にトナ
ー像を転写された用紙Pは、圧着ローラと発熱ローラか
らなる定着部13でトナー像を紙面に熱定着され、搬出
ローラ対14によって機外に排出される。
【0006】ところで、このような大型の多色画像形成
装置では、通常、定着部13には大型のオフセット防止
液付与機構が設けられている(大型の複写機等では従来
からそのような機構とされている)。これは、OHP用
の画像形成の場合に透明度の高い色トナー像を高速に得
るために、溶融点の低い、いわゆるオフセット系のトナ
ーを用いているからである。つまり、このオフセット系
のトナーは透明度も高いが粘着性も高いから、図の矢印
15で示すように、定着部13の用紙面のトナー像に直
接圧接する発熱ローラに、上からオイルを注ぎ掛け、余
剰のオイルを下のオイル溜り槽16で受けるように構成
して発熱ローラの周面に厚いオイル層を形成し、その周
面に圧接するトナー像が発熱ローラ側に移転しないよう
にしている。しかしながら、上記のようにオフセット系
のトナーを用いる多色画像形成装置は、大型のオフセッ
ト防止液付与機構を設けなければならないために、本体
装置全体が大型化するという問題がある。また、オフセ
ット防止液の保守管理も必要であり手数がかかるという
欠点も有している。
【0007】そのため、本体装置を小型化するために非
オフセット系のトナーを用いることにして、複雑なオフ
セット防止液付与機構の配設を排除したものが実用化さ
れている。前述のオフセット系トナーは、分子量分布が
狭く、溶融して固結した後の透明度が高く、溶融点の低
いことが特徴であるが、小型化のために用いられる非オ
フセット系トナーは、ポリエステル系樹脂トナーであ
り、高分子量で分子量分布が広く、架橋構造をなし、溶
融点が比較的高いものが多い。これによって、トナーに
充分な粘弾性と離型性を持たせるようにしているから、
溶融トナーの粘着力は比較的弱く、したがって、定着器
側では発熱ロールに僅かに付着する転着トナーを除去す
るに足るだけのクリーナパッドを装備するだけで充分対
応できるようになっている。このクリーナパットは交換
消耗品として処理できるので保守の必要もない。従って
装置は比較的小型で構造も簡単且つ低コストで済む。
【0008】図10は、オフセット系のトナーを用いた
場合と、非オフセット系のトナーを用いた場合の「定着
器の構成」及び「印字品質」を観点として見た場合の夫
々の長短を一覧にして示す図表である。
【0009】同図に示すように、定着器の構造から見た
場合には、オフセット系のトナーを用いるものは、形式
はオフセット防止液付与機構付型であり、したがって、
形状が大きく、構造は複雑で、コストが高い。つまり、
総合的に評価は悪く「×」である。これに対して、非オ
フセット系のトナーを用いるものは、形式は簡易クリー
ナパッド型であり、したがって、形状は小さく、構造は
簡単であり、コストは低い。つまり、総合的に評価は良
く「○」である。
【0010】また、印字品質の観点から見ると、オフセ
ット系のトナーと非オフセット系のトナーでは画像表面
の光沢が異なる。図11(a) は、オフセット系のトナー
を用いた画像層の状態を模式的に示す断面図であり、同
図(b) は、非オフセット系のトナーを用いた画像層の状
態を模式的に示す断面図である。同図(a),(b) に示すよ
うに、用紙17の表面は微視的に見ると凹凸17−1を
形成しており、平滑な状態ではない。このような凹凸の
ある紙面でも、同図(a) に示すように、オフセット系の
トナーにより形成した画像のトナー層18は、トナーが
充分な溶融の後に固結して層を形成するから表面18−
1が均整化され、比較的平滑である。したがって、見た
目には光沢が看取される。一方、同図(b) に示すよう
に、非オフセット系のトナーによって形成される画像の
トナー層19は、トナーの自己弾性(冷却の際の収縮)
のために、用紙17表面の凹凸17−1の形状が殆どそ
のままトナー層19表面の形状に反映して凹凸19−1
を形成する。したがって、見た目には光沢がない。
【0011】このように、印字品質の観点から見ても、
オフセット系のトナーを用いるものは、トナー画像に光
沢があり、また、オフセット防止液が紙内に染み込んで
湿潤しているから用紙の質感はウエット(ややべたつく
感じ)である。このような、外観や感触は、ビジネス文
書としては無用のものであり、むしろ煩わしい感じを伴
う虞すらあるものといえるから、ビジネス用としての適
応性は不適とまではいえないがやや劣ると見られ評価は
「△」である。
【0012】一方、非オフセット系のトナーを用いるも
のは、トナー画像の表面に光沢がなく、また、定着では
熱ロールに紙を通過させるだけなので紙質の感触はドラ
イ(印字前とほとんど変わらない通常の用紙と同じ)で
ある。ビジネス用文書のように、資料として比較的多量
に作成され、配付された者が直接手で触り目で視る印刷
物としては、目障りな光沢のない手触り感の自然な非オ
フセットトナーを用いたもののほうが好まれるから、ビ
ジネス文書用としては良く適応する。したがって、評価
は「○」である。
【0013】ところが、他の用途、例えば、グラフィッ
ク画像では、グラビア印刷の校正版のように写真を高品
位に再現する場合には、実物の質感により近い、光沢の
ある画像が好まれる。オフセット系のトナーは、上述し
たようにトナー画像の表面が比較的平滑であり、このた
め光沢があるから、この印字品質の点で、オフセット系
のトナーを用いた印字物はグラフィック画像に適応して
おり、したがって、このような用途に対しては、オフセ
ット系のトナーの評価は「○」である。これに対して、
非オフセット系のトナーは、ドットプリンタで打ち出し
た如き質感となるため、グラフィック画像としてはやや
不満を伴う。したがって、評価は「△」である。
【0014】また、市場のニーズとしては上記のビジネ
ス文書、グラフィック画像の他にPOP印刷という分野
がある。POP(Point of Purchase Advertising :購
買時点広告) 、つまり消費者に買い物をするための情報
を、買い物をする時点で適確且つ簡潔に伝えるための広
告であり、技巧やアイデア、デザイン文字は必要以上に
凝らず、表現はより簡略に、文案も短く、合理性を追求
したものが求められる。このような分野においては、例
えば黄色地の紙面にブルーとオレンジと黒で描くという
ように、遠方からでも認識されやすい明るい色が用いら
れ、また、印字物も光沢のある目立つタイプのもの、す
なわちオフセット系のトナーの画質が好まれる。したが
って、POP用としてはオフセット系のトナーの評価は
「○」であり、非オフセット系のトナーの評価は「△」
である。
【0015】更に、他の市場ニーズとしては、近年プレ
ゼンテーションの説明に多様されるOHP(オーバヘッ
ドプロジェクタ)に用いるOHPフィルムのカラー原稿
の作成がある。この場合は、OHPフィルム上のトナー
画像は光透過性が良くなければならない。
【0016】図12(a) は、トナー層(画像)表面の粗
さと光透過性との関係を示す特性図であり、同図(b),
(c) は、トナー画像の表面粗さと光透過性の関係を説明
する模式図である。
【0017】同図(a) は縦軸に光透過性を%で示し、横
軸にトナー層の表面粗さをμmで示している。同図(a)
に示すように、表面粗さが3μm以下であれば、光透過
率は、およそ80%と極めて高く、表面粗さが8μm以
上であると、光透過率は30%以下となって極めて低く
なる。
【0018】同図(b) は表面粗さが小さい場合の極端な
例を示している。同図(b) に示すOHPフィルム21上
に形成されたトナー層22は、オフセット系のトナー画
像に見られる例であり、色材(顔料)22−1と溶融し
て固結したバインダー(繋ぎ材、樹脂)22−2とで形
成され、表面は平滑である。層内は相溶性の優れた色材
22−1とバインダー22−2のみであるため入射光C
0 は層内で散乱されることが殆どない。また、表面が平
滑であるため表面の空気との界面でも散乱されることが
ない。したがって、入射光C0 は光軸が正方向に揃った
投影光C1 として高い出射率で出射される。
【0019】同図(c) は表面粗さが大きい場合の極端な
例を示している。同図(c) に示すOHPフィルム21上
に形成されたトナー層23は、非オフセット系のトナー
画像に見られる例であり、色材23−1とバインダー2
3−2と空隙23−3とで形成され、表面は、同図(b)
に示すオフセット系トナーの場合のように平滑になら
ず、自己弾性のため同図(c) に示すように凹凸を成して
いる。
【0020】一般に、顔料の粒度、顔料と樹脂間の相溶
性、混練条件等の相違によって入射光のトナー層内にお
ける散乱の程度は多少変化するが、これらはオフセット
系のトナー、非オフセット系のトナーの双方ともに同等
の条件であり、主として入射光の大きな散乱は、トナー
中の空隙(気泡)と固結相の界面における屈折、及びト
ナー層表面と空気の界面における屈折の2つで発生す
る。
【0021】したがって、同図(c) に示すように、非オ
フセット系のトナーの場合、入射光C0 は、トナー層2
3内では空隙と固結相の界面における屈折光C2 となっ
て散乱し、表面ではトナー層23と空気界面における屈
折光C3 となって拡散する。このため、OHPフィルム
21及びトナー層23を透過して得られる光軸の揃った
投影光C1 は、光量が少なく投影画像が暗くなり発色性
が極端に悪化する。したがって、OHPカラー原稿には
オフセット系トナーを用いたものが適しており(評価
「○」)、非オフセット系トナーを用いたのでは不満が
残る(評価「△」)。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、オフセッ
ト系トナーと非オフセット系トナーには夫々長短があ
り、ビジネス用、OHP用、及びPOP用の3用途に夫
々適切な画像を1つのプリンタ装置で得ることはできな
かった。したがって、印刷物の使用目的によってトナー
のタイプが異なるプリンタを使い分ける必要があった。
しかしながら、それではカラープリンタを2台購入しな
ければならず、ユーザの負担が大き過ぎるという問題が
ある。したがって、現状ではどちらかの用途を犠牲にし
て1台のプリンタで間に合わせる場合が多く、いずれに
しても、用途によっては不満の残るものであった。
【0023】本発明の課題は、非オフセット系のトナー
を用いビジネス用文書のみならずPOP用及びOHP用
の印字物にも適応できる多色画像印字装置を提供するこ
とである。
【0024】
【課題を解決するための手段】以下に、本発明に係わる
多色画像印字装置の構成を述べる。本発明は、像担持体
に所定の色トナー像を形成する工程を色毎に実施し、循
環移動する転写材搬送部材の外表面に担持搬送される転
写材に、転写手段により上記像担持体に形成された色ト
ナー像を順次重ね転写して多色画像を形成する多色画像
印字装置に適用される。
【0025】本発明の多色画像印字装置は、上記色トナ
ー像を形成するトナーとして非オフセット系トナーを用
い、上記トナー像形成工程の最後の工程において、上記
転写材上に既に形成された有彩色トナー像に対応して、
無色透明なトナーによるトナー像を上記有彩色のトナー
像の上に重ね合わせる現像手段を備え、全てのトナー像
形成工程後に定着工程を実施して光沢性を付与した多色
画像を形成するように構成される。
【0026】そして、例えば請求項6記載のように、上
記無色透明なトナーの現像手段の装着を検知する検知手
段と、該検知手段による無色透明トナー現像手段の装着
検知に基づいて無色透明トナーを付加する画像形成モー
ドに制御する制御手段と、を更に備えて構成され、上記
トナー像形成工程は、例えば請求項2記載のように、4
回実行されるべくそれに対応する現像手段を4個備えて
構成される。また、例えば請求項3記載のように、上記
転写材の搬送方向に多段式に並設された4個の現像手段
を備えて構成される。そして、上記無色透明なトナー
は、例えば請求項4記載のように、その軟化点を前段の
トナー像形成工程の各色トナーの軟化点よりも高く設定
されて構成される。また、上記無色透明なトナーの現像
手段は、例えば請求項5記載のように、黒トナーの現像
手段と交換可能に形成される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。尚、本実施の形態において、
上述した像担持体は例えば感光体ドラム等からなり、転
写材搬送部材は例えば搬送ベルト或は用紙巻き付け方式
の半導電性ドラム等から成り、転写材は普通用紙、PO
P用紙、或はOHP用紙等からなり、転写手段は例えば
像担持体との対向部において転写材搬送部材の内面に当
接する接触型の転写ブラシ或はコロナ放電器等からな
り、現像手段は例えば現像ローラを備えたプロセスユニ
ット等からなり、検知手段はフォトセンサ或は接離型の
電極等からなり、そして、制御手段は電装部に配設され
るコントローラやプリンタエンジン等からなる。
【0028】図1は、一実施の形態におけるタンデム型
のカラー画像形成装置の構成を示す模式的側断面図であ
る。同図に示すように、カラー画像形成装置(本体装
置)30は、上面に上蓋31を備えている。上蓋31の
前部側方には図では見えないが電源スイッチ、液晶表示
装置、複数の入力キー等が配設されている。また、装置
本体の下部には用紙カセット32が着脱自在に設けられ
る。用紙カセット32には多枚数の用紙が載置・収容さ
れている。
【0029】本体装置30内部には、略中央に、搬送ベ
ルト33が水平方向に偏平なループ状に配置される。そ
のループの水平方向の両端部を駆動ローラ34と従動ロ
ーラ35が保持している。搬送ベルト33は、その駆動
ローラ34と従動ローラ35によって駆動され、図の矢
印Aで示す反時計回り方向に循環移動する。搬送ベルト
33の上循環部の裏面に押接して4個の補助ローラ36
が配設されている。補助ローラ36は搬送ベルト33の
自重による弛みを抑止している。また、搬送ベルト33
の下循環部の裏面に押接してテンションローラ37が配
設されている。テンションローラ37は、不図示の付勢
部材により下方に付勢されて搬送ベルト33を図の矢印
Bで示すように下方に押し付け、これにより、ベルト3
3の撓みを吸収し、ベルト33全体を所定の張力で駆動
ローラ34と従動ローラ35間に張設している。
【0030】搬送ベルト33の上流(図の右方)では、
吸着ローラ38が、搬送ベルト33を介して従動ローラ
35に圧接し、ここに用紙搬入部を形成している。吸着
ローラ38は、用紙搬入部に搬入されてくる用紙に吸着
バイアスを印加しながら搬送ベルト33に押圧して、搬
送ベルト33に用紙を静電的に吸着させる。この搬送ベ
ルト33の上循環部の上方に4個のプロセスユニット3
9(39a、39b、39c、39d)が、用紙搬送方
向(図の右から左方向)に、多段式に並設されている。
【0031】これらのプロセスユニット39は、(以
下、代表的にプロセスユニット39dについてのみ符号
を付して示す)、夫々現像セット部42、感光体ドラム
43、この感光体ドラム43を取り囲むようにして、ド
ラムカバー44、クリーナ45、初期化帯電ブラシ46
を備え、この初期化帯電ブラシ46と上記現像セット部
42の間に記録ヘッド装着用の溝孔47を形成されてい
る。
【0032】上記のドラムカバー44は、このプロセス
ユニット39が本体装置30から脱抜されて単独である
とき、感光体ドラム43の露出する下部を保護するため
に、下方へ移動して感光体ドラム43の下部を外部から
遮蔽する。また、溝孔47には、記録ヘッド48が挿入
されて感光体ドラム43の真上に配置される。記録ヘッ
ド48は、上蓋31裏面に支持部材49を介して配設さ
れており、上蓋31の閉成により上記溝孔47に降下
し、不図示の位置決め装置により溝孔47内に位置決め
され、ここに記録部を形成する。上蓋31は本体装置3
0後方の支持軸を中心にして開閉する。
【0033】現像セット部42は、縦長の匡体の下部開
口に回転可能に保持する現像ローラ50を感光体ドラム
43周面に当接させ、ここに現像部を形成している。現
像セット部42の匡体内部には、トナー51が収容され
ており、下方にはトナー51に埋没するようにして攪拌
部材52、供給ローラ53、及びドクターブレード54
が配設されている。攪拌部材52は回転しながらトナー
51を攪拌して供給ローラ53へ送り込み、供給ローラ
53は、現像ローラ50に圧接して、攪拌部材52から
送られるトナー51を擦り付けるようにして現像ローラ
50周面に供給する。現像ローラ50の回転方向周面に
当接するドクターブレード54は、トナー51に摩擦電
荷を与えて現像ローラ50への付着を助成すると共に、
付着するトナー層を一定の厚さに規制する。
【0034】上記のプロセスユニット39が本体装置3
0に装着されると、感光体ドラム43のギアが本体装置
30の不図示の駆動系に係合すると共に各部の電極の接
点が本体装置30の電源の接点に接続する。これにより
プロセスユニット全体が駆動される。
【0035】上記4個のプロセスユニット39が、図1
に示すように本体装置30に装着されると各感光体ドラ
ム43の下部が搬送ベルト33の上循環部に当接する。
この搬送ベルト33の当接部下面には転写ブラシ56が
配設されて、ここに転写部を形成する。
【0036】搬送ベルト33の搬送方向上流側(図の右
方)には、待機ロール対57が配設され、その上流側の
下方に2枚のガイド板から形成される給紙案内路58が
配設され、その給紙案内路58下端部には給送ロール対
59が配設されている。給送ロール対59の上流(下
方)に、上述した用紙カセット32の給紙端が配置され
る。用紙カセット32の給紙端上方には断面が半円状の
給紙コロ60が配設されている。給紙コロ60は一回転
毎に、用紙カセット32に収容されている最上部の用紙
一枚を取り出して給送ロール対59へ給紙する。
【0037】一方、搬送ベルト33の搬送方向下流(図
の左方)には、定着器61が配置される。定着器61
は、断熱性の匡体内に組み付けられた圧接ローラ61−
1、発熱ローラ61−2、分離爪61−3、周面清掃器
61−4、温度測定器61−5等から構成される。この
定着器61の下流側には、搬出ロール対62、その上方
の搬出ガイド63、これから装置前方へ反転して排紙ロ
ール対64が配置される。排紙ロール対64の前方には
本体装置30上面後部と上蓋31の後面とからなる排紙
トレー65が形成されている。
【0038】また、上記搬送ベルト33と、用紙カセッ
ト32の間に、所定枚数の回路基盤を装着可能な電装部
66が配設されている。この電装部66に配設される回
路基盤には、複数の電子部品からなる制御装置(制御手
段)が搭載されている。制御装置はコントローラ部とプ
リンタエンジン部からなり、コントローラ部はCPU
(中央演算処理装置)、ROM(読出し専用メモリ)、
EEPROM(再書込み可能な読出し用メモリ)、フレ
ームメモリ、イメージデータ転送回路等を備えて、ホス
トコンピュータ等から入力される印刷データを解析し、
印字用データを作成してプリンタエンジン部に転送す
る。
【0039】プリンタエンジン部は、CPUやROM等
を備え、入力側にはコントローラ部からのデータや指令
信号、温度センサの出力、用紙検知センサの出力等が入
力し、出力側には不図示のモータを駆動するモータドラ
イバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切り
替えるクラッチドライバ、記録ヘッド48を上記印字用
データに基づいて駆動する印字ドライバ、初期化帯電ブ
ラシ46、現像ローラ50、転写ブラシ56、吸着ロー
ラ38等に所定のバイアス電流を供給するバイアス電源
ドライバ等が接続されている。プリンタエンジン部はコ
ントローラ部からのデータや指令信号、温度センサの出
力、用紙検知センサの出力等に基づいて各部を駆動制御
する。この電装部66の後方にはファン67が配設さ
れ、電装部66から放散される熱や定着器61から漏出
する熱を機外に排出する。
【0040】通常では、このカラー画像形成装置30
は、次のように動作する。先ず、本体装置30に電源が
投入され、使用する用紙の紙質、枚数、印字モード、そ
の他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器から
の信号として入力されると、不図示の駆動機構により給
紙コロ60が一回転して、用紙カセット32に載置収容
されている用紙を給送ロール対59を介して待機ロール
対57へ給送する。待機ロール対57は回転を停止し
て、一対のローラで形成される挟持部に用紙先端を当接
させて用紙の進行を制止し搬送タイミングを待機する。
【0041】続いて、駆動ローラ34が反時計回り方向
に回転し、従動ローラ35が従動して同じく反時計回り
方向に回転する。これによりベルト33は、上循環部が
4個の感光体ドラム43に当接して全体が反時計回り方
向へ循環移動する。
【0042】これと共に各現像器42及び感光体ドラム
43が印字タイミングに合わせて順次駆動される。感光
体ドラム43は時計回り方向に回転する。初期化帯電ブ
ラシ46は、感光体ドラム43周面に一様な高マイナス
電荷を付与する。記録ヘッド48は、その感光体ドラム
43周面に画像信号に応じて露光を行って低電位部を形
成する。これにより、上記初期化による高マイナス電位
部と、露光による低マイナス電位部からなる静電潜像が
形成される。現像器42の現像ローラ50は、その静電
潜像の低電位部にトナー51を転移させて感光体ドラム
43周面上にトナー像を形成(反転現像)する。
【0043】最上流のプロセスユニット39aの感光体
ドラム43周面上のトナー像の先端が、搬送ベルト33
との対向点に回転搬送されてくるタイミングで、その対
向点に用紙の印字開始位置が一致するように、待機ロー
ル対57が回転を開始して用紙を用紙搬入部へ給送す
る。従動ローラ35と吸着ローラ38は、給送された用
紙を搬送ベルト33と共に挟持して搬送する。用紙は、
搬送ベルト33に吸着され、最上流のプロセスユニット
39aの感光体ドラム43と転写ブラシ56により形成
されている最初の転写部へ搬送される。
【0044】転写ブラシ56は、不図示の転写バイアス
電源から出力される転写電流を搬送ベルト33を介して
用紙に印加する。この転写ブラシ56から印加される転
写電流により、感光体ドラム43上の例えばマゼンタの
トナー像が用紙に転写される。続いて、上流から2番目
のプロセスユニット39bの感光体ドラム43と転写ブ
ラシ56により形成されている転写部において例えばシ
アンのトナー像が転写され、更に次段(上流から3番
目)のプロセスユニット39の感光体ドラム43と転写
ブラシ56により形成されている転写部で例えばイエロ
ーのトナー像が転写される。そして、最下流のプロセス
ユニット39の感光体ドラム43と転写ブラシ56によ
り形成されている転写部で例えばブラックのトナー像が
転写される。
【0045】このようにして、4色のトナー像を順次転
写されて重ね塗りされた用紙は、搬送ベルト33から分
離して定着器61に搬入される。定着器61は、トナー
像を用紙に熱定着させながら用紙を後方に排出する。こ
の画像定着後の用紙は、搬出ロール対62に搬送を引き
継がれ、搬出ガイド63、排紙ロール対64を介して排
紙トレー65上に、トナー像を下にして排出される。
【0046】このように動作する本実施の形態における
カラー画像形成装置において、用紙上のトナー付着量と
光沢性の関係を実験によって調査した結果、次のことが
判明した。
【0047】図2(a) は、トナー付着量と光沢性の関係
を示す特性図であり、縦軸にgloss(光沢、てり)
を%で表し、横軸にトナーの付着量をmg/cm2 で表
している。また、図2(b) は、トナー付着量と画像濃度
の関係を示す特性図であり、縦軸に画像濃度を表し、横
軸にトナーの付着量をmg/cm2 で表している。この
図2(a) に示すとおり、単位面積当たりのトナー付着量
を増加させてゆくと、色の如何によらず光沢性が増すこ
とが判明した。また同時に、同図(b) に示すように画像
濃度もトナー付着量に比例して増加する。
【0048】図3は、トナー層の厚さが厚くなる(トナ
ー付着量が増加する)ことに応じて表面の光沢性が増す
理由を説明する図である。同図に示すように、図11
(b) で説明した一般に凹凸17−1のある用紙17の表
面に形成される非オフセット系のトナー画像層19の凹
凸面19−1に上述したように更に他の色トナー19´
を塗り重ねると、紙面の凹凸17−1の影響を受け難く
なり、凹凸が平均化されて、平滑性が向上すると考えら
れる。
【0049】そうだとすれば、何らかの方法によって、
例えば現像量を上げる又は転写効率を上げる等の方法に
よってトナー付着量を向上させれば、光沢性を得ること
ができることになる。しかし、実際には、これらのカラ
ー画像形成装置に使用される非磁性一成分のトナーの場
合には、感光体ドラム上に転移させるために現像ローラ
上に形成されるトナー層は、薄層状態にしなければなら
ないから、トナー付着量の増加には限界がある。図4
は、減法混色による画像濃度と明るさを示すL*値の関
係を示す図であり、同図は縦軸に、明るさを示すL*値
を示し、横軸に画像濃度を示している。上記のように光
沢性を得るべくトナー付着量(画像濃度)を上げていっ
た場合、同図に示すように、一般に色トナーは減色混色
により原画像の色を再現しているために、トナー付着量
の増加に応じて、L*値が低下する。L*値が低下する
ということは、色としては暗めの色に変化することであ
り、POP用画像,又はOHP画像用としては好ましく
ない。
【0050】ところで、上述した通常の印字(印刷)に
おいて用いられるマゼンタ、シアン、及びイエローの減
法混色の三原色は、フルカラー印字を行うためには必須
であるが(ブラックは黒を鮮明に印字するため、或は黒
を表現するために他の3色のトナーを塗り重ねることに
よるトナーの消耗を低減させるために使用されるもので
あり、ブラックが無くてもフルカラー印字に支障はな
い)、画像(印字物、印刷物)の用途によっては、つま
りフルカラー印字を必要としない用途によっては、上記
3色のトナーが、マゼンタ、シアン、及びイエローであ
る必要はない。
【0051】図5は、画像の用途とフルカラー印字の必
要性を示す図表である。同図に示すように、グラフィッ
ク印字のように原画を忠実に再現することが求められる
場合は別として、他の3つの用途であるビジネス用、P
OP用、及びOHP用は、色の「綺麗さ」よりも内容の
「分かり易さ」が優先される。したがって、これらの用
途向け画像としては、フルカラーによる何万色もの色表
現は、できればできるに越したことはないが、必ずしも
必要というわけではない。
【0052】したがって、フルカラー表現には関係な
く、必要最小限の色を用いて、ビジネス用、POP用、
及びOHP用の3つの用途に対応できる色構成を採るこ
とは可能である。特に、POP用の印刷画像は、R(レ
ッド)、Bl(ブルー)、Bk(ブラック)の3色があ
れば充分にPOP機能を発揮する(他の色構成では効果
が薄い)ことが経験的に判明している。また、OHP用
の画像の場合も、重要な部分を何等かの色で強調できれ
ばよく、他の文字や線画等の部分の表現はブラックで充
分間に合うから、その色構成はPOPの場合とほぼ同様
である。
【0053】本実施の形態においては、上述したトナー
を塗り重ねると表面に光沢が得られること、さりなが
ら、色トナーを塗り重ねたのでは色の明るさが失われる
こと、及び、POP用画像、OHP用画像ともに、三原
色によるフルカラーは必要なく特殊な3色の色トナーに
よる表現で目に訴える効果が充分得られること等に基づ
いて、駆動ローラ34に最も近い、つまり最下流のプロ
セスユニット39dの現像セット部42に、透明トナー
Tpを収容し、上流側の他の3個のプロセスユニット3
9a,39b,39cには、必要最小限の色構成として
上述したPOP色であるR(レッド)、Bl(ブル
ー)、Bk(ブラック)のトナーを夫々収容する。
【0054】上記の透明トナーTpは、他の着色トナー
R、Bl、又はBk等より顔料成分を除いたものであ
り、帯電制御剤(CCA)はカラー用の無色タイプを用
いている。他の外添処方、樹脂等は同一であり、粒径等
の粒体物性も他のトナーと同一に調整してある。この透
明トナーTpは、前段の3つのプロセスユニットにより
用紙上に形成される3色のトナー画像に上乗せして塗り
重ね、図3に示す他の色トナー19´の代わりに透明ト
ナーTpによる層を形成して表面に平滑性を付与せし
め、これによって、透明さ(色の明るさ)を保ちつつ、
塗り重ねによる光沢を画像に付与すべく配置されてい
る。
【0055】これにより、ビジネス用に最適な非オフセ
ット系のトナーを用いて、POP用又はOHP用の色の
画像に光沢を付与すことができる。すなわち、非オフセ
ット系のトナーを用いることができること及び表面に光
沢を持たせることができる点において、少なくとも、ビ
ジネス用及びPOP用の2つの用途に対して、非オフセ
ット系のトナーを用いる簡便な小型構造のカラー画像形
成装置を、透明トナーTp用にわざわざ専用の付加装置
を設けることなく、そのまま使用しで対応できることに
なる。
【0056】ところで、OHP用の画像は、表面の光沢
(光軸が揃っている)ばかりでなく光透過性のよいこと
が条件となっている。たとえ上記のように表面に平滑性
が得られても、図13(c) に示したような空隙23−3
があったのでは、良い透過性は得られない。
【0057】図6(a) は、OHP用紙(フィルム)上に
非オフセット系のトナー層を1層形成した場合の画像断
面図を示し、同図(b) は、トナー層を2層以上重ねて形
成した場合の画像断面を示す図である。同図(a) に示す
ように、非オフセット系のトナーを用いた場合、トナー
層が1層程度の薄い層であると、トナー粒子自身が溶融
しても弾性を保持するためにOHPフィルム70上に形
成されたトナー層71の内部に空隙71−1が発生す
る。このような空隙71−1が光を内部散乱させて発色
透過性を劣化させる原因となることは図12(c) で既に
述べた。尚、図6(a) の場合、トナー層71が平滑なO
HPフィルム70上に形成されているために、トナー層
71の表面は、普通の用紙上と比べ遙かに平滑性を保っ
ており、多少の凹凸71−2が存在したとしても、発色
透過性を防げている主要因とはならない。
【0058】このトナー層71の上に、同図(b) に示す
ように、透明トナーTpを重ね合わせると、OHPフィ
ルム70上に形成されるトナー層72が比較的厚くなる
ため、同図(a) に示すトナー層71が1層の場合と比べ
て、定着器61(図1参照)において、より強い圧力が
トナー層72に加わり、空隙71−1がつぶれ易くな
る。これによって、空隙71−1による光散乱が少なく
なり発色透過性は向上する。したがって、前述したよう
に色トナーによる画像面全体に透明トナーTpを塗り重
ねるのではなく、色トナーが一色のところに透明トナー
Tpをより濃く現像するように制御しても、発色透過性
のよい画像を形成することができる。
【0059】このように、トナー層が厚ければ(2色以
上重なっていれば)透明性が向上することが判明してい
るから、透明トナーTpを最下流のプロセスユニットに
収納することに限定せず、上流から1番目〜3番目のい
ずれかのプロセスユニットに収納して透明トナーTpを
印字するようにしてもよい。この場合は透明トナーTp
の上に、それよりも下流のプロセスユニットの色トナー
像が重ねて印字されることになる。
【0060】ところで、本実施の形態においては、最下
流のプロセスユニットに収納する透明トナーTpの溶融
点を、上流側のプロセスユニットに収納される各色トナ
ーの溶融点よりも高く設定する。また、更には、上流か
ら3番目のプロセスユニットの色トナーの溶融点を、上
流側から2番目又は1番目のいずれかのプロセスユニッ
トの色トナーの溶融点よりも低く設定して構成する。そ
して、更に、例えば、上記最下流のプロセスユニットの
透明トナーTpの溶融点を、上流側に順次隣接される上
流側から3番目、2番目、及び1番目のプロセスユニッ
トの各色トナーの溶融点よりも高く設定し、上記3番
目、2番目、及び1番目のプロセスユニットの色トナー
の溶融点のいずれか2つを同一溶融点とし、且つ、3番
目のプロセスユニットの色トナーの溶融点を、上記2番
目又は1番目のプロセスユニットのいずれかに用いる色
トナーの溶融点よりも低く設定するようにする。このよ
うにすれば、塗り重ねたトナー層の透明性が更に向上す
ることが、本実施の形態においてなされた実験によって
明らかになっている。
【0061】この場合、定着器61の温度を、一番高い
透明トナーTpの溶融点に対応して通常よりも高めに設
定する必要がある。本実施の形態においては、特には図
示しないが、プロセスユニットセンサを設け、通常の色
トナーのプロセスユニットと入れ替えに透明トナーTp
のプロセスユニットが装着されたとき、これを検知し
て、制御部(プリンタエンジン)が透明トナー印字モー
ドを設定し、この印字モードに基づいて定着器61の温
度を上げて印字処理を実行する。
【0062】尚、上記のプロセスユニットセンサは、フ
ォトセンサ、ピンやレバー等による機構的なセンサ、又
はプロセスユニット側の導電部材に接続する電極センサ
等で構成する。また、透明トナーTpによる印字(印
刷)は、画像面全面に限るものではなく、選択的に印字
するようにしてもよい。
【0063】図7は、透明トナーTpを選択的に印字す
る例を示す図である。同図に示すように、レッドトナー
のプロセスユニット39aで画像R部74を作像し、ブ
ルートナーのプロセスユニット39bで画像Bl部75
を作像する。その後、黒トナーのプロセスユニット39
cで画像Bk部76を作像し、それぞれ順次搬送ベルト
33上の転写紙(POP紙又はOHP用紙)に重ねて転
写する。最後に透明トナーのプロセスユニット39dで
画像Tp部77を形成し、この画像Tp部を画像R部及
び画像Bl部に重ね転写し、定着器61で一括して熱定
着してカラー画像78を得る。このようにして得られる
画像は黒トナーによる画像Bk部以外は光沢のある明る
い色画像となり、POP用又はOHP用の画像として良
く適応する。
【0064】尚、上記の実施の形態では、タンデム型の
カラー画像形成装置について説明したが、タンデム型の
カラー画像形成装置に限ることなく、ドラム単一型のカ
ラー画像形成装置にも適用できる。
【0065】例えば、図8は、ドラム単一型のフルカラ
ーの画像形成装置の主要部を模式的に示している。同図
に示す画像形成装置は、単一の感光体ドラム81の周面
に沿って4個の現像器82a、82b、82c及び82
dが配設されている。そして、感光体ドラム81に対向
して転写部を形成する用紙巻き付け半導電性ドラム83
が配置されている。用紙巻き付け半導電性ドラム83の
円筒内部には、上記転写部に転写電流を印加する転写ブ
ラシ84が内面に摺接して配設される。尚、感光体ドラ
ム81の周面近傍には、図示を省略した初期化帯電器、
書込みヘッド、クリーナ等が配設されている。
【0066】用紙巻き付け半導電性ドラム83は、図の
矢印Eで示すように右方から搬入さてくるOHP用紙P
1(又はPOP紙)を、図の矢印Fで示すように反時計
回り方向に卷着して一周する。感光体ドラム81は、用
紙巻き付け半導電性ドラム83の周面速度と同じ周面速
度で、図の矢印Gで示すように時計回り方向に回転しな
がら、先ず現像器82aによるM(マゼンタ)のトナー
像を形成し、このトナー像を転写ブラシ84が用紙P1
に転写する。次に、再び用紙巻き付け半導電性ドラム8
3が一回転し、これに応じて感光体ドラム81が現像器
82bのC(シアン)のトナー像を形成し、これを転写
ブラシ84がOHP用紙P1上に転写して重ねる。更に
再び、用紙巻き付け半導電性ドラム83が一回転し、こ
れに応じて感光体ドラム81が現像器82cのY(イエ
ロー)のトナー像を形成し、これを転写ブラシ84がO
HP用紙P1上に転写して重ねる。最後に再び用紙巻き
付け半導電性ドラム83が一回転し、これに応じて感光
体ドラム81が現像器82dの透明トナーTpのトナー
像を形成し、これを転写ブラシ84がOHP用紙P1上
に転写して重ねる。上記4種類のトナー像の転写(塗り
重ね)を終了したのち、OHP用紙P1の巻き付けが解
除され、OHP用紙P1は、図の矢印Hで示すように、
左方に配置されている搬送ベルト85により搬送され、
定着器86により転写トナー像を熱定着される。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、前段の画像形成部で形成した色トナー画像の上に
透明トナー層を重ね塗りしてPOP用又はOHP用に適
した明るい光沢のある画像を作成するので、非オフセッ
ト系のトナーを用いてPOP用又はOHP用の画像を作
成することができ、したがって、非オフセット系トナー
用の簡便で小型な構造のカラー画像形成装置を用いてP
OP用又はOHP用の画像を作成することができて便利
である。また、非オフセット系のトナーを用いるので、
ビジネス用の文書等も支障なく作成でき、したがって、
ビジネス、POP、OHPの3用途に対応できるカラー
画像形成装置を提供することが可能となる。また、透明
トナーのプロセスユニットを通常の4個のプロセスユニ
ットの最下流のプロセスユニットと差し替えるだけで透
明トナーの重ね塗りを行うので、透明トナーのプロセス
ユニットを別構成とする必要がなく、通常のカラー画像
形成装置をそのまま使用できて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるタンデム型のカラー画像
形成装置の構成を示す模式的側断面図である。
【図2】(a) はトナー付着量と光沢性の関係を示す特性
図、(b) はトナー付着量と画像濃度の関係を示す特性図
である。
【図3】トナー層の厚さが厚くなる(トナー付着量が増
加する)ことに応じて表面の光沢性が増す理由を説明す
る図である。
【図4】減法混色による画像濃度と明るさを示すL*値
の関係を示す図である。
【図5】画像(印字、印刷物)の用途とフルカラー印字
の必要性を示す図表である。
【図6】(a) はOHP用紙(フィルム)上に非オフセッ
ト系のトナー層を1層形成した場合の画像断面図を示す
図、(b) はトナー層を2層以上重ねて形成した場合の画
像断面を示す図である。
【図7】透明トナーを選択的に印字する例を示す図であ
る。
【図8】ドラム単一型のフルカラー画像形成装置の主要
部を模式的に示す図である。
【図9】従来のタンデム型多色画像形成装置の一例を模
式的に示す側断面図である。
【図10】オフセット系のトナーを用いた場合と非オフ
セット系のトナーを用いた場合の長短を一覧にして示す
図表である。
【図11】(a) はオフセット系のトナーを用いた画像層
の状態を模式的に示す図、(b) は非オフセット系のトナ
ーを用いた画像層の状態を模式的に示す図である。
【図12】(a) はトナー層(画像)表面の粗さと光透過
性との関係を示す特性図、(b) は表面粗さが小さい場合
の例を模式的に示す図、(c) は表面粗さが大きい場合の
例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 多色画像形成装置 2 用紙カセット P 用紙 3 給紙コロ 4 待機ロール対 5 ベルト 6 感光体ドラム 7 初期化帯電器 8 現像器 8−1 現像ローラ 9 転写帯電器 11 クリーナ 12 レーザーヘッド 12−1 回転鏡 12−2 集束レンズ 12−3 反射鏡 12−4 照射口 13 定着部 14 搬出ローラ対 15 オフセット防止液付与機構 16 オイル溜り槽 17 用紙 17−1 凹凸 18、19 トナー層 18−1 表面 19−1 凹凸 21 OHPフィルム 22、23 トナー層 22−1、23−1 色材(顔料) 22−2、23−2 バインダー(繋ぎ材、樹脂) 23−3 空隙 C0 入射光 C1 投影光 C2 層内屈折光 C3 表面屈折光 30 カラー画像形成装置(本体装置) 31 上蓋 32 用紙カセット 33 搬送ベルト 34 駆動ローラ 35 従動ローラ 36 補助ローラ 37 テンションローラ 38 吸着ローラ 39(39a、39b、39c、39d) プロセスユ
ニット 42 現像セット部 43 感光体ドラム 44 ドラムカバー 45 クリーナ 46 初期化帯電ブラシ 47 溝孔 48 記録ヘッド 49 支持部材 50 現像ローラ 51 トナー 52 攪拌部材 53 供給ローラ 54 ドクターブレード 56 転写ブラシ 57 待機ロール対 58 給紙案内路 59 給送ロール対 60 給紙コロ 61 定着器 61−1 圧接ローラ 61−2 発熱ローラ 61−3 分離爪 61−4 周面清掃器 61−5 温度測定器 62 搬出ロール対 63 搬出ガイド 64 排紙ロール対 65 排紙トレー 66 電装部 67 ファン 70 OHP用紙 71 トナー層 71−1 空隙 71−2 表面の凹凸 Tp 透明トナー 72 多重トナー層
フロントページの続き (72)発明者 広野 武男 東京都東大和市桜が丘2丁目229 番地 カシオ電子工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に所定の色トナー像を形成する
    工程を色毎に実施し、循環移動する転写材搬送部材の外
    表面に担持搬送される転写材に、転写手段により前記像
    担持体に形成された色トナー像を順次重ね転写して多色
    画像を形成する多色画像印字装置において、 前記色トナー像を形成するトナーとして非オフセット系
    トナーを用い、 前記トナー像形成工程の最後の工程において、前記転写
    材上に既に形成された有彩色トナー像に対応して、無色
    透明なトナーによるトナー像を前記有彩色のトナー像の
    上に重ね合わせる現像手段を備え、 全てのトナー像形成工程後に定着工程を実施して光沢性
    を付与した多色画像を形成することを特徴とする多色画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー像形成工程は、4回実行され
    るべくそれに対応する現像手段を4個備えることを特徴
    とする請求項1記載の多色画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記トナー像形成工程は、前記転写材の
    搬送方向に多段式に並設された4個の現像手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の多色画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記無色透明なトナーは、その軟化点を
    前段のトナー像形成工程の各色トナーの軟化点よりも高
    く設定されることを特徴とする請求項1又は2記載の多
    色画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記無色透明なトナーの現像手段は、黒
    トナーの現像手段と交換可能に形成されることを特徴と
    する請求項1、2、3又は4記載の多色画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記無色透明なトナーの現像手段の装着
    を検知する検知手段と、該検知手段による無色透明トナ
    ー現像手段の装着検知に基づいて無色透明トナーを付加
    する画像形成モードに制御する制御手段と、を更に備え
    たことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の
    多色画像形成装置。
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