JP5282143B2 - 運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法及びプログラム - Google Patents

運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法及びプログラムに関する。
従来から、救急車両や警察車両などの緊急車両が接近中であることを一般車両のドライバに報知する技術や、一般車両に接近する緊急車両からの退避行動を支援する技術が知られている。例えば、特許文献1には、緊急車両の走行が予定される車線上に位置する特定車両に対して緊急車両の通過を支援するような退避態様を決定すると共に、特定車両の退避を支援するような走行態様を当該特定車両以外の他の一般車両に対して決定する技術が提案されている。また、特許文献2には、自車の退避行動の有無に応じて支援内容を変更して情報提供を行う技術が提案されている。
特許4187669号公報 特開2008−84004号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、緊急車両と一般車両との通信が途切れた際に適切な退避案内を行うことが困難となるといった問題や、1箇所で集中判断を行うため、サービスを行う最大の車両台数を見込んだ大規模なシステムになるといった問題があった。また、特許文献2に記載された技術では、緊急車両を一般車両の退避行動から推定するため、通信が安定していることが必要であるといった問題があった。
ところで、一般車両に対して退避行動を案内してから停止するまでに要する時間は、一般車両の速度や制動特性などに応じて、各車両ごとに異なるものと考えられる。したがって、退避行動を案内するタイミングは、一般車両の速度や制動特性などを考慮して、各車両ごとに求めることが望ましいと言える。上記した特許文献1及び2には、これらを考慮して、退避行動を案内するタイミングを求めることについては記載されていない。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが一例として挙げられる。本発明は、一般車両の状態に応じた適切なタイミングで退避案内を行うことが可能な運転支援装置、運転支援システム、運転支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一般車両に搭載され、ドライバの運転を支援する運転支援装置は、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段と、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段と、前記第1報知手段が報知を行った後に、前記一般車両の退避行動に必要な指示情報を前記ドライバに報知する第2報知手段と、を備え、前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで前記指示情報の報知を行うことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、運転支援システムであって、一般車両に搭載される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置と、緊急車両に搭載され、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を配信する緊急車両情報配信手段と、を備えることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援方法は、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信工程と、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信工程が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知工程と、前記第1報知工程が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知工程と、を備え、前記第2報知工程は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで退避行動すべき前記位置及び前記タイミングの報知を行うことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援プログラムは、前記装置を、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段、前記第1報知手段が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知手段、として機能させ、前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで退避行動すべき前記位置及び前記タイミングの報知を行うことを特徴とする。
本実施例における運転支援システムを概略的に示す図である。 本実施例における運転支援装置のシステム構成を概略的に示す図である。 緊急車両情報のデータ構造を示す図である。 接近情報提供タイミング及び退避案内タイミングを具体的に説明するための図を示す。 緊急車両が一般車両の後方から接近する場合の具体例を示す図である。 緊急車両が一般車両の前方から接近する場合の具体例を示す図である。 一般車両が交差点に進入する場合の具体例を示す図である。 一般車両が交差点から退出する場合の具体例を示す図である。 情報提供判断処理における全体処理を示すフローチャートである。 情報提供判断処理を示すフローチャートである。 緊急車両位置の推定を具体的に説明するための図である。 緊急車両位置推定処理を示すフローチャートである。
本発明の1つの実施形態では、一般車両に搭載され、ドライバの運転を支援する運転支援装置は、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段と、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段と、前記第1報知手段が報知を行った後に、前記一般車両の退避行動に必要な指示情報を前記ドライバに報知する第2報知手段と、を備える。
上記の運転支援装置は、緊急車両に関する情報提供を行うことにより、一般車両の退避行動を支援するために好適に利用される。緊急車両情報受信手段は、緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する。第1報知手段は、緊急車両情報が受信された場合に、一般車両に接近している緊急車両の存在を報知する。第2報知手段は、第1報知手段による報知後に、一般車両の退避行動に必要な指示情報を報知する。このように、運転支援装置は、2ステップで段階的に情報提供を行う。これにより、適切なタイミングで情報提供を行うことができ、一般車両のドライバが退避行動を行う位置及びタイミングがわかりやすくなる。よって、ドライバの退避行動の迷いや遅れ等を減少させることが可能となる。なお、一般車両の退避行動に必要な指示情報としては、当該一般車両が退避する退避位置や退避を開始するタイミングなどが例示される。
上記の運転支援装置の一態様では、前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで前記指示情報の報知を行う。この態様によれば、一般車両の状態に応じた適切にタイミングで、退避案内を行うことができる。
上記の運転支援装置において好適には、前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に前記安全距離が確保されるように、前記退避行動すべきことを報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す退避案内距離を算出し、前記一般車両と前記緊急車両との距離が前記退避案内距離になったタイミングを、前記退避行動すべきことを報知するタイミングとすることができる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記第2報知手段は、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求める。これにより、一般車両が退避行動を行って停止した際に、一般車両と緊急車両との間に確実に安全距離を確保することが可能となる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記第2報知手段は、前記一般車両の制動特性を学習しておき、学習された前記制動特性に基づいて前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求める。これにより、一般車両の制動距離を精度良く把握することができ、より適切な退避案内タイミングを求めることが可能となる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記第2報知手段は、前記一般車両が交差点内で退避行動を行わないように、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求める。これにより、交差点内での退避行動による接触や追突事故などを効果的に防止することができる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記第2報知手段は、前記ドライバの運転パターンを学習しておき、学習された前記運転パターンに基づいて前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求める。これにより、退避案内タイミングを個人特性にあったタイミングに調整することができる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記安全距離は、前記緊急車両情報受信手段によって受信される前記緊急車両情報に含まれる。つまり、安全距離は、緊急車両側で設定される。これにより、緊急車両から一般車両に対して、適切な退避エリアを指定することができる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記緊急車両情報受信手段は、所定周期で配信される前記緊急車両情報を受信し、前記緊急車両情報受信手段によって前記緊急車両情報が正常に受信されなかった場合に、前記緊急車両情報受信手段によって以前に正常に受信された前記緊急車両情報、及び地図情報に基づいて、前記緊急車両の位置を推定する緊急車両位置推定手段を更に備え、前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、前記緊急車両位置推定手段によって推定された前記緊急車両の位置に基づいて報知を行う。これにより、例えば一般車両と緊急車両との通信が不安定となった場合でも、ドライバに対して確実に情報提供を行うことが可能となる。
上記の運転支援装置の他の一態様では、前記緊急車両情報受信手段は、前記緊急車両の存在を報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す接近情報提供距離を、前記緊急車両情報として受信し、前記第1報知手段は、前記一般車両と前記緊急車両との距離が前記接近情報提供距離以下になった際に、前記緊急車両の存在を報知する。この態様では、緊急車両から指定されたタイミングで接近情報提供を行う。これにより、退避行動を行うまでの時間にばらつきが生じることを防止することが可能となる。
上記の運転支援装置において好適には、前記第1報知手段は、車種に応じて前記接近情報提供距離をオフセットした距離に基づいて、前記緊急車両の存在を報知する。例えば、第1報知手段は、二輪車は四輪車の退避による巻き込みの危険性があるので、二輪車について、接近情報提供タイミングを四輪車よりも早めに設定することができる。こうすることで、二輪車のすり抜けなどを抑止することができ、普通車などの退避行動による接触事故を防止することが可能となる。
本発明の他の実施形態では、運転支援システムは、一般車両に搭載される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の運転支援装置と、緊急車両に搭載され、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を配信する緊急車両情報配信手段と、を備える。このような運転支援システムによっても、適切なタイミングで情報提供を行うことができ、ドライバの退避行動の迷いや遅れ等を減少させることが可能となる。
上記の運転支援システムの一態様では、前記緊急車両情報配信手段は、前記緊急車両の存在を報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す接近情報提供距離と、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に確保されるべき安全距離と、を前記緊急車両情報として配信する。
この態様では、緊急車両側で安全距離を設定する。これにより、緊急車両から一般車両に対して適切に退避エリアを指定することができるため、一般車両による緊急車両への接触や追突事故などを効果的に防止することができる。その結果、緊急車両は、一般車両の追い越し時などにそれほど速度を緩める必要がなくなるため、目的地までの到着時間を短縮することが可能となる。更に、当該態様では、緊急車両側で接近情報提供距離を指定するので、緊急車両側で情報提供が行われているエリアを認識しやすくなる。
上記の運転支援システムにおいて好適には、地図情報、交通情報、路面情報、及び天候情報のうちのいずれか1つ以上に基づいて、前記接近情報提供距離及び前記安全距離を変更する手段を更に備える。これにより、地図情報や交通情報や路面情報や天候情報などに応じた、適切な接近情報提供距離及び安全距離を設定することができる。
また好適には、上記の運転支援システムは、前記緊急車両に搭載され、前記緊急車両の走行予定ルート及び各道路リンクの走行予定時刻を配信する手段を更に備える。これにより、走行予定時刻が配信されるため、通信の電波が途絶えた際にも、適切なタイミングで情報提供を行うことができる。
本発明の他の実施形態では、一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援方法は、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信工程と、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信工程が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知工程と、前記第1報知工程が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知工程と、を備える。
また、本発明の他の実施形態では、一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援プログラムは、前記装置を、緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段、前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段、前記第1報知手段が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知手段、として機能させる。
上記の運転支援方法及び運転支援プログラムによっても、適切なタイミングで情報提供を行うことができ、ドライバの退避行動の迷いや遅れ等を減少させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[運転支援システムの構成]
図1は、本実施例における運転支援システム100を概略的に示す図である。運転支援システム100は、緊急車両1及び一般車両2a、2b、2cを有する。運転支援システム100は、基本的には、緊急車両1に関する情報提供を行うことにより、一般車両2a、2b、2cの退避行動を支援するシステムである。以下では、一般車両2a、2b、2cを区別しないで用いる場合には、単に「一般車両2」と表記する。また、図1では、説明の便宜上、3台の一般車両2a、2b、2cを示しているが、実際には、運転支援システム100は例えば4台以上の一般車両2で構成される。
緊急車両1は、緊急走行状態となった際に、矢印71、72、73に示すように、一般車両2に対して緊急車両情報を配信する。具体的には、緊急車両1は、車車間通信により、緊急車両情報を同報配信する。例えば、緊急車両情報には、緊急走行状態、緊急車両1の位置、速度、及び走行方向に関する情報が含まれる。緊急走行状態は、緊急車両1が緊急走行中であるか否かを示すステータスである。緊急車両1は、所定周期で緊急車両情報を配信する。この場合、緊急車両1は、当該所定周期で変更した緊急車両情報を配信する。
一般車両2は、緊急車両1から配信される緊急車両情報を受信し、これに基づいて、ドライバに対して2ステップで情報提供を行う。具体的には、一般車両2は、最初に、ドライバに緊急車両1の存在を知らせるための報知(以下、このような報知を「接近情報提供」と呼ぶ。)を行い、その後に、ドライバに一般車両2の退避行動に必要な指示情報を知らせるための報知(以下、このような報知を「退避案内」と呼ぶ。)を行う。つまり、一般車両2は、緊急車両1が自車に接近した際に接近情報提供を行い、その後、緊急車両1が更に接近した際に退避案内を行うことで、段階的に情報提供を行う。
接近情報提供は、自車に接近している緊急車両1の存在をドライバに知らせる意味を持つ。退避案内は、この情報提供後にすぐに退避行動に移行しないと、緊急車両1との安全距離を保って停止できないことをドライバに知らせる意味を持つ。安全距離は、一般車両2と緊急車両1との衝突や接触を防止するためのものであり、また緊急車両1の通過時の速度低下を抑える意味もある。
一般車両2は、退避案内を行う際に、少なくとも、退避行動すべき位置及び当該位置への移動を開始するタイミングを、指示情報として報知する。なお、指示情報は、このような退避すべき位置や当該位置への移動を開始するタイミングの他に、緊急車両1と一般車両2との間の距離や、一般車両2が緊急車両1と交錯する時間(言い換えると残り時間)などが例示される。
上記したような一般車両2で行われる情報提供に関する処理は、実際には一般車両2に搭載される運転支援装置によって行われる。例えば、運転支援装置は、どういったタイミング又は位置で接近情報提供及び退避案内を行うべきかについて判断する処理(以下、「情報提供判断処理」と呼ぶ)を実行する。
[運転支援装置の構成]
次に、図2を参照して、一般車両2に搭載される運転支援装置20の構成について説明する。図2は、本実施例における運転支援装置20のシステム構成を概略的に示す図である。
運転支援装置20は、車車間通信機21と、地図データベース22と、GPS受信機23と、車両情報取得部24と、制御部25と、報知部27と、を有する。例えば、運転支援装置20は、車載用のナビゲーション装置に相当する。
車車間通信機21は、緊急車両1が緊急走行状態にある際に配信する緊急車両情報を受信する。具体的には、車車間通信機21は、緊急車両1が所定周期で配信する緊急車両情報を受信する。車車間通信機21は、受信した緊急車両情報を制御部25に供給する。なお、車車間通信機21は、緊急車両1から緊急車両情報を直接受信することに限定はされず、緊急車両情報を受信した他の一般車両2や路側装置から、マルチホップで送信(つまり再送信)された緊急車両情報を受信しても良い。
ここで、図3を参照して、緊急車両1が配信する緊急車両情報のデータ構造について説明する。図3に示すように、緊急車両情報30は、緊急走行状態30aと、現在時刻30bと、緊急車両1の現在位置30cと、緊急車両1の走行速度30dと、緊急車両1の走行方向30eと、安全距離30fと、接近情報提供距離30gと、を有する。現在時刻30b、現在位置30c、走行速度30d、及び走行方向30eは、例えば緊急車両1に搭載されたナビゲーション装置が生成する情報である。
緊急走行状態30a、安全距離30f、及び接近情報提供距離30gは、緊急車両1の管理者などが設定する数値データである。緊急走行状態は、緊急車両1が緊急走行中であるか否かを示すステータスである。緊急走行状態は、基本的には手動で設定されるものであるが、サイレンのスイッチ等に連動して設定されても良い。安全距離30f及び接近情報提供距離30gは、一般車両2側の情報提供判断を制御するための数値データである。
具体的には、安全距離30fは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に確保されるべき距離である。つまり、安全距離30fは、緊急車両1が衝突や接触を起こすことなく安全に一般車両2を通過できるような、一般車両2と緊急車両1との間の距離に相当する。このように安全距離30fを緊急車両1が緊急車両情報30として配信することは、緊急車両1から一般車両2に対して退避エリアを指定することに相当する。
一方、接近情報提供距離30gは、緊急車両1の存在を一般車両2側に提供してもよい距離である。つまり、接近情報提供距離30gは、緊急車両1が一般車両2に接近しているために、接近情報提供を行うことが許可される距離に相当する。このように接近情報提供距離30gを緊急車両1が緊急車両情報30として配信することにより、緊急車両1側で接近情報提供が行われているエリアを認識しやすくなる。
1つの例では、安全距離30f及び接近情報提供距離30gは、予め設定された固定値が用いられる。他の例では、安全距離30f及び接近情報提供距離30gは、ナビゲーション装置に記憶された地図情報やVICS(Vehicle Information Communication System)等からの交通情報を利用して、道路状況や走行時間帯などの環境に応じて算出された値が用いられる。例えば、緊急車両1に搭載されたナビゲーション装置が、このような安全距離30f及び接近情報提供距離30gを算出する。
上記のような緊急車両情報30を用いた場合、緊急車両1からの配信データが少ないため、車車間通信の帯域を有効に活用することができる。また、緊急車両1のルート情報を配信しないので、個人情報や業務情報を保護することができる。
更に、緊急車両1で安全距離30fを設定することで、緊急車両1から一般車両2に対して退避エリアを指定することができるため、一般車両2による緊急車両1への接触や追突事故などを効果的に防止することが可能となる。その結果、緊急車両1は、一般車両2の追い越し時などに、それほど速度を緩める必要がなくなるため、目的地までの到着時間を短縮することが可能となる。
以下の説明では、緊急車両情報30、緊急走行状態30a、現在時刻30b、現在位置30c、走行速度30d、走行方向30e、安全距離30f、及び接近情報提供距離30gを、これらの末尾に付した符号を省略して表記する。
また、以下では、一般車両2と緊急車両1との間の距離を単に「車両間距離」と表記する。この車両間距離は、道路に沿って計算された、一般車両2と緊急車両1との間の距離を意味する。
図2に戻って説明を行う。地図データベース22は、地図情報や、道路形状、車線、高速道路、建物などの道路環境情報が記憶されている。地図データベース22は、記憶している地図情報などを制御部25に供給する。GPS受信機23は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から一般車両2の絶対的な位置を検出するために用いられる。GPS受信機23は、検出した一般車両2の位置を制御部25に供給する。なお、GPS受信機23の代わりに自立測位センサを用いて、マップマッチングなどにより一般車両2の位置を検出しても良い、車両情報取得部24は、一般車両2に設けられた車速センサが検出した速度などを車両情報として取得する。車両情報取得部24は、取得した車両情報を制御部25に供給する。
制御部25は、緊急車両位置推定部25a及び情報提供判断部25bを有する。緊急車両位置推定部25aは、緊急車両情報が正常に受信されなかった場合に、緊急車両1の位置を推定する。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、以前に正常に受信された緊急車両情報、例えば緊急車両1の位置、速度、及び走行方向、及び、地図データベース22に記憶された地図情報に基づいて、緊急車両1の位置を推定する。このような推定を行うのは、車車間通信は道路形状、建造物、走行車両、通信量(例えば通信過多)などの環境により影響を受けやすいため、緊急車両1から所定周期で同報配信される緊急車両情報を受信できない場合があるからである。つまり、後述する情報提供判断部25bでの情報提供判断処理は緊急車両情報の受信により開始されるため、受信できない場合には当該処理を行うことができないことになるからである。したがって、これらを防止するために、緊急車両1の位置の推定を行っている。
情報提供判断部25bは、緊急車両情報に基づいて、ドライバに対して2ステップで段階的に情報提供を行うための処理、具体的には情報提供判断処理を行う。前述したように、最初に接近情報提供が行われ、その後に退避案内が行われる。この場合、情報提供判断部25bは、接近情報提供を行うタイミング、及び退避案内を行うタイミングについての判断を行う。具体的には、情報提供判断部25bは、車車間通信機21より緊急車両情報として取得された接近情報提供距離に基づいて、接近情報提供を行うタイミング(以下、「接近情報提供タイミング」と呼ぶ。)を決める。詳しくは、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離以下になった際に、接近情報提供を行うべきであると判断する。
また、情報提供判断部25bは、車車間通信機21より緊急車両情報として取得された安全距離などに基づいて、退避案内を行うタイミング(以下、「退避案内タイミング」と呼ぶ。)を求める。具体的には、情報提供判断部25bは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に安全距離が確保されるように、言い換えると一般車両2と緊急車両1との車両間距離が安全距離となった時点で一般車両2が少なくとも退避状態となっているように、退避案内タイミングを求める。詳しくは、情報提供判断部25bは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に安全距離が確保されるように、退避行動すべきことを報知すべき、一般車両2と緊急車両1との間の距離(以下、「退避案内距離」と呼ぶ。)を算出する。例えば、情報提供判断部25bは、緊急車両1の速度、一般車両2の速度、一般車両2と緊急車両1との車両間距離、安全距離、及び一般車両2の制動特性に基づいて、退避案内距離を算出する。そして、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が退避案内距離以下になった際に退避案内を行うべきであると判断する。このように本実施例では、退避エリア内で一般車両2が停止できるように、一般車両2側で自車状況を判断して、適切なタイミングで退避案内を行う。
ここで、退避案内は安全距離を保証する最後のタイミングに相当するため、接近情報提供が行われた直後に退避行動が行われた場合には、情報提供判断部25bは、退避案内を行わないとの決定を出すことができる。こうすることで、心理的に退避行動を促す効果が見込め、ドライバの煩わしさを減少させることができる。
また、情報提供判断部25bは、退避案内を行ってから一般車両2が速度を上げた場合には、ドライバに対して警告を発するための決定を出すことができる。更に、情報提供判断部25bは、緊急車両1又は一般車両2の速度によっては、例えば緊急車両1又は一般車両2の速度が所定速度よりも大きい場合、接近情報提供を行わないで退避案内を行うとの決定を出すことができる。
上記のような緊急車両位置推定部25a及び情報提供判断部25bによって行われる処理は、運転支援装置20内の図示しないCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出すことで実行される。
報知部27は、情報提供判断部25bの判断に基づいて、具体的には情報提供判断部25bが求めた接近情報提供タイミング及び退避案内タイミングで、接近情報提供及び退避案内についての報知を行う。この場合、報知部27は、接近情報提供及び退避案内に関する情報を、図示しない表示部に表示させる、及び/又はスピーカより音声出力させる。例えば、報知部27は、接近情報提供を行う場合には「緊急車両が接近中です」といった情報を報知する。また、報知部27は、退避案内を行う場合には「退避行動を行って下さい」といった情報を報知する。
このように、運転支援装置20は、本発明における緊急車両情報受信手段、第1報知手段、第2報知手段、及び緊急車両位置推定手段として機能する。具体的には、車車間通信機21が緊急車両情報受信手段として機能し、情報提供判断部25b及び報知部27が第1報知手段及び第2報知手段として機能し、緊急車両位置推定部25aが緊急車両位置推定手段として機能する。
以上説明した運転支援装置20によれば、一般車両2の状態に応じたタイミングで、適切に退避案内を行うことができる。これにより、退避案内により退避行動を行う限界が明確となるため、一般車両2のドライバが退避行動を行う位置及びタイミングがわかりやすくなり、退避行動の迷いや遅れ等を減少させることが可能となる。
[接近情報提供タイミング及び退避案内タイミング]
次に、図4を参照して、接近情報提供タイミング及び退避案内タイミングについて具体的に説明する。図4は、横軸に時間を示し、縦軸に速度を示している。ここでは、説明の便宜上、緊急車両1の速度が「V1=0」である場合について説明する。また、一般車両2の速度は「V2」である。
時刻t1で、接近情報提供が行われる。つまり、時刻t1は接近情報提供タイミングに相当する。基本的には、この接近情報提供タイミングは、情報提供判断部25bによって、緊急車両1から配信される接近情報提供距離に基づいて決定される。具体的には、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離になったタイミングを、接近情報提供タイミングとする。
一方で、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離より大きい場合は、接近情報提供を行わない。こうするのは、接近情報提供は退避行動を促す意味を持つので、早期に提供しすぎることで却って運転に支障を及ぼしたり、ナビ情報が制限されたりするため、運転に弊害が生じることがあるからである。また、道路環境により電波の届く範囲が異なるため、情報を受けてから退避行動を行うまでの時間にばらつきが生じることになり、退避行動を行うタイミングをその都度ドライバが考える必要が生じてしまうからである。更に、ドライバによりタイミングの考え方が異なるため、緊急車両1から見ると一貫性のある退避行動とならずに、緊急車両1の運転に支障が出ることにもなるからである。よって、接近情報提供タイミングはある程度そろっていることが望ましいと言える。
なお、情報提供判断部25bは、例えば普通車、二輪車、大型車などの車種に応じて、接近情報提供距離をオフセットした距離に基づいて、接近情報提供タイミングを決定しても良い。つまり、車種により退避行動に移行するまでの時間に差を持たせても良い。例えば、二輪車は四輪車の退避による巻き込みの危険性があるので、情報提供判断部25bは、二輪車について、接近情報提供タイミングを四輪車よりも早めに設定することができる。こうすることで、二輪車のすり抜けなどを抑止することができ、普通車などの退避行動による接触事故などを防止することが可能となる。この場合、周囲の車両に接近情報提供がどのようなタイミングで行われているかをドライバが認知しやすくなる意味においても、接近情報提供距離を設定することが望ましいと言える。
次に、時刻t2で、退避案内が行われる。つまり、時刻t2は、退避案内タイミングに相当する。このように退避案内が行われることで、一般車両2のドライバがブレーキを踏んで減速を行うことにより、時刻t3で一般車両2が停止する。
時刻t2の退避案内タイミングは、情報提供判断部25bによって、緊急車両1から配信される安全距離などに基づいて決定される。具体的には、情報提供判断部25bは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に安全距離が確保されるように、退避案内タイミングを求める。この場合、情報提供判断部25bは、緊急車両1の速度、一般車両2の速度、一般車両2と緊急車両1との車両間距離、安全距離、及び一般車両2の制動特性に基づいて、退避案内タイミングを求める。こうしているのは、減速時における速度の傾きKが車種や制動特性などにより異なり、また、退避案内してから停止までに要する時間T1が走行速度V2などにより変わるからである。したがって、情報提供判断部25bは、これらを考慮して、退避案内タイミングを決定する。具体的には、情報提供判断部25bは、前述したような手順で退避案内距離を算出し、これに基づいて退避案内タイミングを決定する。
なお、情報提供判断部25bは、一般車両2の制動特性を学習しておき、学習された制動特性を考慮して退避案内タイミングを決定しても良い。具体的には、通常走行時において情報提供してから停止するまでの車両特性を学習しておくことができる。例えば、ブレーキ操作に対するブレーキの利き具合を学習することができる。こうすることにより、制動距離を精度良く把握することができ、より適切な退避案内距離を算出することが可能となる。
また、情報提供判断部25bは、ドライバの運転パターンを学習しておき、学習された運転パターンを考慮して退避案内タイミングを決定しても良い。具体的には、以前の退避行動パターンを解析及び記憶しておくことができる。例えば、退避行動時におけるドライバの認知時間やブレーキ操作やハンドル操作を、退避行動パターンとして解析及び記憶しておくことができる。こうすることにより、退避案内タイミングを個人特性にあったタイミングに適切に調整することができる。
[情報提供判断の具体例]
次に、図5乃至図8を参照して、情報提供判断の具体例について説明する。
図5は、緊急車両1が一般車両2の後方から接近する場合の具体例を示す図である。矢印A1aは緊急車両1の走行方向を示し、矢印A1bは一般車両2の走行方向を示している。ここでは、説明の便宜上、緊急車両1を位置P1aに固定した場合を考える。また、図5では、一般車両2が位置P1cを走行している場合を例示している。
位置P1aと位置P1bとの距離D1bは接近情報提供距離に相当し、位置P1aと位置P1cとの距離D1cは退避案内距離に相当し、位置P1aと位置P1dとの距離D1dは安全距離に相当する。接近情報提供距離D1b及び安全距離D1dは、緊急車両1によって配信される距離である。退避案内距離D1cは、一般車両2によって算出される距離である。具体的には、退避案内距離D1cは、前述したような手順で、運転支援装置20内の情報提供判断部25bによって算出される。
情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D1bよりも大きな距離D1aである場合、言い換えると一般車両2が位置P1bよりも緊急車両1から離れた位置を走行している際、接近情報提供を行わない。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D1b以下となった際に、接近情報提供を行う。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が退避案内距離D1cとなった際に、退避案内を行う。このような退避案内に従って退避行動を行った場合、一般車両2は、緊急車両1との間に安全距離D1d以上の距離を残した位置で停止することとなる。
なお、例えば、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が安全距離D1d未満となっても一般車両2がまだ停止していない場合や、退避案内を行ってから一般車両2が速度を上げた場合には、情報提供判断部25bはドライバに対して警告を発する。
図6は、緊急車両1が一般車両2の前方から接近する場合の具体例を示す図である。矢印A2aは緊急車両1の走行方向を示し、矢印A2bは一般車両2の走行方向を示している。ここでは、説明の便宜上、緊急車両1を位置P2aに固定した場合を考える。また、図6では、一般車両2が位置P2cを走行している場合を例示している。
位置P2aと位置P2bとの距離D2bは接近情報提供距離に相当し、位置P2aと位置P2cとの距離D2cは退避案内距離に相当し、位置P2aと位置P2dとの距離D2dは安全距離に相当する。接近情報提供距離D2b及び安全距離D2dは、緊急車両1によって配信される距離である。退避案内距離D2cは、一般車両2によって算出される距離である。具体的には、退避案内距離D2cは、前述したような手順で、運転支援装置20内の情報提供判断部25bによって算出される。緊急車両1が一般車両2の前方から接近する場合には、緊急車両1が一般車両2の後方から接近する場合と比較して、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が速く減少することとなるため、例えば、退避案内距離D2cは上記した退避案内距離D1cよりも大きな値が算出される。
情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D2bよりも大きな距離D2aである場合、言い換えると一般車両2が位置P2bよりも緊急車両1から離れた位置を走行している際、接近情報提供を行わない。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D2bとなった際に、接近情報提供を行う。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が退避案内距離D2cとなった際に、退避案内を行う。このような退避案内に従って退避行動を行った場合、一般車両2は、緊急車両1との間に安全距離D2d以上の距離を残した位置で停止することとなる。
なお、例えば、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が安全距離D2d未満となっても一般車両2がまだ停止していない場合や、退避案内を行ってから一般車両2が速度を上げた場合には、情報提供判断部25bはドライバに対して警告を発する。
図7は、一般車両2が交差点に進入する場合の具体例を示す図である。この場合、基本的には、緊急車両1が一般車両2の前方から接近する場合(図6参照)と同様の手順で情報提供判断処理が行われる。つまり、交差点に進入する場合は、直線道路での前方接近を折り曲げたものと同等の扱いとなる。
矢印A3aは緊急車両1の走行方向を示し、矢印A3bは一般車両2の走行方向を示している。ここでは、説明の便宜上、緊急車両1を位置P3aに固定した場合を考える。また、図7では、一般車両2が位置P3cを走行している場合を例示している。
符号N1は、一般車両2及び緊急車両1が到達する次の交差点(即ちノード)を示している。このような交差点N1は、一般車両2によって算出される。具体的には、運転支援装置20内の情報提供判断部25bが、緊急車両情報として受信された緊急車両1の現在位置及び走行方向を、地図データベース22に記憶された地図情報に照らし合わせ、道路リンクを進行方向に辿ることで、緊急車両1が到達する次の交差点を求める。そして、情報提供判断部25bは、一般車両位置の前後方向に所定距離だけ道路リンクを辿って行き、緊急車両1の次の交差点位置に相当する交差点を探索する。情報提供判断部25bは、当該検索により交差点が検出された場合には、探索経路の距離に基づいて、前述したような情報提供判断処理を行う。
なお、このように一般車両2が交差点を検出することに限定されず、緊急車両1が検出した交差点を一般車両2に配信することとしても良い。この場合には、緊急車両1は、自車リンクの前方の所定距離内に交差点があるかを検索し、交差点が検出された場合に当該交差点の情報を一般車両2に配信する。そして、一般車両2は、こうして受信された交差点が、自車の道路リンク先に含まれるか否かを検索する。
また、図7において、位置P3aと位置P3bとの距離D3bは接近情報提供距離に相当し、位置P3aと位置P3cとの距離D3cは退避案内距離に相当し、位置P3aと位置P3dとの距離D3dは安全距離に相当する。接近情報提供距離D3b及び安全距離D3dは、緊急車両1によって配信される距離である。退避案内距離D3cは、一般車両2によって算出される距離である。具体的には、退避案内距離D3cは、前述したような手順で、運転支援装置20内の情報提供判断部25bによって算出される。詳しくは、情報提供判断部25bは、一般車両2が交差点N1内で退避行動を行わないように、退避案内距離D3cを算出する。つまり、情報提供判断部25bは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に、一般車両2が停止線L1の手前で停止できるような距離を、退避案内距離D3cとして算出する。
情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D3bよりも大きな距離D3aである場合、言い換えると一般車両2が位置P3bよりも緊急車両1から離れた位置を走行している際、接近情報提供を行わない。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D3bとなった際に、接近情報提供を行う。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が退避案内距離D3cとなった際に、退避案内を行う。このような退避案内に従って退避行動を行った場合、一般車両2は、緊急車両1との間に安全距離D3d以上の距離を残した位置で停止することとなる。例えば、緊急車両1が交差点N1までの安全距離D3dに近づいた時点で、退避行動により、一般車両2が交差点N1の停止線L1で停止することとなる。
図8は、一般車両2が交差点から退出する場合の具体例を示す図である。この場合、基本的には、緊急車両1が一般車両2の後方から接近する場合(図5参照)と同様の手順で情報提供判断処理が行われる。つまり、交差点から退出する場合は、直線道路での後方接近を折り曲げたものと同等の扱いとなる。
矢印A4aは緊急車両1の走行方向を示し、矢印A4bは一般車両2の走行方向を示している。ここでは、説明の便宜上、緊急車両1を位置P4aに固定した場合を考える。また、図8では、一般車両2が位置P4cを走行している場合を例示している。符号N2は、緊急車両1が到達する次の交差点を示している。このような交差点N2は、前述しように、一般車両2又は緊急車両1によって検出される。
位置P4aと位置P4bとの距離D4bは接近情報提供距離に相当し、位置P4aと位置P4cとの距離D4cは退避案内距離に相当し、位置P4aと位置P4dとの距離D4dは安全距離に相当する。接近情報提供距離D4b及び安全距離D4dは、緊急車両1によって配信される距離である。退避案内距離D4cは、一般車両2によって算出される距離である。具体的には、退避案内距離D4cは、前述したような手順で、運転支援装置20内の情報提供判断部25bによって算出される。詳しくは、情報提供判断部25bは、一般車両2が交差点N2内で退避行動を行わないように、退避案内距離D4cを算出する。つまり、情報提供判断部25bは、一般車両2が交差点N2を退出した位置で停止できるような距離を、退避案内距離D4cとして算出する。この場合、情報提供判断部25bは、例えば、一般車両2の位置が交差点N2内である場合には退避案内タイミングを遅延させることとなる。
情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D4bよりも大きな距離D4aである場合、言い換えると一般車両2が位置P4bよりも緊急車両1から離れた位置を走行している際、接近情報提供を行わない。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が接近情報提供距離D4bとなった際に、接近情報提供を行う。次に、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が退避案内距離D4cとなった際に、退避案内を行う。このような退避案内に従って退避行動を行った場合、一般車両2は、緊急車両1との間に安全距離D4d以上の距離を残した位置で停止することとなる。
[情報提供判断処理のフロー]
次に、図9及び図11を参照して、情報提供判断処理について具体的に説明する。
図9は、情報提供判断処理における全体処理を示すフローチャートである。この処理は、運転支援装置20によって所定の周期で繰り返し実行される。具体的には、当該処理は、緊急車両情報を受信するたびに実行され、緊急車両1が一般車両2を通り過ぎた後に、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が所定距離以上になった時点で終了する。若しくは、緊急走行状態が解除された時点で終了する。なお、当該処理は、例えばCPUがROMに記憶されたプログラムを読み出すことで実行される。
まず、ステップS101では、運転支援装置20は、緊急車両1が配信した緊急車両情報を受信する。具体的には、運転支援装置20内の車車間通信機21が緊急車両情報を受信する。そして、処理はステップS102に進む。なお、緊急車両情報が正常に受信されなかった場合には、後述する緊急車両位置推定処理で推定された緊急車両位置などを用いて、以降の処理が行われる。
ステップS102では、運転支援装置20は、地図データベース22に記憶された地図情報を読み出す。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、運転支援装置20は、前方の交差点位置を検出する。この場合、運転支援装置20は、一般車両2と緊急車両1との位置関係を求める。具体的には、運転支援装置20内の情報提供判断部25bが、緊急車両1の現在位置及び走行方向を地図データベース22に記憶された地図情報に照らし合わせ、道路リンクを進行方向に辿ることで、緊急車両1が到達する次の交差点を求める。そして、情報提供判断部25bは、一般車両位置の前後方向に所定距離だけ道路リンクを辿って行き、緊急車両1の次の交差点位置に相当する交差点を探索する。こうすることで、一般車両2と緊急車両1とが交差点を挟んだ位置関係にあっても、正確な情報提供を行うことが可能となる。以上の処理が終了すると、処理はステップS104に進む。
ステップS104では、運転支援装置20は、一般車両2の速度(即ち自車速度)を読み出す。具体的には、運転支援装置20内の車両情報取得部24が、一般車両2に設けられた車速センサが検出した速度を取得する。そして、処理はステップS105に進む。
ステップS105では、運転支援装置20は、退避案内タイミングを算出する。具体的には、運転支援装置20内の情報提供判断部25bが、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に安全距離が確保されるように、言い換えると、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が安全距離となった時点で一般車両2が少なくとも退避状態となっているように、退避案内タイミングを求める。そして、処理はステップS106に進む。
ステップS106では、運転支援装置20は、後述する情報提供判断処理を実行する。具体的には、運転支援装置20内の情報提供判断部25bが、接近情報提供を行うべきか否か、及び退避案内を行うべきか否かの判断を行う。そして、処理はステップS107に進む。ステップS107では、運転支援装置20は、情報提供判断処理での判断結果に基づいて、情報提供を行う。具体的には、運転支援装置20内の報知部27が、接近情報提供及び退避案内についての報知を行う。そして、処理は終了する。
次に、図10を参照して、ステップS106で行われる情報提供判断処理について説明する。図10は、情報提供判断処理を示すフローチャートである。この処理は、運転支援装置20内の情報提供判断部25bによって所定の周期で繰り返し実行される。例えば、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出すことで実行される。
まず、ステップS201では、情報提供判断部25bは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離を算出する。具体的には、情報提供判断部25bは、一般車両2から緊急車両1までの道路に沿った距離を車両間距離として算出する。詳しくは、情報提供判断部25bは、緊急車両情報として受信された緊急車両1の現在位置と、GPS受信機23より検出された一般車両2の現在位置とから、地図データベース22に記憶された地図情報に基づいて、車両間距離を算出する。そして、処理はステップS202に進む。
ステップS202では、情報提供判断部25bは、退避案内距離を算出する。具体的には、情報提供判断部25bは、一般車両2が退避行動を行って停止した際に一般車両2と緊急車両1との間に安全距離が確保されるように、緊急車両1の速度、一般車両2の速度、一般車両2と緊急車両1との車両間距離、安全距離、及び一般車両2の制動特性に基づいて、退避案内距離を算出する。この場合、情報提供判断部25bは、一般車両2が交差点に進入する場合や交差点から退出する場合には、一般車両2が交差点内で退避行動を行わないように退避案内距離を算出する。また、情報提供判断部25bは、学習された制動特性や運転パターン(即ち退避行動パターン)も考慮して、退避案内距離を算出することができる。そして、処理はステップS203に進む。
ステップS203では、情報提供判断部25bは、車両間距離が退避案内距離よりも大きいか否かを判定する。車両間距離が退避案内距離よりも大きい場合(ステップS203;Yes)、処理はステップS204に進む。これに対して、車両間距離が退避案内距離以下である場合(ステップS203;No)、処理はステップS206に進む。この場合には、情報提供判断部25bは、退避案内をオンにする。そして、処理は終了する。
ステップS204では、情報提供判断部25bは、車両間距離が接近情報提供距離以下であるか否かを判定する。車両間距離が接近情報提供距離以下である場合(ステップS204;Yes)、処理はステップS205に進む。この場合には、情報提供判断部25bは、接近情報提供をオンにする。そして、処理は終了する。これに対して、車両間距離が接近情報提供距離よりも大きい場合(ステップS204;No)、処理は終了する。この場合には、接近情報提供も退避案内もオンにしない。
以上説明した処理によれば、一般車両2の状態に応じた適切なタイミングで退避案内を行うことができる。よって、ドライバの退避行動の迷いや遅れ等を減少させることが可能となる。
[緊急車両位置の推定]
次に、図11及び図12を参照して、運転支援装置20内の緊急車両位置推定部25aが行う緊急車両位置の推定について具体的に説明する。
図11は、緊急車両位置の推定を具体的に説明するための図を示す。位置P5aは時刻「T」での緊急車両1の位置を示し、位置P5bは時刻「T+1」での緊急車両1の位置を示している。また、位置P6aは時刻「T」での一般車両2の位置を示し、位置P6bは時刻「T+1」での一般車両2の位置を示している。時刻「T+1」は時刻「T」よりも後の時刻であるものとする。例えば、時刻「T」から時刻「T+1」までの時間は、緊急車両情報の配信周期における1周期に相当する。
時刻「T」では、矢印81に示すように、一般車両2は、緊急車両1が配信した緊急車両情報を正常に受信する。しかしながら、時刻「T+1」では、矢印82に示すように、ハッチングで表された障害物50に電波が阻害されて、一般車両2は、緊急車両情報を正常に受信することができない。このように緊急車両情報が正常に受信されなかった場合、緊急車両位置推定部25aは、以前に正常に受信された緊急車両情報に基づいて、例えば時刻「T」で受信された緊急車両情報に基づいて、緊急車両位置を推定する。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両情報として取得された緊急車両1の位置、速度、及び走行方向、及び、地図データベース22に記憶された地図情報に基づいて、緊急車両位置を推定する。例えば、緊急車両位置推定部25aは、一般車両2と緊急車両1との車両間距離D5を推定する。
なお、時刻「T」で受信された緊急車両情報のみを用いることに限定はされず、過去に取得された複数の緊急車両情報を用いて、緊急車両位置を推定しても良い。つまり、緊急車両情報の時系列データを用いて緊急車両位置を推定しても良い。この場合、緊急車両位置推定部25aは、受信された緊急車両情報の履歴を記憶しておき、こうして記憶されたデータに基づいて緊急車両位置を推定する。
図12は、緊急車両位置推定処理を示すフローチャートである。この処理は、緊急車両位置推定部25aによって所定の周期で繰り返し実行される。詳しくは、緊急車両情報の配信周期に合わせて実行される。この配信周期は、既知のものであるか、若しくは、緊急車両情報として配信されるものとする。また、当該処理は、前述した情報提供判断処理と並行して実施される。なお、当該処理は、例えばCPUがROMに記憶されたプログラムを読み出すことで実行される。
まず、ステップS301では、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両1が配信した緊急車両情報を取得する。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、車車間通信機21が受信した緊急車両情報を取得する。そして、処理はステップS302に進む。ステップS302では、緊急車両位置推定部25aは、タイマーを起動する。そして、処理はステップS303に進む。
ステップS303では、緊急車両位置推定部25aは、ステップS301で取得された緊急車両情報に基づいて、緊急車両位置を特定する。緊急車両位置は、緊急車両情報に含まれる情報である。そして、処理はステップS304に進む。
ステップS304では、緊急車両位置推定部25aは、タイマーでカウントされた時間に基づいて、次の緊急車両情報の受信を所定時間待つ。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両情報の配信周期に相当する時間だけ待つ。そして、処理はステップS305に進む。
ステップS305では、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両情報の受信が成功したか否かを判定する。ここでいう緊急車両情報の受信には、緊急車両1から緊急車両情報を直接受信する場合だけでなく、他の一般車両2や路側装置からマルチホップで送信された緊急車両情報を受信する場合も含むものとする。
受信が成功した場合(ステップS305;Yes)、処理はステップS303に戻る。この場合には、緊急車両位置推定部25aは、受信された緊急車両情報に基づいて緊急車両位置を特定する(ステップS303)。なお、このように受信が成功した場合には、以前に推定された緊急車両位置は破棄される、つまりリセットされる。
これに対して、受信が成功しなかった場合(ステップS305;No)、処理はステップS306に進む。ステップS306では、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両位置の推定を行う。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、以前に緊急車両情報として取得された緊急車両1の位置、速度、及び走行方向、及び、地図データベース22に記憶された地図情報に基づいて、緊急車両位置を推定する。そして、処理はステップS307に進む。受信が成功しなかった場合には、このようにして推定された緊急車両位置に基づいて、前述した情報提供判断処理(図9及び図10参照)が実行される。なお、受信が成功しなかった場合には、待ち受け状態となる。
ステップS307では、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両1が所定距離より離れたか否かを判定する。ここでは、緊急車両情報の受信ができなくなり、緊急車両1が自車にとって影響のない場所にまで離れたか否かを判定している。具体的には、緊急車両位置推定部25aは、緊急車両1が一般車両2を通り過ぎた後に、一般車両2と緊急車両1との車両間距離が所定距離よりも大きくなったか否かを判定する。
緊急車両1が所定距離より離れた場合(ステップS307;Yes)、処理はステップS308に進む。この場合には、緊急車両位置推定部25aはタイマーを終了し(ステップS308)、処理は終了する。これに対して、緊急車両1が所定距離より離れていない場合(ステップS307;No)、処理はステップS304に戻り、ステップS304以降の処理を再度行う。
以上説明した処理によれば、例えば一般車両2と緊急車両1との通信が不安定となった場合でも、ドライバに対して確実に情報提供を行うことが可能となる。
[変形例]
次に、変形例について説明する。変形例では、緊急車両1から一般車両2に、走行予定ルート及び当該ルート上の各道路リンクの走行予定時刻を配信する。この場合、緊急車両1は、VICSやプローブなどから交通情報を取得して、走行予定ルートにおける道路リンク単位の走行予定時刻を求める。一方、一般車両2は、緊急車両1より配信された走行予定時刻に基づいて、前述したような情報提供を行う。このような変形例は、前述した実施例ほどリアルタイム性を要求しないと言える。また、変形例における構成では、配信データが増加する傾向にあるため、携帯電話網や公衆LANなどを利用して情報を配信しても良い。この場合、更に車車間通信も活用して、緊急車両1の推定位置をリアルタイムで補正しても良い。
このような変形例によれば、車車間通信の電波が途絶えた際にも、適切なタイミングで情報提供を行うことができる。また、変形例は、車車間通信機を有しない構成に対しても適用することができる。
なお、上記では、地図情報及び交通情報に基づいて安全距離及び接近情報提供距離を変更する例について示したが、これに限定はされない。他の例では、地図情報、交通情報、路面情報、及び天候情報のうちのいずれか1つ以上に基づいて、安全距離及び接近情報提供距離を変更することができる。例えば、地図データベース22に記憶された道路形状、車線、高速道路、建物などの道路環境情報、及び/又は、携帯電話等の通信手段より得られた雨天、雪、霧などの天候情報に基づいて、接近情報提供距離、退避案内距離、及び安全距離を変更することができる。このような変更は、緊急車両1及び/又は一般車両2によって行われる。
本発明は、車載用のナビゲーション装置などに利用することができる。
1 緊急車両
2 一般車両
20 運転支援装置
21 車車間通信機
22 地図データベース
23 GPS受信機
24 車両情報取得部
25 制御部
25a 緊急車両位置推定部
25b 情報提供判断部
27 報知部
100 運転支援システム

Claims (15)

  1. 一般車両に搭載され、ドライバの運転を支援する運転支援装置であって、
    緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段と、
    前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段と、
    前記第1報知手段が報知を行った後に、前記一般車両の退避行動に必要な指示情報を前記ドライバに報知する第2報知手段と、を備え
    前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで前記指示情報の報知を行うことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記第2報知手段は、
    前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に前記安全距離が確保されるように、前記退避行動すべきことを報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す退避案内距離を算出し、
    前記一般車両と前記緊急車両との距離が前記退避案内距離になったタイミングを、前記退避行動すべきことを報知するタイミングとすることを特徴とする請求項に記載の運転支援装置。
  3. 前記第2報知手段は、前記一般車両の制動特性を学習しておき、学習された前記制動特性に基づいて前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  4. 前記第2報知手段は、前記一般車両が交差点内で退避行動を行わないように、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求めることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  5. 前記第2報知手段は、前記ドライバの運転パターンを学習しておき、学習された前記運転パターンに基づいて前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求めることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  6. 前記安全距離は、前記緊急車両情報受信手段によって受信される前記緊急車両情報に含まれることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  7. 前記緊急車両情報受信手段は、所定周期で配信される前記緊急車両情報を受信し、
    前記緊急車両情報受信手段によって前記緊急車両情報が正常に受信されなかった場合に、前記緊急車両情報受信手段によって以前に正常に受信された前記緊急車両情報、及び地図情報に基づいて、前記緊急車両の位置を推定する緊急車両位置推定手段を更に備え、
    前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、前記緊急車両位置推定手段によって推定された前記緊急車両の位置に基づいて報知を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記緊急車両情報受信手段は、前記緊急車両の存在を報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す接近情報提供距離を、前記緊急車両情報として受信し、
    前記第1報知手段は、前記一般車両と前記緊急車両との距離が前記接近情報提供距離以下になった際に、前記緊急車両の存在を報知することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  9. 前記第1報知手段は、車種に応じて前記接近情報提供距離をオフセットした距離に基づいて、前記緊急車両の存在を報知することを特徴とする請求項に記載の運転支援装置。
  10. 一般車両に搭載される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の運転支援装置と、
    緊急車両に搭載され、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を配信する緊急車両情報配信手段と、を備えることを特徴とする運転支援システム。
  11. 前記緊急車両情報配信手段は、
    前記緊急車両の存在を報知すべき、前記一般車両と前記緊急車両との間の距離を示す接近情報提供距離と、
    前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に確保されるべき安全距離と、を前記緊急車両情報として配信することを特徴とする請求項10に記載の運転支援システム。
  12. 地図情報、交通情報、路面情報、及び天候情報のうちのいずれか1つ以上に基づいて、
    前記接近情報提供距離及び前記安全距離を変更する手段を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の運転支援システム。
  13. 前記緊急車両に搭載され、前記緊急車両の走行予定ルート及び各道路リンクの走行予定時刻を配信する手段を更に備えることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の運転支援システム。
  14. 一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援方法であって、
    緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信工程と、
    前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信工程が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知工程と、
    前記第1報知工程が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知工程と、を備え
    前記第2報知工程は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで退避行動すべき前記位置及び前記タイミングの報知を行うことを特徴とする運転支援方法。
  15. 一般車両に搭載される装置によって実行され、ドライバの運転を支援する運転支援プログラムであって、
    前記装置を、
    緊急車両が配信する、前記緊急車両の位置、速度、及び走行方向を含む緊急車両情報を受信する緊急車両情報受信手段、
    前記緊急車両が緊急走行状態にある際に前記緊急車両情報受信手段が前記緊急車両情報を受信した場合に、前記一般車両に接近している前記緊急車両の存在を前記ドライバに報知する第1報知手段、
    前記第1報知手段が報知を行った後に、少なくとも前記一般車両を退避行動すべき位置及びタイミングを前記ドライバに報知する第2報知手段、として機能させ
    前記第2報知手段は、前記一般車両が退避行動を行って停止した際に前記一般車両と前記緊急車両との間に安全距離が確保されるように、前記緊急車両の速度、前記一般車両の速度、前記一般車両と前記緊急車両との距離、及び前記一般車両の制動特性に基づいて、前記退避行動すべきことを報知するタイミングを求め、前記タイミングで退避行動すべき前記位置及び前記タイミングの報知を行うことを特徴とする運転支援プログラム。
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